JP2014148592A - インクジェットインクセット、画像形成方法、画像形成装置 - Google Patents

インクジェットインクセット、画像形成方法、画像形成装置 Download PDF

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尚史 羽橋
Masayuki Koyano
正行 小谷野
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崇 岡田
Tomohiro Inoue
智博 井上
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Abstract

【課題】色再現領域の広い画像が得られ、画像全体の耐侯性が高い、発色性と高耐侯性を両立させたインクジェットインクセットの提供する。
【解決手段】第1のインクに、下記(式1)及び特定の式で表される化合物のいずれかを含み、第2のインクに、特定の2つの式で表される化合物のいずれかを含むインクジェットインクセット。

【選択図】なし

Description

本発明は、インクジェット記録に用いるインクセット、及び、該インクセットを用いた画像形成方法、画像形成装置に関する。
インクジェット記録方法は、インク液滴を飛翔させ記録媒体に付着させて記録する記録方法である。この方法は記録プロセスが単純なことから低コストで多色化が可能であり、非接触印字のため重ね印字が可能で印字品位を上げ易く、騒音無しで高速記録ができる。そのため近年は家庭用プリンタから商業用プリンタまで幅広く利用されている。
幅広い利用に伴い、継続的に画質向上が図られており、プロセスカラーである4色(シアン、マゼンタ、イエロー、ブラック)だけでなく、淡色インク(ライトシアン、ライトマゼンタ、グレー)や特別色(レッド、ブルー、グリーン)も利用されてきている。このように色数を増やすことにより、印字画像の粒状感を低減し、色空間を拡大することが可能となってきている。
インクジェット記録方法による画質は、文字画像から写真画像までを満たすので、近年ではデジタルカメラやスキャナーの普及により、銀塩写真の代わりに写真を出力する方法として広く用いられてきている。これに伴いユーザーは、コンピュータディスプレー上の画像と印字出力画像を比較するためディスプレー上に近い発色を求めており、銀塩写真を凌駕する発色性が求められている。したがって写真用途の高発色性を求めるインクジェット記録装置は、プロセスカラー以外の複数色のインクを用いる装置となってきている。
また文字画像やグラフなどのビジネス文書、Web画面のプリントなどは一時的な出力であり長時間の閲覧には用いないが、写真印字物は長期の掲示が想定されるため、屋内で蛍光灯や室内環境のガスに暴露されても褪色しないことが求められる。
染料インクを使用するインクジェット記録方法は、光沢性記録媒体と組み合わせることにより、耐湿性があり透明感のある画像を形成することができ、最も銀塩写真に近い画像を得ることができる。しかし染料は顔料に比べて光褪色、ガス褪色を起こしやすく、また近年普及している多孔質光沢性記録媒体に定着すると表面積が大きくなるため、前記褪色の影響を大きく受けることが問題となっている。
このような染料の褪色に対して、高耐侯性染料が開発され(特許文献1〜4)、耐侯性に大きな進歩が得られている。
高耐侯性染料の開発技術は確立されてきているが、市場性があるのはプロセスカラーのみとなっており、高耐侯性染料としてシアン、マゼンタ、イエロー、ブラックの4色のみが供給されている。発色領域を広げるために多色化を行おうとするとレッドやグリーン、ブルーといった色相の異なる染料が必要となるが、高耐侯化対策は行われておらず、これらの染料を用いた色相が強く褪色するため、画像を破綻させてしまう。
特にレッドからオレンジ領域は人の顔色を形成する色相のため発色性が強く求められており、該領域の褪色の影響が顔色の変化として強く認識されてしまうため、その対策が重要である。しかし発色性と高耐侯性を両立させたインクセットは未だ得られていない。
したがって本発明は、色再現領域の広い画像が得られ、画像全体の耐侯性が高い、発色性と高耐侯性を両立させたインクジェットインクセットの提供を目的とする。
上記課題は、次の1)の発明によって解決される。
1) イエローからレッドを経てマゼンタまでの色相に用いるインクジェットインクセットであって、セットを構成するインクとして少なくとも第1のインクと第2のインクを含み、第1のインクに、下記(式1)で表される化合物及び/又はその塩と、下記(式2)で表される化合物及び/又はその塩のいずれかを含み、第2のインクに、下記(式3)で表される化合物及び/又はその塩と、下記(式5)で表される化合物及び/又はその塩のいずれかを含むことを特徴とするインクジェットインクセット。
(上記式中、R3、R4、R5、R6はそれぞれ独立に炭素数1〜6のアルキル基であり、Mはそれぞれ独立に、水素原子、アルカリ金属、アンモニウム又は有機アンモニウムである。)
(上記式中、Dは互いに共役した2〜3個のアゾ基と、合計で20個以上のπ電子を有する3〜4個の芳香族環で構成される発色団からなる色素残基を表し、Qは−NH−CO−NH−である。)
(上記式中、R7は水素原子又は炭素数1〜6のアルキル基であり、R8は、下記(式4)で表される基であり、Mはそれぞれ独立に、水素原子、アルカリ金属、アンモニウム又は有機アンモニウムである。)
(上記式中、R9は置換基としてカルボキシ基を有するアニリノ基、炭素数1〜8の無置換のアルキルアミノ基、スルホ基若しくはカルボキシ基を置換基として有する炭素数1〜8のアルキルアミノ基、炭素数1〜6の無置換のアルキルアミノ基、又はフェノキシ基であり、nは1又は2である。)
(上記式中、Rはそれぞれ独立に、水素原子、炭素数1〜6のアルキル基であり、Yはそれぞれ独立に、−(COOM)n(nは1〜2の整数)であり、Mはそれぞれ独立に、水素原子、アルカリ金属、アンモニウム又は有機アンモニウムである。またXは−NH−(CH)n−NH−(nは2〜6の整数)で表される連結基である。)
本発明によれば、色再現領域の広い画像が得られ、画像全体の耐侯性が高く、発色性と高耐侯性を両立させたインクジェットインクセットを提供できる。
インクカートリッジの一例を示す概略図。 図1のインクカートリッジの変形例を示す概略図。 シリアル型インクジェット記録装置の斜視説明図(インクカートリッジ装填部のカバーを開いた状態を示す)。 シリアル型インクジェット記録装置の全体構成を説明する概略構成図。 インクジェットヘッドの一例の要素拡大図。 ライン型インクジェット記録装置の一例を示す図。 実施例1と比較例1、2の測色結果を示す、a−b平面投影図。
以下、上記本発明1)について詳しく説明するが、本発明の実施の形態には次の2)〜5)も含まれるので、これらについても併せて説明する。
2) 前記第1のインクが下記(式6)で表される化合物及び塩を含み、インクの最大彩度における色相角が、55°〜70°であることを特徴とする請求項1記載のインクジェットインクセット。
(上記式中、R1、R2、Y1、Y2はそれぞれ独立に水素原子又は炭素数1〜6のアルキル基であり、X1及びX2はそれぞれ独立にハメットのσp値が0.20以上の電子吸引性基であり、Z1及びZ2はそれぞれ独立に、置換若しくは無置換のフェニル基であり、Mは、水素原子、アルカリ金属、アンモニウム又は有機アンモニウムである。)
3) 前記第1のインクが、C.I.Acid Orange 33、及び、C.I.Food Yellow 3の少なくとも一方を含むことを特徴とする1)又は2)記載のインクジェットインクセット。
4) 1)〜3)のいずれかに記載のインクジェットインクセットを用いてカラー画像を形成することを特徴とする画像形成方法。
