JP4749193B2 - シェルモールド用鋳型材料 - Google Patents

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Description

本発明は、シェルモールド用鋳型材料に係り、特に、鋳造用シェル鋳型(中子、主型)の造型時におけるシェル砂の樹脂剥離による鋳型強度の低下防止や、金型や中子への垢付着に伴う鋳型の離型不良の防止、更には、鋳造時のベーニング欠陥の防止に有用なシェルモールド用鋳型材料に関するものである。
従来から、シェルモールド鋳造においては、鋳物砂、フェノールノボラック樹脂(バインダー)及びヘキサメチレンテトラミン(硬化剤)を混練して得られる樹脂被覆砂を用いて、それを加熱成形せしめ、所望の形状としてなるシェル鋳型が、一般的に使用されてきている。
しかしながら、この種の鋳型の中で、特に、内燃機関のシリンダーヘッドのような鋳物製品を鋳造する複雑な形状の中子においては、それを用いた鋳造において、亀裂乃至は割れ(以下、中子の割れという)が惹起され易く、その結果、得られた鋳物内面に、鋳バリ(別名:ベーニング)が形成されるという問題を有している。また一方、中子の形状が複雑化する中で、ガス抜き孔は減少する傾向にあり、そのために、鋳造時において、鋳物の内面や外面に発生するガス欠陥も、問題となってきている。
これらの問題に対して、近年、低膨張性を有する人工の球状体が、鋳型の骨材(鋳物砂)として種々提案され、その多数種類が市販もされて、上記した両方の問題の解決が計られ得るようになった。しかしながら、特許第3253579号公報(特許文献1)等に従って作製された、粒形係数が1.05の球状体を用いて、シェル鋳型を造型した場合において、かかる球状体の表面が滑らかなために、それを被覆する樹脂が剥離し易く、その結果、鋳型の強度低下や、金型や中子への垢付着に伴う鋳型の離型不良が生じるという問題が、新たに生じてきた。また、一方、各自動車メーカーは、ガス欠陥低減のために、低膨張性の球状体を用いて、使用樹脂量を極限にまで減少させる傾向があるが、その場合においては、樹脂のクッション性不足による中子の割れが、問題となってきている。
特許第3253579号公報
本発明は、このような事情に鑑みて為されたものであって、その第1の目的は、粒形係数が1.2以下の球状体を用いたシェルモールド用鋳型材料において、樹脂の剥離を防止することで、鋳型の強度低下や、金型や中子への垢付着に伴う離型不良を防止することにあり、また第2の目的とするところは、更に、樹脂量の低減に基づく中子の割れを低減乃至防止することのできるシェルモールド用鋳型材料を提供することにある。
そこで、本発明者等は、シェル鋳型の造型時における樹脂の剥離について鋭意研究を重ねた結果、特定のアミノ系可塑剤を使用すること、更に加えて特定の樹脂を使用することが、前記した課題の解決に有効であることを見出し、更に、その知見に基づいて、本発明を完成するに至ったのである。
すなわち、本発明の第1の態様とするところは、(1)粒形係数が1.2以下で且つ気孔率が10%以下である合成球状体又はそれと鋳物砂との混合物と、(2)数平均分子量が1000以下のフェノール系樹脂と、(3)分子量が600以下で且つ融点が40℃以上のアミド系可塑剤とを、必須の構成成分として含有していることを特徴とするシェルモールド用鋳型材料にある。
また、本発明の第2の態様は、前記のアミド系可塑剤が、アセトアニリド、アセトアミド、及びニコチン酸アミドのうちの少なくとも1つであることを特徴とするシェルモールド用鋳型材料である。
さらに、本発明の第3の態様とするところは、前記のフェノール樹脂が、低膨張性フェノール樹脂であることを特徴とするシェルモールド用鋳型材料にある。
