JP2014184898A - 車両用ドアのフレームモール - Google Patents

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Abstract

【課題】ベルトラインモールが連結されるフレームモールであって、ベルトラインモールとの境界部の見栄えを良好にできるフレームモールを提供する。
【解決手段】フレームモールFMは、車両用ドア1におけるドアパネル2とドアフレーム3との交差部に形成された角部Cに組み付けられ、角部Cの内周縁部のうちのドアパネル2側の部分C1に沿って延びるように形成された第1モール部11と、角部Cの内周縁部のうちのドアフレーム3側の部分C2に沿って延びるように形成された第2モール部12とを備え、第1モール部11と第2モール部12とが一体的に形成されたフレームモール本体10と、角部Cの内周縁部のうちのドアパネル2側の部分C1に沿って延びるように形成され、第1モール部11が組み付けられる支持部材20であって、ドアパネル2に固定されてドアパネル2に対するフレームモール本体10の位置を決定する位置決め部を有する支持部材20と、を備える。
【選択図】図2

Description

本発明は、車両用ドアの窓開口の周縁部に組み付けられて前記周縁部の見栄えを良好にする車両用ドアウィンドウモールに関し、特に窓開口の角部に組み付けられるフレームモールに関する。
一般に、車両用ドアは、車両本体に設けられた開口部を開閉するドアパネルと、ドアパネルの上部に組み付けられたドアフレームとを備える。ドアパネルとドアフレームとの間には窓開口が形成されている。また、例えば下記特許文献1に記載されているように、窓開口の角部(ドアパネルとドアフレームとの交差部)に組み付けられるフレームモールは知られている。フレームモールは、ドアパネルの上端部におけるドアフレーム近傍の端部からドアフレーム側へ向かって延び、さらにドアフレームに沿って上方へ延びるように屈曲形成されている。このフレームモールは、ドアフレームにリベットで固定されている。また、窓開口の下縁部(ドアパネルの上端部)には、ベルトラインモールが組み付けられる。ベルトラインモールの一端部は、フレームモールの端部に連結される。例えば、下記特許文献2では、フレームモールが連結部材を介してベルトラインモールに連結されている。このフレームモールは、連結部材に両面テープで接着されている。
特開2009−132240号公報 特開2012−96720号公報
一般に、ドアフレームはドアパネルに溶接されるので、フレームモールの取り付け位置の基準がドアフレームに設けられている場合、ドアパネルに対するフレームモールの位置精度(正確度)は、ドアパネルに対するドアフレームの組み付け位置精度(正確度)に影響される。一方、ベルトラインモールは、ドアパネルに組み付けられている。すなわち、フレームモールの組み付け位置の基準がドアフレームに設けられているのに対し、ベルトラインモールの組み付け位置の基準がドアパネルに設けられている。したがって、ドアパネルに対するドアフレームの組み付け位置精度が低いと、フレームモールとベルトラインモールとの境界部に段差や隙間が形成され、その見栄えが悪くなる。
本発明は上記問題に対処するためになされたもので、その目的は、ベルトラインモールが連結されるフレームモールであって、ベルトラインモールとの境界部の見栄えを良好にできるフレームモールを提供することにある。なお、下記本発明の各構成要件の記載においては、本発明の理解を容易にするために、実施形態の対応箇所の符号を括弧内に記載しているが、本発明の各構成要件は、実施形態の符号によって示された対応箇所の構成に限定解釈されるべきものではない。
上記目的を達成するために、本発明の特徴は、車両本体に設けられた開口部を開閉するドアパネル(2)とドアパネルの上端部に組み付けられたドアフレーム(3)とを備え、ドアパネルとドアフレームとの間に窓開口(DW)が形成されている車両用ドア(1)におけるドアパネルとドアフレームとの交差部に形成された前記窓開口の角部(C)に組み付けられるフレームモール(FM)であって、前記角部の内周縁部のうちのドアパネル側の部分(C1)に沿って延びるように形成された第1モール部(11)と、前記角部の内周縁部のうちのドアフレーム側の部分(C2)に沿って延びるように形成された第2モール部(12)と、を備え、第1モール部と第2モール部とが一体的に形成されたフレームモール本体(10)と、前記角部の内周縁部のうちのドアパネル側の部分(C1)に沿って延びるように形成され、第1モール部が組み付けられる支持部材(20)であって、ドアパネルに固定されドアパネルに対するフレームモール本体の位置を決定する位置決め部(32)を有する支持部材と、を備えたフレームモールとしたことにある。