5) 1)〜3)のいずれかに記載のインクジェットインクセットのインクを記録ヘッドから記録媒体上に吐出させてカラー画像を形成することを特徴とする画像形成装置。
本発明のインクジェットインクセット(以下、インクセットいう)は、セットを構成するインクとして少なくとも第1のインクと第2のインクを含むことを特徴とする。第1のインク及び第2のインクに含まれる前記各化合物は、次のような特徴を有する。
(式1)の化合物及びその塩: 非常に高い耐光性と色相角0°付近の高い発色性
(式2)の化合物及びその塩: 高い耐光性と赤味の発色性
(式3)の化合物及びその塩: 高い耐光性と紫っぽいマゼンタの高い発色性
(式5)の化合物及びその塩: 高い耐光性と紫っぽいマゼンタの高い発色性
(式6)の化合物及びその塩: 非常に高い耐光性と色相角90°付近のイエローの高い発色性
C.I.Acid Orange 33: オレンジへの高い発色性
C.I.Food Yellow 3 : オレンジへの高い発色性
(式1)及び(式2)の化合物は、耐光性が強く赤味の発色が良好な化合物であるが、青味の発色が不十分である。(式3)及び(式5)の化合物は、耐光性が強く青味を帯びたマゼンタ色の発色が良好な化合物であるが、赤味からオレンジにかけての発色が不十分である。これらを混合すると発色域は広がるが、染料の添加濃度に限界があり、染料濃度が5質量%を超えると染料の析出が起こり、インクとしての安定性が損なわれる。しかし上記化合物を赤味の色相のインク及び青味の色相のインクとして利用すれば、染料の析出の問題を回避しつつ色相を拡大することが出来、耐光性を確保しつつ発色を加味したインクセットを提供することが可能となる。
また、C.I.Acid Orange 33やC.I.Food Yellow 3はオレンジ色に対して非常に高い発色性を持っているので、(式1)(式2)の化合物に混合することによりオレンジ色の領域の発色性を向上させることが出来る。そしてオレンジ色の発色を向上させると(式3)(式5)の化合物の弱い発色領域をカバーすることが出来、インクセットとしての色域を大きくすることが出来る。
インクセットを構成するインクとしては、上記第1のインク及び第2のインク以外に、公知の染料を用いたカラーインクを適宜組み合わせて使用することができる。
本発明のインクジェットインクセット(以下、インクセットいう)は、前記第1のインクと第2のインクを併用することにより、それらの−180°〜180°で示される色相角が、第1のインク>第2のインクの関係を満たす。また、第1のインクにイエローの色相を有する(式6)の化合物やオレンジの色相を有するC.I.Acid Orange 33、及び、C.I.Food Yellow 3を混合して使用しても、第1のインクの色相がイエロー側によるので色相角が大きくなり、前記関係を満たす。また、第2のインクに用いる(式3)や(式5)の化合物は、(式1)や(式2)の化合物よりも青味の色相を有し、色相角が小さいため、やはり第1のインク>第2のインクの関係を満たす。
上記色相角はCIE(1976)L色空間でJIS Z 8729:2004色の表示方法として規格されている方法を利用して定義される色(L,a,b)から、色座標aを用いて求められる。JISでは色相角hab=tan−1(b/a)として、a≧0、b≧0であれば0≦hab≦90°、a<0、b≧0であれば90<hab≦180°、a≦0,b<0であれば180<hab≦270°、a>0、b<0であれば270<hab<360°としている。
これに対し、本発明では、赤系色(a>0)の青味(b)の差を示すため、色相角hab=tan−1(b/a)として、a≧0、b≧0であれば0≦hab≦90°、a<0、b≧0であれば90<hab≦180°、a<0,b<0であれば−180<hab<−90°、a≧0、b≦0であれば−90≦hab≦0°として色相角を定義している。
また第1のインクに前記(式6)で表される化合物及び/又はその塩を含み、インクの最大彩度における色相角が、55°〜70°であるインクを用いると、複数のインクで2次色として形成されるレッド色相を一次色で表現できるため、インク付着量を低減することが出来る。また上記色相角のインクを用いれば、レッドとイエローの中間色相、レッドとマゼンタの中間色相において、これらの中間色相の形成に用いる二種以上のインクの付着量を適正化しやすく、発色を高めるために過剰にインクを付けなくてよいため、乾燥遅延による色味変動を抑制することが出来る。
更に第1のインクに、C.I.Acid Orange 33、及び、C.I.Food Yellow 3の少なくとも一方を含ませれば、彩度が向上して一層発色性がよくなり、耐候性との両立を図ることが出来る。
また、本発明のインクセットを用いて、支持体上に、少なくとも1層のインク受容層、シリカ、ポリビニルアルコール及び架橋剤を含む下層、及びアルミナ又はコロイダルシリカとポリビニルアルコールを含み、かつポリビニルアルコールの架橋剤を実質的に含まない上層からなる光沢性の高い多孔質記録媒体に印字すると、より鮮明で発色性の高い画像を得ることができる。このような記録媒体は画像の褪色を加速する傾向にあるが、本発明のインクセットを用いると、褪色を抑えることができ、彩度が高く色再現領域の広い画像を得ることができる。
<染料>
本発明のインクセットは、着色剤として水溶性染料を用いることにより鮮やかな色相を得ることができ、記録媒体の光沢性を維持した画像を得ることが出来る。
また、プロセスカラーであるシアン、マゼンタ、イエロー、ブラックのインクに耐候性が高い染料を用いることにより、画像の耐久性を高めることが出来る。このような高耐候性の染料としては、例えば次のような文献に記載されたものが挙げられる。
・第1のインクに用いる(式1)の染料:特開2009−062515号公報の段落0170〜0174、及び、特許4783581号公報の段落0076〜0087
・第1のインクに用いる(式2)の染料:特開2009−062515号公報の段落0189〜0207、及び、特開2012―193332号公報の段落0289〜0305
・第2のインクに用いる(式3)の染料:特開2009−062515号公報の段落0168〜0169、国際公開2009/060654号パンフレット、及び特開2005−008868号公報
・第2のインクに用いる(式3)の染料:特開2009−062515号公報の段落0152〜0167、国際公開2006/075706号パンフレット、及び特開2003−192930号公報
・イエロー染料:特開2007−224274号公報の段落0016〜0118、及び、特開2009−062515号公報の段落0063〜0130
・シアン染料:特開2007−224274号公報の段落0189〜0231、及び特開2009−062515号公報の段落0025〜0063
・ブラック染料:特開2007−224274号公報の段落0132〜0189、及び、特開2009−062515号公報の段落0189〜0259
また中間色相のインクに用いる染料としては、一般に市販されているイエローからオレンジ、レッド色相までの染料を、単独で又は混合して使用することができる。
その例としては、C.I.Direct Orange 6、8、10、26、29、39、41、49、51、62、102、C.I.Acid Orange 7、8、10、33、56、64、C.I.Food Yellow 3、4、5、等が挙げられ、色相と発色面からC.I.Acid Orange 33やC.I.Food Yellow 5が好ましい。
また、上記染料以外に、以下の染料を各色の補色として添加することも可能である。
・酸性染料及び食用染料
C.I.アシッド・イエロー 17、23、42、44、79、142
