JP3924513B2 - ウェハ支持部材 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、主にウェハを加熱する際に用いるウェハ加熱装置に関するものであり、例えば半導体ウェハや液晶装置あるいは回路基板等のウェハ上に薄膜を形成したり、前記ウェハ上に塗布されたレジスト液を乾燥焼き付けしてレジスト膜を形成する際に好適なウェハ支持部材に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
半導体製造装置の製造工程における、半導体薄膜の成膜処理、エッチング処理、レジスト膜の焼き付け処理等においては、半導体ウェハ(以下、ウェハと略す)を加熱するためのウェハ支持部材が用いられている。
【0003】
従来の半導体製造装置は、複数のウェハを一括して加熱するバッチ式と、1枚ずつ加熱する枚葉式とがあり、枚葉式には、温度制御性に優れているので、半導体素子の配線の微細化とウェハ熱処理温度の精度向上が要求されるに伴い、ウェハ支持部材が広く使用されている。
【0004】
このようなウェハ支持部材として、例えば特開2001−135684号公報、特開2001−203156号公報、特開2001−313249号公報や特開2002−76102号公報には、図5に示すようなウェハ支持部材が提案されている。
【0005】
このウェハ支持部材71は、板状セラミック体72、金属ケース79、を主要な構成要素としたもので、アルミニウム等の金属からなる有底状の金属ケース79の開口部に、窒化物セラミックスや炭化物セラミックスからなる板状セラミック体72を樹脂製の断熱性の接続部材74を介してボルト80で固定され、その上面をウェハWを載せる載置面73とするとともに、板状セラミック体72の下面に、例えば図6に示すような同心円状の抵抗発熱体75を備えるようになっていた。
【0006】
さらに、抵抗発熱体75の端子部には、給電端子77がロウ付けされており、この給電端子77が金属ケース79の底部79aに形成されたリード線引出用の孔76に挿通されたリード線78と電気的に接続されるようになっていた。
【0007】
そして、板状セラミックス体72と金属ケースで囲まれた空間内にノズル82より冷媒を送り、循環させ排出口83より排出することにより板状セラミックス体72を冷却するようになっていた。
【0008】
ところで、このようなウェハ支持部材71において、ウェハWの表面全体に均質な膜を形成したり、レジスト膜の加熱反応状態を均質にするにはウェハの温度分布を均一にすることが重要であり、同時にウェハを加熱・冷却する際の過渡時の時間が小さく、しかも過渡時の温度が均一であることが求められている。更に、ウェハの加熱温度を変更するためにウェハ支持部材71の設定温度を変更する必要があり、ウェハ支持部材71を短時間に昇温したり冷却する時間が短い必要があった。
【0009】
特開2002−83848号公報には、図5に示すように、金属ケース79の底部79aの面粗度を一定の値以下とすると冷媒が底部79aとの界面で気流の乱れが無く昇温効率や冷却効率を向上させている。
【0010】
また、特開2002−100462号公報には、上記のウェハ支持部材の熱容量を5000J/K以下として、ウェハの昇温速度や冷却速度を高めている。しかし、金属ケース79の熱容量は板状セラミックス体73の熱容量の3.3倍以上と大きく、また、金属ケース79の表面積Sと金属ケース79の体積Vとの比率S/Vが5(1/cm)を下回ることから冷却時間が長かった。
【0011】
しかし、いずれもウェハの設定加熱温度を変更する時間は長く、短時間で温度変更できるウェハ支持部材が求められていた。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
近年生産効率の向上の為、ウェハサイズの大型化が進んでいるが、半導体素子自体も多様化し、必ずしも大判ウェハで製造することが生産効率の向上にはつながらず、ひとつの装置で、多種多様のウェハサイズや熱処理条件に対応可能な装置が望まれている。
【0013】
更に、半導体素子の配線微細化に伴い使用され始めた化学増幅型レジストにおいては、ウェハの温度の均一性は勿論のこと、ウェハをウェハ支持部材に載置した瞬間から離脱し熱処理を終了させるまでの過渡的な温度履歴も極めて重要となり、ウェハ載置直後から概ね60秒以内にウェハの温度が均一に安定することが望まれている。
【0014】
特に、ウェハWを板状セラミックス体72上に差し替えした際に温度が安定するまでの時間やウェハ面内の温度バラツキが大きいとの問題があった。
【0015】
しかしながら、特開2002−64133号公報に紹介されているウェハ支持部材では、直径210mmの窒化アルミニウムからなる板状セラミックス体に0.35〜0.81kgの金属ケースとその付属品0.43〜2.91kgから構成されている。また、直径320mmの窒化アルミニウムに0.73〜1.51kgの金属ケースと、その付属品0.77〜6.29kgから構成されていた。しかし、これらのウェハ支持部材は、ウェハの急速な昇温や冷却する時間が長く不十分であり、ウェハ面内の過渡的な温度差が大きいとの問題があった。
【0016】
また、特開2002−83848号公報に記載のウェハ支持部材では図5に示した板状セラミックス体73と金属ケース79が囲む空間に冷媒を循環させ冷却するに、金属ケース79の底面79aの表面粗度Raを20μm以下とし気流の乱流をなくし冷却効率を大きくしているが、ガスノズルからの気流の流れる範囲が限定され、部分的にしか冷却されないことから前記同様にウェハ表面の温度差が大きくなるとの問題があった。
【0017】
更に、特開2002−100462号公報に記載のウェハ支持部材では、熱容量を5000J/K以下とし、昇温特性と冷却特性を向上させているが、ウェハ面内の温度差が大きいとの問題があった。
【0018】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は、上記の課題について鋭意検討した結果、炭化珪素質焼結体または窒化アルミニウム質焼結体からなる板状セラミックス体の一方の主面に抵抗発熱体を備え、他方の主面にウェハを載せる載置面を備えたウェハ支持部材であって、前記抵抗発熱体に電力を供給する給電部と、該給電部を囲むAl、Al合金、銅、鋼およびステンレスのいずれかからなる金属ケースと、該金属ケースに前記板状セラミックス体を冷却するノズルとを備え、前記金属ケースの熱容量が、前記板状セラミックス体の熱容量の0.5〜3.0倍であることを特徴とする。
【0019】
また、板状セラミックス体の一方の主面に抵抗発熱体を備え、他方の主面にウェハを載せる載置面を備えたウェハ支持部材であって、前記抵抗発熱体に電力を供給する給電部と、該給電部を囲むAlまたはステンレスからなる金属ケースと、該金属ケースに前記板状セラミックス体を冷却するノズルとを備え、前記金属ケースの表面積S(cm2)と前記金属ケースの体積V(cm3)との比率S/Vが5〜50(1/cm)であることを特徴とする。
【0020】