この場合、前記位置決め部は、ドアパネルに嵌合してドアパネルに固定される嵌合部(34)を有するとよい。
本発明に係るフレームモールによれば、ドアパネルに対するフレームモール本体の位置を決定する位置決め部を有している。したがって、上記従来のフレームモールとは異なり、その組み付け位置の精度がドアパネルに対するドアフレームの組み付け位置の精度に影響されない。そのため、ベルトラインモールとフレームモールとの境界部に段差や隙間が形成され難い。よって、前記境界部の見栄えを良好にできる。
また、本発明の他の特徴は、フレームモール本体は、金属板から形成され、第1モール部は、第1モール部の短手方向両端部のうちの少なくとも一方の端部にて車室内側へ突出するように形成されたかしめ片部(S1F、S1R、S2F、S2M、S2R)を有し、前記かしめ片部がかしめられて第1モール部に支持部材が組み付けられることにある。なお、第1モール部の短手方向とは、第1モール部の延設方向に垂直な方向(つまり幅方向)である。
この場合、支持部材は、第1モール部が組み付けられる基部(30)と、基部よりも軟質の材料で構成され、基部に第1モール部が組付けられた状態で第1モール部外に露出され、第1モール部の下縁部に沿って延びるように形成されたリップ部(40)と、を備え、基部とリップ部とが一体的に形成されているとよい。つまり、前記角部に組み付けられたフレームモールを車両外方から見たとき、リップ部が第1モール部外に露出しているように構成されるとよい。
また、この場合、基部は、位置決め部がドアパネルに固定された状態で車室外方を向く車室外側面から車室内方を向く車室内側面へ貫通する貫通孔(H1、H2、H3)を有し、前記かしめ片部(S2F、S2M、S2R)は、前記貫通孔に挿入されてかしめられるとよい。
本発明によれば、フレームモール本体は、かしめ片部がかしめられることにより支持部材に組み付けられる。したがって、フレームモール本体と支持部材とを接着する場合に比べて、接着剤(両面テープ)が不要であるので、組み立て工数を削減できるだけでなく、支持部材に対するフレームモール本体の位置のずれ、接着層の厚さの変化に起因するフレームモールとベルトラインモールとの境界部に段差や隙間が形成されることを抑制できる。
また、発明の他の特徴は、窓開口の下縁部に沿って延びるように形成されたベルトラインモール(BM)の一端部を支持するベルトラインモール支持部(35)が前記支持部材に一体的に形成されていることにある。フレームモールとベルトラインモールとを連結する連結部材が支持部材とは別体として設けられ、前記連結部材が支持部材又はベルトラインモール本体に組み付けられる場合、その組み付け精度が低いと、フレームモールとベルトラインモールとの境界部に段差や隙間が形成される虞がある。本発明によれば、ベルトラインモールの一端部を支持するベルトラインモール支持部が支持部材20に一体的に形成されているので、上記のような連結部材の組み付け精度に起因する問題が生じない。
本発明の一実施形態に係るフレームモールが適用された車両用ドアの側面図である。 フレームモールの分解斜視図である。 フレームモールを車室内側から見て、支持部材の部分を拡大した拡大図である。 図3のA‐A断面図である。 図3のB‐B断面図である。 図3のC‐C断面図である。 図3のD‐D断面図である。
本発明の一実施形態に係るフレームモールFMについて説明する。まず、フレームモールFMが組み付けられる車両用ドア1の構成について簡単に説明しておく。車両用ドア1は、図1に示すように、車両の左側後部座席の乗降口を開閉するドアパネル2とドアパネル2に組み付けられたドアフレーム3を有する。なお、フレームモールFMは、左側後部座席のドアに限られず、他のドアにも適用可能である。
ドアパネル2は、車両本体部に図示しないヒンジを介して組み付けられる。ドアパネル2は、車室外側に配置されたアウターパネル2aと車室内側に配置されたインナーパネル2bとが接合されて上方へ開放された袋状に形成されている。ドアフレーム3はドアパネル2の上端部に組み付けられている。ドアフレーム3は、ドアパネル2の前端部から上方へ延設された垂直部3aと、ドアパネル2の後端部から上方且つ前方へ斜めに延設された湾曲部3bを備える。垂直部3aの下端部は、アウターパネル2aとインナーパネル2bとの間に挿入され、ドアパネル2の前端部(例えばインナーパネル2bの前端部)に溶接されている。垂直部3aの上端部は湾曲部3bの前端部に接続されている。また、湾曲部3bの後端部(下端部)は、アウターパネル2aとインナーパネル2bとの間に挿入され、ドアパネル2の後端部(例えばインナーパネル2bの後端部)に溶接されている。