C.I.アシッド・レッド 1、8、13、14、18、26、27、35、37、42、52、82、87、89、92、97、106、111、114、115、134、186、249、254、289
C.I.アシッド・ブルー 9、29、45、92、249
C.I.アシッド・ブラック 1、2、7、24、26、94
C.I.フード・イエロー 、3、4
C.I.フード・レッド 7、9、14
C.I.フード・ブラック 1、2
・直接性染料として
C.I.ダイレクト・イエロー 1、12、24、26、33、44、50、120、132、142、144、86
C.I.ダイレクト・レッド 1、4、9、13、17、20、28、31、39、80、81、83、89、225、227
C.I.ダイレクト・ブルー 1、2、6、15、22、25、71、76、79、86、87、90、98、163、165、199、202
C.I.ダイレクト・ブラック 19、22、32、38、51、56、71、74、75、77、154、168、171
・塩基性染料として
C.I.ベーシック・イエロー 1、2、11、13、14、15、19、21、23、24、25、28、29、32、36、40、41、45、49、51、53、63、465、67、70、73、77、87、91
C.I.ベーシック・レッド 2、12、13、14、15、18、22、23、24、27、29、35、36、38、39、46、49、51、52、54、59、68、69、70、73、78、82、102、104、109、112
C.I.ベーシック・ブルー 1、3、5、7、9、21、22、26、35、41、45、47、54、62、65、66、67、69、75、77、78、89、92、93、105、117、120、122、124、129、137、141、147、155
C.I.ベーシック・ブラック 2、8
・反応性染料として
C.I.リアクティブ・ブラック 3、4、7、11、12、17
C.I.リアクテイブ・イエロー 1、5、11、13、14、20、21、22、25、40、47、51、55、65、67
C.I.リアクティブ・レッド 1、14、17、25、26、32、37、44、46、55、60、66、74、79、96、97
C.I.リアクティブ・ブルー 1、2、7、14、15、23、32、35、38、41、63、80、95
これらの染料のインクへの添加量は、染料総量として1〜10質量%程度が好ましい。少量すぎると着色力が足りず発色が不十分になる。また染料が低濃度になると耐光性や耐オゾン性が悪化する。その理由は、染料は乾燥時に複数分子が近傍に集まったクラスター状態になっており、希薄な染料濃度で印字すると乾燥後にクラスターが形成されにくく、染料が単分子で染着してしまい、環境条件に暴露される頻度が多くなり、耐環境性が悪化するものと推測される。
また上記染料は水溶性染料のため有機塩として水中でイオン解離して可溶化しているが、溶解度に限界があり、インクには有機溶剤を含むため染料の溶解性を低下させる場合も多い。インク中の水分が揮発すると水溶成分として可溶化していた染料が析出してしまい、インク粘度の増加やノズル詰まりを引き起こしてしまう。更に高濃度にすることによりインク一滴当たりの着色力が上がってしまい、ドットの認識性が上がるため画像の粒状性を悪化させる傾向にある。
以上のことを考慮すると、インクへの染料総添加量は2〜6質量%がより好ましい。
<画像保存性向上剤>
本発明に用いる画像保存性向上剤としては、ヒンダートアミン、紫外線吸収剤、酸化防止剤などがある。インクジェット記録画像は光やガスによる影響が大きいため、ヒンダートアミンや紫外線吸収剤を添加することが好ましい。
−ヒンダートアミン−
前記ヒンダートアミンとしては、N−CHタイプ、N−Hタイプ、N−ORタイプの何れも利用可能であるが、N−CHタイプ、N−ORタイプが好ましい。これらの中にはブチルカルビトールやブチルセルソルブと混合することにより水混和可能なものもあるが、水難溶性の液体又は粉体を水分散させたものが好ましい。
上記水分散されたヒンダートアミンの市販品としては、BASF社のTINUVIN 123DW、ADEKA社のアデカノールUC−5225、アデカノールUC−606があり、樹脂にヒンダートアミンが含包されて分散されているTINUVIN 123DWが染料との混合時の安定性や耐オゾン性に対して効果を示すため、特に好ましい。
ヒンダートアミンのインクへの添加量は保護すべき染料の濃度に依存しており、染料の固形分に対して有効成分量が1〜10質量%が望ましく、2〜7質量%がより好ましい。
−紫外線吸収剤−
前記紫外線吸収剤としては、例えば、ベンゾフェノン系紫外線吸収剤、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤、サリチレート系紫外線吸収剤、ヒドロキシフェニルトリアジン系紫外線吸収剤、シアノアクリレート系紫外線吸収剤、ニッケル錯塩系紫外線吸収剤、などが挙げられる。
前記ベンゾフェノン系紫外線吸収剤としては、例えば、2−ヒドロキシ−4−n−オクトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−n−ドデシルオキシベンゾフェノン、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2,2′,4,4′−テトラヒドロキシベンゾフェノン、等が挙げられる。
前記ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤としては、例えば、2−(2′−ヒドロキシ−5′−tert−オクチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2′−ヒドロキシ−5′−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2′−ヒドロキシ−4′−オクトキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2′−ヒドロキシ−3′−tert−ブチル−5′−メチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、等が挙げられる。
前記サリチレート系紫外線吸収剤としては、例えば、フェニルサリチレート、p−tert−ブチルフェニルサリチレート、p−オクチルフェニルサリチレート、等が挙げられる。
前記シアノアクリレート系紫外線吸収剤としては、例えば、エチル−2−シアノ−3,3′−ジフェニルアクリレート、メチル−2−シアノ−3−メチル−3−(p−メトキシフェニル)アクリレート、ブチル−2−シアノ−3−メチル−3−(p−メトキシフェニル)アクリレート、等が挙げられる。
前記ニッケル錯塩系紫外線吸収剤としては、例えば、ニッケルビス(オクチルフェニル)サルファイド、2,2′−チオビス(4−tert−オクチルフェレート)−n−ブチルアミンニッケル(II)、2,2′−チオビス(4−tert−オクチルフェレート)−2−エチルヘキシルアミンニッケル(II)、2,2′−チオビス(4−tert−オクチルフェレート)トリエタノールアミンニッケル(II)、等が挙げられる。
これらの中でもヒドロキシフェニルトリアジン系、ベンゾトリアゾール系が好ましく、これらの水分散品が水系インクに添加する上で好ましい。
上記水分散品の市販品としては、BASF社のTINUVIN 1130、TINUVIN 99DW、TINUVIN 400DW、TINUVIN 477DW、ADEKA社のUC−3140があり、中でも、紫外線吸収剤が樹脂に含包されて分散されているTINUVIN 477DWが、耐オゾン性に対して効果が高いので、特に好ましい。
紫外線吸収剤のインクへの添加量は、保護すべき染料濃度に依存しており、染料の固形分に対して有効成分量が1〜10質量%が望ましく、2〜7質量%がより好ましい。
