JP4216104B2 - 合成ムライト砂の再生方法及び鋳型の製造方法 - Google Patents

合成ムライト砂の再生方法及び鋳型の製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、合成ムライト砂の再生方法及び鋳型の製造方法に係り、特に、鋳物砂として合成ムライト砂を用いると共に、粘結剤として水溶性アルカリレゾール樹脂を用いて、かかる粘結剤を有機エステル化合物にて硬化せしめることにより形成される鋳型から、合成ムライト砂の再生を行なう方法と、そのようにして再生された合成ムライト砂を用いて、再び、鋳型を製造する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、破砕強度の高い合成ムライト砂が、水溶性アルカリレゾール樹脂を粘結剤として用い、有機エステル化合物にて硬化せしめるエステル硬化型の自硬性鋳型及びガス硬化性鋳型用の鋳物砂として、多用されてきている。そして、鋳物砂として用いられた合成ムライト砂は、一般に、再生処理が施された後、再度、鋳物砂として、循環使用されることとなるのであるが、このようなエステル硬化型の自硬性鋳型及びガス硬化性鋳型用の鋳物砂として用いられた合成ムライト砂にあっては、アルカリ系粘結剤が強固に付着しているところから、通常の研磨処理のみでは、合成ムライト砂表面の付着物を剥離し難く、また、合成ムライト砂粒子の破砕強度も高いところから、従来からの珪砂再生法のように、粒子自体を破砕しながら表面の付着物を削り取っていくことも出来ず、充分な再生を行なうことは困難であった。
【0003】
そして、特に、自硬性プロセスにおいて用いられた合成ムライト砂にあっては、その再生が不充分であると、再生利用時において、混練砂の流動性が極端に悪化し、鋳型の造型性に悪影響を与えると共に、得られる鋳型の強度も低下せしめられ、鋳物品質に重大な悪影響を招来する恐れがあるところから、大きな問題となってきている。
【0004】
なお、鋳物砂として合成ムライト砂を用いる一方、粘結剤として水溶性アルカリレゾール樹脂を用いて、かかる粘結剤を有機エステル化合物にて硬化せしめることにより形成されるエステル硬化型の自硬性鋳型及びガス硬化性鋳型から、合成ムライト砂の再生を行なう手法としては、これまでに、各種の手法が提案されている。例えば、特開平6−154941号公報(特許文献1)には、回収砂に200〜500℃の加熱処理を施した後、乾式研磨処理する方法が提案され、また、特開2000−167643号公報(特許文献2)には、回収砂を乾燥機に掛けて乾燥せしめた後、その乾燥した砂を、所定の研磨剤と共に、粒子間摩擦式再生機(研磨機)に投入せしめて、ムライト砂の再生を行なう手法が提案されている。
【0005】
しかしながら、上記した特許文献1,2等の、従来より提案されている再生方法は、充分とは言い難いものであった。つまり、従来の回収砂の加熱処理や焙焼処理等の熱処理は、回収砂の表面の付着物を乾燥せしめたり、或いは回収砂表面の有機分のみを燃焼せしめたりすることを目的とするものであって、熱処理時間が比較的に短く、そのため、そのような熱処理だけでは、再生度合いが不充分となって、新砂に近い特性を取り戻すべく、別途、相当な研磨処理が必要となるのである。そして、この研磨処理によって、破砕強度が高いという特性から良好な歩留りやダストが発生し難いといったことが長所となっている合成ムライト砂においても、その歩留まりが低下すると共に、ダストが発生し、合成ムライト砂の本来の長所を損なうといった問題を内在している。
【0006】
