JP2014159522A - 光硬化性材料、及びその硬化物 - Google Patents

光硬化性材料、及びその硬化物 Download PDF

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Abstract

【課題】光照射のみで照射光の届き難い場所を硬化可能である暗部硬化性と、硬化後の油面接着性を有する光硬化性材料、及びその硬化物を提供する。
【解決手段】(a)成分としてポリプロピレン、(水添)ポリブタジエン、(水添)ポリイソプレン、ポリクロロプレン、(水添)ポリイソブテンのいずれか、又はそれらの組み合わせからなる重合体構造と、2つ以上のウレタン結合又は2つ以上の尿素結合を分子中に含む化合物と、(b)成分として含金属化合物とからなる連鎖移動剤を含むように光硬化性材料を構成した。
【選択図】なし

Description

本発明は、光硬化性材料、その硬化物、及びワイヤーハーネスに関するものであり、更に詳しくは、自動車部材、電機・電子機器、航空機部材等の、接着材料、コーティング材料、封止材料、モールド成型材料等として用いられる光硬化性材料に関するものである。
従来、硬化前は組成物の粘度設計の自由度が高く、硬化後は油面接着性及び各種被着体に対し優れた密着性を持つ光硬化性材料が公知である(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1に記載の光硬化性材料は、溶解度パラメータが9〜14であるフェニル基を有する(メタ)アクリレートモノマー、ポリスチレン又はスチレンを共重合成分として有する共重合体、及び光反応開始剤を含有する光硬化型油面接着剤組成物として構成されている。
特開2002−226509号公報
上記特許文献1に記載の接着剤組成物は、UV硬化可能な硬化性材料であり、ポリスチレン又はスチレンの共重合体により油面接着性を有するものである。しかし、上記組成物では、紫外線等の照射光が届かない部分は、UV硬化させることができない。そこで、特許文献1では光の届きにくい箇所を硬化させる手段として、熱硬化を併用することが記載されている。
しかしながら、硬化性材料の硬化に紫外線硬化と熱硬化を併用することは、硬化時間が長くなり、作業性が低下してしまうという問題がある。更に、硬化の際の設備として、紫外線照射装置に加えて、更に加熱装置が必要となってしまう。このように加熱硬化装置が必要になるので、装置のコストが上昇してしまうという問題があった。
本発明は上記従来技術の欠点を解消するためになされたものであり、本願発明が解決しようとする課題は、光照射のみで照射光の届き難い場所を硬化可能な暗部硬化性と、硬化後の油面接着性を有する光硬化性材料、その硬化物を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明の光硬化性材料は、
(a)成分としてポリプロピレン、(水添)ポリブタジエン、(水添)ポリイソプレン、ポリクロロプレン、(水添)ポリイソブテンのいずれか、又はそれらの組み合わせからなる重合体構造と、2つ以上のウレタン結合又は2つ以上の尿素結合を分子中に含む化合物、(b)成分として含金属化合物からなる連鎖移動剤を含むことを要旨とするものである。
本発明の光硬化性材料の硬化物は、上記の光硬化性材料が硬化されてなるものであることを要旨とするものである。
本発明のワイヤーハーネスは、上記の光硬化性材料を利用して作製されたことを要旨とするものである。
本発明の光硬化性材料は、(a)成分としてポリプロピレン、(水添)ポリブタジエン、(水添)ポリイソプレン、ポリクロロプレン、(水添)ポリイソブテンのいずれか、又はそれらの組み合わせからなる重合体構造と、2つ以上のウレタン結合又は2つ以上の尿素結合を分子中に含む化合物と、(b)成分として含金属化合物とからなる連鎖移動剤を少なくとも含むことにより、光照射のみで照射光の届き難い場所を硬化可能な暗部硬化性と、硬化後の油面接着性を有する。従来のように熱硬化を併用する場合と比較して、加熱硬化が不要であるので、硬化を短時間で完了させることができるため作業性が良好である。しかも加熱装置等が不要となるため、硬化に要する設備のコストを低減することが可能である。
本発明のワイヤーハーネスは、上記光硬化性材料を用いたものであるから、例えば電線の導体と端子の接続に上記光硬化性材料を用いた防食剤等が塗布されて硬化せしめられる場合等に、端子等に油分が付着した状態で光硬化性材料が塗布された際、光硬化性材料は油面接着性を有するため剥離等のおそれがなく、防食性能を発揮できる。また製造の際の作業性に優れ、製造コストも抑制可能である。
以下、本発明の実施例を詳細に説明する。本実施例では光硬化性材料の一実施例として、紫外線硬化樹脂について説明する。紫外線硬化樹脂は、連鎖移動剤を少なくとも含有し、ラジカル重合可能な(メタ)アクリレート基を持つ硬化性成分を含有する。連鎖移動剤は、(a)成分として特定の重合体構造と、2つ以上のウレタン結合又は2つ以上の尿素結合を分子中に含む化合物と、(b)成分として含金属化合物とから構成されている。紫外線硬化樹脂は、紫外線の照射により硬化するものである。紫外線硬化性樹脂の硬化性成分は、前記連鎖移動剤持体が硬化性を有するものを用いても良いし、連鎖移動剤以外の他の硬化性成分を添加してもいずれでもよい。
