JP3776376B2 - 化粧料 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、結晶構造と透明性を有する無機粉末をフッ素化合物で被覆処理した改質粉体を配合することで、長時間小じわが目立たず、しみなどの肌のトラブルを見えにくくする効果が持続でき、長時間肌等の色を明るく見せる効果にすぐれていることを特徴とする化粧料に関する。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】
従来、透明性無機粉末を化粧料で利用する試みとしては宝石の微粉末を化粧料に配合することが行われている。例えば特表昭63−501362号公報には宝石の純粋粉末とキャリヤー材からなる装飾用の化粧用組成物が開示されている。しかしながら、同公報では宝石として透明性のあるエメラルドと不透明なトルコ石を同列に扱っており透明性に関心を払っていないこと、そして宝石自体の宝飾性を以って製品の付加価値を得ているため、光学的な特性については何も検討がされていないことが判る。また、特開平10−120520号公報では鉱物入りの化粧品が開示されているが、これも透明な石英と不透明なトルコ石を同列に扱っていること、その効果がマイルド感といった感触についてであり、光学的な特性については記載がないことが判る。また、ダイヤモンド粉末については従来多くの技術が開示されている。例えば特開平6−157263号公報には赤外線をカットする粉体としてダイヤモンド粉末やダイヤモンド被覆粉体の利用法が記載されている。これらの公報の記載内容をまとめると、特に結晶構造と透明性を有する無機粉末が可視光領域で光学的に優れた特徴を有することは見出されていないことが判る。
【0003】
一方、本発明者らは、結晶構造と透明性を有する無機粉末を用いていても、その表面が皮脂などの油によって濡れてしまうと、結晶構造と透明性を有する無機粉末は文字通り透明化してしまい、小じわなどの隠蔽効果は失われてしまう。そのため、隠蔽性を維持するためには各種の表面処理が必要であることが判った。
【0004】
【課題を解決するための手段】
そこで本発明者らは、化粧効果を持続性を付与する目的で結晶構造と透明性を有する無機粉末をフッ素化合物で被覆処理してみたところ、長時間小じわが目立たず、しみなどの肌のトラブルを見えにくくする効果が持続できること、長時間肌の色を明るく見せる効果に優れていることを見出し、本発明を完成した。
【0005】
すなわち、第1の本発明は、石英、合成石英、水晶(アメジストは除く。)から選ばれる1種以上の結晶構造と透明性を有する無機粉末で、平均一次粒子径が5〜15μmの範囲にある無機粉末をフッ素化合物で被覆処理した改質粉体を含有することを特徴とする化粧料である。
【0006】
第2の本発明は、石英、合成石英、水晶(アメジストは除く。)から選ばれる1種以上の結晶構造と透明性を有する無機粉末で、平均一次粒子径が5〜15μmの範囲にある無機粉末をフッ素化合物で被覆処理した改質粉体および液状乃至固体状のフッ素系化合物を含有することを特徴とする上記の化粧料である。
【0010】
の本発明は、結晶構造と透明性を有する無機粉末の形状が不定形または球形であることを特徴とする上記の化粧料である。
【0011】
【発明の実施の形態】
本発明で用いる結晶構造と透明性を有する無機粉末とは、無機粉末であって、結晶構造を有しており、光学的に透明性の高いものを指す。本発明で用いる結晶構造と透明性を有する無機粉末としては、主として珪素、アルミニウム、チタン、酸素から選ばれる2種以上の元素を含むことが好ましく、特に主として珪素、アルミニウム、酸素から選ばれる2種以上の元素を含むことが好ましい。ここで言う、主としてとは、珪素、アルミニウム、チタン、酸素から選ばれる2種以上、または珪素、アルミニウム、酸素から選ばれる2種以上の元素の含有量が好ましく50質量%以上、特に好ましくは80質量%以上であることを意味する。本発明で用いる結晶構造と透明性を有する無機粉末は、一般には一次粒子径として50μm以上に成長、結晶化させた無機素材を粉砕、磨砕または研磨することで得られ、直接クラスターから粒子成長させ、粉砕などの行為を経ないで得られた粉末は、格子欠陥等があり粉末の光学特性が劣り、本発明の粉末には該当しない。本発明で言う透明とは、未粉砕の段階の無機材料の外観が透明〜半透明であることを指す。尚、本発明で透明性を有する無機物とは、天然または合成の原石鉱物そのもので原石を透して文字等が判読できる程度の透明性を有する物以外に原石が表面の傷等によって原石では透明性がないが表面を研磨し傷等の表面部分を除くことによって透明性が現われてくる物も本発明で言う透明性を有する物に相当する。特に、未粉砕の段階の無機材料に赤色レーザー光をあてた時に、レーザー光が拡散する現象がみられる素材が最も好ましい。