また、特開2001−205388号公報(特許文献3)には、研磨工程を必要としない鋳物砂の再生方法が、提案されている。そこでは、回収砂を熱再生処理する際に、反応性添加物を存在せしめて、350〜650℃で熱処理を行なうことにより、ダスト等の廃棄物が発生する研磨処理を行なわなくても、熱再生した鋳物砂に粘結剤を被覆した鋳型の強度は新砂と同等の特性が得られることが、明らかにされているが、かかる反応性添加物の配合によって、骨材(合成ムライト砂)自体の組成が大きく変化せしめられる恐れがあり、また、そのような再生処理を繰り返すことによる悪影響、例えば、耐熱性の低下や粒度変化等が懸念されるものともなっている。
【0007】
かくして、上述せる如き熱処理を行なう各種再生方法が提案されているのであるが、実際には、研磨処理のみで再生処理を実施している場合が殆んどであり、上述せるように、ハードな研磨で再生歩留りの低下や多量のダスト発生を余儀なくされたり、また、不充分な研磨によって、混練砂の流動性が極端に悪化し、鋳型の造型性に悪影響を与えると共に、得られる鋳型にも、充分な鋳型特性が実現され得ていないのが、実情である。
【0008】
このため、新砂と同様に、混練砂の流動性が良好で、且つ充分な鋳型強度を実現し得ると共に、再生歩留りが良く、ダストを発生させることのない、合成ムライト砂の効果的な再生方法が、切望されているのである。
【0009】
ところで、水溶性アルカリレゾール樹脂を粘結剤として用いた、エステル硬化型の自硬性鋳型及びガス硬化性鋳型用の鋳物砂としては、上述せる如き合成ムライト砂の他にも、珪砂が使用されているのであるが、合成ムライト砂と珪砂とは、化学組成も結晶構造も異なるところから、合成ムライト砂と同様の再生処理を行なっても、得られる再生砂の特性が異なることとなる。
【0010】
例えば、珪砂の場合、鋳型から回収された回収砂に対して、約600℃以上の高温で一定時間以上、熱処理を行なうと、珪砂粒子表面に付着した有機分は除去されるが、バインダー(粘結剤)に由来するアルカリ成分は除去されず、かかるアルカリ成分と硅砂粒子の構成成分とが化合物を形成してしまい、これによって、再生利用時において、混練砂の流動性は合成ムライト砂に比して良好となるものの、鋳型の強度発現に悪影響が及ぼされ、新砂並みの強度発現を確保することが困難となっている。このため、600℃以上の高温域で熱処理を行なった場合には、新砂並みの鋳型強度を得るべく、硅砂粒子表面だけではなく、硅砂粒子の内部にまで反応して形成されたアルカリ化合物を剥離するための、極めてハードな研磨が必要となるのであり、また、極端な場合には、珪砂粒子全体がアルカリ成分と反応して、研磨処理を行なっても、その効果が全く無くなってしまうのである。なお、硅砂粒子の表面でさえアルカリ化合物が形成しない、つまり、アルカリ成分と珪砂粒子の構成成分とが反応しない程度の温度で、熱再生(熱処理)を行なった場合にあっても、珪砂粒子表面に付着した未反応アルカリ物質を除去するために、やはり、研磨処理は必要である。
【0011】
すなわち、硅砂を再生する場合には、合成ムライト砂の場合とは異なり、必要以上の熱履歴を避けなければならず、しかも必ず研磨処理が必要となるのである。より具体的には、硅砂を熱再生する場合においては、600℃以下の低温で有機分のみを燃焼せしめる、又は600℃以下の低温で乾燥を目的として焼成するか、それ以上の高温で処理する場合にあっても、燃焼、又は乾燥を目的として、熱履歴が小さくなるように、処理時間を短くし、且つ、何れの場合も、研磨処理を実施する必要がある。
【0012】
【特許文献1】
特開平6−154941号公報
【特許文献2】
特開2000−167643号公報
【特許文献3】
特開2001−205388号公報
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
