JP2014173182A - ニッケル粉末の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 粗大粒子を含まない、微細で均一な粒径を持ったニッケル粉を大量に低コストで製造する方法を提供する。
【解決手段】 水酸化ニッケル粉を焙焼して生成した酸化ニッケル粉末を還元して形成したニッケル粉の製造方法において、アルカリ土類金属を0.002〜1.00質量%含む水酸化ニッケル1gに対して0.000021〜0.000840リットル/分の酸素を含む非還元性のガスを、水酸化ニッケル1gに対し0.001〜0.040リットル/分の流量で流しながら300〜600℃で焙焼して酸化ニッケル粉を得、次いで、得られた酸化ニッケル粉を、酸化ニッケル粉1gに対して0.003〜0.300リットル/分の水素を含む還元性のガスを、酸化ニッケル1gに対して0.003〜0.400リットル/分の流量で流しながら300〜500℃の温度で還元することを特徴とするニッケル粉の製造方法である。
【選択図】 なし

Description

本発明はニッケル粉の製造方法に係り、更に詳しくは積層セラミックコンデンサの内部電極形成用として用いるニッケル粉の製造方法に関するものである。
積層セラミックコンデンサは、誘電体層と内部電極を交互に積層させた構造を有し、小型高容量の優れたコンデンサである。誘電体としては、チタン酸バリウムに代表されるセラミックス系が用いられている。一方、内部電極には低コストであることからニッケル系材料を用いることが近年は主流となっている。
その積層セラミックコンデンサの容量は近年更なる高容量化が進み、積層セラミックコンデンサのメーカーでは更なる小型化、高容量化を目指し、内部電極および誘電体の薄層化と積層化を進めている。
この薄層化された内部電極では、ニッケル粉の粒径が大きいと電極厚み方向に存在する粒子数が少なく、また、粒子間の空隙も大きくなることから、焼結後の電極に穴開きや途切れが発生して電極として機能しなくなる。
このため、薄層化された積層セラミックコンデンサにおいては、粗大なニッケル粉が混入していると電極間のショートが発生するため、粗大粒子が含まれないことが要求されている。
また、平均粒径より大幅に細かい粒子が存在すると、積層セラミックコンデンサを製造する工程における脱バインダー工程での酸化、焼結工程の焼結開始温度の低温化が生じるため、極端に粒径の細かい粒子が含まれないことも重要である。
従って、上述したように、内部電極用ニッケル粉においては粗大粒子を含まない微細で均一な粒子であることが最も重要な要求特性となっている。
上記問題点を解決するため、微細で粗大粒子を含まないニッケル粉の製造方法が提案されている。
例えば特許文献1では、塩化ニッケル蒸気の気相水素還元法による平均粒径が0.2〜0.6μmであり、かつ平均粒径の2.5倍以上の粒径をもつ粗大粒子の存在率が個数基準で0.1%以下としたニッケル粉の製造方法が提案されている。
また特許文献2では、平均粒径が0.1〜1.0μmのニッケル粉であって、粒径2μm以上のニッケル粉の含有率が、個数基準で700/100万以下であるニッケル粉が、塩化ニッケル蒸気の気相水素還元法等で得たニッケル粉を液体サイクロン等で分級することで得られることが開示されている。
しかしながら、これらの提案で得られるニッケル粉は、いずれもコストが高くなるという問題がある。
気相水素還元法で得られるニッケル粉は結晶性も良く、特性面で優れるが、生産性が低くコスト高となる。また、気相水素還元法等で得たニッケル粉を分級することは、歩留りが悪化してより高コストとなる。
湿式法等により得られた凝集体を解粒処理しても、解粒前の一次粒子径が均一でなければ分級する必要があり、歩留り悪化による高コスト化はさけられない。さらに湿式法により製造すると粒子径が比較的均一なニッケル粉が得られるが、生産性が低くコスト高となる問題は解決されない。
一方、低コストなニッケル粉としては、水酸化ニッケルの加熱還元によって得られるニッケル粉が挙げられる。
例えば特許文献3には、反応槽内のスラリーに、含ニッケル溶液を連続的に添加しつつ、アルカリ溶液を添加して水酸化ニッケル澱物を生成させた後、この水酸化ニッケル澱物をろ過し、水洗し、乾燥して水酸化ニッケルを得る。
この水酸化ニッケルは還元剤として水素を用いて、還元温度400〜550℃で加熱還元されることによりニッケル粉を得る製造方法が開示されている。
しかしながら、水酸化ニッケルの加熱還元によって得られるニッケル粉は大量生産が可能で低コストであるが、微細で均一な粒径のニッケル粉が得がたいという問題点があった。
