JP2014161883A - 高温易崩壊性シェルモールド用レジンコーテッドサンド及びそれを用いて得られた鋳型並びに鋳物の製造方法 - Google Patents

高温易崩壊性シェルモールド用レジンコーテッドサンド及びそれを用いて得られた鋳型並びに鋳物の製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2014161883A
JP2014161883A JP2013035250A JP2013035250A JP2014161883A JP 2014161883 A JP2014161883 A JP 2014161883A JP 2013035250 A JP2013035250 A JP 2013035250A JP 2013035250 A JP2013035250 A JP 2013035250A JP 2014161883 A JP2014161883 A JP 2014161883A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
resin
casting
mold
sand
coated sand
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2013035250A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6054774B2 (ja
Inventor
Tomohiro Takama
智宏 高間
Hideo Hoshiyama
英男 星山
Nobuki Matsuo
伸樹 松尾
Taketo Sasaki
健人 佐々木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Honda Motor Co Ltd
Asahi Yukizai Corp
Original Assignee
Honda Motor Co Ltd
Asahi Organic Chemicals Industry Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Honda Motor Co Ltd, Asahi Organic Chemicals Industry Co Ltd filed Critical Honda Motor Co Ltd
Priority to JP2013035250A priority Critical patent/JP6054774B2/ja
Publication of JP2014161883A publication Critical patent/JP2014161883A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6054774B2 publication Critical patent/JP6054774B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Mold Materials And Core Materials (AREA)
  • Molds, Cores, And Manufacturing Methods Thereof (AREA)

Abstract

【課題】高温の状態でも容易に崩壊させることの出来る鋳型を与える高温易崩壊性シェルモールド用レジンコーテッドサンド、及びそれを用いて得られた高温易崩壊性鋳型、並びに、そのような鋳型を用いて鋳物を有利に製造する方法を提供する。
【解決手段】フェノールとビスフェノールAを質量比で5〜30:95〜70の割合で用い、それらとアルデヒド成分とを反応させて得られるビスフェノールA変性フェノール樹脂にて、粒形係数が1.2以下である球状形状の骨材を被覆して、200℃以上の温度で易崩壊性を示すシェルモールド用レジンコーテッドサンドを構成した。
【選択図】なし

