JP2004162026A - 高速硬化組成物 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】(A)重合可能なアクリル系液状組成物と、(B)クメンハイドロパーオキサイドと、(C)脂肪酸コバルトと、(D)塩基性化合物と、を含有することを特徴とする高速硬化性組成物であり、好ましくは(D)塩基性化合物が、水酸化カルシウム、1,8−ジアザビシクロ[5,4,0]ウンデセン−7、又は酸化カルシウムと水とであることを特徴とする前記の高速硬化性組成物である。
【選択図】なし
Description
アクリル系モノマー組成物中には第三級水素を分子中に有するモノマー含有されており、有機過酸化物としてクメンハイドロパーオキサイドなどを用い、硬化開始剤としてオクチル酸やナフテン酸などの脂肪酸のコバルト塩、所謂、金属石鹸を使用される。前記の硬化性組成物では、脂肪酸コバルトによる空気硬化性が現れて、アクリル系モノマーのラジカル重合の欠点である嫌気性が相殺される結果、比表面積の大きいコンクリートなどの多孔質表面に於いても重合硬化して、強固に接着する特性を有しており、土木、建築分野で広範に使用されている(電気化学工業(株)製 ハードロック2シリーズ)。また、これらの組成物は、アクリル系液状組成物を二材に分割して一方に有機過酸化物を配合し、他方に金属石鹸を配合した液状二材型と、有機過酸化物を配合したアクリル系液状組成物と金属石鹸からなる液状二材型とがある。
更に、クメンハイドロパーオキサイドと脂肪酸コバルトをラジカル発生剤とするアクリル系二材型硬化組成物は水分が添加されると硬化速度が極端に低下する現象が発生することが知られていますが、これは主として、脂肪酸コバルトの変性であって、コンクリートなどの雨天での硬化遅延が発生する原因でもあります。本発明においては、酸化カルシウムを配合する場合には、当該組成物が水分に接触もしくは混入しても、前記酸化カルシウムが直ちに水酸化カルシウムに変化し、前記の硬化が促進される効果を呈するものです。
本発明者は更にいろいろな実験を行い、例えば、アルカリ金属の水酸化物、炭酸塩、重炭酸塩、例えば、水酸化リチウム、炭酸リチウム、炭酸ソーダ、重炭酸ソーダ、炭酸カリウム、重炭酸カリウムなどは、硬化に対する効果はあるが、得られた硬化体は潮解性が強く実用上必ずしも問題が無いわけではないことが判った。このような状況から、本発明に於いては、(D)塩基性化合物として、水酸化カルシウム、後述の1,8−ジアザビシクロ[5,4,0]ウンデセン−7、更に、酸化カルシウムと水との共用が好ましく選択される。
本発明に用いる(D)塩基性化合物の一群として、例えば、アルカリ土類金属の水酸化物の水酸化ベリリウム、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム、水酸化ストロンチウムが挙げられるが、これらは単独で用いても良いし、複合しても良い。特に、水酸化カルシウムは安価で入手しやすく好ましい。塩基性化合物の前記アルカリ土類金属の水酸化物の配合量は、前記(A)〜(C)の組成物100質量部に対して、2質量部未満では硬化時間の短縮効果が不十分の場合が発生しやすく、20質量部を超える場合には急速硬化時間が大きく変わらなくなることから、2〜20質量部が好ましく選択される。
また、(D)塩基性化合物の他の一群として、有機化合物が挙げられるが、液状で使いやすく、透明な硬化物が得やすいことから1,8−ジアザビシクロ[5,4,0]ウンデセン−7が好ましく選択される。前記1,8−ジアザビシクロ[5,4,0]ウンデセン−7の添加量に関しては、(A)〜(C)の組成物100質量部に対して2〜10重量部が好ましい。1,8−ジアザビシクロ[5,4,0]ウンデセン−7の添加量に関して、2質量部未満では十分に硬化速度を高めることができないし、10質量部を超える場合には不経済であるし得られる硬化体の耐水性がやや低下してくるので好ましくないからである。
炭酸カルシウム粉末(東洋粉化工業社製 軽質炭カル紛)1000g、2−ヒドロキシエチルメタクリレート(共栄社化学社製ライトエステルHO)200g、ジシクロペンテニルオキシエチルメタクリレート(ローム アンド ハース社製QM−657)400g、1,2ポリブタジェン変成ジメタクリレート(日本曹達社製TE−2000)400g,N,N−ジ(2−ヒドロキシエチル)−P−トルイジン15g、パラフィンワックス(日本精鑞社製)6g、シランカップリング剤(日本ユニカ社製A−174)1.5g、ハイドロキノン(試薬)0.3gを投入して攪拌混合しながら65℃まで加熱してパラフィンワックスを溶解してから25℃に冷却した。次いで、クメンハイドロパーオキサイド(日本油脂社製パークミルH80)20gを投入して攪拌混合して、(A)有機過酸化物含有アクリル系液状組成物を得た。