本発明で用いる透明性無機粉末は上記の基準を満たしていれば特に限定されないが、石英、合成石英、水晶、アメジスト(紫水晶)、エメラルド、サファイア、ルビー、ガーネット、ルチルから選ばれる1種、または2種以上であることが好ましい。これらの無機粉末は人工的に供給できるため、鉛、ヒ素、放射線などの影響が少なく、化粧品的に好ましい品質を与えることが可能で、かつ供給が安定しているメリットがある。これら結晶構造と透明性を有する無機粉末の中でも、特にアメジスト(紫水晶)、石英は硬度が比較的小さく、粉砕が容易であり適度な粒子径のものが得られ易く、価格が安価であり、またガーネットは供給が豊富で安価であるメリットがあるで、アメジスト(紫水晶)、石英、ガーネットが特に好ましい。また、ジルコンといった素材を使用することも可能である。但し、ダイヤモンドは硬度が高すぎ、光の散乱が生じにくいことから本発明の求める光学効果が得られにくく、好ましくない。
【0012】
従来化粧料で用いられている、シリカやアルミナといった本発明で訴求しているのと同じ元素でできた素材と本発明との違いについて以下に解説する。化粧料では従来、シリカ、アルミナといった素材を多用してきた。これらの素材の元素構成は上記の結晶構造と透明性を有する無機粉末で訴求している珪素、アルミニウム、酸素から選ばれる2種以上の元素を含んでおり、内容が一致している部分がある。しかしながら、こうした素材の多くは、粒子を砕くのではなく成長させることで得られており、非結晶状であり、内部に格子欠陥などを多く抱えているために半透明性〜不透明性である。これらの粉末は従来多用されているだけでなく、光学的にも本発明の求める効果を実効が得られる程度には有していないことから、本発明では通常化粧料に使用されるシリカ(球状シリカを含む)、アルミナ、ジルコニアといった粉末は含まれない。また、酸化チタンや酸化亜鉛も通常化粧料に使用されるものには結晶構造を有しているものが多いが、粉末の外観が非透明性であるため本発明の求める光学効果が得られないことから除外される。従って、本発明で用いることができる酸化チタン(ルチル)という場合は、単結晶体もしくはその粉砕物を示す。ガラスについても結晶性を有する結晶化ガラスは本発明に該当するが、一般の非晶質ガラスは該当しない。
【0013】
本発明で用いる結晶構造と透明性を有する無機粉末は、平均一次粒子径が5〜15μmの範囲である。平均一次粒子径が3μm未満では、粉砕に必要なエネルギー量が大きくなり、コストが高くなる他、結晶性が失われて(粉体は微粒子化していくと表面がアモルファス化してしまう)光学的な特性が失われてしまう場合がある。また、平均一次粒子径が20μmを超えると、化粧料に配合した際に感触にざらつき感がでてくる場合がある。
【0014】
本発明で用いる結晶構造と透明性を有する無機粉末の製造方法としては、上記無機材料の単結晶、多結晶体をジェットミルやハンマーミル、ボールミル、カッターミル、ビーズミル、マイクロス(奈良機械製作所製)などの乾式または湿式の粉砕機・磨砕機を用いて微粉砕する方法や、これらを組み合わせて用いる方法などがある。また、ターボスクリーナーや吸引ふるい、振動ふるい、超音波ふるいなどのメッシュを用いて分級すると製品の光学特性を向上させることができる。本発明では粒子の形状に特に制限はないが、粒子の形状が不定形または球形であると光学的な光拡散特性が向上するため好ましい。また、粒度分布については、体積平均粒子径で見た時に、粒度分布はシャープであってもブロードであっても構わない。
【0015】
本発明で用いる結晶構造と透明性を有する無機粉末はフッ素化合物にて被覆処理されたものを用いる。本発明で言うフッ素化合物としては、化合物の構造中に、フッ素が結合した炭素が1個以上有するフッ化炭化水素鎖を有する化合物が該当し、特に分子中にさらに珪素を含むことが好ましい。また、フッ化炭化水素鎖は、特にパーフルオロアルキル鎖を有するものが安定性に富むことから好ましく、一つの炭素にフッ素と水素が結合したような形態を持つものは経時で臭いが発生したりする場合があり好ましくない。フッ化炭化水素鎖としては、鎖長が炭素数で1〜30の範囲にある直鎖または分岐鎖の化合物が好ましく用いられ、特にフッ素が結合した炭素数が1個のトリフルオロプロピル基やフッ素が結合した炭素数が8〜12のフッ化炭化水素鎖が供給が豊富にあることから好ましい。こうした化合物の例としては、パーフルオロアルキルリン酸エステルジエタノールアミン塩などのパーフルオアルキルリン酸エステル塩類、パーフルオアルキルシラン、パーフルオアルキルシラザン、末端反応性パーフルオロポリエーテル、パーフルオロアルキル基置換トリメチルシロキシケイ酸、パーフルオロアルキル化アクリル樹脂、パーフルオロアルキル化メタクリル樹脂、フッ素変性シリコーン、パーフルオロアルキル・ポリオキシアルキレン共変性シリコーンなどが挙げられるが、特に汎用性に優れ、供給面が安定しているパーフルオアルキルリン酸エステル塩類が好ましい。
【0016】
