JP5236059B2 - 連鎖移動剤 - Google Patents
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Description
−NH−COO−
(式2)
−NH−CO−NH−
(式3)
−N=C=O
・UP−1:合成品(合成例1を後述する。)
・UP−2:合成品(合成例2を後述する。)
・UP−3:合成品(合成例3を後述する。)
・N3600:住化バイエルウレタン社製、商品名「デスモジュールN3600」(イソシアネート基を有する化合物として市販品を用いた。)
攪拌機を備えた反応容器に、数平均分子量が400のポリプロピレングリコール80g(200mmol)、ヘキサメチレンジイソシアネート40g(238mmol)とジブチルスズジラウレート0.05gを仕込み、攪拌しながら液温度を室温から50℃まで1時間かけて上げた。その後少量をサンプリングしFT−IRを測定して2300cm−1付近のイソシアネート基の吸収を確認しながら、50℃にて攪拌を続けた。FT−IRの吸収面積から残留イソシアネート基の含有量を計算し、反応前と比較して約15%まで減少して変化が無くなった時を反応終了とし、無色透明粘調性液体を得た。これをUP−1とする。UP−1は数平均分子量約3000、末端がイソシアネート基の含ウレタン結合化合物である。
攪拌機を備えた反応容器に、UP−1を100g(33mmol)と2−ヒドロキシエチルアクリレート8.2g(70.6mmol)、ジブチルスズジラウレート0.05g、ペンタエリトリトールテトラキス[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオナート]0.02gを仕込み、攪拌しながら液温度を室温から50℃まで1時間かけて上げた。その後少量をサンプリングしFT−IRを測定して2300cm−1付近のイソシアネートの吸収を確認しながら、50℃にて攪拌を続けた。FT−IRの吸収面積から残留イソシアネート基の含有量を見積り、その吸収が消失した時を反応終了とし、無色透明粘調性液体を得た。これをUP−2とする。UP−2は数平均分子量約3200、末端がアクリレート基の含ウレタン結合化合物である。
攪拌機を備えた反応容器に、1,11−ジアミノ−3,6,9−トリオキサウンデカン40g(208mmol)、ヘキサメチレンジイソシアネート42g(250mmol)を仕込み、攪拌しながら液温度を室温から50℃まで1時間かけて上げた。その後少量をサンプリングしFT−IRを測定して2300cm−1付近のイソシアネート基の吸収を確認しながら、50℃にて攪拌を続けた。FT−IRの吸収面積から残留イソシアネート基の含有量を計算し、反応前と比較して約15%まで減少して変化が無くなった時を反応終了とし、無色透明粘調性液体を得た。これをUP−3とする。UP−3は数平均分子量約2000、末端がイソシアネート基の含尿素結合化合物である。
・BPDZ:ビス(2,4−ペンタンジオナト)亜鉛(II)
・CDEDTC:ジエチルジチオカルバミン酸銅(II)
・DBTDL:ジラウリン酸ジブチルスズ
・BPDC:ビス(2,4−ペンタンジオナト)コバルト(II)
・BTCN:ジブチルジチオカルバミン酸ニッケル(II)
表2に示す成分組成A−1〜A−4の紫外線硬化材料に、表1の実施例1〜12の連鎖移動剤を表3に示す配合量で添加して紫外線硬化性組成物を調製した。この組成物の硬化性の試験を行った。試験は、硬化性と暗部硬化性について行った。この試験結果を表3に示す。また比較のために、実験例20〜25として、表4に示す組成の紫外線硬化性組成物について硬化性の試験を行った。試験結果を表4に示す。尚、実験例20〜25の詳細、紫外線硬化性材料、硬化性の試験方法は下記の通りである。
表2のA−2に示す紫外線硬化材料のみを用いて試験を行った。
実施例2の連鎖移動剤(B−1)のみを用いて試験を行った。
実験例2で用いた実施例2の連鎖移動剤(B−2)を比較例1の材料(C−1)に代えた以外は実験例2と同様にして試験を行った。
実験例2で用いた実施例2の連鎖移動剤(B−2)を比較例2の材料(C−2)に代えた以外は実験例2と同様にして試験を行った。
実験例2で用いた実施例2の連鎖移動剤(B−2)を既知の連鎖移動剤として2−メルカプトベンズイミダゾール(MBI)代えた以外は実験例2と同様にして試験を行った。MBIは、前記非特許文献1に記載されているメルカプト基含有連鎖移動剤の例である。
実験例2で用いた実施例2の連鎖移動剤(B−2)を既知の連鎖移動剤として2,4−ジフェニル−4−メチル−1−ペンテン(DPMP)に代えた以外は実験例2と同様にして試験を行った。DPMPは前記特許文献2に記載されているα−メチルスチレン二量体構造を持つ連鎖移動剤の例である。
