JP2014188694A - 印刷装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】2つのガイド機構を用いてヘッドを移動させて位置決めする印刷装置において、印刷ポジションでは高い位置決め精度を得られると共に、非印刷ポジションでは当該ガイド機構が取り付けられる構成部品に対して高い精度を要求することのない印刷装置を提供する。
【解決手段】キャリッジ移動機構7は、吐出方向Zにおいてフレーム部材35bに対するキャリッジ6の移動をガイドする第1ガイド機構71と、第1ガイド機構71と異なる位置で吐出方向Zにおいてフレーム部材35aに対するキャリッジ6の移動をガイドする第2ガイド機構72と、キャリッジ6を吐出方向Zに駆動する駆動機構73と、を有し、非印刷ポジションにおける第2ガイド機構72によるキャリッジ6の位置決め精度に対する許容量は、第1ガイド機構71及び印刷ポジションにおける第2ガイド機構72によるキャリッジ6の位置決め精度に対する許容量よりも大きい。
【選択図】図5

Description

この発明は、キャリッジに保持されたヘッドから液体を吐出して記録媒体に画像を印刷する印刷装置に関するものである。
従来、インクジェットプリンターのように、記録媒体を支持する支持部材にヘッドを対向させつつヘッドのノズルから液体を吐出することで、記録媒体に画像を印刷する印刷装置が知られている。一般に、このような印刷装置では、上記印刷動作を実行するのみならず、ノズルの詰まりを解消するなどのメンテナンスをメンテナンスユニットを用いてヘッドに対して実行することができる。
印刷装置により高品質な印刷を行うためには、液体の吐出方向において各ヘッドを支持部材に対して予め決められた位置、つまり高さ位置に位置決めする必要がある。また、メンテナンス時には、メンテナンスを実行するのに好適な高さ位置にヘッドを位置決めする必要がある。そこで、印刷装置では、従来よりヘッドを上下方向に移動させてヘッドの高さ位置を調整する手段が設けられている。例えば特許文献1に記載の装置では、ヘッドホルダ(本発明の「キャリッジ」に相当)の長手方向の両端部の各々にガイド機構が設けられ、ヘッドホルダに対してヘッドを上下方向に移動可能に構成している。より詳しくは、次のように構成されている。
上記特許文献1に記載の装置では、ヘッドホルダを長手両端部から挟み込むように同一構成のガイド機構が各端部に設けられている。各ガイド機構は互いに重なった状態で設けられた2つのガイドレールを有しており、そのうちの一方はヘッドホルダに固定され、他方はヘッドを支持しながら一方側ガイドレールに沿って摺動自在となっている。そして、ステッピングモータを作動させることで他方側ガイドレールが一方側ガイドレールに沿って移動し、ヘッドを移動させて位置決めする。
特開2009−274285号公報
良好な印刷を実行するためにはヘッドを高精度に位置決めする必要があり、高精度なガイドレールを用いる必要がある。したがって、上記特許文献1に記載の装置においても、両ガイド機構として高精度なものを採用する必要がある。このため、次のような問題が発生することがあった。ガイド機構の高精度化にともなって、取り付け精度についても高いレベル、例えば数μmレベルが要求される。ここで、ヘッドホルダの長手両端部のいずれについて上記要求を満足させなければならず、仮に一方でも上記要求が満足されない場合には、両ガイド機構がともに高い位置決め精度を有しているが故にねじりやあおりなどの作動方向以外からの応力が発生し、ヘッドの移動動作が重くなったり、最悪の場合にはガイド機構が破損する恐れがある。よって、ガイド機構が取り付けられる部品全部について、面精度や位置精度等を非常に高いものにしなければならず、これが装置コストの増大の主要因のひとつになっていた。
この発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、2つのガイド機構を用いてヘッドを移動させて位置決めする印刷装置において、印刷ポジションでは高い位置決め精度を得られると共に、非印刷ポジションでは当該ガイド機構が取り付けられる構成部品に対して高い精度を要求することのない印刷装置を提供することを目的とする。
この発明にかかる印刷装置は、記録媒体を支持する支持部材と、液体を吐出方向に吐出して支持部材に支持される記録媒体に印字するヘッドと、ヘッドを保持するキャリッジと、吐出方向にキャリッジを移動自在に支持するフレーム部材と、吐出方向において、ヘッドにより印刷を行う印刷ポジションと、印刷ポジションと異なる非印刷ポジションとの間でキャリッジを移動させるキャリッジ移動機構と、を備え、キャリッジ移動機構は、吐出方向においてフレーム部材に対するキャリッジの移動をガイドする第1ガイド機構と、第1ガイド機構と異なる位置で吐出方向においてフレーム部材に対するキャリッジの移動をガイドする第2ガイド機構と、キャリッジを吐出方向に駆動する駆動機構と、を有し、非印刷ポジションにおける第2ガイド機構によるキャリッジの位置決め精度に対する許容量は、第1ガイド機構及び印刷ポジションにおける第2ガイド機構によるキャリッジの位置決め精度に対する許容量よりも大きいことを特徴としている。