ここにおいて、本発明は、かかる事情を背景にして為されたものであって、その解決課題とするところは、鋳物砂として合成ムライト砂を用いると共に、粘結剤として水溶性アルカリレゾール樹脂を用い、かかる粘結剤を有機エステル化合物で硬化せしめることによって得られる鋳型から、鋳物砂として用いた合成ムライト砂の再生を行なうに際し、繰り返しの再生処理による鋳物砂の組成変化の問題を殆んど顧慮することなく、また、歩留りの低下やダストが発生する研磨処理を一切必要とせず、混練時の流動性の改善と、優れた鋳型強度を実現する合成ムライト砂を再生する方法を、提供することにある。また、別の解決課題とするところは、そのような再生方法によって得られた合成ムライト砂を鋳物砂として用い、水溶性アルカリレゾール樹脂を粘結剤として、再び、エステル硬化型の自硬性鋳型及びガス硬化性鋳型を製造する方法を、提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】
そして、本発明者は、そのような課題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、鋳造後、鋳型を破砕して得られた回収砂に対して、特定の熱処理を施すことによって、研磨処理を施さなくても、再生利用時における混練砂の流動性が改善されると共に、鋳型強度が飛躍的に向上され得ることを、見出したのである。
【0015】
従って、本発明は、かかる知見に基づいて完成されたものであって、その要旨とするところは、鋳物砂として合成ムライト砂を用いると共に、粘結剤として水溶性アルカリレゾール樹脂を用い、かかる粘結剤を有機エステル化合物にて硬化せしめることによって得られる鋳型から、前記鋳物砂として用いられた合成ムライト砂の再生を行なう方法にして、前記鋳型を破砕して回収砂を得た後、かかる回収砂に対して、その酸消費量が20ml/50g以下となるまで、730〜1300℃の温度にて、熱処理を行なうことを特徴とする合成ムライト砂の再生方法にある。
【0016】
すなわち、このような本発明に従う合成ムライト砂の再生方法にあっては、鋳型を破砕して回収砂を得た後、かかる回収砂に対して、その酸消費量が20ml/50g以下となるまで、730〜1300℃といった、従来に比して高い温度領域で熱処理を行なうようにしているところから、歩留りの低下やダストの発生を招来する研磨処理を施すことなく、再生利用時において、混練砂の流動性が効果的に改善され、また、そのような再生砂を用いて製造された鋳型の強度が、飛躍的に向上されるようになっているのである。
【0017】
また、この本発明で採用される熱処理は、従来の焙焼や乾燥等を目的とする熱処理とは全く異なったものであり、合成ムライト砂の粒子表面にアルカリ系粘結剤が強固に付着した回収砂を、730〜1300℃の高温度領域で、且つ、アルカリ成分の残存量を表わす酸消費量が、20ml/50g以下となるまで、熱処理する、換言すれば焼成するところに、大きな特徴があり、この熱処理(焼成)によって、上記した効果が享受され得るのである。
【0018】
なお、本発明者は、流動性の改善や鋳型強度の向上等の優れた効果は、かかる熱処理(焼成)によって、合成ムライト砂粒子中に存在する、ムライト構造を形成していない微量の反応成分(SiO2 )が、粘結剤中のアルカリ成分と反応することに起因するものと推察している。また、珪砂の場合には、600℃以上の高熱履歴を受けた際に、珪砂の構成成分であるSiO2 がアルカリ成分と反応して、アルカリ化合物が形成されることに起因して、著しい強度劣化が見られるものの、合成ムライト砂にあっては、主たる結晶構造が、ムライト構造であるところから、そのような強度劣化が何等惹起せしめられないと考えている。
【0019】
加えて、本発明は、上述せる如き合成ムライト砂の再生方法に従って再生して得られた合成ムライト砂を用い、これに、水溶性アルカリレゾール樹脂からなる粘結剤を混練せしめる一方、該粘結剤を有機エステル化合物にて硬化せしめることにより、造型し、目的とする鋳型を得ることを特徴とする鋳型の製造方法をも、要旨とするものである。
