JP3921433B2 - ウェハ加熱装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、主にウェハを加熱する際に用いるウェハ加熱装置に関するものであり、例えば半導体ウェハや液晶装置あるいは回路基板等のウェハ上に薄膜を形成したり、前記ウェハ上にレジスト液を塗布し乾燥焼き付けしてレジスト膜を形成したりする際に好適なウェハ加熱装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
半導体製造装置の製造工程における、半導体薄膜の成膜処理、エッチング処理、レジスト膜の焼き付け処理等においては、半導体ウェハ(以下、ウェハと略す)を加熱するためにウェハ加熱装置が用いられている。
【0003】
従来の半導体製造装置は、まとめて複数のウェハを成膜処理するバッチ式のものが使用されていたが、半導体素子の配線の微細化に伴い、ウェハ熱処理温度の精度向上が必要となり、温度精度の優れた枚葉式の熱処理装置が広く使用されてきた。
【0004】
例えば、半導体製造装置の製造工程におけるウェハへの加工において、導体膜や絶縁膜の成膜処理、エッチング処理、レジスト膜の焼き付け処理等には、ウェハを加熱するためにウェハ加熱装置が用いられている。
【0005】
このようなウェハ加熱装置として、例えば特許文献1には、図8に示すようなウェハ加熱装置が提案されている。
【0006】
このウェハ加熱装置41は、アルミニウム等からなる有底状のケース44の開口部に、板状セラミックス体の一方の主面に発熱抵抗体43を有し他方の主面にウェハを載せる載置面47を備えた均熱板42を固定してある。ウェハ加熱装置41は、ケース44の外周面に沿って支持部材46に固定した構造となっていた。
【0007】
また、このウェハ加熱装置41は、支持部材46の下部に設けられたリフトピン45によりウェハWを昇降させることにより、ウェハ加熱装置41からウェハWを脱着させるようになっていた。
【0008】
また、特許文献2に開示されたウェハ加熱装置41はケース44の肉厚を50mm以下としているが、ケース44と均熱板42とから囲まれた空間を構成するケース44の側面や底面の厚みが一定で冷却効率が不十分でしかもケース44が重く剛性も小さかった。
【0009】
ところで、このようなウェハ加熱装置41において、ウェハWの表面全体に均質な膜を形成したり、レジスト膜の加熱反応状態を均質にしたりするためには、ウェハWの温度分布を均一にすることが重要であった。
【0010】
また、多数のウェハWを効率的に加熱できるようにするため、加熱冷却のタクトタイムを短くする必要があった。このため、均熱板42を構成する板状セラミックス体として窒化アルミニウムや炭化珪素等の高熱伝導率で剛性の大きなセラミックスを用いて加熱冷却を有利にし、また均熱性を改善するために、均熱板42に形成される帯状の抵抗発熱体43の抵抗分布を均一になるように調整したり、帯状抵抗発熱体43を分割し分割した領域で温度分布を制御したりすることが行われていた。
【0011】
しかし、いずれも非常に複雑な構造、制御が必要になるという課題があり、簡単な構造で温度分布を均一に加熱できるようなウェハ加熱装置が求められていた。
【0012】
【特許文献1】
特開2002−56954号公報
【特許文献2】
特開2002−25758号公報
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来技術のウェハWを載置する均熱板42は、ウェハWの温度分布を均一にするように載置面47の反りと平面度を調整している。この理由は、均熱板42に反り等が生じるとウェハWと載置面47の間隔が変化しウェハWの表面の温度差が生じるからである。ウェハW表面の温度差が生じると例えばウェハWのレジスト液を乾燥硬化させる場合、硬化状態が不均一となりレジスト膜が均一とならない虞があった。
【0014】
しかしながら、従来の均熱板42をケース44に設置した状態で上記反りと平面度を保持した状態で、ケース44を支持部材46に固定する際、ケース44が支持部材46の設置面に載せられたり倣うように固定されるので、支持部材46の設置面の反りや平面度の影響を受けて、均熱板42を構成する板状セラミックス体200の平面度が変化し、板状セラミックス体200の他方の主面である載置面47に設置されたウェハWの温度分布がばらついてしまうという問題があった。
【0015】
また、特許文献2のウェハ加熱装置のようにケースの側壁を単に50mm以下としても、ケースの剛性が小さくウェハWの温度分布がばらついたり、ウェハ加熱装置の冷却速度が小さいとの問題があった。
【0016】
そこで、本発明の目的は、ケース44に設置した均熱板42を支持部材46等に載せたり、固定したとしても均熱板42の載置面47の温度均一性に優れ、ウェハWの温度分布のバラツキがないウェハ加熱装置を提案することにある。
【0017】
【課題を解決するための手段】
