JP2014161486A - ランドリー機器 - Google Patents

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【課題】遠隔操作による一時停止状態の後の運転の再開を、良好且つ安全に行う。
【解決手段】洗濯乾燥機2は、本体10内に設けられ衣類が収容されるドラムと、運転中においてドラムを開閉する扉12を閉塞状態にロックするロック機構13と、外部から送信される遠隔操作信号を受付ける通信部23と、通信部23により外部から運転一時停止の遠隔操作信号を受付けたときに運転を一時停止する運転制御手段(制御装置11)と、運転一時停止中においてもロック機構13による扉12のロックを継続させるロック制御手段(制御装置11)とを具備している。
【選択図】図1

Description

本発明の実施形態はランドリー機器に関する。
家庭に設けられるランドリー機器例えば洗濯機(全自動洗濯機)を、当該家庭の他の家電機器と共にホームサーバに接続して家庭内LANを構築し、前記ホームサーバをインターネットに接続するようにした遠隔操作システムが考えられている(例えば、特許文献1参照)。この遠隔操作システムでは、例えば、ユーザがインターネットに接続された携帯電話機を操作することにより、洗濯機を外部から遠隔操作することができるようになっている。
特開2005−185460号公報
上記のような遠隔操作システムにあっては、家庭内の全体の電力消費量を監視する電力監視装置を外部に設けることにより、次のような使い方が可能となる。即ち、洗濯機の運転中に更に他の機器の使用が重なって、全体の電力消費量が許容量を超えそうな場合には、洗濯機に対して運転一時停止の遠隔操作を送信し、洗濯機の運転を一時停止させる。そして、電子レンジ等の他の機器を先に駆動させ、当該他の機器の運転の終了後に、洗濯機の運転を停止した時点から再開させるというものである。
一方、洗濯機にあっては、安全性を確保するために、洗濯運転時において衣類の出入口を開閉する扉を閉塞状態にロックするロック機構が設けられている。洗濯運転を一時停止した場合には、ロック機構によるロックは解除される。そのため、上記したような遠隔操作による一時停止中に、ユーザによって扉が開放されて衣類の取出しや追加がなされると、洗濯の条件が変わってしまうことになり、その後運転が再開された際に良好な洗濯運転が行われなくなる虞がある。そこで、遠隔操作による一時停止状態の後の運転の再開を、良好且つ安全に行うことができるランドリー機器を提供する。
本実施形態のランドリー機器は、機器本体内に設けられ衣類が収容される収容室と、運転中において前記収容室を開閉する扉を閉塞状態にロックするロック機構と、外部から送信される遠隔操作信号を受付ける通信手段と、前記通信手段により外部から運転一時停止の遠隔操作信号を受付けたときに運転を一時停止する運転制御手段と、前記運転制御手段による運転一時停止中においても前記ロック機構による前記扉のロックを継続させるロック制御手段とを具備するところに特徴を有する。
一実施形態を示すもので、遠隔操作システムの構成を概略的に示す図 洗濯機の外観を示す図 洗濯機の電気的構成を概略的に示すブロック図 操作パネル部分の拡大正面図 制御装置の実行するモード設定の処理手順を示すフローチャート 制御装置の実行する洗濯運転の処理手順を示すフローチャート(その1) 制御装置の実行する洗濯運転の処理手順を示すフローチャート(その2) 制御装置の実行する洗濯運転の処理手順を示すフローチャート(その3) 制御装置の実行する洗濯運転の処理手順を示すフローチャート(その4)
以下、ドラム式の洗濯乾燥機に適用した一実施形態について、図面を参照しながら説明する。まず、図1は、遠隔操作システム1の構成を示している。ここで、住宅(家庭)内には、本実施形態に係るランドリー機器としてのドラム式の洗濯乾燥機2や、その他の家電機器3、家庭内電力消費計測部4等が相互に接続され、家庭内ネットワーク5が構築されている。前記その他の家電機器3として、電子レンジを代表させて図示しているが、それ以外にも、炊飯器等の他の調理器、冷蔵庫、エアコン、照明、AV機器、掃除機など、複数の家電機器を設けることができる。
