JP4545192B2 - 鋳鋼用レジンコーテッドサンド、同サンドからなる鋳型および同鋳型により鋳造された鋼鋳物 - Google Patents

鋳鋼用レジンコーテッドサンド、同サンドからなる鋳型および同鋳型により鋳造された鋼鋳物 Download PDF

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Description

本発明は、鋳鋼に好適なレジンコーテッドサンド、同レジンコーテッドサンド製の鋳鋼用鋳型及び同鋳型から鋳造される鋼鋳物に関する。特に鋼鋳物に発生しやすい熱間亀裂及び湯じわの発生を効果的に低減できるレジンコーテッドサンド、同サンドからなる鋳鋼用鋳型および同鋳型から鋳造される鋼鋳物に関する。
近年、自動車や建設機械などでは所望の強度を確保するとともに軽量化を図るため、強度の高い鋼鋳物が注目されている。特に、鋼鋳物の重量を軽減するため、その中空薄肉化技術の確立が期待されている。鋳鋼の分野において、この中空薄肉化の技術としては、例えば以下に説明するシェルモールド法などが古くから知られており、従来から多様な技術分野において採用されている。
ところで、鋼鋳物を製造する場合、鋳造時における溶湯の凝固収縮量が鉄鋳物やアルミ合金鋳物等と比べると倍近く大きいことが知られている。例えば、中空構造を有する鋳鋼を製造する場合には、溶湯の凝固収縮が起きることによって、その収縮が中空部を形成する中子(鋳型)により拘束されてしまうことになる。このため、鋳物に熱間亀裂が発生するという問題があった。このように鋳鋼に発生した熱間亀裂は、鋳造後に取り除いて所望の製品形状に仕上げ直すといった補修作業を必要とした。例えば、補修作業としては、鋳鋼に発生した熱間亀裂部を、先ずグラインダーやガウジング等の処理により取り除く。次に、当該部位に肉盛溶接を行い、更にグラインダー処理などを施す。これによって、熱間亀裂を除去した所望形状の鋳鋼を製造することができる。
しかし、このような鋳鋼における熱間亀裂の補修作業が増加すると、鋳鋼の生産性を低下させ、またコストアップにも繋がるため、経済性の悪化を招くといった問題があった。さらに、複雑な形状の鋼鋳物を製造する際には、熱間亀裂が発生した部位に対して補修作業を行うことが非常に困難となる場合がある。このような場合には、改めて鋼鋳物の鋳造作業を始めから行わなければならなかった。
このような問題に対処するために、例えば、鋳鋼用鋳型の造型時に炭酸ガス(CO2 ガス)による水ガラス(硅酸ソーダ)の硬化を利用したCO2 ガス法と呼ばれる方式が採用されている。この炭酸ガス方式は、無機粘結剤である水ガラスを鋳物砂に対して5重量%程度を配合して混練する。この混練物を造型した後に炭酸ガスを通気することにより、水ガラスをゲル化して鋳型を硬化させる。
この炭酸ガス方式により造型された鋳型を用いて鋳鋼の製造を行えば、溶鋼が鋳型のキャビティ内に注湯されて凝固収縮する際に、溶湯熱で無機粘結剤を軟化させることができる。これにより、鋳型に使用される鋳物砂がその空隙を埋める方向で移動することができ、鋳型自体が収縮して鋳鋼の凝固収縮に対する中子の拘束力を小さくすることが可能となる。しかし、このような炭酸ガス方式により成形される鋳型(中子)は、造型時に鋳物砂が水分を含んだ湿態となる。このため、中子成形時には、鋳物砂を中子模型内に均等に充填することが難しくなる。しかも、この場合、鋳型の密度が必要以上に高くなってしまう傾向があった。
従って、炭酸ガス方式で得られた鋳型を用いて鋳造を行っても、溶湯の凝固収縮時に鋳型が十分に収縮せず、熱間亀裂の防止効果が見込めない場合があった。さらに、粘結剤として水ガラスを使用しているため、鋳造時に中子を構成している鋳物砂が溶湯の熱によって焼結し、中子砂が強固に焼付いてしまうことがあった。このようにして中子砂が焼付くと、鋳鋼を製造した後に中子を崩壊して取り除くことが極めて難しくなる。このため、生産性の低下を来すという問題があった。
一方、その他の鋳鋼用鋳型の造型方式としては、乾態のシェルモールド法が知られている。このシェルモールド法は、鋳物砂にフェノール系樹脂を有機粘結剤としてコーティングし、得られたレジンコーテッドサンド(RCS)を予熱した模型に充填する。鋳物砂に被覆された樹脂は、模型の熱により縮重合してシェル層が形成される。このシェル層を模型とともに更に加熱して硬化させた後、模型からシェル層を離型することにより鋳型を作製する。
このようなシェルモールド法で作製した鋳型を鋼鋳造の中子として使用した場合、粘結剤であるフェノール系樹脂が高温の鋳造過程において分解される。このため、鋳造後の鋼鋳物の中空部から中子を取り出す際に、中子を崩壊させやすくすることができる。従って、中子の取り出しを容易に行えるという利点を有する。
このようなシェルモールド法において、鋳型材料として用いられるフェノール樹脂組成物に関する発明が、特開昭57−68240号公報(特許文献1)に開示されている。この特許文献1に記載されているフェノール樹脂組成物は、フェノールと、ビスフェノールAと、ビスフェノールAの生成時に生じる残渣中の分離成分又は誘導体との3つの成分で構成された低膨張性を示すフェノール樹脂組成物である。
このような低膨張性のフェノール樹脂組成物を用いてシェルモールド法により鋳型を作製することにより、得られた鋳型は可撓性に富み、良好ななりより性(flexibility)を有している。そして、このような特性を有する鋳型を用いて鋳造を行うことにより、鋳物の熱間亀裂やピンホール(ガス欠陥)の発生を抑制することができるとされている。ここで、なりより性とは鋳型が鋳物とともに収縮する性質、鋳込んだ溶湯の収縮膨張に耐え得る鋳型の性能を言うとされている。
