JP6166089B2 - 粉体化粧料 - Google Patents
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Description
一方、近年UVA、UVBの紫外線防御効果を高めるために、微粒子金属酸化物を粉体中でより均一に分散する技術が検討されている。例えば、微粒子金属酸化物を体質粉体であるセリサイトやマイカ等の表面に複合化分散して、紫外線防止機能を向上させる試みがなされてきた。(特許文献3)しかし、この方法は、板状の粉体両面に微粒子金属酸化物が付着しており、肌上に塗布した際、微粒子金属酸化物を肌上に無駄なく一律拡散させることは不可能なため、ある程度の分散性は安定的に維持出来るものの最大限機能発揮することが難しい側面もあった。
(A)疎水化処理微粒子金属酸化物
(B)(B1)セラミド類と、(B2)特定のデキストリン脂肪酸エステル及びフラクトオリゴ糖脂肪酸エステルからなる群より選ばれる少なくとも一種で粉体の表面を被覆処理した表面被覆処理粉体
本発明の成分(A)の疎水化処理微粒子金属酸化物に用いられる微粒子金属酸化物は、化粧料に利用可能な金属酸化物であれば特に制限はなく、具体的には、二酸化チタン、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化ジルコニウム、酸化鉄、酸化セリウム等であり、平均粒子径が1μm以下のものをいい、好ましくは0.01〜0.5μm、更には0.01〜0.3μmのものをいう。
本発明におけるデキストリン脂肪酸エステルは、デキストリン中の水酸基の一部が脂肪酸により置換された化合物であり、以下の特性を有する。
1)デキストリン部分
本発明におけるデキストリン脂肪酸エステルに使用されるデキストリンは、α−グルコースがグリコシド結合によって重合した化合物であり、デンプンの加水分解により得られるものである。本発明においては、グルコース平均重合度3〜150、特に10〜100のデキストリンが好ましい。グルコース平均重合度が2以下では、得られたデキストリンエステルがワックス様となって油剤への溶解性が低下する。また、グルコース平均重合度が150を超えると、デキストリン脂肪酸エステルの油剤への溶解温度が高くなる、又は溶解性が悪くなる等の問題を生ずることがある。デキストリンの糖鎖は直鎖状、分岐鎖状、環状のいずれでもよい。
本発明の特定のデキストリン脂肪酸エステルに使用される脂肪酸は、炭素数8〜22、好ましくは炭素数8〜20の分岐飽和脂肪酸の1種又は2種以上、及び、炭素数12〜22、好ましくは炭素数14〜22の直鎖飽和脂肪酸の1種又は2種以上である。
炭素数8〜22の分岐飽和脂肪酸と炭素数12〜22直鎖飽和脂肪酸は、1分子のデキストリン脂肪酸エステル中に含有されていてもよいし、それぞれの脂肪酸のデキストリンとのエステルの混合物であってもよい。
したがって、本発明において使用されるデキストリン脂肪酸エステルは、以下の場合を包含する。
a)デキストリン(炭素数8〜22の分岐飽和脂肪酸)エステルの1種又は2種以上とデキストリン(炭素数12〜22直鎖飽和脂肪酸)エステルの1種又は2種以上の混合物
b)デキストリン(炭素数8〜22の分岐飽和脂肪酸+炭素数12〜22直鎖飽和脂肪酸)エステル1種又は2種以上
c)デキストリン(炭素数8〜22の分岐飽和脂肪酸)エステルの1種又は2種以上とデキストリン(炭素数8〜22の分岐飽和脂肪酸+炭素数12〜22直鎖飽和脂肪酸)エステル1種又は2種以上の混合物
d)デキストリン(炭素数12〜22直鎖飽和脂肪酸)エステルの1種又は2種以上とデキストリン(炭素数8〜22の分岐飽和脂肪酸+炭素数12〜22直鎖飽和脂肪酸)エステル1種又は2種以上の混合物
e)上記a)とb)の混合物
置換度とは、デキストリンの構成単位であるグルコースの水酸基が脂肪酸により置換されている数の平均値を示し、本発明においては、グルコース単位当たり1.4〜1.8である。
デキストリン脂肪酸エステルの製造方法としては、特に限定されず、公知の製法を採用することができるが、たとえば以下のようにして製造することができる。
