JPH06297072A - 鋳型製造用粘結剤組成物、鋳型製造用砂組成物及び鋳型の製造方法 - Google Patents
鋳型製造用粘結剤組成物、鋳型製造用砂組成物及び鋳型の製造方法Info
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- JPH06297072A JPH06297072A JP35217493A JP35217493A JPH06297072A JP H06297072 A JPH06297072 A JP H06297072A JP 35217493 A JP35217493 A JP 35217493A JP 35217493 A JP35217493 A JP 35217493A JP H06297072 A JPH06297072 A JP H06297072A
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Abstract
型製造用粘結剤組成物を提供する。 【構成】 この鋳型製造用粘結剤組成物は、酸硬化性樹
脂と硬化促進剤とを必須成分として含有するものであ
る。硬化促進剤は、2,5-ビスヒドロキシメチルフラン,
2,5-ビスメトキシメチルフラン,2,5-ビスエトキシメチ
ルフラン等が単独で又は混合されてなるものである。硬
化促進剤の含有量は、0.5〜63.0重量%である。酸硬化
性樹脂としては、フルフリルアルコールやフルフリルア
ルコール/アルデヒド類重縮合物等の従来公知の樹脂を
単独で又は混合して使用することができる。また、この
粘結剤組成物中には、フェノール類モノマー(換算量)
や水分が適当量含有されていてもよい。この粘結剤組成
物とリン酸等の硬化剤とを、耐火性粒状材料に添加混練
して、鋳型製造用砂組成物を得ることができる。そし
て、この砂組成物を使用して、自硬性鋳型造型法で鋳型
を得ることができる。
Description
する際に好適に使用することのできる粘結剤組成物及び
砂組成物に関するものである。また、この砂組成物を用
いた鋳型の製造方法に関するものである。
性粒状材料に、フルフリルアルコール等の酸硬化性樹脂
からなる結合剤とリン酸やベンゼンスルホン酸等の硬化
剤を添加混練した後、この混練砂を型に充填し、結合剤
を硬化させて製造されている。このような従来法におい
ては、一般的に、結合剤の硬化速度が遅いため、鋳型の
初期強度が低いということがあった。鋳型の初期強度が
低いと、型から鋳型を取り出すのに時間がかかり、型の
有効利用が阻害されるという欠点がある。
剤として、酸強度の比較的高いスルホン酸系化合物を使
用したり、或いは使用する硬化剤量を多くすることが行
なわれている。しかし、このような方法を採用すると、
最終的な鋳型強度が高くなりすぎて、鋳型を崩壊しにく
くなるということがあった。鋳型の崩壊が困難になる
と、従来の鋳型の崩壊工程を適用しにくくなったり、或
いは砂の表面に付着した結合剤の除去が困難になり、鋳
型砂の再生が合理的に行なえなくなるという欠点があっ
た。また、硬化剤の種類や硬化剤量を変更すると、混練
砂を得る際に結合剤の硬化が始まり、混練砂の可使時間
が短くなるという欠点があった。
更するのではなく、結合剤自体を変更することが試みら
れている。例えば、特開昭56-56753号公報には、フルフ
リルアルコール中に、フェノール一核体,フェノール二
核体およびそれらのメチロール化物をほとんど含まない
レゾール型フェノールホルムアルデヒド樹脂を含有させ
ることが提案されている。このような低分子量の樹脂を
ほとんど含まないレゾール型フェノールホルムアルデヒ
ド樹脂を、結合剤の一つとして使用すると、高分子量化
の時間を省略でき、初期における鋳型強度を向上させる
ことができるのである。
類等を変更するのではなく、結合剤を変更して鋳型の初
期強度を高めようとするものである。しかしながら、前
記した特開昭56-56753号公報とは異なり、結合剤自体を
変更するのではなく、結合剤にある特殊な化合物を配合
