JP2014186872A - セラミックヒータ - Google Patents

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Abstract

【課題】 セラミックヒータの長期信頼性を向上させる。
【解決手段】 本発明のセラミックヒータ1は、セラミックスからなる基体2と、基体2の表面に設けられた発熱抵抗体層5と、発熱抵抗体層5上に積層された導電層6と、導電層6に接続された導電端子7と、導電層6上の導電端子7との接続部の近傍に設けられたセラミック部材22とを具備することを特徴とする。セラミックヒータ1は、セラミック部材22が設けられていることによって、導体層6の熱膨張を低減することができる。その結果、セラミックヒータ1の長期信頼性を向上できる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、主にウエハを加熱するために用いるセラミックヒータに関する。
半導体の製造工程における、半導体薄膜の成膜処理、エッチング処理またはレジスト膜の焼付け処理等においては、半導体ウエハ(以下、ウエハと略す)を加熱するためにウエハ加熱装置が用いられている。ウエハ加熱装置は、半導体製造装置に組み込まれて用いられている。このようなウエハ加熱装置としては、例えば、特許文献1に記載のセラミックヒータが挙げられる。特許文献1に記載のセラミックヒータは、セラミックスから成る均熱板と、均熱板の表面に設けられたSiO膜と、SiO膜の表面に設けられたガラスから成る絶縁層と、絶縁層の表面に設けられた発熱抵抗体とを備えており、発熱抵抗体は給電部を介して導電端子に電気的に接続されている。
特開2001−244057号公報
しかしながら、特許文献1に記載のセラミックヒータにおいては、ヒートサイクル下において、給電部と発熱抵抗体との間または給電部と導電端子との間に熱応力が集中する可能性があった。その結果、セラミックヒータの昇温速度または冷却速度を高めたときに、長期信頼性を向上させることが困難であった。
本発明はかかる問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、昇温速度または冷却速度を高めた場合であっても、長期信頼性を向上させることができるセラミックヒータを提供することにある。
本発明の一態様のセラミックヒータは、セラミックスからなる基体と、該基体の表面に設けられた発熱抵抗体層と、該発熱抵抗体層上に積層された導電層と、該導電層に接続された導電端子と、前記導電層上の前記導電端子との接続部の近傍に設けられたセラミック部材とを具備することを特徴とする。
本発明のセラミックヒータによれば、導電層の上にセラミック部材を設けることによって、このセラミック部材と基体とで挟まれた導電層に生じる熱膨張を抑制できる。その結果、セラミックヒータの長期信頼性を向上させることができる。
本発明のセラミックヒータの一実施形態の概略断面図である。 図1に示すセラミックヒータの要部拡大断面図である。 図2に示すセラミックヒータの要部の下面図である。 本発明のセラミックヒータの変形例1の要部の下面図である。 本発明のセラミックヒータの変形例2の要部拡大断面図である。 本発明のセラミックヒータの変形例3の要部拡大断面図である。
以下、本発明の一実施形態に係るセラミックヒータについて、図面を参照しながら説明する。図1は本発明のセラミックヒータの実施形態の概略断面図であり、図2は図1に示すセラミックヒータの要部拡大断面図である。本実施形態のセラミックヒータ1は、セラミックスからなる基体2と、この基体2の表面に設けられた絶縁層4と、この絶縁層4上に積層された発熱抵抗体層5と、この発熱抵抗体層5上に積層された導電層6と、この導電層6に接続された導電端子7と、導電層6上の導電端子7の接続部の近傍に設けられたセラミック部材22とを具備する。
図2を参照して、本発明のセラミックヒータ1の基体2の構造を細かく説明する。基体2は、炭化珪素質セラミックスからなる。基体2は上面にウエハ載置面3を有する。基体2の表面のうち、ウエハ載置面3を除く領域には、酸化雰囲気中で熱処理することによって生成したSiO膜21が形成されている。そして、このSiO膜21上にガラスからなる絶縁層4が形成されている。さらにこの絶縁層4上に、金(Au)もしくは白金(Pt)またはこれらの合金からなる発熱抵抗体層5が形成されている。発熱抵抗体層5の下面には、導電層6が設けられている。