Description

本発明は、高温易崩壊性シェルモールド用レジンコーテッドサンド及びそれを用いて得られた高温易崩壊性鋳型、並びに鋳物の製造方法に係り、特に、高温下においても易崩壊性を示す鋳型の製造に好適に用いられるシェルモールド用レジンコーテッドサンドと、それを用いて得られる高温易崩壊性の鋳型、更にはそのような鋳型を用いて金属溶湯を鋳造し、目的とする鋳物を有利に製造する方法に関するものである。
従来の砂型鋳造においては、鋳物砂を造型して得られる鋳型内において、溶融金属が冷却して凝固、固化した後に、かかる鋳型を構成する主型や砂中子の除去を行なう必要があるが、そのような鋳型、特に砂中子の除去方法としては、一般的に、鋳造してから鋳物の温度が常温付近になるまで冷却した後、ノックアウトマシン等の振動機を用いて鋳物に振動を与えて、砂中子を崩壊させることで、かかる砂中子の除去が行なわれている。しかし、砂中子には、バインダーとしてレジンが用いられているところから、かかるレジンにて鋳物砂が固着して、振動を与えただけでは容易に崩壊しなかったり、鋳物砂の除去に時間がかかったりする等の問題があった。
ところで、そのようなレジンにて固着された砂中子を崩壊させるには、かかるレジンを熱分解させる手法が採用されるのであるが、砂中子に含まれているレジンを熱分解させるためには、充分な熱量を砂中子に与える必要があり、例えば、アルミ鋳物の場合では、アルミニウムの溶融温度に近い温度で1〜2時間保持することにより、レジンを熱分解させ、砂中子を形成する鋳物砂の固化物を分解分離させることが出来る。その後、5〜6時間かけて冷却した後に、振動を与えることで砂中子を崩壊させ、鋳物砂の除去が行なわれる。しかし、この方法においても、高温ではレジンの粘性が高いことから、高温時に鋳物砂を除去するのは困難であり、振動を加えたとしてもエネルギーが吸収され、砂崩壊に有効に働かないため、砂中子を除去するには常温まで冷却させる必要があった。
また、特開平9−182952号公報や特開平11−188477号公報においては、高圧水を噴射させて、鋳物の内部に吹き付けることにより、砂中子を粉砕して、鋳物内部から中子を除去する手法が、提案されている。しかしながら、高圧水を用いた場合にあっては、水が飛び散ることで現場が水浸しとなり、作業現場や作業者に防水対策を行なう必要性がある等、作業性が悪化すると共に、高圧水を噴射させる装置を用意する等の設備を必要とする問題や、除去した砂が水に濡れてしまうところから、砂を再生利用するには、砂を乾燥させる等の手間が掛かる等の問題があった。
このように、何れの方法においても、砂型鋳造により得られた鋳物から鋳物砂を除去するには、かかる鋳物を常温まで冷却させた後でなければならないものであった。ここで、特に、アルミニウムの鋳造においては、鋳物砂の除去を終えた後に、鋳物に熱処理(溶体化処理)を施すことで組織を調整し、素材の性能を向上させることが行なわれている。そのため、上記した従来の鋳物砂の除去方法では、鋳造後のアルミニウム鋳物を冷却して、その温度を一旦常温まで低下させてから、鋳物砂を除去し、その後熱処理炉に投入して、再度温度を上昇させる必要があったのであるが、それでは、冷却から再度昇温を行なうために時間がかかると共に、無駄な熱エネルギーを投入することにもなり、エネルギー消費の点においても、望ましいものではなかったのである。
特開平9−182952号公報 特開平11−188477号公報
ここにおいて、本発明は、かくの如き事情を背景にして為されたものであって、その解決課題とするところは、高温の状態でも容易に崩壊させることの出来る鋳型を与える高温易崩壊性シェルモールド用レジンコーテッドサンド、及びそれを用いて得られた高温易崩壊性の鋳型、並びに、そのような鋳型を用いて鋳物を有利に製造する方法を提供することにある。
そして、本発明にあっては、上述せるような課題を解決するために、200℃以上の温度で易崩壊性を示す鋳型を与え得るシェルモールド用レジンコーテッドサンドにして、フェノールとビスフェノールAを質量比で5〜30:95〜70の割合で用い、それらとアルデヒド成分とを反応させて得られるビスフェノールA変性フェノール樹脂にて、粒形係数が1.2以下である球状形状の骨材を被覆してなることを特徴とする高温易崩壊性シェルモールド用レジンコーテッドサンドを、その要旨とするものである。
なお、かかる本発明に従うシェルモールド用レジンコーテッドサンドの望ましい態様の一つによれば、前記骨材の密充填時のかさ密度は、1.8g/cm3 以上である。
また、そのような本発明に従うシェルモールド用レジンコーテッドサンドは、有利には、(A)アルカリ金属の酸素酸塩、(B)カルボン酸、多価アルコール及びリン酸エステルからなる群より選ばれる化合物の少なくとも1種、及び(C)鉄、銅、ニッケル、コバルト及び亜鉛からなる群より選ばれる金属元素の酸化物の少なくとも1種のうちの、少なくとも一つを含有していることが望ましい。
そして、本発明にあっては、上述の如きシェルモールド用レジンコーテッドサンドを用いて造型して得られる造型物を、加熱硬化せしめてなることを特徴とする高温易崩壊性鋳型をも、その要旨とするものである。
さらに、本発明にあっては、そのような本発明に従う鋳型を用いて金属溶湯の鋳造を行ない、その鋳造が終了した後、かかる鋳型内に形成された鋳物が200℃以上の温度である状態下において、該鋳物を該鋳型から取り出し、直ちに熱処理を実施することを特徴とする鋳物の製造方法をも、その対象としている。
そして、そのような本発明に従う鋳物の製造方法においては、有利には、前記金属溶湯がアルミニウム溶湯であり、前記熱処理が溶体化処理であることを特徴としている。
このように、本発明にあっては、特定組成のビスフェノールA変性フェノール樹脂を用いて、球状形状の骨材を被覆して、シェルモールド用レジンコーテッドサンドを構成しているところから、そのようなレジンコーテッドサンドにて形成された鋳型(主型、中子)は、200℃以上の高温下での機械的衝撃による砂崩壊性能が、効果的に向上せしめられ得ることとなるのである。
そして、そのような鋳型を用いることにより、所定の金属溶湯の鋳造作業において、鋳造後、鋳型を常温まで冷却して、鋳物からの砂の除去、所謂砂落しを行なわなくても、200℃程度まで温度が低下した状態において砂落しを実施することが出来、その後の鋳物の再加熱を行なう工程において、常温まで冷却した場合に比べて、加える熱量を少なくして、作業時間を短縮することが出来る特徴があり、また省エネルギー化によって、コスト面においても低く抑えることが出来るという特徴を発揮するものである。
実施例において中子の崩壊性を測定するために用いた鋳造試験用砂型の縦断面説明図である。 実施例において廃中子を内包したアルミニウム合金鋳物の縦断面説明図である。
