JPH0726167A - Frp金属蒸着用紫外線硬化型下塗り液状組成物 - Google Patents

Frp金属蒸着用紫外線硬化型下塗り液状組成物

Info

Publication number
JPH0726167A
JPH0726167A JP5168048A JP16804893A JPH0726167A JP H0726167 A JPH0726167 A JP H0726167A JP 5168048 A JP5168048 A JP 5168048A JP 16804893 A JP16804893 A JP 16804893A JP H0726167 A JPH0726167 A JP H0726167A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
weight
frp
dipentaerythritol
liquid composition
parts
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP5168048A
Other languages
English (en)
Inventor
Sakae Matsui
栄 松井
Kanako Hiraoka
佳奈子 平岡
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Paint Co Ltd
Original Assignee
Nippon Paint Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Paint Co Ltd filed Critical Nippon Paint Co Ltd
Priority to JP5168048A priority Critical patent/JPH0726167A/ja
Publication of JPH0726167A publication Critical patent/JPH0726167A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Paints Or Removers (AREA)
  • Macromonomer-Based Addition Polymer (AREA)
  • Physical Vapour Deposition (AREA)
  • Polyurethanes Or Polyureas (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 FRP素材に対する密着性、耐熱性、耐水性
を高める。 【構成】 水酸基を有するジペンタエリスリトールの多
官能アクリレートと、イソシアヌレート型ポリイソシア
ネートとを含有してFRP金属蒸着用紫外線硬化型下塗
り液状組成物を調製する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、金属蒸着を施すFRP
の表面に下塗り塗装するために用いるFRP金属蒸着用
紫外線硬化型下塗り液状組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】自動車のライトの反射鏡などはFRPで
成形される成形体の表面にアルミニウム等の金属を真空
蒸着することによって作成されている。このようにFR
Pの表面に金属を蒸着するにあたって、FRPと金属蒸
着膜との密着性を高め、また蒸着金属の光沢を良くして
蒸着面の反射効率を高めるために、金属を蒸着するに先
立ってFRPの表面に紫外線硬化型の下塗り塗装がおこ
なわれている。
【0003】このFRP金属蒸着用の紫外線硬化型下塗
り組成物としては、一般的な紫外線硬化型塗料の他に、
アクリル系やポリブタジエン変性の熱硬化型のものが提
供されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、いずれのもの
もFRP素材に対する密着性に問題があり、また耐熱性
や耐水性も低いという問題もあり、実用の上で問題を有
するものであった。本発明は上記の点に鑑みてなされた
ものであり、FRP素材に対する密着性に優れると共に
耐熱性や耐水性にも優れるFRP金属蒸着用下塗り液状
組成物を提供することを目的とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明に係るFRP金属