その場合、全脂肪酸又はその誘導体に対して炭素数8〜22の分岐飽和脂肪酸又はその誘導体の1種又は2種以上を5〜40モル%、及び、炭素数12〜22の直鎖飽和脂肪酸又はその誘導体を全脂肪酸又はその誘導体に対して60〜95モル%使用する。
1)及び2)のいずれも場合も、まず、デキストリンを反応溶媒に分散し、必要に応じて触媒を添加する。これに、上記脂肪酸のハロゲン化物、酸無水物等を添加して反応させる。1)の製造法の場合は、これらの酸を混合して同時に添加反応させ、2)の製造法の場合は、まず反応性の低い分岐飽和脂肪酸又はその誘導体を反応させた後、次いでその他の脂肪酸又はその誘導体を添加反応させる。
本発明におけるフラクトオリゴ糖脂肪酸エステルは、フラクトオリゴ糖の水酸基の一部が脂肪酸により置換された化合物であり、以下の特性を有する。
1)フラクトオリゴ糖部分
本発明のフラクトオリゴ糖脂肪酸エステルに使用されるフラクトオリゴ糖は、平均フラクトース重合度が1〜60である。
本発明のフラクトオリゴ糖脂肪酸エステルの原料として用いられるフラクトオリゴ糖とは、フルクトースを主要構成糖とするオリゴ糖を示す。フラクトオリゴ糖はいろいろな植物、例えばキク科、イネ科及びユリ科の根、茎、葉、種子等に含まれており、その構造は主鎖の結合様式が2→1結合のものと、2→6結合のものの2種類がある。2→1結合のものとしてはイヌリン、アスパラゴシン、アスホデラン、トリチカン、クリテザン、バクモンドウ由来のフラクトオリゴ糖等が挙げられ、2→6結合のものとしてはフレアン、レバン、セラカン等が挙げられる。本発明においては、これらのフラクトオリゴ糖の中でも、とりわけイヌリンが物性や供給面から好ましい。
本発明のフラクトオリゴ糖脂肪酸エステルに使用される脂肪酸は、炭素数12〜22、好ましくは、炭素数14〜22の直鎖飽和脂肪酸の1種又は2種以上である。
具体的に、本発明において使用される脂肪酸としては、例えば、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、アラキン酸、ベヘン酸等が挙げられ、これらの1種又は2種以上を適宜、選択又は組み合わせて使用することができる。
置換度とは、フラクトオリゴ糖の構成単位である単糖の水酸基が脂肪酸により置換されている数の平均値を示し、本発明においては、単糖単位当たり1.4〜1.8である。
イヌリンラウリン酸エステル、イヌリンミリスチン酸エステル、イヌリンパルミチン酸エステル、イヌリンステアリン酸エステル、アスパラゴシンラウリン酸エステル、アスホデランステアリン酸エステル、トリチカンアラキン酸エステル、トリチカンベヘン酸エステル等。
フラクトオリゴ糖脂肪酸エステルの製造方法としては、特に限定されず、公知の製法を採用することができるが、たとえば以下のようにして製造することができる。
フラクトオリゴ糖と脂肪酸又はその誘導体とを反応させることにより製造される。脂肪酸の誘導体としては酸ハライド、酸無水物等が例示できる。フラクトオリゴ糖と脂肪酸又はその誘導体との反応は、従来公知の方法により行なうことができる。例えば、フラクトオリゴ糖をジメチルホルムアミド及びピリジン中に分散させ、これに脂肪酸ハライド又は脂肪酸無水物を加え、60℃前後で約2時間反応させることにより得ることができる。
具体的には、タルク、マイカ、セリサイト、合成マイカ、カオリン、硫酸バリウム、無水ケイ酸、酸化アルミニウム、などの無機粉体類、オキシ塩化ビスマス、酸化チタン被覆マイカ、酸化鉄被覆マイカ、酸化鉄被覆マイカチタン、有機顔料被覆マイカチタン、アルミニウムパウダー等の光輝性粉体類、ナイロンパウダー、ポリメチルメタクリレートパウダー、アクリロニトリル−メタクリル酸共重合体パウダー、塩化ビニリデン−メタクリル酸共重合体パウダー、ポリエチレンパウダー、ポリスチレンパウダー、オルガノポリシロキサンエラストマーパウダー、ポリメチルシルセスキオキサンパウダー、ポリウレタンパウダー、ウールパウダー、シルクパウダー、結晶セルロース、セルロース、N−アシルL−リジン等の有機粉体類、微粒子酸化亜鉛被覆マイカチタン、硫酸バリウム被覆マイカチタン等の複合粉体類等が挙げられ、これらの一種又は二種以上を用いることができる。
