JP5802396B2 - 紫外線硬化性組成物およびこれを用いた硬化物 - Google Patents

紫外線硬化性組成物およびこれを用いた硬化物 Download PDF

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Description

本発明は、紫外線硬化性組成物およびこれを用いた硬化物に関するものである。
従来より、材料の加工や成型などにおいて、接着、コーティング、シールなどの工程は重要であり、これらの工程において、様々な材料が使用されている。このうち、常温で配合や塗布などが可能な材料は、取り扱い性、加工性などから、好まれて用いられる。
このような材料としては、一般には、有機溶剤や水などの溶剤で希釈された接着剤や塗料などが良く知られている。しかしながら、有機溶剤を用いたものは、溶剤の揮発による揮発性ガスが発生する。また、溶剤として水を用いたものは、乾燥に時間がかかりすぎる。そこで、これらの溶剤を用いない材料も使用されている。溶剤を用いない材料は、常温で液状のもので構成されている。常温で液状の材料は、配合後あるいは塗布後には、所定の形状を維持するために、各種方法により硬化される。
常温で液状の材料の硬化方法としては、1)互いに反応する2液の混合による硬化方法、2)加熱による硬化方法、3)水分との反応による硬化方法、4)光や電子線の照射による硬化方法、などを挙げることができる。
このうち、1)の硬化方法においては、混合後の保存安定性が悪いため、ただちに使い切らなければならない。そのため、使用毎に混合調製する必要がある。2)の硬化方法においては、例えば肉厚の硬化物を得る場合などで均一に硬化させにくく、加熱に長時間を要したり、特殊な加熱方式を要する。また、常温においてもゆっくりと硬化反応が進行するため、冷蔵保存が必要であり、保存安定性に劣る。3)の硬化方法においては、硬化に時間を要することがある。硬化時間の短縮を図るため、水との反応速度を速めようとすると、保存安定性が悪くなる。
これらの硬化方法に対し、4)の硬化方法においては、アクリレート誘導体等の二重結合を分子内に持つ化合物のラジカル重合反応が用いられている。すなわち、光や電子線でラジカルを発生する化合物をアクリレート誘導体等に混合しておき、光や電子線照射により、硬化反応を引き起こさせる方式である。しかしながら、ラジカル種は活性が高い反面、寿命が非常に短く、酸素などで容易に失活してしまうため、照射を止めると硬化反応がただちに停止してしまい、光や電子線が行き届かない箇所では硬化させる事ができない。
このような問題に対し、以下のような硬化に関する技術が知られている。例えば特許文献1には、紫外線硬化と湿気硬化とを併用し、光の行き届かない箇所では湿気硬化させる技術が開示されている。また、特許文献2には、ラジカルよりも長寿命であるカチオンを紫外線照射により発生させて、光照射を中止した後にもエポキシ樹脂を硬化させる技術が開示されている。また、特許文献3には、紫外線を照射した後、嫌気状態にすることにより暗反応で硬化させる技術が開示されている。また、特許文献4には、近赤外線を用いて、ある程度隠蔽性の高い不透明な部分も硬化する技術が開示されている。また、特許文献4には、紫外線ラジカル発生剤と熱ラジカル発生剤とを併用し、熱ラジカル発生剤から発生したラジカルにより暗部を硬化させる技術が開示されている。
特開平07−224133号公報 特開平07−118369号公報 特開平11−050014号公報 特開2006−274240号公報
しかしながら、特許文献1のように光の行き届かない箇所を湿気硬化させる場合、硬化に時間を要する。特許文献2のようにカチオンを用いる場合、カチオンの発生剤は一般に高価である。また、カチオンは酸であるが故に被着物が金属材料であるとこれを汚染するおそれがある。特許文献3のように酸素を遮断することで硬化を行うものは、開放系で硬化することが困難であるため、コーティングやシーリングなどの用途には適さない。特許文献4のように近赤外線を用いる場合、近赤外線が届かない部分の硬化を行うことができない。また、照射装置が高価である。また、特許文献4のように熱ラジカル発生剤として過酸化物を用いる場合、保存安定性が悪い。また、硬化後に熱ラジカル発生剤が残存していると、硬化物の劣化が起きるおそれがある。
このように、従来知られている技術には種々の問題が含まれている。そこで、これらの技術とは別の視点から、短時間で硬化するという紫外線硬化性の利点を維持しつつ、光が行き届かない部分の硬化も可能な、新しい技術の開発が望まれる。
本発明が解決しようとする課題は、短時間で硬化するという紫外線硬化性の利点を維持しつつ、光が行き届かない部分の硬化も可能な紫外線硬化性組成物およびこれを用いた硬化物を提供することにある。