添加することにより、硬化剤と接触した場合の結合剤の
硬化速度を高め、もって鋳型の初期強度を高めようとす
るものである。
性樹脂からなる結合剤を主体とする鋳型製造用粘結剤組
成物であって、該粘結剤組成物中には、下記一般式(1)
で示される化合物の1種又は2種以上よりなる硬化促進
剤が0.5〜63.0重量%含有されていることを特徴とする
鋳型製造用粘結剤組成物に関するものである。また、こ
の鋳型製造用粘結剤組成物を使用した鋳型製造用砂組成
物に関するものである。また、この鋳型製造用砂組成物
を使用した鋳型の製造方法に関するものである。
かを表わす。)
酸硬化性樹脂からなる結合剤と、硬化促進剤とよりなる
ものである。硬化促進剤は、一般式(1)で示される化合
物の1種又は2種以上よりなるものである。即ち、2,5-
ビスヒドロキシメチルフラン,2,5-ビスメトキシメチル
フラン,2,5-ビスエトキシメチルフラン,2-ヒドロキシ
メチル-5-メチキシメチルフラン,2-ヒドロキシメチル-
5-エトキシメチルフラン,2-メトキシメチル-5-エトキ
シメチルフランが単独で又は混合して、硬化促進剤とし
て使用されるのである。特に、硬化促進剤として2,5-ビ
スヒドロキシメチルフランを使用するのが好ましい。2,
5-ビスヒドロキシメチルフランは、2,5-ビスメトキシメ
チルフラン又は2,5-ビスエトキシメチルフランに比べ
て、反応性が高く、酸硬化性樹脂からなる結合剤の硬化
反応を促進させるからである。2,5-ビスヒドロキシメチ
ルフランの反応性が高い理由は、水酸基が硬化反応に寄
与するからである。即ち、2,5-ビスメトキシメチルフラ
ン等の場合は、一旦メトキシメチルエーテルが加水分解
して水酸基を生成した後、硬化反応に寄与するため、硬
化反応の促進作用が若干劣るのである。なお、フルフリ
ルアルコールとホルムアルデヒドとを反応させてフラン
樹脂を得る際に、初期縮合物として2,5-ビスヒドロキシ
メチルフランが生成することは知られているが(書籍
「高分子薬剤入門」、三洋化成工業株式会社発行)、こ
の2,5-ビスヒドロキシメチルフランが、鋳型製造の際に
使用される酸硬化性樹脂に対して、硬化促進の作用を果
たすことは知られていなかった。
に0.5〜63.0重量%含有されている。特に、硬化促進剤
が1.8〜50.0重量%含有されているのが好ましく、更に
硬化促進剤が2.5〜50.0重量%含有されているのがより
好ましい。更に好ましくは、硬化促進剤が5.0〜40.0重
量%含有されているのが良く、最も好ましくは、硬化促
進剤が7.0〜40.0重量%含有されているのが良い。硬化
促進剤の量が0.5重量%未満であると、結合剤の硬化反
応が十分に促進されず、鋳型の初期強度が満足のゆく程
度に向上しないので、好ましくない。逆に、硬化促進剤
の量が63.0重量%を超えると、相対的に結合剤量が少な
くなって、結合剤中に硬化促進剤が溶解しにくくなり、
鋳型製造用粘結剤組成物中に沈澱が発生するので好まし
くない。
して酸硬化性樹脂が含有されている。酸硬化性樹脂とし
ては従来公知の樹脂が用いられ、これを単独で又は混合
して結合剤として使用する。酸硬化性樹脂の具体例とし
ては、フルフリルアルコール,フルフリルアルコール/
アルデヒド類重縮合物,フェノール類/アルデヒド類重
縮合物,メラミン/アルデヒド類重縮合物,尿素/アル
デヒド類樹脂重縮合物等が単独で又は混合して使用され
る。また、これらの重縮合物のうち、2種以上を更に共
縮合させたものも、酸硬化性樹脂として使用することが
できる。フルフリルアルコール等と重縮合されるアルデ
ヒド類としては、ホルムアルデヒド,グリオキザール,
フルフラール等の従来公知のアルデヒド化合物を使用す
ることができる。特に、本発明においては、ホルムアル
デヒドを使用するのが好ましい。
デヒド類重縮合物を使用する場合、フェノール類として
は、フェノール,レゾルシノール,ビスフェノールA,
ビスフェノールF,下記一般式(2)で示される化合物,
下記一般式(3)で示される化合物等の従来公知のフェノ