また、前記板状セラミックス体の外周部に位置する前記抵抗発熱体は同心円状の円弧状パターンを有し、前記抵抗発熱体の外接円の直径が前記板状セラミックス体の直径の90〜99%であることを特徴とする。
【0021】
また、前記ウェハ支持部材において、前記板状セラミック体の周辺部をリング状に支持して前記金属ケースと接続する接触部材とを備えたことを特徴とする。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について説明する。
【0023】
図1は本発明に係るウェハ支持部材1の1例を示す断面図で、炭化珪素または窒化アルミニウムを主成分とするセラミックスからなる板状セラミックス体2の一方の主面を、ウェハWを載せる載置面3とするとともに、他方の主面に抵抗発熱体5を形成し、該抵抗発熱体5に電気的に接続する給電部6を具備し、給電部6に給電端子11が接続している。これらの給電部6を囲む金属ケース19が接続部材17を介して板状セラミックス体2の他方の主面の周辺部に固定されている。
【0024】
そして、金属ケースの底面21には冷却ガスを突出させるガス噴射用のノズル24を備え、ガス噴射用のノズル24から噴射された冷却ガスが板状セラミックス体2の下面に注がれ、板状セラミックス体2の下面の熱を奪い、加熱された冷却ガスは囲まれた金属ケース19に熱を伝えながら金属ケース19の底面21の開口部23から外部に排出されることで板状セラミックス体2を急激に冷却することができる。
【0025】
特に、複数のノズル24から噴射された冷却ガスは大きなガス流速で板状セラミックス体2の下面に噴射され、板状セラミックス体2の一部を急激に冷却し、板状セラミックス体2の一部の冷却域が板状セラミックス体2の熱伝導により板状セラミックス体2の全体に広がり冷却されるように構成されている。
【0026】
また、ウェハリフトピン25は板状セラミック体2を貫通する孔を通してウェハWを上下に移動させウェハWを載置面3に載せたり降ろしたりすることができる。そして、給電部6に給電端子11が接続し外部から電力が供給され、測温素子27で板状セラミックス体2の温度を測定しながらウェハWを加熱することができる。
【0027】
尚、ウェハWは、ウェハ支持ピン8により載置面3から浮かした状態で保持され、ウェハWの片当たり等による温度バラツキを防止するようにしている。
【0028】
抵抗発熱体5には、金や銀、パラジウム、白金等の材質からなる給電部6が形成され、該給電部6に給電端子11を接触させることにより、導通が確保されている。給電端子11と給電部6とは、導通が確保できる方法で有れば、はんだ付け、ロー付け等の手法を用いてもよい。
【0029】
本発明のウェハ支持部材1は、該金属ケース19に前記板状セラミックス体2を冷却するノズル24を備え、前記金属ケース19の熱容量は、前記板状セラミックス体2の熱容量の0.5〜3.0倍であることを特徴とする。
【0030】
金属ケース19の熱容量が板状セラミックス体2の熱容量の0.5倍を下回るとノズル24から噴射された冷却ガスが板状セラミックス体2に当たり板状セラミックス体2の熱を奪い熱せられた冷却ガスの熱が金属ケース19に効率良く吸収されることがなく、充分に板状セラミック体2の熱を伝えることができないことから、板状セラミックス体2の温度を低下させる効果が小さい。
【0031】
金属ケース19の熱容量が板状セラミックス体2の熱容量の3.0倍を越えると、金属ケース19の熱容量が大き過ぎることから板状セラミックス体2の熱を金属ケース19に冷却ガスを介して伝えることはできるが、板状セラミックス体2を加熱する際に、板状セラミックス体2からの輻射熱が金属ケース19に過剰に伝わり板状セラミックス体2を加熱しても昇温速度が小さくなる虞があった。好ましくは金属ケース19の熱容量は板状セラミックス体2の熱容量の0.7〜1.2倍であり、更に好ましくは0.9〜1.2倍であった。このような範囲の熱容量とすることで、板状セラミックス体2の熱がノズル24から噴射された冷却ガスを介して、金属ケース19に伝わるとともに外部へ効率良く排出される。特に金属ケースの熱容量が板状セラミックス体2の熱容量に近いと板状セラミックス体2の熱の大よそ半分が金属ケースに伝わり金属ケースの外面から放散されることで板状セラミックス体2の温度が下がりやすい事が分った。そして、加熱した板状セラミックス体2の熱を効率良く取り除くことができることから、板状セラミックス体2の温度を急激に下げることができるとともに、板状セラミックス体2を抵抗発熱体5で加熱する際に効率良く急速に昇温させることができる。
【0032】
金属ケース19の熱容量に対する板状セラミックス体2の熱容量の倍率を変えるには、金属ケース19の熱容量を変えることで調整することが好ましい。その理由は、窒化珪素や窒化アルミニウム製の大きさが同じ板状セラミックス体2では、炭化珪素より窒化アルミニウムの熱容量が数%から10%程大きいが、本発明の板状セラミックス体2の外形や厚みは略同じことから板状セラミックス体2の熱容量は大きく変更することができない。しかし、金属ケース19の金属板厚みや金属ケース19の深さを調整したり、材質を変えることで金属ケース19を好適な熱容量に調節できるからである。
【0033】
また、ウェハ支持部材1の昇温時間や冷却時間を短縮するには前記金属ケース19の表面積S(cm2)と前記金属ケース19の体積V(cm3)との比率S/Vが5〜50(1/cm)であると更に効率良く板状セラミックス体2を加熱したり冷却したりすることができることから好ましいことが判明した。
【0034】
比率S/Vが5(1/cm)を下回ると、金属ケース19の体積Vに対する表面積Sの比率が小さいことから、金属ケース19の表面から吸収された熱が金属ケース19の外に放散される効率が悪く、また、熱が金属ケース19に残りやすい。板状セラミックス体2を加熱すると放射熱が金属ケース19に吸収され易くなり板状セラミックス体2を急速に昇温させることが難しくなるからである。
【0035】
比率S/Vが50(1/cm)を越えると、ノズル24から噴射され板状セラミックス体2に当たり熱を奪った冷却ガスが金属ケース19により効率良く冷却されず、冷却ガスの熱が金属ケース19に伝わり金属ケース19の温度が急激に上昇し、板状セラミックス体2の熱を効率良く冷却できないことから板状セラミックス体2の全体の温度を下げるまでの冷却時間が大きくなる虞があった。
【0036】
比率S/Vは、好ましくは 11〜20(1/cm)であり、更に好ましくは13〜15(1/cm)であった。
【0037】
比率S/Vを上記の範囲内となるように調整する具体的な方法について述べる。一般に金属ケース19の金属板厚みを大きくするとS/Vは小さくなり、好ましくは金属ケース19の側壁の厚みは0.5〜3mm、底板の厚みは1〜5mmである。更に好ましくは側壁の厚みは0.5〜2mmで底板の厚みは1〜3mmである。また、金属ケース19の外周に凹凸を設け、金属ケース19の表面を大きくすることで比率S/Vを上記の好適な範囲となるよう調整することができる。
【0038】