上記のような問題点を解決するべく、特許文献4では、水酸化ニッケルを焙焼する工程において、水酸化ニッケルに対して大量の空気を流しながら焙焼することにより、酸化性雰囲気下で加熱し、さらに得られた酸化ニッケルを還元する工程において、酸化ニッケルに対し大量の水素ガスを用いて加熱還元することにより、平均粒径が0.2〜0.4μmの微細なニッケル粉を製造する方法が提案されているが、焙焼工程、還元工程ともに大量の雰囲気ガスを必要とすることから生産性が良いとはいえず、コスト高となる問題は解決されない。
従って、粗大粒子を含まない均一な粒径のニッケル粉を大量に低コストで製造する方法が求められている。
特開平11−189801号公報 特開2001−73007号公報 特開2003−213310号公報 特開2009−24197号公報
本発明は、粗大粒子を含まない、微細で均一な粒径を持ったニッケル粉を大量に低コストで製造する方法を提供することを目的とするものである。
本発明の第一の発明は、水酸化ニッケル粉を焙焼して生成した酸化ニッケル粉末を還元して形成したニッケル粉の製造方法において、アルカリ土類金属を0.002〜1.00質量%含む水酸化ニッケル1gに対して0.000021〜0.00084リットル/分の酸素を含む非還元性のガスを、水酸化ニッケル1gに対し0.001〜0.040リットル/分の流量で流しながら300〜600℃で焙焼して酸化ニッケル粉を得、次いで、得られた酸化ニッケル粉を、酸化ニッケル粉1gに対して0.003〜0.300リットル/分の水素を含む還元性のガスを、酸化ニッケル1gに対して0.003〜0.400リットル/分の流量で流しながら300〜500℃の温度で還元することを特徴とするニッケル粉の製造方法である。
本発明の第二の発明は、第一の発明における酸化ニッケル粉の還元に用いる前記還元性のガス中の水素濃度が、10容量%以上であることを特徴とするニッケル粉の製造方法である。
本発明の第三の発明は、第一及び第二の発明における水酸化ニッケルに含有されるアルカリ土類金属が、マグネシウムであることを特徴とするニッケル粉の製造方法である。
本発明によれば、粗大粒子を含まない、微細で均一な粒径を持ったニッケル粉を大量に低コストで得ることができる。
本発明のニッケル粉の製造方法においては、水酸化ニッケルの焙焼条件および酸化ニッケルの還元条件に特徴を有している。
即ち、本発明においては、酸化ニッケルを低温、高濃度の水素雰囲気下で還元を完了させることにより、粗大粒子を含まない均一なニッケル粉を得ている。低温で還元を完了させるためには、粒径が細かい酸化ニッケルを用いることが必要である。
具体的には、水酸化ニッケル1gに対して、0.000021〜0.00084リットル/分の酸素を含む非還元性のガスを、水酸化ニッケル1gに対してトータル0.001〜0.040リットル/分の流量で、流しながら300〜600℃の温度で焙焼して酸化ニッケル粉を作製する。さらに得られた酸化ニッケル粉1gに対して、0.003〜0.3リットル/分の水素を含む還元性のガスを、流量が0.003〜0.400リットル/分となるように調整して流しながら300〜500℃の温度にて加熱還元してニッケル粉を作製する。
まず、アルカリ土類金属を含む水酸化ニッケル粉を焙焼する。
この焙焼に際しては、試料の水酸化ニッケル1gに対して0.000021〜0.00084リットル/分の酸素を含む非還元性ガスを、水酸化ニッケル1gに対しトータルで0.001〜0.040リットル/分の流量で、流すとともに300〜600℃の温度にて焙焼して酸化ニッケルを得るが、その際の「酸素量とトータルの供給ガス量」について説明する。
この焙焼時に流すガス中の酸素の量が、水酸化ニッケル1gに対して0.000021リットル/分未満であると、水酸化ニッケルから酸化ニッケルへの分解が徐々に進むために酸化ニッケルの結晶が成長する。また、供給ガスの量が0.001リットル/分未満であると水酸化ニッケルの分解により発生した水蒸気の除去が充分に行えないため、水酸化ニッケルの分解が阻害され水酸化ニッケルが残る可能性が高くなり、均一な酸化ニッケルを得ることが困難となる。不均一な酸化ニッケルを還元した場合、均一な粒径を持ったニッケル粉を得ることは難しい。
一方、焙焼時に流すガス中の酸素の量が0.00084リットル/分を超え、酸素を含む非還元性ガスの流量が0.040リットル/分を超えても均一で微細な酸化ニッケルを得る効果は得られるが、その効果に更なる改善はなく、コスト高となるのみである。また、大量のガスを流すと微細な酸化ニッケル粉が飛散し、歩留りの低下を招く。
次に、焙焼温度について説明する。