導電層6は、例えば、Au粉末を添加したガラスペーストをスクリーン印刷法を用いて発熱抵抗体層5の下面に塗布して焼結することによって形成される。ここで、図3に示すように、導電層6は、例えば円形状である。なお、図3においては、各構成を明確にすることを目的としてハッチングを施しているが、断面を示しているわけではない。導電層6にはセラミック部材22が接合されている。図1に戻って、基体2の下面は、箱状の支持体11に接合されている。支持体11は、基体2の下面に対して主面が平行に位置する板状構造体を複数備えている。支持体11は、例えば、ステンレス等の金属から成る。ステンレスとしては、例えば、SUS304を用いることができる。
導電端子7は導電層6に押し付けられている。また、ウエハWは、支持ピン(図示せず)によってウエハ載置面3から離して保持される。導電端子7は、絶縁材9を介して板状構造体13に取り付けられている。絶縁材9としては、例えば、SiO−Al−B系またはSiO−BaO系等の無アルカリガラスを用いることができる。
SiO膜21の厚みは、例えば、0.05〜2μmとすることが好ましい。さらに好ましくは、0.1〜1μmとするとよい。これにより、SiO膜21の表面に絶縁層4を信頼性高く形成することが可能となる。SiO膜21の厚みを0.05μm以上にすることによって、このSiO膜21の上に絶縁層4となるガラスの層を形成した場合に、SiO膜21がガラスに吸収されることを抑制できる。その結果、絶縁層4をSiO膜21に良好に濡れ広がらせることができる。
また、SiO膜21の厚みを2μm以下にすることによって、SiO膜21中にクリストバライトからなる結晶相が増えることを抑制できる。その結果、絶縁層4とSiO膜21との間の密着性が低下することを抑制できる。なお、信頼性と生産性との面から考慮すると、SiO膜21の厚みは0.1〜1μmとすることがさらに好ましい。
また、SiO膜21を形成する方法については、炭化珪素質セラミックスからなる基体2の表面を平坦度が10μm以下になるように研磨した後に、酸素雰囲気中で1200〜1600℃で1〜12時間処理し、冷却過程において少なくとも1000〜600℃の間を200℃/時より速い速度で冷却することにより、クリストバライト結晶の生成を抑えたSiO膜21を形成することができる。なお、載置面3側に形成されたSiO膜に関しては、研磨によって除去する。
基体2は、炭化珪素質セラミックスの他に、窒化珪素、窒化アルミニウム、窒化硼素および炭化硼素のいずれか1種以上を主成分とするセラミックスからなっていてもよい。なお、基体2が絶縁性セラミックスからなる場合には、絶縁層4を形成しなくてもよい。また、基体2を形成する炭化珪素質セラミックスとしては、主成分の炭化珪素に対し、焼結助剤として硼素(B)と炭素(C)を含有したものを焼結したセラミックスを用いることができる。また、炭化珪素質セラミックスの別の例としては、主成分の炭化珪素に対して、焼結助剤としてアルミナ(Al)とイットリア(Y)とを含有させたものを焼結したセラミックスを用いることができる。これらのセラミックスは、1900〜2200℃で焼結させることができる。また、炭化珪素としては、α型を主体とするもの、あるいはβ型を主体とするもののいずれを用いても構わない。
また、炭化硼素質セラミックスとしては、主成分の炭化硼素に対して、焼結助剤として炭素を3〜10質量%混合したものを焼結したセラミックスを用いることができる。このセラミックスは、2000〜2200℃で焼結させることができる。
また、窒化硼素質セラミックスとしては、主成分の窒化硼素に対して、焼結助剤として30〜45質量%の窒化アルミニウムと5〜10質量%の希土類元素酸化物とを混合したものを焼結したセラミックスを用いることができる。このセラミックスは、1900〜2100℃で焼結させることができる。
