JP2004269396A - 油性メイクアップ化粧料 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】ダイマージリノール酸ジ(フィトステリル・イソステアリル・セチル・ステアリル・ベヘニル)および親水性高分子処理顔料を配合することを特徴とする油性メイクアップ化粧料。
【選択図】なし
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、官能特性およ化粧効果の持続性(ラスティング性能)に優れた油性メイクアップ化粧料に関する。さらに詳しくは、ダイマージリノール酸ジ(フィトステリル・イソステアリル・セチル・ステアリル・ベヘニル)および親水性高分子処理顔料を配合することで、のび、つき、モイスチャー感などの官能特性及びつや、発色などの化粧効果に優れ、また経時でのそれらの持続性(ラスティング性能)に優れた油性メイクアップ化粧料に関する。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】
ファンデーションや口紅に代表されるメイクアップ化粧料は肌や唇などに塗布することにより、明るく健康的な表情を演出し、また小じわなどの凹凸やしみ、そばかすなどの色むらを隠すこと(化粧効果)を主たる目的としている。しかしいかに理想的な化粧効果が実現できようとも、その化粧効果が持続しなければ使用者の満足は得られない。一般的にワックスと呼ばれる固形油を多量配合し化粧膜を強固にすればラスティング性能は向上するが、塗布時の感触が硬く、重いものとなってしまう。高粘性の油剤を多量配合すると、肌などへの化粧料の密着性が高まりラスティング性能は向上するが、べたつき感の強いものとなってしまう。シリコーン系樹脂成分を配合することで化粧膜の持続性を高める試みもなされているが、この場合シリコーン系樹脂成分を揮発性油剤に溶解した状態で製剤中に配合することが必要であり、その揮発性油剤の揮発に関して生産方法や容器などで特殊なものが必要となることで高コストになってしまう傾向がある。またこのタイプを唇に使用する口紅などに適用すると、油剤の揮発により唇が著しい乾燥感を感じてしまう。また一方で、顔料の表面処理により種々の課題を克服する試みもなされており、従来から金属石鹸や界面活性剤などにより顔料を被覆処理することでラスティング性能の向上が試みられていたが、これらでは十分なラスティング性能を得ることは困難であった。
【0003】
また、別法として、親水性高分子の一種である寒天で被覆処理した顔料を配合した油性化粧料が示されている(特許文献1、特許文献2参照)。これらの技術によりラスティング性能は向上し、官能特性の面でもほぼ満足できる油性メイクアップ化粧料を得ることが可能であるが、親水性高分子処理顔料の配合比が増大するにつれて油性基剤中では凝集しやすくなるため、それが塗布時の「ざらつき感」として感じられてしまう場合があった。斯かる状況下、本発明の目的は、のび、つき、モイスチャー感などの官能特性及びつや、発色などの化粧効果に優れ、また経時でのそれらの持続性(ラスティング性能)に優れた油性メイクアップ化粧料を提供するにある。一方、ダイマージリノール酸ジ(フィトステリル・イソステアリル・セチル・ステアリル・ベヘニル)はエモリエント性、抱水性、光沢性などに優れた半固形状油剤であるが、親水性高分子処理顔料と併用する効果については知られていなかった。
【0004】
【特許文献1】
特開2001−233733号公報
【特許文献1】
特開2001−233735号公報
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、ダイマージリノール酸ジ(フィトステリル・イソステアリル・セチル・ステアリル・ベヘニル)と親水性高分子処理顔料を組み合わせてメイクアップ化粧料に使用してみたところ、親水性高分子処理顔料を配合した油性メイクアップ化粧料の特長であるラスティング性能を有しながら、親水性高分子処理顔料を配合した油性メイクアップ化粧料の欠点であった塗布時の使用感が著しく改善され、さらにモイスチャー感及びつや、発色などの化粧効果などにも優れた油性メイクアップ化粧料が得られることを見出し、本発明を完成した。
【0006】
すなわち、本発明は、ダイマージリノール酸ジ(フィトステリル・イソステアリル・セチル・ステアリル・ベヘニル)および親水性高分子処理顔料を配合することを特徴とする油性メイクアップ化粧料にある。
【0007】
【発明の実施の形態】
本発明で用いるダイマージリノール酸ジ(フィトステリル・イソステアリル・セチル・ステアリル・ベヘニル)は、ラノリンに性状や特性の似た半固形油であり、公知のものである。例えば、水素添加ダイマー酸(代表的な構造として下記一般式(1)及び(2)が挙げられる)、フィトステロール(例えば、下記一般式(3)で示されるβ−シトステロール)、イソステアリルアルコール、セチルアルコール、ステアリルアルコール及びベヘニルアルコールとを、無触媒でエステル化反応させ水蒸気脱臭したり、酸触媒下エステル化し水洗後に水蒸気脱臭したりして、得ることができる。市販品の例としてはプランドゥール(日本精化社製;Plandool−S、Plandool−H)などを挙げることができる。その配合量としては、油性メイクアップ化粧料100質量%に対して0.5〜60質量%が好ましく、特に好ましくは1〜40質量%である。
