JP4998243B2 - 液体吐出装置 - Google Patents

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Description

本発明は、液体を吐出する液体吐出ヘッドを有する液体吐出装置に関する。
特許文献1には、ブレード(ワイパー)、ワイプローラ及びパージキャップが設けられたメンテナンスユニットを有する液体吐出装置であるインクジェット記録装置について記載されている。このインクジェット記録装置におけるメンテナンスユニットは、パージキャップでノズル面(液体吐出面)を覆った後、ノズルに吸引力を作用させ、粉塵、気泡混じりのインク、増粘インクなどをノズル内から吸い出す。その後、メンテナンスユニットはパージ位置から退避位置に向かって一方向に移動するときに、ワイプローラ及びブレードをノズル面に当接させて、ノズル面に付着したインクをワイプローラ及びブレードで拭き取る。
特開2004−142450号公報(図2)
しかしながら、上述した特許文献1に記載のインクジェット記録装置においては、メンテナンスユニットがパージ位置から退避位置に向かって一方向に移動するときに、一方向から傾いた方向に移動することがある。すると、メンテナンスユニットの移動に伴い、ワイパーも一方向から傾いた方向に移動してしまい、液体吐出面の一部にワイパーが当接しない領域が生じて、この液体吐出面のワイパーが当接しない領域に付着したインクは拭き取ることができずに残ってしまう。また、ワイパーが一方向から傾いた方向に移動することで、ワイパーの一部の領域はワイパーが一方向に移動する場合に拭き取るインクとは異なるインクを拭き取ることになり、このワイパーの一部の領域においてインクの混色が生じてしまう。
そこで、ワイパーをそれぞれの液体吐出面に対して別個に複数設けて、ワイパーの直交方向の幅を液体吐出面の直交方向の幅よりも大きくすることで、ワイパーが一方向から傾いた方向に移動しても、液体吐出面の全面を拭き取ることが可能であり、且つ、混色を防ぐ構成も考えられる。しかしながら、近年、装置の小型化に伴い、隣接する液体吐出面同士が近接しており、隣接する液体吐出面の間隙は小さくなっている。このような場合において、ワイパーの直交方向の幅を液体吐出面の直交方向の幅よりも大きくすることは困難である。
そこで、本発明の目的は、ワイパーと液体吐出面との位置関係を保ちながら確実に液体吐出面をワイプすることができる液体吐出装置を提供することにある。
本発明の液体吐出装置は、記録媒体を一方向に搬送する記録媒体搬送機構と、液体を吐出する複数の吐出口が形成され、前記記録媒体搬送機構と対向した液体吐出面をそれぞれ有し、前記一方向に沿って配列された複数の液体吐出ヘッドと、前記複数の液体吐出ヘッドの前記複数の液体吐出面をそれぞれ払拭する複数のワイパーと、前記複数のワイパーを保持する保持部材と、前記複数のワイパーが前記複数の液体吐出面に当接しつつ前記一方向に直交する直交方向に移動するように、前記保持部材を前記直交方向に移動させる移動機構と、を備えている。前記保持部材は、前記保持部材を支持する支持部材に対して前記一方向に相対変位可能であり、前記保持部材は、前記移動機構により前記直交方向に移動するときに、互いに隣接した2つの前記液体吐出ヘッドの間隙に入り込む嵌入部材を有している。
本発明の液体吐出装置によると、隣接する2つの液体吐出ヘッドの間隙に嵌入部材が入り込んだ状態で、移動機構によって保持部材が直交方向に移動する。この際、保持部材が直交方向から傾いた方向に移動しようとしても、2つの液体吐出ヘッドの間隙に嵌入部材が入り込んでいるので、嵌入部材が液体吐出ヘッドと接触して、液体吐出ヘッドから一方向の力を受けるが、間隙に沿って移動することになる。したがって、保持部材は直交方向から傾いた方向に移動することができない。これにより、ワイパーを確実に液体吐出面全体に当接させた状態で移動させることができ、ワイパーと液体吐出面との位置関係を保ちながら確実に液体吐出面をワイプすることができる。
また、前記複数のワイパーと前記嵌入部材とは一体的に形成されてい。このようにワイパーと嵌入部材とを一体的に形成することで、ワイパーと嵌入部材との位置精度が向上する。
また、互いに隣接した2つの前記液体吐出ヘッドの間隙には、前記保持部材が前記移動機構により前記直交方向に移動するときに、前記嵌入部材をガイドするガイド部材が設けられているこれによると、嵌入部材を互いに隣接した2つの液体吐出ヘッドの間隙に沿って滑らかに移動させることができる。
さらに、前記液体吐出ヘッドは、前記液体吐出面を有するノズルプレートを含む複数のプレートが積層された流路ユニットを有しており、前記ノズルプレートの前記一方向に関する幅は、前記ノズルプレートを除く前記複数のプレートの前記一方向に関する幅よりも広く、前記ノズルプレートの前記一方向両端部は、前記記録媒体搬送機構から離れる方向に傾斜した傾斜面を有しており、前記傾斜面が前記ガイド部材を構成しており、前記嵌入部材は、前記保持部材が前記移動機構により前記直交方向に移動するときに、前記傾斜面と当接して、前記傾斜面に沿って摺動可能であるこれによると、流路ユニットを構成するノズルプレートの両端部に形成された傾斜面をガイド部材として用いることで、安価にガイド部材を構成することができる。また、例えば、液体吐出ヘッドを下降、もしくは保持部材を上昇させて、互いに隣接した2つの液体吐出ヘッドの空隙に嵌入部材を入り込ませるときに、傾斜面によって嵌入部材が2つの液体吐出ヘッドの間隙に入り込みやすくなる。
また、前記嵌入部材は、互いに隣接した2つの前記ワイパー間に設けられ、前記一方向に延びた軸を中心に回転可能なローラからなる。さらに、本発明の液体吐出装置は、前記液体吐出面に当接している前記ワイパーが前記液体吐出面を押圧するように前記保持部材を付勢する弾性部材をさらに備えており、前記ガイド部材の前記ローラと当接するガイド面は、前記移動機構により前記保持部材が前記直交方向に移動するにつれて前記記録媒体搬送機構に近づくように傾斜した部分を有している。これによると、液体吐出面のワイプが終了して、ワイパーが液体吐出面から離れるときの液の飛び散りを防止することができる。
加えて、前記嵌入部材は、互いに隣接した2つの前記ワイパー間から突出した突出部であることが好ましい。これによると、簡単に嵌入部材を構成することができる。
また、前記突出部の先端は、丸みをおびていることが好ましい。これによると、突出部が互いに隣接した液体吐出ヘッドの間隙に入り込みやすくなる。
記ローラは、前記保持部材が前記移動機構により前記直交方向に移動するときに、前記ガイド部材と当接して、前記ガイド部材に沿って転動可能であってもよい。これによると、ローラを互いに隣接した2つの液体吐出ヘッドの間隙に設けられたガイド部材に沿って確実に移動させることができる。
<第1実施形態>
以下、本発明の好適な第1実施形態について、図面を参照しつつ説明する。本実施形態は、用紙にインクを吐出して文字や画像などを記録するインクジェットプリンタに本発明を適用した一例である。
図1は、本発明の第1実施形態に係るインクジェットプリンタの模式的な側面図である。図1に示すように、インクジェットプリンタ1(液体吐出装置)は、マゼンタ、シアン、イエロー、ブラックのインクをそれぞれ吐出する4つのインクジェットヘッド2を有するカラーインクジェットプリンタである。インクジェットプリンタ1には、図1中左方に給紙機構11、図1中右方に排紙部12が設けられている。