この焙焼に際しての温度を水酸化ニッケルの残留を防ぐために、焙焼時の温度を600℃以上とすると、焙焼時に酸化ニッケルの焼結が進み、粗大な酸化ニッケル粉となってしまう。このようにして得られた酸化ニッケルを還元した場合、粗大粒子を含む粒径が不均一なニッケル粉となってしまう。
一方、焙焼時の温度が300℃未満では、水酸化ニッケルから酸化ニッケルへの転換が十分に進まず、還元が不均一に進むため不均一な粒径のニッケル粉となる。
焙焼時間は特に限定されるものではなく、焙焼時に流す空気量、焙焼温度、投入する水酸化ニッケル粉の量により、全ての水酸化ニッケルが酸化ニッケルに転換されるのに必要な時間とすればよい。
次に、このようにして得られた酸化ニッケルを、水素を含む雰囲気下で還元する際、酸化ニッケル1gに対し、0.003〜0.300リットル/分の水素を含む還元ガスを、酸化ニッケル1gに対し、0.003〜0.400リットル/分の流量を流しながら、300〜500℃の温度で還元する。
このとき、水素ガスのみを流してもよく、水素ガスと窒素ガスなどの不活性ガスとの混合ガスを流してもよい。
ここで、上記還元時の水素量とトータルの供給ガス量について説明する。
還元時に流す水素の量が酸化ニッケル1gに対して0.003リットル/分未満の場合は、還元が徐々に進むためにニッケル粉の粒成長が起こり、所望の粗大粒子を含まないニッケル粉が得られない。
また、還元ガスの総量が0.003リットル/分未満である場合、還元によって発生した水蒸気の除去が十分に行われず、還元反応が不均一に進むためニッケル粉の粒成長が起こり、所望の粗大粒子を含まない、均一な粒径のニッケル粉が得られない。
一方、還元時に流す水素の量が、酸化ニッケル粉1gに対して0.300リットル/分を超えても、粗大粒子を含まない均一な粒径のニッケル粉は得られるが、さらなる改善の効果はなく、無駄な水素が増えコスト増となるのみである。
また、還元時に流すトータルの供給ガス量が、酸化ニッケル粉1gに対して0.400リットル/分を超えても、粗大粒子を含まない均一な粒径のニッケル粉は得られるが、さらなる改善の効果はなく、コスト増となるのみである。
次に、還元時の温度について説明する。
還元温度を300〜500℃と限定したのは、還元温度が500℃を超えると、還元されたニッケル粉が還元中に焼結し、結果として粗大粒子となり所望のニッケル粉を得ることができない。
他方で、300℃未満の温度では、酸化ニッケルからニッケルへの還元が進みにくく、還元後のニッケル粉に未還元の酸化ニッケルが混入する危険があり、さらに長時間かけてもニッケル粉の凝集が進み、結果として粗大粒子となるためである。
なお、還元時間は特に限定されるものではなく、還元時に流す水素量、還元温度、投入する酸化ニッケル粉の量により、全ての酸化ニッケルがニッケル粉に還元されるのに必要な時間とすればよく、所望の粒径のニッケル粉が得られるように制御することが好ましい。
焙焼および還元に用いる設備は、雰囲気を制御できれば特に制限はなく、例えば、バッチ式雰囲気炉、バッチ式ロータリーキルン、連続式ローラーハースキルン、連続式プッシャー炉、連続式ロータリーキルンなどを用いることができる。
次に、水酸化ニッケルに含有されるアルカリ土類金属の種類について説明する。
含まれるアルカリ土類金属としては、マグネシウムが好ましい。
水酸化ニッケルにマグネシウムを含有させることで、還元時のニッケル粒子生成時において、より良好な粒子の微細化、球状化、並びに粒子表面の平滑性を得ることが出来る。
その水酸化ニッケルに含有されるアルカリ土類金属の含有量について説明する。
本発明に係るニッケル粉の製造に用いる水酸化ニッケル粉は、通常の公知の方法により得ることができる。例えば、塩化ニッケルや硫酸ニッケルなどの水溶性ニッケル塩の水溶液をpH制御して中和沈澱させることで得られる水酸化ニッケル粉を用いることができる。
即ち、水酸化ニッケル粉に含有されるアルカリ土類金属は、水溶性塩などの水溶性物質としてニッケル塩水溶液に混合しておき、水酸化ニッケルの生成時に共沈させてやればよい。水酸化ニッケルの製造設備に特に制限はなく、通常用いられる設備でよく、例えば、撹拌機を有する貯槽でpH管理が行えるものであればよい。
水酸化ニッケル粉に含まれるアルカリ土類金属は、還元時におけるニッケル粒子生成時の粒子の微細化および球状化、さらには粒子表面の平滑性改善に効果がある。
そこで、水酸化ニッケル中のアルカリ土類金属の含有量は、0.002〜1.00質量%とする。
アルカリ土類金属が0.002質量%未満の場合には、微細化および平滑性改善の効果が見られない。アルカリ土類金属が1.00質量%を超えた場合には、得られるニッケル粉のニッケル品位の低下により、積層セラミックコンデンサの内部電極として用いられた場合に、電極の電気抵抗値が大きくなり過ぎ、コンデンサの損失係数の悪化を招く。