蒸着用紫外線硬化型下塗り液状組成物は、ジペンタエリ
スリトールの多官能アクリレートと、イソシアヌレート
型ポリイソシアネートとを含有して成ることを特徴とす
るものである。ジペンタエリスリトールの多官能アクリ
レートと、イソシアヌレート型ポリイソシアネートの配
合量は、両者の合計量を100重量部として、ジペンタ
エリスリトールの多官能アクリレートを60〜75重量
部、イソシアヌレート型ポリイソシアネートを25〜4
0重量部に設定するのが好ましい。
【0006】また本発明にあって、上記ジペンタエリス
リトールの多官能アクリレートとイソシアヌレート型ポ
リイソシアネートの他に、さらに水酸基を有しないモノ
及び/又はポリアクリレートを配合するのが好ましい。
ジペンタエリスリトールの多官能アクリレートとイソシ
アヌレート型ポリイソシアネートと水酸基を有しないモ
ノ及び/又はポリアクリレートの配合量は、三者の合計
量を100重量部として、ジペンタエリスリトールの多
官能アクリレートを40〜60重量部、イソシアヌレー
ト型ポリイソシアネートを20〜40重量部、水酸基を
有しないモノ及び/又はポリアクリレートを10〜35
重量部に設定するのが好ましい。以下、本発明を詳細に
説明する。
【0007】本発明においてジペンタエリスリトールの
多官能アクリレートとしては、ジペンタエリスリトール
ヘキサアクリレートやジペンタエリスリトールペンタア
クリレートを主成分とするものなどを用いることができ
るものであり、市販品として提供されているものでは、
新中村薬品工業社製「NKエステルA−DP−6」、東
亜合成化学工業社製「アロニックスM−400」、日本
化薬社製「カヤラッドDPHA」等を例示することがで
きる。これらは、ジペンタエリスリトールヘキサアクリ
レート40〜48重量%、ジペンタエリスリトールペン
タアクリレート22〜27重量%、ジペンタエリスリト
ールテトラアクリレート1〜5重量%、ジペンタエリス
リトールトリアクリレート0.5重量%以下の混合系と
して提供されているものである。
【0008】また本発明においてイソシアヌレート型ポ
リイソシアネートとしては、イソホロンジイソシアネー
ト(IPDI)系のイソシアヌレート、ヘキサメチレン
ジイソシアネート(HDI)系のイソシアヌレート、ト
リレンジイソシアネート(TDI)系のイソシアヌレー
ト、1,3−(イソシアナートメチル)シクロヘキサン
(H6 XDI)系のイソシアヌレートを用いることがで
きる。IPDI系のイソシアヌレートの市販品として提
供されているものでは、住友バイエルウレタン社製「デ
ィスモジュールZ4370」やダイセル・ヒュルス社製
「VESTANAT−T−1890/100」等を、H
DI系のイソシアヌレートの市販品として提供されてい
るものでは、住友バイエルウレタン社製「スミジュール
N−3500」等を、TDI系のイソシアヌレートの市
販品として提供されているものでは、住友バイエルウレ
タン社製「ディスモジュールFL−2」等をそれぞれ例
示することができる。
【0009】さらに本発明では、水酸基を有しないモノ
アクリレートとポリアクリレートを配合して用いること
ができる。モノアクリレートとポリアクリレートはいず
れか一方を用いるようにしても、両方を併用するように
してもいずれでもよい。モノアクリレートとしては、メ
チルアクリレート、エチルアクリレート、プロピルアク
リレート、イソプロピルアクリレート、シクロヘキシル
アクリレート、ベンジルアクリレート、メトキシエチル
アクリレート、カービトールアクリレート、エトシキエ
チルアクリレート、ノニルフェノキシポリエチレングリ
コールアクリレート、ノニルフェノキシポリプロピレン
グリコールアクリレートなどを使用することができる。
【0010】ポリアクリレートとしてはエチレングリコ
ールジアクリレート、ジエチレングリコールジアクリレ
ート、トリエチレングリコールジアクリレート、プロピ
レングリコールジアクリレート、ジプロピレングリコー
ルジアクリレート、トリプロピレングリコールジアクリ
レート、2,2−ビス(4−アクリロキシエトキシフェ
ニル)プロパン、2,2−ビス(4−アクリロキシジエ
トキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−アクリ
ロキシプロピロキシフェニル)プロパン、1,3−ブタ