【0020】
このように、上記した再生方法に従って再生された合成ムライト砂を用いて鋳型を製造すれば、混練時の流動性が効果的に改善されているところから、優れた造型性が実現され得ると共に、得られる鋳型の強度も著しく向上せしめられるのである。
【0021】
【発明の実施の形態】
ところで、このような本発明において、鋳物砂としては、合成ムライト砂が用いられる。この合成ムライト砂は、アルミナ珪酸塩を主成分とするセラミックスの一種であり、その結晶構造は、化学組成が3Al23・2SiO2 にて表わされる、ムライト構造が主体となっており、耐破砕性に優れていると共に、熱安定性が非常に高い等の特徴を有している。
【0022】
また、ムライト構造を有する合成ムライト粒子の表面化学的特性は、SiO2 を主成分とする硅砂とは大きく異なり、再生時における高温焼成が可能となっているのである。より具体的には、合成ムライト砂は、ムライト(3Al23・2SiO2 )が主成分であるところから、粘結剤中のアルカリ成分と反応してアルカリ化合物を形成し得る反応成分(SiO2 )が非常に少なく、このため、高温の熱履歴によって、砂粒子の基本組成が大幅に変化するようなことがないため、かかる粒子中に存在する少量の反応成分(SiO2 )が、表面に付着した粘結剤中のアルカリ成分と反応して、アルカリ化合物に変化しても、合成ムライト砂粒子自体の耐熱性や耐破砕性等の優れた特性は、殆んど変化しないと、推察されるのである。
【0023】
一方、本発明において、上述せる如き合成ムライト砂に混練されて、その粒子表面に被覆される粘結剤としては、従来から公知の各種の水溶性アルカリレゾール樹脂が用いられることとなる。かかる水溶性アルカリレゾール樹脂としては、フェノールや、クレゾール、レゾルシノール、キシレノール、ビスフェノールA、その他置換フェノール等のフェノール類を、大量のアルカリ性物質の存在下において、ホルムアルデヒドや、パラホルムアルデヒド等のアルデヒド類と反応させることにより得られる、アルカリ性のレゾール型のフェノール樹脂がある。なお、上記アルカリ性物質としては、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム等のアルカリ金属の水酸化物等を例示することが出来、単独で、或いは2種以上が混合されて用いられるが、アルカリ性物質の中でも、特に、水酸化カリウムや水酸化ナトリウムにあっては、触媒活性が良好であるところから、好適に用いられることとなる。
【0024】
また一方、本発明において、上記した粘結剤を硬化せしめて、目的とするエステル硬化型の自硬性鋳型及びガス硬化性鋳型を得るための硬化剤としては、有機エステル化合物が用いられる。かかる有機エステル化合物にあっても、従来から公知のものが、何れも用いられ得るのであり、例えば、カーボネート類、ラクトン類、有機カルボン酸エステル、その他有機エステル類を例示することが出来る。より具体的には、自硬性鋳型造型法では、γ−ブチロラクトン、プロピオンラクトン、ε−カプロラクトン、ギ酸エチル、エチレングリコールジアセテート、エチレングリコールモノアセテート、グリセロールトリアセテート(トリアセチン)、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート等が挙げられ、また、ガス硬化性鋳型造型法では、ギ酸メチル等が挙げられる。
【0025】
そして、上述せる如き合成ムライト砂を鋳物砂として用い、これに対して、粘結剤たる水溶性アルカリレゾール樹脂と、自硬性鋳型造型法では、更に、硬化剤たる有機エステル化合物とを、適量において、充分に混練,混合することによって、合成ムライト砂表面に粘結剤をコーティングして、混練砂を調製するのである。
【0026】