本発明のウェハ加熱装置は、ウェハ加熱面を備えた板状セラミックス体に抵抗発熱体が形成された均熱板と、該均熱板を固定するとともに前記均熱板の一方の主面を覆うケースからなるウェハ加熱装置において、前記ケースが固定された前記均熱板に対して略垂直な側壁および略平行な底壁を有する有底筒状に形成するとともに、前記ケースの側壁の一部に厚肉部を形成し、且つ前記ケースの外周面に対する前記厚肉部の前記側壁の表面に占める面積を前記側壁の表面積の10〜90%としたことを特徴とする。
【0018】
また、前記ケースの側壁は底壁に近い部分に厚肉部を形成したことを特徴とする。
【0019】
また、ウェハ加熱面を備えた板状セラミックス体に抵抗発熱体が形成された均熱板と、該均熱板を固定するとともに前記均熱板の一方の主面を覆うケースからなるウェハ加熱装置において、前記ケースが固定された前記均熱板に対して略垂直な側壁および略平行な底壁を有する有底筒状に形成するとともに、前記ケースの前記底壁の一部に厚肉部を形成し、且つ該厚肉部が前記ケースの前記底壁に占める面積は、前記ケースの総底壁の表面積の10〜70%としたことを特徴とする。
【0020】
また、前記ケースの底壁の外周部に厚肉部を形成したことを特徴とする。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図1〜3を用いて説明する。
【0022】
図1は本発明に係るウェハ加熱装置1の一例を示す断面図であり、主に、均熱板2、ケース19、支持部材25とから形成されている。
【0023】
均熱板2は,炭化珪素または窒化アルミニウムを主成分とするセラミックスからなる板状セラミックス体200の一方の主面を、ウェハWを載せる載置面3とするとともに、他方の主面に抵抗発熱体5を形成したものである。
【0024】
板状セラミックス体200の厚みは、2〜5mmとすることが好ましい。板状セラミックス体200の厚みが2mmより小さいと、板状セラミックス体200の強度がなくなり抵抗発熱体5の発熱による加熱時、ガス噴射口12から冷却エアーを吹き付けた際に、冷却時の熱応力に耐えきれず、板状セラミックス体200にクラックが発生する虞がある。また、板状セラミックス体200の厚みが5mmを越えると、板状セラミックス体200の熱容量が大きくなるので加熱および冷却時の温度が安定するまでの時間が長くなり好ましくない。
【0025】
また逆に、板状セラミックス体200の厚みが小さく熱容量を小さくすると、有底のケース19からの熱引きにより均熱板2の温度分布が悪くなる。そこで、有底のケース19の開口部に均熱板2を設けることでケース19から均熱板2をできる限り遠ざけてケース19の外周部で保持される構造としている。
【0026】
なお、板状セラミックス体200を形成する炭化珪素質焼結体は、主成分の炭化珪素に対し、焼結助剤として硼素(B)と炭素(C)を添加したり、もしくはアルミナ(Al23)イットリア(Y23)のような金属酸化物を添加して十分混合し、平板状に加工したのち、1900〜2100℃で焼成することにより得られる。炭化珪素はα型を主体とするものあるいはβ型を主体とするもののいずれであっても構わない。
【0027】
また、板状セラミックス体200を形成する窒化アルミニウム質焼結体は、主成分の窒化アルミニウムに対し、焼結助剤としてY23やYb23等の希土類元素酸化物と必要に応じてCaO等のアルカリ土類金属酸化物を添加して十分混合し、平板状に加工した後、窒素ガス中1900〜2100℃で焼成することにより得られる。
【0028】
さらに、板状セラミックス体200の載置面3と反対側の主面には、ガラスや樹脂からなる絶縁層(不図示、以下同じ)が形成されており、この絶縁層との密着性を高める観点から、平面度20μm以下、面粗さを中心線平均粗さ(Ra)で0.1μm〜0.5μmに研磨しておくことが好ましい。
【0029】
また、炭化珪素質焼結体を板状セラミックス体200として使用する場合、半導電性を有する板状セラミックス体200と抵抗発熱体5との間の絶縁を保つ絶縁層としては、ガラス又は樹脂を用いることが可能であり、ガラスを用いる場合、その厚みが100μm未満では耐電圧が1.5kVを下回り絶縁性が保てず、逆に厚みが400μmを越えると、板状セラミックス体200を形成する炭化珪素質焼結体や窒化アルミニウム質焼結体との熱膨張差が大きくなり過ぎるために、クラックが発生して絶縁層として機能しなくなる。その為、絶縁層としてガラスを用いる場合、その厚みは100〜400μmの範囲で形成することが好ましく、望ましくは200μm〜350μmの範囲とすることが良い。
【0030】
一方、板状セラミックス体200を、窒化アルミニウムを主成分とする焼結体で形成する場合、板状セラミックス体200に対する抵抗発熱体5の密着性を向上させるため、上述と同様にガラスからなる絶縁層を形成する。ただし、抵抗発熱体5の中に十分なガラスを添加し、これにより十分な密着強度が得られる場合は、省略することが可能である。
【0031】