上記課題を解決するため本発明に係る紫外線硬化性組成物は、イソシアネート基を2つ以上有するポリイソシアネート化合物に対し、水酸基を2つ以上有するポリオールの水酸基の2つ以上が(メタ)アクリレートとエステル結合を形成することにより、水酸基の数が1以下に設定されたポリオールの(メタ)アクリレートと、紫外線重合開始剤と、が配合されていることを要旨とするものである。
本発明に係る紫外線硬化性組成物においては、さらに、金属錯体化合物が配合されていることが好ましい。金属錯体化合物としては、錫、銅、亜鉛、コバルト、および、ニッケルから選択される金属を含む金属錯体化合物の1種または2種以上を挙げることができる。
本発明に係る紫外線硬化性組成物においては、ポリイソシアネート化合物とポリオールの(メタ)アクリレートの配合比が、質量比で、90/10〜10/90の範囲内であることが好ましい。また、金属錯体化合物の配合量が、ポリイソシアネート化合物とポリオールの(メタ)アクリレートの混合物100質量部に対し、0.01〜10質量部の範囲内であることが好ましい。
そして、本発明に係る硬化物は、上記紫外線硬化性組成物が硬化されてなることを要旨とするものである。
本発明に係る紫外線硬化性組成物によれば、短時間で硬化するという紫外線硬化性の利点を維持しつつ、光が行き届かない部分(暗部)も硬化させることができる。さらに金属錯体化合物を含む場合には、暗部の硬化速度をさらに向上させることができる。
また、本発明に係る硬化物によれば、本発明に係る紫外線硬化性組成物が硬化されたものであるから、紫外線が行き届かない部分まで十分に硬化されるため、硬化性に優れる。
次に、本発明の実施形態について詳細に説明する。
本発明に係る紫外線硬化性組成物(以下、本組成物ということがある。)は、ポリイソシアネート化合物と、ポリオールの(メタ)アクリレートと、紫外線重合開始剤と、を含有するものからなる。
ポリイソシアネート化合物は、イソシアネート基を2つ以上有するものからなる。ポリイソシアネート化合物としては、具体的には、脂肪族ポリイソシアネート、脂環族ポリイソシアネート、芳香脂肪族ポリイソシアネート、芳香族ポリイソシアネートなどを挙げることができる。また、これらのポリイソシアネートを水と反応させて得られるビウレット型ポリイソシアネート、これらのポリイソシアネートをトリメチロールプロパン等の多価アルコールと反応させて得られるアダクト型ポリイソシアネート、これらのポリイソシアネートを一部ポリエステルやポリエーテル誘導体と重合させた液状プレポリマー、これらのポリイソシアネートをイソシアヌレート化して得られる多量体などを挙げることができる。これらは単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
脂肪族ポリイソシアネートとしては、メチレンジイソシアネート、エチレンジイソシアネート、テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、ドデカメチレンジイソシアネート、2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、リジンジイソシアネート(LDI)、1,3,6−ヘキサメチレントリイソシアネートなどを挙げることができる。
脂環族ポリイソシアネートとしては、水素配合−4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート(水添MDI)、水素配合−キシリレンジイソシアネート(水添XDI)、1,4−シクロヘキサンジイソシアネート、水素配合−2,4−トリレンジイソシアネート(水添TDI)、イソホロンジイソシアネート(IPDI)、ノルボルネンジイソシアネート(NBDI)などを挙げることができる。
芳香脂肪族ポリイソシアネートとしては、キシリレンジイソシアネート(XDI)、テトラメチルキシリレンジイソシアネート(TMXDI)などを挙げることができる。
芳香族ポリイソシアネートとしては、1,4−ジフェニルジイソシアネート、2,4−トリレンジイソシアネート(TDI)、2,6−トリレンジイソシアネート(TDI)、2,4−ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、4,4−ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、1,5−ナフタレンジイソシアネート(NDI)、3,3’−ジメチル−4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、O−トリジンジイソシアネート、ポリフェニルメタンポリイソシアネート(粗製MDI)、トリフェニルメタントリイソシアネート、トリス(イソシアネートフェニル)チオフォスフェートなどを挙げることができる。