また、窒化珪素質セラミックスとしては、主成分の窒化珪素に対して、焼結助剤として3〜12質量%の希土類元素酸化物と0.5〜3質量%のAlと、さらにセラミックスに含まれるSiO量が1.5〜5質量%となるようにSiOとを混合したものを焼結したセラミックスを用いることができる。このセラミックスは、1650〜1750℃で焼結させることができる。なお、ここで示すSiO量とは、窒化珪素原料中に含まれる酸素から生成されるSiO量と、他の添加物に含まれる不純物としてのSiO量と、意図的に添加したSiO量との総和の量である。
また、窒化アルミニウム質セラミックスとしては、主成分の窒化アルミニウムに対して、焼結助剤としてYまたはYb等の希土類元素酸化物と必要に応じてCaO等のアルカリ土類金属酸化物とを添加して混合したものを焼結したセラミックスを用いることができる。このセラミックスは、窒素ガス中で1900〜2100℃で焼成することによって得られる。
これらのセラミックスは、セラミックヒータ1の用途に応じて材質を選択して使用する。例えば、セラミックヒータ1をレジスト膜の乾燥に使用する場合には、窒化物以外のセラミックスを用いることが好ましい。これにより、水分と反応してアンモニアガスが発生することを抑制できる。また、セラミックヒータ1を800℃程度の高温で使用する可能性のあるCVD用に使用する場合には、窒化硼素系以外のセラミックスを用いることによって、基体2が使用中に変形する可能性を抑制できる。
基体2の載置面3と反対側の面(下面)は、ガラスまたは樹脂からなる絶縁層4との密着性を高めるために、平面度が20μm以下、算術平均粗さRaが0.1〜0.5μm程度になるように研磨しておくことが好ましい。
炭化珪素質セラミックスを基体2として使用する場合には、基体2が多少の導電性を有することになるために、絶縁層4が必要になる。基体2と発熱抵抗体層5との間の絶縁を保つ絶縁層4としては、例えば、ガラスまたは樹脂を用いることができる。絶縁層4にガラスを用いる場合には、その厚みを30μm以上にすることによって、耐電圧を1.5kVを上回るものにできるため、絶縁性を保つことができる。また、厚みを600μm以下
にすることによって、基体2を形成する炭化珪素質セラミックスとの間または窒化アルミニウム質セラミックスとの間で生じる熱応力を小さく抑えることができる。さらに好ましくは、絶縁層4の厚みを100μm〜350μmの範囲で形成することがよい。
なお、ガラスまたは樹脂から成る絶縁層4を基体2上に被着する手段としては、ガラスペーストまたは樹脂ペーストを基体2の中心部に適量滴下してスピンコーティング法にて伸ばして均一に塗布するか、あるいはスクリーン印刷法、ディッピング法またはスプレーコーティング法等にて均一に塗布した後に焼結させればよい。ガラスペーストの場合には600℃の温度で焼結させることができ、樹脂ペーストの場合には300℃以上の温度で焼結させることができる。また、絶縁層4としてガラスを用いる場合には、あらかじめ炭化系素質セラミックスまたは炭化硼素質セラミックスから成る基体2を1200℃程度の温度に加熱して、絶縁層4を被着する表面を酸化処理しておくことで、ガラスから成る絶縁層4との密着性を高めることができる。
また、絶縁層4上に被着する発熱抵抗体層5は、金(Au)、銀(Ag)、銅(Cu)またはパラジウム(Pd)等の金属単体を蒸着法またはメッキ法にて直接被着するか、あるいは、金属単体や酸化レニウム(Re)またはランタンマンガネート(LaMnO)等の酸化物を導電材として含む樹脂ペーストまたはガラスペーストを用意し、所定のパターン形状にスクリーン印刷法等にて印刷した後に焼結することによって形成することができる。
さらに、発熱抵抗体層5は、絶縁層4との密着性を高めるためにガラスを含み、このガラスの軟化点が、絶縁層4に含まれるガラスの転移点よりも低いことが好ましい。これにより、発熱抵抗体層5の加工精度を向上させることができる。ガラスは転移点以上の温度では高粘度の粘性流体であると考えられる。このため、絶縁層4に含まれるガラスの転移点よりも発熱抵抗体層5に含まれるガラスの軟化点を低くすることによって、発熱抵抗体層5の焼結時に、基材となる絶縁層4に生じる影響を抑制できる。
発熱抵抗体層5のパターン形状としては、円弧状の電極部と直線状の電極部とからなる略同心円状のもの、または渦巻き状のものなどを用いることができる。均熱性を向上させるために、発熱抵抗体層5を複数のパターンに分割することも可能である。また、発熱抵抗体層5としては、金、銀、パラジウムまたは白金族の金属等の材質のものを使用することができる。また、必要に応じて発熱抵抗体層5をトリミングすることにより、均熱性を向上させてもよい。
また、基体2は、基体2と支持体11の外周部分とにボルト17を貫通させて、基体2側より弾性体8および座金18を介在させてナット19で締め付けることによって弾性的に固定している。これにより、基体2の温度を変更したり、載置面3にウエハWを載せることによって基体2の温度が変動したりした場合に支持体11に変形が発生したとしても、弾性体8によってこれを吸収して、基体2に反りが生じることを抑制できる。その結果、基体2のウエハ載置面3の均熱性を向上できる。
熱電対10は、基体2の中央部のウエハ載置面3の直近に設置されている。熱電対10で温度を測定することによって、基体2の温度を調整することができる。発熱抵抗体層5が複数のブロックに別れており、個別に温度制御する場合には、それぞれの発熱抵抗体層5のブロックに測温用の熱電対10を設置する。熱電対10としては、外径1mm以下のシース型の熱電対10を使用することが好ましい。また、基体2に埋め込まれた先端部に力がかからないように、熱電対10の中央付近が板状構造部13によって保持されている。この熱電対10の先端部は、基体2に孔が形成され、この中に設置された円筒状の金属体の内壁面にバネ材によって押し付けられて固定されている。これにより、測温の信頼性
を向上させることができる。また、図1には、熱電対10を1本しか示していないが、発熱抵抗体層5を分割制御する場合は、その数に応じて熱電対10の数を増やすことが好ましい。
また、支持体11は板状構造体13と板状構造体13に対して垂直な方向に設けられた側壁部14とからなり、板状構造体13には発熱抵抗体層5に電力を供給するための導電端子7が絶縁材9を介して設置されている。そして、導電端子7は、弾性体8によって導電層6に押圧される構造となっている。
また、導電端子7と導電層6との接続部の近傍には、セラミック部材22が導電層6上に設けられている。セラミック部材22は、導電層6によって発熱抵抗体層5に接合されている。導電層6の上にセラミック部材22を設けることによって、このセラミック部材22と基体2とで挟まれた導電層6に生じる熱膨張を抑制できる。その結果、セラミックヒータ1の長期信頼性を向上させることができる。
さらに、導電層6にはAuまたはAg等の貴金属を主成分とするペーストを使用するが、その中にガラス成分を含むことが好ましい。ガラス成分を含むことによって導電層6を柔らかくすることができることから、熱応力を吸収しやすくすることができる。その結果、発熱抵抗体層5に熱応力を集中しにくくすることができる。その結果、セラミックヒータ1の長期信頼性をさらに向上できる。
さらに、図2および図3に示すように、導電端子7が基体2の表面に対して垂直方向に延びており、セラミック部材22が導電端子7を囲む枠状に形成されていることが好ましい。これにより、セラミック部材22に歪みを生じにくくすることができるため、導電層6に生じる熱膨張をさらに抑制できる。その結果、セラミックヒータ1の長期信頼性をさらに向上できる。
さらに、図4に示すように、枠状のセラミック部材22の内周の形状が円形状であることが好ましい。セラミック部材22の内周の形状を角が無い形状にすることによって、角に起因して発生するクラックが生じることを抑制できることから、セラミック部材22を割れ難くすることができる。その結果、セラミックヒータ1の長期信頼性をさらに向上できる。
さらに、図5に示すように、導電層6の一部が導電端子7とセラミック部材22との隙間に入り込んで導電端子7とセラミック部材22とを接合していることが好ましい。これにより、通電時に導電端子7が発熱したとしても、導電層6を介して良好に外部に排熱することができる。その結果、導電端子7の抵抗が上がることによる消費電力の増加を抑制することができる。また、セラミックヒータ1または導電端子7の周辺に振動が発生した場合に、導電端子7を導電層6によって拘束することができるので、導電端子7が導電層6から離れにくくなり、導電端子7が導電層6に接触したり離れたりすることによるスパークの発生を抑制することができる。