ドアパネル2とドアフレーム3との間には窓開口DWが形成されている。ドアパネル2内には、図示しないドアガラスが収容されている。このドアガラスは、図示しない昇降装置により駆動されて昇降し、窓開口DWを開閉する。ドアパネル2及びドアフレーム3には、窓開口DWの周縁部の見栄えを良好にするドアウィンドウモールMが組み付けられている。ドアウィンドウモールMは、アッパーモールUM、ベルトラインモールBM及びフレームモールFMから構成されている。アッパーモールUM及びベルトラインモールBMの構成は従来と同様である。
フレームモールFMは、ドアパネル2と湾曲部3bとの交差部に形成された窓開口DWの角部Cの内周縁部に組み付けられる。フレームモールFMは、図2に示すように、フレームモール本体10を備える。フレームモール本体10は、支持部材20に組み付けられる。なお、以下の説明における各方向は、車両用ドア1が閉じている状態での方向に相当する。
フレームモール本体10は、金属板(例えばステンレス鋼板)をプレス加工して形成される。フレームモール本体10は、ドアパネル2の上端部における前後方向中央部よりも後端側の中間部から後方へ向かって延びるように形成された第1モール部11と、第1モール部11の後端からドアフレーム3に沿って上方かつ前方へ延びるように形成された第2モール部12を備える。すなわち、第1モール部11は角部Cの周縁部のうちのドアパネル2側の部分C1に沿って延びるように形成され、第2モール部12は角部Cの周縁部のうちのドアフレーム側の部分C2に沿って延びるように形成されている。第1モール部11と第2モール部12は一体的に形成されている。つまり、フレームモール本体10は、車室外側(又は車室内側)から見て、角部Cに沿うように屈曲形成されている。第1モール部11は、その側面部111(車室外側から視認される面部)の幅方向(短手方向)両端部が車室内側へ向かってそれぞれ折り曲げられるようにして形成された折り曲げ部112及び折り曲げ部113を有する。折り曲げ部112は、フレームモール本体10を車室外側から見たときの側面部111の内周側(上側)の端部を折り曲げるようにして形成される。一方、折り曲げ部113は、フレームモール本体10を車室外側から見たときの側面部111の外周側(下側)の端部を折り曲げるようにして形成される。また、第2モール部12は、その側面部121(車室外側から視認される面部)の幅方向(短手方向)両端部が車室内側へ向かって折り曲げられるようにして形成された折り曲げ部122及び折り曲げ部123を有する。折り曲げ部122は、フレームモール本体10を車室外側から見たときの側面部121の内周側の端部を折り曲げるようにして形成される。一方、折り曲げ部123は、フレームモール本体10を車室外側から見たときの側面部121の外周側の端部を折り曲げるようにして形成される。
折り曲げ部112の前端部及び後端部には、かしめ片S1F及びかしめ片S1Rがそれぞれ形成されている。折り曲げ部113の前端部、中間部及び後端部には、かしめ片S2F、かしめ片S2M及びかしめ片S2Rがそれぞれ形成されている。かしめ片S1F及びかしめ片S1Rは、折り曲げ部112の端面から車室内側へ突出するようにそれぞれ形成されている。かしめ片S2F、かしめ片S2M及びかしめ片S2Rは、折り曲げ部113の端面から車室内側へ突出するようにそれぞれ形成されている(図2、図4、図5参照)。
支持部材20は、図2及び図3に示すように、ドアパネル2の上端部における前後方向中央部よりも後端側の中間部から後方へ向かって延びるように形成されている。支持部材20は、基部30とリップ部40を備える。基部30の車室外側面にフレームモールFMの第1モール部11が組み付けられる。基部30の下端部の車室外側面には、前後方向に延びる溝部31が形成されている(図4及び図5参照)。溝部31には、車室内側面へ貫通する貫通孔であって、かしめ片S2F,S2M,S2Rにそれぞれ対応した貫通孔H1,H2,H3が形成されている。基部30の車室内側の面における貫通孔H1,H2,H3の上方に位置する部分に、凹部CP2F,CP2M,CP2Rがそれぞれ形成されている。また、基部30の上端部の車室内側面には、かしめ片S1F及びかしめ片S1Rにそれぞれ対応した凹部CP1F及び凹部CP1Rが形成されている。