ところで、本発明に従うシェルモールド用レジンコーテッドサンド(RCS)は、上述せるように、特定組成のビスフェノールA変性フェノール樹脂にて球状形状の骨材を被覆してなるものであるが、そこにおいて用いられる鋳物砂たる骨材は、球形を呈するものであって、その粒形係数が1.2以下である必要があり、より好ましくは1.0〜1.1であることが、望ましい。この粒形係数が1.2以下である骨材を用いることにより、充填性が良くなって、骨材同士の接点数が多くなるところから、同じ強度を発現するために必要なレジン量や添加物量を少なくすることが出来る特徴があり、これによって、砂崩壊のために必要な熱量を最小限に抑えることが可能となるのである。
ここで用いられる骨材の粒形係数は、一般に、粒子の外形形状を示す一つの尺度として採用され、粒形指数とも称されるものであって、その値が1に近付く程、球形(真球)に近付くことを意味しているものである。そして、そのような粒形係数は、公知の各種の手法で測定された砂表面積を用いて算出された値にて表わされるものであって、例えば、砂表面積測定器(ジョージ・フィッシャー社製)を用いて、1gあたりの実際の砂粒の表面積を測定し、それを、理論的表面積で除した値を意味するものである。なお、理論的表面積とは、砂粒が全て球形であると仮定した場合の表面積である。
そのような本発明に従う骨材としては、粒形係数が1.2以下であれば、如何なる公知の耐火性粒子も用いることが出来、例えば、ケイ砂や再生ケイ砂をはじめ、アルミナサンド、オリビンサンド、ジルコンサンド、クロマイトサンド等の特殊砂、フェロクロム系スラグ、フェロニッケル系スラグ、転炉スラグ等のスラグ系粒子、ムライト系粒子等の多孔質粒子、及びこれらの再生粒子、アルミナボール、マグネシアクリンカー等を挙げることが出来る。また、粒形係数が1.2以下の骨材である市販品としては、例えば、合成ムライトを主成分とするエスパール(山川産業株式会社;商品名)やルナモス(花王クェーカー株式会社;商品名)、アルミナ・ジルコニア・シリカ質溶融耐火物であるファインビーズ(AGCセラミックス株式会社;商品名)等を挙げることが出来るが、これに限定されるものではなく、本発明にて規定される粒形係数を満たす球状骨材であれば、何れも利用可能である。
また、本発明において用いられる骨材は、その密充填時のかさ密度が1.8g/cm3 以上であることが望ましく、中でも、2.1〜2.5g/cm3 であることが、より望ましい。かかるかさ密度が1.8g/cm3 又はそれよりも高くなると、鋳型を造型した際に、鋳型重量が重く、骨材間の隙間が少なくなり、更に鋳造後に機械的衝撃を加えた際に、鋳型内部へその衝撃を効率よく伝えることが出来るようになる。なお、かかるかさ密度が高くなり過ぎると、鋳型の熱容量が増大するようになるところから、崩壊性が悪くならないように、かさ密度は、一般に、2.5g/cm3 以下であることが望ましい。また、かさ密度が1.8g/cm3 よりも小さくなると、骨材間の隙間が多くなり、機械的衝撃を内部に伝え難くなり、崩壊性の向上効果を低下せしめる恐れがある。
そして、本発明にあっては、上記した骨材(鋳物砂)の結合剤として機能する熱硬化性樹脂として、フェノール成分とアルデヒド成分とを反応せしめてフェノール樹脂を製造するに際して、かかるフェノール成分の所定割合をビスフェノールAに置換して得られる、特定組成のビスフェノールA変性フェノール樹脂が用いられ、具体的には、フェノールとビスフェノールAを質量比で5〜30:95〜70の割合で用い、それらとアルデヒド成分とを反応させて得られるものが、用いられることとなる。なお、そのような反応に際して用いられるフェノールとしては、フェノールそのものの他、クレゾール、キシレノール、p−tert−ブチルフェノール、ノニルフェノール等のアルキルフェノールを挙げることが出来、それらのうちの1種が単独で、或いは2種以上が組み合わされて、用いられることとなる。また、そのようなフェノールとビスフェノールAに反応せしめられるアルデヒド成分としては、ホルマリン、パラホルムアルデヒド、トリオキサン、アセトアルデヒド、パラアルデヒド、プロピオンアルデヒド等を挙げることが出来る。
なお、フェノール成分として用いられるフェノールとビスフェノールAの使用割合に関して、フェノールの質量比が5よりも少なくなると、耐熱性が著しく悪化するようになるために、鋳造した際に樹脂が熱分解し、熱間強度が低くなることから、焼付き欠陥等を生じたり、逆に発生するガスによって、ガス欠陥が発生する等の問題を生じる恐れがある。また、フェノールの質量比が30よりも多くなると、耐熱性が高くなり過ぎて、熱間強度が高くなり、鋳造後における200℃以上の高温状態での砂落し作業の進行に際し、従来の常温まで冷却した後に実施する場合に比して、鋳型には充分な熱量が加わっていないことから、砂の崩壊が悪くなる問題がある。
また、上記したフェノール(P)及びビスフェノールA(BPA)からなるフェノール成分と、上記のアルデヒド成分とを反応せしめて、目的とするビスフェノールA変性フェノール樹脂を得るには、それら成分の配合モル比:F/(P+BPA)が0.40〜0.80となるような割合において、それらの成分を用いて、反応せしめることが、推奨される。また、かかる配合モル比の値が0.40以上となるようにすることにより、目的とするビスフェノールA変性フェノール樹脂を充分な収率において得ることが出来る一方、0.80以下とすることにより、得られた樹脂を用いて形成されるシェルモールド用レジンコーテッドサンドにて造型される鋳型の強度を、有利に向上せしめることが出来るようになる。
さらに、この本発明において用いられるフェノール樹脂の製造方法としては、特に制限されるものではなく、従来より公知の各種の手法を採用することが可能であって、例えば、シュウ酸、塩酸、硫酸、リン酸等の酸性物質や、アンモニア、水酸化ナトリウム、水酸化カルシウム等の塩基性物質や、有機酸金属塩、二価金属塩等の触媒を用いて、フェノール類とアルデヒド類とを反応させる手法が、有利に採用されることとなる。
そして、上述の如き所定の触媒を用いて、フェノール及びビスフェノールAと通常のアルデヒド成分とを反応させるには、従来のフェノール樹脂の製造方法と同様にして行なわれることとなる。また、そのようにして得られるビスフェノールA変性フェノール樹脂は、固体状又は液体状(例えば、ワニス状又はエマルジョン等)の形態を呈するものであって、例えば、ヘキサメチレンテトラミン等の硬化剤乃至は硬化触媒の存在下又は非存在下において、加熱せしめることにより、熱硬化性を発現するものである。