【0008】
【化1】
【0009】
【化2】
【0010】
【化3】
【0011】
本発明で用いる親水性高分子処理顔料は、化粧料で用いられる各種の親水性粘剤、樹脂で顔料を被覆したものを指す。例えば、アラビアゴム、トラガカント、アラビノガラクタン、ローカストビーンガム(キャロブガム)、グアーガム、カラヤガム、カラギーナン、ペクチン、寒天、クインスシード(マルメロ)、デンプン(コメ、トウモロコシ、バレイショ、コムギ)、アルゲコロイド、トラントガム、ローカストビーンガム等の植物系高分子、キサンタンガム、デキストラン、サクシノグルカン、プルラン等の微生物系高分子、コラーゲン、カゼイン、アルブミン、デオキシリボ核酸およびその塩等の動物系高分子、カルボキシメチルデンプン、メチルヒドロキシプロピルデンプン等のデンプン系高分子、メチルセルロース、エチルセルロース、メチルヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ニトロセルロース、セルロース硫酸ナトリウム、カルボキシメチルセルロースナトリウム、結晶セルロース、セルロース末のセルロース系高分子、アルギン酸ナトリウム、アルギン酸プロピレングリコールエステル等のアルギン酸系高分子、ポリビニルメチルエーテル、ポリビニルピロリドン、カルボキシビニルポリマー等のビニル系高分子、ポリエチレングリコール等のポリオキシエチレン系高分子、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレン共重合体系高分子、ポリアクリル酸ナトリウム、ポリエチルアクリレート、ポリアクリル酸アミド等のアクリル系高分子などが挙げられる。本発明では、この内、特に化粧料への相性に優れる寒天およびデオキシリボ核酸およびその塩が好ましく用いられる。本発明ではこれらの1種以上を用いることが可能であり、複数を組み合わせて用いることも可能である。
【0012】
本発明で用いる親水性高分子処理顔料の製造方法としては、例えば親水性高分子を温水や電子レンジを用いて溶解させたものと顔料とのスラリーを作成し、これに顔料を混合してから溶媒を凍結乾燥法、加熱乾燥法、噴霧乾燥法、流動乾燥法などの乾燥法を用いて乾燥し、場合により粉砕したものや、流動層造粒機を用いて前記溶解液を顔料に噴霧する方法などが挙げられる。また、親水性高分子と共に後記するエステル油などを併用して表面処理することも好ましい。
【0013】
本発明で用いる親水性高分子処理顔料の配合量としては、油性メイクアップ化粧料100質量%に対して0.1〜40質量%が好ましく、特に好ましくは0.5〜30質量%である。
【0014】
本発明で用いる親水性高分子処理顔料の母体顔料の例としては、通常の化粧料に使用されるものであれば、その形状(球状、棒状、針状、板状、不定形状、鱗片状、紡錘状等)や粒子径(煙霧状、微粒子、顔料級等)、粒子構造(多孔質、無孔質等)を問わず、いずれのものも使用することができ、例えば無機粉体、有機粉体、界面活性剤金属塩粉体、有色顔料、パール顔料、金属粉末顔料、天然色素等があげられ、具体的には、無機粉体としては、顔料級酸化チタン、酸化ジルコニウム、顔料級酸化亜鉛、酸化セリウム、酸化マグネシウム、硫酸バリウム、硫酸カルシウム、硫酸マグネシウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、タルク、マイカ、カオリン、セリサイト、白雲母、合成雲母、金雲母、紅雲母、黒雲母、リチア雲母、ケイ酸、無水ケイ酸、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸マグネシウム、ケイ酸アルミニウムマグネシウム、ケイ酸カルシウム、ケイ酸バリウム、ケイ酸ストロンチウム、タングステン酸金属塩、ヒドロキシアパタイト、バーミキュライト、ハイジライト、ベントナイト、モンモリロナイト、ヘクトライト、ゼオライト、セラミックスパウダー、第二リン酸カルシウム、アルミナ、水酸化アルミニウム、窒化ホウ素、窒化ボロン、シリカ、微粒子酸化チタン、微粒子酸化亜鉛、微粒子酸化セリウム等;有機粉体としては、ポリアミドパウダー、ポリエステルパウダー、ポリエチレンパウダー、ポリプロピレンパウダー、ポリスチレンパウダー、ポリウレタンパウダー、ベンゾグアナミンパウダー、ポリメチルベンゾグアナミンパウダー、ポリテトラフルオロエチレンパウダー、ポリメチルメタクリレートパウダー、セルロース、シルクパウダー、ナイロンパウダー、12ナイロン、6ナイロン、シリコーンパウダー、シリコーンゴムパウダー、シリコーンエラストマー球状粉体、スチレン・アクリル酸共重合体、ジビニルベンゼン・スチレン共重合体、ビニル樹脂、尿素樹脂、フェノール樹脂、フッ素樹脂、ケイ素樹脂、アクリル樹脂、メラミン樹脂、エポキシ樹脂、ポリカーボネイト樹脂、微結晶繊維粉体、デンプン末、ラウロイルリジン等;界面活性剤金属塩粉体(金属石鹸)としては、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸アルミニウム、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、ミリスチン酸亜鉛、ミリスチン酸マグネシウム、セチルリン酸亜鉛、セチルリン酸カルシウム、セチルリン酸亜鉛ナトリウム等;有色顔料としては、酸化鉄、水酸化鉄、チタン酸鉄の無機赤色顔料、γー酸化鉄等の無機褐色系顔料、黄酸化鉄、黄土等の無機黄色系顔料、黒酸化鉄、カーボンブラック等の無機黒色顔料、マンガンバイオレット、コバルトバイオレット等の無機紫色顔料、水酸化クロム、酸化クロム、酸化コバルト、チタン酸コバルト等の無機緑色顔料、紺青、群青等の無機青色系顔料、タール系色素をレーキ化したもの、天然色素をレーキ化したもの、及びこれらの粉体を複合化した合成樹脂粉体等;パール顔料としては、酸化チタン被覆雲母、酸化チタン被覆マイカ、オキシ塩化ビスマス、酸化チタン被覆オキシ塩化ビスマス、酸化チタン被覆タルク、魚鱗箔、酸化チタン被覆着色雲母等;微粒子酸化チタン、微粒子酸化亜鉛、微粒子酸化セリウムなどの微粒子粉体等;タール色素としては、赤色3号、赤色104号、赤色106号、赤色201号、赤色202号、赤色204号、赤色205号、赤色220号、赤色226号、赤色227号、赤色228号、赤色230号、赤色401号、赤色505号、黄色4号、黄色5号、黄色202号、黄色203号、黄色204号、黄色401号、青色1号、青色2号、青色201号、青色404号、緑色3号、緑色201号、緑色204号、緑色205号、橙色201号、橙色203号、橙色204号、橙色206号、橙色207号等;天然色素としては、カルミン酸、ラッカイン酸、カルサミン、ブラジリン、クロシン等から選ばれる顔料が挙げられる。これらの顔料は無機酸化物処理、シランカップリング剤処理、チタンカップリング剤処理、プラズマ処理、メカノケミカル処理などによって事前に表面処理されていてもいなくてもかまわないし、必要に応じて一種、又は二種以上の表面処理を併用することができる。本発明ではこれらの粉体の1種以上を組み合わせて使用することができる。
【0015】
本発明では、前記親水性高分子処理に際して、同時にエステル系油剤やシリコーン系油剤などを併用して被覆することも可能である。これらの処理を行った場合、油性メイクアップ化粧料中における顔料の分散性が向上するので好ましい。
【0016】
本発明の油性メイクアップ化粧料ではダイマージリノール酸ジ(フィトステリル・イソステアリル・セチル・ステアリル・ベヘニル)および親水性高分子処理顔料以外に、通常化粧料に配合される各種の顔料、紫外線吸収剤、油剤、フッ素化合物、樹脂、粘剤、防腐剤、香料、保湿剤、溶媒、酸化防止剤、昆虫忌避剤等の成分を使用することができる。
【0017】
本発明に配合可能なダイマージリノール酸ジ(フィトステリル・イソステアリル・セチル・ステアリル・ベヘニル)以外の油剤としては、例えばアボガド油、アマニ油、アーモンド油、イボタロウ、エノ油、オリーブ油、カカオ脂、カポックロウ、カヤ油、カルナウバロウ、肝油、キャンデリラロウ、牛脂、牛脚脂、牛骨脂、硬化牛脂、キョウニン油、鯨ロウ、硬化油、小麦胚芽油、ゴマ油、コメ胚芽油、コメヌカ油、サトウキビロウ、サザンカ油、サフラワー油、シアバター、シナギリ油、シナモン油、ジョジョバロウ、セラックロウ、タートル油、大豆油、茶実油、ツバキ油、月見草油、トウモロコシ油、豚脂、ナタネ油、日本キリ油、ヌカロウ、胚芽油、馬脂、パーシック油、パーム油、パーム核油、ヒマシ油、硬化ヒマシ油、ヒマシ油脂肪酸メチルエステル、ヒマワリ油、ブドウ油、ベイベリーロウ、ホホバ油、マカデミアナッツ油、ミツロウ、ミンク油、綿実油、綿ロウ、モクロウ、モクロウ核油、モンタンロウ、ヤシ油、硬化ヤシ油、トリヤシ油脂肪酸グリセライド、羊脂、落花生油、ラノリン、液状ラノリン、還元ラノリン、ラノリンアルコール、硬質ラノリン、酢酸ラノリン、ラノリン脂肪酸イソプロピル、ラウリン酸ヘキシル、POEラノリンアルコールエーテル、POEラノリンアルコールアセテート、ラノリン脂肪酸ポリエチレングリコール、POE水素添加ラノリンアルコールエーテル、卵黄油等;炭化水素油として、オゾケライト、スクワラン、スクワレン、セレシン、パラフィン、パラフィンワックス、流動パラフィン、プリスタン、ポリイソブチレン、マイクロクリスタリンワックス、ワセリン等;高級脂肪酸としては、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘン酸、ウンデシレン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸、アラキドン酸、エイコサペンタエン酸(EPA)、ドコサヘキサエン酸(DHA)、イソステアリン酸、12−ヒドロキシステアリン酸等;高級アルコールとしては、ラウリルアルコール、ミリスチルアルコール、パルミチルアルコール、ステアリルアルコール、ベヘニルアルコール、ヘキサデシルアルコール、オレイルアルコール、イソステアリルアルコール、ヘキシルドデカノール、オクチルドデカノール、セトステアリルアルコール、2−デシルテトラデシノール、コレステロール、フィトステロール、POEコレステロールエーテル、モノステアリルグリセリンエーテル(バチルアルコール)、モノオレイルグリセリルエーテル(セラキルアルコール)等;エステル油としては、アジピン酸ジイソブチル、アジピン酸2−ヘキシルデシル、アジピン酸ジ−2−ヘプチルウンデシル、イソノナン酸イソノニル、モノイソステアリン酸N−アルキルグリコール、イソステアリン酸イソセチル、トリイソステアリン酸トリメチロールプロパン、ジ−2−エチルヘキサン酸エチレングリコール、2−エチルヘキサン酸セチル、トリ−2−エチルヘキサン酸トリメチロールプロパン、テトラ−2−エチルヘキサン酸ペンタエリスリトール、オクタン酸セチル、オクチルドデシルガムエステル、オレイン酸オレイル、オレイン酸オクチルドデシル、オレイン酸デシル、ジカプリン酸ネオペンチルグリコール、クエン酸トリエチル、コハク酸2−エチルヘキシル、酢酸アミル、酢酸エチル、酢酸ブチル、ステアリン酸イソセチル、ステアリン酸ブチル、セバシン酸ジイソプロピル、セバシン酸ジ−2−エチルヘキシル、乳酸セチル、乳酸ミリスチル、パルミチン酸イソプロピル、パルミチン酸2−エチルヘキシル、パルミチン酸2−ヘキシルデシル、パルミチン酸2−ヘプチルウンデシル、12−ヒドロキシステアリル酸コレステリル、ジペンタエリスリトール脂肪酸エステル、ミリスチン酸イソプロピル、ミリスチン酸オクチルドデシル、ミリスチン酸2−ヘキシルデシル、ミリスチン酸ミリスチル、ジメチルオクタン酸ヘキシルデシル、ラウリン酸エチル、ラウリン酸ヘキシル、N−ラウロイル−L−グルタミン酸−2−オクチルドデシルエステル、リンゴ酸ジイソステアリル等;グリセライド油としては、アセトグリセリル、トリイソオクタン酸グリセリル、トリ(カプリル・カプリン酸)グリセリン、トリイソステアリン酸グリセリル、トリイソパルミチン酸グリセリル、モノステアリン酸グリセリル、ジ−2−ヘプチルウンデカン酸グリセリル、トリミリスチン酸グリセリル、ミリスチン酸イソステアリン酸ジグリセリル等が挙げられる。
【0018】
また、別の形態の油剤の例としては、例えばジメチルポリシロキサン、メチルハイドロジェンポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、アルキル変性オルガノポリシロキサン、末端変性オルガノポリシロキサン、フッ素変性オルガノポリシロキサン、アミノ変性オルガノポリシロキサン、ポリエーテル変性シリコーン、パーフルオロアルキル・ポリオキシアルキレン共変性オルガノポリシロキサン、アクリル変性シリコーン、グリセリル変性シリコーン、ポリグリセリル変性シリコーン、糖変性シリコーン、シリコーンゲル、シリコーンRTVゴム等のシリコーン化合物、パーフルオロポリエーテル、フッ化ピッチ、フルオロカーボン、フルオロアルコール等のフッ素化合物が挙げられる。
【0019】
本発明で用いる親水性高分子処理顔料以外の顔料としては、通常の化粧料に使用されるものであれば、その形状(球状、棒状、針状、板状、不定形状、鱗片状、紡錘状等)や粒子径(煙霧状、微粒子、顔料級等)、粒子構造(多孔質、無孔質等)を問わず、いずれのものも使用することができ、例えば無機粉体、有機粉体、界面活性剤金属塩粉体、有色顔料、パール顔料、金属粉末顔料、天然色素等があげられ、具体的には、無機粉体としては、顔料級酸化チタン、酸化ジルコニウム、顔料級酸化亜鉛、酸化セリウム、酸化マグネシウム、硫酸バリウム、硫酸カルシウム、硫酸マグネシウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、タルク、マイカ、カオリン、セリサイト、白雲母、合成雲母、金雲母、紅雲母、黒雲母、リチア雲母、ケイ酸、無水ケイ酸、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸マグネシウム、ケイ酸アルミニウムマグネシウム、ケイ酸カルシウム、ケイ酸バリウム、ケイ酸ストロンチウム、タングステン酸金属塩、ヒドロキシアパタイト、バーミキュライト、ハイジライト、ベントナイト、モンモリロナイト、ヘクトライト、ゼオライト、セラミックスパウダー、第二リン酸カルシウム、アルミナ、水酸化アルミニウム、窒化ホウ素、窒化ボロン、シリカ、微粒子酸化チタン、微粒子酸化亜鉛、微粒子酸化セリウム等;有機粉体としては、ポリアミドパウダー、ポリエステルパウダー、ポリエチレンパウダー、ポリプロピレンパウダー、ポリスチレンパウダー、ポリウレタンパウダー、ベンゾグアナミンパウダー、ポリメチルベンゾグアナミンパウダー、ポリテトラフルオロエチレンパウダー、ポリメチルメタクリレートパウダー、セルロース、シルクパウダー、ナイロンパウダー、12ナイロン、6ナイロン、シリコーンパウダー、シリコーンゴムパウダー、シリコーンエラストマー球状粉体、スチレン・アクリル酸共重合体、ジビニルベンゼン・スチレン共重合体、ビニル樹脂、尿素樹脂、フェノール樹脂、フッ素樹脂、ケイ素樹脂、アクリル樹脂