さらに、図6に示すように、導電端子7とセラミック部材22との間隔が基体2から離れるにつれて大きくなっていることが好ましい。これにより、導電端子7に発生する熱をより効率的に放熱することができる。その結果、導電端子7の抵抗が上がることによる消費電力の増加を抑制することができる。
さらに、基体2と主成分が同じセラミック部材22が導電層6の上で接合されていることが好ましい。基体2の主成分とセラミック部材22の主成分とを同じにすることによって、基体2の熱膨張率とセラミック部材22の熱膨張率とを近付けることができる。そし
て、熱膨張率が近い基体2とセラミック部材22とで導電層6を挟み込むことによって、導電層6の熱膨張をさらに抑制することができる。
さらに、基体2とセラミック部材22とが共に炭化珪素質セラミックスからなることが好ましい。炭化珪素質セラミックスは、ガラス成分を含む導電層6との濡れがよく接合性がよいため、導電層6が持つ熱をセラミック部材22によって吸熱しやすくすることができる。これにより、導電端子7に発生する熱を放熱しやすくすることができる。また、炭化珪素質セラミックスは高い熱伝導性を有するため、セラミックヒータ1の昇温時間を短くすることができる。
また、セラミック部材22として炭化珪素質セラミックスを用い、導電層6にガラス成分を含む場合は、基体2と同様に、炭化珪素質セラミックスの表面には、酸化雰囲気中で熱処理することによって生成したSiO膜21を形成させることが好ましい。SiO
膜21の厚みは、基体2の場合と同様に、0.05〜2μmに設定することができる。さらに好ましくは、0.1〜1μmとすることがよい。これにより、導電層6とセラミック部材22とを信頼性高く接合することが可能となる。なお、信頼性および生産性の面から考慮すると、SiO膜21の厚みは0.1〜1μmとすることがさらに好ましい。
また、SiO膜21を形成する方法については、炭化珪素質セラミックスからなる基体2を平坦度10μm以下に研磨した後、酸化雰囲気中で1200〜1600℃で1〜12時間処理し、冷却過程において少なくとも1000〜600℃の間を200℃/時よりも速い速度で冷却することにより、クリストバライト結晶の生成を抑えたSiO膜21を形成することができる。
本発明の実施例を説明する。
以下に示す方法により、本発明のセラミックヒータ(サンプル2〜5)および比較例のセラミックヒータ(サンプル1)を作製した。
まず、炭化珪素原料に3質量%のBCと2質量%の炭素とを適量のバインダおよび溶剤を用いて混合し、造粒した後に成形圧100MPaで成形して、1900〜2100℃で焼成して、熱伝導率が80W/m・Kであり、外径が340mmで厚みが3mmの円板状の炭化珪素質セラミックスを得た。そして、両面を平面研削した後、1100℃で1時間の熱処理を各々施してSiO膜21を形成した後、一方の表面に300μmのガラスからなる絶縁層4を形成した。
絶縁層4については、熱膨張率が2.8×10−6−1のガラスと熱膨張率が3.8×10−6−1のガラスと、熱膨張率が4.8×10−6−1のガラスとを混合し、その比率を変更することによって熱膨張を調整したガラスからなるペーストを準備し、このペーストを用いて各々の基体2にプリント形成した後に、900℃で焼付け処理することによって形成した。
次に、絶縁層4上に発熱抵抗体層5を被着するため、導電材としてAu粉末とPd粉末とを添加したガラスペーストを、スクリーン印刷法にて所定のパターン形状に印刷した後に、150℃に加熱して有機溶剤を乾燥させて、さらに550℃で30分間脱脂処理を施した後に、700〜900℃の温度で焼付けを行なうことにより、厚みが50μmの発熱抵抗体層5を形成した。
さらに、サンプル1に対しては、導電材としてAu粉末を添加したガラスペーストを発
熱抵抗体層5のパターン各々の電極取り出し部にスクリーン印刷法にて円形状に印刷した後に、150℃に加熱して有機溶剤を乾燥させて、さらに550℃で30分間脱脂処理を施した後に、700〜900℃の温度で焼付けを行なうことにより、外径がφ4mmで厚みが30μmの導電層6を形成した。