例えば、油剤、界面活性剤、アルコール類、水、保湿剤、ゲル化剤及び増粘剤、粉体、紫外線吸収剤、防腐剤、抗菌剤、酸化防止剤、美肌用成分(美白剤、細胞賦活剤、抗炎症剤、血行促進剤、皮膚収斂剤、抗脂漏剤等)、ビタミン類、アミノ酸類、核酸、ホルモン等を含有合することができる。
固形油としてはカルナウバロウ、キャンデリラロウ、綿ロウ、セラックロウ、硬化油等の天然ロウ類、オゾケライト、セレシン、パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス等の鉱物系ワックス、ポリエチレンワックス、フィッシャートロプシュワックス、エチレン・プロピレンコポリマー等の合成ワックス、ベヘニルアルコール、セチルアルコール、ステアリルアルコール、コレステロール、フィトステロールなどの高級アルコール、ステアリン酸、ベヘン酸などの高級脂肪酸等を例示することができる。
液状油で、天然動植物油及び半合成油としては、具体的にアボガド油、アマニ油、アーモンド油、イボタロウ、エノ油、オリーブ油、カヤ油、肝油、キョウニン油、小麦胚芽油、ゴマ油、コメ胚芽油、コメヌカ油、サザンカ油、サフラワー油、シナギリ油、シナモン油、タートル油、大豆油、茶実油、ツバキ油、月見草油、トウモロコシ油、ナタネ油、日本キリ油、ヌカロウ、胚芽油、パーシック油、パーム油、パーム核油、ヒマシ油、ヒマワリ油、ブドウ油、ホホバ油、マカデミアナッツ油、綿実油、ヤシ油、トリヤシ油脂肪酸グリセライド、落花生油、ラノリン、液状ラノリン、還元ラノリン、ラノリンアルコール、酢酸ラノリン、ラノリン脂肪酸イソプロピル、POEラノリンアルコールエーテル、POEラノリンアルコールアセテート、ラノリン脂肪酸ポリエチレングリコール、POE水素添加ラノリンアルコールエーテル、卵黄油等が挙げられる。
炭化水素油としては、スクワラン、スクワレン、流動パラフィン、プリスタン、ポリイソブチレン等が挙げられる。
エステル油としては、アジピン酸ジイソブチル、アジピン酸2−ヘキシルデシル、アジピン酸ジ−2−ヘプチルウンデシル、モノイソステアリン酸N−アルキルグリコール、イソステアリン酸イソセチル、トリイソステアリン酸トリメチロールプロパン、2−エチルヘキサン酸セチル、ジ−2−エチルヘキサン酸エチレングリコール、ジ−2−エチルヘキサン酸ネオペンチルグリコール、トリ−2−エチルヘキサン酸トリメチロールプロパン、テトラ−2−エチルヘキサン酸ペンタエリスリトール、オクタン酸セチル、オクチルドデシルガムエステル、オレイン酸オレイル、オレイン酸オクチルドデシル、オレイン酸デシル、ジカプリン酸ネオペンチルグリコール、クエン酸トリエチル、コハク酸2−エチルヘキシル、酢酸アミル、酢酸エチル、酢酸ブチル、ステアリン酸イソセチル、ステアリン酸ブチル、セバシン酸ジイソプロピル、セバシン酸ジ−2−エチルヘキシル、乳酸セチル、乳酸ミリスチル、パルミチン酸イソプロピル、パルミチン酸2−エチルヘキシル、パルミチン酸2−ヘキシルデシル、パルミチン酸2−ヘプチルウンデシル、12−ヒドロキシステアリル酸コレステリル、ジペンタエリスリトール脂肪酸エステル、ミリスチン酸イソプロピル、ミリスチン酸2−オクチルドデシル、ミリスチン酸2−ヘキシルデシル、ミリスチン酸ミリスチル、ジメチルオクタン酸ヘキシルデシル、ラウリン酸エチル、ラウリン酸ヘキシル、N−ラウロイル−L−グルタミン酸−2−オクチルドデシルエステル、リンゴ酸ジイソステアリル等が挙げられる。
グリセライド油としては、アセトグリセライド、トリイソオクタン酸グリセライド、トリイソステアリン酸グリセライド、トリイソパルミチン酸グリセライド、トリ−2−エチルヘキサン酸グリセライド、モノステアリン酸グリセライド、ジ−2−ヘプチルウンデカン酸グリセライド、トリミリスチン酸グリセライド等が挙げられる。
シリコーン油としては、ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、メチルハイドロジェンポリシロキサン、オクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、ドデカメチルシクロヘキサシロキサン、テトラメチルテトラハイドロジェンシクロテトラシロキサン、アルキル変性シリコーン等が挙げられる。
