JPH0947840A - 鋳型成型用組成物 - Google Patents

鋳型成型用組成物

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JPH0947840A
JPH0947840A JP16192295A JP16192295A JPH0947840A JP H0947840 A JPH0947840 A JP H0947840A JP 16192295 A JP16192295 A JP 16192295A JP 16192295 A JP16192295 A JP 16192295A JP H0947840 A JPH0947840 A JP H0947840A
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雅之 加藤
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 人工ムライト質鋳物砂と酸硬化性フラン樹脂
からなる結合剤と硬化剤とを用いて鋳型を成型させる際
に使用される鋳型成型用組成物であって、リン酸および
有機スルホン酸を必須成分とし、且つリン酸の含有量が
10〜85重量%及び有機スルホン酸の含有量が5〜70重量
%である鋳型成型用組成物。 【効果】 可使時間が長い場合でも、良好な鋳型強度が
得ることができるため、種々の良好な特性を有する人工
ムライト質鋳物砂を使用することができるようになる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、人工ムライト質鋳物砂
と酸硬化性フラン樹脂からなる結合剤と硬化剤とを用い
て鋳型を成型させる際に使用される鋳型成型用組成物に
関する。
【0002】
【従来の技術】近年、鋳型の成型に用いられる鋳物砂
(耐火性粒状材料)に多く用いられてきた珪砂、ジルコ
ン砂、クロマイト砂、オリビン砂等の欠点を補う目的
で、人工的に調整された鋳物砂の使用が検討されてい
る。そのひとつに人工ムライト質鋳物砂がある。これ
は、高耐火性、低熱膨張性、高耐破砕性、球状である等
の良好な特性を有する。また、かさ密度が珪砂と同程度
であるため、ジルコン砂やクロマイト砂を代替した場
合、重量が軽く鋳型成型時や鋳型を持ち運ぶ際のハンド
リングが良いといった利点も有している。このため年々
その需要が増加しており、特に、自動車産業用における
需要が多く、また、酸硬化性フラン樹脂を使用する鋳型
成型プロセスであるフラン自硬性プロセスを採用してい
る分野においても、その使用を試みる例が増加してい
る。
【0003】通常、大物や複雑な鋳型を成型する際に
は、砂の充填に時間を要するため、充填途中で硬化が始
まらないように、硬化するまでの時間が長くなるよう調
整する必要がある。すなわち、混練砂の可使時間が長く
必要となる。このため、このような鋳型を成型している
鋳物工場では、可使時間が長くなるような酸性硬化剤を
選定し調整を行なっている。
【0004】
【本発明が解決しようとする課題】人工ムライト質鋳物
砂と酸硬化性フラン樹脂からなる結合剤とを用いて鋳型
を成型する際の硬化剤として、従来、一般的に用いられ
るスルホン酸系硬化剤を用いた場合、硬化し始めるまで
の時間が長くなるように調整し成型すると、良好な鋳型
強度が得られないという欠点があった。
【0005】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明者らは上
記問題点を解決すべく鋭意研究の結果、人工ムライト質
鋳物砂と酸硬化性フラン樹脂からなる結合剤と硬化剤と
を用いて鋳型を成型させる際に使用される鋳型成型用組
成物であって、硬化剤がリン酸および有機スルホン酸を
必須成分とする鋳型成型用組成物が、鋳型の硬化時間が
長い場合においても良好な強度を発現することを見いだ
し、本発明を完成するに至ったものである。
【0006】即ち、本発明は、人工ムライト質鋳物砂と
酸硬化性フラン樹脂からなる結合剤とを用いて鋳型を成
型させる際に使用される鋳型成型用組成物であって、硬
化剤がリン酸および有機スルホン酸を必須成分とし、且
つリン酸の含有量が10〜85重量%及び有機スルホン酸の
含有量が5〜70重量%である鋳型成型用組成物に関す
る。
【0007】本発明に係る鋳型成型用組成物は、硬化剤
としてリン酸および有機スルホン酸を必須成分とするも
のであり、且つリン酸の含有量が10〜85重量%及び有機
スルホン酸の含有量が5〜70重量%からなるものであ
る。さらに好ましくは、リン酸の含有量が20〜75重量%
及び有機スルホン酸の含有量が5〜50重量%からなるも
のである。その重量比率としてはリン酸/有機スルホン
酸が0.14/1〜17/1であり、好ましくは 0.3/1〜15
/1である。特に好ましくは1/1〜10/1である。リ
ン酸の含有量が10重量%または有機スルホン酸の含有量
が5重量%を下回ると本発明の効果は得ることができ
ず、リン酸が85重量%または有機スルホン酸が70重量%
を超えると硬化剤の低温保存安定性が悪化する。
【0008】本発明におけるリン酸は、オルソリン酸と