このような本発明によれば、粒形係数が1.2以下で且つ気孔率が10%以下の人工の(合成)球状体を用いたシェルモールド用鋳型材料において、所定分子量のフェノール樹脂と組み合わせた、特定の可塑剤の配合によって、かかる球状体表面を被覆する樹脂の剥離を効果的に低減乃至は阻止せしめ、以て、造型される鋳型の強度低下や、金型や中子への垢付着に伴う鋳型の離型不良を有利に防止することが出来、また、樹脂量の低減に基づく中子の割れを軽減乃至は阻止することができることとなったのである。特に、フェノール樹脂として、低膨張性樹脂を用いた場合には、上述の如き優れた効果を、より一層有利に享受することが可能となるのである。
ところで、本発明において用いられる、粒形係数が1.2以下で、且つ気孔率が10%以下である合成球状体は、鋳型材料における骨材として機能するものであって、従来からそのような骨材として提案され、また、用いられてきている各種の人工の球状体が、本発明においても、適宜に選択されて用いられ得るものであって、例えば、ニッケル鉱滓の溶融スラグから得られる、粒形係数が1.05で、気孔率が5%以下のサンパール(山川産業株式会社製;商品名)、合成ムライトを主成分とする、粒形係数が1.03で、気孔率が5%以下のエスパール(山川産業株式会社製;商品名)等の名称にて市販されている球状粒子を、挙げることが出来るが、勿論、これに限定されるものではなく、本発明にて規定される粒形係数及び気孔率を満たす人工の耐火性球状粒子であれば、何れをも、利用可能である。
なお、ここで、本発明において用いられる合成球状体の粒形係数は、一般に、粒子の外形形状を示す一つの尺度として用いられ、粒形指数とも称されるものであって、その値が1に近づくほど、球形(真球)に近づくことを意味しているものである。そして、そのような粒径係数は、公知の各種の手法で測定され、例えば、特許第3253579号公報にも明らかにされている如く、砂表面積測定器(ジョージ・フィッシャー社製)を用いて、1gあたりの実際の砂粒の表面積を測定し、その値を、砂粒が全て球形であると仮定した場合の表面積である理論的表面積で割った値を、粒形係数とする方法がある。
また、かかる合成球状体の気孔率にあっても、公知の各種の手法にて測定可能であり、例えば、次のようにして、求めることが出来る。即ち、試料を105〜120℃の恒温器中で乾燥し、恒温に達したときの質量をW1 (g)とする一方、かかる乾燥した試料を煮沸槽の水面下に入れ、3時間以上煮沸した後、室温まで冷却することにより、飽水試料を得、更にこの飽水試料を水中につけたまま針金で懸垂して秤量し、針金の質量を差し引いて、試料の水中質量W2 (g)を求める。次に、この飽水試料を水中から取り出して、湿布で手早く表面をぬぐい、水滴を除去した後、秤量して、飽水質量W3 (g)とし、これらの値から、下式に従って、気孔率を算出するのである。
気孔率(%)=(W3−W1)/(W3−W2
そして、本発明においては、かくの如き粒形係数が1.2以下であり、且つ気孔率が10%以下の合成球状体を用いていることにより、少ない樹脂量にて粒子の表面を覆うことが出来、その結果、充分な強度を維持し得ると共に、鋳込み後における崩壊性の良好な鋳型を形成し得る等の特徴を発揮することとなるのである。
また、本発明に従う鋳型材料にあっては、その耐火性骨材として、上述の如き合成球状体が、単独で用いられる他、そのような合成球状体とは異なる他の粒子である鋳物砂を、所定割合において配合してなる混合物の形態において、用いることが可能である。
このように、本発明において必要に応じて合成球状体に配合される、合成球状体とは異なる鋳物砂は、鋳造耐性(耐火性)と、鋳型の基体としての粒度分布を備えたものであって、そのような鋳物砂の例としては、ケイ砂のほか、オリビンサンド、ジルコンサンド、クロマイトサンド、アルミナサンド等の特殊砂、フェロクロム系のスラグ、フェロニッケル系スラグ、転炉スラグ等のスラグ系の粒子、それらの再生砂等を挙げることが出来るが、これらに特に限定されるものではないことは、言うまでもないところである。なお、それら鋳物砂は、単独で、或いは2種以上を組み合わせて、前記した合成球状体に配合されることになる。そして、このような鋳物砂と合成球状体との配合に際しては、ガス欠陥やベーニングを効果的に抑制するためにも、それらの配合物(混合物)の全量の10重量%以上の割合を占めるように、合成球状体が配合せしめられていることが、望ましいのである。
