JP2005336250A - 木質材被覆用樹脂組成物 - Google Patents

木質材被覆用樹脂組成物 Download PDF

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Abstract

【課題】 本発明は木質材への付着性と耐クラック性に優れる木質材被覆用樹脂組成物に関する。
【解決手段】 イソシアネート基を含有するイソシアヌレート(A)、好ましくはヘキサメチレンジイソシアネートを3量化して得られるイソシアネート基を含有するイソシアヌレートとアルキレン基及び水酸基を含有する(メタ)アクリル酸エステル(B)とを反応させて得られるウレタン(メタ)アクリレート樹脂を含有し、且つ、イソシアネート基含有率が塗膜形成成分換算で4〜20重量%であることを特徴とする木質材被覆用樹脂組成物。
【選択図】 なし

Description

本発明は木質材への付着性と耐クラック性に優れる木質材被覆用樹脂組成物に関する。
近年、木質材被覆用樹脂組成物として、(1)速硬化性であること、(2)無溶剤化による無公害化が可能であること、などの点から活性エネルギー線硬化型樹脂を含有する木質材被覆用樹脂組成物が使用されている。
このような木質材被覆用樹脂組成物としては、例えば、1分子中に2個以上のイソシアネート基を有するポリイソシアネートと水酸基含有(メタ)アクリル酸エステルとを反応させて得られる、樹脂固形分中にイソシアネート基を含有するウレタン(メタ)アクリレート樹脂を含んでなる木質材被覆用樹脂組成物がある。しかしながら、該木質材被覆用樹脂組成物は塗膜にした際、応力によりクラックが発生しやすくいという欠点がある。特に、近年、木工分野においては材質の弱い、安価な輸入合板が増加しており、この輸入合板は内部の歪みが大きく、過酷な寒熱条件下では合板の歪みに塗膜の伸度が耐えられず、塗膜のクラックの発生がさらに著しくなる。また、前記木質材被覆用樹脂組成物は木質材との付着性も十分でない(例えば、特許文献1参照。)。
特開昭62−11778号公報
本発明の課題は、木質材への付着性と耐クラック性に優れる塗膜が得られる木質材被覆用樹脂組成物を提供することにある。
本発明者は鋭意検討した結果、前記特許文献1において前記「1分子に2個以上のイソシアネート基を有するポリイソシアネート」としてイソシアネート基を含有するイソシアヌレートを、「水酸基含有(メタ)アクリル酸エステル」としてアルキレン基を含有する水酸基含有(メタ)アクリル酸エステルをそれぞれ用い、更に、前記(A)と(B)とを前記(A)のイソシアネート基が(B)の水酸基に対して過剰となる条件で反応させて得られるウレタン(メタ)アクリレート樹脂を含有する木質材被覆用樹脂組成物が、木質材との付着性が良好で、また、耐クラック性にも優れる塗膜が得られること等を見出し、本発明を完成するに至った。
即ち本発明は、イソシアネート基を含有するイソシアヌレート(A)とアルキレン基及び水酸基を含有する(メタ)アクリル酸エステル(B)とをイソシアネート基が水酸基に対して過剰となる条件で反応させて得られるウレタン(メタ)アクリレート樹脂を含有することを特徴とする木質材被覆用樹脂組成物を提供するものである。
本発明による木質材被覆用樹脂組成物は木質材への付着性、耐クラック性に優れ、木質材用塗料として好適に使用できる。
本発明で用いるイソシアネート基含有イソシアヌレート(A)は用いる原料や製法に制限無く用いる事ができる。イソシアネート基含有イソシアヌレート(A)としては、例えば、脂肪族系のイソシアネートを3量化して得られるイソシアヌレートや、芳香族系のイソシアネートを3量化して得られるイソシアヌレート等が挙げられる。
前記イソシアネート基含有イソシアヌレート(A)は、例えば、イソシアネートを窒素ガスの雰囲気下、4級アンモニウム塩の1種であるN,N,N,−トリメチル−N−2−ヒドロキシエチルアンモニウムp−ターシャリーブチルベンゾエート等の触媒を用いて、約60℃の温度で多量化反応を行い、反応物を得た後、未反応のイソシアネートを減圧蒸留で除く方法等により得られる。