次に、酸化ニッケル粉の還元に用いる還元性ガス中の水素濃度について説明する。
この還元時に用いる還元ガス中の水素濃度は、10容量%以上であることが好ましい。還元時に用いる還元ガス中の水素濃度が10容量%未満になると、酸化ニッケルの還元が徐々にしか進まないため、還元中に還元されたニッケル粉の焼結が起こる可能性があり、結果として粗大粒子の発生を招き、所望の均一な粒径のニッケル粉が得られなくなる可能性があるためである。
以上、述べた水酸化ニッケルの焙焼と還元によって得られたニッケル粉は、粒径が均一で粗大粒子を含まず、粒子間の凝集も非常に少ないものであるが、工程中に生成した凝集粉の解砕あるいは工程中に混入した異物を除去する目的から、乾式または湿式による遠心力やフィルターを用いた解砕や分級を行ってもよい。
以上のような本発明によるニッケル粉の製造方法を用いることで、焼結工程、並びに還元工程で大量の雰囲気ガスを使用することなく、即ち、低いコストでニッケル粉を得ることができる。ここで得られたニッケル粉は、レーザー散乱法による粒度分布測定でD90が1.5μm以下のニッケル粉であり、汎用積層セラミックコンデンサの内部電極向けに好適のものである。
以下に、本発明の実施例を用いて詳細に説明するが、本発明は、これらの実施例によって何ら限定されるものではない。
100gの塩化ニッケル6水和物(試薬1級、和光純薬工業株式会社製)と塩化マグネシウム6水和物(試薬1級、和光純薬工業株式会社製)0.2g(水酸化ニッケル中Mg含有量0.06質量%相当)を、純水250mLに溶解して塩化ニッケル水溶液を調整した。
次いで、水酸化ナトリウム(試薬1級、和光純薬工業株式会社製)35.5gを純水250mLに溶解した溶液を、先に調製した塩化ニッケル水溶液に添加し、生成した水酸化物をろ過した。さらに、これを1Lの純水で水洗し、再びろ過した(以降、本操作を「ろ過水洗」と呼ぶ)。同様にろ過水洗を4回繰り返した後に、箱型大気乾燥機(DX601、ヤマト科学株式会社製)で120℃、48時間の乾燥を行い、乾燥水酸化ニッケルを得た。
得られた乾燥水酸化ニッケルを、バッチ式雰囲気炉(管状炉、入江製作所製)を用いて、乾燥水酸化ニッケル1g当たり、酸素量が0.000252リットル/分となるように調整した、酸素を含む非還元性のガスを、トータルで0.015リットル/分の流量となるように窒素ガスを混合して流し、450℃で2時間保持して焙焼して酸化ニッケル粉を得た。
次に、焙焼により得られた酸化ニッケル粉1gあたり0.020リットル/分の水素と、0.010リットル/分の窒素を混合して流したバッチ式雰囲気炉中に、420℃で2時間保持してニッケル粉を得た。なお、混合ガス中の水素は67容量%、酸化ニッケル1gあたりの混合ガス量は0.030リットル/分となった。
この得られたニッケル粉を走査型電子顕微鏡(JSM−5510、日本電子株式会社製)にて粒子確認を行い、レーザー散乱粒度分布測定装置(FRAマイクロトラック、日機装株式会社製)にて粒度分布の測定を行った。
水酸化ニッケル中のMg添加量、焙焼条件および還元条件、粒度分布測定結果を表1に示す。
実施例1と同様にして乾燥水酸化ニッケルを製造した。
得られた乾燥水酸化ニッケルを、バッチ式雰囲気炉(管状炉、入江製作所製)を用いて、乾燥水酸化ニッケル1g当たり、酸素量が0.000021リットル/分となるように調整した、酸素を含む非還元性のガスを、トータルで0.015リットル/分の流量となるように窒素ガスも併せて流し、450℃で2時間保持して焙焼して酸化ニッケル粉を得た。
次に、焙焼により得られた酸化ニッケル粉1gあたり0.005リットル/分の水素と、0.0025リットル/分の窒素を混合して流したバッチ式雰囲気炉中に420℃で2時間保持してニッケル粉を得た。なお、混合ガス中の水素は67容量%、酸化ニッケル1gあたりの混合ガス量は0.0075リットル/分となった。
水酸化ニッケル中のMg添加量、焙焼条件および還元条件、粒度分布測定結果を表1に示す。
実施例1と同様にして乾燥水酸化ニッケルを製造した。
得られた乾燥水酸化ニッケルを、バッチ式雰囲気炉(管状炉、入江製作所製)を用いて、その乾燥水酸化ニッケル1g当たり、酸素量が0.001470リットル/分となるように調整した、酸素を含む非還元性のガスを、トータルで0.040リットル/分の流量となるように窒素ガスも併せて流し、450℃で2時間保持して焙焼して酸化ニッケル粉を得た。