、メラミン樹脂、エポキシ樹脂、ポリカーボネイト樹脂、微結晶繊維粉体、デンプン末、ラウロイルリジン等;界面活性剤金属塩粉体(金属石鹸)としては、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸アルミニウム、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、ミリスチン酸亜鉛、ミリスチン酸マグネシウム、セチルリン酸亜鉛、セチルリン酸カルシウム、セチルリン酸亜鉛ナトリウム等;有色顔料としては、酸化鉄、水酸化鉄、チタン酸鉄の無機赤色顔料、γー酸化鉄等の無機褐色系顔料、黄酸化鉄、黄土等の無機黄色系顔料、黒酸化鉄、カーボンブラック等の無機黒色顔料、マンガンバイオレット、コバルトバイオレット等の無機紫色顔料、水酸化クロム、酸化クロム、酸化コバルト、チタン酸コバルト等の無機緑色顔料、紺青、群青等の無機青色系顔料、タール系色素をレーキ化したもの、天然色素をレーキ化したもの、及びこれらの粉体を複合化した合成樹脂粉体等;パール顔料としては、酸化チタン被覆雲母、酸化チタン被覆マイカ、オキシ塩化ビスマス、酸化チタン被覆オキシ塩化ビスマス、酸化チタン被覆タルク、魚鱗箔、酸化チタン被覆着色雲母等;タール色素としては、赤色3号、赤色104号、赤色106号、赤色201号、赤色202号、赤色204号、赤色205号、赤色220号、赤色226号、赤色227号、赤色228号、赤色230号、赤色401号、赤色505号、黄色4号、黄色5号、黄色202号、黄色203号、黄色204号、黄色401号、青色1号、青色2号、青色201号、青色404号、緑色3号、緑色201号、緑色204号、緑色205号、橙色201号、橙色203号、橙色204号、橙色206号、橙色207号等;天然色素としては、カルミン酸、ラッカイン酸、カルサミン、ブラジリン、クロシン等から選ばれる粉体で、これらの粉体も前記同様に本発明の効果を妨げない範囲で、粉体の複合化や一般油剤、シリコーン油、フッ素化合物、界面活性剤等で処理したものも使用することができる。例えば、フッ素化合物処理、シリコーン樹脂処理、ペンダント処理、シランカップリング剤処理、チタンカップリング剤処理、油剤処理、ポリアクリル酸処理、金属石鹸処理、アミノ酸処理、無機化合物処理、プラズマ処理、メカノケミカル処理などによって表面処理されていてもいなくてもかまわないし、必要に応じて一種、又は二種以上の表面処理を併用することができる。
【0020】
本発明で用いる紫外線防御成分としては、無機系と有機系の紫外線防御剤が挙げられる。無機系の例としては、例えば二酸化チタン、低次酸化チタン、酸化亜鉛、酸化セリウムなどの金属酸化物、水酸化鉄などの金属水酸化物、板状酸化鉄、アルミニウムフレークなどの金属フレーク類、炭化珪素などのセラミック類が挙げられる。このうち、平均粒子径が5〜100nmの範囲にある微粒子金属酸化物もしくは微粒子金属水酸化物から選ばれる少なくとも一種であることが特に好ましい。これらの粉末は、従来公知の表面処理、例えばフッ素化合物処理(パーフルオロアルキルリン酸エステル処理やパーフルオロアルキルシラン処理、パーフルオロポリエーテル処理、フルオロシリコーン処理、フッ素化シリコーン樹脂処理が好ましい)、シリコーン処理(メチルハイドロジェンポリシロキサン処理、ジメチルポリシロキサン処理、気相法テトラメチルテトラハイドロジェンシクロテトラシロキサン処理が好ましい)、シリコーン樹脂処理(トリメチルシロキシケイ酸処理が好ましい)、ペンダント処理(気相法シリコーン処理後にアルキル鎖などを付加する方法)、シランカップリング剤処理、チタンカップリング剤処理、シラン処理(アルキルシランやアルキルシラザン処理が好ましい)、油剤処理、ポリアクリル酸処理、金属石鹸処理(ステアリン酸やミリスチン酸塩が好ましい)、アクリル樹脂処理、金属酸化物処理などで表面処理されていることが好ましく、さらに好ましくは、これらの処理を複数組み合わせて用いることが好ましい。例えば、微粒子酸化チタン表面を酸化ケイ素やアルミナなどの金属酸化物で被覆した後、アルキルシランで表面処理することなどが挙げられる。表面処理量としては、粉体質量に対して表面処理量の総計で0.1〜50質量%の範囲にあることが好ましい。
【0021】
また、有機系紫外線防御剤の例としては、例えばパラメトキシケイ皮酸2−エチルヘキシル(別名;パラメトキシケイ皮酸オクチル)、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン−5−硫酸、2,2’−ジヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、p−メトキシハイドロケイ皮酸ジエタノールアミン塩、パラアミノ安息香酸(以後、PABAと略す)、エチルジヒドロキシプロピルPABA、グリセリルPABA、サリチル酸ホモメンチル、メチル−O−アミノベンゾエート、2−エチルヘキシル−2−シアノ−3,3−ジフェニルアクリレート、オクチルジメチルPABA、サリチル酸オクチル、2−フェニル−ベンズイミダゾール−5−硫酸、サリチル酸トリエタノールアミン、3−(4−メチルベンジリデン)カンフル、2,4−ジヒドロキシベンゾフェニン、2,2’,4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノン、2,2’−ジヒドロキシ−4,4’−ジメトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−N−オクトキシベンゾフェノン、4−イソプロピル ジベンゾイルメタン、ブチルメトキシジベンゾイルメタン、オクチルトリアゾン、4−(3,4−ジメトキシフェニルメチレン)−2,5−ジオキソ−1−イミダゾリジンプロピオン酸2−エチルヘキシル、これらの高分子誘導体、及びシラン誘導体等が挙げられる。