ンジオールジアクリレート、1,4−ブタンジオールジ
アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレー
ト、1,9−ノナンジオールジアクリレート、ネオペン
チルグリコールアクリレート、ポリエチレングリコール
ジアクリレート、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグ
リコールジアクリレート、スピログリコールジアクリレ
ート、トリメチロールプロパントリアクリレート、ペン
タエリスリトールテトラアクリレート、ジメチロールプ
ロパンテトラアクリレート、トリス(アクリロイロキシ
エチル)イソシアヌレート、さらにこれらの各アクリレ
ート類の原料アルコール類にエチレンオキサイド、プロ
ピレンオキサイド、ε−カプロラクトンもしくはγ−ブ
チロラクトン等を付加反応させて得られるアルキレンオ
キサイド変性ないしはラクトン変性のアクリル酸エステ
ル類及びジペンタエリスリトールのε−カプロラクトン
変性ヘキサアクリレートなどを使用することができる。
【0011】この水酸基を有しないモノアクリレートや
ポリアクリレートと同様な働きをするものとして、これ
らと共に、あるいはこれらに替えて、ビニル系モノマー
を用いることもできる。ビニル系モノマーとしては、ス
チレン、メチルスチレン、クロロスチレン、ブロモスチ
レン、クロロメチルスチレン、メトキシスチレン、ジビ
ニルベンゼン、N−ビニルピロリドンなどを使用するこ
とができる。
【0012】そして上記ジペンタエリスリトールの多官
能アクリレート、及び光増感剤やウレタン化触媒を配合
し、また必要に応じて水酸基を有しないモノ及び/又は
ポリアクリレートを配合し、さらに必要に応じて表面調
整剤や非反応性樹脂、有機溶剤等を配合することによっ
て主剤を調製すると共に、この主剤にイソシアヌレート
型ポリイソシアネートを硬化剤として添加して混合する
ことによって、本発明に係るFRP金属蒸着用の紫外線
硬化型下塗り液状組成物を得ることができるものであ
る。
【0013】この本発明に係るFRP金属蒸着用の紫外
線硬化型下塗り液状組成物にあって、ジペンタエリスリ
トールの多官能アクリレートをポリイソシアネートと組
み合わせることによって、両者の反応で1分子内に重合
性二重結合を有し且つイソシアネート基を有する化合物
ができ、またイソシアネート基はFRPの水酸基やFR
Pの表面の水分や大気中の水分と反応し、さらに含有溶
剤を飛散させるためにプレヒートをおこなうときにイソ
シアネート基同士が反応し、FRPの成形品素材の界面
と結合して、FRP素材に対する密着性を高めることが
できるものである。
【0014】また本発明では、ポリイソシアネート成分
としてイソシアヌレート型ポリイソシアネートを用いる
ことによって、耐熱性及び密着性を高めるようにしてい
るものである。イソシアヌレート型ポリイソシアネート
としては既述のようにIPDI系のイソシアヌレート、
HDI系のイソシアヌレート、TDI系のイソシアヌレ
ートを用いることができるものであり、IPDI系のイ
ソシアヌレートを用いると組成物のポットライフを長く
することができるが、塗膜性能を保持するためにはプレ
ヒートを120℃×10分以上の条件でおこなうのが好
ましい。HDI系のイソシアヌレートを用いるとIPD
I系に比べて組成物のポットライフは短くなるが72時
間以上は可能であり、また塗膜性能を保持するためには
プレヒートは100℃×5分の条件でよく、さらにIP
DI系に比べてクラック限界も向上する。TDI系のイ
ソシアヌレートを用いるとポットライフが短くなる傾向
にあるために好ましくない。
【0015】ジペンタエリスリトールの多官能アクリレ
ートとイソシアヌレート型ポリイソシアネートの2成分
系配合する場合の両者の配合量は、両者の合計量を10
0重量部として、ジペンタエリスリトールの多官能アク
リレートを60〜75重量部、イソシアヌレート型ポリ
イソシアネートを25〜40重量部の範囲に設定するの
が好ましい。
【0016】ここで本発明にあって、塗布して形成する
塗膜の膜厚が30μm以下の薄い膜厚であれば、上記ジ
ペンタエリスリトールの多官能アクリレートとイソシア
ヌレート型ポリイソシアネートの2成分系のFRP金属
蒸着用紫外線硬化型下塗り液状組成物で十分な塗膜性能
を得ることがきる。しかし、アクリレート成分としてジ