尚、紫外線硬化樹脂は、紫外線、可視光、赤外線等により硬化物が得られるものも含まれる。本発明において「(メタ)アクリレート」との記載はアクリレート及び/又はメタクリレートの意味である。
一般的な紫外線硬化樹脂の硬化原理としては、紫外線(紫外光)を光重合開始剤が吸収して、ラジカル種等の活性種を発生させ、その活性種が(メタ)アクリレート等の炭素−炭素の2重結合をラジカル重合させ、硬化させるものである。しかし紫外線硬化樹脂は、通常の紫外線硬化では、紫外線が遮蔽される部分が未硬化になる。これに対し、上記連鎖移動剤を添加することにより、紫外線の照射により発生したラジカルを、紫外線が遮蔽されてラジカル発生のない箇所まで伝達し、重合反応を開始、進行させて、紫外線が遮蔽される暗部を硬化させることができる。すなわち連鎖移動剤の添加により、照射光の届かない場所の硬化が可能な暗部硬化性を持たせることができる。
具体的に紫外線硬化樹脂に紫外線硬化性を付与するためには、(1)上記連鎖移動剤の(a)成分の化合物に(メタ)アクリレート基等のラジカル重合性官能基を導入する方法、(2)(メタ)アクリレートモノマー、オリゴマー等の(メタ)アクリレート化合物等のラジカル重合性化合物を添加する方法が挙げられる。また紫外線硬化樹脂は、更に光重合開始剤等を含んでいてもよい。
また本発明において、連鎖移動剤の(a)成分に上記の特定の重合体構造を持たせるためには、(I)ポリプロピレン、(水添)ポリブタジエン、(水添)ポリイソプレン、ポリクロロプレン、(水添)ポリイソブテンのいずれか、又はそれらの組み合わせからなる重合体構造を、分子構造中に導入する方法、(II)上記重合体構造を有する重合体を、上記一分子中にウレタン結合や尿素結合を二個以上有する化合物に添加して混合する方法のいずれでもよい。
以下、上記(I)の方法による連鎖移動剤の具体例について説明する。連鎖移動剤の(a)成分は、例えば、ポリプロピレン、(水添)ポリブタジエン、(水添)ポリイソプレン、ポリクロロプレン、(水添)ポリイソブテンのいずれか、又はそれらの組み合わせからなる重合体構造を分子中に持ち、末端に水酸基を持つジオール成分と、イソシアネート基を持つ化合物(含イソシアネート化合物)を反応させることで得られる、一分子中に二つ以上のウレタン結合を有するウレタンプレポリマーが挙げられる。尚、尿素結合は、例えば含イソシアネート化合物とアミン(−NH)含有化合物とを反応させることで得られる。
本発明において「(水添)ポリブタジエン」との記載は水素化ポリブタジエンとポリブタジエン(非水素化)の両方の意味であり、「(水添)・・・」と記載した場合、同様に水素化物と非水素化物の両方の意味である。
連鎖移動剤は、上記(I)の特定の重合体構造を持つことにより、光硬化性材料に油面接着性を有するものである。上記(I)の特定の重合体構造を、分子構造中に導入する場合には、市販の長鎖アルキル構造を持つ多価アルコール成分を用いることができる。
市販の長鎖アルキル構造を持つ多価アルコール成分としては、「ポリテールH」(水添ポリブタジエンジオール、分子量2,350、三菱化成工業社製)、「R−45HT」(ポリブタジエンジオール、分子量2,800、出光石油化学社製)、「エポール」(水添ポリイソプレンジオール、分子量2,500、出光石油化学社製)、「PIP」(ポリイソプレンジオール、分子量2,200、出光石油化学社製)、「ポリテールHA」(水添ポリブタジエンジオール、分子量2,200、三菱化成工業社製等が挙げられる。
また連鎖移動剤の(a)成分は、上記ウレタンプレポリマーの形成の際に、ポリイソシアネートを用いて、末端にイソシアネート基が残存しているイソシアネート末端ウレタンプレポリマーを形成し、該ウレタンプレポリマーのイソシアネート基を利用して、末端に(メタ)アクリレート基等を導入したウレタンアクリレートプレポリマーを用いてもよい。上記(a)成分がウレタンアクリレートプレポリマーとして形成されていれば、ラジカル重合性官能基が導入され、連鎖移動剤単独でも紫外線硬化性を備える。この場合、(メタ)アクリレート化合物等を添加せずに、連鎖移動剤だけで、光硬化性材料を構成することができる。
上記含イソシアネート化合物としては、例えば、下記の化合物が挙げられる。メチレンジイソシアネート、エチレンジイソシアネート、テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、ドデカメチレンジイソシアネート、2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、リジンジイソシアネート(LDI)、1,3,6−ヘキサメチレントリイソシアネート等の脂肪族イソシアネート。水素添加−4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート(水添MDI)、水素添加−キシリレンジイソシアネート(水添XDI)、1,4−シクロヘキサンジイソシアネート、水素添加−2,4−トリレンジイソシアネート(水添TDI)、イソホロンジイソシアネート(IPDI)、ノルボルネンジイソシアネート(NBDI)等の脂環族イソシアネート。キシリレンジイソシアネート(XDI)、テトラメチルキシリレンジイソシアネート(TMXDI)等の芳香脂肪族イソシアネート。