このように構成された発明では、ヘッドを保持するキャリッジが2つのガイド機構によって吐出方向に移動され、これによってヘッドの位置決めが行われるが、第2ガイド機構によるキャリッジの位置決め精度に対する許容量が、印刷ポジションと非印刷ポジションとで相違している。すなわち、印刷ポジションと非印刷ポジションとを比較した際、印刷ポジションにおける第2ガイド機構によるキャリッジの位置決め精度は、非印刷ポジションにおける第2ガイド機構によるキャリッジの位置決め精度に比べて高く、これによりキャリッジが印刷ポジションにおいては、高精度に位置決めされ、当該キャリッジに保持されたヘッドを所望位置に位置決めすることができる。また、非印刷ポジションでは、印刷ポジションに比べてキャリッジの位置決め精度が要求されないため、非印刷ポジションにおける第2ガイド機構によるキャリッジの位置決め精度に対する許容量を、第1ガイド機構及び印刷ポジションにおける第2ガイド機構によるキャリッジの位置決め精度に対する許容量よりも大きくすることで、非印刷ポジションにおいては、仮にキャリッジの面精度や位置精度などが第1ガイド機構を使用するにあたって要求される精度に達していないとしても、その精度差を第2ガイド機構が吸収することが可能である。そのため、組立てに必要な精度や部品精度を簡素化することが可能になり、装置コストの増大を抑えることが可能になる。
ここで、第1ガイド機構を、キャリッジおよびフレーム部材のうちの一方に固定されてキャリッジの吐出方向への移動をガイドする第1ガイド部材と、キャリッジおよびフレーム部材のうちの他方に固定されて第1ガイド部材と係合しながら吐出方向に第1ガイド部材と相対的に移動可能な第2ガイド部材と、で構成し、第2ガイド機構を、キャリッジおよびフレーム部材のうちの一方に固定されてキャリッジの吐出方向への移動をガイドする第3ガイド部材と、キャリッジおよびフレーム部材のうちの他方に固定されて第3ガイド部材と係合しながら吐出方向に第3ガイド部材と相対的に移動可能な第4ガイド部材と、で構成することができる。印刷装置では、従来より周知のように、キャリッジを非印刷ポジションに位置決めした状態で、例えばキャリッジに対するヘッドの挿脱作業が行われたり、メンテナンス作業が行われることがあり、ヘッドやキャリッジに対して外力が作用することがある。この点を考慮し、第3ガイド部材がバネ性を有するバネ部を有し、キャリッジが非印刷ポジションに位置する際に第4ガイドがバネ部と係合するように構成するのが好適である。このような構成を採用することで、ヘッドやキャリッジに対して作用する外力を吸収してヘッドやキャリッジが元の位置から大きく外れるのを防止し、装置故障や破損などの発生を効果的に抑制することができる。
また、第3ガイド部材が、バネ部よりも低いバネ性を有する剛性部を有し、キャリッジが印刷ポジションに位置する際に第4ガイド部位が剛性部と係合することで印刷中のキャリッジの位置ズレを防止し、ヘッドを静止した状態に維持しながら印刷処理を実行することができる。その結果、高精度な印刷が可能となる。
また、第1ガイド部材を吐出方向に延びるリニアレールで構成し、第2ガイド部材をリニアレールに沿って移動するスライダで構成する、つまり第1ガイド機構をリニアガイドで構成してもよい。この場合、第1ガイド機構によるキャリッジの位置決め精度を大幅に高めることができる。
なお、キャリッジへのガイド部材の固定態様は任意であり、例えば第1ガイド部材および第2ガイド部材のうちキャリッジに固定されたガイド部材のキャリッジへの固定面と、第3ガイド部材および第4ガイド部材のうちキャリッジに固定されたガイド部材のキャリッジへの固定面とが同一となるように構成してもよい。また、上記した両固定面が互いに異なるように構成してもよい。
本発明にかかる印刷装置の第1実施形態を模式的に示す正面図。 ヘッド周辺の詳細を示す拡大正面図。 第1実施形態におけるヘッドユニットの移動態様を示す平面図。 第1実施形態におけるヘッドユニットの移動態様を示す側面図。 キャリッジおよびキャリッジ移動機構を示す図。 キャリッジ移動機構の第1ガイド機構および駆動機構を示す斜視図。 キャリッジ移動機構の第2ガイド機構を示す斜視図。 本発明にかかる印刷装置の第2実施形態を示す部分斜視図。
図1は本発明にかかる印刷装置の第1実施形態を模式的に示す正面図である。なお、図1や以下の図面では必要に応じて、装置各部の配置関係を明確にするために、印刷装置1の左右方向X、前後方向Yおよび鉛直方向Zに対応した三次元の座標系を採用している。
図1に示すように、印刷装置1では、繰出部2、プロセス部3および巻取部4が左右方向に配列されており、これら各機能部2、3、4が外装部材10に収容されている。繰出部2および巻取部4はそれぞれ繰出軸20および巻取軸40を有している。そして、繰出部2および巻取部4にシートS(ウェブ)の両端がロール状に巻き付けられ、それらの間に張架されている。こうして張架された搬送路Pcに沿ってシートSが繰出軸20からプロセス部3に搬送されてヘッドユニット3Uによる画像記録処理を受けた後、巻取軸40へと搬送される。本発明の「記録媒体」に相当するシートSの種類は、紙系とフィルム系に大別される。具体例を挙げると、紙系には上質紙、キャスト紙、アート紙、コート紙等があり、フィルム系には合成紙、PET(Polyethylene terephthalate)、PP(polypropylene)等がある。なお、以下の説明では、シートSの両面のうち、画像が記録される面を表面と称する一方、その逆側の面を裏面と称する。
繰出部2は、シートSの端を巻き付けた繰出軸20と、繰出軸20から引き出されたシートSを巻き掛ける従動ローラー21とを有する。繰出軸20は、シートSの表面を外側に向けた状態で、シートSの端を巻き付けて支持する。そして、繰出軸20が図1の紙面において時計回りに回転することで、繰出軸20に巻き付けられたシートSが従動ローラー21を経由してプロセス部3へと繰り出される。
プロセス部3は、繰出部2から繰り出されたシートSを平面状に構成されたフラット型のプラテン30(本発明の「支持部材」に相当)で支持しつつ、プラテン30の表面に沿って配置されたヘッドユニット3Uにより処理を適宜行って、シートSに画像記録を実行するものである。このプロセス部3では、プラテン30の両側に前駆動ローラー31と後駆動ローラー32とが設けられており、前駆動ローラー31から後駆動ローラー32へと搬送されるシートSがプラテン30に支持されて画像の印刷を受ける。