本発明におけるフッ素化合物の被覆量としては、結晶構造と透明性を有する無機粉末の質量に対して、0.5〜50質量%の範囲が好ましく、さらに好ましくは1〜20質量%である。この範囲であれば製造コストと品質が両立しやすい。
【0017】
尚、本発明で用いる被覆処理方法としては気相、液層、乾式のいずれの処理方法を用いても構わないが、表面処理時に乾式ボールミルを用いてテフロン(登録商標)の粉末と透明性無機粉末をメカノケミカル的に反応させるような、結晶構造と透明性を有する無機粉末の結晶性が失われてしまう形式の表面処理方法は、本発明の目的とするしわぼかし効果が失われるため好ましくない。
【0018】
本発明で用いる上記のフッ素化合物で被覆処理した改質粉体の化粧料への配合量としては、化粧料の総量に対して0.1〜99質量%配合することが好ましく、特に好ましくは1〜90質量%の範囲が挙げられる。配合量が0.1質量%未満であると本発明の光学効果が得られない場合がある。
【0019】
本発明では、上記の結晶構造と透明性を有する無機粉末以外に、通常化粧料に配合される各種の顔料、紫外線吸収剤、油剤、フッ素化合物、樹脂、粘剤、防菌防腐剤、香料、保湿剤、塩類、溶媒、酸化防止剤、キレート剤、中和剤、pH調整剤、昆虫忌避剤、生理活性成分等の成分を適宜配合することができる。
【0020】
顔料としては化粧料で用いられる種々の顔料が使用可能であり、その形状(球状、棒状、針状、板状、不定形状、鱗片状、紡錘状等)や粒子径(煙霧状、微粒子、顔料級等)、粒子構造(多孔質、無孔質等)を問わず、いずれのものも使用することができ、例えば無機粉体、有機粉体、界面活性剤金属塩粉体、有色顔料、金属粉末顔料、天然色素等があげられる。具体的には、無機粉体としては、顔料級酸化チタン、酸化ジルコニウム、顔料級酸化亜鉛、酸化セリウム、酸化マグネシウム、硫酸バリウム、硫酸カルシウム、硫酸マグネシウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、タルク、マイカ、カオリン、セリサイト、白雲母、合成雲母、金雲母、紅雲母、黒雲母、リチア雲母、ケイ酸、無水ケイ酸、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸マグネシウム、ケイ酸アルミニウムマグネシウム、ケイ酸カルシウム、ケイ酸バリウム、ケイ酸ストロンチウム、タングステン酸金属塩、ヒドロキシアパタイト、バーミキュライト、ハイジライト、ベントナイト、モンモリロナイト、ヘクトライト、ゼオライト、セラミックスパウダー、第二リン酸カルシウム、アルミナ、水酸化アルミニウム、窒化ホウ素、窒化ボロン、シリカ、微粒子酸化チタン、微粒子酸化亜鉛、微粒子酸化セリウム等;有機粉体としては、ポリアミドパウダー、ポリエステルパウダー、ポリエチレンパウダー、ポリプロピレンパウダー、ポリスチレンパウダー、ポリウレタンパウダー、ベンゾグアナミンパウダー、ポリメチルベンゾグアナミンパウダー、ポリテトラフルオロエチレンパウダー、ポリメチルメタクリレートパウダー、オルガノポリシロキサンエラストマー、セルロース、シルクパウダー、12ナイロン、6ナイロン等のナイロンパウダー、ポリメルシルセスキオキサン、スチレン・アクリル酸共重合体、ジビニルベンゼン・スチレン共重合体、ビニル樹脂、尿素樹脂、フェノール樹脂、フッ素樹脂、ケイ素樹脂、アクリル樹脂、メラミン樹脂、エポキシ樹脂、ポリカーボネイト樹脂、微結晶繊維粉体、デンプン末、ラウロイルリジン等;界面活性剤金属塩粉体(金属石鹸)としては、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸アルミニウム、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、ミリスチン酸亜鉛、ミリスチン酸マグネシウム、セチルリン酸亜鉛、セチルリン酸カルシウム、セチルリン酸亜鉛ナトリウム等;有色顔料としては、酸化鉄、水酸化鉄、チタン酸鉄の無機赤色顔料、γ−酸化鉄等の無機褐色系顔料、黄酸化鉄、黄土等の無機黄色系顔料、黒酸化鉄、カーボンブラック等の無機黒色顔料、マンガンバイオレット、コバルトバイオレット等の無機紫色顔料、水酸化クロム、酸化クロム、酸化コバルト、チタン酸コバルト等の無機緑色顔料、紺青、群青等の無機青色系顔料、雲母チタン、オキシ塩化ビスマス、板状酸化鉄等の光輝性顔料、硫化亜鉛などの蛍光顔料、タール系色素をレーキ化したもの、天然色素をレーキ化したもの、及びこれらの粉体を複合化した合成樹脂粉体等;タール色素としては、赤色3号、赤色104号、赤色106号、赤色201号、赤色202号、赤色204号、赤色205号、赤色220号、赤色226号、赤色227号、赤色228号、赤色230号、赤色401号、赤色505号、黄色4号、黄色5号、黄色202号、黄色203号、黄色204号、黄色401号、青色1号、青色2号、青色201号、青色404号、緑色3号、緑色201号、緑色204号、緑色205号、橙色201号、橙色203号、橙色204号、橙色206号、橙色207号等;天然色素としては、カルミン酸、ラッカイン酸、カルサミン、ブラジリン、クロシン等から選ばれる顔料等が挙げられる。