ポリオールの(メタ)アクリレートは、水酸基を2つ以上有するポリオールの水酸基の2つ以上が(メタ)アクリレートとエステル結合を形成することにより、水酸基の数が1以下に設定されたものである。
ポリオールの(メタ)アクリレートは、水酸基を2つ以上有するポリオールと(メタ)アクリル酸またはその誘導体とをエステル化させることにより合成される。(メタ)アクリル酸誘導体としては、(メタ)アクリル酸エステル、(メタ)アクリル酸ハロゲン化物、(メタ)アクリル酸無水物などを挙げることができる。
ポリオールの(メタ)アクリレートとしては、具体的には、ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ノナンジオールジ(メタ)アクリレート、デカンジオールジ(メタ)アクリレート、2−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオールジ(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−アクリロイロキシプロピルメタクリレート、ジプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレンングリコールジ(メタ)アクリレート、トリシクロデカンジメチロールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンポリオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンポリオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、9,9−ビス[4−(2−アクリロイルオキシエトキシ)フェニル]フルオレン、ポリエステルジ(メタ)アクリレート、トリス(2−ヒドキシエチル)イソシアヌレートトリ(メタ)アクリレート、トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレートジ(メタ)アクリレート、トリシクロデカンジメチロールジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAのエチレンオキサイド(EO)付加物のジ(メタ)アクリレート、水添ビスフェノールAのエチレンオキサイド(EO)付加物のジ(メタ)アクリレート、水添ビスフェノールAのプロピレンオキサイド(PO)付加物のジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAのジグリシジルエーテルに(メタ)アクリレートを付加させたエポキシ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジビニルエーテル物、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンのエチレンオキサイド(EO)付加物のトリ(メタ)アクリレート、トリスアクリロイルオキシエチルフォスフェート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、テトラフルフリルアルコールオリゴ(メタ)アクリレート、エチルカルビトールオリゴ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールオリゴ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールオリゴ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンオリゴ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールオリゴ(メタ)アクリレートなどを挙げることができる。これらは、単独で用いられても良いし、2種以上が併用されても良い。
紫外線重合開始剤は、ポリオールの(メタ)アクリレートをラジカル反応させるなどの目的で用いられる。紫外線重合開始剤は、紫外線を吸収してラジカル反応を開始させる化合物であれば特に制限されるものではない。