この絶縁層を形成するガラスの特性としては、結晶質又は非晶質のいずれでも良く、耐熱温度が200℃以上でかつ0℃〜200℃の温度域における熱膨張係数が板状セラミックス体200を構成するセラミックスの熱膨張係数に対し−5〜+5×10-7/℃の範囲にあるものを適宜選択して用いることが好ましい。即ち、熱膨張係数が前記範囲を外れたガラスを用いると、板状セラミックス体200を形成するセラミックスとの熱膨張差が大きくなりすぎるため、ガラスの焼付け後の冷却時においてクラックや剥離等の欠陥が生じ易くなるからである。
【0032】
なお、ガラスからなる絶縁層を板状セラミックス体200上に被着する手段としては、前記ガラスペーストを板状セラミックス体200の中心部に適量落とし、スピンコーティング法にて伸ばして均一に塗布するか、あるいはスクリーン印刷法、ディッピング法、スプレーコーティング法等にて均一に塗布したあと、ガラスペーストを600℃以上の温度で焼き付けすれば良い。また、絶縁層としてガラスを用いる場合、予め炭化珪素質焼結体又は窒化アルミニウム質焼結体からなる板状セラミックス体200を850〜1300℃程度の温度に加熱し、絶縁層を被着する表面を酸化処理しておくことで、ガラスからなる絶縁層との密着性を高めることができる。
【0033】
さらに、絶縁層上に被着する抵抗発熱体5材料としては、金(Au)、銀(Ag)、銅(Cu)、パラジウム(Pd)等の金属単体を、蒸着法やメッキ法にて直接被着するか、あるいは前記金属単体や酸化レニウム(Re23)、ランタンマンガネート(LaMnO3)等の導電性の金属酸化物や上記金属材料を樹脂ペーストやガラスペーストに分散させたペーストを用意し、所定のパターン形状にスクリーン印刷法等にて印刷したあと焼付けして、前記導電材を樹脂やガラスから成るマトリックスで結合すれば良い。マトリックスとしてガラスを用いる場合、結晶化ガラス、非晶質ガラスのいずれでも良いが、熱サイクルによる抵抗値の変化を抑えるために結晶化ガラスを用いることが好ましい。
【0034】
ただし、抵抗発熱体5材料に銀(Ag)又は銅(Cu)を用いる場合、マイグレーションが発生するがあるため、このような場合には、抵抗発熱体5を覆うように絶縁層と同一の材質からなるコート層を40〜400μm程度の厚みで被覆しておけば良い。
【0035】
抵抗発熱体5のパターン形状としては、略同心円状をしたものや渦巻き状をしたものなど、載置面3を均一に加熱できるパターン形状であれば良い。均熱性を改善するため、抵抗発熱体5を複数のパターンに分割することも可能である。またパターンの線幅や粗密を調整し、加熱電力密度に分布をつけて均熱性を改善しても良い。
【0036】
抵抗発熱体5には、金や銀、パラジウム、白金等の材質からなる給電部6が形成され、給電部6に給電端子11を接触させることにより、導通が確保されている。給電端子11と給電部6とは、導通が確保できる方法で有れば、はんだ付け、ロウ付け等の手法を用いてもよい。
【0037】
また、これまで、抵抗発熱体5を板状セラミックス体200の表面に形成するタイプのウェハ加熱装置1について説明してきたが、抵抗発熱体5は、板状セラミックス体200に埋設されていても構わない。
【0038】
例えば主成分が窒化アルミニウムからなる板状セラミックス体200を用いる場合、まず、抵抗発熱体5の材料としては窒化アルミニウムと同時焼成できる材料という観点から、WもしくはWCを用いる。板状セラミックス体200は、窒化アルミニウムを主成分とし焼結助剤を適宜含有する原料を十分混合したのち円盤状に成形し、その表面にWもしくはWCからなるペーストを抵抗発熱体5のパターン形状にプリントし、その上に別の窒化アルミニウム成形体を重ねて密着した後、窒素ガス中1900〜2100℃の温度で焼成することにより抵抗発熱体5が埋設された板状セラミックス体200を得ることが出来る。
【0039】
また、抵抗発熱体5からの導通は、窒化アルミニウム質基材にスルーホールを形成し、WもしくはWCからなるペーストを埋め込んだ後焼成するようにして表面に電極を引き出すようにすれば良い。また、給電部6は、ウェハWの加熱温度が高い場合、Au、Ag等の貴金属を主成分とするペーストを前記スルーホールの上に塗布し900〜1000℃で焼き付けることにより、内部の抵抗発熱体5の酸化を防止することができる。
【0040】
ケース19は主に金属で形成されているが、これに限定されるものではなく、樹脂等で形成しても良い。尚、金属で形成する場合、アルミニウム、ステンレス(SUS)、超鋼合金等を用いることができる。また、ケース19は、側壁22と底壁23を有し、板状セラミックス体200は、その抵抗発熱体5が形成された面を覆うように有底のケース19に固定設置してある。また、有底のケース19には冷却ガスを排出するための孔24が施されており、板状セラミックス体200の抵抗発熱体5に給電するための給電部6に導通するための給電端子11,板状セラミックス体200を冷却するためのガス噴射口12、板状セラミックス体200の温度を測定するための測温素子10を設置してある。
【0041】