1,4−ジフェニルジイソシアネート、2,4又は2,6−トリレンジイソシアネート(TDI)、2,4又は4,4−ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、1,5−ナフタレンジイソシアネート(NDI)、3,3’−ジメチル−4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、O−トリジンジイソシアネート、ポリフェニルメタンポリイソシアネート(粗製MDI)、トリフェニルメタントリイソシアネート、トリス(イソシアネートフェニル)チオフォスフェート等の芳香族イソシアネート等のポリイソシアネート。含イソシアネート化合物としては、更にこれらポリイソシアネートを水と反応させて得られるビウレット型ポリイソシアネート、トリメチロールプロパン等の多価アルコールと反応させて得られるアダクト型ポリイソシアネート、多価イソシアネートを一部ポリエステルやポリエーテル誘導体と重合させた液状プレポリマー、イソシアヌレート化して得られる多量体等が挙げられ、これらは単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
アミン含有化合物としては、末端に1級又は2級のアミノ基を持つ炭素鎖1〜30のアミン類、末端ジアミンの(ポリ)エチレングリコール、末端ジアミンの(ポリ)プロピレングリコール、末端ジアミンの(ポリ)ヘキサメチレングリコール、末端ジアミンの(ポリ)カプロラクトン、末端ジアミンの(ポリ)エステル(ポリ)オール、末端ジアミンの(ポリ)アミド、末端ジアミンの(ポリ)エステル等が挙げられる。
また、ポリウレタン、ポリ尿素化合物は、必要に応じて重合後に末端基が、(チオ)エーテル、(チオ)エステル、アミド、(チオ)ウレタン、(チオ)尿素、N−アルキル結合等によって、アルキル基や(メタ)アクリル基、エポキシ基、オキサゾリル基、カルボニル基、チオール基、チオエーテル基、チオエステル基、リン酸(エステル)基、ホスホン酸(エステル)基、カルボン酸(エステル)基等で封止されていても良い。
前記、ウレタン結合又は尿素結合は、複数の種類が結合されていても、或いは末端基が組み合わせられること等により分子中に含有されていても良い。
紫外線硬化樹脂に紫外線硬化性を付与するための前記(メタ)アクリレート化合物としては、分子中に1つ以上の(メタ)アクリレート基を有する化合物であれば特に制限されることなく、従来から公知のものを用いることができる。前記(メタ)アクリレート化合物の具体例として、イソボルニル(メタ)アクリレート、ボルニル(メタ)アクリレート、トリシクロデカニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル酸、ベンジル(メタ)アクリレート、4−ブチルシクロヘキシル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリロイルモルホリン、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリレート、イソオクチル(メタ)アクリレート、ノニル(メタ)アクリレート、デシル(メタ)アクリレート、イソデシル(メタ)アクリレート、ウンデシル(メタ)アクリレート、ドデシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、イソステアリル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、メトキシエチレングリコール(メタ)アクリレート、エトキシエチル(メタ)アクリレート、メトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテルアクリレート、ジアセトン(メタ)アクリルアミド、イソブトキシメチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、t−オクチル(メタ)アクリルアミド、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、7−アミノ−3,7−ジメチルオクチル(メタ)アクリレート、N,N−ジエチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド、等のモノ(メタ)アクリレート、ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ノナンジオールジ(メタ)アクリレート、デカンジオールジ(メタ)アクリレート、2−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオールジ(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−アクリロイロキシプロピルメタクリレート、ジプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレンングリコールジ(メタ)アクリレート、トリシクロデカンジメチロールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンポリオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンポリオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、9,9−ビス[4−(2−アクリロイルオキシエトキシ)フェニル]フルオレン、ポリエステルジ(メタ)アクリレート、トリス(2−ヒドキシエチル)イソシアヌレートトリ(メタ)アクリレート、トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレートジ(メタ)アクリレート、トリシクロデカンジメチロールジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAのEO付加物ジ(メタ)アクリレート、水添ビスフェノールAのEO付加物又はPO付加物のポリオールのジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAのジグリシジルエーテルに(メタ)アクリレートを付加させたエポキシ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジビニルエーテル物、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンEO付加物トリ(メタ)アクリレート、トリスアクリロイルオキシエチルフォスフェート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、テトラフルフリルアルコールオリゴ(メタ)アクリレート、エチルカルビトールオリゴ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールオリゴ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールオリゴ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンオリゴ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールオリゴ(メタ)アクリレート、(ポリ)ウレタン(メタ)アクリレート、(ポリ)ブタジエン(メタ)アクリレート等のポリ(メタ)アクリレート等を挙げることができる。これらは、一種単独で用いてもよいし、2種以上を併用して用いてもよい。
連鎖移動剤の(b)成分の含金属化合物は、金属として、スズ、銅、亜鉛、コバルト、ニッケルの中から選択される1種類、あるいは複数種類の金属が好ましく用いられる。(b)成分の含金属化合物は、1種類又は複数種類の上記金属が、金属塩又は錯体の形で構成分子中に含有されていれば、特に制限されることなく、従来から公知のものを用いることができる。
前記金属塩としては、前記金属種のカルボン酸塩、リン酸塩、スルホン酸塩、塩酸塩、臭素酸塩、(過)(亜)塩素酸塩等の金属塩の形態が挙げられる。
前記金属錯体としては、前記金属種と配位結合形成し得る有機配位子と1:1〜1:4(金属:配位子)で配位し安定化されたものであれば特に制限されることなく、従来から公知のものを用いることができる。
前記(b)成分の含金属化合物の具体例として、ビス(2,4-ペンタンジオナト)スズ、ジブチルスズビス(トリフルオロメタンスルホナート)、ジブチルスズジアセタート、ジラウリン酸ジブチルスズ、ジブチルスズマレアート、フタロシアニンスズ(IV)ジクロリド、テトラブチルアンモニウムジフルオロトリフェニルスズ、フタロシアニンスズ(II)、トリブチル(2-ピリジル)スズ、トリブチル(2-チエニル)スズ、酢酸トリブチルスズ、トリブチル(トリメチルシリルエチニル)スズ、トリメチル(2-ピリジル)スズ、ビス(ヘキサフルオロアセチルアセトナト)銅(II)、ビス(2,4-ペンタンジオナト)銅(II)、ビス(1,3-プロパンジアミン)銅(II)ジクロリド、ビス(8-キノリノラト)銅(II)、ビス(トリフルオロ-2,4-ペンタンジオナト)銅(II)、ビス(2-ヒドロキシエチル)ジチオカルバミン酸銅(II)、ジエチルジチオカルバミン酸銅、ジメチルジチオカルバミン酸銅(II)、エチレンジアミン四酢酸銅(II)二ナトリウム、フタロシアニン銅(II)、ジクロロ(1,10-フェナントロリン)銅(II)、フタロシアニン銅、テトラ-4-tert-ブチルフタロシアニン銅、テトラキス(アセトニトリル)銅(I)ヘキサフルオロホスファート、ナフテン酸銅、ビス[2-(2-ベンゾチアゾリル)フェノラト]亜鉛(II)、ビス[2-(2-ベンゾオキサゾリル)フェノラト]亜鉛(II)、ビス(2-ヒドロキシエチル)ジチオカルバミン酸亜鉛(II)、ビス(2,4-ペンタンジオナト)亜鉛(II)、ビス(8-キノリノラト)亜鉛(II)、ビス(テトラブチルアンモニウム)ビス(1,3-ジチオール-2-チオン-4,5-ジチオラト)亜鉛コンプレックス、エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム亜鉛、ジベンジルジチオカルバミン酸亜鉛(II)、ジブチルジチオカルバミン酸亜鉛(II)、ジエチルジチオカルバミン酸亜鉛、ジメチルジチオカルバミン酸亜鉛、フタロシアニン亜鉛、ナフテン酸亜鉛、ビス(シクロペンタジエニル)コバルト(III)ヘキサフルオロホスファート、[1,1'-