前記家庭内ネットワーク5は、家庭内ホームゲートウェイ6を介してインターネット7に接続されている。このインターネット7には、各家庭内の電力消費を監視するクラウドサーバ8が接続され、このクラウドサーバ8から家庭内の家電機器(洗濯乾燥機2)に対し外部から遠隔操作信号を送信することができるようになっている。また、インターネット7には、ユーザが所持する遠隔操作用の端末装置としての例えばスマートフォン9が接続可能とされている。尚、ユーザが所持する遠隔操作用の端末装置としては、携帯電話機やタブレット端末などであっても良い。
次に、本実施例に係るランドリー機器としての洗濯乾燥機2について、図2〜図4を参照して述べる。この洗濯乾燥機2のハードウエア構成については、周知であるため、詳しい図示等を省略し、以下簡単に述べる。図2は、洗濯乾燥機2の本体(外箱)10の正面外観を示しており、また、図3は、制御装置11を中心とした洗濯乾燥機2の電気的構成を概略的に示している。
図2に示すように、前記濯乾燥機2の本体10は、ほぼ矩形箱状をなし、図示はしないが、その内部には、円筒状の水槽が設けられると共に、その水槽内には、衣類(洗濯物)が収容される収容室を構成する円筒状のドラムが回転可能に支持されている。前記ドラムの前面部には衣類が出し入れされる出入口(図示せず)が設けられ、前記本体10の前面には、前記出入口を開閉する扉12が設けられている。そして、本体10には、図3にも示すように、前記扉12を閉塞状態にロックするためのロック機構13が設けられている。詳しく図示はしないが、このロック機構13は、ソレノイド等の電気的駆動源を有しており、前記制御装置11により制御される。
図3にのみ図示するように、前記本体10内には、前記水槽の後部に位置して前記ドラムを回転駆動するドラム用モータ14が配設されている。本体10内には、水槽内に給水を行うための電磁式の給水弁15(図3参照)が設けられていると共に、水槽内からの排水を行うための排水弁16が設けられている。また、本体10内には、ドラム内に温風を供給して洗濯物を乾燥させるためのファン用モータ17(送風ファン装置)や温風用ヒータ18が設けられている。尚、温風用ヒータ18に代えて、ヒートポンプ(冷却サイクル)を設け、除湿機能を付加した乾燥機構とすることもできる。
図2に示すように、本体10の前面上部には、操作パネル19が設けられている。図4にも示すように、この操作パネル19には、コースや行程、残り時間等を表示する表示部20が設けられていると共に、ユーザが各種の設定を行うための複数の操作キーを備える操作部21が設けられている。図4に示すように、前記表示部20には、遠隔操作信号により洗濯運転が一時停止している旨を文字表示によりユーザに知らせる報知手段としての一時停止表示部20aが設けられている。尚、この一時停止表示部20aには、遠隔操作信号により運転再開が指示された際には、その旨が表示されるようになっている。
前記操作部21には、電源キー、スタートキー、コース選択キー、洗濯運転(乾燥を含む)の各行程や水位等をマニュアル設定するためのマニュアル設定キー、前記ロック機構13による扉12のロックを強制的に解除するロック解除キー、後述する禁止モードを設定するためのモード設定キー等が設けられている。また、ユーザの操作によって洗濯運転を一時停止(中断)する一時停止キーも設けられている。更に、操作部21には、洗濯運転の一時停止時に運転再開を指示するための運転再開キーも設けられている。尚、上記した各操作キーは、他の操作キーと兼用していても良いことは勿論である。