尚、ここで、金属ケース19とはウェハ支持部材1の外表面を形成する部品の中の、板状セラミックス体2と接続部材17を除き外表面が金属からなる金属部品を示す。
【0039】
また、ノズル24から噴射された冷却ガスは板状セラミックス体2の下面に当たり、板状セラミックス体2の下面に沿って放射状に広がり金属ケース19や金属ケース19に取り付けられた部材に衝突し進路を変え金属ケース19の下面21の排出孔23からウェハ支持部材1の外部へ放出される。そして、前記の冷却ガスは板状セラミックス体2の熱を奪い、一部の熱を金属ケース19に伝え、そして冷却ガスは排出される。そして、金属ケース19に伝えられた板状セラミックス体2の一部の熱は効率良く金属ケース19の外側から放散される。ノズル24から噴射された冷却ガスは、板状セラミックス体の下面に強く衝突することで板状セラミックス体2の熱を効率良く奪うことができる、そして熱せられた冷却ガスは金属ケース19に熱を伝えながら排出されるのであるが、ノズル24から噴射される冷却ガスの流速を高め、効率良く排出するには複数取り付けられたノズル24の開口部24aの総面積S1に対して、1000〜3200倍の面積Sを備えた排出孔23を有することが好ましい。
【0040】
ノズル24の開口部24aの総面積S1に対して、S2の面積が1000倍以下では排出孔23が小さいことからノズル24から噴射する冷却ガスの突出量が減少し板状セラミックス体2を冷却する効率が小さくなり好ましくない。
【0041】
また、ノズル24の開口部24aの総面積S1に対して、S2の面積が3200倍を越えると、板状セラミックス体2により加熱された冷却ガスの熱が金属ケース19に伝わる量が減少し、板状セラミックス体2を冷却する効果が小さくなる。
【0042】
従って、ノズル24の開口部24aの総面積S1に対して、1000〜3200倍の面積S2を備えた排出孔23であると効率良く板状セラミックス体2に冷却ガスを当て、板状セラミックス体2と金属ケース19とで囲む空間に冷却ガスを循環させて排出孔23から排出できる。好ましくはS2はS1の1500〜2500倍である。更に好ましくは1700〜2300倍である。
【0043】
更に、上記のように冷却ガスを流すと、金属ケース19と板状セラミックス体2の囲む空間と、その外部空間との圧力差Pは50〜13kPaとすることができることから優れた冷却特性が得られる。
【0044】
圧力差Pが50Pa以下では冷却ガスの流量が少なく板状セラミックス体2を短時間で冷却することができない。
【0045】
圧力差Pが13kPaを超えると内部圧力が大きく板状セラミックス体2と金属ケースで囲む空間が押し広がり容積が大きくなり、板状セラミック体と金属ケース19の位置がずれて板状セラミックス体2に載せたウェハの温度分布が変化する虞があった。
【0046】
好ましくは、圧力差Pは100Pa〜1kPaであり、更に好ましくは200Pa〜500Paであった。
【0047】
また、本発明の抵抗発熱体5のパターンは図2に示す折り返しパターンからなり、図3に示す抵抗発熱体はこれらの折り返しパターンが渦巻き状となった例を示す。また、これらのパターンを複合したパターンでも良い。
【0048】
また、本発明のウェハ支持部材1は、板状セラミックス体2の一方の主面に抵抗発熱体5を備えたウェハ支持部材1であって、図2に示すように板状セラミックス体2の外周部に位置する前記抵抗発熱体5は板状セラミックス体2の中心から遠い部位は同心円状をした円弧状パターン51とこれらと連続して繋がっている連結パターン52からなることが好ましい。前記抵抗発熱体5に電力を供給する給電部6と、該給電部6を囲む金属ケース19とからなり、前記板状セラミックス体2の他方の主面にウェハ加熱面を備え、他方の主面に平行な投影面でみて、前記抵抗発熱体5の外接円Cの直径Dが前記板状セラミックス体2の直径DPの90〜99%であることが好ましい。
【0049】
抵抗発熱体5の外接円Cの直径Dが板状セラミックス体2の直径DPの90%より小さいと、ウェハを急速に昇温したり急速に降温させる時間が大きくなりウェハWの温度応答特性が劣る。また、ウェハWの周辺部の温度を下げないようウェハWの表面温度を均一に加熱するには、直径DはウェハWの直径の1.02倍程度が好ましいことから、ウェハWの大きさに対して板状セラミックス体2の直径DPが大きくなり、均一に加熱できるウェハWの大きさが板状セラミックス体2の直径DPに比較して小さくなり、ウェハWを加熱する投入電力に対しウェハWを加熱する加熱効率が悪くなる。更に、板状セラミックス体2が大きくなることからウェハ製造装置の設置面積が大きくなり、最小の設置面積で最大の生産を行う必要がある半導体製造装置の設置面積に対する稼働率を低下させ好ましくない。
【0050】
抵抗発熱体5の外接円Cの直径Dが板状セラミックス体2の直径DPの99%より大きいと接触部材17と抵抗発熱体5の外周との間隔が小さく抵抗発熱体5の外周部から熱が接触部材17に不均一に流れ、特に、外周部の外接円Cに接する円弧状パターン51が存在しない部分からも熱が流れ、外周部の円弧状パターン51が板状セラミックス体2の中心部へ曲がっていることから抵抗発熱体5を囲む外接円Cに沿って円弧状パターン51が欠落する部分Pの温度が低下しウェハWの面内温度差を大きくする虞がある。より好ましくは、抵抗発熱体5の外接円Cの直径Dが板状セラミックス体2の直径DPの92〜97%である。
【0051】
また、図1に示す様に板状セラミックス体2と金属ケース19の外形が略同等で板状セラミックス体2を下から金属ケース19が支える場合、ウェハWの面内の温度差を小さくするには、抵抗発熱体5の外接円Cの直径Dが板状セラミックス体2の直径DPの92〜95%であり、更に好ましくは93〜95%である。
【0052】
一方、図4に示す様な板状セラミックス体2の外周面を覆うように金属ケースが接続した場合には、抵抗発熱体5の外接円Cの直径Dが板状セラミックス体2の直径DPの95〜98%が好ましく、更に好ましくは96〜97%である。
【0053】
また、板状セラミックス体2は、有底の金属ケース19開口部の外周にボルト16を貫通させ、板状セラミックス体2と有底の金属ケース19が直接当たらないように、リング状の接触部材17を介在させ、有底の金属ケース19側より弾性体18を介在させてナット20を螺着することにより弾性的に固定している。これにより、板状セラミックス体2の温度が変動した場合に有底の金属ケース19が変形しても、上記弾性体18によってこれを吸収し、これにより板状セラミックス体2の反りを抑制し、ウェハ表面に、板状セラミックス体2の反りに起因する温度ばらつきが発生することを防止できるようになる。
【0054】