また、本発明で用いるフェノール系樹脂は、合成球状体や、それに必要に応じて配合される鋳物砂を結合保持する結合剤として機能するものであって、フェノール類とアルデヒド類の反応生成物を主体とし、且つ硬化剤の存在下、又は非存在下で、加熱硬化する性質を有する樹脂であり、例えば、フェノールを原料とした、ノボラック型フェノール樹脂、レゾール型フェノール樹脂、含窒素レゾール型フェノール樹脂、ベンジルエーテル型フェノール樹脂の他に、変性用原料、例えばビスフェノールA、又はビスフェノールA生成残査を一部又は全部使用した変性ノボラック型フェノール樹脂等を挙げることが出来るが、また、これに限定されるものでもない。そして、この本発明で用いられるフェノール系樹脂は、樹脂剥離の面からして、その数平均分子量は、1000以下である必要があり、特に、700以下の数平均分子量のものが、好適に用いられることとなる。そして、これら用いられるフェノール系樹脂は、環境の問題から、その遊離フェノール量が2.0%以下が好ましく、特に1.0%以下が好ましいのである。
さらに、本発明においては、上記したフェノール系樹脂の中でも、特に、低膨張性フェノール樹脂が有利に用いられることとなるが、ここで、低膨脹性樹脂とは、以下の如き特性を有するものである。即ち、鋳物砂としてのフラタリー珪砂と、この鋳物砂に対して1.5重量%の割合のテスト樹脂とを用い、それらを混練して調製されたレジンコーテッドサンドを、加熱硬化せしめて、直径30mm×高さ50mmの円柱状のテストピースを作製した後、1000℃の雰囲気に調整された炉中で、前述したテストピースを加熱した時の、60秒後の熱膨脹率が、かかるテスト樹脂に代えて、数平均分子量650〜750のノボラック型フェノール樹脂を用いて、同様に作製されたテストピースの熱膨脹率に対して、0.95以下、換言すれば(テスト樹脂テストピース/数平均分子量650〜750のノボラック型フェノール樹脂テストピース)熱膨脹比が、0.95以下の範囲にあるとき、かかるテスト樹脂を、低膨脹性樹脂と定義する。なお、ノボラック型フェノール樹脂の数平均分子量が650〜750の範囲であれば、熱膨脹率に大きな差はなく、この範囲のノボラック型フェノール樹脂を適宜に基準として、低膨脹性樹脂の定義に用いることが出来る。そして、そのような低膨脹性フェノール樹脂としては、変性ノボラック型フェノール樹脂を挙げることが出来るが、特に、ビスフェノールA又はビスフェノールA生成残査を用いた変性ノボラック型フェノール樹脂が、有利に用いられることとなる。なお、かかるビスフェノール変性のノボラック型フェノール樹脂における好ましいビスフェノールの配合量としては、原料のフェノールとビスフェノールの合計量に対して、10%以上が好ましく、特に40%以上がより好ましく、これによって、低膨脹性フェノール樹脂を有利に得ることが出来るのである。
そして、このようなフェノール系樹脂は、本発明に従うシェルモールド用鋳型材料の調製に際して、本発明の目的が良好に達成され得るように、適宜の割合において添加され得るところであって、その添加量を一義的に規定することは困難であるが、合成球状体の100重量部に対して又は合成球状体と鋳物砂との混合物の100重量部に対して、一般に、0.6〜5質量部、好ましくは1〜3質量部の割合において添加配合せしめられることとなる。