ール化合物を単独で又は混合して用いることができる。
わす。)
れかを表わす。) フェノール類/アルデヒド類重縮合物は、フェノール類
モノマーを2〜40重量%の割合で仕込んで、即ちフェノ
ール類モノマーの仕込み量を2〜40重量%として、製造
されるのが好ましい。従って、得られるフェノール類/
アルデヒド類重縮合物よりなる結合剤中における、フェ
ノール類モノマーの換算量も2〜40重量%であることが
好ましい。フェノール類モノマーの含量(換算量)が2
重量%未満である場合、結合剤の硬化反応が比較的遅く
なり、得られる鋳型の初期強度が低下する傾向が生じ
る。逆に、フェノール類モノマーの含有(換算量)が40
重量%を超えると、鋳型製造用粘結剤組成物の粘度が上
昇し、その保存安定性が低下する傾向が生じる。
重縮合物を使用する場合、アルデヒド類と結合している
尿素を、ある一定範囲の割合で含有させておくのが好ま
しい。即ち、鋳型製造用粘結剤組成物中において、尿素
に由来する窒素原子が、0.1〜6.0重量%の割合で含有さ
れている量の尿素を使用するのが好ましく、特に窒素原
子が0.1〜4.5重量%の割合で含有されている量の尿素を
使用するのがより好ましい。この程度の量の尿素を含有
する、尿素/アルデヒド類重縮合物を酸硬化性樹脂とし
て使用すると、得られる鋳型の最終強度が向上する傾向
が生じる。窒素原子の割合が0.1重量%未満になる尿素
の使用量では、得られる鋳型の最終強度は向上しない傾
向となる。逆に、窒素原子の割合が6.0重量%を超える
尿素の使用量とすると、この鋳型を使用して作成した鋳
物にピンホール等の鋳物欠陥が発生する傾向が生じる。
なお、ここでは、酸硬化性樹脂として尿素/アルデヒド
類重縮合物を用いた場合について説明したが、これ以外
の酸硬化性樹脂を使用した場合についても、鋳型製造用
粘結剤組成物中における、尿素に由来する窒素原子が、
0.1〜6.0重量%の割合で含有されているものを使用する
のが好ましい。
物中には、0.5〜30重量%の水分が含有されているのが
好ましい。更に好ましくは、水分が15.5〜25重量%含有
されているのがよい。この水分は、鋳型製造用粘結剤組
成物の粘度を低下させ、使用しやすくするためである。
水分の含量が0.5重量%未満であると、鋳型製造用粘結
剤組成物の粘度が低下しない傾向が生じる。逆に、水分
の含量が30重量%を超えると、酸硬化性樹脂の硬化反応
を阻害し、鋳型の初期強度が十分に向上しない傾向が生
じる。
フルフリルアルコール等の酸硬化性樹脂と、一般式(1)
で表わされる化合物よりなる硬化促進剤とを混合して製
造することができる。また、フルフリルアルコール等の
酸硬化性樹脂を製造する際に、同時に一般式(1)で表わ
される化合物を製造して、結果的に酸硬化性樹脂と硬化
促進剤とが混合された鋳型製造用粘結剤組成物を得ても
よい。また、鋳型製造用粘結剤組成物中に、水分を含有
させる場合においても、水分を後添加してもよいし、酸
硬化性樹脂を製造する際に同時に水分を製造してもよ
い。
用して、鋳型を製造するには、一般的に以下の方法によ
って製造するのが好ましい。即ち、まず、耐火性粒状材
料に、本発明に係る鋳型製造用粘結剤組成物及びこの鋳
型製造用粘結剤組成物を硬化させるための硬化剤を配合
し、混練して鋳型製造用砂組成物を得る。耐火性粒状材
料としては、石英質を主成分とする珪砂,クロマイト
砂,ジルコン砂,オリビン砂,アルミナ砂,ムライト
砂,合成ムライト砂等の従来公知のものを用いることが
できる。また、硬化剤としては、従来公知のリン系化合
物やスルホン酸系化合物等を使用することができる。特
に、本発明においては、リン酸,縮合リン酸,リン酸エ
ステル,リン酸塩等のリン系化合物を単独で又は混合し
て使用するのが好ましい。この理由は、以下のとおりで
ある。即ち、このようなリン系化合物よりなる硬化剤
は、スルホン酸系化合物よりなる硬化剤と比較して、酸
強度が低く、硬化速度が遅い反面、注湯時に有害ガスの
発生が少なく、良好な作業環境が得られるからである。
そして、硬化速度が遅い点は、本発明に係る鋳型製造用