また、基部30には、ドアパネル2に対するフレームモール本体10の位置を決定する位置決め部としての被固定部32が形成されている。フレームモール本体10が支持部材20に組み付けられた状態で、被固定部32から第1モール部11の前端までの長さが、第2モール部12の長手方向の長さと被固定部32から第1モール部11の後端までの長さを合算した長さに等しくなるような位置に被固定部32が形成されている。すなわち、被固定部32は、基部30の前後方向における中央部よりも後端側に配置されている。被固定部32は、基部30の車室内側面から車室内側へ突出するように形成された台座部33と台座部33の車室内側面に組み付けられたスナップ34を有する。なお、図2では、スナップ34の図示が省略されている。スナップ34は、図6及び図7に示すように、脚部341とスナップ本体部342とを有する。台座部33の車室内側面には孔H4が設けられていて、この孔H4にスナップ34の脚部341が嵌め込まれることにより、スナップ34が台座部33に固定される。スナップ本体部342は、軸部343を介して脚部341に接続されている。脚部341が孔H4に嵌め込まれた状態では、スナップ本体部342は台座部33の車室内側面よりも車室内側に突出している。スナップ本体部342は軸部343の車室内側の端部から車室外側に向かって広がるように延設された一対の逆止片342a,342aを備える。逆止片342a,342aの外周面SOは円錐面状に形成されている。逆止片342a,342aの先端(車室外側の端部)には係止部342b,342bが形成されている。係止部342b,342bは、逆止片342a,342aの先端面における軸部343側の端部から車室外側へ突出するように形成されている。スナップ本体部342には、スペーサSPが嵌め込まれている。
また、基部30の前端部には、ベルトラインモールBMの後端部を支持するベルトラインモール支持部35が形成されている。ベルトラインモール支持部35は、ベルトラインモールBMの後端部の上側部分を支持する上側支持部351と、ベルトラインモールBMの後端部の下側部分を支持する下側支持部352を有する。上側支持部351は、基部30の後端部から前方へ突出するように形成されている。上側支持部351は基部30と同一の樹脂材料で基部30と一体的に形成されている。下側支持部352は、金属板(例えばステンレス鋼板)を曲げ加工して形成された金属片からなり、インサート成形により基部30の前端部に組み付けられている。
リップ部40は基部30の下端部に形成されている。リップ部40は基部30よりも軟質の樹脂材料で構成されている。基部30及びリップ部40は、二異材成形法(二色成形法)により一体的に形成されている。リップ部40の下端部は車室内側へ入り込むように湾曲している(図4及び図5参照)。
つぎに、フレームモール本体10を支持部材20に組み付ける手順について説明する。まず、フレームモール本体10のかしめ片S2F,S2M,S2Rを貫通孔H1,H2,H3にそれぞれ挿入し、基部30の車室外側面に第1モール部11の車室内側面を当接させる。この状態では、折り曲げ部113は溝部31に嵌合している。そして、かしめ片S1F及びかしめ片S1Rを下方(図4の矢印方向)へ折り曲げるとともに、かしめ片S2F,S2M,S2Rを上方(図5の矢印方向)へ折り曲げる。これにより、かしめ片S1F及びかしめ片S1Rは、凹部CP1F及び凹部CP1Rにそれぞれ受容され、かしめ片S2F,S2M,S2Rは、凹部CP2F,CP2M,CP2Rにそれぞれ受容される。上記のようにして、フレームモール本体10が支持部材20に固定される。この状態では、リップ部40は、フレームモール本体10(第1モール部11)の下方に位置している。すなわち、リップ部40は、折り曲げ部113の下面に沿って延設されている。
つぎに、ドアウィンドウモールMを窓開口DWの周縁部に組み付ける手順について説明する。まず、フレームモール本体10の第2モール部12の上端部に図示しない連結部材を介してアッパーモールUMの後端部が溶接される。つぎに、以下説明するようにして、フレームモールFM及びアッパーモールUMがアウターパネル2a及び湾曲部3bに組み付けられる。アウターパネル2aの上端部における後端部には、車室外側面から車室内側面に貫通する貫通孔H5が設けられており(図1、図6及び図7参照)、この貫通孔H5に車室外側からスナップ本体部342の先端部が挿入される。