そして、この操作パネル19の裏側に位置して、前記制御装置11が設けられている。この制御装置11は、コンピュータ(CPU)を主体として構成されており、各種の入力信号や予め記憶された制御プログラムに基づいて、洗濯乾燥機2の動作全般を制御するものである。図3に示すように、制御装置11には、前記ドラム用モータ14の回転速度や位置を検出するための回転センサや、ドラム内の水位を検出する水位センサ等からなる各種センサ22が接続されている。さらに、前記本体10内には、前記家庭内ネットワーク5に接続され、外部から送信される遠隔操作信号を受付ける通信手段としての通信部23が設けられている。
図3は、上記した制御装置11を中心とした、電気的構成を概略的に示している。制御装置11には、前記操作部21の各種操作キーからの操作信号が入力されると共に、各種センサ22からの検出信号が入力される。また、制御装置11には、前記通信部23からの遠隔操作信号が入力される。そして、制御装置11は、前記ロック機構13、ドラム用モータ14、給水弁15、排水弁22、ファン用モータ17、温風用ヒータ18の動作を制御すると共に、操作パネル19の表示部20の表示を制御するようになっている。
以上の構成により、制御装置11は、操作パネル19の操作部21にてユーザにより設定される運転コースに応じ、各センサからの入力信号や予め記憶された制御プログラムに基づいて、洗濯乾燥機2の各機構を制御し、周知の洗い、すすぎ、脱水の各行程、更にその後の乾燥行程を含む洗濯運転を自動で実行する。このとき、自動のコースにおいては、制御装置11は、運転開始時に布量、布質の検知動作を実行し、その検知結果に基づいて、洗濯運転の条件(例えば洗い水位、各行程の回数や時間、ドラムの回転速度等)を自動で設定する。
また、制御装置11は、洗濯運転中においては、前記ロック機構13を動作させて扉12を閉塞状態にロックさせる。洗濯運転終了時には、ロック機構13によるロックを解除させる。また、ユーザの操作パネル19のキー操作(マニュアル操作)による洗濯運転の一時停止時には、ロック機構13によるロックを解除させて、扉12の開放を可能とするようになっている。
さて、前記制御装置11は、洗濯運転中に、前記通信部23に、遠隔操作による一時停止信号が入力されたときに、洗濯運転を一時停止する。このとき、ユーザは、洗濯乾燥機2の運転を外部からの遠隔操作により停止させたい場合に、スマートフォン9を操作することによって、インターネット7を介して洗濯乾燥機2(通信部23)に対して運手一時停止の遠隔操作信号を送信することが可能とされている。また、スマートフォン9を操作して、一時停止時からの運転再開の遠隔操作信号を送信することも可能とされている。
尚、前記クラウドサーバ8からも、洗濯乾燥機2(通信部23)に対して一時停止信号を送信することができる。例えば、洗濯乾燥機2の運転中に他の家電機器3の使用が複数重なって、家庭内全体の電力消費量が許容量を超えそうであることをクラウドサーバ8が検出した場合に、洗濯乾燥機2に対して運転一時停止の遠隔操作信号を送信し、その運転を一時停止させる。これにて、その他の家電機器3を先に駆動させ、当該家電機器3の運転が終了した後に、洗濯乾燥機2の運転を停止した時点から再開させることができる。
そして、次の作用説明(フローチャート説明)でも述べるように、前記制御装置11は、上記のような遠隔操作による洗濯乾燥機2の運転一時停止中においても、前記ロック機構13による扉12のロックを継続させるようになっている。従って、制御装置11が、運転制御手段及びロック制御手段として機能する。また、制御装置11は、洗濯乾燥機2の遠隔操作信号に基づく運転一時停止中においては、遠隔操作による一時停止中であることを表示部20の一時停止表示部20aに表示させる。
本実施形態では、前記制御装置11は、上記した遠隔操作信号による洗濯乾燥機2の運転一時停止中において、ユーザにより前記操作部21のロック解除キーが操作されたときに、前記ロック機構13による扉12のロックを強制的に解除する。また、制御装置11は、そのように遠隔操作による一時停止中において、扉12のロックが一旦強制解除された場合には、その後、外部から運転再開の遠隔操作信号が送信されてもそれを無効にするようになっている。そして、制御装置11は、運転一時停止中において、ユーザにより操作部21の運転再開キーが操作されたときには、運転一時停止時点からの洗濯乾燥機2の運転を強制的に再開させる。従って、制御装置11が、ロック強制解除手段、無効化手段、運転再開手段としても機能するようになっている。