リング状の接触部材17の断面は多角形や円形の何れでも良いが、板状セラミックス体2と接触部材17が平面で接触する場合において、板状セラミックス体2と接触部材17の接する接触部の巾は0.1mm〜13mmであれば、板状セラミックス体2の熱が接触部材17を介して有底の金属ケース19に流れ量を小さくすることができる。そして、ウェハWの面内の温度差が小さくウェハWを均一に加熱することができる。更に好ましくは0.1〜8mmである。接触部材17の接触部の巾が0.1mm以下では、板状セラミックス体2と接触固定した際に接触部が変形し、接触部材が破損する虞がある。また、接触部材17の接触部の巾が13mmを越える場合には、板状セラミックス体2の熱が接触部材に流れ、板状セラミックス体2の周辺部の温度が低下しウェハWを均一に加熱することが難しくなる。好ましくは接触部材17と板状セラミックス体2の接触部の巾は0.1mm〜8mmであり、更に好ましくは0.1〜2mmである。
【0055】
また、接触部材17の熱伝導率は板状セラミックス体2の熱伝導率より小さいことが好ましい。接触部材17の熱伝導率が板状セラミックス体2の熱伝導率より小さければ板状セラミックス体2に載せたウェハW面内の温度分布を均一に加熱することができると共に、板状セラミックス体2の温度を上げたり下げたりする際に、接触部材17との熱の伝達量が小さく有底の金属ケース19との熱的干渉が少なく、迅速に温度を変更することが容易となる。
【0056】
接触部材17の熱伝導率が板状セラミックス体2の熱伝導率の10%より小さいウェハ支持部材1では、板状セラミックス体2の熱が有底の金属ケース19に流れ難く、板状セラミックス体2から有底の金属ケース19に熱が、雰囲気ガス(ここでは空気)による伝熱や輻射伝熱により流れる熱が多くなり逆に効果が小さい。
【0057】
接触部材17の熱伝導率が板状セラミックス体2の熱伝導率より大きい場合には、板状セラミックス体2の周辺部の熱が接触部材17を介して有底の金属ケース19に流れ、有底の金属ケース19を加熱すると共に、板状セラミックス体2の周辺部の温度が低下しウェハW面内の温度差が大きくなり好ましくない。また、有底の金属ケース19が加熱されることからガス噴射用のノズル24からエアを噴射し板状セラミックス体2を冷却しようとしても有底の金属ケース19の温度が高いことから冷却する時間が大きくなったり、一定温度に加熱する際に一定温度になるまでの時間が大きくなる虞があった。
【0058】
一方、前記接触部材17を構成する材料としては、小さな接触部を保持するために、接触部材のヤング率は1GPa以上が好ましく、更に好ましくは10GPa以上である。このようなヤング率とすることで、接触部の巾が0.1mm〜8mmと小さく、板状セラミックス体2を有底の金属ケース19に接触部材17を介してボルト16で固定しても、接触部材17が変形することが無く、板状セラミックス体2が位置ズレしたり平行度が変化したりすることなく、精度良く保持することができる。
【0059】
尚、特開2001−313249号公報に記載のような、フッ素系樹脂やガラス繊維を添加した樹脂からなる接触部材では得られない精度を達成することができる。
【0060】
前記接触部材17の材質としては鉄とカーボンからなる炭素鋼やニッケル、マンガン、クロムを加えた特殊鋼等の金属がヤング率が大きく好ましい。また、熱伝導率の小さな材料としては、ステンレス鋼やFe―Ni−Co系合金の所謂コバールが好ましく、板状セラミックス体2の熱伝導率より小さくなるように接触部材17の材料を選択することが好ましい。
【0061】
更に、接触部材17と板状セラミックス体2との接触部を小さく、且つ接触部が小さくても接触部が欠損しパーティクルを発生する虞が小さく安定な接触部を保持できるために、板状セラミックス体2に垂直な面で切断した接触部材17の断面は多角形より円形が好ましく、断面の直径1mm以下の円形のワイヤを接触部材17として使用すると板状セラミックス体2と有底の金属ケース19の位置が変化することなくウェハWの表面温度を均一にしかも迅速に昇降温することが可能である。
【0062】
更に詳細な構成について説明する。
【0063】
本発明に係るウェハ支持部材は、板厚tが1〜7mm、100〜200℃のヤング率が200〜450MPaである板状セラミック体2の一方の主面を、ウェハWを載せる載置面3とするとともに、他方の主面に抵抗発熱体5を形成し、この抵抗発熱体5に電気的に接続する給電部6を備えたものである。
【0064】
100〜200℃のヤング率が200〜450MPaである板状セラミック体2の材質としては、アルミナ、窒化珪素、サイアロン、窒化アルミニウムを用いることができ、この中でも特に窒化アルミニウムは50W/(m・K)以上、さらには100W/(m・K)以上の高い熱伝導率を有するとともに、フッ素系や塩素系等の腐食性ガスに対する耐蝕性や耐プレズマ性にも優れることから、板状セラミック体2の材質として好適である。
【0065】
板状セラミックス体2の厚みは、2〜5mmとすると更に好ましい。板状セラミックス体2の厚みが2mmより薄いと、板状セラミックス体2の強度がなくなり抵抗発熱体5の発熱による加熱時、ガス噴射用のノズル24らの冷却エアーを吹き付けた際に、冷却時の熱応力に耐えきれず、板状セラミックス体2にクラックが発生する虞があるからである。また、板状セラミックス体2の厚みが5mmを越えると、板状セラミックス体2の熱容量が大きくなるので加熱および冷却時の温度が安定するまでの時間が長くなる虞がある。
【0066】
次に、有底の金属ケース19は側壁部22と底面21を有し、板状セラミックス体2はその有底の金属ケース19の開口部を覆うように設置してある。また、有底の金属ケース19には冷却ガスを排出するための孔23が施されており、板状セラミックス体2の抵抗発熱体5に給電するための給電部6に導通するための給電端子11,板状セラミックス体2を冷却するためのガス噴射用のノズル24、板状セラミックス体2の温度を測定するための熱電対27を設置してある。
【0067】
なお、有底の金属ケース19の深さは10〜50mmで、底面21は、板状セラミックス体2から10〜50mmの距離に設置することが望ましい。更に好ましくは20〜30mmである。これは、板状セラミックス体2と有底の金属ケース19相互の輻射熱により載置面3の均熱化が容易となると同時に、外部との断熱効果があるので、載置面3の温度が一定で均一な温度となるまでの時間が短くなるためである。
【0068】
そして、有底の金属ケース19内に昇降自在に設置されたリフトピン25により、ウェハWを載置面3上に載せたり載置面3より持ち上げたりといった作業がなされる。そして、ウェハWは、ウェハ支持ピン8により載置面3から浮かした状態で保持され、片当たり等による温度バラツキを防止するようにしている。
【0069】
また、このウェハ加熱装置1によりウェハWを加熱するには、搬送アーム(不図示)にて載置面3の上方まで運ばれたウェハWをリフトピン25にて支持したあと、リフトピン25を降下させてウェハWを載置面3上に載せる。
【0070】
次に、ウェハ支持部材1をレジスト膜形成用として使用する場合は、板状セラミックス体2の主成分を炭化珪素にすると、大気中の水分等と反応してガスを発生させることもないため、ウェハW上へのレジスト膜の貼付に用いたとしても、レジスト膜の組織に悪影響を与えることがなく、微細な配線を高密度に形成することが可能である。この際、焼結助剤に水と反応してアンモニアやアミンを形成する可能性のある窒化物を含まないようにすることが必要である。