ところで、本発明に従うシェルモールド用レジンコーテッドサンド(RCS)の製造に際しては、上述せる如きビスフェノールA変性フェノール樹脂が、所定の骨材に対して混練せしめられて、そのような樹脂にて、骨材が被覆されることとなる。そこにおいて、レジンコーテッドサンド中のビスフェノールA変性フェノール樹脂の配合量は、使用する樹脂の種類や要求される鋳型の強度等を考慮して適宜に決定されるところであって、一義的に限定されるものではないが、一般に、骨材の100質量部に対して、0.2〜2.0質量部程度の範囲内であり、好ましくは0.4〜1.5質量部、更に好ましくは0.6〜1.0質量部の範囲内である。なお、配合量が0.2質量部未満であると、鋳型造型の際に鋳型強度が低く、ハンドリング出来ない状態となる問題があり、また2質量部を超えるようになると、鋳型強度が高くなり過ぎて、崩壊性が悪化する傾向がある。
また、このようにして得られる本発明に従うレジンコーテッドサンドには、添加剤(A)として、アルカリ金属の酸素酸塩が含有せしめられていることが望ましい。このアルカリ金属の酸素酸塩は、鋳込み後の鋳型崩壊性を向上させる役割を果たすものであって、その代表的な例としては、硝酸アルカリ金属塩、過マンガン酸アルカリ金属塩、モリブデン酸アルカリ金属塩、タングステン酸アルカリ金属塩等を挙げることが出来る。中でも、鋳型強度面から、硝酸アルカリ金属塩、モリブデン酸アルカリ金属塩、及びタングステン酸アルカリ金属塩が、好ましく用いられることとなる。更には、入手のし易さ、コスト、及び鋳型強度への影響等を考慮すると、硝酸カリウム、硝酸ナトリウム等に代表される硝酸のアルカリ金属塩が、特に好ましく用いられることとなる。なお、これらのアルカリ金属の酸素酸塩は、単独で用いられても、更には、その2種類以上を組み合わせて用いられても、何等差支えない。
そして、かかる添加剤(A)は、その添加効果を奏し得るに充分な量において用いられることとなるのであるが、その配合量としては、一般に、ビスフェノールA変性フェノール樹脂(熱硬化性フェノール樹脂)の100質量部に対して0.1〜50質量部程度、特に鋳型強度への影響を考慮すると、好ましくは1〜20質量部程度の割合が採用される。この配合量が0.1質量部未満となる少ない割合では、鋳込み後の鋳型崩壊性の改善効果が充分に認められず、また50質量部を超えるような多量の配合量となると、鋳型強度が低下する傾向が生じるからである。
また、本発明に従うレジンコーテッドサンドには、更に、添加剤(B)として、カルボン酸、多価アルコール及びリン酸エステルからなる群より選ばれる化合物の少なくとも1種を含有せしめることが出来る。このような添加剤(B)は、上記した添加剤(A)であるアルカリ金属の酸素酸塩との併用において、顕著な崩壊性向上効果を示し、特に200℃以上の温度での鋳型の崩壊性向上に寄与せしめることが出来る。かかる添加剤(B)の具体例としては、例えば、マレイン酸、フマル酸、クエン酸、リンゴ酸、コハク酸、安息香酸、アジピン酸、o−アミノ安息香酸、p−アミノ安息香酸等のカルボン酸;トリメチルホスフェート、トリエチルホスフェート、トリブチルホスフェート、トリ−2−エチルヘキシルホスフェート、トリブトキシエチルホスフェート、トリフェニルホスフェート、ジエチル−N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)アミノメチルホスホネート、ブチルホスホン酸ジブチル等のリン酸エステル;プロピレングリコール、グリセリン、ネオペンチルグリコール、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ポリビニルアルコール等の多価アルコールが挙げられるが、これらに限定されるものではない。また、これらの化合物は、単独で用いられ得る他、2種以上を組み合わせて用いられることとなる。
なお、かかる添加剤(B)成分の配合量としては、ビスフェノールA変性フェノール樹脂の100質量部に対して、0.5〜20質量部、より好ましくは1〜10質量部の割合が採用される。その配合量が0.5質量部未満となると、特に200℃以上での鋳型の崩壊性向上効果は認められず、また逆に20質量部を超えるようになると、鋳型強度やレジンコーテッドサンドの融着点が低下する傾向がある。
さらに、本発明に従うレジンコーテッドサンドには、添加剤(C)として、鉄、銅、ニッケル、コバルト及び亜鉛からなる群より選ばれる金属元素の酸化物の少なくとも1種を含有せしめることが出来る。このような添加剤(C)を含有せしめることにより、鋳造した際に発生するヤニ量を低減することが出来、また鋳型の粘性を減少せしめて、振動を効率よく伝えることが可能となり、以て鋳型の崩壊を効率よく行なうことが出来ることとなる。そのような添加剤(C)成分に係る金属酸化物の好ましい具体例としては、例えば、酸化第一鉄、酸化第二鉄、四三酸化鉄、酸化第一コバルト、酸化第二コバルト、酸化第一ニッケル、酸化第二ニッケル、酸化第一銅、酸化第二銅及び酸化亜鉛等を挙げることが出来るが、勿論、これらに限定されるものではない。中でも、特に、鋳型強度の観点から、酸化第二銅が好ましく用いられることとなる。また、鉄酸化物の使用は、コスト面で有利となる。そして、これら金属酸化物は、単独で用いられてもよく、また2種以上を組み合わせて用いられてもよい。
なお、かかる添加剤(C)成分の配合量としては、ビスフェノールA変性フェノール樹脂の100質量部に対して、一般に、1〜50質量部程度、好ましくは5〜20質量部の割合が採用されることとなる。その配合量が1質量部未満では、ヤニ量の低減効果が認められず、また逆に50質量部を超えるようになると、鋳型強度が低下する傾向となるからである。
加えて、本発明に従うレジンコーテッドサンドには、上記した添加剤成分の他にも、更に必要に応じて、鋳型の物性改善等を目的として、従来、一般的に用いられている各種の添加剤が、適宜に配合されて、含有せしめられることとなる。中でも、シランカップリング剤、例えばγ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン等を、ビスフェノールA変性フェノール樹脂に対して0.01〜5質量%程度の割合において添加することも有利に採用され、また、エチレンビスステアリン酸アマイドやメチレンビスステアリン酸アマイド等の滑剤等を含有させるようにすることも、好適に採用されるところである。
そして、上述の如き添加剤は、それぞれ、従来と同様な混合手法や時期において、ビスフェノールA変性フェノール樹脂や骨材に配合されて、レジンコーテッドサンド中に含有せしめられることとなるのである。例えば、それらの添加剤は、ビスフェノールA変性フェノール樹脂に予め配合された後、所定の骨材と混練されたり、或いは、それら添加剤とビスフェノールA変性フェノール樹脂とが同時に骨材と混練されたりする他、ビスフェノールA変性フェノール樹脂と骨材との混練中に、それらの添加剤を添加、配合せしめるようにすることも可能である。更に、骨材に予め添加剤を配合して、ビスフェノールA変性フェノール樹脂と混練するようにすることも可能である。