いわれるもので化学式H3PO4 で表されるものである。ま
た、単にリン酸という場合にはオルソリン酸のことを指
している。有機スルホン酸としてはメチルスルホン酸、
エチルスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、トルエンスル
ホン酸、キシレンスルホン酸等のアルキル若しくはアリ
ールスルホン酸、フェノールスルホン酸などが挙げられ
るが、コストなどの観点からトルエンスルホン酸、キシ
レンスルホン酸の単独または混合物からなるものが好ま
しい。また、本発明における有機スルホン酸は、これら
製造時に生成する異性体を含んでいても差し支えない。
例えば、キシレンスルホン酸を例に挙げると、m−キシ
レン−4−スルホン酸、m−キシレン−2−スルホン
酸、o−キシレン−4−スルホン酸、o−キシレン−2
−スルホン酸、p−キシレン−2−スルホン酸や、不純
物としてm−キシレン− 2,4−ジスルホン酸やm−キシ
レン− 2,6−ジスルホン酸などのジスルホン酸などが含
まれていても良い。
【0009】本発明に用いられる鋳型成型用組成物の硬
化剤として、リン酸、有機スルホン酸に公知技術で知ら
れている種々の酸性物質を加えて使用しても差し支えな
い。酸性物質としては、各種のものが例示されるが、例
えば、燐酸カルシウムや燐酸水素カリウムなどの燐酸
塩、縮合燐酸、モノリン酸エステル、ジリン酸エステ
ル、トリリン酸エステルなどのリン酸系化合物、さらに
カルボン酸等の有機酸、硫酸、塩酸、硝酸等の無機酸な
どの1種または2種以上の混合物を含有してもなんら差
し支えない。
【0010】本発明に係る鋳型成型用組成物の硬化剤と
して、上記したようなリン酸10〜85重量%および有機ス
ルホン酸5〜70重量%を含有し、その他として上述した
酸性物質や水若しくはアルコール等の希釈溶媒を含有し
ていてもよい。希釈溶媒に使用される溶媒としては、コ
スト等の観点から、水、メタノール、エタノール、イソ
プロピルアルコールが好ましい。リン酸や有機スルホン
酸を得る際に副生する不純物を含有している場合がある
ため、硬化剤中におけるリン酸および有機スルホン酸と
の合計重量が 100重量%以下となる場合もある。ここ
で、リン酸と有機スルホン酸との合計重量%が 100重量
%である場合が含まれているのは、他の酸性物質、希釈
溶媒および不純物が含有されていない場合もあるからで
ある。
【0011】本発明に係る鋳型成型用組成物の酸硬化性
フラン樹脂としては、従来公知の樹脂が用いられ、これ
を単独で又は混合して結合剤として使用する。酸硬化性
フラン樹脂の具体例としては、フルフリルアルコール、
フルフリルアルコールポリマーやフルフリルアルコール
・アルデヒド類重縮合物が使用される。更に、フェノー
ル類・アルデヒド類重縮合物、メラミン・アルデヒド類
重縮合物、尿素・アルデヒド類重縮合物等のフルフリル
アルコールとの混合物又は共縮合物が使用される。ま
た、これらの重縮合物のうち、2種以上を更に共縮合さ
せたものも、酸硬化性フラン樹脂として使用することが
できる。フルフリルアルコール等と重縮合されるアルデ
ヒド類としては、ホルムアルデヒド、グリオキザール、
フルフラール等の従来公知のアルデヒド化合物を使用す
ることができる。また、フェノール類・アルデヒド類重
縮合物を使用する場合、フェノール類としては、フェノ
ール、レゾルシノール、ビスフェノールA、ビスフェノ
ールF等の従来公知のフェノール化合物を単独で又は混
合して用いることができる。また、公知技術で知られて
いる種々の変性剤とともに使用しても差し支えない。
【0012】本発明に係る鋳型成型用組成物の結合剤に
は酸硬化性フラン樹脂とともに、鋳型強度をさらに向上
させる点から下記の一般式(1)で示される化合物の1
種又は2種以上含有されているのが好ましい。
【0013】
【化2】
【0014】(式中、X1及びX2は、H 、CH3 又はC2H5
いずれかを表す。)即ち、 2,5−ビスヒドロキシメチル
フラン、 2,5−ビスメトキシメチルフラン、 2,5−ビス
エトキシメチルフラン、2−ヒドロキシメチル−5−メ
トキシメチルフラン、2−ヒドロキシメチル−5−エト
キシメチルフラン、2−メトキシメチル−5−エトキシ
メチルフランが単独で又は混合して、使用されるのが好
ましい。特に、 2,5−ビスヒドロキシメチルフランを使
用するのが好ましい。 2,5−ビスヒドロキシメチルフラ
ンは、 2,5−ビスメトキシメチルフラン又は 2,5−ビス
エトキシメチルフランに比べて、反応性が高く、酸硬化
性樹脂の硬化反応を促進させ鋳型強度が向上するからで
ある。 2,5−ビスヒドロキシメチルフランの反応性が高
い理由は、二つのメチロール基が硬化反応に寄与するか
らである。即ち、 2,5−ビスメトキシメチルフラン等の
場合は、一旦メトキシメチルエーテルが加水分解してメ
チロール基を生成した後、硬化反応に寄与するため、硬
化反応の促進作用が若干劣るのである。
【0015】一般式(1)で示される化合物は、結合剤
中に 0.5〜63.0重量%含有されているのが好ましく、
1.8〜50.0重量%含有されているのがより好ましく、 2.