次に、サンプル2〜5で使用するセラミック部材22として、炭化珪素原料に3質量%のBCと2質量%の炭素とを適量のバインダおよび溶剤を用いて混合して、造粒した後に成形圧100MPaで成形して1900〜2100℃で焼成して、熱伝導率が80W/m・Kであり、長さが4.0mm、幅が4mm、厚みが1.2mmの炭化珪素質セラミックスを得た。
次に、サンプル2として、図3に示す形状の導電層6およびセラミック部材22の接合体を形成した。具体的には、得られた炭化珪素質セラミックスの中心に縦が1.2mmで横が1.2mmの四角形状の穴を開けて、両面を平面研削した後、1100℃で1時間の熱処理を施してSiO膜21を形成した。その後、発熱抵抗体層5上に導電層6およびセラミック部材22を接合するため、導電材としてAu粉末を添加したガラスペーストを発熱抵抗体層5のパターン各々の電極取出し部にスクリーン印刷法にて円形状に印刷した後に、セラミック部材22を取り付け、150℃に加熱して有機溶剤を乾燥させ、さらに550℃で30分間脱脂処理を施した後に、700〜900℃の温度で焼付けを行なうことにより、図3に示す導電層6およびセラミック部材22の接合体を形成した。
次に、サンプル3として、図4に示す形状の導電層6およびセラミック部材22の接合体を形成した。具体的には、得られた炭化珪素質セラミックスを、機械加工によって、外形をφ4mmにし、中心に内径がφ1.2mmの穴を垂直に開けて、両面を平面研削した後に、1100℃で1時間の熱処理を施してSiO膜21を形成した。その後、発熱抵抗体層5上に導電層6およびセラミック部材22を接合するため、導電材としてAu粉末を添加したガラスペーストを発熱抵抗体層5のパターン各々の電極取出し部にスクリーン印刷法にて円形状に印刷した後に、セラミック部材22を取り付け、150℃に加熱して有機溶剤を乾燥させ、さらに550℃で30分間脱脂処理を施した後に、700〜900℃の温度で焼付けを行なうことにより、導電層6およびセラミック部材22の接合体を形成した。
次に、サンプル4として、図5に示す形状の導電層6およびセラミック部材22および導電端子7の接合体を形成した。具体的には、炭化珪素質セラミックスを、機械加工を施して、外形をφ4mmにし、中心に内径がφ1.2mmになるように穴を開けて、両面を平面研削した後に、1100℃で1時間の熱処理を施してSiO膜21を形成した。その後、導電層6となるガラスペーストに、導電材としてAu粉末を添加して、発熱抵抗体層5のパターン各々の電極取出し部にスクリーン印刷法にて円形状に印刷した。さらに、その上にセラミック部材22を取り付けた。その後、φ1mmの円柱状のAuからなる導電端子7をセラミック部材22のφ1.2mmの穴に垂直に挿入した。セラミック部材22を導電層6となるガラスペーストに押し付けて、導電層6となるガラスペーストをセラミック部材22と導電端子7との隙間に入り込ませた後に、150℃に加熱して有機溶剤を乾燥させ、さらに550℃で30分間脱脂処理を施した後、700〜900℃の温度で焼付けを行なうことにより、導電層6が導電端子7とセラミック部材22との間の隙間に入り込んだ、導電層6およびセラミック部材22の接合体を形成した。
次に、サンプル5として、図6に示す形状の導電層6およびセラミック部材22および導電端子7の接合体を形成した。具体的には、得られた炭化珪素質セラミックスを機械加工して、外形をφ4mmにし、中心に導電層6側の内径をφ1.2mmとし導電層6の反対側の内径をφ1.5mmとして内周面が傾斜するように穴を開けて、両面を平面研削し
た後に、1100℃で1時間の熱処理を施してSiO膜21を形成した。その後、導電層6となるガラスペーストに、導電材としてAu粉末を添加して、発熱抵抗体層5のパターン各々の電極取出し部にスクリーン印刷法にて円形状に印刷した。さらに、その上にセラミック部材22を取り付けた。その後、φ1mmの円柱状のAuからなる導電端子7をセラミック部材22の内径がφ1.2mmの穴に垂直に挿入した。その後、セラミック部材22を導電層6となるガラスペーストに押し付けて、導電層6となるガラスペーストをセラミック部材22と導電端子7との隙間に入り込ませた後に、150℃に加熱して有機溶剤を乾燥させて、さらに550℃で30分間脱脂処理を施した後に、700〜900℃の温度で焼付けを行なうことにより、セラミック部材22の内周面が傾斜しているとともに導電層6が導電端子7とセラミック部材22との間の隙間に入り込んだ、導電層6およびセラミック部材22の接合体を形成した。
また、サンプル1〜5に使用する支持体11として、主面の30%に開口部を形成した厚みが2.5mmのSUS304からなる2枚の板状構造体13を準備し、この内の1枚に熱電対10および導電端子7を所定の位置に形成して、同じくSUS304からなる側壁部とネジ締めにて固定して支持体11を準備した。その後、支持体11の上に、各々基体2をそれぞれの導電端子7が導電層6またはセラミック部材22の穴の中心に位置するよう重ねて、その外周部を弾性体8を介してネジ締めを行なった。
そして、得られたセラミックヒータ(サンプル1〜5)に200Vの電圧を印加して、180℃になるまで発熱抵抗体層5をジュール発熱させた後に、電圧の印加をやめて、圧縮空気をセラミックヒータの載置面3と反対側の面に吹き付けて冷却させることによって70℃まで冷却することを1サイクルとして、18,500サイクルの通電サイクル試験(耐久試験)を行なった。耐久試験後のサンプル1〜5に対して、抵抗変化率の測定を行ない、マイクロクラックの発生の有無の確認をSEMによって行なった。その結果を表1に示す。
Figure 2014186872
表1においては、判定基準として、抵抗変化率が0.15%以下のものを◎(大変良い)、0.15%を超えて0.3%以下のものを○(良い)、0.3を超えて0.5%以下のものを△(許容範囲内)、0.5%を超えるものを×(許容範囲外)とした。
また、得られたセラミックヒータ(サンプル1〜5)に200Vの電圧を印加して、180℃の状態を維持させたときの消費電力を評価した。判定基準として、消費電力が1,
660W以下のものを◎(大変良い)、1,660Wを超えて1,675W以下のものを○
(良い)、1,675を超えて1,685W以下のものを△(許容範囲内)、1,685
Wを超えるものを×(許容範囲外)とした。その結果を表2に示す。
Figure 2014186872
表1に示す結果によれば、本発明の実施例であるサンプル2〜5においては、マイクロクラックの発生を抑制することができた。また、サンプル2〜5においては、抵抗変化率を小さくすることができた。抵抗変化率を小さくすることができた理由としては、マイクロクラックの発生を抑制できたためと推測される。また、表2に示す結果によれば、本発明の実施例であるサンプル2〜5において、サンプル1と比較して、消費電力を抑制できたことがわかる。
1:セラミックヒータ
2:基体
3:載置面
4:絶縁層
5:発熱抵抗体層
6:導電層
7:導電端子
8:弾性体
10:熱電対
11:支持体
13:板状構造体
20:支持ピン
21:SiO
22:セラミック部材
W:ウエハ

Claims (7)

  1. セラミックスからなる基体と、該基体の表面に設けられた発熱抵抗体層と、該発熱抵抗体層上に積層された導電層と、該導電層に接続された導電端子と、前記導電層上の前記導電端子との接続部の近傍に設けられたセラミック部材とを具備することを特徴とするセラミックヒータ。
  2. 前記導電層はガラス成分を含むことを特徴とする請求項1に記載のセラミックヒータ。
  3. 前記導電端子が前記基体の表面に対して垂直方向に延びており、前記セラミック部材が前記導電端子を囲む枠状であることを特徴とする請求項1に記載のセラミックヒータ。
  4. 枠状の前記セラミック部材の内周の形状が円形状であることを特徴とする請求項3に記載のセラミックヒータ。
  5. 前記導電層の一部が前記導電端子と前記セラミック部材との隙間に入り込んで前記導電端子と前記セラミック部材とを接合していることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載のセラミックヒータ。
  6. 前記導電端子と前記セラミック部材との隙間が前記基体から離れるにつれて大きくなっていることを特徴とする請求項5に記載のセラミックヒータ。
  7. 前記基体および前記セラミック部材が炭化ケイ素質セラミックスからなることを特徴とする請求項6に記載のセラミックヒータ。
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