JP2013060522A - 連鎖移動剤 - Google Patents

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Abstract

【課題】ラジカル重合反応において、従来の連鎖移動剤には無い高い連鎖移動効率を有し、連鎖移動剤分子近辺に留まらずに、ラジカル発生が全く無い箇所においても重合反応の開始、進行が達成できる連鎖移動剤を提供する。
【解決手段】連鎖移動剤は、(a)成分としてウレタン結合、尿素結合、イソシアネート基から選択される少なくとも1種を1個以上含む化合物と、(b)成分として金属化合物とを有し、ラジカル発生のない箇所の硬化性を向上させるために用いられる。
【選択図】なし

Description

本発明は、連鎖移動剤に関し、特に紫外線硬化性組成物等のラジカル重合性材料に添加して硬化性を改良するのに好適に用いられる連鎖移動剤に関するものである。
種々の材料構築において、重合反応は重要であり、その中でもラジカル重合反応は反応速度が速く、原料の種類も豊富であるため、広く用いられている方法である。
すなわち、ラジカルを発生する化合物をアクリレート誘導体の二重結合を持つモノマーやオリゴマーに加えて重合反応を開始、進行させる方法であり、多くの場合、反応速度が速く長期間加熱の必要もない。
これはラジカルの高い反応活性に起因するものであるが、その反面、寿命が非常に短く、酸素などで容易に失活してしまい、ラジカルを発生させた領域以外での重合反応は起こらない。
また発生させるラジカル量に部分的なムラがあると、重合物の分子量にもムラを生じ、信頼性の高い材料を得ることができなくなってしまうという欠点もある。
上記欠点に対し、発生したラジカルを捕捉し、発生ラジカル量が少ない箇所、またはラジカル発生の無い箇所まで運搬する機構が考えられている。そのような機構に対しては、連鎖移動剤が用いられている。
連鎖移動剤は、特殊な構造を持ち、ラジカルの捕捉、または運搬を担うことができる。それらの連鎖移動剤の化学構造としては、チオール系化合物等の硫黄原子を分子内に持つ化合物、α−メチルスチレン二量体、メタクリル酸エステルn量体、イミダゾール系化合物の芳香系窒素原子を持つ化合物が検討されており、以下の特許文献1〜4、非特許文献1〜4にも記載されている。
特開2003−321506号公報 特表2005−508412号公報 特開2000−355605号公報 特開2006−176587号公報
「マクロモレキュラー ケミストリー アンド フィジックス(Macromolecular Chemistry and Physics)」2009年、第210巻、p.311〜319 小川哲夫、「塗料の研究」、関西ペイント株式会社、2001年10月、第137号、p.11〜17 樽本直浩、高原茂、「日本印刷学会誌」、2006年、第43巻、第2号、p.26〜32 「ジャーナル オブ ポリマー サイエンス:パートA:ポリマー ケミストリー(Journal of Polymer Science:Part A:Polymer Chemistry)」2009年、第47巻、p.576〜588
上記特許文献1および非特許文献1に記載の方法は、メルカプト基、ジスルフィド基を持つ化合物を連鎖移動剤として用いる方法であるが、特有の臭気が問題となる。
上記特許文献2および非特許文献2に記載の方法は、α−メチルスチレン2量体を連鎖移動剤として用いる方法であるが、連鎖移動効率が悪く、多量の添加が必要となる上、残留連鎖移動剤により耐候性が低下する。
上記特許文献3および特許文献4に記載の方法は、メタクリル酸n量体を連鎖移動剤として用いる方法であるが、重合物の分子量を制御する方法で用いられるもので、ラジカル発生の無い箇所までへの連鎖移動能は無い。
上記非特許文献3および非特許文献4に記載の方法は、イミダゾール、N−メチルピコリニウム等の芳香族窒素化合物を連鎖移動剤に用いる方法である。これらの化合物は、塩基性が強い上、酸化され易いため、重合物の保存安定性に悪影響を及ぼす。
また上記特許文献1〜4および非特許文献1〜4の全てにおいて、重合反応や重合物の分子量分布を均一化させることに及ぼす効果は述べられているが、発生したラジカルをある程度の距離を移動させ、ラジカル発生の無い箇所で重合反応を開始、または進行させるという特性は示されていない。
すなわち従来の連鎖移動剤とは、重合に関わるラジカルを捕捉して近辺のラジカル重合度を均一化させる効果を期待して用いられるものであり、重合物の分子量調整剤としての役割をもつものと言える。
本発明は、ラジカル重合反応において、従来の連鎖移動剤には無い高い連鎖移動効率を有し、連鎖移動剤分子近辺に留まらずに、ラジカル発生が全く無い箇所においても重合反応の開始、進行が達成できる連鎖移動剤を提供することを課題とする。
本願発明者は、上記課題を解決するために検討した結果、ウレタン結合、尿素結合、イソシアネート基から選択される少なくとも1種を1個以上含む化合物と、含金属化合物とを有するものが、連鎖移動剤として用いることが可能であることを見出した。すなわち本発明の連鎖移動剤は、(a)成分としてウレタン結合、尿素結合、イソシアネート基から選択される少なくとも1種を1個以上含む化合物と、(b)成分として含金属化合物とを有すること要旨とするものである。
上記の連鎖移動剤は、前記(b)成分が、スズ、銅、亜鉛、コバルト、ニッケルから選択される少なくとも1種の金属を含む含金属化合物であることが好ましい。
上記の連鎖移動剤は、前記(a)成分と前記(b)成分の配合比が、質量比で(a)成分:(b)成分=100:0.001〜100:10の範囲内であることが好ましい。
上記の連鎖移動剤は、ラジカル重合性材料に添加されて、ラジカル発生のない箇所の硬化性を向上させるために用いられることが好ましい。