次に、焙焼により得られた酸化ニッケル粉1gあたり、0.050リットル/分の水素と、0.025リットル/分の窒素を混合して流したバッチ式雰囲気炉中に420℃で保持してニッケル粉を得た。なお、混合ガス中の水素は67容量%、酸化ニッケル1gあたりの混合ガス量は0.075リットル/分となった。
水酸化ニッケル中のMg添加量、焙焼条件および還元条件、粒度分布測定結果を表1に示す。
実施例1と同様にして乾燥水酸化ニッケルを製造した。
得られた乾燥水酸化ニッケルを、バッチ式雰囲気炉(管状炉、入江製作所製)を用いて乾燥水酸化ニッケル1g当たりの酸素量が0.000252リットル/分となるように調整した、酸素を含む非還元性のガスを、トータルで0.015リットル/分の流量となるように窒素ガスも併せて流し、300℃で2時間保持して焙焼して酸化ニッケル粉を得た。
次に、焙焼により得られた酸化ニッケル粉1gあたり0.020リットル/分の水素と、0.010リットル/分の窒素を混合して流したバッチ式雰囲気炉中に420℃で2時間保持してニッケル粉を得た。なお、混合ガス中の水素は67容量%、酸化ニッケル1gあたりの混合ガス量は0.030リットル/分となった。
得られたニッケル粉を走査型電子顕微鏡(JSM−5510、日本電子株式会社製)にて粒子確認を行い、レーザー散乱粒度分布測定装置(FRAマイクロトラック、日機装株式会社製)にて粒度分布の測定を行った。
水酸化ニッケル中のMg添加量、焙焼条件および還元条件、粒度分布測定結果を表1に示す。
実施例1と同様にして乾燥水酸化ニッケルを製造した。
得られた乾燥水酸化ニッケルをバッチ式雰囲気炉(管状炉、入江製作所製)を用いて、乾燥水酸化ニッケル1g当たりの酸素量が0.000252リットル/分となるように調整した、酸素を含む非還元性のガスを、トータルで0.015リットル/分の流量となるように窒素ガスも併せて流し、600℃で2時間保持して焙焼して酸化ニッケル粉を得た。
次に、焙焼により得られた酸化ニッケル粉1gあたり0.020リットル/分の水素と、0.010リットル/分の窒素を混合して流したバッチ式雰囲気炉中に420℃で2時間保持してニッケル粉を得た。なお、混合ガス中の水素は67容量%、酸化ニッケル1gあたりの混合ガス量は0.030リットル/分となった。
得られたニッケル粉を走査型電子顕微鏡(JSM−5510、日本電子株式会社製)にて粒子確認を行い、レーザー散乱粒度分布測定装置(FRAマイクロトラック、日機装株式会社製)にて粒度分布の測定を行った。
水酸化ニッケル中のMg添加量、焙焼条件および還元条件、粒度分布測定結果を表1に示す。
実施例1と同様にして乾燥水酸化ニッケルを製造した。
得られた乾燥水酸化ニッケルをバッチ式雰囲気炉(管状炉、入江製作所製)を用いて、乾燥水酸化ニッケル1g当たりの酸素量が、0.000021リットル/分となるように調整した、酸素を含む非還元性のガスを、トータルで0.001リットル/分の流量となるように窒素ガスも併せて流し、450℃で2時間保持して焙焼して酸化ニッケル粉を得た。
次に、焙焼により得られた酸化ニッケル粉1gあたり0.020リットル/分の水素と、0.010リットル/分の窒素を混合して流したバッチ式雰囲気炉中に420℃で2時間保持してニッケル粉を得た。なお、混合ガス中の水素は67容量%、酸化ニッケル1gあたりの混合ガス量は0.030リットル/分となった。
得られたニッケル粉を走査型電子顕微鏡(JSM−5510、日本電子株式会社製)にて粒子確認を行い、レーザー散乱粒度分布測定装置(FRAマイクロトラック、日機装株式会社製)にて粒度分布の測定を行った。
水酸化ニッケル中のMg添加量、焙焼条件および還元条件、粒度分布測定結果を表1に示す。
実施例1と同様にして乾燥水酸化ニッケルを製造した。
得られた乾燥水酸化ニッケルを、バッチ式雰囲気炉(管状炉、入江製作所製)を用いて、乾燥水酸化ニッケル1g当たりの酸素量が0.00005リットル/分となるように調整した、酸素を含む非還元性のガスを、トータルで0.001リットル/分の流量となるように窒素ガスも併せて流し、450℃で2時間保持して焙焼して酸化ニッケル粉を得た。
次に、焙焼により得られた酸化ニッケル粉1gあたり0.020リットル/分の水素と、0.010リットル/分の窒素を混合して流したバッチ式雰囲気炉中に420℃で2時間保持してニッケル粉を得た。なお、混合ガス中の水素は67容量%、酸化ニッケル1gあたりの混合ガス量は0.030リットル/分となった。
得られたニッケル粉を走査型電子顕微鏡(JSM−5510、日本電子株式会社製)にて粒子確認を行い、レーザー散乱粒度分布測定装置(FRAマイクロトラック、日機装株式会社製)にて粒度分布の測定を行った。