粘結剤組成物自体の硬化速度が向上しているため、特に
大きな問題点にはならないからである。それでもなお、
硬化速度を速めたい場合には、作業環境に優れるリン系
化合物と、酸強度が高く硬化速度を速めることのできる
スルホン酸系化合物及び/又は硫酸とを併用することが
好ましい。
物は、一般的に自硬性鋳型造型法で鋳型を製造すること
ができる。即ち、鋳型製造用砂組成物を所定の型に充填
し、配合混練された鋳型製造用粘結剤組成物を、硬化剤
の作用によって硬化させることによって鋳型を得ること
ができる。本発明に係る鋳型製造用粘結剤組成物は、硬
化速度が比較的速く、鋳型製造用砂組成物を型に充填し
た後、30分〜1時間程度経過後に充分脱型可能であり、
この鋳型に注湯することによって高品質の鋳物を製造す
ることができる。
に示した硬化促進剤−アルドリッチファインケミカル社
製:2,5-Furandimethanol[1883-75-6](CAS登録番号)−
を添加混合して、硬化促進剤を表1に示した割合で含有
する鋳型製造用粘結剤組成物を準備した。そして、掛津
浮選5号珪砂100重量部に対して、この鋳型製造用粘結
剤組成物1重量部と硬化剤(トルエンスルホン酸70%水
溶液)0.45重量部を添加混練し、鋳型製造用砂組成物を
得た。その後直ちに、この鋳型製造用砂組成物を、50mm
φ×50mmhのテストピース枠に充填し、25℃で自硬性鋳
型造型法によってテスト鋳型を得た。そして、鋳型製造
用砂組成物を得てテストピース枠に充填した後、1時間
及び24時間経過したときのテスト鋳型の圧縮強度を測定
した。その結果を表1に示した。
剤を添加した鋳型製造用粘結剤組成物を使用した場合に
は、1時間経過後の鋳型の強度が高くなり、また24時間
経過後の鋳型の強度も高くなることが分かる。そして、
硬化促進剤の含有量を、0.5重量%から徐々に増加させ
てゆくと、各々の鋳型の強度も徐々に高くなることが分
かる。この際、硬化促進剤を50重量%含有した時点で最
大値となり、更に硬化促進剤を増加させてゆくと、各々
の鋳型の強度は徐々に低下し、65重量%を超えると鋳型
製造用粘結剤組成物が不均一になってしまうことが分か
る。また、硬化促進剤の量を0.5重量%未満にすると、
各々の鋳型の強度はあまり向上しないことが分かる。
ン酸とを等重量混合したものを用いる以外は、実施例1
〜12と同様にしてテスト鋳型を製造した。そして、この
鋳型の圧縮強度を測定し、表2に示した。
剤を添加した鋳型製造用粘結剤組成物を使用した場合に
は、1時間経過後の鋳型の強度が高くなり、また24時間
経過後の鋳型の強度も高くなることが分かる。そして、
硬化促進剤の量を、0.5重量%から徐々に増加させてゆ
くと、各々の鋳型の強度も徐々に高くなることが分か
る。この際、硬化促進剤を40重量%添加した時点で最大
値となり、更に硬化促進剤を増加させてゆくと、各々の
鋳型の強度は徐々に低下し、65重量%を超えると鋳型製
造用粘結剤組成物が不均一になってしまうことが分か
る。また、硬化促進剤の量を0.5重量%未満にすると、
各々の鋳型の強度はあまり向上しないことが分かる。
とフルフリルアルコール/アルデヒド類重縮合物,フェ
ノール類/アルデヒド類重縮合物,メラミン/アルデヒ
ド類重縮合物及び尿素/アルデヒド類重縮合物よりなる
群から選ばれた樹脂との混合物を結合剤として準備し、
表3及び表4に示した量の結合剤及び硬化促進剤等より
なる鋳型製造用粘結剤組成物1〜15を準備した。各結合
剤、水分、硬化促進剤及びその他の物質の量は、組成物
中における重量%で示した。なお、窒素含量は、組成物
中における全原子に対する窒素原子の量的割合を重量%
で示したもので、組成物中における尿素量の目安となる
ものである。
類重縮合物等の結合剤は、次の方法によって製造したも
のである。 [フルフリルアルコール/ホルムアルデヒド重縮合物の
調整]常法により、酸性条件下所定時間、フルフリルア
ルコールとホルムアルデヒドを反応させて、フルフリル