高級アルコールとしてはオレイルアルコール、ラウリルアルコール、ステアリルアルコール、イソステアリルアルコール、2−オクチルドデカノール等が挙げられる
高級脂肪酸としてはオレイン酸、パルミチン酸、ミリスチン酸、ステアリン酸、イソステアリン酸等が挙げられる。
有機溶剤としてはn−ヘキサン、シクロヘキサンなどの炭化水素、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族化合物、酢酸エチル、酢酸ブチル等の非芳香族系化合物、クロロホルム、ジクロロメタン、ジクロロエタン等の塩素系化合物、ジオキサン、テトラハイドロフラン等のエーテル系化合物、2−プロパノール、ベンジルアルコール、フェノキシエタノール、カービトール類、セロソルブ類、ポリブテン、スピンドル油等が挙げられる。
アニオン性界面活性剤として、具体的にはステアリン酸ナトリウムやパルミチン酸トリエタノールアミン等の脂肪酸セッケン、アルキルエーテルカルボン酸及びその塩、アミノ酸と脂肪酸の縮合等のカルボン酸塩、アルキルスルホン酸、アルケンスルホン酸塩、脂肪酸エステルのスルホン酸塩、脂肪酸アミドのスルホン酸塩、アルキルスルホン酸塩とそのホルマリン縮合物のスルホン酸塩、アルキル硫酸エステル塩、第二級高級アルコール硫酸エステル塩、アルキル及びアリルエーテル硫酸エステル塩、脂肪酸エステル硫酸エステル塩、脂肪酸アルキロールアミドの硫酸エステル塩、ポリオキシエチレンアルキル硫酸エステル塩、ロート油等の硫酸エステル塩類、アルキルリン酸塩、エーテルリン酸塩、アルキルアリルエーテルリン酸塩、アミドリン酸塩、N−アシルアミノ酸系活性剤等が挙げられる。
カチオン性界面活性剤としては長鎖アルキルトリメチルアンモニウム塩、ジ長鎖アルキルジメチルアンモニウム塩、長鎖アルキルジメチルベンジルアンモニウム塩、ジポリオキシエチレンアルキルメチルアンモニウム塩、ジポリオキシエチレンアルキルエーテルジメチルアンモニウム塩、ポリオキシプロピレンメチルジエチルアンモニウム塩等のアルキル4級アンモニウム塩や芳香族4級アンモニウム塩をはじめ、アルキルピリジニウム塩等のピリジニウム塩、アルキルジヒドロキシエチルイミダゾリン塩等のイミダゾリン塩、N−アシル塩基性アミノ酸低級アルキルエステル塩、そしてアルキルアミン塩、ポリアミン、アミノアルコール脂肪酸誘導体等のアミン塩等が挙げられる。
非イオン性界面活性剤としてはソルビタン脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、プロピレングリコール脂肪酸エステル、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシプロピレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビトール脂肪酸エステル、ポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンプロピレングリコール脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンヒマシ油、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンフィトスタノールエーテル、ポリオキシエチレンフィトステロールエーテル、ポリオキシエチレンコレスタノールエーテル、ポリオキシエチレンコレステリルエーテル、ポリオキシアルキレン変性オルガノポリシロキサン、ポリオキシアルキレン・アルキル共変性オルガノポリシロキサン、アルカノールアミド、糖エーテル、糖アミド等が挙げられる。
両性界面活性剤としてはアルキルジメチルアミノ酢酸ベタイン、脂肪酸アミドプロピルジメチルアミノ酢酸ベタイン、アルキルジヒドロキシエチルアミノ酢酸ベタイン等のカルボベタイン型両性界面活性剤、アルキルスルホベタイン等のスルホベタイン型両性界面活性剤、N−脂肪酸アシル−N−カルボキシメチル−N−ヒドロキシエチルエチレンジアミン塩、N−脂肪酸アシル−N−カルボキシメトキシエチル−N−カルボキシメチルエチレンジアミン二塩等のアミドアミン型(イミダゾリン型)両性界面活性剤、N−[3−アルキルオキシ−2−ヒドロキシプロピル]アルギニン塩等のアミノ酸型両性界面活性剤、アルキルイミノジカルボン酸塩型両性界面活性剤等が挙げられる。