また近年では、鋼鋳物の製造において、鋼鋳物の軽量化を図るために鋼鋳物の肉厚をできる限り薄くすることが求められている。しかし、鋼鋳物を鋳造するに際し、軽量化のために鋳物の薄肉化が進むと、熱間亀裂が発生し易くなるという問題があった。このため、例えば薄肉鋳鋼品の製造を行う際に、特許文献1に記載されているような低膨張性のフェノール樹脂組成物で造型した鋳型を用いたとしても、その樹脂組成物に基づく鋳型の可撓性やなりより性に依存する熱間亀裂の防止効果のみでは、薄肉鋳鋼における熱間亀裂の発生を十分に防止することは難しかった。従って、特に薄肉鋳鋼品の鋳造においては、熱間亀裂の発生をより効果的に防止できる技術の開発が望まれていた。
更に、薄肉鋳鋼品を製造する場合、注入した溶湯の熱が鋳型(中子)に奪われ易く、鋳型のキャビティ内において溶湯の流れが均等になされないことがあった。このように溶湯の流れが悪くなって湯回り性(湯流れ性)が低下すると、鋳造した鋳鋼品の表面に凹凸状の湯じわが発生するという問題があった。湯じわとは、JIS G 0588において「鋳込温度の低すぎ、鋳込速度の遅すぎなどによって生じる底の見えるしわ」と規定されており、湯じわの発生状態に関して1〜5級の等級分類がなされている。このように鋳鋼に湯じわが発生する課題については、例えば前記特許文献1に記載されたRCSでは完全な解決が期待できず、湯じわを効果的に低減する更なる技術の開発が従来から強く求められていた。
ところで、上記のような鋼鋳物の鋳造とは溶湯材が全く異なるものであるが、非鉄金属からなる鋳物(例えば、アルミニウム)の鋳造においてシェルモールド法用の鋳型材料に関する発明が、特公昭31−7256号公報(特許文献2)及び特開平9−57391号公報(特許文献3)に開示されている。このような非鉄鋳物であるアルミニウムを鋳造する場合、その鋳造温度が鋼鋳物に比べて低いことが一般に知られている。具体的には、鋼鋳物を製造する場合は鋳造温度が約1500〜1600℃強であるのに対し、アルミニウムの場合は鋳造温度が約660〜700℃程度ときわめて低い。
このアルミニウムの鋳造においては、鋳造温度が低いことにより、以下のような問題が生じていた。即ち、シェルモールド法で作製した鋳型を中子として用いた場合、アルミニウムの鋳造温度では鋳型の粘結剤(フェノール樹脂)の分解が起こらない。このため、中空のアルミニウム鋳物を製造する場合には、鋳造後に中子が高い強度を保持した状態で鋳物の中空内部に残存することになる。従って、中子を鋳物内から取り出そうとして、これを崩壊させるために多大な労力やエネルギーが必要とされた。
このような問題を解消するため、前記特許文献2には、酸素を付与又は逓伝する物質(例えば、四三酸化鉛や硝酸カリウム等)を0.5〜20重量%添加したフェノール樹脂を粘結剤としてRCSに使用することが記載されている。このように酸素を付与又は逓伝する物質を用いることにより、粘結剤の分解を促進させて鋳型の崩壊性を改善できるとしている。例えば、中空のアルミニウム鋳物を鋳造した後、得られた中子付きの鋳型に熱処理(砂焼き)を施すことによって、中子の粘結剤を熱分解させることもできる。これにより、中子の強度を低下させ、中空鋳物から中子の取り出しを容易に行うことが可能となる。
また、前記特許文献3においては、特許文献2に記載のRCSでは鋳型に十分な熱量が供給されない低温域の箇所で鋳型の崩壊性が不十分になることを指摘している。その上で、特許文献3は、このような低温域の箇所でも十分な鋳型の崩壊性を示すRCSとして、耐火性粒子と、フェノール系樹脂と、酸素含有量が25重量%以上の含酸素炭化水素系化合物(低級カルボン酸類等)及びアルカリ金属硝酸塩(硝酸カリウム、硝酸ナトリウム等)を所定の割合で含む鋳型崩壊性向上剤とを必須成分とするRCSを提案している。こうした崩壊性向上剤をRCSに含ませることにより、例えば300〜350℃の低温域での鋳型の崩壊性を向上させることができるとしている。
しかしながら、前記特許文献2及び3は、あくまでも上述のアルミニウムのような鋳造温度の低い非鉄金属における鋳型の崩壊性を向上させることを目的としている。このため、鋳造した鋳物に発生する熱間亀裂や湯じわに関する問題については全く議論がなされておらず、熱間亀裂や湯じわの発生を抑制する具体的手段について格別に記載されていない。
なお、これら特許文献2及び3において、中子の崩壊性を向上させる物質として、硝酸カリウムが共通して例示されている。この硝酸カリウムは、火薬成分として知られているように爆発性を有する物質である。さらに、硝酸カリウムは、900℃以上の加熱により焼結することが一般に知られている。
従って、従来では、硝酸カリウムを含有する鋳型(中子)を、注湯温度がアルミニウムの鋳造よりも極めて高い鋼鋳物の鋳造に用いることは、硝酸カリウムの爆発性に対する作業上の安全性に懸念があった。更に、鋳鋼用鋳型に硝酸カリウムを含ませると、硝酸カリウムが鋳造温度900℃以上の温度で焼結して鋳型の強度を高めてしまい、鋳造後の中子の崩壊性を悪化させると考えられていた。これらの理由から、硝酸カリウムは、従来では前記特許文献2及び3にて述べているとおりアルミニウムの鋳造に用いることはあっても、注湯温度が900℃を遙かに越える1500℃以上でなされる鋼鋳物の鋳造に対して用いることは考えられていなかった。
特開昭57−68240号公報 特公昭31−7256号公報 特開平9−57391号公報
本発明は、前記従来の課題を解消すべくなされたものであり、その具体的な目的は、中空構造を有する鋳鋼の製造において、熱間亀裂の発生を防ぎ、同時に湯じわの発生も効果的に低減できる鋳鋼用のレジンコーテッドサンド、同サンドを用いて造型された鋳型、および同鋳型により鋳造された鋼鋳物を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明者らは多様な実験を繰り返した。その結果、従来では全く予想だにしなかった鋳造温度が極めて高い鋼鋳物の鋳造に際しても、その中子用のレジンコーテッドサンドに硝酸アルカリとビンゾールを配合しても全く爆発の懸念がなく、且つそのなりより性が大幅に向上することを知った。