アルコール/ホルムアルデヒド重縮合物を得た。 [フェノール/アルデヒド類重縮合物の調整]常法によ
り、塩基性条件下所定時間、フェノールとアルデヒド類
(ホルムアルデヒド又はフルフラール)を反応させ、反
応終了後、パラトルエンスルホン酸水溶液で中和して、
フェノール/アルデヒド類重縮合物を得た。 [メラミン/ホルムアルデヒド重縮合物の調整]常法に
より、塩基性条件下所定時間、メラミンとホルムアルデ
ヒドを反応させ、反応終了後、パラトルエンスルホン酸
水溶液で中和して、メラミン/ホルムアルデヒド重縮合
物を得た。 [尿素/アルデヒド類重縮合物の調整]常法により、塩
基性条件下所定時間、尿素とアルデヒド類(ホルムアル
デヒド又はグリオキザール)を反応させ、反応終了後、
パラトルエンスルホン酸水溶液で中和して、尿素/アル
デヒド類重縮合物を得た。
て、鋳型製造用粘結剤組成物中の各成分の含量(量比)
は、以下のようにして測定したものである。 [フルフリルアルコール及び2,5-ビスヒドロキシメチル
フラン等の一般式(1)で表わされる化合物の含量]ガス
クロマトグラフィーにより測定した。なお、ガスクロ条
件は、以下のとおりである。即ち、使用機器:株式会社
島津製作所製GC-14A、使用カラム:PEG-20M chromosorb
WAW DMCS 10% 60/80 mesh 0.5m×3mmφ、検出器:FI
D、キャリアーガス:Heである。 [水分の含量]カールフィッシャー法により測定した。 [フェノール等のフェノール類モノマー換算量(仕込
量)の含量]紫外線吸光高度計により測定した。 [窒素含量]ケルダール法により測定した。
は、実施例1〜12と同様にしてテスト鋳型を製造した。
そして、この鋳型の圧縮強度を測定し、表5に示した。
よってバラツキはあるものの、2,5-ビスヒドロキシメチ
ルフランを所定量含有させた鋳型製造用粘結剤組成物を
使用した場合には、相対的に得られる鋳型の初期強度が
高く、且つ24時間経過後の鋳型強度も満足のゆくもので
あった。これに対し、2,5-ビスヒドロキシメチルフラン
を含有させていないか若しくは含有させたとしても極め
て少量の場合には、結合剤の種類に拘らず、鋳型の初期
強度が低く、且つ24時間経過後の鋳型強度も満足のゆく
ものではなかった。
ルコール/ホルムアルデヒド重縮合物に、表6に示した
硬化促進剤を添加混合して、表6に示した割合で硬化促
進剤を含有した鋳型製造用粘結剤組成物を用いる以外
は、実施例1〜12と同様にしてテスト鋳型を製造した。
そして、この鋳型の圧縮強度を測定し、表6に示した。
剤を添加した鋳型製造用粘結剤組成物を使用した場合に
は、1時間経過後の鋳型の強度が高くなり、また24時間
経過後の鋳型の強度も高くなることが分かる。そして、
硬化促進剤の含有量を、0.5重量%から徐々に増加させ
てゆくと、各々の鋳型の強度も徐々に高くなることが分
かる。この際、硬化促進剤を40重量%程度含有した時点
で最大値となり、更に硬化促進剤を増加させてゆくと、
各々の鋳型の強度は徐々に低下することが分かる。ま
た、硬化促進剤の量を0.5重量%未満にすると、各々の
鋳型の強度はあまり向上しないことが分かる。
12と同様にしてテスト鋳型を製造した。そして、この鋳
型の圧縮強度を測定し、表7に示した。なお、圧縮強度
の測定に関して、これらの実施例では、実施例1〜12の
場合と異なり、2時間経過後の鋳型の圧縮強度を測定し
た点のみ相違する。
剤を添加した鋳型製造用粘結剤組成物を使用した場合に
は、2時間経過後の鋳型の強度が高くなり、また24時間
経過後の鋳型の強度も高くなることが分かる。そして、
硬化促進剤の量を、0.5重量%から徐々に増加させてゆ
くと、各々の鋳型の強度も徐々に高くなることが分か
る。この際、硬化促進剤を40重量%添加した時点で最大
値となり、更に硬化促進剤を増加させてゆくと、各々の
鋳型の強度は徐々に低下し、65重量%を超えると鋳型製
造用粘結剤組成物が不均一になってしまうことが分か
る。また、硬化促進剤の量を0.5重量%未満にすると、
各々の鋳型の強度はあまり向上しないことが分かる。ま