前駆動ローラー31は、溶射によって形成された複数の微小突起を外周面に有しており、繰出部2から繰り出されたシートSを表面側から巻き掛ける。そして、前駆動ローラー31は図1の紙面において反時計回りに回転することで、繰出部2から繰り出されたシートSを搬送路Pcの下流側へと搬送する。なお、前駆動ローラー31に対してはニップローラー31nが設けられている。このニップローラー31nは、前駆動ローラー31側へ付勢された状態でシートSの裏面に当接しており、前駆動ローラー31との間でシートSを挟み込む。これによって、前駆動ローラー31とシートSの間の摩擦力が確保され、前駆動ローラー31によるシートSの搬送を確実に行なうことができる。
フラット型のプラテン30は図示を省略する支持機構により、シートSを支持する表面(上面)が水平となるように支持されている。プラテン30の左右両側には従動ローラー33、34が設けられており、従動ローラー33、34は、前駆動ローラー31から後駆動ローラー32へと搬送されるシートSを裏面側から巻き掛けている。従動ローラー33、34の上端位置はプラテン30の表面と面一か若干下方となるように配置されており、前駆動ローラー31から後駆動ローラー32へと搬送されるシートSがプラテン30と当接した状態を維持できるように構成されている。
後駆動ローラー32は、溶射によって形成された複数の微小突起を外周面に有しており、プラテン30から従動ローラー34を経由して搬送されてきたシートSを表面側から巻き掛ける。そして、後駆動ローラー32は図1の紙面において反時計回りに回転することで、シートSを巻取部4へと搬送する。なお、後駆動ローラー32に対してはニップローラー32nが設けられている。このニップローラー32nは、後駆動ローラー32側へ付勢された状態でシートSの裏面に当接しており、後駆動ローラー32との間にシートSを挟み込む。これによって、後駆動ローラー32とシートSの間の摩擦力が確保され、後駆動ローラー32によるシートSの搬送を確実に行なうことができる。
このように、前駆動ローラー31から後駆動ローラー32へと搬送されるシートSは、プラテン30で支持されつつプラテン30上を搬送方向Dsに搬送される。そして、プロセス部3では、プラテン30に支持されるシートSの表面に対してカラー画像を印刷するために、ヘッドユニット3Uが設けられている。具体的には、ヘッドユニット3Uは、搬送方向Dsに沿って上流側から下流側に向かって並んだ4個のヘッド36a〜36dを有している。ヘッド36a〜36dは、イエロー、シアン、マゼンタおよびブラックにそれぞれ対応する。各ヘッド36a〜36dは、プラテン30に支持されたシートSの表面に対して若干のクリアランスを空けて対向しており、対応する色のインクをインクジェット方式で吐出する。そして、搬送方向Dsに沿って搬送されるシートSに対して各ヘッド36a〜36dがインクを吐出することで、シートSの表面にカラー画像が形成される。
ちなみに、インクとしては、紫外線(光)を照射することで硬化するUV(ultraviolet)インク(光硬化性インク)が用いられる。そこで、ヘッドユニット3Uは、インクを硬化させてシートSに定着させるために、UVランプ37a、37bを有している。なお、このインク硬化は、仮硬化と本硬化の二段階に分けて実行される。ヘッド36a〜36dの各間には、仮硬化用のUVランプ37aが配置されている。つまり、UVランプ37aは少ない積算光量の紫外線を照射することで、インクの形状が崩れない程度にインクを硬化(仮硬化)させるものであり、インクを完全に硬化させるものではない。一方、ヘッド36a〜36dに対して搬送方向Dsの下流側には、本硬化用のUVランプ37bが設けられている。つまり、UVランプ37bは、UVランプ37aより多い積算光量の紫外線を照射することで、インクを完全に硬化(本硬化)させるものである。こうして仮硬化・本硬化を実行することで、ヘッド36a〜36dが形成したカラー画像をシートSの表面に定着させることができる。
さらに、ヘッドユニット3Uは、UVランプ37bに対して搬送方向Dsの下流側にヘッド36eを有している。このヘッド36eは、プラテン30に支持されたシートSの表面に対して若干のクリアランスを空けて対向しており、透明のUVインクをインクジェット方式でシートSの表面に吐出する。つまり、4色分のヘッド36a〜36dによって形成されたカラー画像に対して、透明インクがさらに吐出される。また、ヘッド36eに対して搬送方向Dsの下流側には、ヘッドユニット3Uとは別にUVランプ38が設けられている。このUVランプ38は強い紫外線を照射することで、ヘッド36eが吐出した透明インクを完全に硬化(本硬化)させるものである。これによって、透明インクをシートSの表面に定着させることができる。
このように、プロセス部3では、プラテン30に支持されるシートSに対して、インクの吐出および硬化が適宜実行されて、透明インクでコーティングされたカラー画像が形成される。そして、このカラー画像の形成されたシートSが、後駆動ローラー32によって巻取部4へと搬送される。
巻取部4は、シートSの端を巻き付けた巻取軸40と、巻取軸40へと搬送されるシートSを巻き掛ける従動ローラー41とを有する。巻取軸40は、シートSの表面を外側に向けた状態で、シートSの端を巻き付けて支持する。そして、巻取軸40が図1の紙面において時計回りに回転することで、従動ローラー41を経由してシートSが巻取軸40に巻き付けられる。