さらに、ケース19を金属で形成する場合、材質によっても異なるが、一般的なSUSの材質を用いる場合、ケース19の深さは10〜50mmで、ケース19の底壁23は、均熱板2から10〜50mmの距離に設置することが望ましい。更に好ましくは20〜30mmである。これは、均熱板2とケース19との相互の輻射熱により載置面3の均熱化が容易となると同時に、外部との断熱効果があるので、載置面3の温度が一定で均熱となるまでの時間が短くなるためである。
【0042】
また、均熱板2には少なくとも3箇所の貫通孔が設けられ、ウェハのリフトピン14を上下させることにより、均熱板2へウェハを迅速に載置離脱がおこなえる。また、ウェハリフトピン14が均熱板2へ直接接触しないようにガイド部材15が設置されている。
【0043】
支持部材25は一体のリング状や分割された角形状に形成されており、材質としては炭素鋼、ステンレス鋼、耐熱鋼等からなり、支持部材25の内面、特に底壁でウェハ加熱装置1を支えている。
【0044】
本発明のウェハ加熱装置1は、ケース19の側壁22に厚肉部を有することを特徴としている。
【0045】
従来の方法では、ケース19を設置する支持部材24の反りや平坦度に問題があると、この反りや平坦度がケース19を経て板状セラミックス体200に伝播し、均熱板2の反りや平坦度が悪化するためウェハW面内の温度差が大きく温度分布が悪くなるという問題が発生していた。
【0046】
そこで、ケース19の変形を防止するためには、ケース19の変形応力に対する剛性の大きなケース19を設置する必要がある。そのためには、ケース19が以下のような特性を満足するようにすれば良い。
【0047】
まず、図2に示すように、ケース19の側壁22に厚肉部22aを設けるとケース19が変形し難くなり好ましい。特に、ケース19の底壁23に近い部分に厚肉部22aを設けると更に好ましく、ケース19の変形を防止する効果が大きい。
【0048】
この理由として、例えばケース19の底壁23の下面と支持部材25の上面との平坦度が大きく異なる場合、ウェハ加熱装置1の自重或いはケース19と支持部材25とのボルト等による締め付け固定により支持部材25の上面に倣おうとケース19の底壁23の下面に曲げモーメントが働きケース19が変形するが、厚肉部22aは支持部材25の曲げモーメントや応力に対抗する曲げモーメントを生じることから、厚肉部22aを側壁22に備えると支持部材25への設置や取り付けにより生じる曲げモーメントによる変形を防止できる。
【0049】
即ち、図3に概略を示すように保持部材25が変形していると、ボルト26でケース19の下面と保持部材25を締め付けると、保持部材25のYの位置での曲げモーメントは、m=F/2×Y−L/2×F(mは曲げモーメント、Fは支持部材25とケース19との締め付け固定応力またはウェハ加熱装置の自重による応力、LはFが働く距離である)となり、この反作用としてケース19に同様のモーメントが働く、この時ケース19が変形し難くするには厚肉部22aが作り出す曲げモーメントを大きくすることが重要で厚肉部22aの長さLが大きい程好ましく、ケース19の側壁22にできるだけ大きな長さLを確保できるケース19の全周に厚肉部22aがあると効果が大きい。
【0050】
本発明の厚肉部22aは、ケース19の側壁面も保持するが、ケース19の外周面に対する厚肉部22aの側壁22の表面に占める面積は、ケース19の側壁22の表面積の10〜90%になっている。10%未満の場合には、ケース19の剛性が小さくウェハ加熱装置を支持部材25に載せた際にウェハ支持部材が変形しウェハWの表面温度が変化する虞があった。また、90%を越えると、ケース19の自重が大きくなりガス噴射口12より冷却ガスを噴射しウェハ加熱装置を強制冷却する冷却スピードが遅くなる虞があった。
【0051】
また、図4は、本発明に係るケース19の変形防止のため、ケース19の側壁22の外周面に厚肉部22aを設けたもので図2と同様の効果を有する。即ち、この厚肉部22aにより、例えば外周面側からケース19に力が加わったとしても側壁22の変形を小さくすることができ、これによりケース19の変形が防止され、ウェハ加熱装置1に熱応力が加わっても、歪みを抑える事ができる。
【0052】
上記のようなウェハ加熱装置1とすることにより、板状セラミックス体200に形成される平面度を0.005〜0.1mm、反りを100μm以下とし、ウェハ加熱装置1のねじり変位を0.02〜0.2mmとし、板状セラミックス体200の載置面3に設置したウェハWの均熱性を向上させることができる。
【0053】
その他の側壁22として、ケース19を金属で形成する場合、側壁22の剛性を保つために、側壁22を構成する金属のブリネル硬度を100以上、好ましくは180以上、更に好ましくは220以上とする。ブリネル硬度が100未満であれば、応力に対して側壁22が変形しやすくなるので好ましくない。なお、ブリネル硬度は、直径10mmの圧子を加圧力29.42kNで圧入し、圧痕から測定したものである。
【0054】
側壁22の剛性を保つためには、本発明の側壁22の厚肉部22aの板厚みを1〜10mmとすることが好ましい。前記厚みが1mm未満では、強度、剛性が十分でなく、また10mmを越えると強度、剛性は十分であるが、重量が重くなりすぎ、装置全体としての取り扱いに支障をきたすので好ましくない。更に好ましくは2〜7mmである。