【0071】
なお、板状セラミックス体2を形成する炭化珪素質焼結体は、主成分の炭化珪素に対し、焼結助剤として硼素(B)と炭素(C)を添加したり、もしくはアルミナ(Al2O3)イットリア(Y2O3)のような金属酸化物を添加して十分混合し、平板状に加工したのち、1900〜2100℃で焼成することにより得られる。炭化珪素はα型を主体とするものあるいはβ型を主体とするもののいずれであっても構わない。
【0072】
一方、炭化珪素質焼結体を板状セラミックス体2として使用する場合、半導電性を有する板状セラミックス体2と抵抗発熱体5との間の絶縁を保つ絶縁層としては、ガラス又は樹脂を用いることが可能であり、ガラスを用いる場合、その厚みが100μm未満では耐電圧が1.5kVを下回り絶縁性が保てず、逆に厚みが400μmを越えると、板状セラミックス体2を形成する炭化珪素質焼結体や窒化アルミニウム質焼結体との熱膨張差が大きくなり過ぎるために、クラックが発生して絶縁層として機能しなくなる。その為、絶縁層としてガラスを用いる場合、絶縁層4の厚みは100〜400μmの範囲で形成することが好ましく、望ましくは200μm〜350μmの範囲とすることが良い。
【0073】
さらに、板状セラミックス体2の載置面3と反対側の主面は、ガラスや樹脂からなる絶縁層4との密着性を高める観点から、平面度20μm以下、面粗さを中心線平均粗さ(Ra)で0.1μm〜0.5μmに研磨しておくことが好ましい。
【0074】
また、板状セラミックス体2を、窒化アルミニウムを主成分とする焼結体で形成する場合は、主成分の窒化アルミニウムに対し、焼結助剤としてY2O3やYb2O3等の希土類元素酸化物と必要に応じてCaO等のアルカリ土類金属酸化物を添加して十分混合し、平板状に加工した後、窒素ガス中1800〜2100℃で焼成することにより得られる。板状セラミックス体2に対する抵抗発熱体5の密着性を向上させるために、ガラスからなる絶縁層を形成することもある。ただし、抵抗発熱体5の中に十分なガラスを添加し、これにより十分な密着強度が得られる場合は、省略することが可能である。
【0075】
この絶縁層を形成するガラスの特性としては、結晶質又は非晶質のいずれでも良く、耐熱温度が200℃以上でかつ0℃〜200℃の温度域における熱膨張係数が板状セラミックス体2を構成するセラミックスの熱膨張係数に対し−5〜+5×10-7/℃の範囲にあるものを適宜選択して用いることが好ましい。即ち、熱膨張係数が前記範囲を外れたガラスを用いると、板状セラミックス体2を形成するセラミックスとの熱膨張差が大きくなりすぎるため、ガラスの焼付け後の冷却時においてクラックや剥離等の欠陥が生じ易いからである。
【0076】
なお、ガラスからなる絶縁層を板状セラミックス体2上に被着する手段としては、前記ガラスペーストを板状セラミックス体2の中心部に適量落とし、スピンコーティング法にて伸ばして均一に塗布するか、あるいはスクリーン印刷法、ディッピング法、スプレーコーティング法等にて均一に塗布したあと、ガラスペーストを600℃以上の温度で焼き付けすれば良い。また、絶縁層としてガラスを用いる場合、予め炭化珪素質焼結体又は窒化アルミニウム質焼結体からなる板状セラミックス体2を850〜1300℃程度の温度に加熱し、絶縁層を被着する表面を酸化処理しておくことで、ガラスからなる絶縁層との密着性を高めることができる。
【0077】
本発明の抵抗発熱体5のパターン形状は、図2や図3に示すような複数のブロックに分割され、個々のブロックが円弧状のパターンと直線状のパターンとからなる渦巻き状やジグザクな折り返し形状をしたもので、本願発明のウェハ支持部材1はウェハWを均一に加熱することが重要であることから、これらのパターン形状は帯状の抵抗発熱体5の各部の密度が均一なことが好ましい。ただし、図6に示すような、板状セラミック体22の中心から放射方向に見て、抵抗発熱体25の間隔が密な部分と粗な部分が交互に現れる抵抗発熱体パターンでは、粗な部分に対応するウェハWの表面温度は小さく、密な部分に対応するウェハWの温度は大きくなり、ウェハWの表面の全面を均一に加熱することはできないことから好ましくない。
【0078】
また、抵抗発熱体5を複数のブロックに分割する場合、それぞれのブロックの温度を独立に制御することにより、載置面3上のウェハWを均一に加熱することが好ましい。
【0079】
抵抗発熱体5は、導電性の金属粒子にガラスフリットや金属酸化物を含む電極ペーストを印刷法で板状セラミック体2に印刷、焼き付けしたもので、金属粒子としては、Au、Ag、Cu、Pd、Pt、Rhの少なくとも一種の金属を用いることが好ましく、またガラスフリットとしては、B、Si、Znを含む酸化物からなり、板状セラミック体2の熱膨張係数より小さな4.5×10-6/℃以下の低膨張ガラスを用いることが好ましく、さらに金属酸化物としては、酸化珪素、酸化ホウ素、アルミナ、チタニアから選ばれた少なくとも一種を用いることが好ましい。
【0080】
ここで、抵抗発熱体5を形成する金属粒子として、Au、Ag、Cu、Pd、Pt、Rhの少なくとも一種の金属を用いるのは、電気抵抗が小さいからである。
【0081】
抵抗発熱体5を形成するガラスフリットとして、B、Si、Znを含む酸化物からなり、抵抗発熱体5を構成する金属粒子の熱膨張係数が板状セラミック体2の熱膨張係数より大きいことから、抵抗発熱体5の熱膨張係数を板状セラミック体2の熱膨張係数に近づけるには、板状セラミック体2の熱膨張係数より小さな4.5×10-6/℃以下の低膨張ガラスを用いることが好ましいからである。
【0082】
また、抵抗発熱体5を形成する金属酸化物としては、酸化珪素、酸化ホウ素、アルミナ、チタニアから選ばれた少なくとも一種を用いるのは、抵抗発熱体5の中の金属粒子と密着性が優れ、しかも熱膨張係数が板状セラミック体2の熱膨張係数と近く、板状セラミック体2との密着性も優れるからである。
【0083】
ただし、抵抗発熱体5に対し、金属酸化物の含有量が80%を超えると、板状セラミック体2との密着力は増すものの、抵抗発熱体5の抵抗値が大きくなり好ましくない。その為、金属酸化物の含有量は60%以下とすることが良い。
【0084】
そして、導電性の金属粒子とガラスフリットや金属酸化物からなる抵抗発熱体5は、板状セラミック体2との熱膨張差が3.0×10-6/℃以下であるものを用いることが好ましい。
【0085】
即ち、抵抗発熱体5と板状セラミック体2との熱膨張差を0.1×10-6/℃とすることは製造上難しく、逆に抵抗発熱体5と板状セラミック体2との熱膨張差が3.0×10-6/℃を超えると、抵抗発熱体5を発熱させた時、板状セラミック体2との間に作用する熱応力によって、載置面3側が凹状に反る恐れがあるからである。
【0086】