具体的には、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、キサントン、フルオレノン、ベンズアルデヒド、フルオレン、アントラキノン、エチルアントラキノン、トリフェニルアミン、カルバゾール、3−メチルアセトフェノン、4−クロロベンゾフェノン、4,4’−ジメトキシベンゾフェノン、4,4’−ジアミノベンゾフェノン、ミヒラーケトン、ベンゾインプロピルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンジルジメチルケタール、1−(4−イソプロピルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、チオキサントン、ジエチルチオキサントン、2−イソプロピルチオキサントン、2−クロロチオキサントン、2−メチル−1−〔4−(メチルチオ)フェニル〕−2−モルホリノ−プロパン−1−オン、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルフォスフィンオキサイド、ビス−(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−トリメチルペンチルフォフフィンオキシドなどを挙げることができる。これらは、単独で用いられても良いし、2種以上が併用されても良い。
紫外線重合開始剤の市販品としては、例えば、IRGACURE184、369、651、500、907、CGI1700、CGI1750、CGI1850、CG24−61;Darocure1116、1173,LucirinTPO(以上、BASF製)、ユベクリルP36(UCB製)などを挙げることができる。
ここで、本組成物によれば、ポリイソシアネート化合物に対し、特定のポリオールの(メタ)アクリレートと紫外線重合開始剤とを配合したことにより、紫外線照射によって硬化物を得ることができる。また、単に、紫外線が照射された部分のみ硬化された硬化物が得られるのではなく、光が行き届かない部分(暗部)も硬化された硬化物を得ることができる。したがって、本組成物によれば、短時間で硬化するという紫外線硬化性の利点を維持しつつ、光が行き届かない部分(暗部)も硬化させることができる。
これは、本組成物が紫外線照射を受けたときに、紫外線重合開始剤によって特定のポリオールの(メタ)アクリレートがラジカル反応し、この際、特定のポリオールの(メタ)アクリレートからポリイソシアネート化合物を硬化させる反応活性種が発生し、この活性種が拡散することで暗部のポリイソシアネート化合物を硬化させているためと推察される。
そして、本組成物は、紫外線照射以外の手段で意図的に加熱を行ったり、湿気を加えたりして硬化させるものではない。すなわち、本組成物は、硬化に際し、紫外線照射後に加熱処理や湿気硬化処理などを必要とするものではない。
また、特定のポリオールの(メタ)アクリレートは、水酸基の数が1以下に設定されているため、ポリイソシアネート化合物に配合された状態では、ポリイソシアネート化合物とのウレタン化反応が進行するのを抑えられている。これにより、本組成物の保存安定性が高められている。特定のポリオールの(メタ)アクリレートの水酸基の数は、1であっても良いし、0であっても良い。本組成物の保存安定性の点では、より好ましくは0である。
このような本願発明の効果が現れやすいなどの観点から、特定のポリオールの(メタ)アクリレートとしては、ジプロピレングリコールジアクリレート、テトラエチレングリコールジアクリレート、1−アクリロイロキシ−3−メタクリロイロキシ−2−プロパノール(2−ヒドロキシ−3−アクリロイロキシプロピルメタクリレート)などがより好ましい。
特定のポリオールの(メタ)アクリレートの配合量としては、ポリイソシアネート化合物と特定のポリオールの(メタ)アクリレートの配合比が、質量比で、90/10〜10/90の範囲内であることが好ましい。より好ましくは80/20〜20/80の範囲内である。特定のポリオールの(メタ)アクリレートの配合量が質量比で90を超えると、ポリイソシアネート化合物の配合量に対して多過ぎるので、暗部での硬化反応を担うポリイソシアネート化合物の量が不十分となり、暗部での硬化速度が遅くなる傾向にある。一方、特定のポリオールの(メタ)アクリレートの配合量が質量比で10未満でも、ポリイソシアネート化合物を硬化させる活性種の発生量が不十分となり、暗部での硬化速度が遅くなる傾向にある。
また、紫外線重合開始剤の配合量としては、ポリイソシアネート化合物と特定のポリオールの(メタ)アクリレートの混合物100質量部に対し、0.01〜10質量部の範囲内であることが好ましい。より好ましくは0.1〜7質量部の範囲である。紫外線重合開始剤の配合量が0.01質量部未満では、紫外線重合開始剤の量が少な過ぎて、紫外線による硬化反応が開始しにくい。一方、紫外線重合開始剤の配合量が10質量部を超えると、不溶物を生じ、硬化物の物性を損なうおそれがある。