インクジェットプリンタ1の内部には、給紙機構11から排紙部12に向かって記録媒体である用紙が搬送される用紙搬送経路が形成されている。給紙機構11には、ピックアップローラ22が設けられている。ピックアップローラ22は、図示しないピックアップモータの駆動により回転すると、用紙トレイ21内の最も上方にある用紙を繰り出し、図1中左方から右方に送る。用紙搬送経路の中間部には、用紙を副走査方向(搬送方向Bに沿った方向)に搬送させる用紙搬送機構15(記録媒体搬送機構)が配置されている。用紙搬送機構15は、2つのベルトローラ6、7と、両ローラ6、7間に架け渡されるように巻回されたエンドレスの搬送ベルト8とを有している。
搬送ベルト8の外周面8aにはシリコーン処理が施され粘着性を有している。給紙機構11のすぐ下流側には、搬送ベルト8と対向する位置に押さえローラ5が配置されており、給紙機構11から送り出された用紙を搬送ベルト8の外周面8aに押さえ付けている。これにより、外周面8aに押さえ付けられた用紙は、外周面8aの粘着力により保持されながら、搬送方向Bに沿って搬送される。このとき、用紙搬送方向下流側のベルトローラ6は、図示しない搬送モータから駆動力が与えられ、図1中時計回り(矢印A方向)に回転している。
用紙搬送経路に沿って搬送ベルト8のすぐ下流側には、剥離プレート13が設けられている。剥離プレート13は、搬送ベルト8の外周面8aに保持されている用紙を外周面8aから剥離して、右方の排紙部12へ向けて送るように構成されている。
搬送ベルト8によって囲まれた領域内には、ほぼ直方体形状のプラテン9が配置されている。このプラテン9は、インクジェットヘッド2と対向する位置、つまり上側にある搬送ベルト8の下面と接触しており、搬送ベルト8を内周側から支持している。図1に示すように、プラテン9によって搬送ベルト8の上面とインクジェットヘッド2の下面との間には、所定の間隙が形成される。
図2は、インクジェットプリンタ1の部分的な平面図である。図3は、図2に描かれたIII−III線に沿った断面図である。4つのインクジェットヘッド2は、図2に示すように、それぞれ主走査方向(副走査方向に直交する方向であって、図1の紙面に直交している方向)に延在し、副走査方向(搬送方向Bに沿った方向)に沿って配列されている。つまり、インクジェットプリンタ1は、主走査方向に延びた吐出領域が形成されたライン式プリンタである。インクジェットヘッド2は、図1及び図3に示すように、その下端にヘッド本体3を有する。ヘッド本体3は、詳しくは後述するが、圧力室42を含む個別インク流路32が複数形成された流路ユニット30と、圧力室42内のインクに圧力を与えるアクチュエータ41とが貼り合わされたものであり、主走査方向に細長な直方体形状を有する(図4参照)。また、ヘッド本体3の底面、即ち吐出面3aには、後述するノズル46の一端である微小径の吐出口3bが多数並べて形成されている(図4、5参照)。
ヘッド本体3の上面には、図1及び図3に示すように、インクを一時的に貯溜するリザーバユニット10が固定されている。リザーバユニット10は、ヘッド本体3より長く、ヘッド本体3の長手方向両側から突出している。リザーバユニット10は、当該突出した部分において、矩形の開口を有するフレーム4に、吐出面3aが当該開口から下方に露出するように固定されている。より詳細には、フレーム4の対向辺からは、リザーバユニット10を下側から支持する一対のフランジ4aが開口の内側に向かって突出している。フランジ4aとリザーバユニット10の長手方向両端とは、ネジ50で固定されている。吐出面3aは、フレーム4の底面とほぼ同じ高さである。
ヘッド本体3は、吐出面3aと搬送ベルト8のプラテン9によって支持された部分とが対向しつつ平行になり、且つ、吐出面3aと搬送ベルト8との間に僅かな隙間が形成されるように配置されている。当該隙間は、用紙搬送経路の一部を構成している。搬送ベルト8の外周面8a上に保持されつつ搬送されてきた用紙が4つのヘッド本体3のすぐ下方を順に通過する際に、用紙の上面すなわち印字面に向けて各色のインクが吐出されることで、用紙上に所望のカラー画像が形成される。
フレーム4は、図2及び図3に示すように、プリンタ1に設けられた一対の昇降機構51により、鉛直方向(図2の紙面垂直方向)に移動可能に支持されている。一対の昇降機構51は、副走査方向に関して4つのインクジェットヘッド2を挟んで両側に配置されている。各昇降機構51は、フレーム4を鉛直方向に移動させる駆動源としてのヘッドモータ52と、ヘッドモータ52の軸に固定されたピニオンギヤ53と、ピニオンギヤ53と噛合するラックギヤ54と、ピニオンギヤ53との間にラックギヤ54を挟む位置に配置されたガイド56とを含んでいる。
昇降機構51に含まれるヘッドモータ52は、インクジェットプリンタ1の一対の本体フレーム1aにそれぞれ固定されている。一対の本体フレーム1aは、副走査方向に関して対向するよう配置されている。ラックギヤ54は、鉛直方向に延在し、その下端がフレーム4の側面に固定されている。ラックギヤ54のピニオンギヤ53とは反対側の側面は、ガイド56と摺動可能に接している。ガイド56は、本体フレーム1aに固定されている。
2つのヘッドモータ52を同調させてピニオンギヤ53を正逆方向に回転させると、ラックギヤ54が上または下方向に移動する。ラックギヤ54の移動に伴い、フレーム4が4つのインクジェットヘッド2と共に鉛直方向に昇降する。
フレーム4における副走査方向に沿った両辺には、一対のガイドユニット59が配設されている。各ガイドユニット59は、バー58、及び、バー58を挟む一対のガイド57を含んでいる。一対のガイド57は、図3に示すように、鉛直方向に延在し、インクジェットプリンタ1の一対の本体フレーム1bにそれぞれ固定されている。一対の本体フレーム1bは、主走査方向に関して対向するよう配置されている。バー58は、ガイド57と同様に鉛直方向に延在し、フレーム4の上記辺における本体フレーム1bに対向する側面にそれぞれ固定されている。バー58は、一対のガイド57のそれぞれと摺動可能に接している。
ガイドユニット59は、昇降機構51によってフレーム4が鉛直方向に昇降したときに、インクジェットヘッド2の吐出面3aが搬送ベルト8のプラテン9によって支持された部分に対して傾くのを防いでいる。つまり、昇降機構51でフレーム4及びインクジェットヘッド2を鉛直方向に昇降させても、吐出面3aはプラテン9の上面と常に平行となる。その結果、印字時において、用紙に対するインクの着弾精度が向上する。
通常、フレーム4は、昇降機構51によって図3中矢印C方向とは反対方向に移動されて、用紙に印字を行うために4つのインクジェットヘッド2が用紙に対してインクを吐出する印字位置(図3に示す位置)に配置されている。そして、インクジェットヘッド2のメンテナンス時(インクジェットヘッド2からインクを強制的に吐出するパージのとき、吐出面3aに付着したインクを拭き取るとき、及び、吐出面3aをキャップで覆うとき)にだけ、フレーム4は、昇降機構51によって図3中矢印C方向に移動されて、4つのインクジェットヘッド2が印字位置よりも上方にあるヘッドメンテナンス位置に配置される。
次に、インクジェットヘッド2に対してメンテナンスを行うためのメンテナンスユニット70について説明する。図2及び図3に示すように、メンテナンスユニット70はインクジェットヘッド2の左側に配置されている。メンテナンスユニット70は、水平移動可能な2つのトレイ71、75を有している。このうち、トレイ71は、上方に開口したほぼ方形の箱形状を有し、トレイ75を内包している。トレイ71とトレイ75とは、後述の凹部74bと凸部83aとが係合すること、及び、その係合が解除されることで、両者が連結した状態と両者の連結が解除された状態とを切り換え可能になっている。
メンテナンスユニット70が右方に水平移動する際には、予めフレーム4が上方(図3中矢印C方向)のヘッドメンテナンス位置まで移動し、4つの吐出面3aと搬送ベルト8との間にメンテナンスユニット70用のスペースが確保される。この後、メンテナンスユニット70が、図3中矢印D方向に水平移動することになる。トレイ71は、インクジェットヘッド2から遠い方の側面が開放されており、凹部74bと凸部83aとの係合が解かれているとき(例えばパージ動作時)、内包するトレイ75を残して、トレイ71のみが右方に水平移動する。
メンテナンスユニット70のすぐ下方には、廃インク受けトレイ77が配置されている。この廃インク受けトレイ77は、平面視でトレイ71を内包するサイズを有し、トレイ71が図2において右端まで移動したときでも、トレイ71のインクジェットヘッド2と反対側の辺縁部が重なる形状を有している。廃インク受けトレイ77のインクジェットヘッド2に近い方の端部には、インク排出孔77aが形成されている。インク排出孔77aは、廃インク受けトレイ77上に流れ込んだインクを図示しない廃インク溜めに流通させる。
トレイ71内には、インクジェットヘッド2に近い側から順に、4つのワイパー72、3つの突起40(突出部材、嵌入部材)及びトレイ75が配置されている。トレイ75内には、各インクジェットヘッド2に対応して、矩形平面形状を有した4つのキャップ76が並べて設けられている。各キャップ76は、その長手方向をインクジェットヘッド2の長手方向に平行とされ、副走査方向にインクジェットヘッド2と同じピッチで配置されている。
キャップ76は、吐出面3aとほぼ同サイズの長方形平面形状を有する板状部材76bと、板状部材76bの周縁部から上方に突出した環状突起76aとからなる。環状突起76aは、ゴムなどの弾性材料から形成されており、吐出面3aの周縁部と対向するサイズと形状を有している。キャップ76は、環状突起76aと吐出面3aの周縁部とが当接したときに、密閉空間を形成する。このようにキャップ76は、吐出面3aを覆うことが可能となっている。また、各キャップ76は、2つのバネ(図示せず)によってトレイ75の底面に支持されつつ上方に付勢されている。
トレイ71には、4つのワイパー72及び3つの突起40の他、保持板78(保持部材)及びバネ79が配置された取り付け部材74(支持部材)が固定されている。取り付け部材74は、平面形状がコ型形状となっている。取り付け部材74の副走査方向に沿う部分の上面には、副走査方向に沿って延在した溝74aが形成されている。そして、溝74a内に保持板78、バネ79、4つのワイパー72及び3つの突起40が配置されている。一方、取り付け部材74から主走査方向に延在した2つの部分の上面には、凹部74bがそれぞれ形成されている。
ワイパー72は、ゴムなどの弾性材料からなる。ワイパー72は、インクジェットヘッド2の副走査方向の幅と同様の幅に形成されている。そして、4つのワイパー72は、主走査方向に関して4つのインクジェットヘッド2とそれぞれ重なるように、副走査方向に沿って保持板78に固定されている。
突起40は、その先端が丸みをおびた形状をしており、互いに隣接した2つのワイパー72の間隙に設けられている。また、3つの突起40は、互いに隣接した2つのインクジェットヘッド2の間隙と主走査方向に関してそれぞれ重なるように、副走査方向に沿って保持板78に固定されている。このとき、突起40とワイパー72との位置関係は、インクジェットヘッド2の間隙とワイパー72で払拭すべき被払拭領域との位置関係と同じとなっている。
保持板78は、並列した4つのインクジェットヘッド2全体の幅よりも長い直方体形状を有している。保持板78は、弾性部材であるバネ79によって取り付け部材74に支持されつつ上方に付勢されている。また、保持板78は、バネ79によって副走査方向に変位可能となっている。
トレイ71、75の左右各辺近傍には、凹部74b及び引っ掛け部材83がそれぞれ設けられている。引っ掛け部材83は、主走査方向に延在しており、その中央において回動可能となっている。引っ掛け部材83のインクジェットヘッド2に近い方の端部には、凸部83aが形成されている。引っ掛け部材83が図3中時計回りに回動すると、凸部83aが凹部74bに係合することになる。メンテナンスユニット70の上方には、当接部材84が2つの引っ掛け部材83にそれぞれ対応して配置されている。トレイ71とトレイ75とは、凹部74bと凸部83aとが係合しているか否かに応じて、トレイ71とトレイ75とが連結された状態と両者の連結が解除された状態とを切り換え可能になっている。
当接部材84は回動可能に支持され、図3中時計回りに回動すると、その一端が引っ掛け部材83の他方の端部83bと当接する。そして、これら当接部材84がさらに時計回りに回動すると、引っ掛け部材83が反時計回りに回動して、凸部83aと凹部74bとの係合が解除される。一方、当接部材84が反時計回りに回動して端部83bから離れると、引っ掛け部材83の自重のために凸部83aが凹部74bと係合する。
メンテナンスユニット70は、インクジェットヘッド2のメンテナンス非実行時には、図2及び図3に示すように、インクジェットヘッド2と対向しない「退避位置」にて静止している。そして、メンテナンス実行時には、メンテナンスユニット70がインクジェットヘッド2の吐出面3aに対向した「メンテナンス位置」へと退避位置から水平に移動する。このとき、フレーム4はヘッドメンテナンス位置に配置されているので、ワイパー72やキャップ76の先端が、吐出面3aに接触しない。
なお、メンテナンス実行時においてもパージ動作時には、トレイ75は残してトレイ71だけが退避位置からメンテナンス位置に移動して排出されたインクを受け取る。吐出面3aをキャップ76で覆うときには、トレイ71とトレイ75が凹部74bと凸部83aとの係合によって連結して、キャップ76と吐出面3aとが対向する位置にメンテナンスユニット70が移動する。
各トレイ71、75は、図2に示すように、主走査方向に延びた一対のガイド軸96a、96bに摺動可能に支持されている。トレイ71には、2つの軸受け部材97a、97bが設けられている。軸受け部材97a、97bは、取り付け部材74の左右両側面から突出している。トレイ75には、2つの軸受け部材98a、98bが設けられている。軸受け部材98a、98bは、トレイ75の左右両側面から突出している。また、一対のガイド軸96a、96bは、それぞれの両端が本体フレーム1b、1dに固定されており、両フレーム1b、1d間に互いに平行に配置されている。
ここで、トレイ71、75をガイド軸96a、96bに沿って水平方向(矢印D方向)に移動させる水平移動機構91について説明する。水平移動機構91は、図2に示すように、トレイモータ92、モータプーリ93、アイドルプーリ94、タイミングベルト95、及び、ガイド軸96a、96bなどを有する。
トレイモータ92は、副走査方向に平行に延びる本体フレーム1bの端部に形成された取り付け部1cに固定されている。モータプーリ93は、トレイモータ92に接続されており、トレイモータ92の駆動に伴って回転する。アイドルプーリ94は、図2中最も左側の本体フレーム1dに回転可能に支持されている。タイミングベルト95は、ガイド軸96aと平行に配設され、モータプーリ93とアイドルプーリ94との間に架け渡されるように巻回されている。また、タイミングベルト95は、取り付け部材74に設けられた軸受け部材97aに接続されている。
この構成において、トレイモータ92を駆動すると、モータプーリ93が正又は逆方向に回転するのに伴ってタイミングベルト95が走行する。タイミングベルト95の走行により、タイミングベルト95に軸受け部97aを介して接続されたトレイ71が、水平方向に沿って移動する。取り付け部材74の凹部74bと凸部83aとが係合しているときは、トレイ71内の3つの突起40及び4つのワイパー72、並びに、トレイ75内のキャップ76が一緒に移動する。一方、凸部83aが凹部74bに係合していないときは、トレイ71内の4つのワイパー72及び3つの突起40だけが移動する。