た、表7の結果より明らかなとおり、硬化剤としてリン
酸を使用した場合は、トルエンスルホン酸を使用した場
合に比べて、鋳型の初期強度(1〜2時間経過後の強度)
が低くなる。
アルデヒド重縮合物と尿素/ホルムアルデヒド重縮合物
との混合物からなる結合剤及び効果促進剤等よりなる表
8に示した鋳型製造用粘結剤組成物を準備し、フラン再
生砂100重量部に対して、この鋳型製造用粘結剤組成物
0.8重量部と硬化剤(キシレンスルホン酸60%水溶液)
0.4重量部を添加混練し、鋳型製造用砂組成物を得た。
その後は実施例1〜12と同様にしてテスト鋳型を製造し
た。そして、この鋳型の圧縮強度を測定し、表8に示し
た。
剤を添加した鋳型製造用粘結剤組成物を使用した場合に
は、1時間経過後の鋳型の強度が高くなり、また24時間
経過後の鋳型の強度も高くなることが分かる。また、鋳
型製造用粘結剤組成物中における水分の量が多くなりす
ぎると(比較例16)、鋳型の強度が高くなりにくい傾向
が生じる。
2,5-ビスヒドロキシメチルフランが所定量含有されてい
る。この2,5-ビスヒドロキシメチルフランの水酸基は反
応性が高く、リン酸等の硬化剤と接触すると、粘結剤組
成物中の結合剤の水酸基或いはメチロール基等と縮合反
応して、結合剤の硬化速度を促進させるという作用を奏
する。また、2,5-ビスメトキシメチルフランや2,5-ビス
エトキシメチルフランのメトキシ基又はエトキシ基は、
リン酸等の硬化剤と接触して、加水分解して水酸基に変
換され、2,5-ビスヒドロキシメチルフランの場合と同様
に、結合剤の硬化速度を促進させるという作用を奏す
る。
ン等の一般式(1)で表わされる化合物を含有している、
本発明に係る鋳型製造用粘結剤組成物を使用して鋳型を
製造すると、結合剤の硬化速度が速くなるため、鋳型の
初期強度が向上する。依って、この鋳型製造用粘結剤組
成物を使用した砂組成物を型に充填した後、短時間で鋳
型を型から取り出すことができ、型の有効利用によっ
て、鋳型の生産性を向上させることができるという効果
を奏する。また、本発明に係る鋳型製造用粘結剤組成物
は、組成物自体の組成を変更することによって、その硬
化速度を促進させるものであるため、使用する硬化剤の
量を多くしたり、或いは酸強度の高い硬化剤を多量に使
用する必要が少ない。従って、鋳型製造用粘結剤組成物
と耐火性粒状材料と硬化剤とを混練した鋳型製造用砂組
成物を得る場合又は得た後において、多量若しくは酸強
度の高い硬化剤の影響によって、容易に硬化が始まると
いうことも少なく、鋳型製造用砂組成物の可使時間が短
くなることを防止しうるという効果も奏する。更には、
硬化剤を多量にしたり、或いは酸強度の高いスルホン酸
系等の硬化剤を使用する必要が少ないので、良好な作業
環境で鋳型の製造を行なうことができるという効果も奏
する。
Claims (18)
- 【請求項1】 酸硬化性樹脂からなる結合剤を主体とす
る鋳型製造用粘結剤組成物であって、該粘結剤組成物中
には、下記一般式(1)で示される化合物の1種又は2種
以上よりなる硬化促進剤が0.5〜63.0重量%含有されて
いることを特徴とする鋳型製造用粘結剤組成物。 【化1】 (式中、X1及びX2は、H,CH3又はC2H5のいずれ
かを表わす。) - 【請求項2】 硬化促進剤が1.8〜50.0重量%含有され
ている請求項1記載の鋳型製造用粘結剤組成物。 - 【請求項3】 硬化促進剤が2.5〜50.0重量%含有され
ている請求項1記載の鋳型製造用粘結剤組成物。 - 【請求項4】 硬化促進剤が5.0〜40.0重量%含有され
ている請求項1記載の鋳型製造用粘結剤組成物。 - 【請求項5】 硬化促進剤が7.0〜40.0重量%含有され
ている請求項1記載の鋳型製造用粘結剤組成物。 - 【請求項6】 酸硬化性樹脂として、フルフリルアルコ
ール,フルフリルアルコール/アルデヒド類重縮合物,
フェノール類/アルデヒド類重縮合物,メラミン/アル
デヒド類重縮合物及び尿素/アルデヒド類樹脂重縮合物
よりなる群から選ばれる単独若しくは2種以上の混合