ここで、図1においては1枚のフレーム部材35しか図示していないが、ヘッドユニット3Uは搬送方向Dsに沿って延びる一対のフレーム部材35を有している。これらのフレーム部材35は前後方向Yに一定距離だけ離間して設けられ、これら一対のフレーム部材35、35に対して後述するように複数のキャリッジが上下方向Zに移動自在設けられ、キャリッジに対し、ヘッド36a〜36eおよびUVランプ37a、37bが着脱可能に構成されている。そして、フレーム部材35に装着されて支持された状態で、キャリッジに保持されたヘッド36a〜36eおよびUVランプ37a、37bはフレーム部材35と一体的に移動できるように構成されている。すなわち、フレーム部材35が移動すると、フレーム部材35とともにヘッド36a〜36eおよびUVランプ37a、37bが移動する。このように、フレーム部材35を移動させることですべてのヘッド36a〜36eを一度に移動させることができるので、後述する各状態(印刷状態、メンテナンス状態、手作業状態)への切り換えが容易となる。また、キャリッジの移動によりヘッド36a〜36eは各状態でフレーム部材35に対してインク吐出方向Zに移動して位置決めされるが、そのための具体的な構成および動作については、後で詳述する。
次に、ヘッドのノズル付近の構成について図2に基づいて説明する。図2はヘッド周辺の詳細を示す拡大正面図である。ここで、ヘッド36a〜36eは対応するインクの色や種類が異なる以外は基本的に同じ構成を有しており、ヘッド36a〜36eの各間に配置されるUVランプ37a、37bも基本的に同じ構成を有している。そこで、図2および以降の説明においては、ヘッド36a〜36eを特に区別しない場合にはヘッド36と表記するとともに、UVランプ37a、37bを特に区別しない場合にもUVランプ37と表記する。
ヘッド36のうちプラテン30との対向面(ノズル形成面)には、複数のノズル361が設けられている。ノズル361の配置は適宜種々の形態を取り得るものであるが、ここではノズル361が前後方向(Y方向)に複数並んでノズル列362が形成され、ノズル列362が搬送方向Dsに2列設けられた形態としている。そして、各ノズル361からプラテン30に支持されたシートSに対して適当なタイミングでインクが吐出されることで、シートSに画像が印刷される。
また、UVランプ37は、基板371に配設された発光部372を有している。発光部372は前後方向に複数並んでノズル列362と略同じ長さの列をなしており、シートSの幅方向において画像が形成される領域を照射可能となっている。UVランプ37のうちプラテン30との対向面はガラス板373によって構成されおり、発光部372が光を照射すると、照射光がガラス板373を透過してプラテン30に支持されているシートSの表面に入射する。その結果、ヘッド36によりシートSの表面に吐出されたインクが硬化する。
さらに、搬送方向Dsにおいてヘッド36とUVランプ37との間には、UVランプ37と一体的に構成されたミスト吸引部38がフレーム部材35に支持された状態で設けられる。ミスト吸引部38の吸引口381は前後方向においてノズル列362と略同じ長さとなるように延設されており、吸引口381の開口面(下面)は上下方向においてヘッド36のノズル形成面と同位置か若干上方に位置している。吸引口381は不図示の負圧発生部と吸引ホース382を介して接続されており、負圧発生部を作動させることで吸引口381に負圧が生じて、霧状となって飛散しているインクミストが吸引口381に吸引される。このようにして、飛散しているインクミストがシートSに付着したり、装置内に拡散して各部を汚染することを抑制している。
ここで、ヘッド36のノズル形成面や側面、フレーム部材35の下面、UVランプ37のガラス板373の下面、ミスト吸引部38の吸引口381の内壁面等(図2で梨地を付している箇所)にはインクが付着しやすく、このインクが落下あるいは飛散してシートSを汚染するおそれがある。また、使用を重ねるにつれてノズル361ではインク詰まりが発生し、インクの吐出に支障をきたすおそれがある。このような問題を抑制するため、インクジェット方式の印刷装置ではメンテナンスユニットが設けられることがある。
このようなメンテナンスユニットしては、例えば特開2012−086409号公報に記載されているものなどが知られているため、ここでの詳細な説明は省略するが、メンテナンスユニットで実行されるメンテナンス(第1メンテナンス)の概要について簡単に説明する。メンテナンスユニットで行われる処理としては例えばキャッピング、クリーニングおよびワイピングがある。キャッピングは、ノズルをキャップで覆い、ノズル内でインクの粘性が増大するのを抑制する処理である。クリーニングは、キャッピングした状態で、キャップ内に負圧を発生させることにより、ノズルから強制的にインクを排出する処理である。このクリーニングにより、粘性が増大したインクやインク中の気泡等をノズルから除去することができる。また、ワイピングは、ヘッドのノズル形成面を、ワイパーにより拭く処理である。このワイピングにより、ヘッドのノズル形成面からインクを拭き取ることができる。
このように、メンテナンスユニットを用いることによって、ヘッド36のノズル形成面に付着したインクを拭き取ったり、ノズル361のインク詰まりを解消したりすることはできる。しかしながら、ヘッド36の側面、フレーム部材35の下面、UVランプ37のガラス板373の下面、ミスト吸引部38の吸引口381の内壁面等に付着しているインクについては、メンテナンスユニットによる処理では十分に除去することができない場合がある。このような場合には、メンテナンスユニットによるメンテナンスを実行した後に、ヘッドユニット3Uに対して作業者が手作業で各部の清掃を行う必要がある。
このような状況を踏まえて、第1実施形態にかかる印刷装置1は、ヘッド36がプラテン30と対向して画像記録を行う印刷状態、ヘッド36がメンテナンスユニットと対向してメンテナンスを受けるメンテナンス状態、およびヘッド36に手作業(第2メンテナンス)を行う手作業状態を取ることができるように構成されている。しかも、メンテナンスや手作業が効率よく行えるように、メンテナンスユニットを大きく移動させずに容易にメンテナンス状態と他の状態との間での相互の切り換えができるように構成されている。