次に、ヘッド本体3の構成について、図4及び図5を参照しつつ説明する。図4は、ヘッド本体の部分断面図である。図5は、インクジェットヘッド及びフレームを下方から見たときの平面図である。
図4に示すように、ヘッド本体3は、主走査方向に長尺な矩形形状を有する流路ユニット30と、流路ユニット30の上面に固定されたアクチュエータユニット41とを有している。流路ユニット30は、上から、キャビティプレート31、ベースプレート32、アパーチャプレート33、サプライプレート34、マニホールドプレート35,36,37、カバープレート38及びノズルプレート39が積層された積層構造を有している。ノズルプレート39は、ノズル46が多数形成された金属プレートである。
これら9枚の金属プレート31〜39は、積層構造の内部に多数の個別インク流路45が形成されるように、互いに位置合わせして積層されている。図示しないインク供給口から流し込まれたインクは、副マニホールド流路43を介して各個別インク流路45に流れ込む。個別インク流路45においては、副マニホールド流路43から流れ込んだインクが圧力室42を経てノズル46に到達する。
本実施形態において、図4及び図5に示すように、ノズルプレート39の副走査方向に関する幅は、ノズルプレート39を除く複数のプレート31〜38の副走査方向に関する幅よりも広くなっている。そして、ノズルプレート39の副走査方向両端部は、用紙搬送機構15から離れる方向に傾斜した傾斜面39a(ガイド部材)を形成している。傾斜面39aの用紙搬送機構15に対する傾斜角は左右同じである。なお、互いに隣接する2つのノズルプレート39の傾斜面39aは、副走査方向に関して重ならないような角度に折り曲げられている。
次に、メンテナンスユニット70の動作について、図6〜図8を参照しつつ以下に説明する。図6(a)は、インクジェットヘッドが印刷位置からヘッドメンテナンス位置に移動し、メンテナンスユニットのトレイがメンテナンス位置に移動したときの状況図である。図6(b)は、ワイパーによりインク吐出面に付着したインクを払拭しているときの状況図である。図7(a)は、インクジェットヘッドがヘッドメンテナンス位置に位置し、トレイがメンテナンス位置に位置するときのインクジェットヘッド及びトレイを主走査方向に沿って見たときの概略平面図である。図7(b)は、ワイパーによりインク吐出面に付着したインクを払拭しているときのインクジェットヘッド及びトレイを主走査方向に沿って見たときの概略平面図である。図8(a)は、メンテナンスユニット全体がメンテナンス位置に移動したときの状況図であり、図8(b)は、キャップの環状突起とインク吐出面とが当接しているときの状況図である。
吐出不良などに陥っていたインクジェットヘッド2を回復させるパージ動作を行う場合は、フレーム移動機構51によりフレーム4を上方に移動させる。このとき、2つの駆動モータ52を同調させて駆動し、各ピニオンギヤ53を正方向(図3中時計回り方向)に回転させる。すると、ラックギヤ54がピニオンギヤ53の回転に伴って上方に移動する。ラックギヤ54に固定されたフレーム4は、4つのインクジェットヘッド2とともに上方に移動する。そして、フレーム4及びインクジェットヘッド2が、ヘッドメンテナンス位置に到達したときに駆動モータ52の回転を停止する。
こうして、インク吐出面3aと搬送ベルト8との間にメンテナンスユニット70が配置可能なスペースが形成される。このようにヘッドメンテナンス位置にあるインクジェットヘッド2のインク吐出面3a及びフレーム4の底面は、メンテナンスユニット70がメンテナンス位置に移動してきたときに、ワイパー72及び環状突起76aの先端と接触しない位置となっている。
次に、当接部材84を引っ掛け部材83の端部83bに当接させて引っ掛け部83aを凹部74bから離隔させ、凹部74bと引っ掛け部83aとの係合を解除させる。すわなち、トレイ71とトレイ75との連結が解除された状態となる。そして、この状態で、トレイ71をメンテナンス位置に移動させるように、水平移動機構91のトレイモータ92を駆動してタイミングベルト95を走行させる。そして、トレイ71が、図6(a)に示すように、メンテナンス位置に到達したときにトレイモータ92の駆動を停止する。
このとき、図7(a)に示すように、4つのワイパー72は、4つのインクジェットヘッド2と対応するように、4つのインクジェットヘッド2と鉛直方向に関して重なる位置に位置している。また、3つの突起40は、互いに隣接する2つのインクジェットヘッド2間にそれぞれ形成された3つの間隙と対応するように、これら3つの間隙と鉛直方向に関して重なる位置に位置している。
次に、インクタンク内のインクをインクジェットヘッド2へ強制的に送るポンプ(ともに図示せず)を駆動し、インクジェットヘッド2のノズル3bからトレイ71内にインクを吐出するパージ動作を行う。このパージ動作によって、吐出不良に陥っていたノズル3bの詰まりやノズル3b内のインクの増粘が解消される。トレイ71内に吐出されたインクはトレイ71の底面に沿って図6中左側に移動し、廃インク受けトレイ77に流れ込む。そして、廃インク受けトレイ77のインク排出孔77aからパージされたインクが排出される。しかし、一部のインクは、インク滴となってインク吐出面3aに残留する。
次に、フレーム移動機構51によってインクジェットヘッド2を下方に移動させる。すると、まず、ノズルプレート39の傾斜面39aが突起40の先端に接触する。インクジェットヘッド2をさらに下方に移動させると、突起40は、互いに隣接する2つの傾斜面39aの間隙に入り込む。このとき、保持板78は、取り付け部材74にバネ79によって支持されており、副走査方向に変位可能である。そのため、突起40は、接触した傾斜面39aにガイドされて、インクジェットヘッド2間の所定位置に容易につくことができる。このとき、互いに隣接する2つのノズルプレート39の間隙に2つの傾斜面39aが形成されていることで、突起40が入り込みやすくなる。また、突起40の先端が丸みをおびていることで、突起40が互いに隣接する2つの傾斜面39aの間隙にさらに入り込みやすくなる。
そして、インクジェットヘッド2は、トレイ71が左側(すなわち、退避位置)に移動するときに、図7(b)に示すように、ワイパー72の先端がインク吐出面3a及びフレーム4の下面と当接可能な位置に配置される。そして、図6(b)に示すように、水平移動機構91によってトレイ71を左側に移動させる(すなわち、トレイ71をメンテナンス位置から退避位置に移動させる)。
この動作により、4つのワイパー72が図6中右から左へ向かう払拭方向に移動し、4つのワイパー72によってそれぞれに対応した4つのインク吐出面3aの払拭動作が行われる。このとき、突起40が隣接する2つの傾斜面39aの間隙に入り込んでおり、インク吐出面3aの被払拭領域とワイパー72の配置位置とが一致する。また、保持板78と取り付け部材74間に介在するバネ79が、突起40と取り付け部材74間に生じる位置ずれを緩衝する緩衝部材として働く。そのため、保持板78は取り付け部材74に対して副走査方向に変位可能であり、取り付け部材74を有するトレイ71が主走査方向から傾いて移動したとしても、保持板78は主走査方向から傾いた方向に移動することはない。この状態で、突起40が傾斜面39aに沿って摺動することで、ワイパー72の副走査方向への移動が規制され、ワイパー72は主走査方向に沿って移動する。このとき、4つのワイパー72は、その上端がインク吐出面3aの下面より上側にあるので、4つのインク吐出面3aと撓みながら接触し、パージによって4つのインク吐出面3aに付着したインクを拭き取る。