保湿剤としては尿素、ヒアルロン酸、コンドロイチン硫酸、ピロリドンカルボン酸塩等が挙げられる。
無機粉体として、具体的には酸化チタン、酸化ジルコニウム、酸化亜鉛、酸化セリウム、酸化マグネシウム、硫酸バリウム、硫酸カルシウム、硫酸マグネシウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、タルク、マイカ、カオリン、セリサイト、白雲母、合成雲母、金雲母、紅雲母、黒雲母、リチア雲母、ケイ酸、無水ケイ酸、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸マグネシウム、ケイ酸アルミニウムマグネシウム、ケイ酸カルシウム、ケイ酸バリウム、ケイ酸ストロンチウム、タングステン酸金属塩、ヒドロキシアパタイト、バーミキュライト、ハイジライト、ベントナイト、モンモリロナイト、ヘクトライト、ゼオライト、セラミックスパウダー、第二リン酸カルシウム、アルミナ、水酸化アルミニウム、窒化ホウ素等が挙げられる。
有機粉体としては、ポリアミドパウダー、ポリエステルパウダー、ポリエチレンパウダー、ポリプロピレンパウダー、ポリスチレンパウダー、ポリウレタン、ベンゾグアナミンパウダー、ポリメチルベンゾグアナミンパウダー、テトラフルオロエチレンパウダー、ポリメチルメタクリレートパウダー、セルロースパウダー、シルクパウダー、ナイロンパウダー(12ナイロン、6ナイロン)、スチレン・アクリル酸共重合体パウダー、ジビニルベンゼン・スチレン共重合体パウダー、ビニル樹脂パウダー、尿素樹脂パウダー、フェノール樹脂パウダー、フッ素樹脂パウダー、ケイ素樹脂パウダー、アクリル樹脂パウダー、メラミン樹脂パウダー、エポキシ樹脂パウダー、ポリカーボネイト樹脂パウダー、微結晶繊維粉体パウダー、コメデンプン、ラウロイルリジン等が挙げられる。
金属石鹸粉末(界面活性剤金属塩粉末)としては、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸アルミニウム、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、ミリスチン酸亜鉛、ミリスチン酸マグネシウム、セチルリン酸亜鉛、セチルリン酸カルシウム、セチルリン酸亜鉛ナトリウム等の各粉末が挙げられる。
有色顔料としては、酸化鉄、水酸化鉄、チタン酸鉄の無機赤色顔料、γー酸化鉄等の無機褐色系顔料、黄酸化鉄、黄土等の無機黄色系顔料、黒酸化鉄、カーボンブラック等の無機黒色顔料、マンガンバイオレット、コバルトバイオレット等の無機紫色顔料、水酸化クロム、酸化クロム、酸化コバルト、チタン酸コバルト等の無機緑色顔料、紺青、群青等の無機青色系顔料、タール系色素をレーキ化したもの、天然色素をレーキ化したもの及びこれらの粉体を複合化した複合粉体等が挙げられる。
パール顔料としては酸化チタン被覆雲母、酸化チタン被覆マイカ、オキシ塩化ビスマス、酸化チタン被覆オキシ塩化ビスマス、酸化チタン被覆タルク、魚鱗箔、酸化チタン被覆着色雲母等が挙げられ、また、金属粉末としてはアルミニウムパウダー、カッパーパウダー、ステンレスパウダー等が挙げられる。
タール色素としては赤色3号、赤色104号、赤色106号、赤色201号、赤色202号、赤色204号、赤色205号、赤色220号、赤色226号、赤色227号、赤色228号、赤色230号、赤色401号、赤色505号、黄色4号、黄色5号、黄色202号、黄色203号、黄色204号、黄色401号、青色1号、青色2号、青色201号、青色404号、緑色3号、緑色201号、緑色204号、緑色205号、橙色201号、橙色203号、橙色204号、橙色206号、橙色207号等が挙げられ、天然色素としてはカルミン酸、ラッカイン酸、カルサミン、ブラジリン、クロシン等が挙げられる。
これらの粉体はそのまま使用しても良いが、これらの粉体を複合化したり、油剤やシリコーン、フッ素化合物等で表面処理を行なって使用しても良い。
上記粉体は必要に応じて1種又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