【0021】
これらの顔料は、従来公知の表面処理、例えばフッ素化合物処理(パーフルオロアルキルリン酸エステル処理やパーフルオロアルキルシラン処理、パーフルオロポリエーテル処理、フルオロシリコーン処理、フッ素化シリコーン樹脂処理が好ましい)、シリコーン処理(メチルハイドロジェンポリシロキサン処理、ジメチルポリシロキサン処理、気相法テトラメチルテトラハイドロジェンシクロテトラシロキサン処理が好ましい)、シリコーン樹脂処理(トリメチルシロキシケイ酸処理が好ましい)、ペンダント処理(気相法シリコーン処理後にアルキル鎖などを付加する方法)、シランカップリング剤処理、チタンカップリング剤処理、シラン処理(アルキルシランやアルキルシラザン処理が好ましい)、油剤処理、N−アシル化リジン処理、ポリアクリル酸処理、金属石鹸処理(ステアリン酸やミリスチン酸塩が好ましい)、アクリル樹脂処理、金属酸化物処理、寒天、デオキシリボ核酸塩などの粘剤処理などで表面処理されていることが好ましく、さらに好ましくは、これらの処理を複数組み合わせて用いることが好ましい。例えば、微粒子酸化チタン表面を酸化ケイ素やアルミナなどの金属酸化物で被覆した後、アルキルシランで表面処理することなどが挙げられる。表面処理量としては、顔料質量に対して表面処理量の総計で0.1〜50質量%の範囲にあることが好ましい。
【0022】
また、紫外線吸収剤としては、パラメトキシ皮酸オクチル、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン−5−硫酸、2,2'−ジヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、p−メトキシハイドロケイ皮酸ジエタノールアミン塩、パラアミノ安息香酸(以後、PABAと略す)、エチルジヒドロキシプロピルPABA、グリセリルPABA、サリチル酸ホモメンチル、メチル−O−アミノベンゾエート、2−エチルヘキシル−2−シアノ−3,3−ジフェニルアクリレート、オクチルジメチルPABA、サリチル酸オクチル、2−フェニル−ベンズイミダゾール−5−硫酸、サリチル酸トリエタノールアミン、3−(4−メチルベンジリデン)カンフル、2,4−ジヒドロキシベンゾフェニン、2,2',4,4'−テトラヒドロキシベンゾフェノン、2,2'−ジヒドロキシ−4,4'−ジメトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−N−オクトキシベンゾフェノン、4−イソプロピル ジベンゾイルメタン、ブチルメトキシジベンゾイルメタン、4−(3,4−ジメトキシフェニルメチレン)−2,5−ジオキソ−1−イミダゾリジンプロピオン酸2−エチルヘキシル、オクチルトリアゾン、ジメトキシケイ皮酸イソオクタン酸グリセリドや、これらの高分子誘導体、シラン誘導体等が挙げられる。
【0023】
また、有機系紫外線吸収剤がポリマー粉末中に封止されたものを用いることも可能である。ポリマー粉末は中空であってもなくても良く、平均一次粒子径としては0.1〜50μmの範囲にあれば良く、粒度分布はブロードであってもシャープであっても構わない。ポリマーの種類としてはアクリル樹脂、メタクリル樹脂、スチレン樹脂、ウレタン樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、シリコーン樹脂、ナイロン、アクリルアミド樹脂等が挙げられる。
有機系紫外線吸収剤は微粒子酸化チタン、微粒子酸化亜鉛、微粒子酸化セリウムなどの無機系の紫外線散乱剤と併用して用いるとその紫外線防御効果をより高めることができる。また、本発明で紫外線吸収剤を使用する場合には、結晶性を有する透明性無機粉末を一度焼成処理したものを用いることが好ましい場合がある。この処理が必要なものとしては、特に珪素を骨格中に有するものが該当する。石英末などはこの処理を実施しないで紫外線吸収剤と接触させると紫外線吸収剤の変色に起因すると考えられる黄色〜紫色の発色が生じる場合がある。尚、用いた透明性無機粉末の種類によっては焼成により無機粉末自体の発色が強くなる場合もある。焼成の条件としては、300〜1000℃、好ましくは500〜800℃の温度範囲で、0.1〜24時間焼成する条件が挙げられる。焼成はガス式、電気式などの焼成炉を用いることが可能である。
【0024】
防菌防腐剤としては、パラオキシ安息香酸アルキルエステル、安息香酸、安息香酸ナトリウム、ソルビン酸、ソルビン酸カリウム、フェノキシエタノール等、抗菌剤としては、安息香酸、サリチル酸、石炭酸、ソルビン酸、パラオキシ安息香酸アルキルエステル、パラクロルメタクレゾール、ヘキサクロロフェン、塩化ベンザルコニウム、塩化クロルヘキシジン、トリクロロカルバニリド、トリクロサン、感光素、フェノキシエタノール等がある。