本発明の連鎖移動剤は、ウレタン結合、尿素結合、イソシアネート基から選択される少なくとも1種を1個以上含む化合物と、含金属化合物とを有することにより、含金属化合物の金属にウレタン結合、尿素結合、イソシアネート基に含まれる窒素原子、酸素原子を介して、金属錯体複合体を形成する。この金属錯体複合体を連鎖移動剤として用いることができる。
本発明の連鎖移動剤は、発生したラジカルを安定化した上で、分子間または分子内伝達機能を発揮することができる。そのため本発明の連鎖移動剤をラジカル重合性材料に添加することにより、従来の連鎖移動剤を添加した場合と異なる重合反応性を付加することができる。
すなわち、ラジカル重合性材料を含む系に本発明の連鎖移動剤が存在する状態で重合反応を行うと、本発明の連鎖移動剤が系内に発生したラジカルを、ラジカルの発生のない箇所にまで瞬時に伝達する。その結果、ラジカル重合性材料におけるラジカル発生のない箇所においても、重合反応が開始し、ラジカル重合反応を進行させることができる。
例えば、ラジカル重合性材料として紫外線硬化材料を用いる場合、従来、紫外線が届かない暗部では、ラジカル発生がなく、暗部を硬化させることが困難であった。これに対し、紫外線硬化材料に本発明の連鎖移動剤を添加することにより、連鎖移動剤により暗部にラジカルが連鎖移動して暗部を硬化させることが可能となった。
このように本発明の連鎖移動剤を使用することで、硬化直前に硬化剤を混合する作業工程や、照射後に加熱や湿気硬化等により暗部を硬化させる工程等が不要であり、硬化作業を短時間で行うことが可能であり、硬化作業性についても優れているものである。
本発明の連鎖移動剤をラジカル重合性材料に添加して使用する場合、照射光が届かない部分でもラジカル重合性材料を確実に硬化させることができるので、従来は使用できなかった紫外線照射の影となる部分等を含む形状であっても、確実に硬化可能である。そのため硬化物の形状が限定されることなく、幅広い硬化物の形状に対応することができる。
また、ラジカル重合性材料が、紫外線の透過を阻害する材料を含む場合であっても、本発明の連鎖移動剤を前記ラジカル重合性材料に添加することで、ラジカル重合性材料の内部まで確実に硬化させることができる。
連鎖移動剤(B−2)のESR測定結果を示すチャートである。 連鎖移動剤のESR測定のピーク強度と室温放置時間の関係を示すグラフである。
以下、本発明の実施形態について詳細に説明する。本発明の連鎖移動剤は、(a)成分としてウレタン結合、尿素結合、イソシアネート基から選択される少なくとも1種を分子中に1個以上含む、窒素原子と酸素原子を有する化合物(以下、1個以上のウレタン結合、尿素結合またはイソシアネート基を含む化合物ということもある)と、(b)成分として含金属化合物とを有する。本発明の連鎖移動剤は、ラジカル重合性材料に添加されることで、ラジカル発生のない箇所まで瞬時に伝達し、重合反応を開始、進行させることができる。すなわち、本発明の連鎖移動剤は、ラジカル重合性材料に添加されて、硬化性を向上させるために用いることができる。
(a)成分の1個以上のウレタン結合、尿素結合、イソシアネート基を含む化合物は、下記(式1)で示されるウレタン結合部、下記(式2)で示される尿素結合部、下記(式3)で示されるイソシアネート基から選択される少なくとも1種を1分子中に1個以上含有すれば、特に制限されることなく、従来から公知のものを用いることができる。
(式1)
−NH−COO−
(式2)
−NH−CO−NH−
(式3)
−N=C=O
上記(a)成分の1個以上のウレタン結合、尿素結合、イソシアネート基を含む化合物の具体例としては、各種ポリウレタン、各種ポリ尿素、含イソシアネート化合物等が挙げられる。上記各種ポリウレタン、各種ポリ尿素は、それぞれ下記の含イソシアネート化合物と、水酸基(−OH)含有化合物、アミン(−NH)含有化合物等を反応させることで得られるものである。
含イソシアネート化合物は、そのまま上記(式3)のイソシアネート基を含む化合物として用いることができるし、下記に示す水酸基含有化合物、アミン含有化合物等と反応させることで各種ポリウレタン、各種ポリ尿素として用いる事ができる。
含イソシアネート化合物としては、例えば、下記の化合物が挙げられる。メチレンジイソシアネート、エチレンジイソシアネート、テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、ドデカメチレンジイソシアネート、2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、リジンジイソシアネート(LDI)、1,3,6−ヘキサメチレントリイソシアネート等の脂肪族イソシアネート。水素添加−4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート(水添MDI)、水素添加−キシリレンジイソシアネート(水添XDI)、1,4−シクロヘキサンジイソシアネート、水素添加−2,4−トリレンジイソシアネート(水添TDI)、イソホロンジイソシアネート(IPDI)、ノルボルネンジイソシアネート(NBDI)等の脂環族イソシアネート。キシリレンジイソシアネート(XDI)、テトラメチルキシリレンジイソシアネート(TMXDI)等の芳香脂肪族イソシアネート。1,4−ジフェニルジイソシアネート、2,4または2,6−トリレンジイソシアネート(TDI)、2,4または4,4−ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、1,5−ナフタレンジイソシアネート(NDI)、3,3’−ジメチル−4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、O−トリジンジイソシアネート、ポリフェニルメタンポリイソシアネート(粗製MDI)、トリフェニルメタントリイソシアネート、トリス(イソシアネートフェニル)チオフォスフェート等の芳香族イソシアネート等のポリイソシアネート。含イソシアネート化合物としては、更にこれらポリイソシアネートを水と反応させて得られるビウレット型ポリイソシアネート、トリメチロールプロパン等の多価アルコールと反応させて得られるアダクト型ポリイソシアネート、多価イソシアネートを一部ポリエステルやポリエーテル誘導体と重合させた液状プレポリマー、イソシアヌレート化して得られる多量体等が挙げられ、これらは単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