【0055】
従って、側壁22の剛性を保つため最も好ましいのは、側壁22の厚肉部22aが1〜10mm厚みで、深さが20〜30mmのSUS製のケース19に、ブリネル硬度220以上、板厚み2〜7mmの補強部材(不図示)を取り付けたウェハ加熱装置1である。
【0056】
なお、上記側壁22として金属からなるケース19を示したがこれに限定されず、例えば樹脂である場合は、それぞれの樹脂の剛性より大きな補強部材を適宜用いることができる。
【0057】
また、本発明のウェハ加熱装置1は、ケース19の側壁22と同様に底壁23の肉厚が部分的に大きなことを特徴としている。
【0058】
従来の方法では、ケース19を設置する支持部材24の反りや平坦度に問題があると、この反りや平坦度がケース19を経て板状セラミックス体200に伝播し、均熱板2の反りや平坦度が悪化するためウェハW面内の温度差が大きく温度分布が悪くなるという問題が発生していた。
【0059】
そこで、ケース19の変形を防止するためには、ケース19の変形応力に対する剛性の大きなケース19を設置する必要がある。そのためには、ケース19の底壁22に肉厚の大きな部分を設けるとケース19の変形がし難くなり好ましい。特に、ケース19の底壁23の周辺部の肉厚が大きいと更に好ましい。
【0060】
図5は本発明に係るケース19の一例を示す断面図である。このように、円筒状のケース19の底壁23に厚肉部23aを形成するとケース19の変形を防止する効果が大きい。
【0061】
この理由として、例えばケース19の底壁23の下面と支持部材25の上面との平坦度が大きく異なる図6のような場合、ウェハ加熱装置1の自重或いはケース19と支持部材25とのボルト26等による締め付け固定により支持部材25の上面に倣おうとケース19の底壁23の下面に曲げモーメントが働きケース19が変形するが、厚肉部23aは支持部材25の曲げモーメントや応力に対抗する曲げモーメントを生じることから、厚肉部23aを底壁23に備えると支持部材25への設置や取り付けにより生じる曲げモーメントによる変形を防止できる。
【0062】
即ち、ボルト26による締め付けにより図6のYの位置での曲げモーメントは、m=F/2×Y−L/2×F(mは曲げモーメント、Fは支持部材25とケース19との締め付け固定応力、LはFが働く距離である)となり、反作用としてケース19の底壁23の厚肉部23aが作り出す曲げモーメントを大きくするには厚肉部23aの長さLが大きい程好ましく、ケース19の底壁23にできるだけ大きな長さLを確保できるケース19の周辺部に厚肉部23aがあると効果が大きい。
【0063】
厚肉部23aは、ケース19の底壁23を保持するが、厚肉部23aがケース19の底壁23に占める面積は、ケース19の総底壁の表面積の10〜70%とすることが好ましい。10%未満の場合には、ケース19の保持が十分でなく、ウェハ加熱装置1に熱応力が加わった時歪みを抑えることができないからである。また、70%を越えると、ケース19の自重が大きくなりガス噴射口12より冷却ガスを噴射しウェハ加熱装置を強制冷却する冷却スピードが遅くなる虞があった。
【0064】
また、図7は、本発明に係るケース19の変形防止のため、ケース19の底壁23の外側に厚肉部23aを設けたもので図5と同様の効果を有する。即ち、この厚肉部23aにより、例えば外周面側からケース19に力が加わったとしても底壁23の変形を小さくすることができ、これによりケース19の変形が防止され、ウェハ加熱装置1に熱応力が加わっても、歪みを抑える事ができる。
【0065】
尚、図2、4、5、7の側壁22や底壁23の肉厚の小さい部分から厚肉部22a、23aに至る面は円筒面や平面で記載しているが、応力集中を避けるには曲面で連続的に接続することこが好ましい。
【0066】
上記のような底壁23を備えたウェハ加熱装置1とすることにより、板状セラミックス体200に形成される平面度を0.005〜0.1mm、反りを100μm以下とし、ウェハ加熱装置1のねじり変位を0.02〜0.2mmとし、板状セラミックス体200の載置面3に設置したウェハWの均熱性を向上させることができる。
【0067】
その他の底壁23として、ケース19を金属で形成する場合、ケース19の剛性を保つために、底壁23を構成する金属のブリネル硬度を100以上、好ましくは180以上、更に好ましくは220以上とする。ブリネル硬度が100未満であれば、応力に対して側壁22が変形しやすくなるので好ましくない。なお、ブリネル硬度は、直径10mmの圧子を加圧力29.42kNで圧入し、圧痕から測定したものである。
【0068】
底壁23の剛性を保つためには、本発明の底壁23の厚肉部23aの板厚みを1〜10mmとすることが好ましい。前記厚みが1mm未満では、強度、剛性が十分でなく、また10mmを越えると強度、剛性は十分であるが、重量が重くなりすぎ、装置全体としての取り扱いに支障をきたすので好ましくない。更に好ましくは2〜7mmである。
【0069】