−酸化防止剤−
前記酸化防止剤としては、例えば、フェノール系酸化防止剤(ヒンダードフェノール系酸化防止剤を含む)、アミン系酸化防止剤、硫黄系酸化防止剤、リン系酸化防止剤、などが挙げられる。
前記フェノール系酸化防止剤(ヒンダードフェノール系酸化防止剤を含む)としては、例えば、ブチル化ヒドロキシアニソール、2,6−ジ−tert−ブチル−4−エチルフェノール、ステアリル−β−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、2,2′−メチレンビス(4−メチル−6−tert−ブチルフェノール)、2,2′−メチレンビス(4−エチル−6−tert−ブチルフェノール)、4,4′−ブチリデンビス(3−メチル−6−tert−ブチルフェノール)、3,9−ビス[1,1−ジメチル−2−[β−(3−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオニルオキシ]エチル]2,4,10−テトライキサスピロ[5,5]ウンデカン、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−tert−ブチルフェニル)ブタン、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン、テトラキス[メチレン−3−(3′,5′−ジ−tert−ブチル−4′−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン、などが挙げられる。
前記アミン系酸化防止剤としては、例えば、フェニル−β−ナフチルアミン、α−ナフチルアミン、N,N′−ジ−sec−ブチル−p−フェニレンジアミン、フェノチアジン、N,N′−ジフェニル−p−フェニレンジアミン、2,6−ジ−tert−ブチル−p−クレゾール、2,6−ジ−tert−ブチルフェノール、2,4−ジメチル−6−tert−ブチル−フェノール、ブチルヒドロキシアニソール、2,2′−メチレンビス(4−メチル−6−tert−ブチルフェノール)、4,4′−ブチリデンビス(3−メチル−6−tert−ブチルフェノール)、4,4′−チオビス(3−メチル−6−tert−ブチルフェノール)、テトラキス[メチレン−3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ジヒドロキフェニル)プロピオネート]メタン、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−tert−ブチルフェニル)ブタン、等が挙げられる。
前記硫黄系酸化防止剤としては、例えば、ジラウリル3,3′−チオジプロピオネート、ジステアリルチオジプロピオネート、ラウリルステアリルチオジプロピオネート、ジミリスチル3,3′−チオジプロピオネート、ジステアリルβ,β′−チオジプロピオネート、2−メルカプトベンゾイミダゾール、ジラウリルサルファイド等が挙げられる。
前記リン系酸化防止剤としては、トリフェニルフォスファイト、オクタデシルフォスファイト、トリイソデシルフォスファイト、トリラウリルトリチオフォスファイト、トリノニルフェニルフォスファイト、等が挙げられる。
何れも水難溶性のため、水分散品を用いてインクに添加することが好ましい。このような水分散品の市販品としてはADEKA SDX−2855がある。
酸化防止剤のインクへの添加量は、10質量%以下が望ましく、必要に応じて添加することが出来る。
<水溶性有機溶剤>
水溶性有機溶剤としては、例えば、多価アルコール類、多価アルコールアルキルエーテル類、多価アルコールアリールエーテル類、含窒素複素環化合物、アミド類、アミン類、含硫黄化合物類、プロピレンカーボネート、炭酸エチレンが挙げられる。
好ましい水溶性有機溶剤としては、23℃、80%環境中の平衡水分量が30質量%以上の多価アルコール類が挙げられる。その具体例としては、1,2,3−ブタントリオール(38質量%)、1,2,4−ブタントリオール(41質量%)、グリセリン(49質量%)、ジグリセリン(38質量%)、トリエチレングリコール(39質量%)、テトラエチレングリコール(37質量%)、ジエチレングリコール(43質量%)、1,3−ブタンジオール(35質量%)等が挙げられる。中でもグリセリンと1,3−ブタンジオールは、水分を含んだ場合に低粘度化するため特に好適に用いられる。
水溶性有機溶剤をインク全体の10質量%以上用いると、吐出安定性確保やインク吐出装置での廃インク固着防止に優れるため好ましい。しかし、50質量%を超えると、染料種によっては溶解性が阻害され、染料が析出してしまい吐出不良を引き起こす。
したがって水溶性有機溶剤のインク中の含有量は10〜50質量%程度が好ましい。
また必要に応じて平衡水分量が30質量%未満の水溶性溶剤を併用することが出来る。その例としては、多価アルコール類、多価アルコールアルキルエーテル類、多価アルコールアリールエーテル類、環状エーテル類、アミン類、アミド類、含硫黄化合物類、プロピレンカーボネート、炭酸エチレン、その他の水溶性有機溶剤などが挙げられる。
前記多価アルコール類としては、例えば、エチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、3−メチル−1,3−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、2−メチル−2,4−ペンタンジオール、ヘキシレングリコール、1,6−ヘキサンジオール、1,2,6−ヘキサントリオール、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、3−メチル−1,3−ヘキサンジオール、プロピルプロピレンジグリコールなどが挙げられる。
前記多価アルコールアルキルエーテル類としては、例えば、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノ−2−エチルヘキシルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、トリエチレングリコールジメチルエーテルなどが挙げられる。
前記多価アルコールアリールエーテル類としては、例えば、エチレングリコールモノフェニルエーテル、エチレングリコールモノベンジルエーテルなどが挙げられる。
前記環状エーテル類としては、エポキシ類、オキセタン類、テトラヒドロフラン類、テトラヒドロピラン類、クラウンエーテル等が挙げられる。
前記アミン類としては、例えば、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、N,N−ジメチルモノエタノールアミン、N−メチルジエタノールアミン、N−メチルエタノールアミン、N−フェニルエタノールアミン、3−アミノプロピルジエチルアミンなどが挙げられる。
前記アミド化合物類としては、2−ピロリドン、N−メチル−2−ピロリドン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、ε−カプロラクタム、γ−ブチロラクトン、β−メトキシ−N,N−ジメチルプロピオンアミド、β−ブトキシ−N,N−ジメチルプロピオンアミドなどが挙げられる。ホルムアミド、N−メチルホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジエチルホルムアミドもアミド化合物として存在するが、有害性が高く使用することは好ましくない。アミド化合物は染料を可溶化する作用を持ち、インク乾燥時の結晶析出を抑制する効果がある。
前記含硫黄化合物類としては、例えば、ジメチルスルホキシド、スルホラン、チオジグリコールなどが挙げられる。