〔(メタ)アクリレート〕
・IBA:イソボルニルアクリレート
・DPGA:ジプロピレングリコールジアクリレート
・UP−2:合成品(合成例2に記載したもの。)
・HCHPK:1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン
・EANT:2−エチルアントラキノン
紫外線硬化性組成物を、内径5mm、高さ50mmのガラス管に、液面の高さが20mmになるように入れ、側面からUVランプ(SEN特殊光源社製100mW/cm2)で10秒間紫外線照射を行った。その後、1分間室温で放置した後、上部から1.5mm径のガラス棒を挿入し、硬化しているか否かを判断した。この際、液面より下にガラス棒を挿入できなかったものに関しては硬化していると判断し「○」とし、ガラス棒を液面より下に容易に挿入できたものに関しては「×」とした。
紫外線硬化性組成物を、内径5mm、高さ50mmのガラス管に、液面の高さが20mmになるように入れ、内容物の上部半分(10mm)をアルミ箔で包み、遮光部分を作成した。その後、側面からUVランプ(SEN特殊光源社製100mW/cm2)で10秒間紫外線照射を行った。その後、室温まで戻すため20分間室温で放置した後、上部から1.5mm径のガラス棒を挿入し硬化部の確認を行うことによって、紫外線照射面と遮光面の境界から上部(非照射部)に進んだ硬化部の距離を計測した。なお、硬化しているか否かは、硬化性の試験と同様の評価とした。
物質内のラジカルは、電子スピン共鳴(ESR)装置での検出が可能であるため、以下の方法で連鎖移動剤に保持されたラジカルの検出を行い、その寿命を確認した。
(1)表2に示す紫外線硬化材料(A−2)を内径5mm、高さ50mmのガラス管に液面の高さが20mmになるように入れる。
(2)更に連鎖移動剤として、表1に示す実施例2の連鎖移動剤(B−2)を、マイクロピペットを使用して、ガラス管の上方から内部に緩やかに加え、紫外線硬化材料と連鎖移動剤との2層の液状物の状態にする。
(3)この2層の液状物に対し、UV(紫外線)ランプ(SEN特殊光源社製、
100mW/cm2)で10秒間紫外線照射を行う。
(4)紫外線照射後、素早く連鎖移動剤を分離し、分離した連鎖移動剤から20μLサンプリングして測定サンプルとして、紫外線照射2分後のESR測定を行う。測定条件は、JES−FA200、POWER 2.0mW、SWEEP TIME 30secである。
(5)上記の測定サンプルを室温で更に2時間放置した後、紫外線照射2時間後のESR測定を上記紫外線照射2分後の測定と同様の条件で行う。
尚、比較のために、表2の比較例2の含イソシアネート基化合物(C−2)と、既知の連鎖移動剤として2,4−ジフェニル−4−メチル−1−ペンテン(DPMP)についても、同様にラジカル保持性の試験を行った。
図1は実施例2の連鎖移動剤(B−2)のESR測定結果を示すチャートである。図1のチャートに示すように、実施例2の連鎖移動剤(B−2)は、紫外線照射2分後のESR測定では、g値2.023、2.009、2.005、1.986付近に4本の有機ラジカルのピークが検出された。図2は、ピーク強度と室温放置時間の関係を示すグラフである。図2に示すように、紫外線照射2時間後においても、有機ラジカルのピーク強度は80%程度までしか減衰していなかった。この結果は、本発明の連鎖移動剤は、ラジカルを長時間安定に保持できることを示している。すなわち本発明の連鎖移動剤を紫外線硬化材料に添加することにより、紫外線の照射等により発生したラジカルが、本発明の連鎖移動剤を介して紫外線硬化材料中を拡散し、照射光が届かない暗部等を硬化させることが可能であることを裏付けるものである。
Claims (4)
- (a)成分としてウレタン結合、尿素結合、イソシアネート基から選択される少なくとも1種を1個以上含む化合物と、(b)成分として含金属化合物とを有し、前記(a)成分100質量部に対して前記(b)成分の配合量が0.0005質量部以上であることを特徴とする連鎖移動剤。
- 前記(b)成分が、スズ、銅、亜鉛、コバルト、ニッケルから選択される少なくとも1種の金属を含む含金属化合物であることを特徴とする請求項1記載の連鎖移動剤。
- 前記(a)成分と前記(b)成分の配合比が、質量比で(a)成分:(b)成分=100:0.001〜100:10の範囲内であることを特徴とする請求項1または請求項2記載の連鎖移動剤。
- ラジカル重合性材料に添加されて、ラジカル発生のない箇所の硬化性を向上させるために用いられることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の連鎖移動剤。
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