なお、かかるエステル硬化型の自硬性鋳型及びガス硬化性鋳型を与える混練砂の調製において、水溶性アルカリレゾール樹脂は、合成ムライト砂に対し、従来と同様な配合量において添加されるのであり、かかる水溶性アルカリレゾール樹脂の配合量としては、一般に、鋳物砂の100重量部に対して、固形分換算で0.1〜15重量部程度となる割合が採用される。
【0027】
また、有機エステル化合物の使用量にあっても、従来と同様な配合量若しくは通気量が採用され、一般に、鋳物砂の100重量部に対して、0.02〜40重量部程度となる割合が採用される。
【0028】
そして、得られた混練砂は、自硬性鋳型鋳造法では、添加された有機エステル化合物にて粘結剤が硬化することにより、硬化が進行するところから、直ちに、所望とする形状を与える成形型内に供給されて、賦形され、自硬性鋳型が製造されることとなるのである。また、ガス硬化性鋳型鋳造法では、混練砂が、所望とする形状を与える成形型内に供給されて、賦形された後、これに対して、気化された有機エステル化合物(ガス)を通気することにより、混練砂の硬化が促進せしめられて、ガス硬化鋳型が製造されることとなるのである。その後、製造された自硬性鋳型及びガス硬化性鋳型は、砂中子等の砂型として、各種金属からなる鋳物製品の鋳造に、用いられるのである。
【0029】
そして、本発明手法によれば、上述せるようにして作製された鋳型から、合成ムライト砂が再生されることとなるのであり、その具体的な方法について、以下に詳述する。
【0030】
すなわち、先ず、再生対象たる鋳型は、鋳ばらしされた後、集められた鋳型塊を、クラッシャー等の従来から公知の破砕機を用いて、砂粒状になるまで、破砕して、砂粒状の回収砂が回収される。なお、上記の再生対象となる鋳型としては、鋳造に供された使用済みの鋳型は勿論のこと、未使用の鋳型であっても、何等差支えない。
【0031】
かくして得られた回収砂は、合成ムライト砂粒子の表面に、粘結剤や、粘結剤の燃焼カス等の、粘結剤に由来する有機分やアルカリ金属分が多く付着したものであり、このまま、再使用すると、造型時の流動性が悪く、また充分な強度の鋳型が得られないところから、本発明に従って、特定の熱処理が実施されることとなる。
【0032】
具体的には、先ず、上述せる如き回収砂に対して、アルカリ系粘結剤と反応し得る配合剤等を添加せしめることなく、かかる回収砂を、そのまま、電気炉、焙焼炉等の従来から公知の加熱炉内に投入し、回収砂の温度が、730℃〜1300℃、好ましくは750℃〜1100℃となるように、所定の時間、熱処理乃至は焼成処理が施されることとなる。
【0033】
なお、この熱処理時間としては、上記した熱処理温度や、採用する加熱炉等に応じて適宜に設定されるものの、回収砂の酸消費量が、20ml/50g以下となるまで、好ましくは、18ml/50g以下となるまでの時間は、少なくとも必要とされる。また、熱処理時間の上限としては、特に制限されるものではないものの、アルカリ金属分と合成ムライト砂粒子中の微量の反応成分(SiO2 )との反応性や経済性を考慮して、一般に、3時間以下とされる。なお、この酸消費量は、回収砂に残存するアルカリ金属等のアルカリ成分量を表わすものであり、日本鋳造技術協会規格:「JACT試験法 S−4」に規定される「鋳物砂の酸消費量試験法」に準じて、測定され得るものである。
【0034】
而して、上記した熱処理操作によって、合成ムライト砂粒子の表面の有機分が除去されると共に、アルカリ金属分が、合成ムライト砂粒子中に存在する、ムライト構造を形成していない微量の反応成分(SiO2 )と反応することにより、アルカリ金属が合成ムライト砂粒子の一部として存在するようになり、再利用時に、良好な流動性を実現すると共に、優れた鋳型強度を発揮する、再生砂を得ることが出来るのである。このため、かかる熱処理操作に引き続いて、歩留まりの低下やダストの発生を招来する研磨処理操作は、不要となる。