ところで、本発明に従うレジンコーテッドサンドを製造する方法としては、特に限定されるものではなく、ドライホットコート法やセミホットコート法、コールドコート法、粉末溶剤法等の、従来から公知の方法が、何れも採用され得るところであるが、本発明にあっては、特に、ワールミキサーやスピードミキサー等の混練機内において、所定の温度、例えば100〜160℃程度の温度に予熱された骨材と、有機粘結剤を構成するビスフェノールA変性フェノール樹脂とを混練した後、公知の所定の硬化剤、例えばヘキサメチレンテトラミン等の水溶液を加えると共に、送風冷却により、塊状内容物を粒状に崩壊させて、ステアリン酸カルシウム等の滑材を加える、所謂ドライホットコート法の採用が推奨される。また、本発明に従うビスフェノールA変性フェノール樹脂や硬化剤を骨材と混練せしめるタイミングは、適宜に選定され得るところであって、単独に順次混練せしめられる他、適宜に組み合わせて、混練せしめるようにすることも可能である。
次いで、上述の如くして得られるレジンコーテッドサンドを用いて、シェルモールド鋳型の如き所定の鋳型を造型するに際しては、かかるレジンコーテッドサンドの加熱硬化を図るべく、加熱下において、目的とする鋳型の造型が行なわれることとなるが、そのような加熱造型方法としては、特に限定されるものではなく、従来から公知の手法が、何れも有利に用いられることとなる。例えば、上述せる如きレジンコーテッドサンドを、目的とする鋳型を与える所望の形状空間を有する、150℃〜300℃程度に加熱された成形型内に、重力落下方式や吹込方式等によって充填せしめ、硬化させた後、かかる成形型から硬化した鋳型を抜型することにより、目的とする鋳造用鋳型を得ることが出来るのである。
なお、本発明にあっては、かくの如くして得られる鋳型は、常温の雰囲気下において、0.45W/K・m以上の熱伝導率を有していることが望ましく、そのために、用いられる骨材が適宜に選択されることとなる。このように、鋳型の熱伝導率が0.45W/K・m以上となるようにすることにより、金属溶湯からの熱を効率的に鋳型内部へ伝えることが出来、鋳型内部の崩壊性を向上させることが出来るのである。また、通常は、鋳型の曲げ強度は40kgf/cm2 以上であれば、実用に耐えられ得るものであるが、高温時の易崩壊性を実現するにあたって、高温でも鋳型を崩れ易くさせるために、鋳型の強度を低下させることが望まれるところであるが、本発明にあっては、40kgf/cm2 以上、より望ましくは50kgf/cm2 以上の曲げ強度を維持しながら、高温時の易崩壊性を実現しているのである。
また、上述の如くして得られたシェルモールド鋳型を用いて、アルミニウム溶湯等の所定の金属溶湯の鋳造を行なうに際して、その手法には、特に限定されるものではなく、従来から公知の手法が、何れも有利に用いられ得るところである。例えば、上記で得られた鋳型に、溶解されたアルミ合金金属を、重力鋳造方式、低圧鋳造方式等によって充填せしめ、凝固(固化)させるようにする。次いで、その凝固の後、通常であれば、かかる鋳型から凝固した鋳物を取り出すために、かかる鋳物が常温になるまで冷却した後、ノックアウトマシン等の振動機を用いて鋳物に振動を与えて、鋳型を崩壊させることで、鋳型を除去する手法が採用されるのであるが、本発明に従うレジンコーテッドサンドを用いた場合にあっては、その鋳型から、凝固した鋳物を、200℃以上、具体的には200〜250℃程度、好ましくは200〜230℃程度の温度で取り出し、そして鋳物に振動を与えることによって、鋳型を崩壊させて、鋳型(鋳物砂)を除去するようにすることが出来るのである。
このため、本発明によれば、鋳造して得られた鋳物の、その後の熱処理工程において、室温まで冷却させることなく、溶体化処理炉等の二次焼成炉に鋳物を入れて、所定の熱処理を実施することが出来、これによって、200℃程度から常温までの冷却時間と、常温から200℃までの再加熱時間を短縮することが出来ることに加えて、更に、再加熱のための熱エネルギーを低減することも可能となるのである。なお、そのような鋳物に対する熱処理は、鋳造される金属溶湯の種類に応じて、適宜に選定されるところであって、アルミニウム溶湯を用いた場合にあっては、熱処理として溶体化処理が有利に採用されるところであり、また鉄材質の鋳物にあっては、焼入れや焼鈍等の熱処理が採用されることとなる。
以下に、本発明の実施例を幾つか示し、本発明を更に具体的に明らかにすることとするが、本発明が、そのような実施例の記載によって、何等の制約をも受けるものでないことは、言うまでもないところである。また、本発明には、以下の実施例の他にも、更には上記した具体的記述以外にも、本発明の趣旨を逸脱しない限りにおいて、当業者の知識に基づいて、種々なる変更、修正、改良等が加えられ得るものであることが、理解されるべきである。
なお、以下の記載において、部及び%は、特に断わらない限り、それぞれ質量部及び質量%を意味するものである。また、製造されたシェルモールド用レジンコーテッドサンド(RCS)の各特性は、それから得られた鋳型の特性も含んで、下記の試験法に従って、測定されたものである。
−かさ密度−
JIS R9301−2−3「アルミナ粉末−第2部:物性測定法−3:軽装かさ比重及び重装かさ比重」に準拠して、採取された骨材100g を、一度に漏斗を通してメスシリンダーに落し込み、その後メスシリンダーに振動をかけて、密充填させた後、そのメスシリンダーにおける充填体積を測定して、密充填時のかさ比重を求めた。
−粒形係数−
砂表面積測定器(ジョージ・フィッシャー社製)を用いて、1gあたりの実際の砂粒(骨材)の表面積を測定し、その値を、砂粒が全て球形であると仮定した場合の表面積である理論的表面積で除した値を、粒形係数とした。
−曲げ強度−
それぞれのRCSを用いて造型して得られたテストピースを、250℃×60秒間焼成した後、冷却して、常温下において、JIS K−6910に準拠して、曲げ強度を測定した。
−熱伝導率−
それぞれのRCSを用いて造型した後、250℃×60秒の焼成を行なうことにより、長さ:200mm、幅:25.4mm、高さ:25.4mmのテストピース鋳型を作製し、それを、常温状態で、迅速熱伝導率計:Kemthem QTM-D3(京都電子工業株式会社製)を用いて、JIS R−2616(2001)に準拠した熱線法(プローブ法)により、熱伝導率を測定した。
−中子崩壊性試験−
先ず、図1に示されるように、予め各々のRCSで作製された、上部に溶湯注入口2と下部に中子の幅木固定部4(この部分は鋳物からの廃中子の排出口となる)を有する半割れ中空主型6(幅:110mm、長さ:140mm、厚さ:110mm)内に、同じRCSを用いて作製した幅木部8を有する円形無空中子10(試験片。直径:47mm、高さ:49mm)を幅木固定部4で接着固定した後、更に相方中空主型6を接着固定して、鋳造試験用砂型12を作製する。次に、この鋳造試験用砂型12の溶湯注入口2からアルミニウム合金溶湯(温度:710±5℃)を注湯し、凝固せしめた後、主型6を壊して、図2に示す円形の廃中子排出口14(直径:16mm)を有する鋳物16を取り出す。そして、所定の温度となったところで、かかる得られた鋳物16に対して、圧力:0.2MPaにて、エアーハンマーにより30秒間の衝撃を与え、排出口14から排出される中子砂の質量を測定する。その後、エアーハンマーや熱処理等で中子砂を全て排出させて排出中子砂の総質量を測定する。