ペンタエリスリトールの多官能アクリレートのみでは高
架橋密度の塗膜となるので、塗膜が30μmを超える膜
厚になると紫外線硬化時や耐熱性試験時にクラックが生
じ易くなる。特に自動車の反射鏡ではFRP素材の形状
が複雑になって膜厚を均一にすることが困難で厚膜にな
る部分が生じ易く、厚膜部分でのクラックが問題にな
る。このために本発明では水酸基を有しないモノ及び/
又はポリアクリレートを配合することによって架橋密度
を低下させ、このようなクラックの発生を防止するよう
にしているものである。既述したモノアクリレートやポ
リアクリレートを用いることができるが、モノアクリレ
ートは耐熱試験において虹不良を生じるケースがあるの
で、ポリアクリレートを用いるほうがより好ましい。ま
たポリアクリレートのなかではジアクリレートやトリア
クリレートが好ましいが、特に低表面張力のものがヘコ
ミ不良やハジキ不良の点から好ましい。この水酸基を有
しないモノ及び/又はポリアクリレートは架橋密度を低
下させてクラックの発生を防止できる反面、配合量が多
過ぎるとFRP素材に対する密着性を低下させることに
なるので、配合量は密着性を阻害しないように設定する
のがよい。このようにジペンタエリスリトールの多官能
アクリレートとイソシアヌレート型ポリイソシアネート
と水酸基を有しないモノ及び/又はポリアクリレートの
3成分系で配合するときの三者の配合量は、三者の合計
量を100重量部として、ジペンタエリスリトールの多
官能アクリレートを40〜60重量部、イソシアヌレー
ト型ポリイソシアネートを20〜40重量部、水酸基を
有しないモノ及び/又はポリアクリレートを10〜35
重量部の範囲に設定するのが好ましい。
【0017】また、紫外線硬化のために必要とされる光
増感剤としては、特に限定されるものでないが次に列挙
するものを用いることができる。すなわち、ベンゾイン
メチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾイ
ンイソブチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテ
ル、ベンゾイン、α−メチルベンゾイン、ベンゾイン−
n−ブチルエーテル、2−エチルアントラキノン、2−
t−ブチルアントラキノン、1−クロルアントラキノ
ン、2−アミルアントラキノン、2−アミノアントラキ
ノン、ベンゾフェノン、p−クロルベンゾフェノン、p
−ジメチルアミノベンゾフェノン、ベンゾフェノンメチ
ルエーテル、メチルベンゾフェノン、4,4−ジクロロ
ベンゾフェノン、4,4−ビスジエチルアミノベンゾフ
ェノン、ジフェニルジスルフィド、テトラメチルチウラ
ムジスルフィド、2,4−ジメチルチオキサントン、
2,4−ジイソプロピルオキサントン、2,4−ジエチ
ルチオキサントン、2−クロルチオキサントン、2−イ
ソプロピルチオキサントン、2,2−ジメトキシ−2−
フェニルアセトフェノン、α,α−ジクロロ−4−フェ
ノキシアセトン、p−tert−ブチルトリクロロアセ
トフェノン、p−tert−ブチルジクロロアセトフェ
ノン、2,2−ジエトキシアセトフェノン、p−ジメチ
ルアミノアセトフェノン、ヒドロキシシクロヘキシルフ
ェニルケトン、1−(4−イソプロピルフェニル)−2
−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、2−ヒ
ドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オ
ン、ベンジル、ベンジルジメチルケタール、2,4,6
−トリメチルベンゾインジフェニルホスフィンオキサイ
ド、2−メチル−1−{4−(メチルチオ)フェニル}
−2−モルフォリノプロパン−1−オン、4−(2−ア
クリロキシ)オキシエトシキ−フェニル−2−ヒドロキ
シ−2−プロピルケトン、4−(2−ヒドロキシ)フェ
ニル−(2−ヒドロキシ−2−プロピル)ケトンなどで
ある。光増感剤の配合量は上記2成分あるいは3成分の
合計100重量部に対して3〜10重量部の範囲に設定
するのが好ましい。
【0018】さらにイソシアネート基の反応のためのウ
レタン化触媒としては、ジブチル錫ジラウリレートを代
表例として挙げることができる。ウレタン化触媒の配合
量は上記2成分あるいは3成分の合計100重量部に対
して0.01〜1.0重量部の範囲に設定するのが好ま