水酸化ニッケル中のMg添加量、焙焼条件および還元条件、粒度分布測定結果を表1に示す。
実施例1と同様にして乾燥水酸化ニッケルを製造した。
得られた乾燥水酸化ニッケルを、バッチ式雰囲気炉(管状炉、入江製作所製)を用いて乾燥水酸化ニッケル1g当たりの酸素量が0.000840リットル/分となるように調整した、酸素を含む非還元性のガスを、トータルで0.040リットル/分の流量となるように窒素ガスも併せて流し、450℃で2時間保持して焙焼して酸化ニッケル粉を得た。
次に、焙焼により得られた酸化ニッケル粉1gあたり0.020リットル/分の水素と、0.010リットル/分の窒素を混合して流したバッチ式雰囲気炉中に420℃で2時間保持してニッケル粉を得た。なお、混合ガス中の水素は67容量%、酸化ニッケル1gあたりの混合ガス量は0.030リットル/分となった。
得られたニッケル粉を走査型電子顕微鏡(JSM−5510、日本電子株式会社製)にて粒子確認を行い、レーザー散乱粒度分布測定装置(FRAマイクロトラック、日機装株式会社製)にて粒度分布の測定を行った。
水酸化ニッケル中のMg添加量、焙焼条件および還元条件、粒度分布測定結果を表1に示す。
100gの塩化ニッケル6水和物(試薬1級、和光純薬工業株式会社製)と塩化マグネシウム6水和物(試薬1級、和光純薬工業株式会社)0.007g(水酸化ニッケル中Mg含有量0.002質量%相当)を、純水250mLに溶解して塩化ニッケル水溶液を調整した。
次いで、水酸化ナトリウム(試薬1級、和光純薬工業株式会社)35.5gを純水250mLに溶解した溶液を、先に調製した塩化ニッケル水溶液に添加し、生成した水酸化物をろ過した。さらに、これを1Lの純水で水洗し、再びろ過した(以降、本操作を「ろ過水洗」と呼ぶ)。同様にろ過水洗を4回繰り返した後に、箱型大気乾燥機(DX601、ヤマト科学株式会社製)で120℃、48時間の乾燥を行い、乾燥水酸化ニッケルを得た。
得られた乾燥水酸化ニッケルを、バッチ式雰囲気炉(管状炉、入江製作所製)を用いて、乾燥水酸化ニッケル1g当たり、酸素量が0.000021リットル/分となるように調整した、酸素を含む非還元性のガスを、トータルで0.001リットル/分の流量となるように窒素ガスを併せて流し、300℃で2時間保持して焙焼して酸化ニッケル粉を得た。
次に、焙焼により得られた酸化ニッケル粉1gあたり0.003リットル/分の水素のみを流したバッチ式雰囲気炉中に、300℃で2時間保持してニッケル粉を得た。なお、混合ガス中の水素は100容量%、酸化ニッケル1gあたりの混合ガス量は0.003リットル/分となった。
この得られたニッケル粉を走査型電子顕微鏡(JSM−5510、日本電子株式会社製)にて粒子確認を行い、レーザー散乱粒度分布測定装置(FRAマイクロトラック、日機装株式会社製)にて粒度分布の測定を行った。
水酸化ニッケル中のMg添加量、焙焼条件および還元条件、粒度分布測定結果を表1に示す。
100gの塩化ニッケル6水和物(試薬1級、和光純薬工業株式会社製)と塩化マグネシウム6水和物(試薬1級、和光純薬工業株式会社)3.3g(水酸化ニッケル中Mg含有量1.00質量%相当)を、純水250mLに溶解して塩化ニッケル水溶液を調整した。
次いで、水酸化ナトリウム(試薬1級、和光純薬工業株式会社)35.5gを純水250mLに溶解した溶液を、先に調製した塩化ニッケル水溶液に添加し、生成した水酸化物をろ過した。さらに、これを1Lの純水で水洗し、再びろ過した(以降、本操作を「ろ過水洗」と呼ぶ)。同様にろ過水洗を4回繰り返した後に、箱型大気乾燥機(DX601、ヤマト科学株式会社製)で120℃、48時間の乾燥を行い、乾燥水酸化ニッケルを得た。
得られた乾燥水酸化ニッケルを、バッチ式雰囲気炉(管状炉、入江製作所製)を用いて、乾燥水酸化ニッケル1g当たり、酸素量が0.000840リットル/分となるように調整した、酸素を含む非還元性のガスを、トータルで0.040リットル/分の流量となるように窒素ガスを併せて流し、600℃で2時間保持の焙焼を施して酸化ニッケル粉を得た。
次に、焙焼により得られた酸化ニッケル粉1gあたり0.300リットル/分の水素と、0.100リットル/分の窒素を混合して流したバッチ式雰囲気炉中に、500℃で2時間保持してニッケル粉を得た。なお、混合ガス中の水素は75容量%、酸化ニッケル1gあたりの混合ガス量は0.400リットル/分となった。
この得られたニッケル粉を走査型電子顕微鏡(JSM−5510、日本電子株式会社製)にて粒子確認を行い、レーザー散乱粒度分布測定装置(FRAマイクロトラック、日機装株式会社製)にて粒度分布の測定を行った。
水酸化ニッケル中のMg添加量、焙焼条件および還元条件、粒度分布測定結果を表1に示す。