炭酸カルシウム粉末(東洋粉化工業社製 軽質炭カル紛)1000g、2−ヒドロキシエチルメタクリレート(共栄社化学社製ライトエステルHO)200g、ジシクロペンテニルオキシエチルメタクリレート(ローム アンド ハース社製QM−657)400g、1,2ポリブタジェン変成ジメタクリレート(日本曹達社製TE−2000)400g,パラフィンワックス(日本精鑞社製)6g、を投入して攪拌混合しながら65℃まで加熱してパラフィンワックスを溶解してから25℃に冷却した。次いで、オクチル酸コバルト(シントーファイン社製オクトCo12)100gを投入して攪拌混合して、(B)硬化開始剤含有アクリル系液状組成物を得た。
6号珪砂500g、7号珪砂500g、ホワイトチタン3gカーボンブラック0.01gを小型万能混合機中に投入して、1分間100rpmで予備混合した。この混合物の吸油量は約18であった。次いで、2−ヒドロキシエチルメタクリレート(共栄社化学社製ライトエステルHO)10g、オクチル酸コバルト(シントーファインケミカル社製オクトライフCo12)40g,の混合溶液を投入し、5分間混合して,(C)硬化開始剤含有粉末状組成物を得た。
炭酸カルシウム粉末(東洋粉化工業社製 軽質炭カル紛)800g、無水酸化カルシウム粉末(関東化学社、試薬)200g、(2−ヒドロキシエチルメタクリレート(共栄社化学社製ライトエステルHO)200g、ジシクロペンテニルオキシエチルメタクリレート(ローム アンド ハース社製QM−657)400g、1,2ポリブタジェン変成ジメタクリレート(日本曹達社製TE−2000)400g,N,N−ジ(2−ヒドロキシエチル)−P−トルイジン15g、パラフィンワックス(日本精鑞社製)6g、シランカップリング剤(日本ユニカ社製A−174)1.5g、ハイドロキノン(試薬)0.3gを投入して攪拌混合しながら65℃まで加熱してパラフィンワックスを溶解してから25℃に冷却した。次いで、クメンハイドロパーオキサイド(日本油脂社製パークミルH80)20gを投入して攪拌混合して、無水酸化カルシウム配合有機過酸化物含有アクリル系液状組成物を得た。
<配合硬化接着試験>
この無水酸化カルシウム配合有機過酸化物含有アクリル系液状組成物200gをポリプロピレン製ボールに秤量し、次いで、実施例3で製造した(C)を500g投入して、スプーンで混合すると容易に未硬化のモルタル状となる。これに、水道水5ml添加して混合すると、23℃の雰囲気で、2分後に発熱しながらモルタル状に硬化した。
(比較例1)
実施例1で製造した(A)をポリエチレン製カップに100g採り、23℃の雰囲気でオクチル酸コバルト(シントーケミカル社製オクトライフCo12)を0.5g添加して混合すると硬化に15分後を要した。
(比較例2)
実施例6の無水酸化カルシウムを配合しない有機過酸化物含有アクリル系液状組成物(実施例1の(A))200gに、実施例3で製造した(C)を500g投入して、スプーンで混合すると容易に未硬化のモルタル状となる。これに、水道水5ml添加して混合すると、23℃の雰囲気で、約3時間後に硬化したがこの時間での、研建式引張試験機で強度を測定した結果、コンクリート界面から容易に剥離して、強度は0.1MPa以下であった。
Claims (5)
- (A)重合可能なアクリル系液状組成物と、
(B)クメンハイドロパーオキサイドと、
(C)脂肪酸コバルトと、
(D)塩基性化合物と、
を含有することを特徴とする高速硬化性組成物。 - (D)塩基性化合物が、水酸化カルシウムであることを特徴とする請求項1記載の高速硬化性組成物。
- (D)塩基性化合物が、酸化カルシウムと水とからなることを特徴とする請求項1記載の高速硬化性組成物。
- (D)塩基性化合物が、1,8−ジアザビシクロ[5,4,0]ウンデセン−7であることを特徴とする請求項1記載の高速硬化性組成物。
- (B)と(C)とが、(B)を配合した一材と(C)を配合した一材とからなる二材で構成されている二材性であることを特徴とする請求項1、請求項2、請求項3、又は請求項4記載の高速硬化性組成物。
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