各種ポリウレタンを得るために含イソシアネート化合物と反応させる水酸基含有化合物としては、末端に水酸基を持つ炭素鎖1〜30のアルコール類、末端ジオールの(ポリ)エチレングリコール、末端ジオールの(ポリ)プロピレングリコール、末端ジオールの(ポリ)ヘキサメチレングリコール、末端ジオールの(ポリ)カプロラクトン、末端ジオールの(ポリ)エステル(ポリ)オール、末端ジオールの(ポリ)アミド、末端ジオールの(ポリ)エステル等が挙げられる。
各種ポリウレタンは、最終的に硬化材料中に混合された場合に溶解もしくは懸濁状態になればよいので、必ずしも液状である必要は無いが、混合のし易さから、液状であることが好ましく、この際に用いられる水酸基含有化合物としては、分子量10万以下の液状化合物である事が好ましい。
各種ポリ尿素を得るために含イソシアネート化合物と反応させるアミン含有化合物としては、末端に1級または2級のアミノ基を持つ炭素鎖1〜30のアミン類、末端ジアミンの(ポリ)エチレングリコール、末端ジアミンの(ポリ)プロピレングリコール、末端ジアミンの(ポリ)ヘキサメチレングリコール、末端ジアミンの(ポリ)カプロラクトン、末端ジアミンの(ポリ)エステル(ポリ)オール、末端ジアミンの(ポリ)アミド、末端ジアミンの(ポリ)エステル等が挙げられる。
各種ポリ尿素は、最終的に硬化材料に混合された場合に溶解もしくは懸濁状態になればよいので、必ずしも液状である必要は無いが、混合のし易さから、液状であることが好ましく、この際に用いられるアミン含有化合物としては、分子量10万以下の液状化合物である事が好ましい。
また、ポリウレタン、ポリ尿素化合物は、必要に応じて重合後に末端基を(チオ)エーテル、(チオ)エステル、アミド、(チオ)ウレタン、(チオ)尿素、N−アルキル結合等によって、アルキル基や(メタ)アクリル基、エポキシ基、オキサゾリル基、カルボニル基、チオール基、チオエーテル基、チオエステル基、リン酸(エステル)基、ホスホン酸(エステル)基、カルボン酸(エステル)基等で封止されていても良い。
前記、ウレタン結合、尿素結合、イソシアネート基は、複数の種類が結合されていても、或いは末端基が組み合わせられること等により分子中に含有されていても良い。
前記1個以上のウレタン結合、尿素結合またはイソシアネート基を含む化合物と複合されて連鎖移動触媒を構成する(b)成分の含金属化合物の金属としては、スズ、銅、亜鉛、コバルト、ニッケルの中から選択される1種類、あるいは複数種類の金属が好ましく用いられる。(b)成分の含金属化合物は、1種類または複数種類の上記金属が、金属塩または錯体の形で構成分子中に含有されていれば、特に制限されることなく、従来から公知のものを用いることができる。
前記金属塩としては、前記金属種のカルボン酸塩、りん酸塩、スルホン酸塩、塩酸塩、臭素酸塩、(過)(亜)塩素酸塩等の金属塩の形態が挙げられる。
前記金属錯体としては、前記金属種と配位結合形成し得る有機配位子と1:1〜1:4(金属:配位子)で配位し安定化されたものであれば特に制限されることなく、従来から公知のものを用いることができる。
前記(b)成分の含金属化合物の具体例として、ビス(2,4-ペンタンジオナト)スズ、ジブチルスズビス(トリフルオロメタンスルホナート)、ジブチルスズジアセタート、ジラウリン酸ジブチルスズ、ジブチルスズマレアート、フタロシアニンスズ(IV)ジクロリド、テトラブチルアンモニウムジフルオロトリフェニルスズ、フタロシアニンスズ(II)、トリブチル(2-ピリジル)スズ、トリブチル(2-チエニル)スズ、酢酸トリブチルスズ、トリブチル(トリメチルシリルエチニル)スズ、トリメチル(2-ピリジル)スズ、ビス(ヘキサフルオロアセチルアセトナト)銅(II)、ビス(2,4-ペンタンジオナト)銅(II)、ビス(1,3-プロパンジアミン)銅(II)ジクロリド、ビス(8-キノリノラト)銅(II)、ビス(トリフルオロ-2,4-ペンタンジオナト)銅(II)、ビス(2-ヒドロキシエチル)ジチオカルバミン酸銅(II)、ジエチルジチオカルバミン酸銅、ジメチルジチオカルバミン酸銅(II)、エチレンジアミン四酢酸銅(II)二ナトリウム、フタロシアニン銅(II)、ジクロロ(1,10-フェナントロリン)銅(II)、フタロシアニン銅、テトラ-4-tert-ブチルフタロシアニン銅、テトラキス(アセトニトリル)銅(I)ヘキサフルオロホスファート、ナフテン酸銅、ビス[2-(2-ベンゾチアゾリル)フェノラト]亜鉛(II)、ビス[2-(2-ベンゾオキサゾリル)フェノラト]亜鉛(II)、ビス(2-ヒドロキシエチル)ジチオカルバミン酸亜鉛(II)、ビス(2,4-ペンタンジオナト)亜鉛(II)、ビス(8-キノリノラト)亜鉛(II)、ビス(テトラブチルアンモニウム)ビス(1,3-ジチオール-2-チオン-4,5-ジチオラト)亜鉛コンプレックス、エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム亜鉛、ジベンジルジチオカルバミン酸亜鉛(II)、ジブチルジチオカルバミン酸亜鉛(II)、ジエチルジチオカルバミン酸亜鉛、ジメチルジチオカルバミン酸亜鉛、フタロシアニン亜鉛、ナフテン酸亜鉛、ビス(シクロペンタジエニル)コバルト(III)ヘキサフルオロホスファート、[1,1'-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]コバルト(II)ジクロリド、ビス(ヘキサフルオロアセチルアセトナト)コバルト(II)、(1R,2R)-N,N'-ビス[3-オキソ-2-(2,4,6-トリメチルベンゾイル)ブチリデン]-1,2-ジフェニルエチレンジアミナトコバルト(II)、(1S,2S)-N,N'-ビス[3-オキソ-2-(2,4,6-トリメチルベンゾイル)ブチリデン]-1,2-ジフェニルエチレンジアミナトコバルト(II)、ビス(2,4-ペンタンジオナト)コバルト(II)、ビス(トリフルオロ-2,4-ペンタンジオナト)コバルト(II)、フタロシアニンコバルト(II)、エチレンジアミン四酢酸二ナトリウムコバルト、ヘキサアンミンコバルト(III)クロリド、N,N'-ジサリチラルエチレンジアミンコバルト(II)、[5,10,15,20-テトラキス(4-メトキシフェニル)ポルフィリナト]コバルト(II)、トリス(2,4-ペンタンジオナト)コバルト(III)、ナフテン酸コバルト、[1,2-ビス(ジフェニルホスフィノ)エタン]ニッケル(II)ジクロリド、ビス(ジチオベンジル)ニッケル(II)、ビス(ヘキサフルオロアセチルアセトナト)ニッケル(II)、ビス(2,4-ペンタンジオナト)ニッケル(II)、ビス(テトラブチルアンモニウム)ビス(マレオニトリルジチオラト)ニッケル(II)コンプレックス、ビス(トリシクロヘキシルホスフィン)ニッケル(II)ジクロリド、ビス(トリフェニルホスフィン)ニッケル(II)ジクロリド、ブロモ[(2,6-ピリジンジイル)ビス(3-メチル-1-イミダゾリル-2-イリデン)]ニッケルブロミド、エチレンジアミン四酢酸二ナトリウムニッケル(II)、ジブチルジチオカルバミン酸ニッケル(II)、ジエチルジチオカルバミン酸ニッケル等が挙げられる。これらは、1種単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記(b)成分の含金属化合物の形態としては、ラジカル重合性材料において最終的に均一状態になればよいので、必ずしも有機物への溶解性が高い必要は無いが、混合のし易さや保存時の沈殿を防ぐことから、有機酸塩または金属錯体状であることが好ましい。
前記(b)成分の含金属化合物は、前記(a)成分のウレタン結合、尿素結合またはイソシアネート基を含む化合物と複合化することで連鎖移動剤を構成することができる。
前記(a)成分と前記(b)成分を複合化する方法は、両成分を常温、または加温条件で混合すれば良く、特に限定されないが、上記各成分を、減圧下または窒素等の不活性ガス雰囲気下で、適当な温度にて、混合ミキサー等のかくはん装置を用いて十分に攪拌または混練し、溶解させるか、均一に分散させる方法を用いることが好ましい。
前記(a)成分と前記(b)成分の配合比としては、質量比で、(a):(b)=100:0.001〜100:10の範囲内であることが好ましく、更に好ましくは、(a):(b)=100:0.005〜100:5の範囲内である。(b)成分の含金属化合物の配合量が多過ぎると、含金属化合物が不溶物となり、構成された連鎖移動剤保存中に沈殿を生じ、またラジカル重合性材料の反応物(重合物)中に残存すると重合物の物性を損なう虞がある。また(b)成分が多すぎると、紫外線硬化材料に添加された時に紫外光の透過を阻害するため、硬化反応を阻害してしまう結果となる虞がある。一方(b)成分の配合量が少な過ぎると、複合体として作用しきれずに連鎖移動剤としての機能が低下してしまう虞がある。
本発明の連鎖移動剤は、(a)成分および(b)成分に、メルカプト基、ジスルフィド基などの硫黄原子を有する基を含有しないことが好ましい。連鎖移動剤が、硫黄原子を含有しない化合物から構成されている場合、ラジカル硬化性材料に添加した際に臭気が問題になることがない。
本発明の連鎖移動剤は、本発明の目的を損なわない範囲で、必要に応じて各種の添加剤を含有することができる。前記添加剤としては、例えば、安定化剤、可塑剤、軟化剤、顔料、染料、耐電防止剤、難燃剤、増感剤、分散剤、溶剤、抗菌抗カビ剤等が挙げられる。
前記安定化剤としては、老化防止剤、酸化防止剤、脱水剤等が挙げられる。例えばヒンダードフェノール系化合物、ヒンダードアミン系化合物(老化防止剤)、ブチルヒドロキシトルエン、ブチルヒドロキシトルエン、ブチルヒドロキシアニソール、トリフェニルフォスフェート等(酸化防止剤)、無水マレイン酸、無水フタル酸、ベンゾフェノンテトラカルボン酸二水物、生石灰、カルボジイミド誘導体、ステアリルクロライド等の酸クロライド(脱水剤)が挙げられる。また少量のメタキノン等の重合禁止剤等も安定化剤として使用することができる。
但し、前記安定化剤は、ほとんどのものがラジカル連鎖に負の影響を与えるので、極微量の添加が好ましい。
前記可塑剤としては、アジピン酸ジオクチル、セバシン酸ジブチル、セバシン酸ジエチルヘキシル、コハク酸イソデシル、ジエチレングリコールジペンゾエート、ペンタエリスリトールエステル、オレイン酸ブチル、アセチルリシノール酸メチル、リン酸トリクレジル、リン酸トリオクチル、アジピン酸プロピレングリコールポリエステル、アジピン酸ブチレングリコールポリエステル、フェノール、ラウリル酸、ステアリン酸、ドコサン酸、パラフィン系オイル、ナフテン系オイル、アロマ系オイル等が挙げられる。
前記軟化剤としては、例えば、N−ビニルピロリドン、N−ビニルカプロラクタム等のビニル基含有ラクタム、ヒドロキシブチルビニルエーテル、ラウリルビニルエーテル、セチルビニルエーテル、2−エチルヘキシルビニルエーテル等が挙げられる。
前記顔料としては、例えば、二酸化チタン、酸化亜鉛、群青、ベンガラ、リトポン、鉛、カドミウム、鉄、コバルト、アルミニウム、塩酸塩、硫酸塩等の無機顔料、アゾ顔料、銅フタロシアニン顔料等の有機顔料が挙げられる。
前記帯電防止剤としては、例えば、第四級アンモニウム塩、ポリグリコール、エチレンオキサイド誘導体等の親水性化合物が挙げられる。
前記難燃剤としては、例えば、クロロアルキルホスフェート、ジメチル・メチルホスホネート、臭素・リン化合物、アンモニウムポリホスフェート、ネオペンチルブロマイド−ポリエーテル、臭素化ポリエーテルが挙げられる。