フレームモールFMが車室内側へさらに押し込まれると逆止片342a,342aの車室外側の端部が軸部343に近づくように弾性変形して、逆止片342a,342aがドアパネル2内へ進入する。逆止片342a,342aがドアパネル2内へ進入すると逆止片342a,342aが元に戻り、係止部342b,342bがアウターパネル2aの車室内側面に当接する。このとき、スペーサSPの車室内側面がアウターパネル2aの車室外側面に当接し、スペーサSPの車室外側面が台座部33の車室外側面に当接している。上記のようにして、フレームモールFMが角部Cの周縁部に固定される。なお、軸部343の車両高さ方向の長さは貫通孔H5の内径とほぼ同一である。つまり、貫通孔H5がフレームモールFMの組み付け位置の基準孔である。
つぎに、第2モール部12及びアッパーモールUMが湾曲部3bに固定される。第2モール部12及びアッパーモールUMの車室内側面には、車室内側へ突出するようにして係止片が形成されており、この係止片が湾曲部3bにねじ、リベットなどで固定される。上記のようにして、フレームモールFM及びアッパーモールUMがアウターパネル2a及び湾曲部3bに組み付けられる。フレームモールFM及びアッパーモールUMがアウターパネル2a及び湾曲部3bに組み付けられた状態では、リップ部40は車室外方から見て第1モール部11外に露出しており、リップ部40の下端部がアウターパネル2aの車室外側面に当接する。これにより、フレームモールFMの下縁部とアウターパネル2aとの間に隙間が形成されることが抑制され、その見栄えを向上させることができる。
つぎに、ベルトラインモールBMがアウターパネル2aの上端部に組み付けられる。このベルトラインモールBMの組み付け手順は従来と同様である。つまり、ベルトラインモールBMの後端部にベルトラインモール支持部35が挿入されるようにベルトラインモールBMが後方へスライドされてアウターパネル2aの上端に載置される。そして、ベルトラインモールBMの前端部が図示しないクリップでアウターパネル2aに固定される。上記のようにして、ドアウィンドウモールMがドアウィンドウDWの周縁部に組み付けられる。
上記のように、フレームモールFMは、ドアパネル2に対するフレームモール本体10の位置を決定する位置決め部としての被固定部32が第1モール部11を支持する支持部材20に形成されている。そして、被固定部32のスナップ34が、ドアパネル2に形成された基準孔としての貫通孔H5に嵌合する。したがって、上記従来のフレームモールとは異なり、その組み付け位置の精度がドアパネル2に対するドアフレーム3の組み付け位置の精度に影響されない。したがって、ベルトラインモールBMとフレームモールFMとの境界部に段差や隙間が形成され難い。そのため、前記境界部の見栄えを良好にできる。また、スナップ34を貫通孔H5に嵌合させるだけで、フレームモールFMをドアパネル2に固定するとともに、ドアパネル2に対するフレームモールFMの組み付け位置を決定することができる。そのため、フレームモールFMの組み付け性を向上させることができる。
また、フレームモール本体10は、そのかしめ片S1F,S1R,S2F,S2M,S2Rがかしめられることにより支持部材20に組み付けられる。したがって、フレームモール本体10と支持部材20とを接着する場合に比べて、接着剤(両面テープ)が不要であるので、組み立て工数を削減できるだけでなく、支持部材20に対するフレームモール本体10の位置のずれ、接着層の厚さの変化に起因してフレームモールFMとベルトラインモールBMとの境界部に段差や隙間が形成されることを抑制できる。また、支持部材20は、基部30とリップ部40を備え、この基部30とリップ部40が一体的に形成されている。そのため、基部30とリップ部40を別々に形成して両者を接着する場合に比べて、接着剤等が不要であることに加えて接着工程を削減できる。これにより、コストを低減できる。また、基部30の下縁部に貫通孔H1,H2,H3が形成されているため、基部30に対する第1モール部11のかしめ片部S2F,S2M,S2Rをかしめる際の組み付け性が向上する。また、ベルトラインモール支持部35の前端には、上下方向に離間したかしめ片部S1F,S2Fが基部30にかしめられているため、ベルトラインモール支持部35の第1モール部11に対する保持強度を向上させることができる。また、スナップ34は、基部30の前後方向における中間部位よりも後端側に配置されている。換言すると、スナップ34は、第1モール部11の後端側に配置されている。すなわち、スナップ34は、第2モール部12の下端側(第2モール部12の下端近傍)に配置されているため、フレームモールFMとアッパーモールUMとの間、又はアッパーモールUMと垂直部3a(センターピラーガーニッシュ)との間に、段差や隙間が形成されることを抑制できる。