本組成物においては、さらに金属錯体化合物が配合されていることが好ましい。金属錯体化合物が配合されることにより、暗部での硬化速度をさらに向上させることができる。金属錯体化合物としては、錫、銅、亜鉛、コバルト、ニッケルから選択される金属を含む金属錯体化合物の1種または2種以上を挙げることができる。これらのうちでは、比較的高温(例えば120℃程度の温度)で活性化され、常温では暗部での硬化速度を向上させる効果が奏されにくいため、本組成物の保存安定性を高くできるなどの観点から、亜鉛系の金属錯体化合物や、銅系の金属錯体化合物などがより好ましい。
金属錯体化合物は、上記のいずれかの金属と、この金属に配位可能な有機配位子とにより構成される。有機配位子は1種類のみであっても良いし、2種類以上であっても良い。有機配位子の数としては、金属原子1に対し、例えば1〜4の範囲を例示することができる。
錫系の金属錯体化合物としては、ビス(2,4−ペンタンジオナト)錫、ジブチル錫ビス(トリフルオロメタンスルホナート)、ジブチル錫ジアセタート、ジラウリン酸ジブチル錫、ジブチル錫マレアート、フタロシアニン錫(IV)ジクロリド、テトラブチルアンモニウムジフルオロトリフェニル錫、フタロシアニン錫(II)、トリブチル(2−ピリジル)錫、トリブチル(2−チエニル)錫、酢酸トリブチル錫、トリブチル(トリメチルシリルエチニル)錫、トリメチル(2−ピリジル)錫 などを挙げることができる。
銅系の金属錯体化合物としては、ビス(ヘキサフルオロアセチルアセトナト)銅(II)、ビス(2,4−ペンタンジオナト)銅(II)、ビス(1,3−プロパンジアミン)銅(II)ジクロリド、ビス(8−キノリノラト)銅(II)、ビス(トリフルオロ−2,4−ペンタンジオナト)銅(II)、ビス(2−ヒドロキシエチル)ジチオカルバミン酸銅(II)、ジエチルジチオカルバミン酸銅、ジメチルジチオカルバミン酸銅(II)、エチレンジアミン四酢酸銅(II)二ナトリウム、フタロシアニン銅(II)、ジクロロ(1,10−フェナントロリン)銅(II)、フタロシアニン銅 、テトラ−4−tert−ブチルフタロシアニン銅、テトラキス(アセトニトリル)銅(I)ヘキサフルオロホスファート、ナフテン酸銅などを挙げることができる。
亜鉛系の金属錯体化合物としては、ビス[2−(2−ベンゾチアゾリル)フェノラト]亜鉛(II)、ビス[2−(2−ベンゾオキサゾリル)フェノラト]亜鉛(II)、ビス(2−ヒドロキシエチル)ジチオカルバミン酸亜鉛(II)、ビス(2,4−ペンタンジオナト)亜鉛(II)、ビス(8−キノリノラト)亜鉛(II)、ビス(テトラブチルアンモニウム)ビス(1,3−ジチオール−2−チオン−4,5−ジチオラト)亜鉛コンプレックス、エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム亜鉛、ジベンジルジチオカルバミン酸亜鉛(II)、ジブチルジチオカルバミン酸亜鉛(II)、ジエチルジチオカルバミン酸亜鉛、ジメチルジチオカルバミン酸亜鉛、フタロシアニン亜鉛、ナフテン酸亜鉛などを挙げることができる。
コバルト系の金属錯体化合物としては、ビス(シクロペンタジエニル)コバルト(III)ヘキサフルオロホスファート、[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]コバルト(II)ジクロリド、ビス(ヘキサフルオロアセチルアセトナト)コバルト(II)、(1R,2R)−N,N’−ビス[3−オキソ−2−(2,4,6−トリメチルベンゾイル)ブチリデン]−1,2−ジフェニルエチレンジアミナトコバルト(II)、(1S,2S)−N,N’−ビス[3−オキソ−2−(2,4,6−トリメチルベンゾイル)ブチリデン]−1,2−ジフェニルエチレンジアミナトコバルト(II)、ビス(2,4−ペンタンジオナト)コバルト(II)、ビス(トリフルオロ−2,4−ペンタンジオナト)コバルト(II)、フタロシアニンコバルト(II)、エチレンジアミン四酢酸二ナトリウムコバルト、ヘキサアンミンコバルト(III) クロリド、N,N’−ジサリチラルエチレンジアミンコバルト(II)、[5,10,15,20−テトラキス(4−メトキシフェニル)ポルフィリナト]コバルト(II)、トリス(2,4−ペンタンジオナト)コバルト(III)、ナフテン酸コバルトなどを挙げることができる。
ニッケル系の金属錯体化合物としては、[1,2−ビス(ジフェニルホスフィノ)エタン]ニッケル(II)ジクロリド、ビス(ジチオベンジル)ニッケル(II)、ビス(ヘキサフルオロアセチルアセトナト)ニッケル(II)、ビス(2,4−ペンタンジオナト)ニッケル(II)、ビス(テトラブチルアンモニウム)ビス(マレオニトリルジチオラト)ニッケル(II)コンプレックス、ビス(トリシクロヘキシルホスフィン)ニッケル(II)ジクロリド、ビス(トリフェニルホスフィン)ニッケル(II)ジクロリド、ブロモ[(2,6−ピリジンジイル)ビス(3−メチル−1−イミダゾリル−2−イリデン)]ニッケルブロミド、エチレンジアミン四酢酸二ナトリウムニッケル(II)、ジブチルジチオカルバミン酸ニッケル(II)、ジエチルジチオカルバミン酸ニッケルなどを挙げることができる。