次に、プリンタ1で用紙に対する印刷などが長時間行われない休止時に、インク吐出面3aをキャップ76で覆うキャップ動作について以下に説明する。この場合においても、上述と同様に、フレーム移動機構51によりインクジェットヘッド2を印刷位置からヘッドメンテナンス位置に移動する。そして、トレイ71とトレイ75とが引っ掛け部材83によって連結された状態で、トレイ71及びトレイ75を水平移動機構91によりメンテナンス位置に移動させる。このとき、図8(a)に示すように、キャップ76の板状部材76bがインク吐出面3aと対向し且つ環状突起76aがインク吐出面3aの周縁部と対向する位置に配置される。
次に、図8(b)に示すように、フレーム移動機構51によりインクジェットヘッド2を下方に移動させ、環状突起76aの先端をインク吐出面3aの周縁部と当接させる。このように、環状突起76aとインク吐出面3aの周縁部とが当接することで、キャップ76とインク吐出面3aとで囲まれた密閉空間の気密性が向上し、ノズル3b内のインクの乾燥を防ぐ。
以上のような第1実施形態によるインクジェットプリンタ1によると、ワイパー72を確実にインク吐出面3a全体に当接させた状態で移動させることができ、ワイパー72とインク吐出面3aとの位置関係を保ちながらインク吐出面3aに付着したインクを確実に拭き取る(ワイプする)ことができる。また、ノズルプレート39の副走査方向両端部に傾斜面39aを形成するだけの安価な構成で、突起40を主走査方向に沿って滑らかにガイドすることができる。また、突起40で簡単に互いに隣接する2つのインクジェットヘッド2の間隙に嵌入して、ワイパー72の副走査方向への移動を規制することができる。
<第2実施形態>
続いて、第2実施形態に係るインクジェットプリンタについて、図9〜図11を参照しつつ以下に説明する。図9は、本発明の第2実施形態に係るインクジェットヘッド及びフレームを下方から見たときの平面図である。図10は、本発明の第2実施形態におけるワイパーによりインク吐出面に付着したインクを払拭しているときの状況図である。図11は、第2実施形態におけるインクジェットヘッドがヘッドメンテナンス位置に位置し、トレイがメンテナンス位置に位置するときのインクジェットヘッド及びトレイを主走査方向に沿って見たときの概略平面図である。
本実施形態におけるインクジェットプリンタは、ノズルプレート39に形成された傾斜面39a及び突起40に換わって、ガイド板150及びローラ140を設けただけでそれ以外はほぼ同様な構成である。なお、第1実施形態と同様なものについては、同符号で示し説明を省略する。
本実施形態におけるノズルプレート139には、第1実施形態のような傾斜面39aが形成されておらず、ノズルプレート139の副走査方向に関する幅は、ノズルプレート139を除く複数のプレート31〜38の副走査方向に関する幅と同様となっている。そして、図9に示すように、互いに隣接する2つのインクジェットヘッド2の間隙には、インクジェットヘッド2の長手方向に沿って長尺な3つのガイド板150が設けられている。
ガイド板150の長手方向両端は、図9に示すように、フレーム4のフランジ4aに熱溶着などにより固定されている。図10に示すように、ガイド板150の下面であるガイド面150aは、メンテナンスユニット70から離れている側(図10の右方)の一端から近づく側(図10の左方)の一端に向けて、用紙搬送機構15に近づくように傾斜している。
図11(a)に示すように、3つのローラ140が、保持板78に配設されている。保持板78には支持アーム141が設けられ、ローラ140は支持アーム141の副走査方向に延びる軸にそれぞれ回転可能に支持されている。この支持アーム141は、突起40(第1実施形態)とほぼ同じ位置に配置されている。つまり、3つの支持アーム141は、互いに隣接した2つのインクジェットヘッド2の間隙に設けられた3つのガイド板150と主走査方向に関してそれぞれ重なるように、副走査方向に沿って保持板78に固定されている。これにより、3つのローラ140は、互いに隣接した2つのワイパー72の間隙に設けられることになる。そして、3つのローラ140は、それぞれ対応するガイド板150と当接して、ガイド板150に沿って転動可能となっている。
また、図11(b)に示すように、ガイド板150には、主走査方向に沿ってガイド溝150aが形成されている。ガイド溝150aは、ローラ140がガイド板150に当接するとき、ローラ140の先端部がちょうど嵌入する幅を有している。ローラ140がガイド溝150aに嵌入(係合)すると、ローラ140がガイド溝150aの内側面によって副走査方向への変位を規制される。このとき、インク吐出面3aの被払拭領域とワイパー72の配置位置とが一致する。なお、ローラ140の先端部は、ガイド溝150aに向かって先細となる傾斜面を有し、嵌入時には、ローラ140がガイド溝150aに滑らかに嵌入される。
本実施形態において、吐出不良などに陥っていたインクジェットヘッド2を回復させるパージ動作を行う場合、第1実施形態と同様に、まず、フレーム4及びインクジェットヘッド2が、ヘッドメンテナンス位置に移動する。そして、メンテナンスユニット70がメンテナンス位置に移動する。次に、インクジェットヘッド2を下方に移動させると、保持板78がバネ79によって取り付け部材74に対して副走査方向に変位可能となっていることで、ローラ140が取り付け部材74に対して副走査方向に変位しながら、互いに隣接する2つのインクジェットヘッド2の間隙に入り込み、ガイド板150とローラ140とが係合される。このとき、ワイパー72の先端はインク吐出面3a及びフレーム4の下面と当接される。
この状態で、トレイ71を左側に移動させる(すなわち、トレイ71をメンテナンス位置から退避位置に移動させる)と、4つのワイパー72が図10中右から左へ向かう払拭方向に移動し、4つのワイパー72によってそれぞれに対応した4つのインク吐出面3aの払拭動作が行われる。このとき、ローラ140が互いに隣接する2つのインクジェットヘッド2の間隙に入り込んで、ガイド板150と係合しており、バネ79によって保持板78が取り付け部材74に対して副走査方向に変位可能となっている。これにより、取り付け部材74を有するトレイ71が主走査方向から傾いて移動したとしても、ローラ140がガイド板150と係合しており、ワイパー72によって確実にインク吐出領域3aの被払拭領域が払拭される。このとき、バネ79は、保持板78と取り付け部材74間に生じる副走査方向の位置ずれを緩衝する緩衝部材として働く。したがって、保持板78は主走査方向から傾いた方向に移動することはない。また、4つのワイパー72は、その上端がインク吐出面3aの下面より上側にあるので、4つのインク吐出面3aと撓みながら接触し、パージによって4つのインク吐出面3aに付着したインクを拭き取る。
このとき、ガイド板150は、メンテナンスユニット70から離れている側(図10の右方)の一端から近づく側(図10の左方)の一端に向けて、用紙搬送機構15(図10の下方)に近づくように傾斜している。そのため、ローラ140には、退避位置側に移動するにつれて、ガイド板150による用紙搬送機構15側への押圧力が大きく作用する。すると、この押圧力によってバネ79が下方に縮み、ローラ140及び保持板78が用紙搬送機構15に近づく。そして、保持板78が用紙搬送機構15に近づくことで、ワイパー72も用紙搬送機構15に近づいていき、インク吐出面3aを拭き取った後、インク吐出面3aから滑らかに離れる。これにより、インク吐出面3aのワイプが終了して、ワイパー72がインク吐出面3aから離れるときのインクの飛び散りを防止することができる。