【0025】
粘剤、樹脂の例としては、トリメチルシロキシケイ酸、フッ素化シリコーン樹脂、カチオン化シリコーン樹脂などのシリコーン化合物、アラビアゴム、トラガカント、アラビノガラクタン、ローカストビーンガム(キャロブガム)、グアーガム、カラヤガム、カラギーナン、ペクチン、寒天、クインスシード(マルメロ)、デンプン(コメ、トウモロコシ、バレイショ、コムギ)、アルゲコロイド、トラントガム、ローカストビーンガム等の植物系高分子、キサンタンガム、デキストラン、サクシノグルカン、プルラン、シリコーン化プルラン等の微生物系高分子、カルボキシメチルデンプン、メチルヒドロキシプロピルデンプン等のデンプン系高分子、メチルセルロース、エチルセルロース、メチルヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ニトロセルロース、セルロース硫酸ナトリウム、カルボキシメチルセルロースナトリウム、結晶セルロース、セルロース末のセルロース系高分子、アルギン酸ナトリウム、アルギン酸プロピレングリコールエステル等のアルギン酸系高分子、ポリビニルメチルエーテル、カルボキシビニルポリマー等のビニル系高分子、ポリオキシエチレン系高分子、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレン共重合体系高分子、ポリアクリル酸ナトリウム、ポリエチルアクリレート、ポリアクリル酸アミド等のアクリル系高分子、ポリエチレンイミン、カチオンポリマー、ベントナイト、ケイ酸アルミニウムマグネシウム、ラポナイト、ヘクトライト、無水ケイ酸等の無機系水溶性高分子やポリエチレングリコール、ポリビニルピロリドンなどが挙げられる。
【0026】
本発明の化粧料では、各種の生理活性成分を配合してあることが好ましい。本発明で用いる生理活性成分とは、皮膚に塗布した場合に皮膚に何らかの生理活性を与える物質が挙げられる。例えば、美白成分、抗炎症剤、老化防止剤、スリミング剤、ひきしめ剤、抗酸化剤(ラジカル捕捉剤)、保湿剤、血行促進剤、抗菌剤、殺菌剤、乾燥剤、冷感剤、温感剤、ビタミン類、アミノ酸、創傷治癒促進剤、刺激緩和剤、鎮痛剤、細胞賦活剤、皮膚着色剤、酵素成分等が挙げられる。その中でも、天然系の植物抽出成分、海藻抽出成分、生薬成分が特に好ましい。本発明では、これらの生理活性成分を1種または2種以上配合することが好ましい。
【0027】
これらの成分の例としては、例えばアシタバエキス、アボガドエキス、アマチャエキス、アルテアエキス、アルニカエキス、アロエエキス、アンズエキス、アンズ核エキス、イチョウエキス、ウイキョウエキス、ウコンエキス、ウーロン茶エキス、エイジツエキス、エチナシ葉エキス、オウゴンエキス、オウバクエキス、オウレンエキス、オオムギエキス、オトギリソウエキス、オドリコソウエキス、オランダカラシエキス、オレンジエキス、海水乾燥物、海藻エキス、加水分解エラスチン、加水分解コムギ末、加水分解シルク、カモミラエキス、カロットエキス、カワラヨモギエキス、甘草エキス、カルカデエキス、カキョクエキス、キウイエキス、キナエキス、キューカンバーエキス、グアノシン、クチナシエキス、クマザサエキス、クララエキス、クルミエキス、グレープフルーツエキス、クレマティスエキス、クロレラエキス、クワエキス、ゲンチアナエキス、紅茶エキス、酵母エキス、ゴボウエキス、コメヌカ発酵エキス、コメ胚芽油、コンフリーエキス、コラーゲン、コケモモエキス、サイシンエキス、サイコエキス、サイタイ抽出液、サルビアエキス、サボンソウエキス、ササエキス、サンザシエキス、サンショウエキス、シイタケエキス、ジオウエキス、シコンエキス、シソエキス、シナノキエキス、シモツケソウエキス、シャクヤクエキス、ショウブ根エキス、シラカバエキス、スギナエキス、セイヨウキズタエキス、セイヨウサンザシエキス、セイヨウニワトコエキス、セイヨウノコギリソウエキス、セイヨウハッカエキス、セージエキス、ゼニアオイエキス、センキュウエキス、センブリエキス、ダイズエキス、タイソウエキス、タイムエキス、茶エキス、チョウジエキス、チガヤエキス、チンピエキス、トウキエキス、トウキンセンカエキス、トウニンエキス、トウヒエキス、ドクダミエキス、トマトエキス、納豆エキス、ニンジンエキス、ニンニクエキス、ノバラエキス、ハイビスカスエキス、バクモンドウエキス、パセリエキス、蜂蜜、ハマメリスエキス、パリエタリアエキス、ヒキオコシエキス、ビサボロール、ビワエキス、フキタンポポエキス、フキノトウエキス、ブクリョウエキス、ブッチャーブルームエキス、ブドウエキス、プロポリス、ヘチマエキス、ベニバナエキス、ペパーミントエキス、ボダイジュエキス、ボタンエキス、ホップエキス、マツエキス、マロニエエキス、ミズバショウエキス、ムクロジエキス、メリッサエキス、モモエキス、ヤグルマギクエキス、ユーカリエキス、ユキノシタエキス、ユズエキス、ヨクイニンエキス、ヨモギエキス、ラベンダーエキス、リンゴエキス、レタスエキス、レモンエキス、レンゲソウエキス、ローズエキス、ローズマリーエキス、ローマカミツレエキス、ローヤルゼリーエキス等を挙げることができる。