1 デキストリン脂肪酸脂肪酸エステル・フラクトオリゴ糖脂肪酸エステルの製造
[製造例1:デキストリン(パルミチン酸/2−エチルヘキサン酸)エステル]
平均グルコース重合度30のデキストリン32.4g(0.20mol)をジメチルホルムアミド200g、3−メチルピリジン130gとからなる混合溶媒に70℃で分散させ、パルミチン酸クロライド86.6g(0.315mol)
、2−エチルヘキサン酸クロライド17.1g(0.105mol)の混合脂肪酸クロライド(反応mol比2.1、直鎖脂肪酸/分岐脂肪酸=75/25)を20分間滴下した。滴下終了後、反応温度を90℃として5時間反応させた。反応液をメタノールに沈殿させてから濾過し、固形分をメタノールで洗浄後、乾燥して白色の粉体90gを得た。
得られたデキストリン脂肪酸エステルのIRスペクトルから1740cm−1にエステル由来、2800〜3000cm−1にアルキル由来のピークを確認した。また、アルカリ分解後の脂肪酸のHPLC分析から置換度1.5、脂肪酸組成がパルミチン酸/2−エチルヘキサン酸=87/13であることを確認した。
FT−IR:(株)堀場製作所 FT−200を用いKBr錠剤法により測定した。
HPLC分析
HPLC機器:ウォーターズ モデル510
検出器 RI(示差屈折計)
カラム 資生堂 カプセルパックC18 4.6mmφ×250mm
溶離液 アセトニトリル
サンプル作成方法:試料をアルカリ分解後、脂肪酸を抽出し、パラブロモフェナシルブロミドにより誘導化してHPLC測定した。
平均グルコース重合度30のデキストリン21.41g(0.132mol)をジメチルホルムアミド71g、3−メチルピリジン62gとからなる混合溶媒に70℃で分散させ、イソステアリン酸クロライド(ガーベット反応型)26.7g(0.09mol)とパルミチン酸クロライド56.3g(0.205mol)(反応mol比2.2、直鎖脂肪酸/分岐脂肪酸=70/30)を30分間かけて滴下した。滴下終了後、反応温度を80℃として5時間反応させた。反応終了後、反応液をメタノールに分散させ、上層を除去した。半固形分をメタノールで数回洗浄後、乾燥して淡黄色の固体物質70gを得た。製造例1と同様にして測定を行い、置換度1.6であり、脂肪酸組成が(パルミチン酸/イソステアリン酸=75/25)であることを確認した。
平均グルコース重合度100のデキストリン16.2g(0.1mol)をジメチルホルムアミド70g、3−メチルピリジン50gとからなる混合溶媒に70℃で分散させ、イソアラキン酸クロライド12.5g(0.038mo1)とラウリン酸クロライド46g(0.21mol)の混合物(反応mol比2.5、イソアラキン酸クロライド/ラウリン酸クロライド=15/85)を30分間かけて滴下した。滴下終了後、反応温度を80℃として5時間反応させた。反応終了後、反応液をメタノールに分散させ、上層を除去した。半固形分をメタノールで数回洗浄後、乾燥して白色固体物質を40g得た。製造例1と同様にして測定を行い、置換度1.8、イソアラキン酸10mol%、ラウリン酸90mol%であった。
平均グルコース重合度20のデキストリン32.6g(0.2mol)をジメチルホルムアミド120g、3−メチルピリジン73gとからなる混合溶媒に70℃で分散させ、イソノナン酸クロライド31.8g(0.18mol)及びベヘン酸クロライド77.4g(0.22mol)の混合物(反応mol比1.96、イソノナン酸クロライド/ベヘン酸クロライド=45/55)を30分間かけて滴下した。滴下終了後、反応温度を80℃として5時間反応させた。反応終了後、反応液をメタノールに分散させ、上層を除去した。半固形分をメタノールで数回洗浄後、乾燥して淡黄色の物質90gを得た。製造例1と同様にして測定を行い、置換度1.4、イソノナン酸35mol%、ベヘン酸65mol%であった。
製造例6は、平均グルコース重合度30のデキストリン16.3g(0.1mol)にパルミチン酸クロライド57.7g(0.21mol)を用いて、置換度は1.5のデキストリンパルミチン酸エステルを得た。