金属錯体化合物の配合量としては、ポリイソシアネート化合物と特定のポリオールの(メタ)アクリレートの混合物100質量部に対し、0.01〜10質量部の範囲内であることが好ましい。より好ましくは0.05〜5質量部の範囲である。金属錯体化合物の配合量が0.01質量部未満では、金属錯体化合物の量が少なすぎて、暗部での硬化速度を高める効果が低い傾向にある。一方、金属錯体化合物の配合量が10質量部を超えると、不溶物が生じやすくなり、本組成物の保存安定性が悪くなったり、硬化物の物性が低下したりする傾向にある。
本組成物は、本発明の目的を損なわない範囲で、上記各種成分以外に、必要に応じて、各種の配合剤を配合することができる。配合剤としては、例えば、安定化剤、可塑剤、軟化剤、顔料、染料、帯電防止剤、難燃剤、接着性付与剤、増感剤、分散剤、溶剤、抗菌抗カビ剤などを挙げることができる。各配合剤は適宜、組み合わせて用いることができる。また、配合剤の配合量は、用途等に合わせて適宜定めることができる。
安定化剤としては、老化防止剤、酸化防止剤、脱水剤、重合禁止剤などを挙げることができる。老化防止剤としては、ヒンダードフェノール系化合物、ヒンダードアミン系化合物などを挙げることができる。酸化防止剤としては、ブチルヒドロキシトルエン 、ブチルヒドロキシアニソール、トリフェニルフォスフェートなどを挙げることができる。脱水剤としては、無水マレイン酸、無水フタル酸、ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、生石灰、カルボジイミド誘導体、ステアリルクロライド等の酸クロライドなどを挙げることができる。重合禁止剤としては、メタキノンなどを挙げることができる。
可塑剤としては、アジピン酸ジオクチル、セバシン酸ジブチル、セバシン酸ジエチルヘキシル、コハク酸イソデシル、ジエチレングリコールジペンゾエート、ペンタエリスリトールエステル、 オレイン酸ブチル、アセチルリシノール酸メチル、リン酸トリクレジル、リン酸トリオクチル、アジピン酸プロピレングリコールポリエステル、アジピン酸ブチレングリコールポリエステル、フェノール、ラウリル酸、ステアリン酸、ドコサン酸、パラフィン系オイル、ナフテン系オイル、アロマ系オイルなどを挙げることができる。
軟化剤としては、N−ビニルピロリドン、N−ビニルカプロラクタム等のビニル基含有ラクタム、イソボルニル(メタ)アクリレート、エチルへキシル(メタ)アクリレート、トリシクロデカニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート等の脂環式構造含有(メタ)アクリレート、4−ブチルシクロヘキシル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリロイルモルホリン、ビニルイミダゾール、ビニルピリジン、オクチル(メタ)アクリレート、イソオクチル(メタ)アクリレート、ノニル(メタ)アクリレート、デシル(メタ)アクリレート、イソデシル(メタ)アクリレート、ウンデシル(メタ)アクリレート、ドデシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、イソステアリル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、メトキシエチレングリコール(メタ)アクリレート、エトキシエチル(メタ)アクリレート、メトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、ジアセトン(メタ)アクリルアミド、イソブトキシメチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、t−オクチル(メタ)アクリルアミド、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチル、アミノエチル(メタ)アクリレート、7−アミノ−3,7−ジメチルオクチル(メタ)アクリレート、N,N−ジエチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド、ヒドロキシブチルビニルエーテル、ラウリルビニルエーテル、セチルビニルエーテル、2−エチルヘキシルビニルエーテルなどを挙げることができる。