このような水溶性有機溶剤はインクに対して0〜30質量%添加することが好ましい。
水溶性有機溶剤のインク中にの総含有量は、10〜50質量%が好ましく、15〜40質量%がより好ましい。含有量が10質量%未満では、吐出安定性が低下したりインクジェット記録装置の維持装置で染料が結晶化して固着したりする可能性がある。また、50質量%を超えると、少しの乾燥により染料の結晶化が起こったり、紙面上での乾燥性に劣るため光沢紙上の色安定に時間が掛かることがある。
<界面活性剤>
インクに用いられる界面活性剤としては、アニオン系界面活性剤、ノニオン系界面活性剤、両性界面活性剤などが挙げられる。着色剤の種類や湿潤剤、水溶性有機溶剤の組合せによって、分散安定性を損なわない界面活性剤を選択する。
アニオン性界面活性剤としては、例えばポリオキシエチレンアルキルエーテル酢酸塩、ドデシルベンゼンスルホン酸塩、琥珀酸エステルスルホン酸塩、ラウリル酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテルサルフェートの塩などが挙げられる。
非イオン性界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエステル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルアミン、ポリオキシエチレンアルキルアミドなどが挙げられる。
両性界面活性剤としては、例えばラウリルアミノプロピオン酸塩、ラウリルジメチルベタイン、ステアリルジメチルベタイン、ラウリルジヒドロキシエチルベタインなどが挙げられる。
具体例としては、ラウリルジメチルアミンオキシド、ミリスチルジメチルアミンオキシド、ステアリルジメチルアミンオキシド、ジヒドロキシエチルラウリルアミンオキシド、ポリオキシエチレンヤシ油アルキルジメチルアミンオキシド、ジメチルアルキル(ヤシ)ベタイン、ジメチルラウリルベタイン等が挙げられる。
このような界面活性剤は、日光ケミカルズ(株)、日本エマルジョン(株)、日本触媒(株)、東邦化学(株)、花王(株)、アデカ(株)、ライオン(株)、青木油脂(株)、三洋化成(株)などの界面活性剤メーカから容易に入手できる。
上記の他に、アセチレングリコール系界面活性剤、フッ素系界面活性剤、シリコーン系界面活性剤を用いることもできる。
前記アセチレングリコール系界面活性剤としては、2,4,7,9−テトラメチル−5−デシン−4,7−ジオール、3,6−ジメチル−4−オクチン−3,6−ジオール、3,5−ジメチル−1−ヘキシン−3−オールなど(例えばエアープロダクツ社(米国)製のサーフィノール104、82、465、485、TGなど)が挙げられるが、特にサーフィノール465、104、TGが良好な印字品質を示す。
前記フッ素系界面活性剤としては、パーフルオロアルキルスルホン酸塩、パーフルオロアルキルカルボン酸塩、パーフルオロアルキルリン酸エステル、パーフルオロアルキルエチレンオキサイド付加物、パーフルオロアルキルベタイン、パーフルオロアルキルアミンオキサイド化合物、パーフルオロアルキルエーテル基を側鎖に有するポリオキシアルキレンエーテルポリマー及びこの硫酸エステル塩、フッ素系脂肪族系ポリマーエステルなどが挙げられる。その市販品としては、サーフロンS−111、S−112、S−113、S121、S131、S132、S−141、S−145(旭硝子社製)、フルラードFC−93、FC−95、FC−98、FC−129、FC−135、FC−170C、FC−430、FC−431、FC−4430(住友スリーエム社製)、FT−110、250、251、400S(ネオス社製)、ゾニールFS−62、FSA、FSE、FSJ、FSP、TBS、UR、FSO、FSO−100、FSN N、FSN−100、FS−300、FSK(Dupont社製)、ポリフォックスPF−136A、PF−156A、PF−151N(OMNOVA社製)などが挙げられる。
前記シリコーン系界面活性剤としては高pHでも分解しないものが好ましい。その例としては側鎖変性ポリジメチルシロキサン、両末端変性ポリジメチルシロキサン、片末端変性ポリジメチルシロキサン、側鎖両末端変性ポリジメチルシロキサンなどが挙げられる。これらの中でも、変性基としてポリオキシエチレン基、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレン基を有するポリエーテル変性シリコーン系界面活性剤が、水系界面活性剤として良好な性質を示すので特に好ましい。これらは、適宜合成したものを使用してもよいし、市販品を使用してもよく、ビックケミー(株)、信越シリコーン(株)、東レ・ダウコーニング・シリコーン(株)などから容易に入手できる。
また、前記ポリエーテル変性シリコーン系界面活性剤の市販品としては、KF−618、KF−642、KF−643(いずれも、信越化学工業社製)などが挙げられる。
前記界面活性剤は、これらに限定されるものではなく、単独で用いても、複数のものを混合して用いてもよい。単独では記録液中で容易に溶解しない場合も、混合することで可溶化され、安定に存在することができる。
界面活性剤総量として浸透性の効果を発揮するためにはインク中に0.01〜5質量%含まれていることが望ましい。0.01質量%未満では添加した効果は無く、5.0質量%より多いと、記録媒体への浸透性が必要以上に高くなり、画像濃度の低下や裏抜けの発生といった問題が発生する。更に、市販されている多くの紙に対応するためには0.5〜2質量%がより好ましい。
<浸透剤>
インクに用いる浸透剤としては、20℃の水に対する溶解度が0.2〜5.0質量%のポリオールの少なくとも1種を含有することが望ましい。
このようなポリオールのうち、脂肪族ジオールとしては、2−エチル−2−メチル−1,3−プロパンジオール、3,3−ジメチル−1,2−ブタンジオール、2,2−ジエチル−1,3−プロパンジオール、2−メチル−2−プロピル−1,3−プロパンジオール、2,4−ジメチル−2,4−ペンタンジオール、2,5−ジメチル−2,5−ヘキサンジオール、5−ヘキセン−1,2−ジオール、2−エチル−1,3−ヘキサンジオールなどが挙げられる。これらの中で特に望ましいのは2−エチル−1,3−ヘキサンジオールと2、2、4−トリメチル−1、3−ペンタンジオールである。
その他の併用できる浸透剤としては、ジエチレングリコールモノフェニルエーテル、エチレングリコールモノフェニルエーテル、エチレングリコールモノアリルエーテル、ジエチレングリコールモノフェニルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、テトラエチレングリコールクロロフェニルエーテル等の多価アルコールのアルキル及びアリールエーテル類、エタノール等の低級アルコール類などが挙げられるが、インク中に溶解し、所望の物性に調整できるものであれば、これらに限らない。
浸透剤の添加量はインク全体の0.1〜4.0質量%の範囲が望ましい。0.1質量%よりも少ないと、速乾性が得られず滲んだ画像となる。逆に添加量が4.0質量%よりも多いと着色剤の分散安定性が損なわれ、ノズルが目詰まりしやすくなったり、記録媒体への浸透性が必要以上に高くなり、画像濃度の低下や裏抜けの発生といった問題が発生することもある。
<水分散性樹脂>
本発明に係るインクには水分散性樹脂を添加してもよい。該水分散性樹脂としては、造膜性(画像形成性)に優れ、かつ高撥水性、高耐水性、高耐候性を備えたものが、高耐水性で高画像濃度(高発色性)の画像記録に有用であり、例えば、縮合系合成樹脂、付加系合成樹脂、天然高分子化合物などが挙げられる。
水分散性樹脂の粒径は分散液の粘度と関係しており、組成が同じものでは粒径が小さくなるほど同一固形分での粘度が大きくなる。インク化した時に過剰な高粘度にならないためにも水分散性樹脂の体積平均粒子径は50nm以上が望ましい。また粒径が数十μmになるとインクジェットヘッドのノズル口より大きくなるため使用できない。ノズル口より小さくても粒子径の大きな粒子がインク中に存在すると吐出性を悪化させるため、体積平均粒子径は500nm以下が好ましく、150nm以下がより好ましい。
水分散性樹脂は、着色剤を紙面に定着させる働きを持ち、常温で被膜化して着色剤の定着性を向上させることが望まれている。そのためには最低造膜温度(MFT)が常温以下であることが好ましく、20℃以下であることが望ましい。しかしガラス転移点が−40℃以下になると、樹脂皮膜の粘稠性が強くなり印字物にタックが生じるため、ガラス転移点が−30℃以上の水分散性樹脂であることが望ましい。
このような水分散性樹脂を用いると、画像の定着性、耐水性、耐ガス性を向上させることが可能となるが、記録媒体によっては水分散性樹脂が被膜化して光沢性を変化させてしまう。また多量に添加すると、インクジェットヘッドのメニスカスの乾燥時に被膜を形成してしまう。したがって、インクへの添加量は、樹脂固形分で5質量%以下とする。
<その他の成分>
その他の成分としては特に制限はなく、必要に応じて適宜選択することができ、例えばpH調整剤、防腐防黴剤、キレート試薬、防錆剤、酸素吸収剤、光安定化剤、などが挙げられる。
前記pH調整剤としては、調合されるインクに悪影響を及ぼすことなくpHを7〜11に調整できるものであれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
その例としては、アルコールアミン類、アルカリ金属元素の水酸化物、アンモニウムの水酸化物、ホスホニウム水酸化物、アルカリ金属の炭酸塩、などが挙げられる。
pHが7未満又は11を超えるとインクジェットのヘッドやインク供給ユニットを溶かし出す量が大きく、インクの変質や漏洩、吐出不良などの不具合が生じることがある。
前記アルコールアミン類としては、例えば、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、2−アミノ−2−エチル−1,3−プロパンジオール等が挙げられる。前記アルカリ金属元素の水酸化物としては、例えば、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどが挙げられる。前記アンモニウムの水酸化物としては、例えば、水酸化アンモニウム、第4級アンモニウム水酸化物などが挙げられる。前記ホスホニウム水酸化物としては、第4級ホスホニウム水酸化物などが挙げられる。前記アルカリ金属の炭酸塩としては、例えば、炭酸リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等が挙げられる。
前記防腐防黴剤としては、例えば、デヒドロ酢酸ナトリウム、ソルビン酸ナトリウム、2−ピリジンチオール−1−オキサイドナトリウム、安息香酸ナトリウム、ペンタクロロフェノールナトリウム、等が挙げられる。
前記キレート試薬としては、例えば、エチレンジアミン四酢酸ナトリウム、ニトリロ三酢酸ナトリウム、ヒドロキシエチルエチレンジアミン三酢酸ナトリウム、ジエチレントリアミン五酢酸ナトリウム、ウラミル二酢酸ナトリウム等が挙げられる。
前記防錆剤としては、例えば、酸性亜硫酸塩、チオ硫酸ナトリウム、チオジグリコール酸アンモン、ジイソプロピルアンモニウムニトライト、四硝酸ペンタエリスリトール、ジシクロヘキシルアンモニウムニトライトなどが挙げられる。
<インクの製法>
インクは、染料、水溶性有機溶剤、界面活性剤、浸透剤、水、必要に応じて他の成分を水性媒体中に分散又は溶解し、適宜攪拌混合して製造する。攪拌混合は、例えば、サンドミル、ホモジナイザー、ボールミル、ペイントシャイカー、超音波分散機等により行なうことができ、通常の攪拌羽を用いた攪拌機、マグネチックスターラー、高速の分散機等で行なうことができる。
<インクの物性>
インクの物性には特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば粘度や表面張力が下記の範囲であることが好ましい。
インクの25℃での粘度は2〜20mPa・sが好ましい。吐出時のインク粘度を2mPa・s以上とすると、インクの吐出時の残留振動が起こりにくくなるので、駆動波形による吐出後の振動抑制を行いやすくなる。その結果、短時間で次の吐出が出来るようになり高速印字に適するようになる。一方、インク粘度を20mPa・s以下に抑えると吐出性を安定させやすくなる。使用環境に応じて粘度は変化するため、使用想定範囲でインク粘度が上記範囲を満たすことが好ましく、25℃における粘度は5〜10mPa・sがより好ましい。粘度は、例えば、粘度計(RE−550L、東機産業社製)を使用し各温度に調温することにより測定することができる。
インクの静的表面張力は、25℃で20〜40mN/mが好ましく、20〜35mN/m以下がより好ましい。静的表面張力がこの範囲にあれば、浸透性が高くなりブリーディングの低減に効果があり、普通紙印字での乾燥性が良好となる。また光沢紙表面でのドット拡大が起こるため光沢紙での発色性が改善される。表面張力が40mN/mを超えると、光沢紙表層のサイズ性のためにドットの広がりが抑制され、隠蔽性を高めるためにインク付着量が増えることになり、印字コストの増加や乾燥時間の長時間化を招くことがある。逆に20mN/m未満では、インクジェットヘッドのノズルプレートに濡れすぎてしまい、メンテナンスによるワイピング斑によってノズル孔周辺のインクの染み出しや濡れ性の不均一を引き起こし、吐出曲がりや不吐出状態を引き起こしてしまう。
インクの色には特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックなどが用いられる。これらの色を2種以上併用したインクセットを用いて記録を行なうと、多色画像を形成することができ、全色併用したインクセットを用いて記録を行なうと、フルカラー画像を形成することができる。またプロセスカラー以外のレッド、グリーン、ブルー、グレー、ライトシアン、ライトマゼンタ、ダークイエローインクを用いることにより、フルカラー画像の色域を広げ画像の粒状性を低減することができる。また2次色の付着総量を低減することが可能となるため記録媒体の吸収不良を引き起こしにくく、ビーディングやブリーディングを低減させ、色相の曲がりや乾燥時の色相変化を低減させることが出来る。
上記インクは、インク流路内のインクを加圧する圧力発生手段として圧電素子を用いてインク流路の壁面を形成する振動板を変形させてインク流路内容積を変化させてインク滴を吐出させるいわゆるピエゾ型のもの(特開平2−51734号公報参照)、あるいは、発熱抵抗体を用いてインク流路内でインクを加熱して気泡を発生させるいわゆるサーマル型のもの(特開昭61−59911号公報参照)、インク流路の壁面を形成する振動板と電極とを対向配置し、振動板と電極との間に発生させる静電力によって振動板を変形させることで,インク流路内容積を変化させてインク滴を吐出させる静電型のもの(特開平6−71882号公報参照)などのいずれのインクジェットヘッドを搭載するプリンタにも良好に使用できる。
上記インクは、例えば印字時又は印字前後に記録媒体及びインクを50〜200℃に加熱して印字定着を促進する機能を有するプリンタ等に使用することもできる。
<記録媒体>
本発明の画像形成方法の対象となる記録媒体としては、支持体上に少なくとも1層のインク受容層と、シリカ、ポリビニルアルコール及び架橋剤を含む下層と、アルミナ又はコロイダルシリカとポリビニルアルコールを含み、かつポリビニルアルコールの架橋剤を実質的に含有しない上層を有するインクジェット用記録媒体が好ましい。