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]コバルト(II)ジクロリド、ビス(ヘキサフルオロアセチルアセトナト)コバルト(II)、(1R,2R)-N,N'-ビス[3-オキソ-2-(2,4,6-トリメチルベンゾイル)ブチリデン]-1,2-ジフェニルエチレンジアミナトコバルト(II)、(1S,2S)-N,N'-ビス[3-オキソ-2-(2,4,6-トリメチルベンゾイル)ブチリデン]-1,2-ジフェニルエチレンジアミナトコバルト(II)、ビス(2,4-ペンタンジオナト)コバルト(II)、ビス(トリフルオロ-2,4-ペンタンジオナト)コバルト(II)、フタロシアニンコバルト(II)、エチレンジアミン四酢酸二ナトリウムコバルト、ヘキサアンミンコバルト(III)クロリド、N,N'-ジサリチラルエチレンジアミンコバルト(II)、[5,10,15,20-テトラキス(4-メトキシフェニル)ポルフィリナト]コバルト(II)、トリス(2,4-ペンタンジオナト)コバルト(III)、ナフテン酸コバルト、[1,2-ビス(ジフェニルホスフィノ)エタン]ニッケル(II)ジクロリド、ビス(ジチオベンジル)ニッケル(II)、ビス(ヘキサフルオロアセチルアセトナト)ニッケル(II)、ビス(2,4-ペンタンジオナト)ニッケル(II)、ビス(テトラブチルアンモニウム)ビス(マレオニトリルジチオラト)ニッケル(II)コンプレックス、ビス(トリシクロヘキシルホスフィン)ニッケル(II)ジクロリド、ビス(トリフェニルホスフィン)ニッケル(II)ジクロリド、ブロモ[(2,6-ピリジンジイル)ビス(3-メチル-1-イミダゾリル-2-イリデン)]ニッケルブロミド、エチレンジアミン四酢酸二ナトリウムニッケル(II)、ジブチルジチオカルバミン酸ニッケル(II)、ジエチルジチオカルバミン酸ニッケル等が挙げられる。これらは、1種単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記(b)成分の含金属化合物の形態としては、(a)成分との混合を経て、紫外線硬化樹脂の状態で最終的に均一になればよいので、必ずしも有機物への溶解性が高い必要は無いが、混合のし易さや保存時の沈殿を防ぐことから、有機酸塩又は金属錯体状であることが好ましい。
前記(b)成分の含金属化合物は、前記(a)成分の特定の重合体構造とウレタン結合又は尿素結合を含む化合物と複合化することで連鎖移動剤を構成することができる。
前記(a)成分と前記(b)成分を複合化する方法は、両成分を常温、又は加温条件で混合すれば良く、特に限定されないが、上記各成分を、減圧下又は窒素等の不活性ガス雰囲気下で、適当な温度にて、混合ミキサー等のかくはん装置を用いて十分に攪拌又は混練し、溶解させるか、均一に分散させる方法を用いることが好ましい。
光重合開始剤としては、紫外線を吸収してラジカル重合を開始させる化合物であれば特に制限されることなく、従来から公知のものを用いることができる。
上記光重合開始剤は、具体的には、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、キサントン、フルオレノン、ベンズアルデヒド、フルオレン、アントラキノン、エチルアントラキノン、トリフェニルアミン、カルバゾール、3−メチルアセトフェノン、4−クロロベンゾフェノン、4,4'−ジメトキシベンゾフェノン、4,4'−ジアミノベンゾフェノン、ミヒラーケトン、ベンゾインプロピルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンジルジメチルケタール、1−(4−イソプロピルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、チオキサントン、ジエチルチオキサントン、2−イソプロピルチオキサントン、2−クロロチオキサントン、2−メチル−1−〔4−(メチルチオ)フェニル〕−2−モルホリノ−プロパン−1−オン、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルフォスフィンオキサイド、ビス−(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−トリメチルペンチルフォスフィンオキサイド等が挙げられる。これらは、一種単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
また光重合開始剤は、市販品として、例えば、IRGACURE184、369、651、500、907、CGI1700、CGI1750、CGI1850、CG24−61;Darocure1116、1173,LucirinTPO(以上、BASF社製)、ユベクリルP36(UCB社製)等を用いることができる。
連鎖移動剤を添加する場合の混合方法としては特に限定されず、減圧下又は窒素等の不活性ガス雰囲気下で、適当な温度にて、混合ミキサー等のかくはん装置を用いて十分に攪拌又は混練し、溶解させるか均一に分散させる方法が好ましい。
本発明の光硬化性材料おける連鎖移動剤は、光硬化性成分の種類や、必要とする暗部硬化性等に応じて、適宜の配合量で添加すればよい。光硬化性材料において連鎖移動剤の好ましい配合量は、光硬化性材料全体の10〜90質量%の範囲内である。