図3は第1実施形態におけるヘッドユニットの移動態様を示す平面図であり、図4は第1実施形態におけるヘッドユニットの移動態様を示す側面図である。なお、これらの図では説明を分かりやすくするため、主にヘッドユニット3U、プラテン30およびメンテナンスユニット5の位置関係を図示したものとなっており、適宜他の部材の記載は省略している。また、これらの図はヘッドユニット3Uが3位置に移動した状態を示しているものであり、ヘッドユニット3Uが3つ設けられていることを意味するものではない。これらの図に示すように、本実施形態では、印刷装置1の中央部付近に配置されたプラテン30の後方にメンテナンスユニット5が配設されている。そして、ヘッドユニット3Uが、シートSの搬送方向Ds(左右方向)と平面視で直交する直交方向Dp(前後方向)に沿って、第1位置P1、第2位置P2および第3位置P3を取ることができるようガイド機構(図示省略)が設けられている。
ここで、第1位置P1とはプラテン30に対向する位置であり、ヘッドユニット3Uが第1位置P1にあるときには、ヘッド36がプラテン30と対向し、ヘッド36によりプラテン30上のシートSに画像記録が行われる印刷状態となる。なお、各ヘッド36はプラテン30に対して近接または離間する方向、すなわち吐出方向Zにわずかながら移動できるように構成されている。このように構成することで、ヘッドユニット3Uとプラテン30とを近接させて画像記録を行う状態(近接状態)よりも、ヘッドユニット3Uとプラテン30とのギャップを大きくした状態(離間状態)でヘッドユニット3Uを移動させることにより、ヘッドユニット3Uとプラテン30との接触を抑制することができる。なお、ヘッド36を上下方向Zに移動させるための構成については後で詳述する。
第2位置P2とはメンテナンスユニット5と対向する位置であり、ヘッドユニット3Uが第2位置P2にあるときには、ヘッド36がメンテナンスユニット5と対向し、メンテナンスユニット5によりヘッド36のメンテナンスが行われるメンテナンス状態となる。また、第3位置P3は第1位置P1よりも前方に位置しており、ヘッドユニット3Uが第3位置P3にあるときには、直交方向Dpであって、メンテナンスユニット5からプラテン30に向かう方向においてヘッド36の全域がプラテン30およびメンテナンスユニット5から突出している。すなわち、第3位置P3にあるヘッド36のノズル形成面の後端がプラテン30の前端よりも前方に位置しており、直交方向Dpにおいてヘッド36の全域がプラテン30およびメンテナンスユニット5のいずれとも対向していないため、直交方向Dpにおけるヘッド36の全域の下方に広い開放空間OS(図4参照)が確保され、当該開放空間OSから作業者がヘッド36にアクセスして手作業を行うことができる手作業状態となる。なお、この手作業状態においては、上述した手作業によるヘッドユニット3Uの各部の清掃だけではなく、ヘッド36やUVランプ37の発光部372の交換作業等を行うこともできる。このようにメンテナンス作業を行う際にも、ヘッド36は次に説明する構成によって上下方向Zに移動される。
次に、各ヘッド36をインクの吐出方向Zに移動して位置決めするための構成について図5ないし図7を参照しつつ詳述する。図5はヘッドを保持するキャリッジおよび当該キャリッジを移動させるキャリッジ移動機構を示す図である。また、図6はキャリッジ移動機構の第1ガイド機構および駆動機構を示す斜視図である。さらに、図7はキャリッジ移動機構の第2ガイド機構を示す斜視図である。なお、ここでは、上記した一対のフレーム部材35、35のうち前側(+Y)のものを「前側フレーム部材35a」と称する一方、後側(−Y)のものを「後側フレーム部材35b」と称する。また、図6では、後側フレーム部材35bの図示を省略している。
前側フレーム部材35aと後側フレーム部材35bとの間にキャリッジ6が配置され、ヘッド36を挿脱自在に保持可能となっている。また、このキャリッジ6は次に詳述するキャリッジ移動機構7により両フレーム部材35a、35bに対してインク吐出方向Zに移動可能となっている。このため、ヘッド36を保持した状態でキャリッジ移動機構7がキャリッジ6を吐出方向Zに移動させて印刷ポジションに位置決めすることで、ヘッド36は印刷状態に適した位置に位置決めされて適切な印刷を行うことが可能となっている。また、メンテナンス作業を行う際には、キャリッジ移動機構7が吐出方向Zにおいて上記印刷ポジションと異なるメンテナンス位置(非印刷ポジション)にキャリッジ6を移動させて位置決めすることで、当該キャリッジ6に保持されたヘッド36をメンテナンスに適した位置に位置決めすることができる。
キャリッジ移動機構7は、互いに位置決め精度が異なる2種類のガイド機構71、72と、キャリッジ6を吐出方向Zに駆動する駆動機構73とを有している。
第1ガイド機構71は後側フレーム部材35b側、つまりキャリッジ6の後側(−Y)に設けられている。第1ガイド機構71は、図5および図6に示すように、吐出方向Zに延びるガイドレール711と、当該ガイドレール711に沿って摺動する2つのスライダ712、713とで構成された、いわゆるリニアガイド機構である。ガイドレール711はキャリッジ6の後側面61に固定される。また、スライダ712、713の(+Y)側端部がガイドレール711に係合しながら移動自在となっている。そして、これらのスライダ712、713の(−Y)側端部が後側フレーム部材35bと取り付けられている(図5参照)。したがって、第1ガイド機構71によって後側フレーム部材35bに対するキャリッジ6の吐出方向Zの移動を高い位置決め精度でガイド可能となっている。