さらに、絶縁層上に被着する抵抗発熱体5材料としては、金(Au)、銀(Ag)、銅(Cu)、パラジウム(Pd)等の金属単体を、蒸着法やメッキ法にて直接被着するか、あるいは前記金属単体や酸化レニウム(Re2O3)、ランタンマンガネート(LaMnO3)等の導電性の金属酸化物や上記金属材料を樹脂ペーストやガラスペーストに分散させたペーストを用意し、所定のパターン形状にスクリーン印刷法等にて印刷したあと焼付けして、前記導電材を樹脂やガラスから成るマトリックスで結合すれば良い。マトリックスとしてガラスを用いる場合、結晶化ガラス、非晶質ガラスのいずれでも良いが、熱サイクルによる抵抗値の変化を抑えるために結晶化ガラスを用いることが好ましい。
【0087】
ただし、抵抗発熱体5材料に銀(Ag)又は銅(Cu)を用いる場合、マイグレーションが発生する虞があるため、このような場合には、抵抗発熱体5を覆うように絶縁層と同一の材質からなるコート層を40〜400μm程度の厚みで被覆しておけば良い。
【0088】
更に、抵抗発熱体5への給電方法については、有底の金属ケース19に設置した給電端子11を板状セラミックス体2の表面に形成した給電部6にバネ(不図示)で押圧することにより接続を確保し給電する。これは、2〜5mmの厚みの板状セラミックス体2に金属からなる端子部を埋設して形成すると、該端子部の熱容量により均熱性が悪くなるからである。そのため、本発明のように、給電端子11をバネで押圧して電気的接続を確保することにより、板状セラミックス体2とその有底の金属ケース19の間の温度差による熱応力を緩和し、高い信頼性で電気的導通を維持できる。さらに、接点が点接触となるのを防止するため、弾性のある導体を中間層として挿入しても構わない。この中間層は単に箔状のシートを挿入するだけでも効果がある。そして、給電端子11の給電部6側の径は、1.5〜5mmとすることが好ましい。
【0089】
また、板状セラミックス体2の温度は、板状セラミックス体2にその先端が埋め込まれた熱電対27により測定する。熱電対27としては、その応答性と保持の作業性の観点から、外径0.8mm以下のシース型の熱電対27を使用することが好ましい。この熱電対27の先端部は、板状セラミックス体2に孔が形成され、この中に設置された固定部材により孔の内壁面に押圧固定することが測温の信頼性を向上させるために好ましい。同様に素線の熱電対やPt等の測温抵抗体を埋設して測温を行うことも可能である。
【0090】
なお、板状セラミック体2の一方の主面には、図4に示すように、複数の支持ピン8を設け、板状セラミック体2の一方の主面より一定の距離をおいてウェハWを保持するようにしても構わない。
【0091】
また、図1では板状セラミック体2の他方の主面3に抵抗発熱体5のみを備えたウェハ支持部材1について示したが、本発明は、主面3と抵抗発熱体5との間に静電吸着用やプラズマ発生用としての電極を埋設したものであっても良いことは言うまでもない。
【0092】
【実施例】
(実施例 1)
まず、窒化アルミニウム粉末に対し、重量換算で1.0質量%の酸化イットリウムを添加し、さらにイソプロピルアルコールとウレタンボールを用いてボールミルにより48時間混練することにより窒化アルミニウムのスラリーを製作した。
【0093】
次に、窒化アルミニウムのスラリーを200メッシュに通し、ウレタンボールやボールミル壁の屑を取り除いた後、防爆乾燥機にて120℃で24時間乾燥した。
【0094】
次いで、得られた窒化アルミニウム粉末にアクリル系のバインダーと溶媒を混合して窒化アルミニムのスリップを作製し、ドクターブレード法にて窒化アルミニムのグリーンシートを複数枚製作した。
【0095】
そして、得られた窒化アルミニムのグリーンシートを複数枚積層熱圧着にて積層体を形成した。
【0096】
しかる後、積層体を非酸化性ガス気流中にて500℃の温度で5時間脱脂を施した後、非酸化性雰囲気にて1900℃の温度で5時間焼成して板状セラミックス体を製作した。
【0097】
そして、窒化アルミニウム焼結体に研削加工を施し、板厚3mm、直径315mm〜330mmの円盤状をした板状セラミックス体2を複数枚製作し、更に中心から60mmの同心円上に均等に3箇所貫通孔を形成した。貫通口径は、4mmとした。
【0098】
次いで板状セラミックス体2の上に抵抗発熱体5を被着するため、導電材としてAu粉末とPd粉末と、前記同様の組成からなるバインダーを添加したガラスペーストを混練して作製した導電体ペーストをスクリーン印刷法にて所定のパターン形状に印刷したあと、150℃に加熱して有機溶剤を乾燥させ、さらに550℃で30分間脱脂処理を施したあと、700〜900℃の温度で焼き付けを行うことにより、厚みが50μmの抵抗発熱体5を形成した。
【0099】
抵抗発熱体ゾーン4の配置は、中心部に直径108mmの円形の1つに抵抗発熱体ゾーンを形成し、その外側に外形233mmの円環を同等の2つの抵抗発熱体ゾーンに分割し、その外側に外径310mmの円環を4つの抵抗発熱体ゾーンに分割した計7個の抵抗発熱体ゾーン構成とした。そして、最外周の4つの抵抗発熱体ゾーンの外接円Cの直径を310mmとした試料を作製した。しかるのち抵抗発熱体5に給電部6をロウ付けし固着させることにより、板状セラミックス体2を製作した。
【0100】
また、有底の金属ケースはAl、Al合金、銅、鋼、ステンレスからなり、ケースの底面の厚みと側壁部を構成する厚みを変えた金属ケースを作製した。そして金属ケースの底面に、ガス噴射用のノズル、熱電対、導通端子を所定の位置に取り付けた。また、底面から板状セラミックス体までの距離は20〜50mmとした。
【0101】
その後、前記有底の金属ケースの開口部に、板状セラミックス体を重ね、その外周部にボルトを貫通させ、板状セラミックス体と有底の金属ケースが直接当たらないように、リング状の接触部材を介在させ、接触部材側より弾性体を介在させてナットを螺着することにより弾性的に固定することによりウェハ支持部材とした。
【0102】
また、板状セラミックス体の周辺部下面を支持する支持構造(1)と、板状セラミックス体の外周面を支持する支持構造(2)との2つの構造でウェハ支持部材を作製した。尚、支持構造(1)では、板状セラミックス体の直径と金属ケースの外形である直径を同じとした。
【0103】
尚、接触部材17の断面は円形状で、リング状とした。円形状の断面の大きさは、直径1mmとした。また、接触部材の材質はSUS304、炭素鋼を用いた。作製した各種のウェハ支持部材を試料No.1〜13とした。
【0104】
作製したウェハ支持部材の評価は、測温抵抗体が29箇所に埋設された直径300mmの測温用ウェハを用いて行った。夫々のウェハ支持部材に電源を取り付け25℃から200℃まで5分間でウェハWを昇温し、ウェハWの温度を200℃に設定してからウェハWの平均温度が200℃±0.5℃の範囲となった時のウェハWの温度を測定しウェハW温度の最大値と最小値の差を昇温時の温度差とした。また、30℃から200℃に5分で昇温し5分間保持した後、ノズルより冷却ガスを噴射しウェハWの平均温度が80℃となるまでの時間を測定し冷却時間として測定した。
【0105】
それぞれの結果は表1に示す通りである。
【0106】
【表1】
【0107】