また、有機系紫外線防御剤がポリマー粉末中に封止されたものを用いることも可能である。ポリマー粉末は中空であってもなくても良く、平均一次粒子径としては0.1〜50μmの範囲にあれば良く、粒度分布はブロードであってもシャープであっても構わない。ポリマーの種類としてはアクリル樹脂、メタクリル樹脂、スチレン樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、シリコーン樹脂、ナイロン、アクリルアミド樹脂等が挙げられる。これらのポリマー粉末中に、粉末質量の0.1〜30質量%の範囲で有機系紫外線防御剤を取り込ませた粉末が好ましく、特にUVA吸収剤である4−tert−ブチル−4’−メトキシジベンゾイルメタンを配合することが好ましい。上記の紫外線防御成分のうち、微粒子酸化チタン、微粒子酸化亜鉛、パラメトキシケイ皮酸2−エチルヘキシル、ブチルメトキシジベンゾイルメタン、オキシベンゾン、ベンゾフェノン系紫外線吸収剤からなる群より選ばれる少なくとも1種が、汎用されており、入手が容易で、かつ紫外線防御効果が高いので、好ましい。特に、無機系と有機系を併用することが好ましい。また、UV−Aに対応したものとUV−Bに対応したものを組み合わせて用いることも好適である。
【0022】
また、保湿剤としては、例えばエチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、グリセリン、ジグリセリン、ソルビトール、マルビトール、トレハロース、ラフィノース、キシリトール、マンニトール、ヒアルロン酸およびその塩、トレハロース誘導体、ラフィノース誘導体、ポリエチレングリコール、ポリグリセリン等のグリコール類、多価アルコール類および多糖類等が挙げられる。これらは単独でまたは2種以上を混合して用いることが好ましい。
【0023】
増粘剤の例としては、アラビアゴム、トラガカント、アラビノガラクタン、ローカストビーンガム(キャロブガム)、グアーガム、カラヤガム、カラギーナン、ペクチン、寒天、クインスシード(マルメロ)、デンプン(コメ、トウモロコシ、バレイショ、コムギ)、アルゲコロイド、トラントガム、ローカストビーンガム等の植物系高分子、キサンタンガム、デキストラン、サクシノグルカン、プルラン等の微生物系高分子、コラーゲン、カゼイン、アルブミン等の動物系高分子、カルボキシメチルデンプン、メチルヒドロキシプロピルデンプン等のデンプン系高分子、メチルセルロース、エチルセルロース、メチルヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ニトロセルロース、セルロース硫酸ナトリウム、カルボキシメチルセルロースナトリウム、結晶セルロース、セルロース末のセルロース系高分子、アルギン酸ナトリウム、アルギン酸プロピレングリコールエステル等のアルギン酸系高分子、ポリビニルメチルエーテル、ポリビニルピロリドン、カルボキシビニルポリマー等のビニル系高分子、ポリエチレングリコール等のポリオキシエチレン系高分子、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレン共重合体系高分子、ポリアクリル酸ナトリウム、ポリエチルアクリレート、ポリアクリル酸アミド等のアクリル系高分子、ポリエチレンイミン、カチオンポリマー、ベントナイト、ケイ酸アルミニウムマグネシウム、ラポナイト、スメクタイト、サポナイト、ヘクトライト、無水ケイ酸等の無機系増粘剤などが挙げられる。また、他の増粘剤として、油溶性ゲル化剤があり、例えば、アルミニウムステアレート、マグネシウムステアレート、ジンクミリステート等の金属セッケン、N−ラウロイル−L−グルタミン酸、α,γ−ジ−n−ブチルアミン等のアミノ酸誘導体、デキストリンパルミチン酸エステル、デキストリンステアリン酸エステル、デキストリン2−エチルヘキサン酸パルミチン酸エステル等のデキストリン脂肪酸エステル、ショ糖パルミチン酸エステル、ショ糖ステアリン酸エステル等のショ糖脂肪酸エステル、モノベンジリデンソルビトール、ジベンジリデンソルビトール等のソルビトールのベンジリデン誘導体、ジメチルベンジルドデシルアンモニウムモンモリロナイトクレー、ジメチルジオクタデシルアンモニウムモンモリナイト、オクタデシルジメチルベンジルアンモニウムモンモリナイト等の有機変性粘土鉱物等が挙げられる。
【0024】
生理活性成分としては、皮膚に塗布した場合に皮膚に何らかの生理活性を与える物質が挙げられる。例えば、抗炎症剤、老化防止剤、ひきしめ剤、保湿剤、血行促進剤、抗菌剤、殺菌剤、乾燥剤、冷感剤、温感剤、ビタミン類、アミノ酸、創傷治癒促進剤、刺激緩和剤、鎮痛剤、細胞賦活剤、酵素成分等が挙げられる。その中でも、天然系の植物抽出成分、海藻抽出成分、生薬成分が特に好ましい。本発明では、これらの生理活性成分を1種または2種以上配合することが好ましい。例えば、アシタバエキス、アボガドエキス、アマチャエキス、アルテアエキス、アルニカエキス、アロエエキス、アンズエキス、アンズ核エキス、イチョウエキス、ウコンエキス、ウーロン茶エキス、エイジツエキス、エチナシ葉エキス、オウゴンエキス、オウバクエキス、オオムギエキス、オトギリソウエキス、オドリコソウエキス、オランダカラシエキス、オレンジエキス、海水乾燥物、加水分解エラスチン、加水分解コムギ末、加水分解シルク、カシスエキス、カモミラエキス、カロットエキス、カワラヨモギエキス、カルカデエキス、キウイエキス、キナエキス、キューカンバーエキス、グアノシン、クチナシエキス、クマザサエキス、クララエキス、クルミエキス、グレープフルーツエキス、クレマティスエキス、クロレラエキス、クワエキス、ゲンチアナエキス、紅茶エキス、酵母エキス、ゴボウエキス、コメヌカ発酵エキス、コメ胚芽油、コンフリーエキス、コラーゲン、コケモモエキス、サイシンエキス、サイコエキス、サイタイ抽出液、サルビアエキス、サボンソウエキス、ササエキス、サンザシエキス、サンショウエキス、シイタケエキス、ジオウエキス、シコンエキス、シソエキス、シナノキエキス、シモツケソウエキス、シャクヤクエキス、ショウブ根エキス、シラカバエキス、スギナエキス、セイヨウキズタエキス、セイヨウサンザシエキス、セイヨウニワトコエキス、セイヨウノコギリソウエキス、セイヨウハッカエキス、セージエキス、ゼニアオイエキス、センキュウエキス、センブリエキス、ダイズエキス、タイソウエキス、タイムエキス、チガヤエキス、チンピエキス、トウキエキス、トウキンセンカエキス、トウニンエキス、トウヒエキス、ドクダミエキス、トマトエキス、納豆エキス、ニンジンエキス、ニンニクエキス、ノバラエキス、ハイビスカスエキス、バクモンドウエキス、ハスエキス、パセリエキス、蜂蜜、パリエタリアエキス、ヒキオコシエキス、ビサボロール、フキタンポポエキス、フキノトウエキス、ブクリョウエキス、ブッチャーブルームエキス、ブドウエキス、プロポリス、ヘチマエキス、ベニバナエキス、ペパーミントエキス、ボダイジュエキス、ボタンエキス、ホップエキス、マツエキス、ミズバショウエキス、ムクロジエキス、モモエキス、ヤグルマギクエキス、ユーカリエキス、ユキノシタエキス、ユズエキス、ヨクイニンエキス、ヨモギエキス、ラベンダーエキス、レタスエキス、レモンエキス、レンゲソウエキス、ローズエキス、ローマカミツレエキス、ローヤルゼリーエキス等を挙げることができる。
【0025】
また、ムコ多糖類、ヒアルロン酸ナトリウム、コンドロイチン硫酸ナトリウム、コラーゲン、エラスチン、キチン、キトサン、加水分解卵殻膜などの生体高分子、グリシン、ヴァリン、ロイシン、イソロイシン、セリン、トレオニン、フェニルアラニン、アルギニン、リジン、アスパラギン酸、グルタミン酸、シスチン、システイン、メチオニン、トリプトファン等のアミノ酸、エストラジオール、エテニルエストラジオールなどのホルモン、アミノ酸、乳酸ナトリウム、尿素、ピロリドンカルボン酸ナトリウム、ベタイン、ホエイなどの保湿成分、スフィンゴ脂質、セラミド、コレステロール、コレステロール誘導体、リン脂質などの油性成分、ε−アミノカプロン酸、グリチルリチン酸、β−グリチルレチン酸、塩化リゾチーム、グアイアズレン、ヒドロコルチゾン、アラントイン、トラネキサム酸、アズレン等の抗炎症剤、ビタミンA,B2,B6,C,D,K,ビタミンC配糖体、パントテン酸カルシウム、ビオチン、ニコチン酸アミド、アラントイン、ジイソプロピルアミンジクロロアセテート、4−アミノメチルシクロヘキサンカルボン酸等の活性成分、α−ヒドロキシ酸、β−ヒドロキシ酸などの細胞賦活剤、γ−オリザノールなどの血行促進剤、レチノール、レチノール誘導体等の創傷治癒剤、セファランチン、カンゾウ抽出物、トウガラシチンキ、ヒノキチオール、ヨウ化ニンニクエキス、塩酸ピリドキシン、ニコチン酸、ニコチン酸誘導体、パントテン酸カルシウム、D−パントテニルアルコール、アセチルパントテニルエチルエーテル、ビオチン、アラントイン、イソプロピルメチルフェノール、エストラジオール、エチニルエステラジオール、塩化カプロニウム、塩化ベンザルコニウム、塩酸ジフェンヒドラミン、タカナール、カンフル、サリチル酸、ノニル酸バニリルアミド、ノナン酸バニリルアミド、ピロクトンオラミン、ペンタデカン酸グリセリル、l−メントール、カンフルなどの清涼剤等が挙げられる。
【0026】
本発明の油性メイクアップ化粧料としては、例えばファンデーション、口紅、リップグロス、コンシーラー、アイシャドウ、アイライナー、アイブローなどが挙げられる。製品の形態については特に限定は無いが液状、スティック状、流し込み固形状、ペースト状、ゲル状等に適用が可能である。