さらに、本実施形態では、ユーザが、操作パネル19の操作部21のモード設定キーを操作することにより、禁止モードを設定することが可能となっている。この禁止モードが設定されているときには、制御装置11は、外部からの遠隔操作信号による運転の一時停止を禁止するようになっている。従って、制御装置11及び操作部21のモード設定キーから、モード設定手段が構成される。
尚、本実施形態では、制御装置11は、洗濯乾燥機2の運転状態を、通信部23によりインターネット7を介して外部、例えばクラウドサーバ8に通知するようになっており、以て、制御装置11及び通信部23から送信手段が構成されている。これにて、クラウドサーバ8にて、洗濯乾燥機2を含む家庭内の家電機器全体の稼働状況の監視(管理)を行うことができる。
次に、上記構成の作用について、図5から図9も参照して述べる。図5のフローチャートは、ユーザが、洗濯乾燥機2の動作モードを、遠隔操作による一時停止を禁止する禁止モードに設定するか、通常のモード(遠隔操作による一時停止を許可するモード)に設定するかの選択を行う際の、制御装置11が実行する処理手順を示している。今、ユーザは、例えば、洗濯乾燥機2の動作をその他の家電機器3に優先させて実行させたい場合には、操作パネル19の操作部21の操作キーを操作して、遠隔操作による洗濯運転の一時停止を禁止させる禁止モードの設定操作を行う。
制御装置11にあっては、ステップS1にて、操作パネル19において、禁止モードの設定操作があったかどうかを判断し、禁止モードの設定操作があった場合には(ステップS1にてYes)、次のステップ2にて、禁止モードに設定する。これに対し、禁止モードの設定操作がない場合には(ステップS1にてNo)、ステップ3にて、通常の動作モードに設定する(通常モードの設定を維持する)。この通常モードでは、遠隔操作信号による洗濯運転の一時停止が許可される。
次に、図6〜図9のフローチャートは、洗濯乾燥機2において制御装置11が実行する洗濯運転のうち、遠隔操作信号による運転の一時停止と関連する部分についての処理手順を示している。尚、これら図6〜図9は、本来、一連のフローチャートであるが、スペースの関係上、4つに分割して図示している。
即ち、まず図6において、ユーザは、洗濯運転を実行させたい場合には、ドラム内に衣類(洗濯物)を収容すると共に洗剤等投入部に洗剤等を収容し、扉12を閉じた上で、操作パネル19の操作部21上で、コース選択等の必要な設定を行った後、スタートキーをオン操作する(ステップS11にてYes)。すると、ステップS12にて、ロック機構13により扉12が閉塞状態にロックされる。ステップS13では、ドラム内の衣類の重量検知や布質検知の動作等が実行され、洗濯運転に係るモードや条件(例えば、洗い水位、各行程の回数や時間、ドラムの回転速度等)が設定される。ステップS14にて、洗濯運転が実行(開始)される。
ステップS15では、洗濯運転が終了したかどうかが判断され、終了していない場合には(ステップS15にてNo)、ステップS16にて、運転一時停止の遠隔操作信号を受信したかどうかが判断される。運転一時停止の遠隔操作信号を受付けていない場合には(ステップS16にてNo)、ステップS14に戻る。ここで、上記したように、ユーザがスマートフォン9を操作して洗濯運転の一時停止を指示したり、或いは、クラウドサーバ8が電力監視の結果、洗濯乾燥機2の運転を一時停止した方が良いと判断したりした場合には、洗濯乾燥機2(通信部23)に対して一時停止の遠隔操作信号が送信される。
通信部23によって運転一時停止の遠隔操作信号を受付けた場合には(ステップS16にてYes)、次のステップS17にて、禁止モードが設定されているかどうかが判断される。禁止モードが設定されている場合には(ステップS17にてYes)、運転一時停止の遠隔操作信号を無効化し、ステップS14に戻り、洗濯運転が継続して実行される。尚、洗濯運転が終了した場合には(ステップS15にてYes)、図7のステップS26に進んで洗濯乾燥機2の運転が停止され、次のステップS27にて、ロック機構13による扉12のロックが解除され、処理が終了する。
これに対し、禁止モードが設定されていない場合(通常モードの場合)には(ステップS17にてNo)、ステップS18にて、運転が一時停止される。これと共に、ステップS19にて、表示部20の一時停止表示部20aに、遠隔操作による一時停止中であることが表示される(図4参照)。そして、このように遠隔操作信号に基づいて一時停止された場合には、洗濯運転が一時停止されても、ステップS20にて、ロック機構13による扉12のロック状態が、解除されることなく継続される。
図7に進み、ステップS21では、ユーザの操作部21の手動操作(ロック解除キーの操作)により扉12のロック解除が指示されたかどうかが判断される。ロック解除キーの操作があった場合には(ステップS21にてYes)、ステップS22にて、ロック機構13による扉12のロックが解除された上で、ステップS23に進む。ロック解除キーの操作がない場合には(ステップS21にてNo)、そのままステップS23に進む。
ステップS23では、ユーザの操作部21の手動操作(運転再開キーの操作)により、運転の再開が指示されたかどうかが判断される。手動操作による運転再開が指示された場合には(ステップS23にてYes)、図8のステップS28に進む。このステップS28からの処理については後述する。運転再開キーの操作がない場合には(ステップS23にてNo)、ステップS24に進む。
ステップS24では、通信部23により運転再開を指示する遠隔操作信号を受信したかどうかが判断される。遠隔操作信号により運転再開の指示があった場合には(ステップS24にてYes)、図9のステップS33に進む。このステップS33からの処理についても後述する。遠隔操作信号により運転再開の指示がない場合には(ステップS24にてNo)、ステップS25に進む。
ステップS25では、洗濯運転が一時停止してから、強制終了すべき所定時間が経過したかどうかが判断される。所定時間が経過していない場合には(ステップS25にてNo)、ステップS21からの処理が繰返される。一方、所定時間が経過した場合には(ステップS25にてYes)、その時点で、ステップS26に進んで洗濯乾燥機2の運転が停止(強制終了)され、ステップS27にて、ロック機構13による扉12のロックが解除され、処理が終了する。尚、ステップS25にて所定時間が経過しなくとも、その前に例えばユーザが操作パネル19の電源キーをオフ操作する等によっても、洗濯運転を強制終了させることができる。
ここで、上記ステップS23にて、手動操作による運転再開が指示された場合には(ステップS23にてYes)、図8に進み、ステップS28にて、扉12のロックが解除されているかどうかが判断される。扉12のロックが既に解除されている場合には(ステップS28にてYes)、次のステップS29にて、ロック機構13により扉12が閉塞状態にロックされる。尚、このとき、ロック機構13により扉12をロックするためには、扉12が閉じられていることが必要なので、扉12が開放している場合には、ユーザに扉を閉じることを促すような報知をするようにしても良い。
そして、ステップS30にて洗濯運転に係るモードや条件が再設定された後、ステップS32にて、洗濯運転が再開される。これに対し、扉12のロックが解除されていない場合には(ステップS28にてNo)、次のステップS31にて、洗濯運転の一時停止時の条件等がそのまま使用され、ステップS32にて、洗濯運転が再開される。洗濯運転の再開後は、図6のステップS14に戻る。