一方、第2ガイド機構72は前側フレーム部材35a側、つまりキャリッジ6の前側(+Y)に設けられている。第2ガイド機構72は、図5および図7に示すように、可動プレート721と固定プレート722を有している。可動プレート721はキャリッジ6の(+X)側面62の前下隅部分(図7における右下部分)に対向するように配置されている。可動プレート721の中央部には、Y方向に延びる長孔721a〜721cが設けられている。そして、長孔721a〜721cに対してボルト721d〜721fがそれぞれ挿通され、上記前下隅部分に予め設けられた雌ネジ孔(図示省略)に螺入される。そして、ボルト721d〜721fを緩めた状態では可動プレート721はY方向に移動自在となっており、この状態でキャリッジ6に対する可動プレート721の位置合わせを行うことが可能となっている。また、位置合せを完了した後でボルト721d〜721fをしっかりと雌ネジ孔に螺嵌すると、可動プレート721がキャリッジ6の(+X)側面62に固定される。
この可動プレート721の(+Y)側中央端面から長孔721cの近傍位置までスリット721gが設けられ、これによって可動プレート721の(+Y)側中央端部が板バネ部721hとして機能する。なお、可動プレート721の(+Y)側端部のうち板バネ部721hから下方側に続く部位721jは剛性を保ったまま残っており、本発明の「剛性部」に相当している。板バネ部721hの弾性率は、第1ガイド部材の静的許容モーメントとなる荷重に対し弾性線形領域内に設定することが好ましい。
固定プレート722は上下方向Zに延びる金属プレートの下方端部を(−Y)方向に約90゜折り曲げた、略L字型形状を有しており、折曲先端部722aには、可動プレート721の厚みよりも若干広い幅のスリット部722bが形成され、可動プレート721の板バネ部721hおよび剛性部721jと嵌合可能となっている。この固定プレート722の後端部722cは図示を省略するボルトによって前側フレーム部材35aの(−Y)側面に固定される。
そして、板バネ部721hまたは剛性部721jが固定プレート722のスリット部722bに嵌合される。したがって、その嵌合状態を維持したまま可動プレート721が上下方向Zに移動し、前側フレーム部材35aに対するキャリッジ6の吐出方向Zの移動をガイドする。
このように、本実施形態では、キャリッジ6の前側については第2ガイド機構72によりZ方向にガイドするとともにキャリッジ6の後側については第1ガイド機構71によりZ方向にガイドするように構成されている。こうして、ヘッド36を保持するキャリッジ6がインクの吐出方向Zに移動自在となっている。そして、キャリッジ6を移動させるために、キャリッジ移動機構7では駆動機構73が設けられている。
図6に戻って、駆動機構73の構成を説明する。駆動機構73は、駆動モータ731、動力伝達部732、カム733および連結プレート734を有している。駆動モータ731の回転軸は動力伝達部732に連結されており、装置全体を制御する制御部(図示省略)からの駆動指令に応じて作動すると、回転軸の回転運動が動力伝達部732内部に設けられたウォームギア機構を介して動力伝達部732の出力軸732aに伝達され、(+Y)方向に延びる出力軸732aが回転する。この出力軸732aの先端部にカム733が固着されており、駆動モータ731の作動に応じて偏心回転する。
このカム733とキャリッジ6を連結するように連結プレート734が略水平姿勢で配置されている。この連結プレート734の(−X)側端部はカム733の外周面と当接し、(+X)側端部はキャリッジ6の後側面61に固定されている。なお、図面への図示を省略しているが、下方(−Z)に付勢されながらガイド機構によって上下方向Zに移動自在となっており、カム733の偏心回転に応じて連結プレート734は略水平姿勢を維持したまま上下方向Zに移動し、それに応じてキャリッジ6を移動させる。ここでは、カム機構を利用してキャリッジ6を上下方向Zに移動させているが、その他の駆動機構、例えばボールネジを用いた駆動機構、シリンダなどのアクチュエータを用いた駆動機構などを用いることができる。
このように構成されたキャリッジ移動機構7については、次の手順で組み立てることができる。まず、固定プレート722を予めフレーム部材35aに仮固定しておき、可動プレート721を第1ガイド71側にスライドさせてキャリッジ6の(+Y)側端面から(−Y)方向側に後退した状態で仮固定しておく。次に、キャリッジ6に取り付けられた第1ガイド機構71のスライダ712、713をフレーム部材35bに位置決め固定する。これによって第1ガイド機構71の取付が完了する。
次に、第2ガイド機構72を完成させるべく、第1ガイド機構71の取付完了状態で可動プレート721を(+Y)方向側にスライドさせ、固定プレート722のスリット部722bに嵌合させる。この状態でキャリッジ6を印刷ポジション付近に位置させた状態で固定プレート722をフレーム部材35aにしっかりと固定する(図7(a)参照)。これによって、第2ガイド機構72の取付が完成し、キャリッジ6は2つのガイド機構71、72でガイドされながら上下方向Zに移動自在となっている。
以上のように構成された印刷装置1によれば、上記したように第1ガイド機構71によるキャリッジ6の位置決め精度は高く、これによりキャリッジ6が印刷ポジション(図7(a))や非印刷ポジション(図7(b))に高精度に位置決めされ、当該キャリッジ6に保持されたヘッド36を所望位置に位置決めすることができる。
また、印刷動作を行う際には、図7(a)に示すように、可動プレート721の剛性部721jが固定プレート722のスリット部722bに嵌合しており、印刷中のキャリッジ6の位置ズレを防止し、ヘッド36を静止した状態に維持しながら印刷処理を実行することができる。その結果、高精度な印刷が可能となる。