【0027】
【実施例】
以下、実施例および比較例によって本発明を更に詳細に説明する。
【0028】
実施例および比較例の各油性メイクアップ化粧料の各種特性に対する評価方法を以下に示す。
【0029】
[皮膚有用性評価]
専門パネラーを各評価品目ごとに20名ずつ用意し(但し、品目によりパネラーが重複する場合もある)、各評価項目において優れていると判断したパネラーの数から、下記に示す分類によって評価を行った。
【0030】
【0031】
実施例1〜2、比較例1〜3
表1に示す処方にて下記の製造方法に従い口紅を製造した。尚、単位は質量%である。「滑らかな使用性」、「モイスチャー感」、「化粧効果」、「化粧効果の持続性」、「モイスチャー感の持続性」について上記基準にて評価した結果も併せて表1に示す。
【0032】
【表1】
【0033】
・製造方法
成分1〜9を均一に溶解・混合し、成分11〜13を加え、混練り後再溶解する。これに成分14〜16を加え均一に分散混合し、脱気して金型に流し込み、冷却固化後容器に収納し口紅を得た。
【0034】
実施例3(油性ファンデーション)
以下に示す処方のパウダーファンデーションを製造し、前記評価項目について評価したところ、いずれの項目においても良好なものであった。
【0035】
(成分) (質量%)
1.キャンデリラロウ 2.0
2.カルナウバロウ 1.2
3.ポリエチレン末 1.5
4.流動パラフィン 1.5
5.モノステアリン酸ポリエチレングリコール 0.5
6.メチルポリシロキサン 4.0
7.ダイマージリノール酸ジ(フィトステリル・
イソステアリル・セチル・ステアリル・ベヘニル) 2.0
8.モノオレイン酸ポリグリセリル 1.4
9.ミリスチン酸オクチルドデシル 10.0
10.ジメチルPABAオクチル 1.0
11.イソステアリン酸イソプロピル 残 量
12.防腐剤 適 量
13.微粒子酸化チタン 8.0
14.ポリアクリル酸アルキル 1.0
15.デオキシリボ核酸カリウム塩処理酸化チタン 28.0
16.シリコーン処理ベンガラ 1.2
17.シリコーン処理黄酸化鉄 7.0
18.シリコーン処理黒酸化鉄 0.3
19.カオリン 2.0
20.ポリメチルシルセスキオキサン 0.5
【0036】
(製造方法)成分1〜12を溶解混合し、それにあらかじめ混合粉砕した成分13〜20を添加、混練、脱気後、金皿に流し込み冷却固化する。
【0037】
実施例4(液状リップグロス)
以下に示す処方の液状リップグロスを製造し、前記評価項目について評価したところ、いずれの項目においても良好なものであった。
【0038】
(成分) (質量%)
1.パルミチン酸デキストリン 5.0
2.水添ポリイソブテン 40.0
3.リンゴ酸ジイソステアリル 10.0
4.ダイマージリノール酸ジ(フィトステリル・
イソステアリル・セチル・ステアリル・ベヘニル) 5.0
5.ヒドロキシステアリン酸オクチル 残 量
6.寒天処理雲母チタン 1.0
7.(PET/ポリメタクリル酸メチル)ラミネート 1.0
【0039】
・製造方法
成分1〜5を加温溶解して均一に混合し、成分6〜7を加え均一に分散する。それを脱気した後、ボトルに充填する。
【0040】
実施例5(油性アイカラー)
以下に示す処方の油性アイカラーを製造し、前記評価項目について評価したところ、いずれの項目においても良好なものであった。
【0041】
(成分) (質量%)
1.合成炭化水素ワックス 3.0
2.セレシン 2.0
3.マイクロクリスタリンワックス 3.0
4.ダイマージリノール酸ジ(フィトステリル・
イソステアリル・セチル・ステアリル・ベヘニル) 10.0
5.ジカプリル酸プロピレングリコール 10.0
6.トリイソステアリン酸グリセリル 20.0
7.トリ(カプリル・カプリン酸)グリセリル 残 量
8.シリル化シリカ 1.0
9.シルク末 5.0
10.ポリアクリル酸アルキル 3.0
11.デオキシリボ核酸カリウム塩処理酸化チタン 4.0
12.デオキシリボ核酸カリウム塩処理ベンガラ 0.4
13.デオキシリボ核酸カリウム塩処理黄酸化鉄 1.6
14.デオキシリボ核酸カリウム塩処理雲母チタン 25.0
【0042】
・製造方法
成分1〜7を均一に溶解混合し、成分8〜13を加え均一に混練する。それを再溶解したものに成分14を加え均一に分散する。脱気した後、樹脂製ポットに流し込み、冷却固化する。
【0043】
【発明の効果】
以上のことから、本発明のメイクアップ化粧料は、ダイマージリノール酸ジ(フィトステリル・イソステアリル・セチル・ステアリル・ベヘニル)と親水性高分子処理顔料を配合することにより化粧効果、官能特性、およびラスティング性能に優れることは明らかである。
Claims (1)
- ダイマージリノール酸ジ(フィトステリル・イソステアリル・セチル・ステアリル・ベヘニル)および親水性高分子処理顔料を配合することを特徴とする油性メイクアップ化粧料。
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