【0028】
また、デオキシリボ核酸、ムコ多糖類、ヒアルロン酸ナトリウム、コンドロイチン硫酸ナトリウム、コラーゲン、エラスチン、キチン、キトサン、加水分解卵殻膜などの生体高分子、アミノ酸、ザルコシン、N−メチル−L−セリン等のアミノ酸誘導体、乳酸ナトリウム、尿素、ピロリドンカルボン酸ナトリウム、ベタイン、ホエイ、ラフィノースなどの保湿成分、スフィンゴ脂質、セラミド、コレステロール、コレステロール誘導体、リン脂質などの油性成分、ε−アミノカプロン酸、グリチルリチン酸、β−グリチルレチン酸、塩化リゾチーム、グアイアズレン、ヒドロコルチゾン等の抗炎症剤、ビタミンA,B2,B6,C,D,E,パントテン酸カルシウム、ビオチン、ニコチン酸アミド、ビタミンCエステル等のビタミン類、アラントイン、ジイソプロピルアミンジクロロ酢酸、γ−アミノ酪酸、γ−アミノ−β−ヒドロキシ酪酸、4−アミノメチルシクロヘキサンカルボン酸等の活性成分、トコフェロール、カロチノイド、フラボノイド、タンニン、リグナン、サポニン等の抗酸化剤、α−ヒドロキシ酸、β−ヒドロキシ酸などの細胞賦活剤、γ−オリザノール、ビタミンE誘導体などの血行促進剤、レチノール、レチノール誘導体等の創傷治癒剤、アルブチン、コウジ酸、プラセンタエキス、イオウ、エラグ酸、リノール酸、トラネキサム酸、グルタチオン等の美白剤、セファランチン、カンゾウ抽出物、トウガラシチンキ、ヒノキチオール、ヨウ化ニンニクエキス、塩酸ピリドキシン、dl−α−トコフェロール、酢酸dl−α−トコフェロール、ニコチン酸、ニオチン酸誘導体、パントテン酸カルシウム、D−パントテニルアルコール、アセチルパントテニルエチルエーテル、ビオチン、アラントイン、イソプロピルメチルフェノール、エストラジオール、エチニルエステラジオール、塩化カプロニウム、塩化ベンザルコニウム、塩酸ジフェンヒドラミン、タカナール、カンフル、サリチル酸、ノニル酸バニリルアミド、ノナン酸バニリルアミド、ピロクトンオラミン、ペンタデカン酸グリセリル、l−メントール、モノニトログアヤコール、レゾルシンなどが挙げられる。
【0029】
これらの生理活性成分の化粧料への配合割合は、その活性成分の効果発現濃度によるが、一般的には化粧料の総量に対して0.05〜20質量%が好ましく、さらに好ましくは0.1〜15質量%が好ましい。尚、生理活性成分は1種または2種以上を組み合わせて配合することが好ましい。
【0030】
油剤の例としては、例えばアボガド油、アマニ油、アーモンド油、イボタロウ、エノ油、オリーブ油、カカオ脂、カポックロウ、カヤ油、カルナウバロウ、肝油、キャンデリラロウ、キョウニン油、硬化油、小麦胚芽油、ゴマ油、コメ胚芽油、コメヌカ油、サトウキビロウ、サザンカ油、サフラワー油、シアバター、シナギリ油、シナモン油、ジョジョバロウ、セラックロウ、タートル油、大豆油、茶実油、ツバキ油、月見草油、トウモロコシ油、ナタネ油、日本キリ油、ヌカロウ、胚芽油、パーシック油、パーム油、パーム核油、ヒマシ油、硬化ヒマシ油、ヒマシ油脂肪酸メチルエステル、ヒマワリ油、ブドウ油、ベイベリーロウ、ホホバ油、マカデミアナッツ油、ミツロウ、ミンク油、綿実油、綿ロウ、モクロウ、モクロウ核油、モンタンロウ、ヤシ油、硬化ヤシ油、トリヤシ油脂肪酸グリセライド、落花生油、ラノリン、液状ラノリン、還元ラノリン、ラノリンアルコール、硬質ラノリン、酢酸ラノリン、ラノリン脂肪酸イソプロピル、ラウリン酸ヘキシル、POEラノリンアルコールエーテル、POEラノリンアルコールアセテート、ラノリン脂肪酸ポリエチレングリコール、POE水素添加ラノリンアルコールエーテル、卵黄油等;炭化水素油として、オゾケライト、スクワラン、スクワレン、セレシン、パラフィン、パラフィンワックス、流動パラフィン、プリスタン、ポリイソブチレン、マイクロクリスタリンワックス、ワセリン等;高級脂肪酸としては、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘン酸、ウンデシレン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸、アラキドン酸、エイコサペンタエン酸(EPA)、ドコサヘキサエン酸(DHA)、イソステアリン酸、12−ヒドロキシステアリン酸等;高級アルコールとしては、ラウリルアルコール、ミリスチルアルコール、パルミチルアルコール、ステアリルアルコール、ベヘニルアルコール、ヘキサデシルアルコール、オレイルアルコール、イソステアリルアルコール、ヘキシルドデカノール、オクチルドデカノール、セトステアリルアルコール、2−デシルテトラデシノール、コレステロール、フィトステロール、POEコレステロールエーテル、モノステアリルグリセリンエーテル(バチルアルコール)、モノオレイルグリセリルエーテル(セラキルアルコール)等;エステル油としては、アジピン酸ジイソブチル、アジピン酸2−ヘキシルデシル、アジピン酸ジ−2−ヘプチルウンデシル、モノイソステアリン酸N−アルキルグリコール、イソステアリン酸イソセチル、トリイソステアリン酸トリメチロールプロパン、ジ−2−エチルヘキサン酸エチレングリコール、2−エチルヘキサン酸セチル、トリ−2−エチルヘキサン酸トリメチロールプロパン、テトラ−2−エチルヘキサン酸ペンタエリスリトール、オクタン酸セチル、オクチルドデシルガムエステル、オレイン酸オレイル、オレイン酸オクチルドデシル、オレイン酸デシル、ジカプリン酸ネオペンチルグリコール、クエン酸トリエチル、コハク酸2−エチルヘキシル、酢酸アミル、酢酸エチル、酢酸ブチル、ステアリン酸イソセチル、ステアリン酸ブチル、セバシン酸ジイソプロピル、セバシン酸ジ−2−エチルヘキシル、乳酸セチル、乳酸ミリスチル、パルミチン酸イソプロピル、パルミチン酸2−エチルヘキシル、パルミチン酸2−ヘキシルデシル、パルミチン酸2−ヘプチルウンデシル、12−ヒドロキシステアリル酸コレステリル、ジペンタエリスリトール脂肪酸エステル、ミリスチン酸イソプロピル、ミリスチン酸オクチルドデシル、ミリスチン酸2−ヘキシルデシル、ミリスチン酸ミリスチル、ジメチルオクタン酸ヘキシルデシル、ラウリン酸エチル、ラウリン酸ヘキシル、N−ラウロイル−L−グルタミン酸−2−オクチルドデシルエステル、リンゴ酸ジイソステアリル等;グリセライド油としては、アセトグリセリル、トリイソオクタン酸グリセリル、トリイソステアリン酸グリセリル、トリイソパルミチン酸グリセリル、モノステアリン酸グリセリル、ジ−2−ヘプチルウンデカン酸グリセリル、トリミリスチン酸グリセリル、ミリスチン酸イソステアリン酸ジグリセリル等が挙げられる。
【0031】
また、シリコーン系の化合物を用いることも好ましく、例えばジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシキサン、環状シリコーン、メチルトリメチコン、フルオロアルキル変性シリコーン、ポリエーテル変性シリコーン、フルオロアルキル・ポリエーテル変性シリコーン、フルオロアルキル・ポリグリセリン変性シリコーン、ポリグリセリン変性シリコーン、フルオロアルキル化ジメチコノール、トリメチルシロキシケイ酸、フルオロアルキル化トリメチルシロキシケイ酸、アミノ変性シリコーン、シリコーンガム等が挙げられる。
【0032】
また、保湿剤としては、例えばエチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、グリセリン、ジグリセリン、ソルビトール、マルビトール、トレハロース、ラフィノース、キシリトール、マンニトール、ヒアルロン酸およびその塩、ポリエチレングリコール、ポリグリセリン等のグリコール類、多価アルコール類および多糖類等が挙げられる。
【0033】
本発明では、これらの化合物の内、特に液状乃至固体状のフッ素化合物であるフッ素系の油剤や樹脂と組み合わせて配合すると、より化粧持続性が向上できることから好ましい。フッ素系の油剤や樹脂としては、上記のフルオロアルキル変性シリコーン、フルオロアルキル・ポリエーテル変性シリコーン、フルオロアルキル・ポリグリセリン変性シリコーン、フルオロアルキル化ジメチコノール、フルオロアルキル化トリメチルシロキシケイ酸以外にも、パーフルオロポリエーテル、フルオロアルキル・アルキルエーテル、パーフルオロデカリンなどのフルオロカーボン、フッ素化エリスリトール、パーフルオロアルキル化アクリル樹脂、パーフルオロアルキル化メタクリル樹脂などの化合物を用いることができる。これらの化合物は、例えば化粧料の総量に対して0.1〜60質量%の範囲で配合することが好ましく、さらに好ましくは0.2〜20質量%である。この範囲であればコストと効果を両立させることができる。
【0034】
本発明の化粧料としては特に限定は無いがスキンケア製品、頭髪製品、制汗剤製品、メイクアップ製品、紫外線防御製品等が好ましいものとして挙げられ、特にメイクアップ製品が好ましい。製品の例としては、例えば、乳液、クリーム、ローション、サンスクリーン剤、サンタン剤、アクネ対策化粧料、エッセンスなどの基礎化粧料、ファンデーション、白粉、アイシャドウ、アイライナー、アイブロー、マスカラ、チーク、ネイルカラー、口紅などのメイクアップ化粧料、ヘアカラー、セット剤、デオドラント、香水などがあげられる。また、製品の形態についても特に限定は無いが液状、乳液状、クリーム状、固形状、ペースト状、ゲル状、粉末状、多層状、ムース状、スプレー状等に適用が可能である。
【0035】
【実施例】
以下、実施例及び比較例によって本発明を更に詳細に説明する。
また、実施例及び比較例で得られた化粧料の各種特性に対する評価方法を以下に示す。
【0036】
[有用性評価]