イソシアネート基含有イソシアヌレート(A)を製造するのに用いるイソシアネートとしては、例えば、1分子中に2個以上のイソシアネート基を含有する直鎖脂肪族系のイソシアネート、1分子中に2個以上のイソシアネート基を含有する環式脂肪族系のイソシアネート等の脂肪族系イソシアネート、1分子中に2個以上のイソシアネート基を含有する芳香族系イソシアネート等が挙げられる。
前記1分子中に2個以上のイソシアネート基を含有する直鎖脂肪族系のイソシアネートとしては例えば、ヘキサメチレンジイソシアネート、テトラメチレンジイソシアネート、リジンジイソシアネート、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、ダイマー酸ジイソシアネート等のジイソシアネートを好ましく用いることができる。
前記1分子中に2個以上のイソシアネート基を含有する環式肪族系のイソシアネートとしては、例えば、イソホロンジイソシアネート、水添トリレンジイソシアネート、水添キシリレンジイソシアネート、水添ジフェニルメタンジイソシアネート等のジイソシアネートを好ましく用いることができる。
前記1分子中に2個以上のイソシアネート基を含有する芳香族系のイソシアネートとしては、例えば、例えば、トリレンジイソシアネート、4,4‘−ジフェニルメタンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、メタキシリレンジイソシアネート、ナフチレン1,5−ジイソシアネート、テトラメチレンキシリレンジイソシアネート等のジイソシアネート等を好ましく用いることができる。
本発明で用いるイソシアネート基含有イソシアヌレート(A)としては、脂肪族系のジイソシアネートを3量化して得られるものが好ましく、直鎖脂肪族系のジイソシアネートを3量化して得られるものがより好ましく、ヘキサメチレンジイソシアネートを3量化して得られるイソシアヌレートが特に好ましい。また、イソシアネート基含有イソシアヌレート(A)は単独で用いても良いし、2種以上を併用してもよい。
また、本発明で用いるイソシアネート基含有イソシアヌレート(A)は前記したイソシアネートの多量化反応を行う際に、必要に応じてこれらイソシアネートに加えてアルコール化合物を併用してイソシアネートの多量化反応を行うことにより得られるアルコール化合物で変性されたイソシアネート基含有イソシアヌレートでも良い。
前記アルコール化合物としては、例えば、メタノール、エタノール、n−プロパノール、iso−プロパノール、i−ブタノール、n−ブタノール、t−ブタノール、ペンタノール、ヘキサノール、オクタノール、2エチルヘキサノール等のモノアルコール類:エチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、ペンタンジオール、ヘキサンジオール、メチルペンタンジオール、2,2,3−トリメチルペンタンジオール等のジオール類が挙げられる。
本発明で用いるアルキレン基及び水酸基を含有する(メタ)アクリル酸エステル(B)としては、例えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ブタンジオールモノ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレートや下記一般式(1)で示されるもの等が挙げられる。
Figure 2005336250
(式中Rは水素原子またはメチル基を表す。nは1〜7であり、mは1〜4である。)
前記一般式(1)で表される(メタ)アクリル酸エステルは、例えば、カプロラクトンモノマーにヒドロキシエチル(メタ)アクリレートを、酸化ジブチル錫等のエステル化触媒を用いて付加させることによって得られる。
前記アルキレン基及び水酸基を含有する(メタ)アクリル酸エステル(B)としては前記一般式(1)で表される(メタ)アクリル酸エステルが、得られる塗膜が柔軟となることにより耐クラック性に優れ、かつ、塗膜の基材への親和性が上がる事で基材への付着性が良好となるのでより好ましい。