平均グルコース重合度30のデキストリン21.41g(0.132mol)をジメチルホルムアミド71g、3−メチルピリジン62gとからなる混合溶媒に70℃で分散させ、イソステアリン酸クロライド(ガーベット反応型)120g(0.396mol)を30分間かけて滴下した。滴下終了後、反応温度を80℃として5時間反応させた。反応終了後、反応液をメタノールに分散させ、上層を除去した。半固形分をメタノールで数回洗浄後、乾燥して淡黄色の樹脂状物質80gを得た。製造例1と同様にして測定を行い、置換度1.6であった。
平均フラクトース重合度23のイヌリン16.2g(0.1mol)をジメチルホルムアミド70g、3−メチルピリジン62gとからなる混合溶媒に70℃で分散させ、ステアリン酸クロライド63.6g(0.21mol)を30分間かけて滴下した。滴下終了後、反応温度を60℃として5時間反応させた。反応終了後、反応液をメタノールに分散させ、上層を除去した。半固形分をメタノールで数回洗浄後、乾燥して白色の固体物質55gを得た。製造例1と同様にして測定を行い、置換度1.6であった。
平均グルコース重合度30のデキストリン16.3g(0.1mol)をジメチルホルムアミド70g、3−メチルピリジン56gとからなる混合溶媒に70℃で分散させ、パルミチン酸クロライド82.5g(0.3mol)を用いて30分間かけて滴下した。滴下終了後、反応温度は90℃として5時間反応させた。反応終了後、反応液をメタノールに分散させ、上層を除去した。半固形分をメタノールで数回洗浄後、乾燥して白色固体のデキストリンパルミチン酸エステルを52g得た。置換度は2.2であった。
[処理粉体製造例1〜9][処理粉体比較製造例1〜3]
表1に示す組成の処理粉体を下記の方法で製造した。
※2:タルクJA−68R(浅田製粉社製)
※3:Helios100S(トピー工業社製)
※4:マイカY−2300(ヤマグチマイカ社製)
※5:硫酸バリウムHL(境化学工業社製)
※6:SGフレーク(日本板硝子社製)
※7:セラフYFA02025(キンセイマティック社製)
※8:スノーリーフC(オーケン社製)
※9:Ceramide TIC−001(高砂香料工業社製)
※10:CeramideIII(デグサ社製)
※11:CeramideVI(デグサ社製)
成分10〜20に適量のヘキサンとエタノールを混合し、80℃で加温溶解した後、成分1〜9を攪拌しながら添加し、均一に混合する。続いて減圧して成分ヘキサンとエタノールを完全に除去し、混合しながら冷却することで処理粉体を得た。セラミドの結晶析出状態は、サンプルをプレパラートではさみ、光学顕微鏡観察400倍にて偏光フィルターで観察したところ、処理粉体比較製造例1〜3以外はセラミド結晶の存在は確認できなかった。
表2に示す組成のルースパウダーを下記製造方法により調製した。また、下記評価方法及び判定基準により(イ)微粒子金属酸化物の分散性、(ロ)保湿感、(ハ)使用感について評価し、その結果を併せて表に示した。
※13:MZY−505S(テイカ社製)
※14:SMS−MT−500SA(テイカ社製)
※15:ITT処理 4% MZ−500(テイカ社製酸化亜鉛の大東化成工業社処理品)
※16:微粒子酸化チタンMT−700B (テイカ社製)
※17:MZ−500(テイカ社製酸化亜鉛)
A:成分1〜23を混合分散する
B:成分24〜27を混合する
C:AにBを添加し、混合する
D:Cを粉砕処理して容器に充填する
(イ)微粒子金属酸化物の分散性
実施例、比較例を電顕写真で観察し、微粒子金属酸化物の1μ以上の凝集が確認できないことと、板状粉体表面に均一に付着していることを確認した。
(判定基準)
非常に分散性が良い :◎
分散性が良い :○
分散性が不良 :△
分散性が悪い :×
(ロ)保湿感
実施例、比較例のルースパウダーを使用して、保湿感を感じるかどうかを判定した。
(判定基準)
非常に感じる :◎
感じる :○
どちらかといえば感じる:△
感じない :×
(ハ)使用感
実施例、比較例のルースパウダーを使用して、使用中きしみ感のない滑らかな使用感であるかどうかを判定した。
<判定基準>
非常に良い :◎
良い :○
どちらかといえばよい:△
悪い :×
( 成 分 ) (%)
(1)処理粉体製造例3 15
(2)セリサイト 残量
(3)酸化チタン 8
(4)処理粉体製造例1 10