【0035】
また、上述せる如き熱処理温度が、730℃未満の場合には、回収砂表面に付着したアルカリ金属の状態変化が充分に起こらない。このため、再利用時において、鋳型強度の向上を図ることが出来なくなったり、また、酸消費量値が、20ml/50g以下とならないために、再利用時において、混練砂の流動性が悪くなって、ひいては、研磨処理等の別の処理を実施する必要が生ずることとなる。一方、熱処理温度が、1300℃を超えると、エネルギーコストが掛かり過ぎるところから、経済性に劣る問題を惹起する。
【0036】
以上のように、本発明に従って、エステル硬化型の自硬性鋳型やガス硬化性鋳型から、鋳物砂として用いられた合成ムライト砂を再生するようにすれば、従来の如き研磨処理が不要となるところから、良好な歩留りやダストが発生し難いといった特徴を有する合成ムライト砂の、本来の特徴を何等損なうことなく、その再生処理を行なうことが出来ることとなるのである。
【0037】
また、上記した熱処理時に、回収砂に対して、アルカリ系粘結剤と反応し得る配合剤を何等添加せしめるものではないところから、かかる配合剤の添加によって惹起される、合成ムライト砂の組成変化の問題も殆んど顧慮する必要がないのである。因みに、そのような配合剤を添加すると、合成ムライト砂の組成が大きく変化し、合成ムライト砂の特性、例えば、粒度変化や耐熱性が低下せしめられることとなる。
【0038】
ところで、上述せる如くして得られた再生砂(合成ムライト砂)は、再度、鋳物砂として用いられ、目的とする鋳型が有利に製造されることとなる。そして、この際、製造される鋳型としては、従来から公知の各種の鋳型が、何れも製造され得るのであるが、それらの中でも、再生前の鋳型である、粘結剤として水溶性アルカリレゾール樹脂を、また硬化剤として有機エステル化合物を用いる、エステル硬化型の自硬性鋳型及びガス硬化性鋳型が、有利に製造されることとなる。なお、かかるエステル硬化型の自硬性鋳型及びガス硬化性鋳型の製造方法としては、鋳物砂として、或いは鋳物砂の一部として、再生処理の施された合成ムライト砂を用いる以外は、前述せる如き従来から公知のエステル硬化型の自硬性鋳型及びガス硬化性鋳型の製造手法が、そのまま、採用されることとなる。即ち、再生砂、又は再生砂に新砂を混合した混合砂を、鋳物砂として用いると共に、粘結剤として水溶性アルカリレゾール樹脂を用い、かかる粘結剤を有機エステル化合物で硬化させて、再び、エステル硬化型の自硬性鋳型及びガス硬化性鋳型を製造する手法が、有利に採用され得るのである。
【0039】
このように、本発明手法に従って、上述せる如き再生砂を用いて目的とする鋳型を製造すれば、粘結剤と混合することによって得られる混練砂の流動性が効果的に改善せしめられ、良好なる造型性が確保され得ると共に、また、得られる鋳型の強度が、新砂を用いた場合より優れたものとなるのである。
【0040】
【実施例】
以下に、本発明を、実施例を用いて更に具体的に明らかにするが、本発明は、そのような実施例の記載によって、何等限定的に解釈されるものではない。なお、本実施例において、酸消費量、重量減少率(イグロス)及び鋳型強度の測定、流動性の評価は、以下のようにして行なった。
【0041】
−酸消費量の測定(JACT試験法S−4)−
日本鋳造技術協会規格:「JACT試験法 S−4」に規定される「鋳物砂の酸消費量試験法」に準じて行なった。即ち、先ず、50gの鋳物砂に対して、50gの蒸留水を加え、更に、0.1NのHClを50g加えて、一時間攪拌させた。そして、静置沈殿の後、この液を濾過し、濾液を50ml取り出して、0.1NのNaOHで、メチルレッド指示薬でpH5となるまで滴定し、下記の計算式により、酸消費量を算出した。
酸消費量[ml/50g]={A−(滴下量[ml])}×2
[但し、A:空試験での滴下量(鋳物砂を入れないで滴定したときの滴下量)]