また、前記一般式(1)において、nは3〜6が好ましく、mは1〜3が好ましい。
本発明で用いるウレタン(メタ)アクリレート樹脂は、イソシアネート基を含有するイソシアヌレート(A)とアルキレン基及び水酸基を含有する(メタ)アクリル酸エステル(B)とをイソシアネート基が水酸基に対して過剰となる条件で反応させて得られる。イソシアネート基が水酸基に対して過剰となる条件としては、イソシアネート基と水酸基とのモル比(イソシアネート基/水酸基)は1.1〜18が好ましく、2.5〜10がより好ましい。
前記ウレタン(メタ)アクリレート樹脂を合成する際のウレタン化反応を行う際の温度は、通常70〜90℃が好ましく、75〜85℃がより好ましい。ウレタン化反応の時間は通常1〜8時間が好ましく、2〜4時間がより好ましい。
前記ウレタン(メタ)アクリレート樹脂を製造する際には、ウレタン化反応を促進せしめるために、ジブチル錫ジアセテートやジブチル錫ジラウレートなどの有機錫化合物等の触媒を使用することができる。また、本発明で用いるウレタン(メタ)アクリレート樹脂中の(メタ)アクリロイルオキシ基の重合を抑制するために、ハイドロキノン、ハイドロキノンモノメチルエーテル、トルハイドロキノン、カテコール、パラターシャリーブチルカテコール、フェノチアジンまたはベンゾキノンの如き重合禁止剤を添加せしめることもできる。
本発明で用いるウレタン(メタ)アクリレート樹脂のゲルパーミエーション(GPC)法による重量平均分子量は830〜930が好ましい。
前記ウレタン(メタ)アクリレート樹脂はイソシアネート基が水酸基に対して過剰となる条件で前記イソシアヌレート(A)とアクリル酸エステル(B)とを反応させて得られたものであり、前記イソシアネート基含有ウレタン(メタ)アクリレート樹脂は、前記イソシアヌレート(A)の全てのイソシアネート基とアクリル酸エステル(B)の水酸基とが反応して得られるウレタン(メタ)アクリレート樹脂、前記イソシアヌレート(A)の2つのイソシアネート基とアクリル酸エステル(B)の水酸基とが反応して得られるイソシアネート基含有ウレタン(メタ)アクリレート樹脂、前記イソシアヌレート(A)の1つのイソシアネート基とアクリル酸エステル(B)の水酸基とが反応して得られるイソシアネート基含有ウレタン(メタ)アクリレート樹脂等の混合物である。
本発明の木質材被服用樹脂組成物は前記ウレタン(メタ)アクリレート樹脂の混合物を含有するが、更に、未反応のイソシアヌレート(A)を含有するのが好ましい。前記ウレタン(メタ)アクリレート樹脂を合成する際にイソシアネート基が水酸基に対して過剰となる条件で前記イソシアヌレート(A)と(メタ)アクリル酸エステル(B)とを反応させているのでウレタン(メタ)アクリレート樹脂中に未反応のイソシアヌレート(A)を通常含有し、これを木質材被服用樹脂組成物として用いることができるが、これに限らず、ウレタン(メタ)アクリレート樹脂を合成した後にイソシアネート基を含有するイソシアヌレート(A)を添加して木質材被服用樹脂組成物としても良い。添加するイソシアヌレート(A)は前記ウレタン(メタ)アクリレート樹脂の合成に用いたものと同一でも良いし、異なっていても良い。
本発明の木質材被覆用樹脂組成物のイソシアネート基の含有率は付着性、耐クラック性が良好で、且つ、塗膜の硬化が早いので樹脂分換算で4〜20重量%が4〜20重量%が好ましく、8〜18重量%がより好ましく、11〜15重量%が更に好ましい。
本発明で用いる木質材被覆用樹脂組成物のメタアクリロイル基やアクリロイル基の含有率は樹脂分換算で0.5〜5重量%が好ましく、1.0〜4.0重量%がより好ましい。