また、フレームモールFMとベルトラインモールBMとを連結する連結部材が支持部材20とは別体として設けられ、前記連結部材が支持部材20又はフレームモール本体10に組み付けられる場合、その組み付け精度が低いと、フレームモールFMとベルトラインモールBMとの境界部に段差や隙間が形成される虞がある。本発明によれば、ベルトラインモールFMの前端部を支持するベルトラインモール支持部35(とくに上側支持部351)が支持部材20に一体的に形成されているので、上記のような連結部材の組み付け精度に起因する問題が生じない。
さらに、本発明の実施にあたっては、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を逸脱しない限りにおいて種々の変更が可能である。
例えば、上記実施形態では、スナップ34が貫通孔H5に嵌合することにより、フレームモールFMが角部Cの周縁部のうちのドアパネル2側の部分C1に組み付けられる。しかし、これに替えて、ねじ、リベットなどを用いて台座部33をアウターパネル2aに固定してもよい。
1・・・車両用ドア、2・・・ドアパネル、3・・・ドアフレーム、10・・・フレームモール本体、11・・・第1モール部、12・・・第2モール部、20・・・支持部材、30・・・基部、32・・・被固定部、34・・・スナップ、35・・・ベルトラインモール支持部、40・・・リップ部、BM・・・ベルトラインモール、C・・・角部、FM・・・フレームモール、DW・・・窓開口、S1F,S1R,S2F,S2M,S2R・・・かしめ片

Claims (6)

  1. 車両本体に設けられた開口部を開閉するドアパネルと前記ドアパネルの上端部に組み付けられたドアフレームとを備え、前記ドアパネルと前記ドアフレームとの間に窓開口が形成されている車両用ドアにおける前記ドアパネルと前記ドアフレームとの交差部に形成された前記窓開口の角部に組み付けられるフレームモールであって、
    前記角部の内周縁部のうちの前記ドアパネル側の部分に沿って延びるように形成された第1モール部と、前記角部の内周縁部のうちの前記ドアフレーム側の部分に沿って延びるように形成された第2モール部とを備え、前記第1モール部と前記第2モール部とが一体的に形成されたフレームモール本体と、
    前記角部の内周縁部のうちの前記ドアパネル側の部分に沿って延びるように形成され、前記第1モール部が組み付けられる支持部材であって、前記ドアパネルに固定されて前記ドアパネルに対する前記フレームモール本体の位置を決定する位置決め部を有する支持部材と、を備える、フレームモール。
  2. 請求項1に記載のフレームモールにおいて、
    前記位置決め部は、前記ドアパネルに嵌合して前記ドアパネルに固定される嵌合部を有する、フレームモール。
  3. 請求項1又は2に記載のフレームモールにおいて、
    前記フレームモール本体は、金属板から形成され、
    前記第1モール部は、前記第1モール部の短手方向両端部のうちの少なくとも一方の端部にて車室内側へ突出するように形成されたかしめ片部を有し、前記かしめ片部がかしめられて前記第1モール部に前記支持部材が組み付けられる、フレームモール。
  4. 請求項3に記載のフレームモールにおいて、
    前記支持部材は、
    前記第1モール部が組み付けられる基部と、
    前記基部よりも軟質の材料で構成され、前記基部に前記第1モール部が組付けられた状態で前記第1モール部外に露出され、前記第1モール部の下縁部に沿って延びるように形成されたリップ部と、を備え、
    前記基部と前記リップ部とが一体的に形成されている、フレームモール。
  5. 請求項4に記載のフレームモールにおいて、
    前記基部は、前記位置決め部が前記ドアパネルに固定された状態で車室外方を向く車室外側面から車室内方を向く車室内側面へ貫通する貫通孔を有し、
    前記かしめ片部は、前記貫通孔に挿入されてかしめられる、フレームモール。
  6. 請求項1乃至5のうちのいずれか1つに記載のフレームモールにおいて、
    前記窓開口の下縁部に沿って延びるように形成されたベルトラインモールの一端部を支持するベルトラインモール支持部が前記支持部材に一体的に形成されている、フレームモール。
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