【0042】
−イグロス(Ig.Loss)の測定−
空焼きしたルツボに、鋳物砂を10g量り取り、900℃にて1時間焼成させて、重量減少率(%)(=イグロス)を求めた。
【0043】
−流動性の評価−
混練砂の流動性は、テストピース木型へ突き固める際の、砂の流れ性、込め易さを、5名の作業者が、それぞれ、合成ムライト砂の新砂を用いた場合と対比して、次の評価基準で評価し、それらを総合的に判断することにより結果を得た。
[流動性の評価基準] ◎:新砂と同等、○:新砂よりも若干悪い、△:新砂よりも明らかに悪い、×:非常に悪い
【0044】
−鋳型強度の測定−
混練砂を成形型に充填した後、24時間放置した。そして、24時間経過後の抗圧力を、常法に従って測定した。
【0045】
実施例 1〜5
先ず、鋳物砂として合成ムライト砂たるセラビーズ#650(伊藤忠セラテック株式会社製)の1000重量部を用い、これに、粘結剤たる水溶性アルカリフェノール樹脂:HPR835(旭有機材工業株式会社製)の15重量部と、硬化剤たるエステル硬化剤:E40(旭有機材工業株式会社製)の3重量部とを、混合,混練せしめて、造型することにより、アルカリ自硬性鋳型を準備した。
【0046】
次いで、かかる準備されたアルカリ自硬性鋳型を用いて、常法に従って、鋳鉄溶湯の鋳造を行なうことにより、使用済みの鋳型とした。そして、この得られた使用済みの鋳型を、砂粒状になるまでクラッシャーにて破砕し、回収砂を得た。更にその後、かかる回収砂を、加熱炉に投入して、下記表1に示される温度と時間において、それぞれ、熱処理を行なった後、常温まで自然冷却して、再生砂(合成ムライト砂)を得た。
【0047】
かくして得られた再生砂について、そのイグロスと酸消費量を測定し、その得られた結果を、下記表1に示した。
【0048】
また、かかる再生砂の1000重量部に対して、水溶性アルカリフェノール樹脂:HPR835(旭有機材工業株式会社製)の15重量部と、エステル硬化剤:E40(旭有機材工業株式会社製)の3重量部とを、混合,混練して、混練砂を調製し、これを、速やかに直径:50mm×高さ50mmの円柱状の成形キャビティを有するテストピース木型に突き固め充填し、鋳型を作製した。そして、混練砂の流動性の評価と、鋳型強度の測定を、上述せるようにして行ない、その得られた結果を下記表1に示した。
【0049】
比較例 1,7
合成ムライト砂(セラビーズ#650:伊藤忠セラテック株式会社製)の新砂と、珪砂(国産硅砂、石見5号)の新砂のイグロスと酸消費量を測定し、その得られた結果を、下記表1にそれぞれ示した。また、かかる新砂を、それぞれ鋳物砂として用いて、かかる実施例1〜5と同様にして、鋳型を作製し、鋳型強度の測定と流動性の評価を行なって、その得られた結果も、下記表1に併せ示した。
【0050】
比較例 2
上記実施例1〜5において、熱処理の代わりに、研磨処理を施し、各種測定と評価を行ない、得られた結果を、下記表1に示した。なお、かかる研磨処理は、研磨装置(2パタンシャイナー;太陽マシナリー株式会社製)を用いることにより、行なった。
【0051】
比較例 3〜5
上記実施例1〜5において、熱処理温度を、下記表1に示されるように、650℃以下に設定して、熱処理条件を代えた以外は、かかる実施例1〜5と同様とし、各種測定と評価を行ない、得られた結果を、下記表1に示した。
【0052】
比較例 6
上記実施例1において、熱処理温度を1時間とした以外は、実施例1と同様とし、各種測定と評価を行ない、得られた結果を、下記表1に示した。
【0053】
比較例 8
上記実施例3において、鋳物砂として、上記比較例7の珪砂を用いた以外は、かかる実施例3と同様とし、各種測定と評価を行ない、得られた結果を、下記表1に示した。
【0054】
【表1】
Figure 0004216104
【0055】