以上のような第2実施形態に係るインクジェットプリンタにおいても、ワイパー72を確実にインク吐出面3a全体に当接させた状態で移動させることができ、ワイパー72とインク吐出面3aとの位置関係を保ちながらインク吐出面3aに付着したインクを確実に拭き取る(ワイプする)ことができ、第1実施形態と同様の効果を得ることができる。また、ローラ140がガイド板150に沿って転動可能であることで、ローラ140を互いに隣接した2つのインクジェットヘッド2の間隙に設けられたガイド板150に沿って確実に移動させることができ、ワイパー72の副走査方向への移動を規制し、ワイパー72を確実に主走査方向に沿って移動させることができる。
<第3実施形態>
続いて、第3実施形態に係るインクジェットプリンタについて、図12及び図13を参照しつつ以下に説明する。図12は、本発明の第3実施形態に係るインクジェットプリンタの模式的な側面図である。図13は、本発明の第3実施形態に係るインクジェットヘッド及びフレームを下方から見たときの平面図である。
本実施形態におけるインクジェットプリンタは、インクジェットヘッド302及びキャップ376の構成が第1実施形態のインクジェットプリンタと異なり、新たにフィラープレート350(プレート部材)が設けられただけでそれ以外はほぼ同様な構成である。なお、第1及び第2実施形態と同様なものについては、同符号で示し説明を省略する。
本実施形態の4つのインクジェットヘッド302は、図12及び図13に示すように、インク吐出面302aが副走査方向に沿って2つずつ2列に並べられ且つ異なる列に属するインク吐出面302a同士が主走査方向に沿って重ならないように千鳥状に配列されている。副走査方向に関して隣接する2つのインクジェットヘッド302は、インク吐出面303aが副走査方向に沿って互いにオーバーラップしており、用紙に対する印字領域が主走査方向に連続している。
具体的には、1つのインクジェットヘッド302において、主走査方向に関して隣接する吐出口303bのノズル間隔と、図12中右方に位置するインクジェットヘッド302の最も内側(図12中左方)に形成された吐出口303b及び図12中左方に位置するインクジェットヘッド302の吐出口303bにおいて最も内側(図12中右方)に形成されたノズル4aの間隔と、が等間隔になるようにインクジェットヘッド302が配列されている。つまり、副走査方向から見たとき、2つのインクジェットヘッド302に亘って主走査方向に全ての吐出口303bが互いに等間隔で配置されている。
インクジェットヘッド302のノズルプレート339の副走査方向に関する幅は、第1実施形態におけるインクジェットヘッド2のノズルプレート39と同様に、ノズルプレート339を除く複数のプレート31〜38の副走査方向に関する幅よりも広くなっている。そして、ノズルプレート339の副走査方向両端部は、用紙搬送機構15から離れる方向に傾斜した傾斜面339aを形成している。なお、隣接する2つのノズルプレート339の傾斜面339aは、副走査方向に関して重ならないような角度に折り曲げられている。
4つのフィラープレート350は、図12及び図13(a)に示すように、同じ列に属する2つのインクジェットヘッド302と副走査方向に沿って重なる位置であって、異なる列に属する2つのインクジェットヘッド302と主走査方向に沿って重なる位置に配置されている。つまり、4つのフィラープレート350のうち、2つのフィラープレート350は、同じ列に属する2つのインクジェットヘッド302間であって、異なる列に属する2つのインクジェットヘッド302と主走査方向に沿って重なる位置に配置されている。
フィラープレート350の副走査方向に関する幅は、ノズルプレート339の副走査方向に関する幅と同様である。また、フィラープレート350の副走査方向両端部は、図13(b)に示すように、ノズルプレート339の傾斜面339aと同様の傾斜角に、用紙搬送機構15から離れる方向に傾斜した傾斜面350aを形成している。
そして、フィラープレート350に形成された傾斜面350aは、当該フィラープレート350と主走査方向に関して重なる位置にあるインクジェットヘッド302のノズルプレート339に形成された傾斜面339aと、滑らかに続く傾斜を形成している(図13参照)。
4つのキャップ376は、パージ動作時に4つのインクジェットヘッド302のインク吐出面303aを覆うことが可能なように、4つのインクジェットヘッド302に対応して千鳥状に配置されている。
本実施形態において、吐出不良などに陥っていたインクジェットヘッド302を回復させるパージ動作を行う場合、第1実施形態と同様に、まず、フレーム4及びインクジェットヘッド302が、ヘッドメンテナンス位置に移動する。そして、メンテナンスユニット70がメンテナンス位置に移動する。
次に、インクジェットヘッド302を下方に移動させると、まず、ノズルプレート339の傾斜面339aもしくはこのノズルプレート339に隣接するフィラープレート350の傾斜面350aが突起40の先端に接触する。
その後、インクジェットヘッド302をさらに下方に移動させると、突起40は、互いに隣接する2つの傾斜面339a,350aの間隙に入り込む。このとき、保持板78は、取り付け部材74にバネ79によって支持されており、副走査方向に変位可能である。そのため、突起40は、接触した傾斜面339aあるいは傾斜面350aにガイドされて、インクジェットヘッド302とフィラープレート350の間の所定位置に容易につくことができる。そして、ワイパー72の先端はインク吐出面303a及びフレーム4の下面と当接される。このとき、互いに隣接するノズルプレート39とフィラープレート350の間隙に、傾斜面339aと傾斜面350aが形成されていることで、突起40が入り込みやすくなる。また、突起40の先端が丸みをおびていることで、突起40が互いに隣接する傾斜面339aと傾斜面350aの間隙にさらに入り込みやすくなる。
この状態で、トレイ71を左側に移動させる(すなわち、トレイ71をメンテナンス位置から退避位置に移動させる)と、4つのワイパー72によってそれぞれに対応した4つのインク吐出面303aの払拭動作が行われる。このとき、突起40が互いに隣接するインクジェットヘッド302とフィラープレート350の間隙に入り込んでおり、インク吐出面3aの被払拭領域とワイパー72の配置位置とが一致する。また、保持板78と取り付け部材74間に介在するバネ79が、両者間に生じる位置ずれを緩衝する緩衝部材として働く。そのため、保持板78(ワイパー72)は取り付け部材74に対して副走査方向に変位可能であり、取り付け部材74を有するトレイ71が主走査方向から傾いて移動したとしても、保持板78は主走査方向から傾いた方向に移動することはない。この状態で、突起40が傾斜面339aもしくは傾斜面350aに沿って摺動することで、ワイパー72の副走査方向への移動が規制され、ワイパー72は主走査方向に沿って移動する。このとき、ノズルプレート339の傾斜面339aとこのノズルプレート339と主走査方向に関して重なる位置にあるフィラープレート350の傾斜面350aとは、滑らか且つ連続的に傾斜を形成しているため、ワイパー72はスムーズに主走査方向に沿って移動する。このとき、4つのワイパー72は、その上端がインク吐出面3aの下面より上側にあるので、4つのインク吐出面303aと撓みながら接触し、パージによって4つのインク吐出面303aに付着したインクを拭き取る。
以上のような第3実施形態に係るインクジェットプリンタのように、千鳥状にインクジェットヘッド302が配置されている場合においても、ワイパー72を確実にインク吐出面303a全体に当接させた状態で移動させることができ、ワイパー72とインク吐出面303aとの位置関係を保ちながらインク吐出面303aに付着したインクを確実に拭き取る(ワイプする)ことができ、第1実施形態と同様の効果を得ることができる。また、ノズルプレート339の副走査方向両端部に傾斜面339a及びフィラープレート350の副走査方向両端部に傾斜面350aを形成するだけの安価な構成で、突起40を主走査方向に沿って滑らかにガイドすることができる。また、突起40で簡単に互いに隣接するノズルプレート339とフィラープレート350の間隙に嵌入して、ワイパー72の副走査方向への移動を規制することができる。