すなわち、本発明により提供されるレジンコーテッドサンドは、基本的な構成として、鋳物砂と、同鋳物砂に対する2.5〜5.0重量%のフェノール系樹脂と、硝酸カリウムと、ビンゾールとを含んでなることを最も主要な特徴とするものである。
また、本発明のレジンコーテッドサンドにおいて、前記フェノール系樹脂のフェノール成分は、ビスフェノールA、同ビスフェノールAの精製時に生じる残渣、及び同残渣中の分離成分の誘導体よりなる群から選択される少なくとも1種を含んでなることが好ましい。
更に、前記硝酸カリウムの配合量は2〜50重量%であって、前記ビンゾールの配合量が、前記フェノール系樹脂に対して4.0〜20重量%であることが好ましい。
また、本発明により提供される鋳鋼用鋳型は、厚さ6〜15mmで、1000cm2 以上の表面積を有する鋳鋼品の鋳型であって、前記本発明のレジンコーテッドサンドを用いて造型されてなることを主要な特徴となしている。この場合、前記鋳型の熱間強度が120〜175N/cm2 であることが好ましい。
更に、本発明により提供される鋼鋳物は、前記本発明の鋳鋼用鋳型を使って鋳造される鋼鋳物であって、同鋼鋳物が厚さ6〜15mmで、1000cm2 以上の表面積を有し、前記鋳型と接する鋳物面に発生する熱間亀裂が70mm以下であることを主要な特徴となしている。
また、本発明の鋼鋳物は、前記鋼鋳物の湯じわが、JIS G 0588に基づく等級分類が1〜2級であるという優れた品質を有するものとなる。更に、本発明の鋼鋳物は、前記鋼鋳物の重量が35kg以上であることが好ましい。
本発明のレジンコーテッドサンド(RCS)は、鋳物砂と、同鋳物砂に対する2.5〜5.0重量%のフェノール系樹脂と、硝酸カリウムと、ビンゾールを含んでいる。
本発明者等は、前記のように鋼鋳物の製造では全く用いられていなかった硝酸カリウムをRCSに含ませ、このRCSを用いて造型された鋳型による鋼鋳物の鋳造について様々な実験を行った。その結果、RCSにフェノール系樹脂を前記特許文献2及び3とは異なる所定の割合で含有させるとともに、硝酸カリウムを含有させることにより、以下のようなことが明らかになった。即ち、溶湯の注入温度がアルミニウムの鋳造よりも極めて高い1500〜1600℃強となる鋼鋳物の鋳造において、従来懸念されていたような硝酸カリウムの爆発に対する危険性がないことが明らかとなった。また、硝酸カリウムを鋳鋼用鋳型に含有させても、硝酸カリウムの焼結による鋳型の崩壊性に対する悪影響も見られないことも確認された。それどころか、硝酸カリウムをRCSに含有させて鋳鋼用鋳型を造型することにより、以下で説明するように熱間亀裂の発生防止、及び湯じわの抑制に非常に有効であり、意外性のある格別の効果が得られることが新たに明らかとなった。
これは、硝酸カリウムが900℃以上で焼結するものの、それより遙かに高い鋼鋳物の鋳造温度下では、焼結した硝酸カリウムが自己燃焼による発熱が生じて高温を維持すると同時にフェノール樹脂の炭化を促進させるため、溶湯が冷却固化するときアルミニウムや鉄類のほぼ2倍の収縮量で収縮しても、その挙動によく馴染んで鋳型自体が収縮し、しかも鋳物をしっかりと保持する、いわゆるなりより性が向上するがためであると考えられる。その結果、仮に薄肉で大型の中空鋳物であっても熱間亀裂がきわめて発生しにくくなる。また、同時に硝酸カリウムの自己発熱は鋳型周辺の温度を高温に維持するため、湯流れが局部的に滞ることがなくなり、湯じわの発生も大幅に減少する。
本発明にあっては、前記硝酸カリウムの添加に加えてビンゾールを添加している。ビンゾールレジンは、松の木から誘導され、暗色で高融点の熱可塑性物質であり、米国ハーキュレス・パウダー・カンパニー(Hercules Powder Company)製の製品が市販されている。このビンゾールレジンは受熱しても三次元硬化しないため、クッション効果を有している。このクッション性を更に高めるために、石油系樹脂やロジンなどを少量併用することもできる。本発明にあってビンゾールの添加は受熱によりシェル鋳型の軟化を促進させ、鋳鋼に対するなりより性を更に向上させる。一方、ビンゾールは樹脂としての熱間強度が上がる傾向にあり、溶湯注入時には溶湯が固化するまで鋳型の形状を保持する程度の低い熱間強度に抑える必要がある。ここで、上述のように硝酸カリウムを添加することによって、ビンゾールの熱間強度を効率的に抑制する。つまり、硝酸カリウムとビンゾールの添加は、上述のなりより性と溶湯の固化時における鋳型の形状保持との両機能を相乗的に発揮させるため必須の要件となる。
すなわち、上記のような本発明のRCSであれば、シェルモールド法により鋳型(中子)を形成し、同鋳型(中子)を用いて鋳造を行った際に、硝酸カリウム及びビンゾールの作用により溶湯の凝固収縮時に鋳型を適切なタイミングで変形させることができる。加えて、溶綱が注湯されたときに、フェノール樹脂の熱分解を促進して鋳型の強度を低下させることが可能となる。これにより、溶湯が凝固収縮する際に、その収縮が鋳型により拘束されないため、鋳鋼に熱間亀裂が発生するのを防止することが可能となる。