顔料としては、二酸化チタン、酸化亜鉛、群青、ベンガラ、リトポン、鉛、カドミウム、鉄、コバルト、アルミニウム、塩酸塩、硫酸塩等の無機顔料、アゾ顔料、銅フタロシアニン顔料等の有機顔料などを挙げることができる。帯電防止剤としては、第四級アンモニウム塩、ポリグリコール、エチレンオキサイド誘導体等の親水性化合物などを挙げることができる。難燃剤としては、クロロアルキルホスフェート、ジメチル・メチルホスホネート、臭素・リン化合物、アンモニウムポリホスフェート、ネオペンチルブロマイド− ポリエーテル、臭素化ポリエーテルなどを挙げることができる。接着性付与剤としては、テルペン樹脂、フェノール樹脂、テルペン− フェノール樹脂、ロジン樹脂、キシレン樹脂、エポキシ樹脂などを挙げることができる。増感剤としては、ジメチルホルムアミドやN−メチルピロリドン、トリエチルアミン、ジエチルアミン、N−メチルジエタノールアミン、エタノールアミン、4−ジメチルアミノ安息香酸、4−ジメチルアミノ安息香酸メチル、4−ジメチルアミノ安息香酸エチル、4−ジメチルアミノ安息香酸イソアミル、市販品としてユベクリルP102、103、104、105(以上、UCB製)などを挙げることができる。
本組成物を製造する方法は、特に限定されないが、上記各成分を、例えば減圧下または窒素等の不活性ガス雰囲気下で、混合ミキサー等のかくはん装置を用いて十分に混練し、均一に分散させる方法が好ましい。なお、本組成物は、取り扱い性の面などから、液状であることが好ましい。
本組成物の硬化物よりなる本発明に係る樹脂硬化物は、例えば、接着剤、コーティング剤、シーリング剤などの用途に用いることができる。
以下に、実施例を示して本発明を具体的に説明する。ただし、本発明はこれらに限られるものではない。
表1に示す配合組成(質量部)で、攪拌機を用いて混合し溶解または分散させることにより、硬化性液状組成物を調製した。各成分については下記の通りである。調製した各硬化性液状組成物について、下記の測定方法、評価方法にしたがって、硬化性、暗部での硬化性について評価した。これらの結果を配合組成とともに表1に示す。
<(メタ)アクリレート成分>
・DPGA:[東京化成社製「ジプロピレングリコールジアクリレート」]
・TEGDA:[東京化成社製「テトラエチレングリコールジアクリレート」]
・AMPOH:[東京化成社製「1−アクリロイロキシ−3−メタクリロイロキシ−2−プロパノール(2−ヒドロキシ−3−アクリロイロキシプロピルメタクリレート)」]
・IBA:[東京化成社製「イソボルニルアクリレート」]
<紫外線重合開始剤>
・HCHPK:[東京化成社製「1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン」]
・EANT:[東京化成社製「2−エチルアントラキノン」]
<ポリイソシアネート化合物>
・N3600:[住化バイエルウレタン社製「デスモジュールN3600」]
・N3200:[住化バイエルウレタン社製「デスモジュールN3200」]
・UP−1:合成品(合成例1)
・UP−2:合成品(合成例2)
(合成例1)ウレタンプレポリマーUP−1の合成
攪拌機を備えた反応容器に、数平均分子量が400のポリプロピレングリコール80質量部、ヘキサメチレンジイソシアネート40質量部とジブチル錫ジラウレート0.1質量部を仕込み、攪拌しながら液温度を室温から50℃まで1時間かけて上げた。その後少量をサンプリングしFT−IRを測定して2300cm−1付近のイソシアネートの吸収を確認しながら、50℃にて攪拌を続けた。その吸収が無くなった時を反応終了とした。これをウレタンプレポリマーUP−1とする。
(合成例2)ウレタンプレポリマーUP−2の合成
攪拌機を備えた反応容器に、数平均分子量が1250の末端ジオール型ポリカプロラクトン50質量部、ヘキサメチレンジイソシアネート13.5質量部とジブチル錫ジラウレート0.1質量部を仕込み、攪拌しながら液温度を室温から50℃まで1時間かけて上げた。その後少量をサンプリングしFT−IRを測定して2300cm−1付近のイソシアネートの吸収を確認しながら、50℃にて攪拌を続けた。その吸収が無くなった時を反応終了とした。これをウレタンプレポリマーUP−2とする。
<金属錯体化合物>
・BPDZ:[東京化成社製「ビス(2,4−ペンタンジオナト)亜鉛(II)」]
・CDEDTC:[東京化成社製「ジエチルジチオカルバミン酸銅(II)」]
・DBTDL:[東京化成社製「ジラウリン酸ジブチル錫」]
(硬化性)
各硬化性液状組成物を、内径5mm高さ50mmのガラス管に液面の高さが20mmになるように入れ、側面からUVランプ(SEN特殊光源社製100mW/cm)で10秒間紫外線照射を行った。その後、1分間室温で放置した後、上部から1.5mm径のガラス棒を挿入し、硬化しているか否かを指触にて判断した。この際、液面より下にガラス棒を挿入できなかったものに関しては硬化していると判断し「○」とし、ガラス棒を液面より下に容易に挿入できたもの関しては「×」とした。
(暗部硬化性)