一方、メンテナンスを行うために、キャリッジ6を非印刷ポジションに位置決めすると、図7(b)に示すように、固定プレート722のスリット部722bと嵌合する部位は、上記剛性部721jから板バネ部721hに切り替わる。このため、仮にキャリッジ6の面精度や位置精度などが第1ガイド機構71を使用するにあたって要求される精度に達していないとしても、その精度差を板バネ部721hのバネ性によって吸収することが可能である。そのため、組立てに必用な精度や部品精度を簡素化することが可能になり、装置コストの増大を抑えることが可能になる。さらに、ヘッド36やキャリッジ6に対して外力が加わったとしても、板バネ部721hの付勢力によって外力が吸収されてヘッド36やキャリッジ6が元の位置から大きく外れるのを防止することができ、装置故障や破損などの発生を効果的に抑制することができる。
さらに、本実施形態では、キャリッジ移動機構7の組立が容易であるという作用効果も有している。つまり、特許文献1に記載の装置などの従来装置では、同一構成を有する高精度なガイド機構をキャリッジ6の両端部にそれぞれ取り付けるため、その組立には複雑な作業が必要であった。これに対し、本実施形態では、上記した手順でキャリッジ移動機構7を組み立てることができ、従来技術よりも簡易なものとなっている。
このように、第1実施形態では、可動プレート721が本発明の「第3ガイド部材」の一例に相当し、当該可動プレート721の板バネ部721hおよび剛性部721jがそれぞれ本発明の「バネ部」および「剛性部」として機能している。また、固定プレート722が本発明の「第4ガイド部材」の一例に相当している。
図8は本発明にかかる印刷装置の第2実施形態を示す部分斜視図である。この第2実施形態が第1実施形態と大きく相違する点は、第2ガイド機構の構成であり、その他の構成は同一である。したがって、以下においては、構成上の相違点を中心に説明し、同一構成については同一符号を付して説明を省略する。
この第2実施形態では、板バネ部、剛性部およびスリット部の設置場所が第1実施形態のそれと入れ替わっている。つまり、第2実施形態では、固定プレート722に板バネ部722cおよび剛性部722dが設けられる一方、固定プレート722の板バネ部722cおよび剛性部722dに嵌合可能なスリット部721kが可動プレート721に設けられている。固定プレート722は、図8に示すように、フレーム部材35aの(−Y)側面に固定されている。固定プレート722の一部には、上下方向Zに延びるスリット722eが設けられ、これによって板バネ部722cが形成されるとともに、当該板バネ部722cの上方に剛性部722dが形成されている。一方、可動プレート721は、その(+Y)側端部をキャリッジ6の(+Y)側端面から突出させた状態でボルト721mによってキャリッジ6の底面63に固定されている。そして、可動プレート721の(+Y)側端部にスリット部721kが設けられている。このスリット部721kも、第1実施形態のスリット部722bと同様に、固定プレート722の厚みよりも若干広い幅を有しており、固定プレート722の板バネ部722cおよび剛性部722dと嵌合可能となっている。
この第2実施形態において印刷動作を行う際には、図8(a)に示すように、固定プレート722の剛性部722dが可動プレート721のスリット部721kに嵌合しており、印刷中のキャリッジ6の位置ズレを防止し、ヘッド36を静止した状態に維持しながら印刷処理を実行することができる。その結果、高精度な印刷が可能となる。
一方、メンテナンスを行うために、キャリッジ6を非印刷ポジションに位置決めすると、図8(b)に示すように、可動プレート721のスリット部721kと嵌合する部位は、上記剛性部722dから板バネ部722cに切り替わる。このため、仮にキャリッジ6の面精度や位置精度などが第1ガイド機構71を使用するにあたって要求される精度に達していないとしても、その精度差を板バネ部721hのバネ性によって吸収することが可能である。そのため、組立てに必用な精度や部品精度を簡素化することが可能になり、装置コストの増大を抑えることが可能になる。さらに、ヘッド36やキャリッジ6に対して外力が加わったとしても、板バネ部722cの付勢力によって外力が吸収されてヘッド36やキャリッジ6が元の位置から大きく外れるのを防止することができ、装置故障や破損などの発生を効果的に抑制することができる。
また、第2実施形態において、簡単な手順でキャリッジ移動機構7の組立を行うことができる。すなわち、固定プレート722を予めフレーム部材35aに仮固定する一方、可動プレート721を未装着状態のまま、キャリッジ6に取り付けられた第1ガイド機構71のスライダ712、713をフレーム部材35bに位置決め固定する。これによって第1ガイド機構71の取付が完了する。次に、第2ガイド機構72を完成させるべく、第1ガイド機構71の取付完了状態で可動プレート721のスリット部721kに固定プレート722を嵌合させ、キャリッジ6を印刷ポジション付近に位置させた状態でボルト721mによって可動プレート721をキャリッジ6の底面63に固定する(図8(a)参照)。これによって、第2ガイド機構72の取付が完成し、キャリッジ6は2つのガイド機構71、72でガイドされながら上下方向Zに移動自在となっている。
このように第2実施形態では、板バネ部、剛性部およびスリット部の設置場所が第1実施形態のそれと入れ替わっているのみであり、基本的な動作は第1実施形態と同一であり、同様の作用効果が得られる。
このように、第2実施形態では、固定プレート722が本発明の「第3ガイド部材」の一例に相当し、当該固定プレート722の板バネ部722cおよび剛性部722dがそれぞれ本発明の「バネ部」および「剛性部」として機能している。また、可動プレート721が本発明の「第4ガイド部材」の一例に相当している。