さらに、上記のようにRCSに硝酸カリウムが含有されていることにより、鋳造時に鋳型自体を発熱させることができる。これにより、溶湯を鋳型に流し込んだ際に、湯回り性の低下を防ぐとともに溶湯の熱の分布を均一にすることができる。このため、湯じわの発生を抑制して良好な鋳肌を有する鋼鋳物を得ることができる。このときの硝酸カリウムの配合量はフェノール樹脂に対して2〜50重量%であることが好ましい。2重量%以下であると自己発熱量が低すぎて注湯時の湯回りが円滑になされず湯じわの発生原因となり、50重量%以上だと自己発熱量が大きすぎてフェノール樹脂の熱分解が進み、極めて崩壊しやすくなり、均整な鋳造が不可能となる。
また、本発明では、フェノール系樹脂のフェノール成分は、例えば、ビスフェノールA、同ビスフェノールAの精製時に生じる残渣、及び同残渣中の分離成分の誘導体よりなる群から選択される少なくとも1種を含んでいる。このようなフェノール系樹脂を含ませることによって、鋳型に良好ななりより性を付与することができる。これにより、鋳造時に溶湯の凝固収縮に伴って鋳型をより適切に変形させることが可能となり、熱間亀裂の発生を非常に効果的に防止することができる。
さらに本発明のRCSは、ビンゾールを更に含んでいる。これにより、鋳型のなりより性を更に向上させることができるため、熱間亀裂の発生をより一層効果的に防止できる。この場合、ビンゾールの配合量は、フェノール系樹脂に対して4.0重量%以上、20重量%以下であることが好ましい。4.0重量%よりも少ないと所望のなりより性の向上が期待できず、20重量%を越えると熱間強度が低下しすぎて鋳型が崩れやすくなり、完成した鋳物も所望の形状が得にくくなる。
本発明により提供される鋳鋼用鋳型は、厚さ6〜15mmで、1000cm2 以上の表面積を有する鋳鋼品の鋳造に用いる鋳型であり、前記本発明のRCSを用いて造型される。このような鋳鋼用鋳型を用いて鋳造を行うことにより、前記のように、熱間亀裂や湯じわが発生するのを防止し、良好な鋳肌を有する鋼鋳物を製造することができる。
また、本発明の鋳型は、熱間強度が120〜175N/cm2 である。このため、溶鋼の注湯時に鋳型の形状を適切に保持して、所望の形状を有する鋳鋼を安定して製造することができる。
本発明の鋼鋳物は、前記鋳鋼用鋳型を用いて鋳造された、厚さが6〜15mmで且つ1000cm2 以上の表面積を有する鋼鋳物である。また、鋳型と接する鋳物面に発生する熱間亀裂が70mm以下となる品質に優れた鋳物である。
特に、本発明の鋼鋳物は、湯じわの発生がJIS G 0588に基づく等級分類で1〜2級となるように抑制された高品質の鋳物である。
また、前記鋼鋳物は、重量が35kg以上となるように製造されている。このような鋼鋳物は、鋳鋼の材質にもよるが、例えば肉厚の平均が約10mmである場合に鋼鋳物の表面積が4000cm2 以上となる。このような35kg以上の重量を有し、サイズが比較的大きな中空構造の薄肉鋼鋳物は、鋳造時の収縮量が大きいため、従来では熱間亀裂が発生し易かった。しかしながら、本発明は、このような薄肉鋼鋳物に対して非常に有用であり、熱間亀裂及び湯じわの発生を効果的に抑えることができる。
熱間たわみ量測定装置による測定法を模式的に示す正面図である。 鋳型の構成を模式的に示す模式断面図である。 (a)は、鋳造した大型鋳鋼品を模式的に示す正面図であり、(b)は、同大型鋳鋼品の厚さ方向に対して垂直な面を断面とする断面図であり、(c)は、(a)に示したI−I断面図である。 (a)は、鋳造した中型鋳鋼品の断面を模式的に示す断面図であり、(b)は、(a)に示したII−II断面図であり、(c)は、(a)に示したIII−III断面図である。 (a)は、鋳造した小型鋳鋼品の断面を模式的に示す断面図であり、(b)は、同小型鋳鋼品の側面図であり、(c)は、同小型鋳鋼品の下面図である。 実施例4及び比較例2の大型鋳鋼品に発生した湯じわの発生状態を観察した写真の写しである。 実施例4及び比較例2の大型鋳鋼品に発生した湯じわの長さを比較したグラフである。
符号の説明
1 主型
2 中子
3 上型
4 下型
5 湯口
10 熱間たわみ量測定装置
11 大型鋳鋼品(ブラケット)
12 中型鋳鋼品(フレーム)
13 小型鋳鋼品(小型ブラケット)
H ヒーター
以下、本発明における好適な実施の形態について詳細に説明する。
本発明の好適な実施形態におけるRCSは、鋳物砂と、同鋳物砂に対する2.5〜5.0重量%のフェノール系樹脂と、同フェノール系樹脂に対する2.0〜50重量%の硝酸カリウムと、同フェノール系樹脂に対する4.0重量%以上、20重量%以下のビンゾールとを含んでいる。
前記鋳物砂としては、従来から鋳型用に一般的に用いられている耐火性のものを使用できる。この鋳物砂は、天然砂であっても人工砂であってもよく、特に限定されるものではない。具体的な例としては、例えば、硅砂、オリビンサンド、ジルコンサンド、クロマイトサンド、アルミナサンド、フエロクロム系スラグ、フェロニッケル系スラグ、転炉スラグ、ムライト系人工粒子(例えば、伊藤忠セラテック株式会社から入手できる商品名「ナイガイセラビーズ」)、及び、これらの再生砂等が挙げられる。これらは単独で用いても、2種以上を組み合わせて用いてもよい。また、これらの鋳物砂の中でも、硅砂を用いることが好ましく、特に、硅砂と再生砂を組み合わせて用いることがより好ましい。さらに、ジルコンサンドを混合することにより、鋳造時における焼付きを防止することができる。
ここで、再生砂とは、鋳型の鋳ばらし後に集められた鋳型塊をクラッシャー等の公知の粉砕機で粉砕し、得られた砂粒体に所定の再生処理を施したものである。なお、再生処理としては、一般に、鋳物砂の表面に付着した付着物を研磨によって取り除く磨耗式再生処理や、熱処理を施すことによって取り除く焙焼式再生処理等を例示することができる。しかし、本発明は、これらに何ら限定されるものではなく、鋳物砂の付着物を取り除くことが可能な処理であれば、従来から公知の何れの処理も採用することができる。