なお、中子の崩壊性は、エアーハンマーで30秒間衝撃を与えて排出された中子砂質量を排出中子砂の総質量で除した質量%で表示し、その数値が大きくなる程、中子の崩壊性はよいと判断する。
−低圧鋳造試験−
それぞれのRCSを用いてシリンダーヘッド中子を造型し、その得られた中子の重量を測定した後、かかる中子を低圧鋳造機にセットせしめ、そしてアルミニウム合金溶湯を注湯して、それぞれ20個のアルミニウム合金鋳物からなるシリンダーヘッドを作製した。次いで、その得られたシリンダーヘッドの重量を測定した後、鋳物表面温度を測定し、所定の温度になったところで、エアーハンマー打撃処理(圧力:0.2MPa)を30秒間行ない、そしてシリンダーヘッドの重量を再び測定して、打撃処理前後の鋳物重量の差を求め、更にその差を中子重量で除した質量%より、中子の崩壊性(%)を算出した。
<樹脂の製造>
−樹脂製造例1−
温度計、撹拌装置及びコンデンサーを備えた反応容器に、フェノールの200部、ビスフェノールAの800部、47%ホルマリンの218部及びシュウ酸の3部を投入した。次いで、反応容器を徐々に昇温して、還流温度に到達せしめた後、120分間還流反応させ、更に常圧下にて脱水を行なった後、減圧下にて180℃になるまで加熱して、未反応フェノールを除去することにより、ビスフェノールA変性フェノール樹脂a(BPA配合率:80%)を得た。
−樹脂製造例2−
フェノールの100部、ビスフェノールAの900部、47%ホルマリンの192部及びシュウ酸の3部を投入したこと以外は、上記製造例1と同様の手順に従って、ビスフェノールA変性フェノール樹脂b(BPA配合率:90%)を得た。
−樹脂製造例3−
フェノールの20部、ビスフェノールAの980部、47%ホルマリンの173部及びシュウ酸の3部を投入したこと以外は、前記製造例1と同様の手順に従って、ビスフェノールA変性フェノール樹脂c(BPA配合率:98%)を得た。
−樹脂製造例4−
フェノールの400部、ビスフェノールAの600部、47%ホルマリンの267部及びシュウ酸の3部を投入した以外は、前記製造例1と同様の手順に従って、ビスフェノールA変性フェノール樹脂d(BPA配合率:60%)を得た。
−樹脂製造例5−
フェノールの1000部、47%ホルマリンの451部及びシュウ酸の3部を投入した以外は、前記製造例1と同様の手順に従って、フェノール樹脂e(BPA配合率:0%)を得た。
<RCSの製造>
−実施例1−
スピードミキサー内に、約140〜150℃に温度調整した骨材(アルミナ・ジルコニア・シリカ質溶融耐火物:AGCセラミックス株式会社製FINE−BzのAZ05−1)の5000部と、樹脂aの35部、硝酸カリウムの5.25部、トリブチルホスフェートの1.4部、及び酸化銅の5.25部を投入して、50秒間混錬した。次いで、ヘキサメチレンテトラミンの8.05部を水52.5部に溶解させて得られたヘキサ水溶液を全量添加して、形成される塊状物が砂粒状に崩壊するまで混練を続けつつ送風冷却し、更に、ステアリン酸カルシウムの5部を添加して、5秒間混合することにより、シェルモールド用RCS(RCS1)を得た。
−実施例2〜10−
実施例1において、アルミナ・ジルコニア・シリカ質溶融耐火物からなる骨材(FINE−BzのAZ05−2、AZ10、AZ05−3、AZ20、AZ30:AGCセラミックス株式会社製)を、それぞれ、表1及び表2に示される配合割合に変更したこと、及び実施例7においては樹脂bを用いたこと以外は、実施例1と同様にして、それぞれ、シェルモールド用RCS(RCS2〜10)を得た。
−実施例11−
実施例において、骨材(溶融砂:山川産業株式会社製エスパール)を、表2に示される配合割合とし、樹脂aを40部と変更したこと以外は、実施例1と同様にして、シェルモールド用RCS(RCS11)を得た。
−実施例12−
実施例1において、骨材(火炎溶融砂:花王クエーカー株式会社製ルナモス)を、表2に示される配合割合とし、樹脂aを40部と変更したこと以外は、実施例1と同様にして、シェルモールド用RCS(RCS12)を得た。
−比較例1−
実施例1において、骨材(輸入珪砂:エム・シー鉱産株式会社販売のフラタリー)を、下記表3に示される配合割合とし、樹脂aを62.5部と変更したこと以外は、実施例1と同様にして、シェルモールド用RCS(比較RCS1)を得た。
−比較例2−
実施例1において、樹脂aから樹脂cに変更し、骨材(アルミナ・ジルコニア・シリカ質溶融耐火物:AGCセラミックス株式会社製AZ10)を、下記表3に示される配合割合に変更したこと以外は、実施例1と同様にして、シェルモールド用RCS(比較RCS2)を得た。
−比較例3、4−
実施例1において、樹脂aから樹脂d又は樹脂eに変更し、骨材(アルミナ・ジルコニア・シリカ質溶融耐火物:AGCセラミックス株式会社製AZ10)を、下記表3に示される配合割合に変更したこと以外は、実施例1と同様にして、シェルモールド用RCS(比較RCS3、4)を得た。
次いで、上記の実施例1〜12及び比較例1〜4で得られた各種のRCSについて、前記した試験法に従って、曲げ強度の測定、熱伝導率の測定、中子崩壊試験、及び低圧鋳造試験を実施し、それらの結果を、下記表1〜表3に併せ示した。
Figure 2014161883
Figure 2014161883
Figure 2014161883
かかる表1〜表3の結果より明らかなように、本発明に従う実施例1乃至実施例12のRCS1〜12においては、中子崩壊試験において、鋳物表面温度が250℃で50%以上の崩壊性を有し、また低圧鋳造試験では、鋳物表面温度が230℃で70%以上の崩壊性を有しており、本発明に従うRCSが200℃以上の温度で易崩壊性を示していることが認められる。そして、比較例1の結果より、粒形係数が1.2以下の球形状である骨材を用いる必要があり、また比較例2〜4の結果より、フェノールとビスフェノールAを質量比で5〜30:95〜70の範囲で反応させたビスフェノールA変性フェノール樹脂を用いる必要があることが、理解されるのである。更に、それら実施例や比較例の結果より、骨材の密充填時のかさ密度が、1.8g/cm3 以上であることにより、高温の崩壊性がより高くなっていることを認めることが出来る。
2 溶湯注入口 4 幅木固定部
6 主型 8 幅木部
10 中子 12 砂型
14 廃中子排出口 16 鋳物