本発明で言う樹脂分とは、本発明の木質材被服用樹脂組成物を木質材に塗布し、紫外線等の活性エネルギー線を照射したときに、塗膜の形成を担う成分であり、このような成分としては、例えば、本発明で用いるイソシアネート基を含有するイソシアヌレート(A)とアルキレン基及び水酸基を含有する(メタ)アクリル酸エステル(B)とを反応させて得られるウレタン(メタ)アクリレート樹脂、該樹脂を得る際に未反応物として残るイソシアネート基を含有するイソシアヌレート(A)やアルキレン基及び水酸基を含有する(メタ)アクリル酸エステル(B)等のモノマー類、後述する前記イソシアヌレート(A)や(メタ)アクリル酸エステル(B)以外のモノマー類、前記した本発明で用いるウレタン(メタ)アクリレート樹脂以外の活性エネルギー線硬化型樹脂類、天然ないしは合成高分子物質類等を挙げることができる。
本発明の木質材被覆用樹脂組成物は前記イソシアネート基を含有するイソシアヌレート(A)とアルキレン基及び水酸基を含有する(メタ)アクリル酸エステル(B)とを反応させて得られるウレタン(メタ)アクリレート樹脂を樹脂分換算で30〜95重量%含むものが好ましく、50〜80重量%含むものがより好ましい。
本発明の木質材被覆用樹脂組成物には目的に応じて有機溶剤、天然ないしは合成高分子物質類、前記した本発明で用いるウレタン(メタ)アクリレート樹脂以外の活性エネルギー線硬化型樹脂類、充填剤、顔料、重合禁止剤、前記イソシアヌレート(A)や(メタ)アクリル酸エステル(B)以外のモノマー類等を使用しても良い。
前記有機溶剤としては、例えば、酢酸ブチル、メチルイソブチルケトン、トルエン、キシレン等が挙げられる。
前記天然ないしは合成高分子物質類としては、例えば、他の各種ビニルエステル樹脂類、ポリイソシアネート化合物、ポリエポキシド類、アクリル樹脂類、アルキド樹脂類、尿素樹脂類、メラミン樹脂類、ポリ酢酸ビニル、酢酸ビニル系共重合体類、ポリブタジエン系エラストマー、飽和ポリエステル類、飽和ポリエーテル類、ニトロセルロース類、セルロースアセテートブチレートの如きセルロース誘導体類;アマニ油、桐油、大豆油、ヒマシ油またはエポキシ化油類の如き油脂類等が挙げられる。
前記の活性エネルギー線硬化型樹脂類としては、例えば、不飽和ポリエステル樹脂、ウレタンアクリレート樹脂、エポキシアクリレート樹脂等が挙げられる。
前記の充填剤としては、例えば、炭酸カルシウム、タルク、マイカ、クレー、シリカパウダー、コロイダルシリカ、水酸化アルミニウム、ステアリン酸亜鉛等が挙げられる。
前記顔料としては、例えば、亜鉛華、チタン白、ベンガラ、アゾ顔料等が挙げられる。
本発明の木質剤被覆用樹脂組成物を用いて木質剤を被覆するには、例えば、前記木質剤被覆用樹脂組成物と光開始剤とを混合した塗料を調製し、これを木質剤にエアースプレー、エアレススプレー、静電塗装、ロールコーター、フローコーター等の手法により塗布した後、活性エネルギー線を照射すればよい。
前記の光開始剤としては、例えば、ベンゾフェノン、ベンジル、ミヒラーケトン、チオキサントン、アントラキノン等の水素引き抜きによってラジカルを発生するタイプの化合物が挙げられる。一般的には、これらの化合物に、メチルアミン、ジエタノールアミン、N−メチルジエタノールアミン、トリブチルアミン等の三級アミンを併用する。その他のタイプとしては、例えば、分子内分裂によってラジカルを発生するタイプの化合物であって、ベンゾイン、ジアルコキシアセトフェノン、アシルオキシムエステル、ベンジルケタール、ヒドロキシアルキルフェノン、ハロゲノケトン等が挙げられる。
光開始剤の使用量は、硬化膜が着色せず、かつ十分に硬化することができるため、木質剤被覆用樹脂組成物の固形分100重量部中、0.1〜10重量部であることが好ましい。
前記イソシアヌレート(A)や(メタ)アクリル酸エステル(B)以外のモノマー類としては、例えば、トリプロピレングリコールジアクリレート、エチレンオキサイド変性トリメチロールプロパントリアクリレート、アクリロイルモルホリンアクリレート等が挙げられる。
本発明において、活性エネルギー線とは、電磁波または荷電粒子線のうち、分子を重合、架橋しうるエネルギー量子を有するものを意味し、通常、紫外線、電子線等が用いられ、紫外線の場合には、超高圧水銀灯、高圧水銀灯、低圧水銀灯、カーボンアーク、ブラックライトランプ、メタルハライドランプ等の光源を用いることができる。紫外線波長は、通常1900〜3800オングストロームの波長域が主として用いられる。