しい。表面調整剤としては、フッ素系添加剤やセルロー
ル系添加剤を用いることができる。フッ素系添加剤は、
表面張力を低下させて濡れ性を高めることによって、F
RP素材に塗布する際のハジキを防止することができる
ものであり、例えば大日本インキ化学工業社製「メガフ
ァックF−177」等を用いることができる。またセル
ロース系添加剤は、塗布時の造膜性を付与するためのも
のであり、数平均分子量が15000以上の高分子量品
が好ましく、例えばセルローズ・アセテート・ブチレー
ト樹脂等を用いることができる。しかしフッ素系添加剤
の配合量が多くなるとアルミニウム蒸着やトップコート
の密着性が低下する傾向があり、またセルロース系添加
剤の配合量が多くなると組成物の可使時間が短くなる傾
向があるので、両者を併用し、さらに配合量を上記3成
分の合計100重量部に対して0.01〜3.0重量%
の範囲に設定するのが好ましい。
【0019】また非反応性樹脂としては、アクリルポリ
マー、ポリエステルポリマー、ブロックイソシアネー
ト、ウレタンエラストマー等を用いることができる。有
機溶剤は本発明に係る組成物を希釈して濡れ性の高い液
状にするために用いられるものであり、ポリイソシアネ
ートと反応するアルコール系以外の溶剤を選択する必要
がある。濡れ性を高めるためには低表面張力溶剤が良
く、MEKやMIBKが好ましいが、蒸発速度やコスト
等を加味して酢酸エチル、酢酸ブチル、トルエン、キシ
レン等を併用することもできる。有機溶剤の配合量は必
要に応じて任意に増減することができるものである。
【0020】しかして上記のように調製される本発明に
係るFRP金属蒸着用紫外線硬化型下塗り液状組成物を
用いて、FRP製自動車反射鏡等を製造するにあたって
は、まずFRP成形品を超音波フロン洗浄、水洗、蒸気
洗浄等して洗浄をおこなった後、上記の紫外線硬化型下
塗り液状組成物をFRP成形品の表面に塗布してベース
コート層を形成する。塗布はエアースプレーや静電塗
装、浸漬塗装など任意の方法でおこなうことができるも
のであり、乾燥膜厚が10〜40μmとなるように塗装
をおこない、100〜130℃×5〜25分程度の条件
でプレヒートして溶剤を蒸発させ、さらに500〜50
00mj程度の条件で紫外線を照射して紫外線硬化させ
る。この後に、ベースコート層の上からFRP成形品の
表面にアルミニウム等の金属を真空蒸着し、次にこの上
からクリヤー等の上塗り塗料を同様にして塗装し、10
0〜120℃×5〜15分程度の条件で焼き付けて乾燥
膜厚が3〜15μmのトップコート層を形成することに
よって仕上げることができる。
【0021】
【実施例】次に、本発明を実施例によって例証する。 (実施例1〜5)次の各種の配合成分を選択した。 1)水酸基を有するジペンタエリスリトールの多官能ア
クリレート;新中村化学工業社製「NKエステルA−D
P−6」(ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート
40〜48重量%、ジペンタエリスリトールペンタアク
リレート22〜27重量%、ジペンタエリスリトールテ
トラアクリレート1〜5重量%、ジペンタエリスリトー
ルトリアクリレート0.5重量%以下)、新中村化学工
業社製「NKエステルA−TMPT」(トリメチロール
プロパントリアクリレート)、両者の重量比率は21:
5 2)水酸基を有しないモノ及び/又はポリアクリレー
ト;共栄社化学社製「RNK−1134」(トリメチロ
ールプロパンモノベンゾエートジアクリレート) 3)イソシアヌレート型ポリイソシアネート:ダイセル
ヒュルス社製「VESTANAT T−1890/10
0」(イソホロンジイソシアネートのイソシアヌレー
ト) 4)光増感剤;チバガイギー社製「イルガキュア65
1」(ベンジルジメチルケタール) 5)ウレタン化触媒;ジブチル錫ジラウリレート 6)表面調整剤;イーストマン社製「CAB551−
0.2」(セルローズ・アセテート・ブチレート樹
脂)、大日本インキ化学工業社製「メガファックF−1
77」(パーフルオロアルキル基含有ノニオンオリゴマ
ー)、両者の重量比率は1:0.1 7)有機溶剤;メチルエチルケトン、トルエン、酢酸ブ
チル そしてメチルエチルケトンにイーストマン社製「CAB
551−0.2」とチバガイギー社製「イルガキュア6
51」を配合してディスパー攪拌することによって約1
5%濃度に溶解し、またトルエンと酢酸ブチルの1.