Claims (8)

  1. 200℃以上の温度で易崩壊性を示す鋳型を与え得るシェルモールド用レジンコーテッドサンドにして、
    フェノールとビスフェノールAを質量比で5〜30:95〜70の割合で用い、それらとアルデヒド成分とを反応させて得られるビスフェノールA変性フェノール樹脂にて、粒形係数が1.2以下である球状形状の骨材を被覆してなることを特徴とする高温易崩壊性シェルモールド用レジンコーテッドサンド。
  2. 前記骨材の密充填時のかさ密度が、1.8g/cm3 以上である請求項1に記載の高温易崩壊性シェルモールド用レジンコーテッドサンド。
  3. アルカリ金属の酸素酸塩を含有している請求項1又は請求項2に記載の高温易崩壊性シェルモールド用レジンコーテッドサンド。
  4. カルボン酸、多価アルコール及びリン酸エステルからなる群より選ばれる化合物の少なくとも1種を含有している請求項1乃至請求項3のうちの何れか1項に記載の高温易崩壊性シェルモールド用レジンコーテッドサンド。
  5. 鉄、銅、ニッケル、コバルト及び亜鉛からなる群より選ばれる金属元素の酸化物の少なくとも1種を含有している請求項1乃至請求項4のうちの何れか1項に記載の高温易崩壊性シェルモールド用レジンコーテッドサンド。
  6. 請求項1乃至請求項5のうちの何れか1項に記載のシェルモールド用レジンコーテッドサンドを用いて、造型して得られる造型物を、加熱硬化せしめてなることを特徴とする高温易崩壊性鋳型。
  7. 請求項6に記載の鋳型を用いて金属溶湯の鋳造を行ない、その鋳造が終了した後、かかる鋳型内に形成された鋳物が200℃以上の温度である状態下において、該鋳物を該鋳型から取り出し、直ちに熱処理を実施することを特徴とする鋳物の製造方法。
  8. 前記金属溶湯がアルミニウム溶湯であり、前記熱処理が溶体化処理である請求項7に記載の鋳物の製造方法。
JP2013035250A 2013-02-26 2013-02-26 高温易崩壊性シェルモールド用レジンコーテッドサンド及びそれを用いて得られた鋳型並びに鋳物の製造方法 Active JP6054774B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013035250A JP6054774B2 (ja) 2013-02-26 2013-02-26 高温易崩壊性シェルモールド用レジンコーテッドサンド及びそれを用いて得られた鋳型並びに鋳物の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013035250A JP6054774B2 (ja) 2013-02-26 2013-02-26 高温易崩壊性シェルモールド用レジンコーテッドサンド及びそれを用いて得られた鋳型並びに鋳物の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2014161883A true JP2014161883A (ja) 2014-09-08
JP6054774B2 JP6054774B2 (ja) 2016-12-27