また電子線の場合には、コックロフトワルトン型、バンデグラフ型、共振変圧器型絶縁コア変圧器型、あるいは、直線型、ダイナミトロン型、高周波型等の各種電子線加速器等の照射源を備えた装置を用いることができ、100〜1000KeV、好ましくは100〜300KeVのエネルギーを持つ電子を照射する。照射線量としては、通常0.5〜30Mradが好ましい。
以下に実施例および比較例を挙げて本発明をさらに具体的に説明する。例中の部および%は特に断りの無い限り重量基準である。
実施例1
バーノックDN901S(大日本インキ化学工業株式会社製のヘキサメチレンジイソシアネートのヌレート体。イソシアネート基の含有率23.4%)700部を反応器に入れた。更に、スワノックスBHT(精工化学株式会社製のt-ブチル−4−メチルフェノール)2部、メトキノン(精工化学株式会社製のハイドロキノンモノメチルエーテル)0.2部及び、ネオスタンU−200(日東化成株式会社製のジブチル錫化合物)0.1部を添加した後、空気を通しながら、攪拌下で60℃まで加熱した。60℃になった時に、発熱に注意しながらプラクセルFA2D(ダイセル化学株式会社製のヒドロキシエチルアクリレートのカプロラクトン2モル付加物。水酸基価=163)300部を少しずつ投入した。投入後温度を80℃まで昇温し、80℃に到達してから更に攪拌下で4時間保持し、ウレタンアクリレート樹脂を得た。このウレタンアクリレートをUA1と略記する。
得られたUA1 100部と重合開始剤としてダロキュア1173(チバスペチャリティケミカルズ社製の2-ヒドロキシ-2-メチル-1-フェニル-プロパン-1-オン)5部とを混合、攪拌し本発明の木質材被覆用樹脂組成物1を得た。木質材被服用樹脂組成物1中のイソシアネート基の含有率は樹脂成分換算で12.8%であり、アクリロイル基の含有率は2.5%であった。木質材被服用樹脂組成物1を用いて得られる塗膜の耐クラック性と塗膜の木質材への付着性を評価した。評価にあたり塗膜はバーコーター18番でナラ合板(10cm×10cm、厚さ1cm)に木質材被覆用樹脂組成物1を塗布し、紫外線照射装置〔日本電池(株)製〕)にて高圧水銀ランプ1灯、強度80W/cm、コンベア速度10m/分で指触乾燥するまで照射して得られた塗膜を使用した。塗膜の耐クラック性と付着性の評価方法を以下に示す。評価の結果を第1表に示す。
<塗膜の木質材への付着性の評価方法>
JIS K 5600−5−6に規定されたクロスカット法により評価を行った。具体的には、塗膜にナイフを用いて1mm間隔で縦に11本、横に11本の切込みを入れ、表面に合計100個の格子に分ける。この切り込みの上にCT405A−18〔ニチバン株式会社製の粘着テープ〕を貼り付け、指先でしっかりとテープでこする。その後テープを引き離し、塗膜表面の状態を観察する。結果は以下に示す5段階評価により判定した。
5:はがれが確認できる格子の目が5個未満。
4:はがれが確認できる格子の目が5個以上15個未満。
3:はがれが確認できる格子の目が15個以上30個未満。
2:はがれが確認できる格子の目が30個以上50個未満。
1:はがれが確認できる格子の目が50個以上。
<塗膜の耐クラック性の評価方法>
80℃2時間と−20℃2時間を1サイクルとして2サイクルの負荷をかけ、塗膜にできたクラックを観察した。結果は以下に示す3段階評価により判定した。
◎:クラックの長さが1cm以上のものの発生数が10個未満。
○:クラックの長さが1cm以上のものの発生数が10個以上30個未満。
×:クラックの長さが1cm以上のものの発生数が30個以上。
実施例2
バーノックDN901Sを610部、プラクセルFA2Dを390部用いる以外は実施例1と同様にしてウレタンアクリレートを得た。これをUA2と略記する。UA2を用いた以外は実施例1と同様にして本発明の木質材被覆用樹脂組成物2を調製した。木質材被服用樹脂組成物2中のイソシアネート基の含有率は樹脂成分換算で9.5%であり、アクリロイル基の含有率は3.1%であった。実施例1と同様にして塗膜の耐クラック性と塗膜の木質材への付着性を評価した。評価の結果を第1表に示す。