従って、底壁23の剛性を保つため最も好ましいのは、底壁23の厚厚肉部23aが1〜10mm厚みで、深さが20〜30mmのSUS製のケース19に、ブリネル硬度220以上、板厚み0.5〜2mmの底壁22を取り付けたウェハ加熱装置1である。
【0070】
なお、上記側壁22として金属からなるケース19を示したがこれに限定されず、例えば樹脂である場合は、それぞれの樹脂の剛性より大きな補強部材を適宜用いることができる。
【0071】
ウェハ加熱装置1の他の構成としては、有底のケース19内に昇降自在に設置されたウェハリフトピン14により、ウェハWを載置面3上に載せたり載置面3より持ち上げる作業がなされる。そして、ウェハWは、ウェハ支持ピン8により載置面3から浮かした状態で保持され、片当たり等による温度バラツキを防止するようにしている。
【0072】
また、このウェハ加熱装置1によりウェハWを加熱するには、搬送アーム(不図示)にて載置面3の上方まで運ばれたウェハWをウェハリフトピン14にて支持したあと、ウェハリフトピン14を降下させてウェハWを載置面3上に載せる。
【0073】
さらに、均熱板2を構成する板状セラミックス体200を炭化珪素質焼結体又は窒化アルミニウム質焼結体により形成する場合、ヤング率が200GPa以上と大きく熱を加えても変形が小さく、板厚を薄くできるため、所定の処理温度に加熱するまでの昇温時間及び所定の処理温度から室温付近に冷却するまでの冷却時間を短くすることができ、生産性を高めることができるとともに、板状セラミックス体200は60W/(m・K)以上の熱伝導率を有することから、薄い板厚でも抵抗発熱体5のジュール熱を素早く伝達し、載置面3の温度ばらつきを極めて小さくすることができる。
【0074】
また、抵抗発熱体5への給電方法については、有底のケース19に設置した給電端子11を板状セラミックス体200の表面に形成した給電部6にバネ(不図示)で押圧することにより接続を確保し給電する。これは、2〜5mmの厚みの板状セラミックス体200に金属からなる端子部を埋設して形成すると、該端子部の熱容量により均熱性が悪くなるからである。そのため、本発明のように、給電端子11をバネで押圧して電気的接続を確保することにより、均熱板2とそのケース19の間の温度差による熱応力を緩和し、高い信頼性で電気的導通を維持できる。さらに、接点が点接触となるのを防止するため、弾性のある導体を中間層として挿入しても構わない。この中間層は単に箔状のシートを挿入するだけでも効果がある。そして、給電端子11の給電部6側の径は、1.5〜5mmとすることが好ましい。
【0075】
また、均熱板2の温度は、板状セラミックス体200にその先端が埋め込まれた測温素子10により測定する。測温素子10としては、その応答性と保持の作業性の観点から、外径0.8mm以下のシース型の熱電対を使用することが好ましい。この測温素子10の先端部は、板状セラミックス体200に孔が形成され、この中に設置された固定部材により孔の内壁面に押圧固定することが測温の信頼性を向上させるために好ましい。同様に素線の熱電対やPt等の測温抵抗体を埋設して測温することも可能である。
【0076】
次に、前記ケース19の製造方法について述べる、金属ケース19の側壁22は金属円筒を輪切りした後、内周面や外周面を切削加工し肉厚部22aを形成することができる。しかし、この場合、切削加工による歪を熱処理により除去することが重要であり歪を残さないよう精密加工する必要がある。
【0077】
また、上記の製法の他、長方形の金属板の短辺を精密溶接し円筒を形成することができる。そして厚肉部22aは別途円筒金属片を溶接し接続することができる。また、板状セラミックス体を接続する面には円環状の金属片を同様に精密溶接することができる。
【0078】
また、金属ケース19の底壁23は円板状に板材を打ち抜き加工した後、切削加工により肉厚部23aを作製する。
しかし、直径が300mmを越え大きくなると、底壁23を打ち抜く金型が大きくなり、金型コストが大きく、加工精度も劣ることから、マシニング加工により底壁23を作製することが好ましい。
【0079】
また、厚肉部23aを切削加工により形成する他に、別途円環状の金属片を底壁23に精密溶接し肉厚部23aを形成することができる。
【0080】
【実施例】
(実施例1)
まず、窒化アルミニウム粉末に対し、重量換算で1.0質量%の酸化イットリウムを添加し、さらにイソプロピルアルコールとウレタンボールを用いてボールミルにより48時間混練することにより窒化アルミニウムのスラリーを製作した。
【0081】
次に、窒化アルミニウムのスラリーを200メッシュに通し、ウレタンボールやボールミル壁の屑を取り除いた後、防爆乾燥機にて120℃で24時間乾燥した。
【0082】
次いで、得られた窒化アルミニウム粉末にアクリル系のバインダーと溶媒を混合して窒化アルミニムのスリップを作製し、ドクターブレード法にて窒化アルミニムのグリーンシートを複数枚製作した。
【0083】
そして、得られた窒化アルミニウムのグリーンシートを複数枚積層熱圧着にて積層体を形成した。
【0084】