5〜50.0重量%含有されているものが更に好ましい。特
に一般式(1)で示される化合物が 5.0〜40.0重量%含
有されているのが良く、最も好ましくは、 7.0〜40.0重
量%含有されているのが良い。一般式(1)で示される
化合物の量が 0.5重量%未満であると、一般式(1)で
示された化合物を含有させた効果は得られず、鋳型強度
は向上しない。逆に、63.0重量%を超えると、一般式
(1)で示される化合物が酸硬化性樹脂中に溶解しにく
くなり、結合剤中に沈澱が発生するので好ましくない。
【0016】更に、鋳型強度をより向上させる目的でシ
ランカップリング剤を加えても差し支えない。シランカ
ップリング剤としては、例えばγ−(2−アミノ)アミ
ノプロピルメチルジメトキシシラン、γ−アミノプロピ
ルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキ
シシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラ
ンなどを使用することができる。なお、シランカップリ
ング剤を、混練砂中に添加するには、結合剤中や、硬化
剤中にシランカップリング剤を添加して、結合剤や硬化
剤を人工ムライト質鋳物砂に添加混練してもよいし、人
工ムライト質鋳物砂にシランカップリング剤を直接添加
混練してもよい。
【0017】本発明に係る人工ムライト質鋳物砂は、ア
ルミノケイ酸塩を主体とするセラミックスの一種であり
各種鉱物を原料として人工的に合成、製造されたもので
ある。工業的に採用されているものには、例えば特開昭
61-63333号公報に記載のものが挙げられ、主成分として
Al2O3が20〜70重量%、SiO2が80〜30重量%になるよう
に泥しょうを配合し、該泥しょうをスプレードライヤー
により乾燥造粒し、その後これをロータリーキルンにて
焼結し得ることができる。また、泥しょうには、カオリ
ン質原料と水酸化アルミニウムを混合させたものを使用
したものや、また、泥しょうに解こう剤を添加したもの
も使用される。また、特公平4−40095号公報によれ
ば、高温焼成後の成分比率が Al2O3:20〜70重量%、Si
O2:80〜30重量%となるように混合された原料組成物
を、直径が 0.1〜2.0 mmの球状粒子に造粒した後、かか
る球状粒子に対して、高温焼成後の Al2O3の含有率が90
重量%以上で、粒子径が 0.1mm以下の高アルミナ質粉末
を外掛け5〜50重量%混合せしめ、そしてその混合物を
1400〜1750℃で焼成することにより、前記球状粒子を、
それら粒子相互の融着を防止しつつ、球状の焼成粒子と
して得ている。これは、内外セラミックス(株)よりセ
ラビーズと称して発売されており、その一般的な組成と
しては、 Al2O3が約60重量%、SiO2が約35重量%からな
るものである。
【0018】本発明に係る鋳型成型用組成物中の人工ム
ライト質鋳物砂は、新砂若しくは再生砂が使用される。
再生砂としては、通常の機械的磨耗式あるいは焙焼式で
得られるものが使用されるが、磨耗式で再生されたもの
は収率も高く、経済的に優れ好ましい。
【0019】以上のような人工ムライト質鋳物砂と酸硬
化性フラン樹脂からなる結合剤と硬化剤とを用いて、本
発明の鋳型成型用組成物から鋳型を成型するには、従来
の常法に従って、まず人工ムライト質鋳物砂 100部(重
量基準、以下に同じ)に対し、硬化剤を 0.2〜3部を混
合し、次いで酸硬化性フラン樹脂 0.6〜5部相当量を含
有する結合剤を混合して成型するのが一般的であるが、
この方法、順序に限定されるものではない。また、以上
により得られた混合砂を鋳型すべてに用いても良いし、
必要とする部分だけに用いるのも良い。例えば、肌砂と
して使用し、裏砂には一般に使用されている珪砂からな
るものを用いても良い。また、本発明の鋳型成型用組成
物を使用するに際し、例えば硬化を促進するための添加
剤等の従来公知の添加剤の使用は一向に差し支えなく、
本発明の範囲に含まれるものである。