8:1の混合溶剤に新中村化学工業社製「NKエステル
A−DP−6」、「NKエステルA−TMPT」、共栄
社化学社製「RNK−1134」、大日本インキ化学工
業社製「メガファックF−177」、ジブチル錫ジラウ
リレートを配合してディスパー攪拌することによって約
51%濃度で均一に分散させ、この両液を混合すること
によって主剤を調製した。一方、トルエンにダイセルヒ
ュルス社製「VESTANAT T−1890/10
0」を溶解させることによって約79%濃度の硬化剤を
調製した。そしてこの主剤と硬化剤とを混合することに
よって、本発明に係るFRP金属蒸着用紫外線硬化型下
塗り液状組成物を調製した。上記各配合成分の配合量を
表1に示す。
【0022】(比較例1〜4)上記配合成分を用い、表
1の配合量でFRP金属蒸着用紫外線硬化型下塗り液状
組成物を調製した。尚、比較例4において非反応性樹脂
としてはアクリルポリマーを用いた。
【0023】
【表1】
【0024】上記のようにして調製した各FRP金属蒸
着用紫外線硬化型下塗り液状組成物をFRP成形品の表
面に乾燥膜厚が10〜20μmになるようにエアースプ
レー塗装し、120℃×25分の条件でプレヒートして
溶剤を除去し、80W/cmのオゾンタイプ拡散型の高
圧水銀灯にて3000mjの照射量で紫外線を照射する
ことによって紫外線硬化させて、FRP成形品の表面に
ベースコート層を形成した。次にこのベースコート層上
においてFRP成形品の表面にアルミニウムを真空蒸着
した後、この上から、日本ユピカ社製「ユピカコート3
002A」が20重量部、トルエンが35重量部、ソル
ベッソ#100が40重量部、n−ブタノールが5重量
部の組成で調製した上塗り塗料をエアースプレーにて乾
燥膜厚が3μmになるように塗布し、120℃×10分
間の条件で焼き付けてトップコート層を形成することに
よって、FRP製自動車反射鏡を作成した。
【0025】上記のように作成したFRP製自動車反射
鏡について、外観を目視で観察して虹や白化、クラッ
ク、フクレ等の欠陥の有無を検査し、またベースコート
塗膜の密着性を初期密着性として測定した。外観検査に
ついては、欠陥のないものを「○」で評価し、欠陥があ
るものはその欠陥名を表示した。密着性の測定は、カッ
ターナイフで100個の碁盤目を切り、この上からセロ
ハン粘着テープを貼って剥がすことによって、剥離しな
いで残った碁盤目の数を数えることによっておこなっ
た。80/100以上残ったものを「○」、40/10
0〜60/100残ったものを「△」、10/100以
下しか残らなかったものを「×」、残存数0のものを
「××」と評価した。また、FRP製自動車反射鏡を1
80℃×96時間の条件で耐熱性試験をし、この耐熱性
試験後のものについて上記と同様にして外観検査及びベ
ースコート塗膜の密着性を測定した。さらに、FRP製
自動車反射鏡を40℃の温水中に48時間浸漬して耐温
水性試験をし、この耐温水性試験後のものについて上記
と同様にして外観検査及びベースコート塗膜の密着性を
測定した。これらの結果を表2に示す。
【0026】
【表2】
【0027】表2にみられるように、各実施例のものは
外観及び密着性、耐熱性、耐水性の各性能が優れること
が確認される。次に、ジペンタエリスリトールの多官能
アクリレートと、イソシアヌレート型ポリイソシアネー
トと、水酸基を有しないモノ及び/又はポリアクリレー
トを配合した三成分系の実施例1〜3と、ジペンタエリ
スリトールの多官能アクリレートと、イソシアヌレート
型ポリイソシアネートを配合した二成分系の実施例4〜
5の性能を比較するために、実施例1〜5で調製した各
FRP金属蒸着用紫外線硬化型下塗り液状組成物を上記
と同様にしてFRP成形品の表面に乾燥膜厚が30〜4
0μmになるように塗布してFRP製自動車反射鏡を作
成した。そしてこのFRP製自動車反射鏡を180℃×
96時間の条件で耐熱性試験をし、この耐熱性試験後の
ものについて上記と同様にして外観検査及びベースコー
ト塗膜の密着性を測定した。結果を表3に示す。
【0028】
【表3】
【0029】表3にみられるように、膜厚が30μm以
上の厚膜になると、水酸基を有しないモノ及び/又はポ
リアクリレートが配合されない実施例4,5のもので
は、耐熱試験後の外観や密着性が不十分になることが確
認される。
【0030】
【発明の効果】上記のように本発明は、ジペンタエリス
リトールの多官能アクリレートと、イソシアヌレート型
ポリイソシアネートとを含有するので、FRP素材に対
する密着性を高めることができると共に耐熱性や耐水性