本願発明のウェハ支持部材1の金属ケースの熱容量が、板状セラミックス体の熱容量の0.5〜3倍である試料No.1、3〜7、9〜13は昇温時の温度差が1.5℃以下と小さく、且つ冷却時間は300秒以下と優れた特性を示すことが分った。
【0108】
これに対し、金属ケースの熱容量が板状セラミックス体の熱容量の0.2倍である試料No.2は冷却時間は261秒と小さいものの昇温時の温度差は2.1℃と大きかった。
【0109】
また、金属ケースの熱容量が板状セラミックス体の熱容量の3.4倍である試料No.8は冷却時間458秒と非常に大きく、昇温時の温度差も2.5℃と大きかった。
【0110】
従って、ウェハ支持部材1の金属ケースの熱容量が、板状セラミックス体の熱容量の0.5〜3倍であると優れた特性を示すことが分った。
【0111】
(実施例 2)
実施例1と同様に板状セラミックス体を作製し、アルミニウムとステンレスを使って金属ケースを作製し、金属ケースの厚みを変えて金属ケースの表面積Sと金属ケースの体積Vとの比率S/Vを変えてウェハ支持部材を作製した。
【0112】
そして、実施例1と同様に評価した。
その結果を表2に示す。
【0113】
【表2】
【0114】
金属ケースの表面積Sと金属ケースの体積Vとの比率S/Vが5〜50(1/cm)である試料No.21〜23、26〜29は昇温時の温度差が1.5℃以下であり、更に冷却時間が280秒以下と小さく好ましかった。
【0115】
従って、金属ケースの表面積Sと金属ケースの体積Vとの比率S/Vが5〜50(1/cm)であることが好ましいことが分った。
【0116】
また、金属ケースの表面積Sと金属ケースの体積Vとの比率S/Vが10〜20(1/cm)である試料No.21〜22、26〜28は昇温時の温度差が1.3℃以下であり、更に冷却時間が268秒以下と小さく好ましかった。
【0117】
更に、金属ケースの表面積Sと金属ケースの体積Vとの比率S/Vが13〜20(1/cm)である試料No.27、28は昇温時の温度差が0.9℃以下であり、更に冷却時間が259秒以下と小さく好ましかった。
【0118】
(実施例 3)
実施例1と同様に板状セラミックス体を作製した。そして、窒化アルミニウム焼結体に研削加工を施し、板厚3mm、直径315mm〜345mmの円盤状をした板状セラミックス体2を複数枚製作し、更に中心から60mmの同心円上に均等に3箇所貫通孔を形成した。貫通口径は、4mmとした。
【0119】
次いで板状セラミックス体2の上に抵抗発熱体5を被着するため、導電材としてAu粉末とPd粉末と、前記同様の組成からなるバインダーを添加したガラスペーストを混練して作製した導電体ペーストをスクリーン印刷法にて所定のパターン形状に印刷したあと、150℃に加熱して有機溶剤を乾燥させ、さらに550℃で30分間脱脂処理を施したあと、700〜900℃の温度で焼き付けを行うことにより、厚みが50μmの抵抗発熱体5を形成した。抵抗発熱体5のパターン配置は、中心部から放射状に円と円環状に分割し、中心部に円形の1つのパターンを形成し、その外側の円環状の部分に2つのパターンを形成し、その外側の円環状の部分に4つのパターンを備えた計7個のパターン構成とした。そして、最外周の4つのパターンの外接円Cの直径を310mmとして、板状セラミックスの直径を変えることで、板状セラミックス体の直径に対する抵抗発熱体の外接円の直径の比率を変化させた。しかるのち抵抗発熱体5に給電部6をロウ付けし固着させることにより、板状セラミックス体2を製作した。
【0120】
また、有底の金属ケースの底面の厚みは2.0mmとし、側壁部を構成する金属ケースの厚みは1.0mmとして、底面に、ガス噴射用のノズル、熱電対、導通端子を所定の位置に取り付けた。また、底面から板状セラミックス体までの距離は20mmとした。
【0121】
その後、前記有底の金属ケースの開口部に、板状セラミックス体を重ね、その外周部にボルトを貫通させ、板状セラミックス体と有底の金属ケースが直接当たらないように、リング状の接触部材を介在させ、接触部材側より弾性体を介在させてナットを螺着することにより弾性的に固定することによりウェハ支持部材とした。
【0122】
また、板状セラミックス体の周辺部下面を支持する支持構造(1)と、板状セラミックス体の外周面を支持する支持構造(2)との2つの構造でウェハ支持部材を作製した。尚、支持構造(1)では、板状セラミックス体の直径と金属ケースの外形である直径を同じとした。
【0123】
尚、接触部材17の断面は円形状で、リング状とした。円形状の断面の大きさは、直径1mmとした。また、接触部材の材質はSUS304、炭素鋼を用いた。作製した各種のウェハ支持部材を試料No.31〜39とした。
【0124】
作製したウェハ支持部材は実施例1と同様に評価した。それぞれの結果は表3に示す通りである。
【0125】
【表3】
【0126】
表3の試料No.31は、板状セラミックス体の直径に対する抵抗発熱体の外接円の比率が85%と小さくウェハの昇温時の温度差は1.5℃とやや大きく、冷却時間も267秒とやや大きかった。
【0127】
また、試料No.39は、板状セラミックス体の直径に対する抵抗発熱体の外接円の比率が99.5%と大きくウェハの昇温時の温度差は1.42℃とやや大きく、冷却時間も286秒とやや大きかった。
【0128】
これらに対し、試料No.32〜38は板状セラミックス体の直径に対する抵抗発熱体の外接円の比率が90〜99%であり昇温時の温度差は0.9℃以下と小さく、しかも冷却時間は265秒以下と小さく優れた特性を示した。
【0129】
従って、板状セラミックス体の直径に対する抵抗発熱体の外接円の比率は、90〜99%が優れたウェハ支持部材であることが分る。
【0130】
更に、板状セラミックス体の外周部下面で金属ケースと接触部材を介して接続した支持構造(1)では、試料No.34〜35に示すように板状セラミックス体の直径に対する抵抗発熱体の外接円の比率が92〜95%で、ウェハの昇温時の温度差が0.75℃以下で且つ冷却時間が259秒以下とより優れていた。
【0131】
また、板状セラミックス体の外周部側面で金属ケースと接触部材を介して接続した支持構造(2)では、試料No.36,37は昇温時の温度差が0.69℃以下で冷却時間も251秒以下と更に小さいことから、板状セラミックス体の直径に対する抵抗発熱体の外接円の比率が96%〜97%であると更に好ましいことが分る。
【0132】
(実施例 4)
実施例1と同様の工程で板状セラミックス体を作製した。
【0133】
そして、窒化アルミニウム焼結体に研削加工を施し、板厚3mm、外径330mmの円盤状をした板状セラミックス体2を複数製作し、更に中心から60mmの同心円上に均等に3箇所貫通孔を形成した。貫通口径は、4mmとした。
【0134】
次いで板状セラミックス体2の上に抵抗発熱体5を被着するため、導電材としてAu粉末とPd粉末と、前記同様の組成からなるバインダーを添加したガラスペーストを混練して作製した導電体ペーストをスクリーン印刷法にて所定のパターン形状に印刷したあと、150℃に加熱して有機溶剤を乾燥させ、さらに550℃で30分間脱脂処理を施したあと、700〜900℃の温度で焼き付けを行うことにより、厚みが50μmの抵抗発熱体5を形成した。抵抗発熱体5は直径方向に3分割しパターン配置は、中心部から1パターン、2パターン、4パターンの計7パターン構成とした。しかるのち抵抗発熱体5に給電部6を導電性接着剤にて固着させることにより、板状セラミックス体2を製作した。