前記増感剤としては、ジメチルホルムアミド、N−メチルピロリドン、トリエチルアミン、ジエチルアミン、N−メチルジエタノールアミン、エタノールアミン、4−ジメチルアミノ安息香酸、4−ジメチルアミノ安息香酸メチル、4−ジメチルアミノ安息香酸エチル、4−ジメチルアミノ安息香酸イソアミル、市販品としてユベクリルP102、103、104、105(以上、UCB社製)等が挙げられる。
前記分散剤としては、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリエチレングリコールオクチルフェニルエーテル等の界面活性剤が挙げられる。
前記溶剤としては、連鎖移動剤を溶解させ、粘度を下げるもの、相溶性を高めるものであれば良く、具体的にはテトラヒドロフラン、ジメチルホルムアミド、酢酸エチル、メチルエチルケトンなどの極性溶剤、ジクロロエタン、トリクロロベンゼンなどの塩素系溶剤が挙げられる。
前記の各添加剤は適宜、組み合わせて用いることができ、混合方法としては特に限定されないが、前記各成分を、減圧下または窒素等の不活性ガス雰囲気下で、混合ミキサー等のかくはん装置を用いて十分に攪拌または混練し、溶解させるか均一に分散させる方法が好ましい。
本発明の連鎖移動剤は、ラジカル重合性材料に添加されて、硬化性を向上させるために用いることができる。前記ラジカル重合性材料としては、例えば、紫外線硬化材料が好ましい。
前記紫外線硬化材料としては、既存の紫外線硬化材料を用いることができる。具体的には、(メタ)アクリレート等の硬化性モノマー、オリゴマー等と光重合開始剤の混合物を基本組成物とし、紫外線が照射されることで硬化物が得られるものであれば使用することができる。尚、本発明において「(メタ)アクリレート」との記載はアクリレートおよび/またはメタクリレートの意味である。
紫外線硬化材料の硬化原理としては、紫外線(紫外光)を光重合開始剤が吸収して、ラジカル種等の活性種を発生させ、その活性種が(メタ)アクリレート等の炭素−炭素の2重結合をラジカル重合させ、硬化させるものである。しかし紫外線硬化材料は、通常の紫外線硬化では、紫外線が遮蔽される部分が未硬化になる。これに対し、本発明の連鎖移動剤を添加することにより、紫外線の照射により発生したラジカルを、連鎖移動剤が紫外線が遮蔽されてラジカル発生のない部分まで伝達し重合反応を開始させて、紫外線が遮蔽される部分を硬化させることができる。
前記(メタ)アクリレート化合物としては、分子中に1つ以上の(メタ)アクリレート基を有する化合物であれば特に制限されることなく、従来から公知のものを用いることができる。前記(メタ)アクリレート化合物の具体例として、イソボルニル(メタ)アクリレート、ボルニル(メタ)アクリレート、トリシクロデカニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル酸、ベンジル(メタ)アクリレート、4−ブチルシクロヘキシル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリロイルモルホリン、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリレート、イソオクチル(メタ)アクリレート、ノニル(メタ)アクリレート、デシル(メタ)アクリレート、イソデシル(メタ)アクリレート、ウンデシル(メタ)アクリレート、ドデシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、イソステアリル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、メトキシエチレングリコール(メタ)アクリレート、エトキシエチル(メタ)アクリレート、メトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテルアクリレート、ジアセトン(メタ)アクリルアミド、イソブトキシメチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、t−オクチル(メタ)アクリルアミド、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、7−アミノ−3,7−ジメチルオクチル(メタ)アクリレート、N,N−ジエチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド、等のモノ(メタ)アクリレート、ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ノナンジオールジ(メタ)アクリレート、デカンジオールジ(メタ)アクリレート、2−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオールジ(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−アクリロイロキシプロピルメタクリレート、ジプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレンングリコールジ(メタ)アクリレート、トリシクロデカンジメチロールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンポリオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンポリオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、9,9−ビス[4−(2−アクリロイルオキシエトキシ)フェニル]フルオレン、ポリエステルジ(メタ)アクリレート、トリス(2−ヒドキシエチル)イソシアヌレートトリ(メタ)アクリレート、トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレートジ(メタ)アクリレート、トリシクロデカンジメチロールジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAのEO付加物ジ(メタ)アクリレート、水添ビスフェノールAのEO付加物またはPO付加物のポリオールのジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAのジグリシジルエーテルに(メタ)アクリレートを付加させたエポキシ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジビニルエーテル物、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンEO付加物トリ(メタ)アクリレート、トリスアクリロイルオキシエチルフォスフェート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、テトラフルフリルアルコールオリゴ(メタ)アクリレート、エチルカルビトールオリゴ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールオリゴ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールオリゴ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンオリゴ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールオリゴ(メタ)アクリレート、(ポリ)ウレタン(メタ)アクリレート、(ポリ)ブタジエン(メタ)アクリレート等のポリ(メタ)アクリレート等を挙げることができる。これらは、一種単独で用いてもよいし、2種以上を併用して用いてもよい。
紫外線硬化材料に添加される光重合開始剤としては、紫外線を吸収してラジカル重合を開始させる化合物であれば特に制限されることなく、従来から公知のものを用いることができる。
上記光重合開始剤は、具体的には、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、キサントン、フルオレノン、ベンズアルデヒド、フルオレン、アントラキノン、エチルアントラキノン、トリフェニルアミン、カルバゾール、3−メチルアセトフェノン、4−クロロベンゾフェノン、4,4'−ジメトキシベンゾフェノン、4,4'−ジアミノベンゾフェノン、ミヒラーケトン、ベンゾインプロピルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンジルジメチルケタール、1−(4−イソプロピルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、チオキサントン、ジエチルチオキサントン、2−イソプロピルチオキサントン、2−クロロチオキサントン、2−メチル−1−〔4−(メチルチオ)フェニル〕−2−モルホリノ−プロパン−1−オン、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルフォスフィンオキサイド、ビス−(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−トリメチルペンチルフォスフィンオキサイド等が挙げられる。これらは、一種単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
また光重合開始剤は、市販品として、例えば、IRGACURE184、369、651、500、907、CGI1700、CGI1750、CGI1850、CG24−61;Darocure1116、1173,LucirinTPO(以上、BASF社製)、ユベクリルP36(UCB社製)等を用いることができる。
連鎖移動剤を紫外線硬化材料に添加する場合の混合方法としては特に限定されず、減圧下または窒素等の不活性ガス雰囲気下で、適当な温度にて、混合ミキサー等のかくはん装置を用いて十分に攪拌または混練し、溶解させるか均一に分散させる方法が好ましい。
紫外線硬化材料に対する連鎖移動剤の配合量は、特に限定されず、紫外線硬化材料の用途や、必要とする暗部硬化性等に応じて、適宜、添加することができる。
以下、本発明の実施例、比較例を示し、本発明を更に具体的に説明する。尚、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
表1に実施例1〜11の連鎖移動剤と比較例1、2の材料の調製例を示す。連鎖移動剤は、各成分を表1に示す組成(質量部)で配合し、攪拌機を用いて混合し、溶解または分散させ、表1に示す実施例1〜12(B−1〜B12)の各連鎖移動剤を得た。また比較例1、2(C−1、C−2)は、含金属化合物を添加せず(a)成分のみから構成した。
Figure 2013060522
表中の略称は以下の通りで、特にメーカーの表示がないものは、東京化成社製の試薬グレードのものを用いた。
(a)成分:含ウレタン結合化合物
・UP−1:合成品(合成例1を後述する。)
・UP−2:合成品(合成例2を後述する。)
(a)成分:含尿素結合化合物
・UP−3:合成品(合成例3を後述する。)
(a)成分:含イソシアネート基化合物
・N3600:住化バイエルウレタン社製、商品名「デスモジュールN3600」(イソシアネート基を有する化合物として市販品を用いた。)
(合成例1)UP−1の合成
攪拌機を備えた反応容器に、数平均分子量が400のポリプロピレングリコール80g(200mmol)、ヘキサメチレンジイソシアネート40g(238mmol)とジブチルスズジラウレート0.05gを仕込み、攪拌しながら液温度を室温から50℃まで1時間かけて上げた。その後少量をサンプリングしFT−IRを測定して2300cm−1付近のイソシアネート基の吸収を確認しながら、50℃にて攪拌を続けた。FT−IRの吸収面積から残留イソシアネート基の含有量を計算し、反応前と比較して約15%まで減少して変化が無くなった時を反応終了とし、無色透明粘調性液体を得た。これをUP−1とする。UP−1は数平均分子量約3000、末端がイソシアネート基の含ウレタン結合化合物である。