前記フェノール系樹脂は、鋳物砂の粒子を結合保持する結合剤として機能するものである。フェノール系樹脂としては、フェノール類とアルデヒド類との反応生成物を主成分とし、且つ、硬化剤の存在下又は非存在下で加熱硬化する性質を有する樹脂であればよく、特に制限はない。
このフェノール系樹脂は、鋳物砂に対して2.5〜5.0重量%、より好ましくは2.7〜3.5重量%で配合させる。フェノール系樹脂の鋳物砂に対する含有量が2.5重量%未満のときは、鋳型に対して十分な強度を付与することができず、造型不良を引き起こし易くなる。また、鋼鋳物を鋳造する際には、注湯時に鋳型にクラックが発生しやすく、鋳物にベーニングと呼ばれる鋳物欠陥が発生してしまうという問題がある。
一方、フェノール系樹脂の鋳物砂に対する含有量が5.0重量%を超えると、鋳物砂との混練が困難となる。また、鋳造時には、フェノール系樹脂のガス化により、ガスの発生量が多くなる。これにより、製造した鋼鋳物にガス欠陥が多く発生してしまうという問題がある。
フェノール系樹脂の具体例としては、ノボラック型フェノール樹脂、レゾール型フェノール樹脂、含窒素レゾール型フェノール樹脂、ペンジルエーテル型フェノール樹脂、低膨張性フェノール樹脂、及びこれらフェノール樹脂と例えばエポキシ樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、キシレン樹脂、ポリアミド樹脂、エポキシ系化合物、メラミン系化合物、尿素系化合物等とを混合又は反応して生成される変性フェノール樹脂などが挙げられる。
これらのフェノール系樹脂は単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。なお、ノボラック型フェノール樹脂等の自硬化性の無い樹脂を単独で用いる場合には、鋳型の造型時に例えばヘキサメチレンテトラミン(以下、ヘキサミンと略記することがある)のような硬化剤を併用して熱硬化性を付与する必要がある。この場合、ヘキサミンはフェノール系樹脂に対して5〜12重量%程度で配合させることが好ましい。フェノール系樹脂の使用形態については特に制限はないが、一般的には適当な形状の固体であり、必要に応じて樹脂液や溶液として用いられる。また、固液を併用することもできる。
前記フェノール系樹脂は、30〜90重量%、好ましくは50〜80重量%の低膨張性フェノール樹脂を含んでいる。この低膨張性フェノール樹脂としては、ビスフェノールA、同ビスフェノールAの精製時に生じる残渣、及び同残渣中の分離成分の誘導体よりなる群から選択される少なくとも1種を含んでいれば良く、例えば前記特許文献1に開示されているようなフェノール樹脂を用いることができる。
フェノール系樹脂が、このような低膨張性フェノール樹脂を30〜90重量%で含んでいることにより、鋳型を造型したときに鋳型に良好ななりより性を持たせることができる。この場合、低膨張性フェノール樹脂の含有量が90重量%を超えると、鋳型の造型時に、フェノール系樹脂の硬化速度の低下によって造型不良を引き起こす恐れがある。一方、低膨張性フェノール樹脂の含有量が30重量%未満であると、鋳造を行った際に鋳鋼にベーニングが発生し易くなる。
さらに、上記のフェノール系樹脂は、鋳型の強度や滑性等の品質改善に有用なアミノ系、エポキシ系、ビニル系のシランカツプリング剤及び/又は滑剤と組み合わせて用いることもできる。前記シランカツプリング剤の代表的な例としては、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−β−(アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロビルトリメトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)−エチルトリメトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリス(β−メトキシ)シラン、ビニルトリス(β−メトキシエトキシ)シランなどが挙げられる。また、前記滑剤の代表的な例としては、エチレンビスステアリン酸アマイド、メチレンビスステアリン酸アマイド、オキシステアリン酸アマイド、メチロールステアリン酸アマイドなどが挙げられる。
本実施形態の必須成分の一つである硝酸カリウムは、フェノール系樹脂(固形分換算)の重量に基づき、2〜50重量%、好ましくは3〜25重量%、更に好ましくは5〜20重量%となるように配合する。硝酸カリウムのフェノール系樹脂に対する含有量が2重量%未満となると、十分な熱間亀裂防止効果を得ることができない。一方、50重量%を超えると、鋳型が強度不足となり造型不良が生じることがある。また、RCSの作製時の爆発に対する安全性を考慮しても、硝酸カリウムの含有量は50重量%以下にすることが良い。
ビンゾールは、その配合量がフェノール系樹脂(固形分換算)の重量に基づき、好ましくは10重量%以上、20重量%以下、より好ましくは10〜15重量%となるように配合する。これにより、鋳型のなりより性を更に向上させることができる。このため、熱間亀裂の発生を一層効果的に防止することができる。ビンゾールとしては、例えば松脂抽出物や松脂抽出樹脂残渣、具体的には、Herxules社製の商品名「ビンゾールレジン」(酸価95)等を用いることができる。この場合、ビンゾールのフェノール系樹脂に対する含有量が4.0重量%より少ないと、ビンゾールによる所要のなりより性の向上が期待できない。一方、20重量%を超えると、鋳型の熱間強度が低くなりすぎたり、鋳造を行った際に鋳鋼にガス欠陥が発生し易くなる。
また、本実施形態のRCSにおいては、上記成分以外に、各種の添加剤、例えばステアリン酸カルシウムなどの固結防止剤、離型剤、消臭剤、ベンガラ、砂鉄などを、必要に応じて所定の量で適宜配合することができる。