【0135】
また、有底の金属ケース19は、直径330mmで底面21を構成する厚み2.0mmのアルミニウムと側壁部22を構成する厚み1.0mmのアルミニウムからなり、底面21に、ガス噴射口12、熱電対13、導通端子11を所定の位置に取り付けた。また、底面21から板状セラミックス体2までの距離は20mmとした。その後、前記有底の金属ケース19の開口部に、板状セラミックス体2を重ね、その外周部にボルト16を貫通させ、板状セラミックス体2と有底の金属ケース19が直接当たらないように、リング状の接触部材17を介在させ、接触部材17側より弾性体18を介在させてナット20を螺着することにより弾性的に固定することによりウェハ支持部材1とした。接触部材17の断面は台形状で、板状セラミックス体の周辺部を支持するリング状とした。台形状の断面の大きさは、下辺が4mmで高さ2mmとし上辺は0.05〜4mmと、下辺が15mmで高さ2mmで上辺を5〜15mmとした接触部材をそれぞれのウェハ支持部材に取り付けた。また、接触部材の材質はSUS304、炭素鋼を用いた。作製した各種のウェハ支持部材を試料No.51〜57とした。
【0136】
そして、実施例1と同様に評価した。それぞれの結果は表1に示す通りである。
【0137】
【表4】
【0138】
表4から判るように、試料No.51は、接触部材と板状セラミックス体との接触部の巾が0.05mmと小さく応答時間やウェハの温度差は小さかったが、使用中に接触部材のエッジからと思われるパーティクルが発生し使用できなかった。また、試料No.57は接触部材の接触部の巾が15mmと大きくウェハの温度差が1.5℃と大きく、ウェハを均一に加熱するウェハ支持部材の基本的な機能を有していなかった。
【0139】
これらに対し、試料No.52〜56は接触部材と板状セラミックス体との接触部の巾が0.1〜13mmの範囲にあり、ウェハの温度差は0.83℃以下であり、冷却時間も60秒以下と小さく好ましい特性を示した。
【0140】
従って、接触部材を板状セラミックス体に垂直な面で切断した断面において、板状セラミックス体と接触する接触部の巾は0.1〜13mmであることが好ましいことが判明した。更に板状セラミックス体と接触する接触部の巾は0.1〜8mmであると昇温時の温度差が1.0℃以下と好ましい。更に0.1〜2mmであると昇温時の温度差が0.7℃以下と更に好ましい。
【0141】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、炭化珪素質焼結体または窒化アルミニウム質焼結体からなる板状セラミックス体の一方の主面に抵抗発熱体を備え、他方の主面にウェハを載せる載置面を備えたウェハ支持部材であって、前記抵抗発熱体に電力を供給する給電部と、該給電部を囲むAl、Al合金、銅、鉄およびステンレスのいずれかからなる金属ケースと、該金属ケースに前記板状セラミックス体を冷却するノズルとを備え、前記金属ケースの熱容量が、前記板状セラミックス体の熱容量の0.5〜3.0倍とすることにより冷却時間の短く、昇温時の温度差の小さなウェハ支持部材を提供できる。
【0142】
また、板状セラミックス体の一方の主面に抵抗発熱体を備え、他方の主面にウェハを載せる載置面を備えたウェハ支持部材であって、前記抵抗発熱体に電力を供給する給電部と、該給電部を囲むAlまたはステンレスからなる金属ケースと、該金属ケースに前記板状セラミックス体を冷却するノズルとを備え、前記金属ケースの表面積Sと前記金属ケースの体積Vとの比率S/Vが5〜50(1/cm)とすることで更に短い冷却時間が得られる。
【0143】
また、前記板状セラミックス体の外周部に位置する前記抵抗発熱体は同心円状の円弧状パターンを有し、前記抵抗発熱体の外接円の直径が前記板状セラミックス体の直径の90〜99%とすると更に好ましい。
【0144】
また、前記ウェハ支持部材において、前記板状セラミック体の周辺部をリング状に支持して前記金属ケースと接続する接触部材とを備えることにより優れた冷却特性とウェハの温度均一性が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のウェハ加熱装置の一例を示す断面図である。
【図2】本発明のウェハ加熱装置における抵抗発熱体の平面形状を示す概略図である。
【図3】本発明のウェハ加熱装置における抵抗発熱体の平面形状を示す概略図である。
【図4】本発明のウェハ加熱装置の他の実施形態を示す断面図である。
【図5】従来のウェハ加熱装置を示す断面図である。
【図6】従来のウェハ加熱装置における抵抗発熱体の平面形状を示す概略図である。
【符号の説明】
1、71:ウェハ支持部材
2、72:板状セラミックス体
3、73:載置面
5、75:抵抗発熱体
6:給電部
8:支持ピン
11、77:給電端子
12:ガイド部材
16:ボルト
17:接触部材
18:弾性体
19、79:金属ケース
20:ナット
21:底面
23:孔
24:ガス噴射用のノズル
25:ウェハリフトピン
26:貫通孔
27:熱電対
28:ガイド部材
W:半導体ウェハ
Claims (4)
- 炭化珪素質焼結体または窒化アルミニウム質焼結体からなる板状セラミックス体の一方の主面に抵抗発熱体を備え、他方の主面にウェハを載せる載置面を備えたウェハ支持部材であって、前記抵抗発熱体に電力を供給する給電部と、該給電部を囲むAl、Al合金、銅、鋼およびステンレスのいずれかからなる金属ケースと、該金属ケースに前記板状セラミックス体を冷却するノズルとを備え、前記金属ケースの熱容量が、前記板状セラミックス体の熱容量の0.5〜3.0倍であることを特徴とするウェハ支持部材。
- 板状セラミックス体の一方の主面に抵抗発熱体を備え、他方の主面にウェハを載せる載置面を備えたウェハ支持部材であって、前記抵抗発熱体に電力を供給する給電部と、該給電部を囲むAlまたはステンレスからなる金属ケースと、該金属ケースに前記板状セラミックス体を冷却するノズルとを備え、前記金属ケースの表面積S(cm2)と前記金属ケースの体積V(cm3)との比率S/Vが5〜50(1/cm)であることを特徴とするウェハ支持部材。
- 前記板状セラミックス体の外周部に位置する前記抵抗発熱体は同心円状の円弧状パターンを有し、前記抵抗発熱体の外接円の直径が前記板状セラミックス体の直径の90〜99%であることを特徴とする請求項1または2に記載のウェハ支持部材。
- 前記板状セラミック体の周辺部をリング状に支持して前記金属ケースと接続する接触部材を備えたことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のウェハ支持部材。
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