また、上記図7のステップS24にて、遠隔操作信号により運転再開が指示された場合には(ステップS24にてYes)、図9に進み、ステップS33にて、扉12のロックが解除されているかどうかが判断される。扉12のロックが既に解除されている場合には(ステップS33にてYes)、ステップS34にて、表示部20の一時停止表示部20aに、「遠隔操作による運転再開の指示あり」の表示がなされる。この場合には、次のステップS35にて、遠隔操作信号による運転再開が無効化される(運転再開がなされない)。そして、ステップS36にて、表示部20の一時停止表示部20aに、例えば運転再開を手動にて行って下さいといった表示がなされ、図7のステップS21に戻る。
一方、扉12のロックが解除されていない場合には(ステップS33にてNo)、ステップS37にて、表示部20の一時停止表示部20aに、「遠隔操作による運転再開の指示あり」の表示がなされる。次のステップS38にて、洗濯運転の一時停止時の条件等がそのまま使用され、ステップS39にて、洗濯運転が再開される。洗濯運転の再開後は、図6のステップS14に戻る。
以上の処理により、洗濯乾燥機2における洗濯運転中に、外部からの遠隔操作信号によって運転が一時停止されたときには、基本的には(操作パネル19の操作がない限り)、扉12は閉塞状態にロックされたままとなる。従って、家庭内にいる家族の者が、勝手にドラム内の衣類を取出したり、追加したりすることが禁止される。この結果、ドラム内の状態を、一時停止時の状態のままに保持したままで、確実に運転再開することができ、再開後の洗濯運転を適切に行うことができ、良好な仕上りを確保することができる。一時停止時に、子供が扉12を開けて悪戯をするといったことも防止することができ、安全性を確保することができる。
また、洗濯乾燥機2の遠隔操作信号に基づく運転一時停止中においては、遠隔操作による一時停止中であることを、表示部20の一時停止表示部20aに表示するようにしたので、遠隔操作による停止中である旨をユーザに判りやすく知らせることができ、ユーザが、洗濯運転が途中で止まっていることを不審に思ったり、故障と勘違いしたりすることもない。
ここで、遠隔操作信号による洗濯乾燥機2の運転一時停止中において、ユーザが洗濯乾燥機2の近くにいるような場合には、扉12が開かない状態に固定されてしまうと、逆に不便となってしまう。本実施形態では、遠隔操作信号による洗濯乾燥機2の運転一時停止中においても、ユーザにより操作部21のロック解除キーが操作されたときには、ロック機構13による扉12のロックを強制的に解除するようにした。従って、遠隔操作による一時停止中にも、洗濯乾燥機2の近くにいるユーザが、操作パネル19を操作することによって、扉12を開けて衣類の一部を取出したり、追加したりすることができ、ユーザにとっての利便性を高めることができる。
そして、そのように遠隔操作による一時停止中において、扉12のロックが一旦強制解除された場合には、ドラム内の衣類の状態(内容)が変化している可能性があるのに対し、そのような状態の変動を認識していない外部から、遠隔操作信号によって運転を再開することは、再開後の適切な洗濯運転ができなくなる虞がある。本実施形態では、遠隔操作による一時停止中において、扉12のロックが一旦強制解除された場合には、制御装置11は、その後、外部から運転再開の遠隔操作信号が送信されてもそれを無効にするので、運転の再開後の適切な洗濯運転ができなくなるといった不具合を未然に防止することができる。
この場合も、洗濯乾燥機2の近傍にいるユーザであれば、ドラム内の衣類の状態の変動を承知しているので、運転一時停止中において、ユーザにより操作部21の運転再開キーが操作されたときには、運転一時停止時点からの洗濯乾燥機2の運転を強制的に再開させることにより、むしろユーザにとっての利便性を高めることができる。
さらに、本実施形態では、ユーザが、操作パネル19の操作部21のモード設定キーを操作することにより、外部からの遠隔操作信号による運転の一時停止を禁止する禁止モードを設定することを可能とした。これにより、ユーザが、洗濯運転を優先させたい、洗濯運転を早く終わらせたいと考える場合に、禁止モードを設定することが有効となり、例えば消費電力消費量が定格を越える虞がある場合などに、外部から勝手に洗濯乾燥機2が一時停止されてしまうことがなくなり、ユーザが意図しない状態で、洗濯乾燥機2の運転が後回しにされてしまうといったことを未然に防止できる。