(合成例2)UP―2の合成
攪拌機を備えた反応容器に、UP−1を100g(33mmol)と2−ヒドロキシエチルアクリレート8.2g(70.6mmol)、ジブチルスズジラウレート0.05g、ペンタエリトリトールテトラキス[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオナート]0.02gを仕込み、攪拌しながら液温度を室温から50℃まで1時間かけて上げた。その後少量をサンプリングしFT−IRを測定して2300cm−1付近のイソシアネートの吸収を確認しながら、50℃にて攪拌を続けた。FT−IRの吸収面積から残留イソシアネート基の含有量を見積り、その吸収が消失した時を反応終了とし、無色透明粘調性液体を得た。これをUP−2とする。UP−2は数平均分子量約3200、末端がアクリレート基の含ウレタン結合化合物である。
(合成例3)UP−3の合成
攪拌機を備えた反応容器に、1,11−ジアミノ−3,6,9−トリオキサウンデカン40g(208mmol)、ヘキサメチレンジイソシアネート42g(250mmol)を仕込み、攪拌しながら液温度を室温から50℃まで1時間かけて上げた。その後少量をサンプリングしFT−IRを測定して2300cm−1付近のイソシアネート基の吸収を確認しながら、50℃にて攪拌を続けた。FT−IRの吸収面積から残留イソシアネート基の含有量を計算し、反応前と比較して約15%まで減少して変化が無くなった時を反応終了とし、無色透明粘調性液体を得た。これをUP−3とする。UP−3は数平均分子量約2000、末端がイソシアネート基の含尿素結合化合物である。
(b)成分:含金属化合物
・BPDZ:ビス(2,4−ペンタンジオナト)亜鉛(II)
・CDEDTC:ジエチルジチオカルバミン酸銅(II)
・DBTDL:ジラウリン酸ジブチルスズ
・BPDC:ビス(2,4−ペンタンジオナト)コバルト(II)
・BTCN:ジブチルジチオカルバミン酸ニッケル(II)
〔実験例1〜19〕
表2に示す成分組成A−1〜A−4の紫外線硬化材料に、表1の実施例1〜12の連鎖移動剤を表3に示す配合量で添加して紫外線硬化性組成物を調製した。この組成物の硬化性の試験を行った。試験は、硬化性と暗部硬化性について行った。この試験結果を表3に示す。また比較のために、実験例20〜25として、表4に示す組成の紫外線硬化性組成物について硬化性の試験を行った。試験結果を表4に示す。尚、実験例20〜25の詳細、紫外線硬化性材料、硬化性の試験方法は下記の通りである。
〔実験例20〕
表2のA−2に示す紫外線硬化材料のみを用いて試験を行った。
〔実験例21〕
実施例2の連鎖移動剤(B−1)のみを用いて試験を行った。
〔実験例22〕
実験例2で用いた実施例2の連鎖移動剤(B−2)を比較例1の材料(C−1)に代えた以外は実験例2と同様にして試験を行った。
〔実験例2〕
実験例2で用いた実施例2の連鎖移動剤(B−2)を比較例2の材料(C−2)に代えた以外は実験例2と同様にして試験を行った。
〔実験例24〕
実験例2で用いた実施例2の連鎖移動剤(B−2)を既知の連鎖移動剤として2−メルカプトベンズイミダゾール(MBI)代えた以外は実験例2と同様にして試験を行った。MBIは、前記非特許文献1に記載されているメルカプト基含有連鎖移動剤の例である。
〔実験例25〕
実験例2で用いた実施例2の連鎖移動剤(B−2)を既知の連鎖移動剤として2,4−ジフェニル−4−メチル−1−ペンテン(DPMP)に代えた以外は実験例2と同様にして試験を行った。DPMPは前記特許文献2に記載されているα−メチルスチレン二量体構造を持つ連鎖移動剤の例である。
Figure 2013060522
表2の各成分は下記の通りである。
〔(メタ)アクリレート〕
・IBA:イソボルニルアクリレート
・DPGA:ジプロピレングリコールジアクリレート
・UP−2:合成品(合成例2に記載したもの。)
〔紫外線(光)重合開始剤〕
・HCHPK:1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン
・EANT:2−エチルアントラキノン
紫外線硬化性組成物の調製方法、硬化性の試験方法、暗部硬化距離の測定方法は以下の通りである。
(硬化性の試験方法)
紫外線硬化性組成物を、内径5mm、高さ50mmのガラス管に、液面の高さが20mmになるように入れ、側面からUVランプ(SEN特殊光源社製100mW/cm)で10秒間紫外線照射を行った。その後、1分間室温で放置した後、上部から1.5mm径のガラス棒を挿入し、硬化しているか否かを判断した。この際、液面より下にガラス棒を挿入できなかったものに関しては硬化していると判断し「○」とし、ガラス棒を液面より下に容易に挿入できたものに関しては「×」とした。
(暗部硬化距離の測定方法)
紫外線硬化性組成物を、内径5mm、高さ50mmのガラス管に、液面の高さが20mmになるように入れ、内容物の上部半分(10mm)をアルミ箔で包み、遮光部分を作成した。その後、側面からUVランプ(SEN特殊光源社製100mW/cm)で10秒間紫外線照射を行った。その後、室温まで戻すため20分間室温で放置した後、上部から1.5mm径のガラス棒を挿入し硬化部の確認を行うことによって、紫外線照射面と遮光面の境界から上部(非照射部)に進んだ硬化部の距離を計測した。なお、硬化しているか否かは、硬化性の試験と同様の評価とした。
Figure 2013060522
Figure 2013060522
表3に示すように、実験例1〜19は、いずれも良好な硬化性を有するものであった。また実験例1〜19は、暗部硬化距離が最低でも2.4mmあり(実験例16)、本実施例の連鎖移動剤を用いた紫外線硬化性組成物が暗部硬化性を有していることが確認できた。