このような記録媒体の上層が記録媒体印字面となるが、この表面のベック平滑度が300秒以上であることが好ましい。300秒未満では、画素が不均一に拡がったり、真円度を損ない易くなり、写真階調におけるノイズになり易いため好ましくない。
記録媒体のインク受容層は二層以上の多層構造になっており、下層にはインクを素早く吸収し着色剤を定着できるようにするため比表面積の大きな無機酸化物等の多孔性粒子を含有することが好ましい。具体的にはシリカ又はアルミナが挙げられ、特にインクの吸収性と光沢性が高いため、気相法により得られる平均1次粒径が30nm以下でBET比表面積が250m/g以上の合成シリカが好ましい。またアルミナとしては、β−アルミナ、γ−アルミナ等が使用できる。
また記録媒体表面に当たる上層は、一次粒子径は小さく二次粒子径の大きなコロイダルシリカやアルミナを用いることが好ましく、特にアルミニウム塩で処理したコロイダルシリカ粒子が好ましい。
インク受容層中のバインダーとしては、透明性が高くインク溶媒のより高い浸透性が得られる親水性バインダーが好ましく用いられる。親水性バインダーの使用にあたっては、親水性バインダーがインク溶媒の初期浸透時に膨潤して空隙を塞いでしまわないことが重要であり、室温付近で膨潤しにくい親水性バインダーが好ましく用いられる。特に好ましい親水性バインダーは、完全ケン化又は部分ケン化のポリビニルアルコール又はカチオン変性ポリビニルアルコールである。下層はポリビニルアルコールに硼砂のような架橋剤を加えることによりゲル構造を作り、そのまま乾燥させることにより、空隙が大きく吸液性の高いインク受容層を構成することが出来る。
記録媒体の基材としては公知の紙、合成紙、樹脂被覆紙、フィルム等いずれも使用することができるが、非インク吸収性の基材が好ましい。特に写真印画紙用に使用されるようなレジンコート紙が、写真画質を再現する基材としてより好ましい。
<インクカートリッジ>
本発明のインクセットは、各色インクをインクカートリッジに充填して用いることができる。インクカートリッジは各色インクを容器中に収容したものであり、更に必要に応じて適宜選択したその他の部材等を有する。
前記容器としては特に制限はなく、目的に応じて、その形状、構造、大きさ、材質等を適宜選択することができ、例えば、アルミニウムラミネートフィルム、樹脂フィルム等で形成されたインク袋を有するもの、などが好適に挙げられる。
次に、インクカートリッジについて、図1及び図2を参照して説明する。ここで、図1は、インクカートリッジの一例を示す概略図であり、図2は、図1のインクカートリッジの変形例を示す概略図である。
図1に示すように、インク注入口242からインクがインク袋241内に充填され、排気した後、該インク注入口242は融着により閉じられる。使用時には、ゴム部材からなるインク排出口243に、後述する図3のインクジェット記録装置本体101の針が刺されて、インクが装置本体101に供給される。インク袋241は透気性のないアルミニウムラミネートフィルム等の包装部材により形成されている。このインク袋241は、図2に示すように、通常、プラスチックス製のカートリッジケース244内に収容され、各種インクジェット記録装置に着脱可能に装着して用いられるようになっている。インクカートリッジ201は、各色インクを収容し、各種インクジェット記録装置に着脱可能に装着して用いることができる。また、後述するインクジェット記録装置に着脱可能に装着して用いるのが特に好ましい。
<画像形成方法、画像形成装置>
本発明の画像形成方法は、本発明のインクセットの各インクに刺激を印加し、記録媒体にインクを飛翔させて画像を形成する。
本発明の画像形成方法には前述した記録媒体、即ち、支持体上に少なくとも1層のインク受容層を有し、かつ、支持体上に、シリカ、ポリビニルアルコール及び架橋層を含む下層と、更に、アルミナもしくはコロイダルシリカとポリビニルアルコールを含み、かつポリビニルアルコールの架橋剤を実質的に含有しない上層とを有する記録媒体を用いることが好ましい。
本発明の画像形成方法は、インク飛翔工程を少なくとも含み、更に必要に応じて適宜選択したその他の工程、例えば、刺激発生工程、制御工程等を含む。
本発明の画像形成装置は、インク飛翔手段を少なくとも有し、更に必要に応じて適宜選択したその他の手段、例えば、刺激発生手段、制御手段等を有する。
本発明の画像形成方法は、本発明の画像形成装置により好適に実施することができ、前記インク飛翔工程は前記インク飛翔手段により好適に行うことができる。また、前記その他の工程は、前記その他の手段により好適に行うことができる。
−インク飛翔工程及びインク飛翔手段−
前記インク飛翔工程は、本発明のインクセットの各インクに刺激(エネルギー)を印加し飛翔させて記録媒体に画像を形成する工程である。
前記インク飛翔手段は、本発明のインクセットの各インクに刺激(エネルギー)を印加し飛翔させて記録媒体に画像を形成する手段である。該インク飛翔手段としては特に制限はなく、例えば、インク吐出用の各種のノズルなどが挙げられる。
前記インクジェットヘッドの液室部、流体抵抗部、振動板、及びノズル部材の少なくとも一部は、シリコン及びニッケルの少なくとも一方を含む材料で形成されることが好ましい。また、前記ノズルの直径は30μm以下が好ましく、1〜20μmがより好ましい。
前記刺激(エネルギー)は、例えば前記刺激発生手段により発生させることができる。該刺激としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、熱(温度)、圧力、振動、光などが挙げられる。これらは、1種を単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、熱、圧力が好適である。
前記刺激発生手段としては、例えば、加熱装置、加圧装置、圧電素子、振動発生装置、超音波発振器、ライトなどが挙げられ、具体的には、例えば、圧電素子等の圧電アクチュエータ、発熱抵抗体等の電気熱変換素子を用いて液体の膜沸騰による相変化を利用するサーマルアクチュエータ、温度変化による金属相変化を用いる形状記憶合金アクチュエータ、静電力を用いる静電アクチュエータなどが挙げられる。
前記各インクの飛翔の態様としては特に制限はなく、前記刺激の種類等応じて異なり、例えば、前記刺激が「熱」の場合、記録ヘッド内の前記各インクに対し、記録信号に対応した熱エネルギーを、例えば、サーマルヘッド等を用いて付与し、該熱エネルギーにより前記各インクに気泡を発生させ、該気泡の圧力により、該記録ヘッドのノズル孔から各インクを液滴として吐出噴射させる方法、などが挙げられる。また、前記刺激が「圧力」の場合、例えば記録ヘッド内のインク流路内にある圧力室と呼ばれる位置に接着された圧電素子に電圧を印加することにより、圧電素子が撓み、圧力室の容積が縮小して、前記記録ヘッドのノズル孔から各インクを液滴として吐出噴射させる方法などが挙げられる。
前記飛翔させる各インクの液滴の大きさは、例えば3×10−15〜40×10−15(3〜40pL)が好ましく、その吐出噴射の速さは5〜20m/sが好ましく、その駆動周波数は1kHz以上が好ましく、その解像度は300dpi以上が好ましい。
前記画像形成方法では、必要に応じて、各インクを飛翔させた記録媒体を加熱乾燥させる工程を設けることができる。加熱乾燥手段としては、赤外線乾燥装置、マイクロ波乾燥装置、ロールヒーター、ドラムヒーターや温風が挙げられる。また、画像形成表面を平滑化及び画像定着する方法として、加熱手段により100℃〜150℃に加熱し、熱定着させる定着工程を設けてもよい。定着工程を設けることにより、インク記録物の光沢性及び定着性が向上する。熱定着手段としては、加熱された鏡面を持つローラやドラムヒーター等が好適であり、画像形成表面にロールヒーター、ドラムヒーターの鏡面部(平滑部)を接触させることができる。加熱温度は、画像品質、安全性及び経済性を考えると100℃〜150℃に加熱された定着ローラが好ましい。