【0020】以上のようにして混練砂を得た後、これを
型枠に充填し、常温で所定時間放置しておけば、酸硬化
性フラン樹脂が硬化して鋳型本体を得ることができる。
酸硬化性フラン樹脂を硬化させる際に、常温で放置せず
に加熱して放置することも可能であるが、本発明に係る
硬化剤組成物を使用し、結合剤として酸硬化性フラン樹
脂を使用すれば、常温での放置で十分な速度で酸硬化性
フラン樹脂を硬化させることができる。
【0021】この鋳型本体の表面には、塗型剤を塗布す
ることが好ましい。塗型剤を塗布する場所としては、鋳
型本体表面のうち、熔湯が接触する表面に塗布すればよ
い。また、塗型剤を塗布するには、塗型剤を水やメタノ
ールやエタノール等の溶媒によって、所望の粘度になる
ように調整して塗型剤溶液を作る。この粘度は、塗型剤
溶液を鋳型本体表面に塗布しやすい粘度であればよく、
具体的には15〜50ボーメ程度で十分である。また、塗布
法としては、浸漬塗布法(どぶづけ法)、スプレー塗布
法、刷毛塗布法、ふりかけ法(ぶっかけ法)等の方法を
使用することができる。そして、この塗型剤溶液を鋳型
本体の表面に塗布した後、溶媒を蒸発乾燥させ、塗型剤
を鋳型本体表面に塗布形成させるものである。ここで塗
型剤としては、黒鉛を主剤とするもの、酸化マグネシウ
ムを主剤とするものおよび酸化ジルコニウムを主剤とす
るもの等を使用することができる。
【0022】以上の説明は、本発明の鋳型成型用組成物
を使用した好適な鋳型の製造方法に関するものである
が、本発明の鋳型成型用組成物は、このような方法のみ
に使用されるものではない。例えば、以上の説明におい
ては、混練砂の作成、混練砂の充填および結合剤の硬化
は、常温(雰囲気温度)で行なったが、加熱しながら行
なっても良いことは言うまでもない。本発明の鋳型成型
用組成物は、各種鋳型の製造において、汎用的に使用す
ることのできるものである。
【0023】
【実施例】以下実施例をもって本発明を詳細に説明する
が、本発明はこれらの実施例のみに限定されるものでは
ない。尚、実施例及び比較例中の「%」は「重量%」を
示す。
【0024】実施例1 25℃、50%RHの条件にて人工ムライト質鋳物砂(内外
セラミックス(株)製セラビーズ60 #500) 100重量部
に対し、リン酸55%およびキシレンスルホン酸15%を含
有する硬化剤を 0.5重量部加え、次いでフルフリルアル
コール・尿素ホルムアルデヒド樹脂(花王クエーカー
(株)製、カオーライトナー340A)を 0.8重量部混練し
て直ちに直径50mm、高さ50mmの円筒形のテストピースを
作製し、1、5、24時間後の圧縮強度を測定した。結果
を表1に示す。なお、表1に示した硬化剤における残部
は水である。また、以上により得られた混練物を放置
し、混練後5、10、20、30分後ごとに同様のテストピー
スを作成し、その24時間後の圧縮強度が混練直後に作成
したテストピースの圧縮強度と比較し20%以上強度が低
下した時点を可使時間とした。結果を表1に示す。
【0025】実施例2〜9、比較例1〜9 硬化剤を表1に示すように変更した以外は、実施例1と
同様にして、テストピースを作成し、圧縮強度と可使時
間を測定した。結果を表1に示す。
【0026】
【表1】
【0027】実施例10 常法により、塩基性条件下にて所定時間、尿素とホルム
アルデヒドを反応させ、反応終了後、パラトルエンスル
ホン酸水溶液で中和して、尿素ホルムアルデヒド重縮合
物を得た。得られた尿素ホルムアルデヒド重縮合物は、
表2に示す通り、フルフリルアルコール及び 2,5−ビス
ヒドロキシメチルフラン(アルドリッチファインケミカ
ル社製: 2,5−Furandimetanol〔1883-75-6 〕(AS登録
番号))と配合し、結合剤を得た。そして実施例1と同
様にして、25℃、50%RHの条件にて人工ムライト質鋳
物砂(内外セラミックス(株)製セラビーズ60 #500)
100重量部に対し、リン酸55%およびキシレンスルホン
酸16%を含有する硬化剤を0.5重量部加え、次いで上記