各硬化性液状組成物を、内径5mm高さ50mmのガラス管に液面の高さが20mmになるように入れ、内容物の上部半分(10mm)をアルミ箔で包み、遮光部分を作成した。その後、側面からUVランプ(SEN特殊光源社製100mW/cm)で10秒間紫外線照射を行った。その後、1分間室温で放置した後のものと1時間室温で放置した後のものの両方において、上部から1.5mm径のガラス棒を挿入し硬化部の確認を行うことによって、紫外線照射面と遮光面の境界から上部(非照射部)に進んだ硬化部の距離を計測した。なお、硬化しているか否かは、硬化性の試験と同様の評価とした。
Figure 0005802396
硬化性の評価において、比較例2は、(メタ)アクリレート成分を含んでいないため、紫外線による硬化が確認されなかった。すなわち、初期硬化については、(メタ)アクリレート成分が必要で、他の成分が十分に存在していても硬化しないことが分かる。これに対し、実施例から、本組成物によれば、紫外線照射により硬化されることが確認された。
暗部硬化性の評価において、比較例1〜3では、1時間室温放置後においても、暗部硬化がほとんど進んでいないことが分かる。具体的には、比較例1では、ポリイソシアネート成分を含んでいないため、暗部硬化が進まない。比較例3では、モノアルコールの(メタ)アクリレート成分を用いているため、暗部硬化に関与せず、暗部硬化が進まない。これに対し、実施例から、本組成物によれば、紫外線照射により暗部でも硬化されることが確認された。
また、実施例から、本組成物によれば、1時間室温放置後には、紫外線照射部と遮光面の境界から非照射部方向に5mm以上の距離で硬化させることができることが確認された。
また、実施例10に対し、実施例1〜9によれば、紫外線照射後1分で、紫外線照射部と遮光面の境界から非照射部方向に5mm以上の距離で硬化させることができることが確認された。すなわち、金属錯体化合物を配合することで、暗部の硬化速度を向上できることが確認された。
また、実施例1〜9に対し、実施例11,12によれば、暗部の硬化速度にやや劣ることが分かる。すなわち、特定のポリオールの(メタ)アクリレート成分とポリイソシアネート成分の配合比が特定範囲外にある場合には、暗部硬化性を示すものの、暗部の硬化速度にやや劣ることが分かる。
以上、本発明の実施の形態について詳細に説明したが、本発明は上記実施の形態に何ら限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の改変が可能である。

Claims (4)

  1. イソシアネート基を2つ以上有するポリイソシアネート化合物に対し、
    水酸基を2つ以上有するポリオールの水酸基の2つ以上が(メタ)アクリレートとエステル結合を形成することにより、水酸基の数が1以下に設定されたポリオールの(メタ)アクリレートと、
    紫外線重合開始剤と、
    金属錯体化合物と、が配合され、
    前記金属錯体化合物が、銅、亜鉛、コバルト、および、ニッケルから選択される金属を含む金属錯体化合物の1種または2種以上であり、
    前記亜鉛を含む金属錯体化合物が、ビス[2−(2−ベンゾチアゾリル)フェノラト]亜鉛(II)、ビス[2−(2−ベンゾオキサゾリル)フェノラト]亜鉛(II)、ビス(2−ヒドロキシエチル)ジチオカルバミン酸亜鉛(II)、ビス(2,4−ペンタンジオナト)亜鉛(II)、ビス(8−キノリノラト)亜鉛(II)、ビス(テトラブチルアンモニウム)ビス(1,3−ジチオール−2−チオン−4,5−ジチオラト)亜鉛コンプレックス、エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム亜鉛、ジベンジルジチオカルバミン酸亜鉛(II)、ジブチルジチオカルバミン酸亜鉛(II)、ジエチルジチオカルバミン酸亜鉛、ジメチルジチオカルバミン酸亜鉛、フタロシアニン亜鉛、ナフテン酸亜鉛の1種または2種以上であり、
    前記金属錯体化合物の配合量が、前記ポリイソシアネート化合物と前記ポリオールの(メタ)アクリレートの混合物100質量部に対し、0.01〜5質量部の範囲内であることを特徴とする紫外線硬化性組成物。
  2. 前記ポリイソシアネート化合物と前記ポリオールの(メタ)アクリレートの配合比が、質量比で、90/10〜10/90の範囲内であることを特徴とする請求項1に記載の紫外線硬化性組成物。
  3. 前記水酸基の数が1以下に設定されたポリオールの(メタ)アクリレート以外のポリオールの(メタ)アクリレートを含有しないことを特徴とする請求項1または2に記載の紫外線硬化性組成物。
  4. 請求項1からのいずれか1項に記載の紫外線硬化性組成物が硬化されてなることを特徴とする硬化物。
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