なお、上記のような鋳鋼用RCSは、当該技術分野で従来実施されてきた作製方法、例えばドライホットコート法、セミホットコート法、コールドコート法、粉末溶剤法などの様々な方法により作製することができる。これらの中でも、特にドライホットコート法を用いることが、生産性、品質などの観点から望ましい。
例えば、ワールミキサー等の混練機内に予熱された鋳物砂を入れて温度を調整する。次に、フェノール系樹脂(例えばノボラック型フェノール樹脂)、硝酸カリウム、ビンゾール、その他必要な添加剤を混練機内に所定量で供給し、所定時間溶融混練して塊状物を形成する。更に、撹拌混合下でヘキサミン水溶液を添加するとともに送風冷却して塊状物を砂粒状に崩壊させた後、ステアリン酸カルシウムを加えて混練する。これにより、上記のような本実施形態に係る鋳鋼用RCSを得ることができる。なお、硝酸カリウムを供給する際には、取扱い時の安全性の点から、適当な濃度の水溶液、例えば濃度が10〜50重量%程度の水溶液として用いるのが好ましい。
そして、上記のような鋳鋼用RCSを用い、シェルモールド法に従って造型を行うことにより、所望の形状を有する鋳鋼用鋳型を得ることができる。このようにして得られた本発明の鋳型は、厚さが6〜15mmで、表面積が1000cm2 以上となる鋳鋼品の鋳造に対して非常に有用である。
即ち、このような鋳鋼用鋳型を中子として用いて鋳造が行われる場合、前記硝酸カリウムの作用と、低膨張性フェノール樹脂とビンゾールによる鋳型のなりより性の向上とにより、鋳造される鋼鋳物に熱間亀裂が発生するのを防ぐことができる。さらに、本実施形態の鋳型は、硝酸カリウムを含有していることにより、鋳造時に鋳型自体を発熱させることができる。これにより、鋳型に溶鋼を注湯した際に、湯回り性の低下を防止して鋳鋼に湯じわが発生するのを効果的に抑制し、良好な鋳肌を有する鋼鋳物を製造することができる。なお、本発明において、鋳鋼用鋳型は、上記のような中子に限られず、主型として造型することもできる。また、鋳型の具体的な造型条件等についても特に限定されず、鋳型の使用条件等に応じて適宜選択することができる。
このような鋳鋼用鋳型においては、例えば鋳造時における鋳型の熱間強度が、120〜175N/cm2 となるように構成される。鋳型がこのような熱間強度を有することにより、溶鋼の注湯時に鋳型の形状を保持し、所望の形状を有する鋼鋳物を安定して製造することができる。
また、鋳鋼用鋳型の冷間強度については、900〜1400N/cm2 、好ましくは1000〜1360N/cm2 となるように構成される。鋳型の冷間強度が900N/cm2 未満になると、鋳造を行った際に鋳鋼にベーニングが発生し易くなる。一方、冷間強度が1400N/cm2 を超えると、鋳物にガス欠陥が発生し易くなる。
そして、上記のような鋳鋼用鋳型を用いて鋳造された鋼鋳物は、厚さが6〜15mmで、表面積が1000cm2 以上である。しかも、鋳型と接する鋳物面に発生する熱間亀裂が1000cm2 の表面積当たりで70mm以下である品質の優れた鋳物となる。また、このような鋼鋳物は、湯じわの発生も効果的に抑えられており、例えば湯じわの発生状態が、JIS G 0588に基づく等級分類で1〜2級を示すような良好な鋳肌を有している。
以下、本発明について実施例を挙げてより具体的に説明する。なお、以下の実施例において、作製した各RCSについては、それぞれ下記の試験を行なって、その特性を評価した。
<冷間強度及び熱間強度の測定>
RCSを30mmφ×50mmの大きさに賦形した後、250℃で2分間焼成してテストピース1(TP1)を2つ作製した。一方のTP1は、常温まで放冷した後、その抗圧力を冷間強度として測定した。また、他方のTP1は、1000℃で1分間爆熱し、その直後の抗圧力を熱間強度として測定した。
<熱膨張率の測定>
熱膨張率は、JACT試験法M−2に準じて測定した。即ち、前記と同様に30mmφ×50mmのTP1を作製し、そのTP1の長さ(曝熱前のTP長)を測定した。次に、TP1を炉内温度1000℃に調節された高温鋳物砂試験機内に設置した。そして、同試験機で所定時間ごとにTPの長さ(曝熱後のTP長)を測定し、その測定結果に基づいて下記の計算式により各時間における熱膨張率を算出した。
熱膨張率(%)=(曝熱後のTP長−曝熱前のTP長)/曝熱前のTP長×100
<なりより性の評価>
RCSを50×120×5mmの大きさに賦形した後、250℃で40秒間焼成してTP2を作製した。得られたTP2を、図1に示すように熱間たわみ量測定装置10に片持はりの状態で固定した。続いて、予め加熱したヒーターHをTP2の下面に挿入して曝熱を行い、TP2の自由端が上方向に変位した変位量と、その変位量に対応する曝熱時間とを測定した。
<熱間亀裂の評価>
図2に示すような主型1を、鋳物砂を用いて生型法により造型した。また、テストピース中子2を、RCSを用いてシェルモールド法により造型した。なお、主型1は、上型3と下型4とに上下に分割でき、また内部に円筒形状の空間が形成されるように構成されている。
そして、得られた主型1の内部空間にテストピース中子2を同軸上に取り付けた。その後、湯口5から溶鋼をむくり上げにより注湯することにより厚さが約10mmの円筒形状の鋼鋳物を鋳造した。このとき、溶鋼として低合金鋼鋳鋼品SCSiMn2相当材を用い、また溶鋼の注入温度を1550±10℃に設定して鋳造を行った。このようにして鋳造して得られた鋼鋳物は、重量が35kgであり、薄肉部の表面積は4260cm2 であった。