専門パネラーを各評価品目ごとに10名ずつ用意し(但し、品目によりパネラーが重複する場合もある)、表1に示す評価基準に従って評価を行い、全パネラーの合計点数を以て評価結果とした。従って、点数が高いほど評価項目に対する有用性が高いことを示す(満点:50点)。尚、評価としては、塗布直後と経時(3時間後)におけるしわの隠蔽効果の目視外観所見、肌の色が明るいか否かについての目視外観所見について実施した。
【0037】
Figure 0003776376
【0038】
製造例1
直径0.1mm〜1mmの外観が透明な結晶性を有する光ファイバー原料用石英末を、ジェットミルを使用して微粉砕し、平均一次粒子径が6μmの不定形の形状を持つパウダーを得た。このパウダーを水に分散させて水分散スラリーを調整し、この水分散スラリーにパーフルオロアルキルリン酸エステルジエタノールアミン塩の水溶液(旭硝子(株)製アサヒガードAG−530(固形分15%水性エマルジョン))を水分散スラリー中の上記パウダーの質量に対して5質量%となるように徐々に滴下し、酸性条件下で反応させ、その水性エマルジョンを破壊することにより被覆を行う。この反応の後、中和,3回の水洗,濾過,乾燥粉砕を行い、5質量%フッ素処理石英パウダーを得た。
【0039】
比較製造例1
実施例1において、光ファイバー原料用石英末の代わりに、外観が白色で非晶質(ガラス質)の光ファイバー用石英粉末であり、平均一次粒子径が1.0μmの市販品石英粉末(アドマテックス社製SO−C3)を用いた他は全て製造例1と同様にして5質量%フッ素処理非晶質石英パウダーを得た。
【0040】
実施例1
表2に示す処方と製造方法にてパウダーファンデーションを製造した。尚、各フッ素処理顔料は製造例1の方法に準じて作製した。表中の配合量の単位は質量%である。
【0041】
Figure 0003776376
【0042】
[製造方法]
油性成分を加熱混合し、事前に混合した粉体成分の上からゆっくりと加え、さらに攪拌した後、60メッシュを通し、金型を用いて金皿に打型して製品を得た。
【0043】
比較例1
実施例1で用いたフッ素処理石英パウダー(製造例1)の代わりに比較製造例1で作製したフッ素処理非晶質石英パウダーを用いた他は全て実施例1と同様にして製品を得た。
【0044】
比較例2
表3に示す処方と製造方法にてパウダーファンデーションを製造した。尚、石英パウダーは製造例1で作製したものと同じものでフッ素化合物処理をしていないものを使用した。表中の配合量の単位は質量%である。(フッ素化合物を配合していない場合でもある例)
【0045】
Figure 0003776376
【0046】
[製造方法]
油性成分を加熱混合し、事前に混合した粉体成分の上からゆっくりと加え、さらに攪拌した後、60メッシュを通し、金型を用いて金皿に打型して製品を得た。
【0047】
実施例および比較例について評価を行った結果を以下に示す。
【0048】
Figure 0003776376
【0049】
表4の結果から本発明の実施例は比較例と比べて、経時でのしわの隠蔽効果にすぐれ、かつ肌の色(より具体的にはファンデーションの色)が明るく見えていることが判る。これに対して比較例1はフッ素処理石英パウダー(製造例1)の代わりにフッ素処理非晶質石英パウダーを用いた例であるが、塗布直後、経時共にしわの隠蔽効果、肌の色が明るく見える効果共に効果が低いことが判る。比較例2はフッ素化合物処理品でなく、またフッ素化合物を配合していない場合の例であるが、塗布直後はしわの隠蔽効果、肌の色が明るく見える効果共に優れた結果を示していたが、経時では顔料の濡れが発生し、効果が大幅に低下してしまったことがわかる。このことから、本発明の結晶構造と透明性を有する無機粉末はフッ素化合物で表面処理することによりその光学効果をより持続させることができることがわかる。
【0050】
【発明の効果】
以上のことから、本発明は、結晶構造と透明性を有する無機粉末をフッ素化合物で被覆処理した改質粉体を配合することで、経時でのしわの隠蔽効果にすぐれ、かつ肌等の色が明るく見える化粧料が得られることは明らかである。

Claims (3)

  1. 石英、合成石英、水晶(アメジストは除く。)から選ばれる1種以上の結晶構造と透明性を有する無機粉末で、平均一次粒子径が5〜15μmの範囲にある無機粉末をフッ素化合物で被覆処理した改質粉体を含有することを特徴とする化粧料。
  2. 石英、合成石英、水晶(アメジストは除く。)から選ばれる1種以上の結晶構造と透明性を有する無機粉末で、平均一次粒子径が5〜15μmの範囲にある無機粉末をフッ素化合物で被覆処理した改質粉体および液状乃至固体状のフッ素系化合物を含有することを特徴とする化粧料。
  3. 結晶構造と透明性を有する無機粉末の形状が不定形または球形であることを特徴とする請求項1または2記載の化粧料。
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