実施例9と同様にして乾燥水酸化ニッケルを製造した。
得られた乾燥水酸化ニッケルを、バッチ式雰囲気炉(管状炉、入江製作所製)を用いて、乾燥水酸化ニッケル1g当たりの酸素量が0.000021リットル/分となるように調整した酸素を含む非還元性のガスを、トータルで0.001リットル/分の流量となるように窒素ガスも併せて流し、300℃で2時間保持して焙焼して酸化ニッケル粉を得た。
次に、焙焼により得られた酸化ニッケル粉1gあたり0.003リットル/分の水素と、0.027リットル/分の窒素を混合して流したバッチ式雰囲気炉中に300℃で2時間保持してニッケル粉を得た。なお、混合ガス中の水素は10容量%、酸化ニッケル1gあたりの混合ガス量は0.030リットル/分となった。
得られたニッケル粉を走査型電子顕微鏡(JSM−5510、日本電子株式会社製)にて粒子確認を行い、レーザー散乱粒度分布測定装置(FRAマイクロトラック、日機装株式会社製)にて粒度分布の測定を行った。
水酸化ニッケル中のMg添加量、焙焼条件および還元条件、粒度分布測定結果を表1に示す。
(比較例1)
実施例1と同様にして乾燥水酸化ニッケルを製造した。
得られた乾燥水酸化ニッケルを、バッチ式雰囲気炉(管状炉、入江製作所製)を用いて乾燥水酸化ニッケル1g当たりの酸素量が0.000252リットル/分となるように調整した、酸素を含む非還元性のガスを、トータルで0.015リットル/分となるように窒素ガスも併せて流し、450℃で2時間保持して焙焼して酸化ニッケル粉を得た。
次に、焙焼により得られた酸化ニッケル粉1gあたり0.002リットル/分の水素と、0.006リットル/分の窒素を混合して流したバッチ式雰囲気炉中に420℃で6時間保持してニッケル粉を得た。なお、混合ガス中の水素は25容量%、酸化ニッケル1gあたりの混合ガス量は0.008リットル/分となった。
水酸化ニッケル中のMg添加量、焙焼条件および還元条件、粒度分布測定結果を表1に示す。
(比較例2)
実施例1と同様にして乾燥水酸化ニッケルを製造した。
得られた水酸化ニッケルを、バッチ式雰囲気炉(管状炉、入江製作所製)を用いて乾燥水酸化ニッケル1g当たりの酸素量が0.000252リットル/分となるように調整した、酸素を含む非還元性のガスを、トータルで0.015リットル/分となるように窒素ガスも併せて流し、800℃で2時間保持して焙焼して酸化ニッケル粉を得た。
次に、焙焼により得られた酸化ニッケル粉1gあたり0.050リットル/分の水素と、0.025リットル/分の窒素を混合して流したバッチ式雰囲気炉中に420℃で2時間保持してニッケル粉を得た。なお、混合ガス中の水素は67容量%、酸化ニッケル1gあたりの混合ガス量は0.075リットル/分となった。
水酸化ニッケル中のMg添加量、焙焼条件および還元条件、粒度分布測定結果を表1に示す。
(比較例3)
実施例1と同様にして乾燥水酸化ニッケルを製造した。
得られた乾燥水酸化ニッケルを、バッチ式雰囲気炉(管状炉、入江製作所製)を用いて乾燥水酸化ニッケル1g当たりの酸素量が0.000252リットル/分となるように調整した、酸素を含む非還元性のガスを、トータルで0.015リットル/分となるように窒素ガスも併せて流し、250℃で2時間保持して焙焼して酸化ニッケル粉を得た。
次に、焙焼により得られた酸化ニッケル粉1gあたり0.050リットル/分の水素と、0.025リットル/分の窒素を混合して流したバッチ式雰囲気炉中に420℃で2時間保持してニッケル粉を得た。なお、混合ガス中の水素は67容量%、酸化ニッケル1gあたりの混合ガス量は0.075リットル/分となった。
乾燥水酸化ニッケル中のMg添加量、焙焼条件および還元条件、粒度分布測定結果を表1に示す。
(比較例4)
実施例1と同様にして乾燥水酸化ニッケルを製造した。
得られた乾燥水酸化ニッケルを、バッチ式雰囲気炉(管状炉、入江製作所製)を用いて乾燥水酸化ニッケル1g当たりの酸素量が0.000010リットル/分となるように調整した、酸素を含む非還元性のガスを、トータルで0.001リットル/分となるように窒素ガスも併せて流し、450℃で2時間保持して焙焼して酸化ニッケル粉を得た。
次に、焙焼により得られた酸化ニッケル粉1gあたり0.020リットル/分の水素と、0.060リットル/分の窒素を混合して流したバッチ式雰囲気炉中に420℃で6時間保持してニッケル粉を得た。なお、混合ガス中の水素は25容量%、酸化ニッケル1gあたりの混合ガス量は0.080リットル/分となった。
乾燥水酸化ニッケル中のMg添加量、焙焼条件および還元条件、粒度分布測定結果を表1に示す。
(比較例5)