このように本実施形態の洗濯乾燥機2によれば、外部から送信される遠隔操作信号を受付ける通信部23により、運転一時停止の遠隔操作信号を受付けたときに、制御装置11により洗濯運転を一時停止するように構成したものにあって、遠隔操作による洗濯運転の一時停止中においてもロック機構13による扉12のロックを継続させるように構成したので、遠隔操作による一時停止状態の後の運転の再開を、良好且つ安全に行うことができる等の優れた効果を得ることができる。
尚、上記した実施形態では、ランドリー機器としてドラム式の洗濯乾燥機2に適用するようにしたが、ランドリー機器としては、いわゆる縦型式の洗濯機であっても良く、また、乾燥機能を備えていない洗濯機、乾燥のみを行う乾燥機等に適用することもできる。その他、家庭内ネットワークにおいてサーバを設けても良いなど、家庭内ネットワーク5や遠隔操作システム1の具体的な構成等についても、種々の変更が可能である等、要旨を逸脱しない範囲内で適宜変更して実施し得る。
図面中、1は遠隔操作システム、2は洗濯乾燥機(ランドリー機器)、3はその他の家電機器、5は家庭内ネットワーク、7はインターネット、8はクライドサーバ、9はスマートフォン、10は本体(機器本体)、11は制御装置(運転制御手段、ロック制御手段、ロック強制解除手段、無効化手段、運転再開手段)、12は扉、13はロック機構、19は操作パネル、20aは(報知手段)、21は操作部(モード設定手段)、23は通信部(通信手段、送信手段)を示す。

Claims (8)

  1. 機器本体内に設けられ衣類が収容される収容室と、
    運転中において前記収容室を開閉する扉を閉塞状態にロックするロック機構と、
    外部から送信される遠隔操作信号を受付ける通信手段と、
    前記通信手段により外部から運転一時停止の遠隔操作信号を受付けたときに運転を一時停止する運転制御手段と、
    前記運転制御手段による運転一時停止中においても前記ロック機構による前記扉のロックを継続させるロック制御手段とを具備することを特徴とするランドリー機器。
  2. 前記運転一時停止中において、前記機器本体に設けられた操作部の操作に基づいて、前記扉のロックを解除するロック強制解除手段を備えることを特徴とする請求項1記載のランドリー機器。
  3. 前記運転一時停止中において、前記ロック強制解除手段によって前記扉のロックが一旦解除されたときには、その後、外部から運転再開の遠隔操作信号が送信されてもそれを無効にする無効化手段を備えることを特徴とする請求項2記載のランドリー機器。
  4. 前記運転一時停止中において、前記機器本体に設けられた操作部の運転再開操作に基づいて、運転を強制的に再開させる運転再開手段を備えることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載のランドリー機器。
  5. 前記外部からの遠隔操作信号による運転の一時停止を禁止する禁止モードの設定が可能に構成されていることを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載のランドリー機器。
  6. 前記機器本体に設けられた操作部の操作により前記禁止モードを設定するモード設定手段を備えることを特徴とする請求項5記載のランドリー機器。
  7. 前記機器本体には、前記遠隔操作信号に基づく運転一時停止中において、その旨を報知する報知手段を備えることを特徴とする請求項1から6のいずれか一項に記載のランドリー機器。
  8. 前記機器本体の運転状態を前記外部に通知する送信手段を備えることを特徴とする請求項1から7のいずれか一項に記載のランドリー機器。
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