実施例3
バーノックDN901Sを820部、プラクセルFA2Dを180部用いる以外は実施例1と同様にしてウレタンアクリレートを得た。これをUA3と略記する。UA3を用いた以外は実施例1と同様にして本発明の木質材被覆用樹脂組成物3を調製した。木質材被服用樹脂組成物2中のイソシアネート基の含有率は樹脂成分換算で17.2%であり、アクリロイル基の含有率は1.4%であった。実施例1と同様にして塗膜の耐クラック性と塗膜の木質材への付着性を評価した。評価の結果を第1表に示す。
比較例1
バーノックDN901Sを440部、プラクセルFA2Dを560部用いる以外は実施例1と同様にしてウレタンアクリレートを得た。これをua1と略記する。ua1を用いた以外は実施例1と同様にして比較対照用木質材被覆用樹脂組成物1′を調製した。比較対照用木質材被覆用樹脂組成物1′中のイソシアネート基の含有率は樹脂成分換算で3.4%であり、アクリロイル基の含有率は4.4%であった。実施例1と同様にして塗膜の耐クラック性と塗膜の木質材への付着性を評価した。評価の結果を第1表に示す。
比較例2
バーノックDN901Sを940部、プラクセルFA2Dを60部用いる以外は実施例1と同様にしてウレタンアクリレートを得た。これをua2と略記する。ua2を用いた以外は実施例1と同様にして比較対照用木質材被覆用樹脂組成物2′を調製した。比較対照用木質材被覆用樹脂組成物2′中のイソシアネート基の含有率は樹脂成分換算で21%であり、アクリロイル基の含有率は0.5%であった。実施例1と同様にして塗膜の耐クラック性と塗膜の木質材への付着性を評価した。評価の結果を第1表に示す。
比較例3
バーノックDN901Sの代わりにタケネートD178N(三井武田ケミカル株式会社製のヘキサメチレンジイソシアネートのアロハネート体。イソシアネート基の含有率19.2%。)880部を、プラクセルFA2Dの代わりにヒドロキシエチルアクリレートを120部用いる以外は実施例1と同様にしてウレタンアクリレートを得た。これをua3と略記する。ua3を用いた以外は実施例1と同様にして比較対照用木質材被覆用樹脂組成物3′を調製した。比較対照用木質材被覆用樹脂組成物3′中のイソシアネート基の含有率は樹脂成分換算で12.6%であり、アクリロイル基の含有率は2.7%であった。実施例1と同様にして塗膜の耐クラック性と塗膜の木質材への付着性を評価した。評価の結果を第1表に示す。
Figure 2005336250

Claims (8)

  1. イソシアネート基を含有するイソシアヌレート(A)とアルキレン基及び水酸基を含有する(メタ)アクリル酸エステル(B)とをイソシアネート基が水酸基に対して過剰となる条件で反応させて得られるウレタン(メタ)アクリレート樹脂を含有することを特徴とする木質材被覆用樹脂組成物。
  2. 未反応のイソシアヌレート(A)を含有する請求項1記載の木質材被覆用樹脂組成物。
  3. イソシアネート基の含有率が樹脂分換算で4〜20重量%である請求項2記載の木質材被覆用樹脂組成物。
  4. 前記イソシアヌレート(A)が脂肪族系ジイソシアネートを3量化して得られるものである請求項2記載の木質材被覆用樹脂組成物。
  5. 前記イソシアヌレート(A)が直鎖脂肪族系ジイソシアネートを3量化して得られるものである請求項2記載の木質材被覆用樹脂組成物。
  6. 前記直鎖脂肪族系ジイソシアネートがヘキサメチレンジイソシアネートである請求項5記載の木質材被覆用樹脂組成物。
  7. 前記(メタ)アクリル酸エステル(B)が下記一般式(1)で表されるものである請求項5記載の木質材被覆用樹脂組成物。
    Figure 2005336250
    (式中Rは水素原子またはメチル基を表す。nは1〜7であり、mは1〜4である。)
  8. 更に光開始剤を含有する請求項1〜7のいずれか1項記載の木質材被覆用樹脂組成物。
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