実施例1と同様にして乾燥水酸化ニッケルを製造した。
得られた乾燥水酸化ニッケルを、バッチ式雰囲気炉(管状炉、入江製作所製)を用いて乾燥水酸化ニッケル1g当たりの酸素量が0.001000リットル/分となるように調整した、酸素を含む非還元性のガスを、トータルで0.040リットル/分となるように窒素ガスも併せて流し、450℃で2時間保持して焙焼して酸化ニッケル粉を得た。
次に、焙焼により得られた酸化ニッケル粉1gあたり0.020リットル/分の水素と、0.060リットル/分の窒素を混合して流したバッチ式雰囲気炉中に420℃で6時間保持してニッケル粉を得た。なお、混合ガス中の水素は25容量%、酸化ニッケル1gあたりの混合ガス量は0.080リットル/分となった。
水酸化ニッケル中のMg添加量、焙焼条件および還元条件、粒度分布測定結果を表1に示す。
(比較例6)
実施例1と同様にして水酸化ニッケルを製造した。
得られた水酸化ニッケルをバッチ式雰囲気炉(管状炉、入江製作所製)を用いて、乾燥水酸化ニッケル1g当たり酸素量0.000021リットル/分として流し、酸素を含む非還元性のガス量をトータルで0.0005リットル/分となるように窒素ガスも併せて流し、450℃で2時間保持して焙焼して酸化ニッケル粉を得た。
焙焼により得られた酸化ニッケル粉1gあたり0.020リットル/分の水素と、0.060リットル/分の窒素を混合して流したバッチ式雰囲気炉中に420℃で6時間保持してニッケル粉を得た。混合ガス中の水素は25容量%、酸化ニッケル1gあたりの混合ガス量は0.080リットル/分となった。
水酸化ニッケル中のMg添加量、焙焼条件および還元条件、粒度分布測定結果を表1に示す。
(比較例7)
実施例1と同様にして水酸化ニッケルを製造した。
得られた水酸化ニッケルをバッチ式雰囲気炉(管状炉、入江製作所製)を用いて、乾燥水酸化ニッケル1g当たり酸素量0.000840リットル/分として流し、酸素を含む非還元性のガス量をトータルで0.080リットル/分となるように窒素ガスも併せて流し、450℃で2時間保持して焙焼して酸化ニッケル粉を得た。
焙焼により得られた酸化ニッケル粉1gあたり0.020リットル/分の水素と、0.060リットル/分の窒素を混合して流したバッチ式雰囲気炉中に420℃で6時間保持してニッケル粉を得た。混合ガス中の水素は25容量%、酸化ニッケル1gあたりの混合ガス量は0.080リットル/分となった。
水酸化ニッケル中のMg添加量、焙焼条件および還元条件、粒度分布測定結果を表1に示す。
以上の実施例から明らかなように、本発明に係る製造方法で得られた実施例1から実施例11のニッケル粉は、レーザー散乱法による粒度分布でD90の値が1.5μm以下のシャープな粒度分布のニッケル粉が得られた。このニッケル粉は汎用積層セラミックコンデンサの内部電極向けに好適のものである。
これに対して、酸化ニッケルを得る焙焼時の酸素量が0.00084リットル/分を超えた、または、混合ガス量が0.04リットル/分を超えた、比較例5、7を除く比較例のニッケル粉はD90の値が2.0を超えていることから粗大粒子が含まれていることがわかる。したがって、比較例5、7を除く比較例のニッケル粉は積層セラミックコンデンサ用ニッケル粉として好ましくないことがわかる。また、比較例5、7は酸化ニッケルを得る時の酸素量、又は混合ガス量の使用量が多いため、好ましくない。
Figure 2014173182

Claims (3)

  1. 水酸化ニッケル粉を焙焼して生成した酸化ニッケル粉末を還元して形成したニッケル粉の製造方法において、
    アルカリ土類金属を0.002〜1.00質量%含む水酸化ニッケル1gに対して0.000021〜0.00084リットル/分の酸素を含む非還元性のガスを、水酸化ニッケル1gに対し0.001〜0.040リットル/分の流量で流しながら300〜600℃で焙焼して酸化ニッケル粉を得、
    次いで、前記酸化ニッケル粉を、酸化ニッケル粉1gに対して0.003〜0.300リットル/分の水素を含む還元性のガスを、酸化ニッケル1gに対して0.003〜0.400リットル/分の流量で流しながら300〜500℃の温度で還元することを特徴とするニッケル粉の製造方法。
  2. 酸化ニッケル粉の還元に用いる前記還元性のガス中の水素濃度が、10容量%以上であることを特徴とする請求項1に記載のニッケル粉の製造方法。
  3. 前記水酸化ニッケルに含有されるアルカリ土類金属が、マグネシウムであることを特徴とする請求項1又は2に記載のニッケル粉の製造方法。
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