Family

ID=51613026

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013035250A Active JP6054774B2 (ja) 2013-02-26 2013-02-26 高温易崩壊性シェルモールド用レジンコーテッドサンド及びそれを用いて得られた鋳型並びに鋳物の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6054774B2 (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN107321908A (zh) * 2017-07-19 2017-11-07 南通国盛铸造有限公司 一种用于机床灰铸铁件的高性能低成本的树脂砂
JP2018193295A (ja) * 2017-05-19 2018-12-06 有限会社小松鋳型製作所 造形用材料、機能剤、造形製品及び製品
CN109719255A (zh) * 2018-10-29 2019-05-07 扬州广润机械有限公司 一种发动机飞轮壳潮模砂内置功能化覆膜砂芯铸造工艺
CN110227793A (zh) * 2019-06-12 2019-09-13 新沂市天巍覆膜砂实业有限公司 一种铸造用耐高温易溃散覆膜砂
WO2021200950A1 (ja) * 2020-03-31 2021-10-07 旭有機材株式会社 シェルモールド用鋳型材料
WO2022220133A1 (ja) * 2021-04-15 2022-10-20 旭有機材株式会社 鋳型用樹脂組成物

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0957391A (ja) * 1995-08-25 1997-03-04 Asahi Organic Chem Ind Co Ltd シェルモールド用鋳型材料
JP2000266165A (ja) * 1999-03-18 2000-09-26 Osamu Madono チルド鋳鉄製中空カム軸およびその鋳造方法
WO2007049645A1 (ja) * 2005-10-27 2007-05-03 Asahi Organic Chemicals Industry Co., Ltd. シェルモールド用ノボラック型フェノール樹脂及びその製造方法並びにレジンコーテッドサンド
JP2009220143A (ja) * 2008-03-17 2009-10-01 Itochu Ceratech Corp 鋳型用セラミック骨材及びその製造方法、並びにそれを用いた鋳型
WO2011010559A1 (ja) * 2009-07-23 2011-01-27 旭有機材工業株式会社 シェルモールド用フェノール系樹脂組成物及びシェルモールド用レジンコーテッドサンド並びにそれを用いて得られるシェルモールド用鋳型

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0957391A (ja) * 1995-08-25 1997-03-04 Asahi Organic Chem Ind Co Ltd シェルモールド用鋳型材料
JP2000266165A (ja) * 1999-03-18 2000-09-26 Osamu Madono チルド鋳鉄製中空カム軸およびその鋳造方法
WO2007049645A1 (ja) * 2005-10-27 2007-05-03 Asahi Organic Chemicals Industry Co., Ltd. シェルモールド用ノボラック型フェノール樹脂及びその製造方法並びにレジンコーテッドサンド
JP2009220143A (ja) * 2008-03-17 2009-10-01 Itochu Ceratech Corp 鋳型用セラミック骨材及びその製造方法、並びにそれを用いた鋳型
WO2011010559A1 (ja) * 2009-07-23 2011-01-27 旭有機材工業株式会社 シェルモールド用フェノール系樹脂組成物及びシェルモールド用レジンコーテッドサンド並びにそれを用いて得られるシェルモールド用鋳型

Cited By (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2018193295A (ja) * 2017-05-19 2018-12-06 有限会社小松鋳型製作所 造形用材料、機能剤、造形製品及び製品
JP7168950B2 (ja) 2017-05-19 2022-11-10 有限会社小松鋳型製作所 造形用材料、機能剤、造形製品の製造方法及び製品の製造方法
CN107321908A (zh) * 2017-07-19 2017-11-07 南通国盛铸造有限公司 一种用于机床灰铸铁件的高性能低成本的树脂砂
CN109719255A (zh) * 2018-10-29 2019-05-07 扬州广润机械有限公司 一种发动机飞轮壳潮模砂内置功能化覆膜砂芯铸造工艺
CN109719255B (zh) * 2018-10-29 2023-09-05 扬州广润机械有限公司 一种发动机飞轮壳潮模砂内置功能化覆膜砂芯铸造工艺
CN110227793A (zh) * 2019-06-12 2019-09-13 新沂市天巍覆膜砂实业有限公司 一种铸造用耐高温易溃散覆膜砂
WO2021200950A1 (ja) * 2020-03-31 2021-10-07 旭有機材株式会社 シェルモールド用鋳型材料
WO2022220133A1 (ja) * 2021-04-15 2022-10-20 旭有機材株式会社 鋳型用樹脂組成物
JPWO2022220133A1 (ja) * 2021-04-15 2022-10-20
JP7247427B2 (ja) 2021-04-15 2023-03-28 旭有機材株式会社 鋳型用樹脂組成物

Also Published As

Publication number Publication date
JP6054774B2 (ja) 2016-12-27

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6054774B2 (ja) 高温易崩壊性シェルモールド用レジンコーテッドサンド及びそれを用いて得られた鋳型並びに鋳物の製造方法
WO2007049645A1 (ja) シェルモールド用ノボラック型フェノール樹脂及びその製造方法並びにレジンコーテッドサンド
JPS6233016B2 (ja)
JP6685685B2 (ja) シェルモールド用フェノール樹脂組成物及びシェルモールド用レジンコーテッドサンド並びにシェルモールド用鋳型
JP5764490B2 (ja) シェルモールド用レジンコーテッドサンド並びにそれを用いて得られるシェルモールド用鋳型
CN104093508B (zh) 铸型用有机粘结剂、使用其得到的型砂组合物以及铸型
JP5486510B2 (ja) シェルモールド用レジンコーテッドサンド及びそれを用いて得られる鋳型
JP4106212B2 (ja) シェルモールド用フェノール樹脂組成物及びシェルモールド鋳型用レジンコーテッドサンド
JPS5978745A (ja) 鋳物用レジンコーテツドサンド
JP2022081962A (ja) 鋳型崩壊性に優れたレジンコーテッドサンド
JP4749193B2 (ja) シェルモールド用鋳型材料
JP2023152693A (ja) 崩壊性に優れた鋳型の製造方法
JPS58173051A (ja) シエルモ−ルド用レジンコ−テツドサンド
JP4372535B2 (ja) 鋳型用粘結剤組成物及びそれを用いてなる自硬性鋳型、並びに自硬性鋳型の製造方法
JP2003220444A (ja) 鋳型用樹脂系結合剤組成物
JP4216104B2 (ja) 合成ムライト砂の再生方法及び鋳型の製造方法
JP5491382B2 (ja) シェルモールド用フェノール樹脂組成物及びシェルモールド用レジンコーテッドサンド並びにそれを用いて得られる鋳型
JPH07106420B2 (ja) 鋳型材料
JP2002035888A (ja) シェルモールド用レジンコーテッドサンド
JP3881208B2 (ja) 鋳型用樹脂組成物及びそれを用いた鋳型用樹脂被覆砂
JPH069726B2 (ja) レジンコーテッドサンド
JP2022126140A (ja) 崩壊性に優れた鋳型造型用鋳物砂及びその製造方法
JP5876737B2 (ja) 鋳型用有機粘結剤及びそれを用いた鋳物砂組成物の製造方法並びに鋳型の製造方法
JP5355805B1 (ja) 鋳型用耐火性粒子の改質方法及びそれによって得られた鋳型用耐火性粒子並びに鋳型の製造方法
JP2003062639A (ja) シェルモールド用レジンコーテッドサンド

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20150825

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20160617

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20160705

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20160902

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20161115

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20161201

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6054774

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250