物、又は前記群から選ばれる2種以上の共縮合物を用い
る請求項1及至5のいずれか一項に記載の鋳型製造用粘
結剤組成物。 - 【請求項7】 アルデヒド類として、ホルムアルデヒ
ド,グリオキザール及びフルフラールよりなる群から選
ばれるものを用いる請求項6記載の鋳型製造用粘結剤組
成物。 - 【請求項8】 アルデヒド類として、ホルムアルデヒド
を用いる請求項6記載の鋳型製造用粘結剤組成物。 - 【請求項9】 フェノール類として、フェノール,レゾ
ルシノール,ビスフェノールA,ビスフェノールF,下
記一般式(2)で示される化合物及び下記一般式(3)で示さ
れる化合物よりなる群から選ばれるものを用いる請求項
6記載の鋳型製造用粘結剤組成物。 【化2】 (式中、R1は炭素数1〜10の炭化水素基のいずれかを表
わす。) 【化3】 (式中、R2及びR3は炭素数1〜10の炭化水素基のいず
れかを表わす。) - 【請求項10】 粘結剤組成物中における窒素含量が0.1
〜6.0重量%である請求項1及至9のいずれか一項に記
載の鋳型製造用粘結剤組成物。 - 【請求項11】 粘結剤組成物中における窒素含量が0.1
〜4.5重量%である請求項10記載の鋳型製造用粘結剤組
成物。 - 【請求項12】 酸硬化性樹脂として、フェノール類モノ
マーを2〜40重量%仕込んで重縮合させたフェノール類
/アルデヒド類重縮合物を用いる請求項6又は9記載の
鋳型製造用粘結剤組成物。 - 【請求項13】 粘結剤組成物中における水分含量が0.5
〜30重量%である請求項1及至12のいずれか一項に記載
の鋳型製造用粘結剤組成物。 - 【請求項14】 硬化促進剤が2,5-ビスヒドロキシメチル
フランよりなる請求項1及至13のいずれか一項に記載の
鋳型製造用粘結剤組成物。 - 【請求項15】 耐火性粒状材料と、請求項1及至14のい
ずれか一項に記載された鋳型製造用粘結剤組成物と、該
鋳型製造用粘結剤組成物を硬化させるための硬化剤とを
含有する鋳型製造用砂組成物。 - 【請求項16】 硬化剤として、リン系化合物を単独で、
又はリン系化合物とスルホン酸系化合物及び/又は硫酸
を混合して用いる請求項15記載の鋳型製造用砂組成物。 - 【請求項17】 硬化剤として、リン酸,縮合リン酸,リ
ン酸エステル及びリン酸塩よりなる群から選ばれるもの
を用いる請求項15記載の鋳型製造用砂組成物。 - 【請求項18】 請求項15,16又は17記載の鋳型製造用砂
組成物を所定の型に充填して、該鋳型製造用砂組成物中
に含有されている鋳型製造用粘結剤組成物を硬化させる
ことを特徴とする鋳型の製造方法。
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JP5658793 | 1993-02-22 | ||
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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-
1993
- 1993-12-27 JP JP35217493A patent/JP2784715B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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WO1996005925A1 (fr) * | 1994-08-19 | 1996-02-29 | Kao Corporation | Composition de liaison pour la production de moules et procede de production de moules |
WO2006014017A1 (ja) | 2004-08-06 | 2006-02-09 | Kao Corporation | 鋳型製造用フラン樹脂組成物 |
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