鋳造後、得られた鋼鋳物を観察し、鋼鋳物に発生している熱間亀裂の中で亀裂長さが最も長いものを測定した。なお、熱間亀裂の検出は、JIS Z 2343に規定されている浸透探傷試験方法に準じて実施した。この亀裂長さの測定値に基づいて、以下の5段階で熱間亀裂の評価を行った。また、検出された熱間亀裂について、鋼鋳物の表面積1000cm2 当たりの亀裂長さを算出した。
熱間亀裂の評価指標:亀裂長さが0mm(熱間亀裂無し)の場合に「5」の評価を与え、以下、亀裂長さが100mm以下を「4」、100mmを超え200mm以下を「3」、200mmを超え300mm以下を「2」、300mmを超えるものを「1」として評価した。
<湯じわの評価>
前記熱間亀裂の評価のときと同様に鋼鋳物を鋳造し、得られた鋼鋳物を目視により観察した。そして、鋼鋳物に湯じわが殆ど見られなかったものを「○」、湯じわが観察されたものを「×」として評価した。
[実施例1]
ワールミキサー(遠州鉄工株式会社製)内に、150℃に予熱した国内硅砂7kgと、旭有機材工業株式会社製のノボラック型フェノール樹脂(商品名「SP6905」;以下、ノボラック樹脂Aとする)210gと、硝酸カリウム21gと、Herxules社の(商品名:ビンゾールレジン」を40gとを投入し、これらを40秒間混練した。次に、水105gにヘキサメチレンテトラミン20gを溶かした水溶液を同ワールミキサー内に加えた。そして、ブロワーで送風しながら砂の塊状物が粒状に崩壊するまで混練した。続いて、同ワールミキサー内にステアリン酸カルシウム7gを加えた後、さらに5秒間混練することによりRCSを得た。
[実施例2〜7及び比較例1〜3]
実施例2〜7及び比較例1〜3については、RCSの配合とその成分を以下の表1〜3に示す配合量に変更することを除いて、前記実施例1と同様にして各RCSを作製した。なお、表1〜3において、ノボラック樹脂Bとは、低膨張性を示す旭有機材工業株式会社製の商品名「SP5000HS」であるノボラック型フェノール樹脂であり、ノボラック樹脂Cとは、低膨張性を示すノボラック型フェノール樹脂である旭有機材工業株式会社製の商品名「BP150」である。
従来例1
従来例1として、シェルモールド法ではなく、常温自硬化法により鋳型の造型を行う混練砂を作製した。先ず、国内硅砂0.9kgと再生砂2.1kgとを実験室用品川卓上ミキサー内に投入し、有機エステル系硬化剤として旭有機材工業株式会社製の商品名「E40」を9g添加して30秒間混練した。その後、調整したアルカリレゾール樹脂を45g加え、さらに30秒間混練することにより、混練砂を得た。得られた混練砂を賦形し、常温で硬化させることにより、所定の形状を有する各テストピースを作製することができる。
従来例2
従来例2として、CO2 ガス法により鋳型の造型を行う混練砂を作製した。先ず、国内硅砂1.5kgと再生砂1.5kgとを実験室用品川卓上ミキサー内に投入し、水ガラス165gを添加して1分間混練した。得られた混練砂を模型に充填し、炭酸ガスを用いて硬化させることにより、所定の形状を有する各テストピースを作製することができる。なお、硬化した各テストピースは、模型から取り出した後に24時間放置してから各測定及び評価に供した。
上記実施例1〜7、比較例1〜3及び従来例1,2の試料に対して、冷間強度、熱間強度、及び熱膨張率の測定と、なりより性、熱間亀裂、及び湯じわの評価とを行った結果を以下の表1〜3に示す。
Figure 0004545192
Figure 0004545192
Figure 0004545192
上記表1〜3において、実施例1〜7と比較例1〜3との比較から明らかであるように、RCSに硝酸カリウムとビンゾールとのいずれかを含有させるだけでは、熱間亀裂の発生と湯じわの発生との双方を同時に抑制することができないことが確認された。特に、RCSに硝酸カリウムに加えてビンゾールを含ませることにより、なりより性を向上させて熱間亀裂の発生をより効果的に抑制できることも確認できる。さらに、実施例1〜4からも明らかなように、硝酸カリウムと、ビンゾールと、低膨張性のフェノール樹脂とを含ませたRCSでは、熱間亀裂防止効果が顕著である。特に、実施例4〜7のRCSを用いることにより、熱間亀裂も湯じわも発生してない非常に高品質の鋼鋳物が製造可能であった。
ここで、実施例1〜7と比較例1とから、特に本発明にあってビンゾールの配合がなりより性の向上と熱間亀裂の防止に大きく貢献していることか理解できる。比較例1によれば、ビンゾールを配合せずに単に硝酸カリウムを配合するだけでは、なりより性に劣り、熱間亀裂の評価も「2」と低くなり、また比較例3からも理解できるように、硝酸カリウムを配合せずにビンゾールだけを配合しただけでは、なりより性についてはまあまあであるが、熱間亀裂及び湯じわの発生を回避することができない。ここで、フェノール樹脂に対するビンゾールの配合量についてみると、ビンゾールが5重量%より少ないと、比較例1及び2から理解できるとおり、なりより性に劣り、熱間亀裂の発生が多い。一方、ビンゾールの配合量が20重量%を越えると、熱間強度が低下しすぎて鋳型が崩れやすくなり、完成した鋳物も所望の形状が得にくくなる。
次に、前記実施例3、4及び比較例2のRCSと、従来例1、2の混練砂のそれぞれについて、所定形状の中子を造型し、同中子を用いて図3に示すような実際の製品形状を有する大型鋳鋼品11(ブラケット)を鋳造した。なお、図3(b)は、図3(a)に示すブラケット11の厚さ方向に対して垂直な面を断面とする断面図であり、また図3(c)は、図3(a)に示したI−I断面図である。得られたブラケット11は、肉厚の平均が約12mmであり、薄肉部の表面積は15200cm2 であった。
また、図3に示したブラケットを製造するに際し、主型は生型法により造型した。さらに、溶鋼として構造用低合金鋳鋼品SCSiMn2相当材を鋳型に注入し、このときの溶湯の注入温度は1550±10℃に設定した。