なお、本発明において用いられるフェノール系樹脂には、造型される鋳型強度の改善等を目的として慣用されている、シランカップリング剤、例えばγ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン等を、フェノール系樹脂に対して0.01〜5重量%程度の割合において添加することも有利に採用され、また、本発明の目的を損なわない範囲において、例えば、エポキシ系化合物、メラミン系化合物、尿素樹脂、ポリアミド樹脂等を、単独で、又は2種以上を組み合わせて、混合乃至は反応させて用いることも可能である。
そして、本発明にあっては、上述せる如き特定の合成球状体又はそれと鋳物砂との混合物及び特定の数平均分子量のフェノール系樹脂と共に、所定のアミド系可塑剤が配合せしめられることとなるのであるが、そのようなアミド系可塑剤は、可塑効果の観点から、その分子量が600以下である必要があり、特に、200以下の分子量のものが、好適に用いられることとなる。なお、その分子量が600を超えるようになると、有効な可塑効果を期待することが出来なくなるからである。更に、そのようなアミド系可塑剤の融点も、重要であり、樹脂又はレジンコーテッドサンド(RCS)のブロック性の観点から、40℃以上の融点を有するものである必要があり、中でも、80℃以上の融点を有するアミド系可塑剤が有利に用いられることとなる。そして、そのようなアミド系可塑剤の添加量としては、可塑効果の観点から、フェノール系樹脂に対して0.5〜10重量%の範囲内において、適宜に選択されることとなるが、特に、3〜5重量%の添加量が、有利に採用されることとなる。
なお、そのような本発明で用いられる、分子量が600以下で、融点が40℃以上のアミド系可塑剤としては、特に限定されるものではないが、エチレンビスステアリン酸アミド、メチレンビスステアリン酸アミド、アセトアニリド、アセトアミド、ニコチン酸アミド、アセト酢酸o−トルイダイド、アセト酢酸アニリド、アセト酢酸p−トルイダイド、アセト酢酸m−キシリダイド、アセト酢酸o−アニシダイド等が挙げられ、これらの中でも、アセトアニリド、アセトアミド、ニコチン酸アミドの中から選択されることが、有効である。また、このようなアミド系可塑剤は、単独で若しくは2種以上組み合わせて、用いられることとなるのである。
ところで、本発明に従うシェルモールド用鋳型材料は、前述した合成球状体又はそれと鋳物砂との混合物、フェノール系樹脂及びその他の成分を、当該分野で慣用されてきた被覆方法、例えばホットマーリング法、セミホットマーリング法、コールドマーリング法等によって製造され得るものであるが、中でも、生産性の観点から、特に、ホットマーリング法が、有利に採用されることとなる。
次に、本発明を、実施例により、更に詳細に説明することとするが、本発明は、それら例示の具体例によって、何等限定的に解釈されるものではないことが、理解されるべきである。なお、本実施例において、数平均分子量(Mn)は、東ソー株式会社製ゲル濾過クロマトグラフSC−8010シリーズ・ビルドアップシステム(カラム:G1000HXL+G2000HXL、検出器:UV254nm、キャリヤ:テトラヒドロフラン1mL/分、カラム温度:38℃)を用いたGPC測定により、標準ポリスチレン換算の数値として求めたものである。
−製造例1−
ガラス製反応フラスコ内に、フェノールの1000gを収容し、更に、47重量%ホルムアルデヒド水溶液の441g、触媒としての蓚酸の3gを添加した後、加熱・攪拌混合下に縮合・濃縮を行なって、遊離フェノール量が0.5重量%の高温脱水終了物を得た。この得られた高温脱水終了物の数平均分子量(Mn)は、680であった。更に、その得られた高温脱水終了物を冷却した後、γ−アミノプロピルトリエトキシシランの9gを添加混合して、フェノール樹脂(A)を得た。
−製造例2−