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない限りにおいて上述した実施形態の要素を適宜組み合わせまたは種々の変更を加えることが可能である。例えば、上記実施形態では、第1ガイド機構71を構成するガイドレール711をキャリッジ6に固定するとともに、スライダ712、713をフレーム部材35bに固定しているが、ガイドレール711をフレーム部材35bに固定するとともに、スライダ712、713をキャリッジ6に固定するように構成してもよい。
また、上記実施形態では、第1ガイド機構71のガイドレール711をキャリッジ6の後側面61に固定する一方、第2ガイド機構72の可動プレート721をキャリッジ6の(+X)側面62に固定しており、互いに異なる面に固定しているが、これらをキャリッジ6の同一面に固定させてキャリッジ移動機構7を構成してもよい。
また、上記実施形態では、平面視で搬送方向Dsと直交する直交方向Dpにおいてプラテン30とメンテナンスユニット5とが異なる位置に配置されていた。しかしながら、プラテン30とメンテナンスユニット5との位置関係はこれに限定されるものではなく、任意である。
また、上記実施形態では、プラテン30の平面状の支持面によりシートSが支持されるものとしたが、例えば円弧状の支持面を有する回転ドラムによりシートSを支持することも可能である。
また、上記実施形態では、複数のヘッド36が1つのヘッドユニット3Uとして一体的に構成された印刷装置1に対して本発明を適用しているが、本発明の適用対象はこれに限定されるものではなく、例えばヘッドユニット3Uが複数設けられ、各ヘッドユニット3Uにヘッド36が設けられる構成、あるいはヘッドユニット3Uが設けられず各ヘッド36を直接的に各位置P1、P2、P3に移動させる構成を有する印刷装置に対しても本発明を適用することができる。
1…印刷装置、 6…キャリッジ、 7…キャリッジ移動機構、 30…プラテン、 35a…前側フレーム部材、 35b…後側フレーム部材、 36、36a〜36d…ヘッド、 71…第1ガイド機構、 72…第2ガイド機構、 73…駆動機構、 711…ガイドレール、 712…スライダ、 721…可動プレート、 721h、722c…板バネ部、 721j、722d…剛性部、 721k、722b…スリット部、 722…固定プレート、 Z…(インクの)吐出方向

Claims (6)

  1. 記録媒体を支持する支持部材と、
    液体を吐出方向に吐出して前記支持部材に支持される前記記録媒体に印字するヘッドと、
    前記ヘッドを保持するキャリッジと、
    前記吐出方向に前記キャリッジを移動自在に支持するフレーム部材と、
    前記吐出方向において、前記ヘッドにより印刷を行う印刷ポジションと、前記印刷ポジションと異なる非印刷ポジションとの間で前記キャリッジを移動させるキャリッジ移動機構と、を備え、
    前記キャリッジ移動機構は、前記吐出方向において前記フレーム部材に対する前記キャリッジの移動をガイドする第1ガイド機構と、前記第1ガイド機構と異なる位置で前記吐出方向において前記フレーム部材に対する前記キャリッジの移動をガイドする第2ガイド機構と、前記キャリッジを前記吐出方向に駆動する駆動機構と、を有し、
    前記非印刷ポジションにおける前記第2ガイド機構による前記キャリッジの位置決め精度に対する許容量は、前記第1ガイド機構及び前記印刷ポジションにおける前記第2ガイド機構による前記キャリッジの位置決め精度に対する許容量よりも大きい
    ことを特徴とする印刷装置。
  2. 請求項1に記載の印刷装置であって、
    前記第1ガイド機構は、前記キャリッジおよび前記フレーム部材のうちの一方に固定されて前記キャリッジの前記吐出方向への移動をガイドする第1ガイド部材と、前記キャリッジおよび前記フレーム部材のうちの他方に固定されて前記第1ガイド部材と係合しながら前記吐出方向に前記第1ガイド部材と相対的に移動可能な第2ガイド部材と、を有し、
    前記第2ガイド機構は、前記キャリッジおよび前記フレーム部材のうちの一方に固定されて前記キャリッジの前記吐出方向への移動をガイドする第3ガイド部材と、前記キャリッジおよび前記フレーム部材のうちの他方に固定されて前記第3ガイド部材と係合しながら前記吐出方向に前記第3ガイド部材と相対的に移動可能な第4ガイド部材と、を有し、
    前記第3ガイド部材はバネ性を有するバネ部を有し、前記キャリッジが前記非印刷ポジションに位置する際に前記第4ガイド部材が前記バネ部と係合する印刷装置。
  3. 請求項2に記載の印刷装置であって、
    前記第3ガイド部材は、前記バネ部よりも低いバネ性を有する剛性部を有し、前記キャリッジが前記印刷ポジションに位置する際に前記第4ガイド部材が前記剛性部と係合する印刷装置。
  4. 請求項2または3に記載の印刷装置であって、
    前記第1ガイド部材は前記吐出方向に延びるリニアレールであり、前記第2ガイド部材は前記リニアレールに沿って移動するスライダである印刷装置。
  5. 請求項2ないし4のいずれか一項に記載の印刷装置であって、
    前記第1ガイド部材および前記第2ガイド部材のうち前記キャリッジに固定されたガイド部材の前記キャリッジへの固定面と、前記第3ガイド部材および前記第4ガイド部材のうち前記キャリッジに固定されたガイド部材の前記キャリッジへの固定面とは同一である印刷装置。
  6. 請求項2ないし4のいずれか一項に記載の印刷装置であって、
    前記第1ガイド部材および前記第2ガイド部材のうち前記キャリッジに固定されたガイド部材の前記キャリッジへの固定面と、前記第3ガイド部材および前記第4ガイド部材のうち前記キャリッジに固定されたガイド部材の前記キャリッジへの固定面とは互いに異なる印刷装置。
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