得られた各ブラケット11について、JIS Z 2343に規定されている浸透探傷試験方法に準じて熱間亀裂を検出し、検出された亀裂の長さを測定した。また、薄肉部の表面積1000cm2 当たりにおける亀裂の発生割合を算出した。更に、ブラケットに発生した湯じわについては、JIS G 0588に規定されている鋳鋼品鋳肌の外観試験方法及び等級分類に基づいて評価を行った。
一方、前記実施例2及び比較例2については、図4に示した中型鋳鋼品12(フレーム)と、図5に示した小型鋳鋼品13(小型ブラケット)を鋳造した。なお、図4に示した中型鋳鋼品を製造するに際しては、溶鋼として溶接構造用炭素鋼鋳鋼品SCW450相当材を用い、溶湯の注入温度は1550±10℃に設定した。一方、図5に示した小型鋳鋼品を製造するに際しては、溶鋼として構造用低合金鋳鋼品SCSiMn2相当材を用い、溶湯の注入温度は1550±10℃に設定した。これら中型及び小型鋳鋼品におけるその他の製造条件に関しては、前記大型鋳鋼品の場合と同様とした。
得られた中型鋳鋼品12は、肉厚の平均が約11mmであり、薄肉部の表面積は7000cm2 であった。この中型鋳鋼品12は、中空内部に熱間亀裂が発生した場合に、熱間亀裂の補修作業が非常に困難な部品である。この中型鋳鋼品に対して、前記大型鋳鋼品と同様に、熱間亀裂の長さ、薄肉部の表面積1000cm2 当たりにおける亀裂の発生割合、及び湯じわの発生状態の3項目について評価を行った。
また一方、小型鋳鋼品13は、肉厚の平均が約12mmであり、薄肉部の表面積は2160cm2 であった。この小型鋳鋼品に対しては、熱間亀裂の長さ、及び湯じわの発生状態の2項目について評価を行った。
ここで、上記大型、中型、小型の鋳鋼品に対して行った評価の結果を以下の表4にまとめて示す。
Figure 0004545192
大型鋳鋼品の評価において、比較例1で得られた鋳鋼品には熱間亀裂が観察されなかった。比較例1及び従来例2については、鋳鋼品に熱間亀裂の発生は確認されたものの、その亀裂長さは比較的短いものであったが、なりより性に劣っていた。それに対して、比較例2及び従来例1で製造した大型鋳鋼品には、長さの非常に長い熱間亀裂が発生していた。
また、大型鋳鋼品における湯じわの発生状態については、比較例2の場合、図6(b)に鋳鋼品の写真の写しを示すように、JIS3〜4級であった。なお、図6において、大型鋳鋼品の表面に白く現れている部分が湯じわを示している。また、従来例1及び2における湯じわの発生状態は、JIS4級であった。これらは、鋳型に注湯した際に、溶湯が中子により急激に冷却されて湯回り性が低下したことが原因と考えられる。それに対して、実施例2及び4では、例えば図6(a)に実施例4の大型鋳鋼品の写真の写しを示すように、湯じわの発生状態がJIS1〜2級であった。
ここで、実施例4と比較例2の大型鋳鋼品に発生した湯じわの長さを比較してみると、図7に示したように、実施例4では湯じわの長さが大幅に低減しており、湯じわの発生が効果的に抑制されていることが確認できる。以上の結果から、本発明によれば、熱間亀裂防止効果と、湯じわに対する抑制効果とが顕著に得られることが明らかとなった。
さらに、中型及び小型鋳鋼品の評価結果から、実施例2では、熱間亀裂が発生しておらず、また湯じわの発生も効果的に抑制されていることがわかった。これに対して、比較例2では、鋳鋼品に熱間亀裂の発生が確認された。なお、参考のため、比較例2で鋳鋼品に熱間亀裂が発生した位置を図4及び図5のそれぞれに示した。この結果からも、本発明により格別の効果が得られることが明らかとなった。
本発明は、RCSを用いてシェルモールド法により鋳型を形成し、同鋳型を用いて鋼鋳物を鋳造する場合、特に薄肉の鋼鋳物を鋳造する場合に有効に適用することができる。

Claims (9)

  1. 鋳物砂と、同鋳物砂に対する2.5〜5.0重量%のフェノール系樹脂と、硝酸カリウムと、ビンゾールとを含んでなることを特徴とする鋳鋼用レジンコーテッドサンド。
  2. 前記フェノール系樹脂のフェノール成分は、ビスフェノールA、同ビスフェノールAの精製時に生じる残渣、及び同残渣中の分離成分の誘導体よりなる群から選択される少なくとも1種を含んでなることを特徴とする請求の範囲第1項に記載の鋳鋼用レジンコーテッドサンド。
  3. 前記硝酸カリウムの配合量が、前記フェノール系樹脂に対して2〜50重量%であることを特徴とする請求の範囲第1項又は第2項に記載の鋳鋼用レジンコーテッドサンド。
  4. 前記ビンゾールの配合量が、前記フェノール系樹脂に対して4重量%以上、20重量%以下であることを特徴とする請求の範囲第3項に記載の鋳鋼用レジンコーテッドサンド。
  5. 厚さ6〜15mmで、1000cm2 以上の表面積を有する鋳鋼品の鋳型であって、前記請求の範囲第1〜4項のいずれかに記載されたレジンコーテッドサンドを用いて造型されてなることを特徴とする鋳鋼用鋳型。
  6. 前記鋳型の熱間強度が120〜175N/cm2 であることを特徴とする請求の範囲第5項に記載の鋳鋼用鋳型。
  7. 請求の範囲第5項又は第6項に記載の鋳鋼用鋳型を使って鋳造される鋼鋳物であって、同鋼鋳物が厚さ6〜15mmで、1000cm2 以上の表面積を有し、前記鋳型と接する鋳物面に発生する熱間亀裂が70mm以下であることを特徴とする鋼鋳物。
  8. 前記鋼鋳物の湯じわは、JIS G 0588に基づく等級分類が1〜2級である請求の範囲第7項に記載の鋼鋳物。
  9. 前記鋼鋳物の重量が35kg以上であることを特徴とする請求の範囲第7項又は第8項に記載の鋼鋳物。
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