ガラス製反応フラスコ内に収容したフェノールの600gに対して、ビスフェノールAの400g、47重量%ホルムアルデヒド水溶液の389g、触媒としての蓚酸の3gを添加せしめた後、加熱・攪拌混合下に縮合・濃縮を行なって、遊離フェノール量が1.6重量%の高温脱水終了物を得た。この得られた高温脱水終了物の数平均分子量(Mn)は、890であった。更に、かかる高温脱水終了物を冷却した後、γ−アミノプロピルトリエトキシシランの9gを添加混合して、フェノール樹脂(B)を得た。
−製造例3−
ガラス製反応フラスコ内に、フェノールの600gを収容し、更に、ビスフェノールAの400g、47重量%ホルムアルデヒド水溶液の265g、触媒としての蓚酸の3gを添加した後、加熱・攪拌混合下に縮合・濃縮を行なって、遊離フェノール量が1.5重量%の高温脱水終了物を得た。この得られた高温脱水終了物の数平均分子量(Mn)は、710であった。更に、その冷却後に、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン9gを添加混合して、フェノール樹脂(C)を得た。
<実施例1>
スピードミキサー内に、温度:約150℃に余熱した、粒形係数が1.05で且つ気孔率が5%以下の合成球状体(商品名;サンパール#60、山川産業株式会社製)の7kgと、上記製造例1で製造したフェノール樹脂(A)の77gと、アセトアミドの4.6g(フェノール樹脂に対して5重量%)とを収容して、60秒間の混練を行なった後、水105gにヘキサメチレンテトラミン13.7gを溶かした溶液を添加して、塊状物が崩壊するまで送風し、次いで、ステアリン酸カルシウムの7gを添加した後、15秒間混合して取り出すことにより、シェルモールド用鋳型材料(SH−1)を得た。
<実施例2>
実施例1において、下記表1に示すように、フェノール系樹脂をフェノール樹脂(B)に変更し、また、樹脂添加量を1.3重量%に変更し、更に、添加物をニコチン酸アミドに変更した以外は、実施例1と同様にして、添加成分の混合を行ない、シェルモールド用鋳型材料(SH−2)を得た。
<実施例3>
実施例1において、下記表1に示される如く、合成球状体の50重量%を三河R6号珪砂に置き換え、また、フェノール系樹脂をフェノール樹脂(B)に変更し、更に、樹脂添加量を1.5重量%に変更すると共に、添加物をアセトアニリドに変更した以外は、実施例1と同様にして混合を行なうことにより、シェルモールド用鋳型材料(SH−3)を得た。
<実施例4>
実施例1において、下記表1に示される如く、合成球状体を粒形係数が1.03で、且つ気孔率が5%以下の合成球状体(商品名;エスパール#60;山川産業株式会社製)に変更した以外は、実施例1と同様にして混合を行ない、シェルモールド用鋳型材料(SH−4)を得た。
<実施例5>
実施例4において、下記表1に示される如く、フェノール樹脂(A)をフェノール樹脂(C)に変更した以外は、実施例4と同様にして混合を行ない、シェルモールド用鋳型材料(SH−5)を得た。
<実施例6>
実施例1において、下記表1に示すように、アセトアミドをステアリン酸アミドに変更した以外は、実施例1と同様にして混合を行ない、シェルモールド用鋳型材料(SH−6)を得た。
<比較例1>
実施例1において、可塑剤等の添加物を用いないこと以外は、実施例1と同様にして混合を行ない、シェルモールド用鋳型材料(SH−7)を得た。
<比較例2>
実施例2において、可塑剤等の添加物を用いないこと以外は、実施例2と同様にして混合を行ない、シェルモールド用鋳型材料(SH−8)を得た。
<比較例3>
実施例3において、可塑剤等の添加物を用いないこと以外は、実施例3と同様にして混合を行ない、シェルモールド用鋳型材料(SH−9)を得た。
<比較例4>
実施例4において、可塑剤等の添加物を用いないこと以外は、実施例4と同様にして混合を行ない、シェルモールド用鋳型材料(SH−10)を得た。