の結合剤を 0.8重量部混練して直ちに直径50mm、高さ50
mmの円筒形のテストピースを作製し、1、5、24時間後
の圧縮強度を測定した。結果を表2に示す。なお、表2
に示した硬化剤における残部は水である。また、以上に
より得られた混練物を放置し、混練後5、10、20、30分
後ごとに同様のテストピースを作成し、その24時間後の
圧縮強度が混練直後に作成したテストピースの圧縮強度
と比較し20%以上強度が低下した時点を可使時間とし
た。結果を表2に示す。
【0028】実施例11〜14、比較例10〜11 酸硬化性樹脂と硬化剤を表2に示すように変更した以外
は、実施例10と同様にして、テストピースを作成し、圧
縮強度と可使時間を測定した。結果を表2に示す。
【0029】
【表2】
【0030】実施例1〜14に係る方法で得られた、テス
トピース鋳型の24時間後の強度をみれば明らかなよう
に、いずれも満足のゆくものであった。特に、結合剤中
に一般式(1)の化合物を含有させることにより、より
満足のゆく強度が得られた。これに対して、硬化剤組成
物中にリン酸もしくは有機スルホン酸のいずれかを単独
で使用したものや、それらに無機スルホン酸である硫酸
を併用したものや、リン酸および有機スルホン酸の含有
量を本発明の範囲外で使用したものは、比較例6〜7の
ように可使時間が短い場合は満足できる強度を発現する
ものの、可使時間の長い場合は、いずれも強度が低く、
この鋳型を使用すると、鋳型が割れたり、鋳物品質に悪
影響を与える。
【0031】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明の鋳型成型
用組成物を使用すれば、可使時間が長い場合でも、良好
な鋳型強度が得ることができる。従って、種々の良好な
特性を有する人工ムライト質鋳物砂を使用することがで
きるようになり、この鋳物砂の高耐火性、低熱膨張性、
高耐破砕性などの良好な特性から、たとえば鋳物品質の
向上や、鋳物砂の再生利用率向上によるコストダウンな
どの効果を奏するものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08L 71/14 LQK C08L 71/14 LQK

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 人工ムライト質鋳物砂と酸硬化性フラン
    樹脂からなる結合剤と硬化剤とを用いて鋳型を成型させ
    る際に使用される鋳型成型用組成物であって、硬化剤が
    リン酸および有機スルホン酸を必須成分とし、且つリン
    酸の含有量が10〜85重量%及び有機スルホン酸の含有量
    が5〜70重量%である鋳型成型用組成物。
  2. 【請求項2】 硬化剤中のリン酸の含有量が20〜75重量
    %である請求項1記載の鋳型成型用組成物。
  3. 【請求項3】 硬化剤中の有機スルホン酸の含有量が5
    〜50重量%である請求項1又は2記載の鋳型成型用組成
    物。
  4. 【請求項4】 硬化剤組成物中の有機スルホン酸がトル
    エンスルホン酸及び/又はキシレンスルホン酸である請
    求項1〜3の何れか1項に記載の鋳型成型用組成物。
  5. 【請求項5】 結合剤が下記の一般式(1)で示される
    化合物を含有してなるものである請求項1〜4記載の鋳
    型成型用組成物。 【化1】 (式中、X1及びX2は、H 、CH3 又はC2H5のいずれかを表
    す。)
  6. 【請求項6】 結合剤中の一般式(1)で示される化合
    物の含有量が 0.5〜63.0重量%である請求項5記載の鋳
    型成型用組成物。
  7. 【請求項7】 一般式(1)で示される化合物が 2,5−
    ビスヒドロキシメチルシランである請求項5又は6記載
    の鋳型成型用組成物。
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