連鎖移動剤は、溶解度パラメータが7.5〜13の範囲内であるのが好ましい。連鎖移動剤の溶解度パラメータが上記範囲内であると、油面接着性が更に良好である。本発明の溶解度パラメータは、スモール(Small)の方法を用いるものである。すなわちスモールの計算方法を用いて分子構造から溶解度パラメータを推算した数値である。
溶解度パラメータの具体的な推算は、以下に示すスモールの計算方法により求めることができる。
δ=ΣFi/V=ρΣFi/M
(δは溶解度パラメータ、Fiはモル吸引力、Vはモル容積、ρは密度、Mは分子量)
秋山三郎らによる『ポリマーブレンド』(1981年、シーエムシー)P125〜P144参照
光硬化性材料には、油面接着性を向上させる重合体を、外部添加してもよい。このような外部添加重合体としては、例えばスチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体、スチレン−イソブチレン−スチレンブロック共重合体、スチレン−エチレン−ブチレン−スチレンブロック共重合体、スチレン−エチレン−プロピレン−スチレンブロック共重合体、スチレン−1,4−ブタジエン−スチレン−スチレンブロック共重合体等が挙げられる。これらは1種単独で添加しても、2種以上を混合して添加してもいずれでもよい。
上記外部添加重合体の添加量は、暗部硬化性及び油面接着性が適度である点から、光硬化性組成物中の全体の、0.1〜50質量%の範囲内であるのが好ましい。
光硬化性材料中には、必要に応じて各種の添加剤を含有することができる。前記添加剤としては、例えば、安定化剤、軟化剤、顔料、染料、耐電防止剤、難燃剤、増感剤、分散剤、溶剤、抗菌抗カビ剤等が挙げられる。各添加剤は適宜、組み合わせて用いることができる。
光硬化性材料は、上記各成分を混合することで得られる。混合方法としては特に限定されず、減圧下又は窒素等の不活性ガス雰囲気下で、適当な温度にて、混合ミキサー等のかくはん装置を用いて十分に攪拌又は混練し、溶解させるか均一に分散させる方法が好ましい。
本発明の光硬化性材料の硬化物は、光硬化性材料が硬化されてなるものである。光硬化性材料は、自動車部材、電機・電子機器、航空機部材等の、接着材料、コーティング材料、封止材料、モールド成型材料等において、油面接着性が要求される部分に好適に用いることができる。具体的な光硬化性材料の用途としては、金属表面の防食剤、部品の接着材料、防水材料が挙げられる。
本発明のワイヤーハーネスは、上記光硬化性材料を利用して作製されたものである。ワイヤーハーネスは、被覆電線の端末に端子が接続された端子付き電線が1本、或いは複数本組み合わされて構成される。ワイヤーハーネスにおいて光硬化性材料を利用する箇所としては、例えば、端子と電線との接続部の防食剤や、電線圧着部の防水材料、塗料等が挙げられる。
本発明のワイヤーハーネスは、自動車等の車両に配索されるものとして好適である。
ワイヤーハーネスは、複数本の被覆電線が、テープ巻きにより結束されていても良いし、あるいは、丸チューブ、コルゲートチューブ、プロテクタ等の外装部品により外装されていても良い。
上記被覆電線の電線導体は、複数の素線が撚り合わされてなる撚線又は単線が用いられる。金属素線は、銅、銅合金、アルミニウム、アルミニウム合金、もしくはこれらの材料に各種めっきが施された材料等が用いられる。
光硬化性材料を硬化させて硬化物を得る際の紫外線照射の条件は、光硬化性材料の組成等に応じて適宜、選択することができる。紫外線照射に用いられる照射装置としては、公知の装置を用いることができる。照射装置は、例えば、Hg、Hg/Xeやメタルハライド化合物等を封入したバルブ式のUVランプ、LED−UVランプ等の光源を用いることができる。また紫外線照射装置は、上記光源からの光を反射ミラーによって集光して照射する集光型UV照射装置を用いてもよい。
以下に本発明の実施例、比較例を示す。なお、本発明はこれら実施例によって限定されるものではない。
(A)(メタ)アクリレート(光硬化性材料)、(B)連鎖移動剤、(C)光重合開始剤、(D)外部添加重合体の各成分を、表1、表2に示す組成(質量部)で配合し、攪拌機を用いて混合し、溶解又は分散させ、実施例1〜10、比較例1〜7の光硬化性材料を得た。
表中の略称は以下の通りで、特にメーカーの表示がないものは、東京化成社製の試薬グレードのものを用いた。
(A)(メタ)アクリレート
・IBA:イソボルニルアクリレート
・DPGA:ジプロピレングリコールジアクリレート
・HPGA:ヘプタプロピレングリコールジアクリレート
・UP−1:水添ポリブタジエンジオールを用い合成したウレタンアクリレート(合成品、合成例1)
・UP−2:水添ポリイソプレンジオールを用い合成したウレタンアクリレート(合成品、合成例2)
・UP−3:ポリプロピレングリコール(数平均分子量420)を用い合成したウレタンアクリレート
(合成品、合成例3)
(合成例1)UP−1の合成
攪拌機を備えた反応容器に、数平均分子量が2200の水添ポリブタジエンジオール44g(20mmol)、イソホロンジイソシアネート5.5g(24.7mmol)とジブチルスズジラウレート0.04gを仕込み、攪拌しながら液温度を室温から50℃まで1時間かけて上げた。その後少量をサンプリングしFT−IRを測定して2300cm−1付近のイソシアネー卜基の吸収を確認しながら、50℃にて攪拌を続けた。FT−IRの吸収面積から残留イソシアネー卜基の含有量を計算し、反応前と比較して約15%まで減少して変化が無くなった時を反応終了とし、無色透明粘調性液体を得た。
更に2−ヒドロキシエチルアクリレート0.98g(8.4mmol)、ジブチルスズジラウレート0.04g、ペンタエリトリトールテトラキス[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオナート]0.02gを仕込み、攪拌しながら液温度を室温から50℃まで1時間かけて上げた。その後少量をサンプリングしFT−IRを測定して2300cm−1付近のイソシアネー卜基の吸収を確認しながら、50℃にて攪拌を続けた。FT−IRの吸収面積から残留イソシアネー卜基の含有量見積り、その吸収が消失した時を反応終了とし、無色透明粘調性液体を得た。これをUP−1とする。両末端がアクリレートで、水添ポリブタジエンの重合体構造を持つウレタンアクリレートである。
(合成例2)UP−2の合成
攪拌機を備えた反応容器に、数平均分子量が2500の水添ポリイソプレンジオール50g(20mmol)、イソホロンジイソシアネート5.5g(24.7mmol)とジブチルスズジラウレート0.05gを仕込み、攪拌しながら液温度を室温から50℃まで1時間かけて上げた。その後少量をサンプリングしFT−IRを測定して2300cm−1付近のイソシアネー卜基の吸収を確認しながら、50℃にて攪拌を続けた。FT−IRの吸収面積から残留イソシアネー卜基の含有量を計算し、反応前と比較して約15%まで減少して変化が無くなった時を反応終了とし、無色透明粘調性液体を得た。
更に2−ヒドロキシエチルアクリレート0.98g(8.4mmol)、ジブチルスズジラウレート0.04g、ペンタエリトリトールテトラキス[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオナート]0.02gを仕込み、攪拌しながら液温度を室温から50℃まで1時間かけて上げた。その後少量をサンプリングしFT−IRを測定して2300cm−1付近のイソシアネー卜基の吸収を確認しながら、50℃にて攪拌を続けた。FT−IRの吸収面積から残留イソシアネー卜基の含有量見積り、その吸収が消失した時を反応終了とし、無色透明粘調性液体を得た。これをUP−2とする。両末端がアクリレートで、水添ポリイソプレンの重合体構造を持つウレタンアクリレートである。
(合成例3)UP−3の合成
攪拌機を備えた反応容器に、数平均分子量が420のポリプロピレングリコール84g(200mmol)、ヘキサメチレンジイソシアネート40g(238mmol)とジブチルスズジラウレート0.04gを仕込み、攪拌しながら液温度を室温から50℃まで1時間かけて上げた。その後少量をサンプリングしFT−IRを測定して2300cm−1付近のイソシアネートの吸収を確認しながら、50℃にて攪拌を続けた。FT−IRの吸収面積から残留イソシアネート基の含有量を計算し、反応前と比較して約15%まで減少して変化が無くなった時を反応終了とし、無色透明粘調性液体を得た。
更に2−ヒドロキシエチルアクリレート9.84g(84.8mmol)、ジブチルスズジラウレート0.04g、ペンタエリトリトールテトラキス[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオナート]0.02gを仕込み、攪拌しながら液温度を室温から50℃まで1時間かけて上げた。その後少量をサンプリングしFT−IRを測定して2300cm−1付近のイソシアネートの吸収を確認しながら、50℃にて攪拌を続けた。FT−IRの吸収面積から残留イソシアネート基の含有量見積り、その吸収が消失した時を反応終了とし、無色透明粘調性液体を得た。これをUP−3とする。両末端がアクリレートで、プロピレンオキサイドの重合体構造(ポリエーテル重合体)を有するウレタンアクリレートである。
(B)連鎖移動剤
・CT−1:ウレタンアクリレートUP−1、100gを撹拌しながら50℃に加温し、含金属化合物として亜鉛アセチルアセトンを0.3g加え、50℃を保ったまま30分間撹拌分散させた。
・CT−2:上記CT−1の亜鉛アセチルアセトンの代わりに銅アセチルアセトンを0.3g用いた。
・CT−3:ウレタンアクリレートUP−2、100gを撹拌しながら50℃に加温し、含金属化合物として亜鉛アセチルアセトンを0.3g加え、50℃を保ったまま30分間撹拌分散させた。
・CT−4:上記CT−3の亜鉛アセチルアセトンの代わりに銅アセチルアセトンを0.3g用いた。
・CT−5:ウレタンアクリレートUP−3、100gを撹拌しながら50℃に加温し、含金属化合物として亜鉛アセチルアセトンを0.3g加え、50℃を保ったまま30分間撹拌分散させた。
・CT−6:上記CT−5の亜鉛アセチルアセトンの代わりに銅アセチルアセトンを0.3g用いた。
(C)光重合開始剤
・HCHPK: 1−ヒド口キシシク口ヘキシルフェニルケトン
(D)外部添加重合体
SEBS:S(スチレン)−EB(エチレン・ブチレン)−S(スチレン)タイプのスチレンブロック共重合体であり、クレイトンポリマージャパン社製、商品名「Kraton
G−1650」
実施例、比較例の光硬化性材料について、接着性評価と非照射部硬化性評価を行った。評価結果を表1及び表2に併せて示す。評価方法は下記の通りである。