そして、かかる得られた10種類のシェルモールド用鋳型材料について、下記の試験法により、剥離試験として強度低下率、造型時の金型汚れのチェックを行なった。また、実際の実鋳造試験(下記試験法の3項に示す。)において、シリンダーヘッド中子を造型した後、アルミニウム合金の鋳造を行なって、鋳物内・外面のガス欠陥及び鋳バリ(ベーニング)の有無を調査した。そして、それらの結果を、表1及び表2に示した。
−試験法−
(1)粒形係数
長い円筒状の容器に詰められた砂の層を通る空気の透過速度から、実際の比表面積を求める測定器(ジョージ・フィッシャー社製の砂表面積測定器)を用いて、実比表面積を算出し、次いで粒度分布より砂を真球であると考えて求めた理論比表面積から、下式によって、粒形係数を求めた。なお、真球の場合、この粒形係数は1であり、その値が大きくなるほど、粒形が角張っていることを示している。
粒形係数=実比表面積/理論比表面積
(2)強度低下率
シェルモールド用鋳型材料4kgを、5kgスピードマラーに入れ、30秒間攪拌して、砂表面からのレジンの剥離試験を行なった。剥離試験前後の鋳型強度を測定し、強度低下率を、次式で算出した。
強度低下率(%)=(1−剥離後の強度/剥離前の強度)×100
なお、鋳型強度は、250℃で60秒間焼成して作製したテストピース(10×10×60mm)を常温まで冷却した後に、その曲げ強度を測定した。
(3)垢付着試験
前記剥離試験後の鋳型材料を用いて、直径16mm×長さ50mmの幅木を持つ直径50mm×高さ50mmの円筒形中子10個を作製し、ブロー口直下の幅木部分への垢付着状態を、目視で観察・評価した。
室温20℃、相対湿度60%下で、10名のパネラーが、幅木部分に付着している垢の付着状態を、以下の基準で評価し、これらの平均レベルで、優劣を評価した。なお、このレベルが高いほど、垢の付着性の改善効果が高いことを意味している。
レベル4:垢の付着がほとんど観察されない。
レベル3:垢の付着が少し観察されるが実用上支障はない。
レベル2:垢の付着が多く観察される。
レベル1:垢の付着が非常に多く観察される。
(4)鋳造試験
シリンダーヘッド用中子を造型した後、低圧鋳造法によりアルミニウム合金を注湯して20個のシリンダーヘッドを得た。これらの鋳物は総て切断して内部を観察し、ガス欠陥及びベーニングの有無を確認した。なお、ベーニングの発生の評価においては、シリンダーヘッド20個を分母とし、その中で、ベーニングが発生したシリンダーヘッドの個数を、分子に記載して、表記した。
以下の表1及び表2の結果から明らかなように、本発明に従うシェルモールド用鋳型材料(SH−1〜SH−6)を用いて作製されたレジンコーテッドサンドは、造型時において樹脂剥離の無い中子を与え、特に実施例5においては、樹脂剥離が更に低減され得、且つ耐ベーニング性への有効性も確認された。
これに対して、比較例1〜4に係る、アミド系可塑剤が配合されていない鋳型材料(SH−7〜SH−10)にあっては、樹脂剥離が顕著であり、また、ベーニングの発生率も高いものとなった。
Figure 0004749193
Figure 0004749193

Claims (3)

  1. (1)粒形係数が1.2以下で且つ気孔率が10%以下である合成球状体又はそれと鋳物砂との混合物と、(2)数平均分子量が1000以下のフェノール系樹脂と、(3)分子量が600以下で且つ融点が40℃以上のアミド系可塑剤とを、必須の構成成分として含有していることを特徴とするシェルモールド用鋳型材料。
  2. 前記アミド系可塑剤が、アセトアニリド、アセトアミド、及びニコチン酸アミドのうちの少なくとも1つであることを特徴とする請求項1に記載のシェルモールド用鋳型材料。
  3. 前記フェノール樹脂が、低膨張性フェノール樹脂であることを特徴とする請求項1又は2に記載のシェルモールド用鋳型材料。
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