しかる後、積層体を非酸化性ガス気流中にて500℃の温度で5時間脱脂を施し、非酸化性雰囲気にて1900℃の温度で5時間の焼成を行い各種の熱伝導率を有する板状セラミックス体200を製作した。
【0085】
そして、窒化アルミニウム焼結体に研削加工を施し、板厚3mm、外径330mmの円盤状をした板状セラミックス体200を複数製作し、更に中心から60mmの同心円上に均等に3箇所貫通孔を形成した。貫通口径は、4mmとした。
【0086】
次いで板状セラミックス体200の上に抵抗発熱体5を被着するため、導電材としてAu粉末とPd粉末と、前記同様の組成からなるバインダーを添加したガラスペーストを混練して作製した導電体ペーストをスクリーン印刷法にて所定のパターン形状に印刷したあと、150℃に加熱して有機溶剤を乾燥させ、さらに550℃で30分間脱脂処理を施したあと、700〜900℃の温度で焼き付けを行うことにより、厚みが50μmの抵抗発熱体5を形成した。抵抗発熱体5は直径方向に4分割しパターン配置は、中心部から1パターン、2パターン、4パターンの計7パターン構成とした。しかる後、抵抗発熱体5に給電部6を導電性接着剤にて固着させることにより、均熱板2を製作した。
【0087】
また、有底のケース19は、直径330mmで底壁23をの中心部を構成する厚み1.0mmのアルミニウム壁と周辺部に厚み3mmで幅10mmの厚肉部23aを備え、側壁22の上部を構成する厚み1.0mmのアルミニウム壁と下部に厚み5mmからなり幅5mmの厚肉部22aを備え、底壁23に、ガス噴射口12、測温素子10、給電端子11を所定の位置に取り付けた。また、底壁23から均熱板2までの距離は20mmとした。その後、前記有底のケース19の開口部に、均熱板2を重ね、その外周部にボルト16を貫通させ、均熱板2と有底のケース19が直接当たらないように、リング状の弾性体を介在させ、ナット20を螺着し弾性的に固定することによりウェハ加熱装置1を試料No.1とした。
【0088】
また、上記ウェハ加熱装置1でケースの厚肉部22a、23aのないケースを取り付けていないウェハ加熱装置を試料No.2とした。
【0089】
作製したウェハ加熱装置1の評価は、測温抵抗体が29箇所に埋設された測温用ウェハを用いて行った。夫々のウェハ加熱装置1に電源を取り付け25℃から200℃まで5分間でウェハWを昇温し、ウェハWの温度を200℃に設定してからウェハWの平均温度が200℃±0.5℃の範囲で一定となるまでの時間を応答時間として測定した。また、30℃から200℃に5分で昇温し、5分間保持した後、ガス噴射口12から冷却ガスを噴射し強制冷却する温度サイクルを1000サイクル繰り返した後、室温から200℃に設定し10分後のウェハ温度の最大値と最小値の差をウェハWの温度差として測定した。
【0090】
それぞれの結果は表1に示す通りである。
【0091】
【表1】
Figure 0003921433
【0092】
表1から判るように、ケース19に厚肉部のない試料No.2は、ウェハの温度差が1.5℃と大きいことが判る。これに対し、ケース19の側壁22や底壁23に厚肉部22aや23aを備えた試料No.1は、ウェハの温度差が1℃以下と小さく好ましい特性を示した。
【0093】
従って、ケース19の厚肉部22aや23aにより、ケース19の変形が防止され、ウェハ加熱装置1に熱応力が加わった時、歪みを抑えることができることが判明した。
(実施例2)
実施例1と同様にウェハ加熱装置1を作製し、補強部材21として、炭素鋼、ステンレス鋼、耐熱鋼からブリネル硬度が100以上の材料を選び、これらの補強部材21からなるウェハ加熱装置1を作製して、試料No.21〜29とした。
【0094】
そして、実施例1と同様にウェハ加熱装置1の特性を評価した。
その結果を表2に示す。
【0095】
【表2】
Figure 0003921433
【0096】
表2から判るように、ブリネル硬度が90と小さい補強部材21を用いた試料No.21は、ウェハの温度差がやや大きいことがわかる。これに対し、ブリネル硬度が100〜390の補強部材21を用いた試料No.22〜29は、ウェハの温度差が0.9℃以下と小さく、応答時間も60秒以下と小さく好ましい特性を示した。
【0097】
従って、補強部材21のブリネル硬度は、100以上であることが好ましいことが判明した。
(実施例3)
実施例1と同様の工程でウェハ加熱装置1を作製した。なお、厚肉部22aの幅は10mmで厚みは2〜20mmの範囲で変化させ作製したウェハ加熱装置1を試料No.31〜39とした。なお、ケース19のブリネル硬度は180とした。
【0098】
評価は、実施例1と同様の方法で行った。それぞれの結果は表3に示す通りである。
【0099】
【表3】
Figure 0003921433
【0100】
表3から判るように、厚みが2mmと薄い厚肉部22aを用いた試料No.31は、ウェハの温度差が0.9℃とやや大きかった。また、厚肉部22aの厚みが20mmの、試料No.39は、ウェハの温度差は0.8℃であるが、ウェハ加熱装置1全体の重さが重く、製品としては同じく扱いにくいものとなった。これに対し、補強部材21の厚みが、3〜14mmまでの試料No.32〜38までのものは、いずれもウェハWの温度差は、0.6℃以下と小さく好ましい特性を示した。
【0101】
従って、厚肉部22aの厚みは、3〜14mmが好ましいことが判明した。
【0102】
また、厚肉部の厚みが6〜14mmである試料No.34〜37は、ウェハの温度差が0.4℃以下と更に好ましいことが分った。
【0103】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、ウェハ加熱面を備えた板状セラミックス体に抵抗発熱体が形成された均熱板と、該均熱板を固定するとともに前記均熱板の一方の主面を覆うケースとからなるウェハ加熱装置において、前記ケースが固定された前記均熱板に対して略垂直な側壁および略平行な底壁を有する有底筒状に形成するとともに、前記ケースの側壁の一部に厚肉部を形成し、且つ前記ケースの外周面に対する前記厚肉部の前記側壁の表面に占める面積を前記側壁の表面積の10〜90%としたことでウェハの面内温度差を小さくすることができる。これにより、ウェハ加熱装置のケースを支持部材に固定してもケースの変形が小さいことからウェハ表面の温度分布が変化することなく、ウェハ表面の温度が均一なウハ加熱装置を提供できるものである。
【0104】
また、ウェハ加熱面を備えた板状セラミックス体に抵抗発熱体が形成された均熱板と、該均熱板を固定するとともに前記均熱板の一方の主面を覆うケースからなるウェハ加熱装置において、前記ケースが固定された前記均熱板に対して略垂直な側壁および略平行な底壁を有する有底筒状に形成するとともに、前記ケースの前記底壁の一部に厚肉部を形成し、且つ該厚肉部が前記ケースの前記底壁に占める面積は、前記ケースの総底壁の表面積の10〜70%としたことでウェハの面内温度差を小さくすることができる。これにより、ウェハ加熱装置のケースを支持部材に固定してもケースの変形が小さいことからウェハ表面の温度分布が変化することなく、ウェハ表面の温度が均一なウェハ加熱装置を提供できるものである。
【0105】
更に、前記ケースを金属で形成するとともに、前記補強部材をブリネル硬度が100以上の金属で形成することでウェハの面内温度差を小さくすることもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のウェハ加熱装置を示す断面図である。
【図2】本発明のウェハ加熱装置においてケースの側壁に形成した厚肉部を示す断面図である。
【図3】本発明のウェハ加熱装置におけるケースの側壁と支持部材を示す概略の断面図である。
【図4】本発明の他のウェハ加熱装置においてケースの側壁の外周面に形成した厚肉部を示す断面図である。
【図5】本発明の他のウェハ加熱装置においてケースの底壁と支持部材を示す概略断面図である。
【図6】本発明のウェハ加熱装置においてケースの底壁に形成した厚肉部を示す断面図である。
【図7】本発明の他のウェハ加熱装置においてケースの底壁の下面に形成した厚肉部を示す断面図である。
【図8】従来のウェハ加熱装置を示す断面図である。
【符号の説明】
1、41:ウェハ加熱装置
2、42:均熱板
200:板状セラミックス体
3、47:載置面
5、43:抵抗発熱体
6:給電部
8:支持ピン
10:測温素子
11:給電端子
12:ガス噴射口
14、45:リフトピン
15:ガイド部材
16:ボルト
17:補強部材
18:弾性体
19、44:ケース
20:ナット
21:補強部材
22:側壁
22a:厚肉部
23:底壁
23a:厚肉部
25:支持部材
26:ボルト
46:支持部材
W:半導体ウェハ

Claims (4)

  1. ウェハ加熱面を備えた板状セラミックス体に抵抗発熱体が形成された均熱板と、該均熱板を固定するとともに前記均熱板の一方の主面を覆うケースからなるウェハ加熱装置において、前記ケースが固定された前記均熱板に対して略垂直な側壁および略平行な底壁を有する有底筒状に形成するとともに、前記ケースの側壁の一部に厚肉部を形成し、且つ前記ケースの外周面に対する前記厚肉部の前記側壁の表面に占める面積を前記側壁の表面積の10〜90%としたことを特徴とするウェハ加熱装置。
  2. 前記ケースの前記側壁は前記底壁に近い部分に前記厚肉部を形成したことを特徴とする請求項1に記載のウェハ加熱装置。
  3. ウェハ加熱面を備えた板状セラミックス体に抵抗発熱体が形成された均熱板と、該均熱板を固定するとともに前記均熱板の一方の主面を覆うケースからなるウェハ加熱装置において、前記ケースが固定された前記均熱板に対して略垂直な側壁および略平行な底壁を有する有底筒状に形成するとともに、前記ケースの前記底壁の一部に厚肉部を形成し、且つ該厚肉部が前記ケースの前記底壁に占める面積は、前記ケースの総底壁の表面積の10〜70%としたことを特徴とするウェハ加熱装置。
  4. 前記ケースの前記底壁の外周部に前記厚肉部を形成したことを特徴とする請求項3記載のウェハ加熱装置。
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