[接着性評価]
被着体として、鋼板と錫メッキ鋼板を用い、洗浄面と油面に対する接着性を以下の方法で測定した。洗浄面の接着性は、トルエンにて洗浄した各種被着体(25mm×100mm)の上に、銅製の四角柱パイプ(10mm×10mm)を液が漏れないように固定し、上からパイプ内に実施例、比較例の光硬化性材料を10mg滴下し、上からUVランプ(SEN特殊光源社製100mW/cm)で20秒間紫外線照射を行った。その後、室温まで戻すため10分間室温で放置した後、治具を四角柱パイプに引掛け、引張試験を行った。引張速度は1mm/分で行った。
また油面の接着性は、トルエンにて洗浄した各種被着体の上に1.0mg/cmとなるようにプレス加工油を塗布し、上記と同様に引張試験片を作製し、引張試験を行った。洗浄面と油面(1.0mg/cm)での接着力の差、凝集破壊率(目視)を求め、油面接着性の指標とした。尚、実施例10については、上記試験片に加えて、各被着体の上にプレス加工油を3.0mg/cmとなるように塗布した引っ張り試験片を作製し、引っ張り試験を行った。
[非照射部硬化性評価]
実施例、比較例の各硬化材料を、内径5mm、高さ50mmのガラス管に、液面の高さが20mmになるように入れ、内容物の上部半分をアルミ箔で包み、遮光部分を作成した。その後、側面からUVランプ(SEN特殊光源社製100mW/cm)で25秒環紫外線照射を行った。その後、室温まで戻すため20分間室温で放置した後、上部から1.5mm径のガラス棒を挿入し、指触にて判断できる硬化部の確認を行うことによって、紫外線照射面と遮光面の境界から上部(非照射部)に進んだ硬化部の距離を計測した。
Figure 2014159522
Figure 2014159522
表1に示すように、実施例1〜10では、洗浄面、油面(塗布量:1.0mg/cm)での接着強度にほとんど差がなく、凝集破壊率も100%であり、非照射部も硬化可能である。
また実施例10は、外部添加重合体としてSEBSを添加することにより、塗布量:3.0mg/cmを増やした油面でも、接着強度の低下が見られなかった。
表2に示すように、比較例1〜5は、ポリプロピレン、(水添)ポリブタジエン、(水添)ポリイソプレン、ポリクロロプレン、(水添)ポリイソブテンのいずれか、又はそれらの組み合わせからなる重合体構造を持たないため、油面では接着強度の低下、凝集破壊率の低下が見られる。
比較例6はポリプロピレン、(水添)ポリブタジエン、(水添)ポリイソプレン、ポリクロロプレン、(水添)ポリイソブテンのいずれか、又はそれらの組み合わせからなる重合体構造を持つ(メタ)アクリレートを含むため、油面での接着強度、凝集破壊率に低下は見られないが連鎖移動剤を含まないため、非照射部の硬化性がない。
比較例7はポリプロピレン、(水添)ポリブタジエン、(水添)ポリイソプレン、ポリクロロプレン、(水添)ポリイソブテンのいずれか、又はそれらの組み合わせからなる重合体構造を含まないため、油面接着性がなく、非照射部の硬化性もない。
以上、本発明の実施の形態について詳細に説明したが、本発明は上記実施の形態に何ら限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の改変が可能である。
例えば上記実施例では、(A)光硬化性材料を用いているが、(B)連鎖移動剤が硬化性を有する硬化材料であれば(A)光硬化性材料を用いなくてもよい。

Claims (7)

  1. (a)成分としてポリプロピレン、(水添)ポリブタジエン、(水添)ポリイソプレン、ポリクロロプレン、(水添)ポリイソブテンのいずれか、又はそれらの組み合わせからなる重合体構造と、2つ以上のウレタン結合又は2つ以上の尿素結合を分子中に含む化合物と、(b)成分として含金属化合物とからなる連鎖移動剤を含むことを特徴とする光硬化性材料。
  2. 前記(b)成分である含金属化合物の成分が、スズ、銅、亜鉛、コバルト、ニッケルから選択される少なくとも1種の金属を含む含金属化合物であることを特徴とする請求項1記載の光硬化性材料。
  3. 前記連鎖移動剤の光硬化性材料中の含有量が10〜90質量%の範囲内であることを特徴とする請求項1又は2記載の光硬化性材料。
  4. 前記連鎖移動剤の溶解度パラメータが7.5〜13であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の光硬化性材料。
  5. 前記光硬化性材料に、更にポリプロピレン、(水添)ポリブタジエン、(水添)ポリイソプレン、ポリクロロプレン、(水添)ポリイソブテンから選択される1種又は2種以上からなる重合体が加えられたことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の光硬化性材料。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の光硬化性材料が硬化されてなることを特徴とする硬化物。
  7. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の光硬化性材料を利用して作製されたことを特徴とするワイヤーハーネス。
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