<第4実施形態>
続いて、第4実施形態に係るインクジェットプリンタについて、図14を参照しつつ以下に説明する。図14は、本発明の第4実施形態に係るインクジェットヘッド及びフレームを下方から見たときの平面図である。
本実施形態におけるインクジェットプリンタは、第3実施形態におけるノズルプレート339の傾斜面339a、フィラープレート350の傾斜面350a及び突起40に換わって、第2実施形態におけるガイド板150及びローラ140を設けただけでそれ以外はほぼ同様な構成である。なお、第1〜第3実施形態と同様なものについては、同符号で示し説明を省略する。
本実施形態におけるノズルプレート439には、第3実施形態のような傾斜面339aが形成されておらず、ノズルプレート439の副走査方向に関する幅は、ノズルプレート439を除く複数のプレート31〜38の副走査方向に関する幅と同様となっている。そして、図14に示すように、副走査方向に関して互いに隣接するインクジェットヘッド402のノズルプレート439と平板状のフィラープレート450との間隙には、主走査方向に沿って長尺な3つのガイド板150が設けられている。
ガイド板150の長手方向両端は、図14に示すように、フレーム4のフランジ4aに熱溶着などにより固定されている。ガイド板150は、第2実施形態と同様に、メンテナンスユニット70から離れている側の一端から近づく側の一端に向けて、用紙搬送機構15に近づくように傾斜している。
保持板78には、第2実施形態と同様に、3つのローラ140を回転可能に支持する3つの支持アーム141が設けられている。つまり、3つの支持アーム141は、副走査方向に関して互いに隣接したインクジェットヘッド402のノズルプレート439とフィラープレート450の間隙に設けられた3つのガイド板150と主走査方向に関してそれぞれ重なるように、副走査方向に沿って保持板78に固定されている。これにより、3つのローラ140は、互いに隣接した2つのワイパー72の間隙に設けられることになる。そして、3つのローラ140は、それぞれ対応するガイド板150と当接して、ガイド板150(ガイド溝150a)に沿って転動可能となっている。
本実施形態において、吐出不良などに陥っていたインクジェットヘッド402を回復させるパージ動作を行う場合、第2実施形態と同様に、まず、フレーム4及びインクジェットヘッド402が、ヘッドメンテナンス位置に移動する。そして、メンテナンスユニット70がメンテナンス位置に移動する。
次に、インクジェットヘッド402を下方に移動させると、保持板78がバネ79によって副走査方向に変位可能となっていることで、ローラ140が副走査方向に変位して、互いに隣接するインクジェットヘッド402のノズルプレート439とフィラープレート450の間隙に入り込み、ガイド板150とローラ140とが係合される。このとき、ワイパー72の先端はインク吐出面403a及びフレーム4の下面と当接される。
この状態で、トレイ71を左側に移動させる(すなわち、トレイ71をメンテナンス位置から退避位置に移動させる)と、4つのワイパー72によってそれぞれに対応した4つのインク吐出面403aの払拭動作が行われる。このとき、ローラ140が互いに隣接するインクジェットヘッド402のノズルプレート439とフィラープレート450の間隙に入り込んで、ガイド板150と係合しており、バネ79によって保持板78が取り付け部材74に対して副走査方向に変位可能となっている。これにより、保持板78を有するトレイ71が主走査方向から傾いた方向に移動したとしても、ローラ140がガイド板150と係合しており、ワイパー72によって確実にインク吐出領域3aの被払拭領域が払拭される。このとき、バネ79は、保持板78と取り付け部材74間に生じる副走査方向の位置ずれを緩衝する緩衝部材として働く。したがって、保持板78は主走査方向から傾いた方向に移動することはない。このとき、4つのワイパー72は、その上端がインク吐出面403aの下面より上側にあるので、4つのインク吐出面403aと撓みながら接触し、パージによって4つのインク吐出面403aに付着したインクを拭き取る。
このとき、ガイド板150は、メンテナンスユニット70から離れている側の一端から近づく側の一端に向けて、用紙搬送機構15に近づくように傾斜している。そのため、ローラ140には、退避位置側に移動するにつれて、ガイド板150によって用紙搬送機構15側への押圧力が大きく作用する。すると、この押圧力によってバネ79が下方に縮み、ローラ140及び保持板78が用紙搬送機構15に近づく。そして、保持板78が用紙搬送機構15に近づくことで、ワイパー72も用紙搬送機構15に近づいていき、インク吐出面403aを拭き取った後、インク吐出面403aから滑らかに離れる。これにより、インク吐出面403aのワイプが終了して、ワイパー72がインク吐出面403aから離れるときのインクの飛び散りを防止することができる。
以上のような第4実施形態に係るインクジェットプリンタのように、千鳥状にインクジェットヘッド402が配置されている場合においても、ワイパー72を確実にインク吐出面403a全体に当接させた状態で移動させることができ、ワイパー72とインク吐出面403aとの位置関係を保ちながらインク吐出面403aに付着したインクを確実に拭き取る(ワイプ)することができ、第1実施形態と同様の効果を得ることができる。また、ローラ140がガイド板150に沿って転動可能であることで、ローラ140を副走査方向に関して互いに隣接したインクジェットヘッド402のノズルプレート439とフィラープレート450の間隙に設けられたガイド板150に沿って確実に移動させることができ、ワイパー72の副走査方向への移動を規制し、ワイパー72を確実に主走査方向に沿って移動させることができる。
以上、本発明の好適な実施の形態について説明したが、本発明は上述の実施の形態に限られるものではなく、特許請求の範囲に記載した限りにおいて様々な変更が可能なものである。
例えば、上述した第1及び第3実施形態において、突起40は、互いに隣接する2つのインクジェットヘッド2の間隙、もしくは、互いに隣接するノズルプレート339とフィラープレート350の間隙に対応して3つ設けられていたが、いずれかの箇所に少なくとも1つ設けられていれば、本発明の効果を得ることができる。上述した第2及び第4実施形態におけるローラ140についても同様である。
さらに、上述した第1〜第4実施形態においては、インク吐出面をキャップ76で覆うときにワイパー72も一緒に退避位置からメンテナンス位置に移動しているが、トレイ71とトレイ75とをそれぞれ別の移動機構で移動する構成に分けていてもよい。こうすれば、キャップでインク吐出面を覆ったときもワイパー72がメンテナンス位置に移動しないので、ワイパー72の払拭方向への移動をキャップ76のメンテナンス位置への移動を考慮する必要がなくなる。
加えて、上述した第1〜第4実施形態においては、バネ79によって保持板78を介してワイパー72を上方に付勢し、且つ、ワイパー72を取り付け部材74に対して副走査方向に変位可能にしていたが、バネ79のような弾性部材に限らず、ワイパー72を副走査方向へ移動させる移動機構と、鉛直方向に移動させる移動機構との2つの移動機構を別々に設けてもよい。
また、上述した第1及び第2実施形態においては、ワイパー72と突起40とは別部材で構成されていたが、突起40とワイパー72とを一体的に形成してもよい。これにより、ワイパー72と突起40との位置精度が向上する。