を高めることができるものである。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C23C 14/02 A 0827−4K // C08F 299/06 MRX

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ジペンタエリスリトールの多官能アクリ
    レートと、イソシアヌレート型ポリイソシアネートとを
    含有して成ることを特徴とするFRP金属蒸着用紫外線
    硬化型下塗り液状組成物。
  2. 【請求項2】 合計量を100重量部として、ジペンタ
    エリスリトールの多官能アクリレートを60〜75重量
    部、イソシアヌレート型ポリイソシアネートを25〜4
    0重量部含有することを特徴とする請求項1に記載のF
    RP金属蒸着用紫外線硬化型下塗り液状組成物。
  3. 【請求項3】 ジペンタエリスリトールの多官能アクリ
    レートとイソシアヌレート型ポリイソシアネートの他
    に、さらに水酸基を有しないモノ及び/又はポリアクリ
    レートを含有することを特徴とする請求項1に記載のF
    RP金属蒸着用紫外線硬化型下塗り液状組成物。
  4. 【請求項4】 合計量を100重量部として、ジペンタ
    エリスリトールの多官能アクリレートを40〜60重量
    部、イソシアヌレート型ポリイソシアネートを20〜4
    0重量部、水酸基を有しないモノ及び/又はポリアクリ
    レートを10〜35重量部含有することを特徴とする請
    求項3に記載のFRP金属蒸着用紫外線硬化型下塗り液
    状組成物。
JP5168048A 1993-07-07 1993-07-07 Frp金属蒸着用紫外線硬化型下塗り液状組成物 Withdrawn JPH0726167A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5168048A JPH0726167A (ja) 1993-07-07 1993-07-07 Frp金属蒸着用紫外線硬化型下塗り液状組成物

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5168048A JPH0726167A (ja) 1993-07-07 1993-07-07 Frp金属蒸着用紫外線硬化型下塗り液状組成物

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH0726167A true JPH0726167A (ja) 1995-01-27

Family

ID=15860868

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP5168048A Withdrawn JPH0726167A (ja) 1993-07-07 1993-07-07 Frp金属蒸着用紫外線硬化型下塗り液状組成物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0726167A (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6916508B2 (en) 2001-05-25 2005-07-12 Nippon Paint Co., Ltd. Method of coating a plastic molding, ultraviolet-curable under coating for metal evaporation, and plastic moldings
JP2005336250A (ja) * 2004-05-25 2005-12-08 Dainippon Ink & Chem Inc 木質材被覆用樹脂組成物
JP2011256312A (ja) * 2010-06-10 2011-12-22 Yokohama Rubber Co Ltd:The 硬化性樹脂組成物
JP2012153818A (ja) * 2011-01-27 2012-08-16 Autonetworks Technologies Ltd 紫外線硬化性組成物およびこれを用いた硬化物
US9611337B2 (en) 2011-01-27 2017-04-04 Autonetworks Technologies, Ltd. Chain transfer agent, photosensitive composition, cured product of photosensitive composition, and method for curing photosensitive composition