なお、かかる表1中、「新砂からの強度アップ率[%]」は、合成ムライト砂の新砂(比較例1)或いは珪砂の新砂(比較例7)からの鋳型強度の相対的な上昇率を、下記の計算式によって算出した。また、同様に、「未熱処理回収砂からの強度アップ率[%]」は、熱処理の代わりに研磨処理の施された比較例2からの鋳型強度の相対的な上昇率を示している。
新砂からの強度アップ率[%]=(測定された鋳型強度−新砂の鋳型強度)÷新砂の鋳型強度×100
【0056】
上記表1からも明らかなように、750℃〜1300℃の熱処理温度で、酸消費量が20ml/50g以下となるまで、熱処理が施された実施例1〜5に係る再生砂にあっては、流動性が高度に確保され、造型性が良好であると共に、鋳型強度が著しく向上せしめられていることが、認められる。
【0057】
これに対して、熱処理に代えて研磨処理の施された比較例2に係る再生砂にあっては、比較例1の新砂に比して、流動性も鋳型強度も悪化している。また、熱処理温度が650℃以下とされた比較例3〜5に係る再生砂にあっては、実施例に比して長い時間熱処理を実施しているものの、酸消費量が20ml/50gを超えて、流動性が悪くなっていることが、分かる。特に、比較例3にあっては、鋳型強度が、比較例1の新砂に比して、低下していることが認められる。更に、熱処理温度が750℃とされた比較例6に係る再生砂にあっては、実施例1と同じ温度で熱処理を実施しているものの、酸消費量が20ml/50gを超えているところから、流動性が悪くなっていることが、分かる。
【0058】
また、比較例8から明らかなように、900℃で酸消費量が10.4ml/50gとなるまで、熱処理を行なっても、鋳物砂が珪砂であれば、合成ムライト砂と同様の効果は、得られていない。
【0059】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、粘結剤として水溶性アルカリレゾール樹脂を使用し、且つ鋳物砂として合成ムライト砂を使用して、かかる粘結剤を有機エステル化合物で硬化させてなる鋳型から、鋳物砂として用いられた合成ムライト砂を再生する方法において、回収砂の酸消費量値が20ml/50g以下となるまで、730〜1300℃で熱処理を行なうことにより、繰り返しの再生処理による鋳物砂の組成変化の問題を殆んど顧慮することなく、また、歩留りの低下やダストが発生する研磨処理を何等必要とせず、再生利用時の混練砂の流動性と鋳型強度を著しく改善した合成ムライト再生砂を提供することが出来る。
【0060】
また、そのような合成ムライト再生砂を用いると共に、粘結剤として水溶性アルカリレゾール樹脂を用い、かかる粘結剤を有機エステル化合物で硬化せしめることによって鋳型を製造すれば、混練時の流動性が改善されるとともに、優れた鋳型強度を実現するエステル硬化型の自硬性鋳型及びガス硬化性鋳型を得ることが出来る。

Claims (2)

  1. 鋳物砂として合成ムライト砂を用いると共に、粘結剤として水溶性アルカリレゾール樹脂を用い、かかる粘結剤を有機エステル化合物にて硬化せしめることによって得られる鋳型から、前記鋳物砂として用いられた合成ムライト砂の再生を行なう方法にして、
    前記鋳型を破砕して回収砂を得た後、かかる回収砂に対して、その酸消費量が20ml/50g以下となるまで、730〜1300℃の温度にて、熱処理を行なうことを特徴とする合成ムライト砂の再生方法。
  2. 請求項1記載の合成ムライト砂の再生方法に従って再生して得られた合成ムライト砂を用い、これに、水溶性アルカリレゾール樹脂からなる粘結剤を混練せしめる一方、該粘結剤を有機エステル化合物にて硬化せしめることにより、造型し、目的とする鋳型を得ることを特徴とする鋳型の製造方法。
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