さらに、上述した第1及び第3実施形態においては、ノズルプレートやフィラープレートの傾斜面に沿って、突起40をガイドしていたが、ノズルプレートやフィラープレートに傾斜面を形成せずに、互いに隣接するノズルプレートの間隙、もしくは、互いに隣接するノズルプレートとフィラープレートの間隙に突起40が入り込み、これらのノズルプレートやフィラープレートの側面に沿って突起40をガイドしてもよい。また、互いに隣接するノズルプレートの間隙、もしくは、互いに隣接するノズルプレートとフィラープレートの間隙に突起40の先端と当接して摺動可能なガイド部材を設けてもよい。
加えて、上述した第2及び第4実施形態においては、ローラ140と係合可能なガイド板150を設けていたが、ローラ140はガイド板150と係合せずに当接して、ガイド溝のないガイド板150に沿って転動可能であればよい。
また、上述した第2及び第4実施形態においては、ガイド板150は、図10に示すように、メンテナンスユニット70から離れている側(図10の右方)の一端から近づく側(図10の左方)の一端に向けて、用紙搬送機構15に漸近するように傾斜していたが、図15に示すように、ガイド部材550は、ワイパー72が吐出口の形成されたインク吐出面の領域に当接している間は水平であって、ワイパー72が吐出口の形成されていないインク吐出面の領域に当接すると、用紙搬送機構15に近づくように傾斜していてもよい。これによると、インク吐出面のワイプが終了して、ワイパー72がインク吐出面から離れるときのインクの飛び散り防止しつつ、インク吐出面に付着したインクを拭き取っている間は、同じ上方への押圧力でインク吐出面をワイプすることができる。
さらに、上述した第1〜第4実施形態は、ノズルからインクを吐出する複数のインクジェットヘッドを有するインクジェットプリンタに本発明を適用した一例であるが、本発明を適用可能な対象はこのようなインクジェットヘッドに限られない。例えば、導電ペーストを吐出して基板上に微細な配線パターンを形成したり、あるいは、有機発光体を基板に吐出して高精細ディスプレイを形成したり、さらには、光学樹脂を基板に吐出して光導波路等の微小電子デバイスを形成するための、複数の液体吐出ヘッドを有する、種々の液体吐出装置に適用することができる。
本発明の第1実施形態に係るインクジェットプリンタの模式的な側面図である。 インクジェットプリンタの部分的な平面図である。 図2に描かれたIII−III線に沿った断面図である。 ヘッド本体の部分断面図である。 インクジェットヘッド及びフレームを下方から見たときの平面図である。 (a)は、インクジェットヘッドが印刷位置からヘッドメンテナンス位置に移動し、メンテナンスユニットのトレイがメンテナンス位置に移動したときの状況図であり、(b)は、ワイパーによりインク吐出面に付着したインクを払拭しているときの状況図である。 (a)は、インクジェットヘッドがヘッドメンテナンス位置に位置し、トレイがメンテナンス位置に位置するときのインクジェットヘッド及びトレイを主走査方向に沿って見たときの概略平面図であり、(b)は、ワイパーによりインク吐出面に付着したインクを払拭しているときのインクジェットヘッド及びトレイを主走査方向に沿って見たときの概略平面図である。 (a)は、メンテナンスユニット全体がメンテナンス位置に移動したときの状況図であり、(b)は、キャップの環状突起とインク吐出面とが当接しているときの状況図である。 本発明の第2実施形態に係るインクジェットヘッド及びフレームを下方から見たときの平面図である。 本発明の第2実施形態におけるワイパーによりインク吐出面に付着したインクを払拭しているときの状況図である。 (a)は、第2実施形態におけるインクジェットヘッドがヘッドメンテナンス位置に位置し、トレイがメンテナンス位置に位置するときのインクジェットヘッド及びトレイを主走査方向に沿って見たときの概略平面図であり、(b)は、図11(a)の囲み部分の拡大図である。 本発明の第3実施形態に係るインクジェットプリンタの模式的な側面図である。 (a)は、本発明の第3実施形態に係るインクジェットヘッド及びフレームを下方から見たときの平面図であり、(b)は、図13(a)のX―X線に沿った断面図である。 本発明の第4実施形態に係るインクジェットヘッド及びフレームを下方から見たときの平面図である。 ワイパーによりインク吐出面に付着したインクを払拭しているときの変形例を示す図である。
符号の説明
1 インクジェットプリンタ
2 インクジェットヘッド
3a,339a インク吐出面
15 用紙搬送機構
30 流路ユニット
39,339,439 ノズルプレート
39a,339a,350a 傾斜面
40 突起
72 ワイパー
78 保持板
79 バネ
91 水平移動機構
140 ローラ
150 ガイド板
350,450 フィラープレート

Claims (3)

  1. 記録媒体を一方向に搬送する記録媒体搬送機構と、
    液体を吐出する複数の吐出口が形成され、前記記録媒体搬送機構と対向した液体吐出面をそれぞれ有し、前記一方向に沿って配列された複数の液体吐出ヘッドと、
    前記複数の液体吐出ヘッドの前記複数の液体吐出面をそれぞれ払拭する複数のワイパーと、
    前記複数のワイパーを保持する保持部材と、
    前記複数のワイパーが前記複数の液体吐出面に当接しつつ前記一方向に直交する直交方向に移動するように、前記保持部材を前記直交方向に移動させる移動機構と、を備えており、
    前記保持部材は、前記保持部材を支持する支持部材に対して前記一方向に相対変位可能であり、
    前記保持部材は、前記移動機構により前記直交方向に移動するときに、互いに隣接した2つの前記液体吐出ヘッドの間隙に入り込む嵌入部材を有し
    前記複数のワイパーと前記嵌入部材とは一体的に形成されており、
    互いに隣接した2つの前記液体吐出ヘッドの間隙には、前記保持部材が前記移動機構により前記直交方向に移動するときに、前記嵌入部材をガイドするガイド部材が設けられており、
    前記液体吐出ヘッドは、前記液体吐出面を有するノズルプレートを含む複数のプレートが積層された流路ユニットを有しており、
    前記ノズルプレートの前記一方向に関する幅は、前記ノズルプレートを除く前記複数のプレートの前記一方向に関する幅よりも広く、
    前記ノズルプレートの前記一方向両端部は、前記記録媒体搬送機構から離れる方向に傾斜した傾斜面を有しており、
    前記傾斜面が前記ガイド部材を構成しており、
    前記嵌入部材は、前記保持部材が前記移動機構により前記直交方向に移動するときに、前記傾斜面と当接して、前記傾斜面に沿って摺動可能であり、
    前記嵌入部材は、互いに隣接した2つの前記ワイパー間に設けられ、前記一方向に延びた軸を中心に回転可能なローラからなり、
    前記液体吐出面に当接している前記ワイパーが前記液体吐出面を押圧するように前記保持部材を付勢する弾性部材をさらに備えており、
    前記ガイド部材の前記ローラと当接するガイド面は、前記移動機構により前記保持部材が前記直交方向に移動するにつれて前記記録媒体搬送機構に近づくように傾斜した部分を有していることを特徴とする液体吐出装置。
  2. 前記ローラは、前記保持部材が前記移動機構により前記直交方向に移動するときに、前記ガイド部材と当接して、前記ガイド部材に沿って転動可能であることを特徴とする請求項に記載の液体吐出装置。
  3. 前記嵌入部材は、互いに隣接した2つの前記ワイパー間から突出した突出部であることを特徴とする請求項1又は2に記載の液体吐出装置。
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