これに対し実験例20は、連鎖移動剤を含まず紫外線硬化材料のみなので、暗部硬化距離が0.5mm未満であり暗部硬化性を有していなかった。
また実験例21は、紫外線硬化材料成分を含んでいないため、表4に示すように紫外線による硬化が確認できなかった。すなわち、初期硬化性については、(メタ)アクリレート成分と光重合開始剤を含んだ紫外線硬化材料が必要で、連鎖移動剤のみでは硬化しないことが分かる。これに対し実験例1〜4は、いずれも実験例21で用いた連鎖移動剤を用いたものであるが、紫外線硬化材料と組み合わせることで、紫外線照射により硬化している。
また実験例22、23は、暗部硬化距離が0.5mm未満であり、暗部硬化がほとんど進んでいない。実験例22、23は、実施例の連鎖移動剤の代わりに(b)含金属化合物成分を含まない(a)成分のみからなる比較例1、2の材料を用いたものである。この結果は、紫外線硬化材料に暗部硬化性を持たせる為には、連鎖移動剤としてウレタン結合、尿素結合またはイソシアネート基を含む化合物からなる(a)成分と含金属化合物からなる(b)成分を組み合わせる必要があることを示すものである。
本発明の連鎖移動剤は、紫外線硬化性材料中において、紫外線照射により発生したラジカルを、暗部等のラジカル発生のない箇所まで伝達し、ラジカル重合反応を開始、進行させることができる。そのため、本発明の連鎖移動剤は、発生したラジカルをある一定時間保持する機能(以下、ラジカル保持性という)を有している。本発明の連鎖移動剤のラジカル保持性を確認する試験を行った。
〔ラジカル保持性の試験方法〕
物質内のラジカルは、電子スピン共鳴(ESR)装置での検出が可能であるため、以下の方法で連鎖移動剤に保持されたラジカルの検出を行い、その寿命を確認した。
(1)表2に示す紫外線硬化材料(A−2)を内径5mm、高さ50mmのガラス管に液面の高さが20mmになるように入れる。
(2)更に連鎖移動剤として、表1に示す実施例2の連鎖移動剤(B−2)を、マイクロピペットを使用して、ガラス管の上方から内部に緩やかに加え、紫外線硬化材料と連鎖移動剤との2層の液状物の状態にする。
(3)この2層の液状物に対し、UV(紫外線)ランプ(SEN特殊光源社製、
100mW/cm)で10秒間紫外線照射を行う。
(4)紫外線照射後、素早く連鎖移動剤を分離し、分離した連鎖移動剤から20μLサンプリングして測定サンプルとして、紫外線照射2分後のESR測定を行う。測定条件は、JES−FA200、POWER 2.0mW、SWEEP TIME 30secである。
(5)上記の測定サンプルを室温で更に2時間放置した後、紫外線照射2時間後のESR測定を上記紫外線照射2分後の測定と同様の条件で行う。
尚、比較のために、表2の比較例2の含イソシアネート基化合物(C−2)と、既知の連鎖移動剤として2,4−ジフェニル−4−メチル−1−ペンテン(DPMP)についても、同様にラジカル保持性の試験を行った。
〔ラジカル保持性の試験結果〕
図1は実施例2の連鎖移動剤(B−2)のESR測定結果を示すチャートである。図1のチャートに示すように、実施例2の連鎖移動剤(B−2)は、紫外線照射2分後のESR測定では、g値2.023、2.009、2.005、1.986付近に4本の有機ラジカルのピークが検出された。図2は、ピーク強度と室温放置時間の関係を示すグラフである。図2に示すように、紫外線照射2時間後においても、有機ラジカルのピーク強度は80%程度までしか減衰していなかった。この結果は、本発明の連鎖移動剤は、ラジカルを長時間安定に保持できることを示している。すなわち本発明の連鎖移動剤を紫外線硬化材料に添加することにより、紫外線の照射等により発生したラジカルが、本発明の連鎖移動剤を介して紫外線硬化材料中を拡散し、照射光が届かない暗部等を硬化させることが可能であることを裏付けるものである。
また図2のグラフに示すように、比較例2の材料の含イソシアネート基化合物(C−2)のみのESR測定結果は、UV照射2分後でも、全く有機ラジカルのピークを検出することができなかった。これは含イソシアネート基化合物(C−2)だけではラジカルを保持できないため、暗部を硬化させることが不可能であることを裏付けるものである。
また既知の市販連鎖移動剤DMPAのESR測定結果は、図2のグラフに示すように、UV照射2分後では、有機ラジカルの微かなピークの痕跡はみられたものの、UV照射2時間後では、有機ラジカルのピークは完全に消滅していた。これは、DPMAのラジカル保持能が低く、一旦ラジカルを受け取っても速やかに消失させてしまい、暗部までラジカルを到達させることができないことを示している。以上の結果からも本発明の連鎖移動剤は、従来に無いラジカル保持性を持ち、この能力によって紫外線が到達しない暗部までをも硬化させることが可能であることが判る。
以上、本発明の実施の形態について詳細に説明したが、本発明は上記実施の形態に何ら限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の改変が可能である。

Claims (4)

  1. (a)成分としてウレタン結合、尿素結合、イソシアネート基から選択される少なくとも1種を1個以上含む化合物と、(b)成分として含金属化合物とを有することを特徴とする連鎖移動剤。
  2. 前記(b)成分が、スズ、銅、亜鉛、コバルト、ニッケルから選択される少なくとも1種の金属を含む含金属化合物であることを特徴とする請求項1記載の連鎖移動剤。
  3. 前記(a)成分と前記(b)成分の配合比が、質量比で(a)成分:(b)成分=100:0.001〜100:10の範囲内であることを特徴とする請求項1または請求項2記載の連鎖移動剤。
  4. ラジカル重合性材料に添加されて、ラジカル発生のない箇所の硬化性を向上させるために用いられることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の連鎖移動剤。

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