(5)ナイロン12 2
(6)黄酸化鉄 1.5
(7)赤酸化鉄 0.8
(8)黒酸化鉄 0.4
(9)シリカ 1
(10)トリエトキシカプリリルシラン処理微粒子酸化亜鉛*12 5
(11)ジメチコン 0.5
(12)流動パラフィン 7
(13)メトキシケイヒ酸エチルヘキシル 3
(製造方法)
A:成分1〜10を混合する
B:成分11〜13を混合する
C:AにBを添加し、混合する
D:Cを粉砕処理する
E:Dを金皿に充填し、プレス成型する
得られたパウダーファンデーションは、微粒子金属酸化物の分散性が良好で、紫外線防御能が高く、セラミドによる保湿感と滑らかな使用感が良好なものであった。
Claims (7)
- 次の成分(A)及び(B);
(A)平均粒子径が0.01〜0.3μmである疎水化処理微粒子金属酸化物
(B)(B1)セラミドII、セラミドIIIおよびセラミドIVからなる群より選ばれる少なくとも一種のセラミド類並びに(B2)デキストリン脂肪酸エステル及びフラクトオリゴ糖脂肪酸エステルからなる群より選ばれる少なくとも一種で粉体の表面を被覆処理した表面被覆処理粉体であって、デキストリン脂肪酸エステルは、デキストリン部分のグルコース単位当たりの脂肪酸の置換度が1.4〜1.8、デキストリン部分のグルコースの平均重合度が3〜150、及び、組成物中の全デキストリン脂肪酸エステルの脂肪酸部分の組成が、炭素数8〜22の分岐飽和脂肪酸の1種又は2種以上が5〜40モル%、炭素数12〜22直鎖飽和脂肪酸の1種又は2種以上が60〜95モル%であり、フラクトオリゴ糖脂肪酸エステルは、単糖単位当たりの脂肪酸の置換度が1.4〜1.8、フラクトオリゴ糖部分の平均糖重合度が1〜60、及び、脂肪酸部分が炭素数12〜22の直鎖飽和脂肪酸の1種又は2種以上である;
を含有することを特徴とする粉体化粧料。 - 前記(A)成分の疎水化処理が、シリコーン処理、トリアルコキシアルキルシラン処理、アルキルチタネート処理であることを特徴とする請求項1に記載の粉体化粧料。
- 前記成分(B)における成分(B1)と成分(B2)の含有比が、成分(B1)と成分(B2)の合計量に対して成分(B1)は0.01〜50質量%であり、成分(B2)は50〜99.99質量%であることを特徴とする請求項1〜2のいずれかに記載の粉体化粧料。
- 前記成分(A)の含有量が1〜95質量%であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の粉体化粧料。
- 前記成分(B)の含有量が1〜95質量%であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の粉体化粧料。
- 前記成分(B)の(B1)と(B2)が共融混合物であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の粉体化粧料。
- 次の成分(A);
(A)平均粒子径が0.01〜0.3μmである疎水化処理微粒子金属酸化物
を含有する粉体化粧料に、次の成分(B);
(B)(B1)セラミドII、セラミドIIIおよびセラミドIVからなる群より選ばれる少なくとも一種のセラミド類並びに(B2)デキストリン脂肪酸エステル及びフラクトオリゴ糖脂肪酸エステルからなる群より選ばれる少なくとも一種で粉体の表面を被覆処理した表面被覆処理粉体であって、デキストリン脂肪酸エステルは、デキストリン部分のグルコース単位当たりの脂肪酸の置換度が1.4〜1.8、デキストリン部分のグルコースの平均重合度が3〜150、及び、組成物中の全デキストリン脂肪酸エステルの脂肪酸部分の組成が、炭素数8〜22の分岐飽和脂肪酸の1種又は2種以上が5〜40モル%、炭素数12〜22直鎖飽和脂肪酸の1種又は2種以上が60〜95モル%であり、フラクトオリゴ糖脂肪酸エステルは、単糖単位当たりの脂肪酸の置換度が1.4〜1.8、フラクトオリゴ糖部分の平均糖重合度が1〜60、及び、脂肪酸部分が炭素数12〜22の直鎖飽和脂肪酸の1種又は2種以上である;
を添加することを特徴とする成分(A)の分散性向上方法。
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