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6916508B2 (en) 2001-05-25 2005-07-12 Nippon Paint Co., Ltd. Method of coating a plastic molding, ultraviolet-curable under coating for metal evaporation, and plastic moldings
JP2005336250A (ja) * 2004-05-25 2005-12-08 Dainippon Ink & Chem Inc 木質材被覆用樹脂組成物
JP2011256312A (ja) * 2010-06-10 2011-12-22 Yokohama Rubber Co Ltd:The 硬化性樹脂組成物
JP2012153818A (ja) * 2011-01-27 2012-08-16 Autonetworks Technologies Ltd 紫外線硬化性組成物およびこれを用いた硬化物
US9611337B2 (en) 2011-01-27 2017-04-04 Autonetworks Technologies, Ltd. Chain transfer agent, photosensitive composition, cured product of photosensitive composition, and method for curing photosensitive composition

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3676260B2 (ja) 活性エネルギー線硬化性ウレタン(メタ)アクリレート及び活性エネルギー線硬化性組成物並びにそれらの用途
JP3922697B2 (ja) ウレタン(メタ)アクリレート及びそれを含有する活性エネルギー線硬化性組成物並びにそれらの用途
JP2002067238A (ja) 放射線硬化型樹脂組成物の硬化皮膜を有するフィルム
JPH03109502A (ja) プラスチックレンズの製造法
JP2002069333A (ja) 放射線硬化型樹脂組成物の硬化皮膜を有するフィルム
JP3673279B2 (ja) Frp用金属蒸着用紫外線硬化型下塗り液状組成物、塗装方法及び自動車反射鏡
JPH0372657B2 (ja)
WO2017056141A1 (ja) 耐擦傷性と柔軟性を有する架橋塗膜、及び樹脂組成物
KR101497350B1 (ko) 베이스 코트 도료 조성물 및 복합 도막과 그 제조 방법
JP2001113648A (ja) 放射線硬化型樹脂組成物の硬化皮膜を有するフィルム
JP2001113649A (ja) 放射線硬化型樹脂組成物の硬化皮膜を有するフィルム
JPH0726167A (ja) Frp金属蒸着用紫外線硬化型下塗り液状組成物
TWI403522B (zh) A hardened resin composition and a hardened film thereof
JP2002347175A (ja) 金属蒸着用活性エネルギー線硬化型アンダーコートの塗装方法及び塗装品
JP2001207086A (ja) 紫外線硬化性塗料用組成物及びそれを用いた積層体の製造方法
JP3720770B2 (ja) 紫外線硬化型樹脂組成物、塗膜形成方法及びその用途
KR101406847B1 (ko) 플라스틱 또는 금속 기재의 코팅 방법 및 이에 의하여 얻어진 플라스틱 또는 금속 코팅체
JPS6338056B2 (ja)
JP4429199B2 (ja) 複層塗膜形成方法およびこれに用いる塗料
JP2005171088A (ja) 紫外線硬化型下塗り液組成物、金属蒸着用下塗り塗膜の形成方法、自動車用ランプ反射鏡
JP2001293818A (ja) 反射防止性ハードコートフイルム
KR102141297B1 (ko) 다종 기재의 다층막 코팅 방법 및 이에 의하여 얻어진 유리 코팅체
KR101406845B1 (ko) 플라스틱 기재의 코팅 방법 및 이에 의하여 얻어진 플라스틱 코팅체
KR101058352B1 (ko) 자외선 미러 코팅용 도료 조성물
TWI774709B (zh) 具有防反射功能和紅外線遮蔽功能的積層膜與其用途

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20001003