なお、前記制御手段としては、前記各手段の動きを制御することができるものであれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、シークエンサー、コンピュータ等の機器が挙げられる。
ここで、画像形成装置として、シリアル型インクジェット記録装置を用いて、本発明の画像形成方法を実施する態様の一例について、図面を参照しながら説明する。
図3は、シリアル型インクジェット記録装置の斜視説明図(インクカートリッジ装填部のカバーを開いた状態を示す)、図4は、該記録装置の全体構成を説明する概略構成図、図5は、インクジェットヘッドの一例の要素拡大図である。
図3の記録装置は、装置本体101と、装置本体101に用紙を装填するための給紙トレイ102と、装置本体101に装填され画像が形成(記録)された用紙をストックするための排紙トレイ103と、インクカートリッジ装填部104とを有する。インクカートリッジ装填部104の上面には、操作キーや表示器などの操作部105が配置されている。インクカートリッジ装填部104は、インクカートリッジ201の脱着を行うための開閉可能な前カバー115を有している。装置本体101内には、左右の側板に横架したガイド部材であるガイドロッド131とステー132とでキャリッジ133を主走査方向に摺動自在に保持し、主走査モータによって図5で矢示方向に移動走査する。
キャリッジ133には、イエロー(Y)、シアン(C)、マゼンタ(M)、ブラック(Bk)の各色のインクジェット用インク滴を吐出する4個のインクジェット記録用ヘッドからなる記録ヘッド134を複数のインク吐出口を主走査方向と交叉する方向に配列し、インク滴吐出方向を下方に向けて装着している。
記録ヘッド134を構成するインクジェット記録用ヘッドとしては、圧電素子などの圧電アクチュエータ、発熱抵抗体などの電気熱変換素子を用いて液体の膜沸騰による相変化を利用するサーマルアクチュエータ、温度変化による金属相変化を用いる形状記憶合金アクチュエータ、静電力を用いる静電アクチュエータなどインクを吐出するためのエネルギー発生手段として備えたものなどを使用できる。
また、キャリッジ133には、記録ヘッド134に各色のインクを供給するための各色のサブタンク135を搭載している。サブタンク135には、インクジェット用インク供給チューブを介して、インクカートリッジ装填部104に装填されたインクカートリッジ201から本発明のインクセットの各インクが供給されて補充される。
一方、給紙トレイ102の用紙積載部(圧板)141上に積載した用紙142を給紙するための給紙部として、用紙積載部141から用紙142を1枚ずつ分離給送する半月コロ(給紙コロ143)、及び給紙コロ143に対向し、摩擦係数の大きな材質からなる分離パッド144を備え、この分離パッド144は給紙コロ143側に付勢されている。
この給紙部から給紙された用紙142を記録ヘッド134の下方側で搬送するための搬送部として、用紙142を静電吸着して搬送するための搬送ベルト151と、給紙部からガイド145を介して送られる用紙142を搬送ベルト151との間で挟んで搬送するためのカウンタローラ152と、略鉛直上方に送られる用紙142を略90°方向転換させて搬送ベルト151上に倣わせるための搬送ガイド153と、押さえ部材154で搬送ベルト151側に付勢された先端加圧コロ155とが備えられる。また、搬送ベルト151表面を帯電させるための帯電手段である帯電ローラ156が備えられている。
搬送ベルト151は、無端状ベルトであり、搬送ローラ157とテンションローラ158との間に張架されて、ベルト搬送方向に周回可能である。この搬送ベルト151は、例えば、抵抗制御を行っていない厚み40μm程度の樹脂材〔例えばテトラフルオロエチレンとエチレンの共重合体(ETFE)〕で形成した用紙吸着面となる表層と、この表層と同材質でカーボンによる抵抗制御を行った裏層(中抵抗層、アース層)とを有している。搬送ベルト151の裏側には、記録ヘッド134による印写領域に対応してガイド部材161が配置されている。なお、記録ヘッド134で記録された用紙142を排紙するための排紙部として、搬送ベルト151から用紙142を分離するための分離爪171と、排紙ローラ172及び排紙コロ173とが備えられており、排紙ローラ172の下方に排紙トレイ103が配されている。
装置本体101の背面部には、両面給紙ユニット181が着脱可能に装着されている。両面給紙ユニット181は、搬送ベルト151の逆方向回転で戻される用紙142を取り込んで反転させて再度カウンタローラ152と搬送ベルト151との間に給紙する。なお、両面給紙ユニット181の上面には手差し給紙部182が設けられている。
このインクジェット記録装置においては、給紙部から用紙142が1枚ずつ分離給紙され、略鉛直上方に給紙された用紙142は、ガイド145で案内され、搬送ベルト151とカウンタローラ152との間に挟まれて搬送される。更に先端を搬送ガイド153で案内されて先端加圧コロ155で搬送ベルト151に押し付けられ、略90°搬送方向を転換される。
このとき、帯電ローラ156によって搬送ベルト157が帯電されており、用紙142は、搬送ベルト151に静電吸着されて搬送される。そこで、キャリッジ133を移動させながら画像信号に応じて記録ヘッド134を駆動することにより、停止している用紙142にインク滴を吐出して1行分を記録し、用紙142を所定量搬送後、次行の記録を行う。記録終了信号又は用紙142の後端が記録領域に到達した信号を受けることにより、記録動作を終了して、用紙142を排紙トレイ103に排紙する。
そして、サブタンク135内のインクジェット用インクの残量ニヤエンドが検知されると、インクカートリッジ201から所要量のインクジェット用インクがサブタンク135に補給される。
このインクジェット記録装置では、インクカートリッジ201中のインクを使い切ったとき、インクカートリッジ201における筐体を分解して内部のインク袋241だけを交換することができる。また、インクカートリッジ201は、縦置きで前面装填構成としても、安定したインクジェット用インクの供給を行うことができる。したがって、装置本体101の上方が塞がって設置されているような場合、例えば、ラック内に収納する場合、あるいは装置本体101の上面に物が置かれているような場合でも、インクカートリッジ201の交換を容易に行うことができる。
なお、キャリッジが走査するシリアル型(シャトル型)インクジェット記録装置に適用した例で説明したが、図6に示すようなライン型ヘッドを備えたライン型インクジェット記録装置にも同様に適用することができる。
本発明の画像形成方法は、インクジェット記録方式による各種記録に適用することができ、例えば、インクジェット記録用プリンタ、ファクシミリ装置、複写装置、プリンタ/ファックス/コピア複合機などに特に好適に適用することができる。
以下、実施例及び比較例を示して本発明を更に具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例により何ら限定されるものではない。
実施例及び比較例で用いた染料は以下に示すとおりである。
<インクの調製>
表1の調製例1〜16の各欄に示す材料を用いて、以下の手順で各インクを調製した。表中の数値は質量%である。染料については染料固形分の割合を示しており、それ以外の材料については製品状態を示している。
まず、水溶性有機溶剤、界面活性剤、水を30分間混合攪拌した後、染料水溶液を添加し、合計100質量%となるように残量の水を添加して30分間撹拌した。その後、インクのpHを確認しながらトリエタノールアミンを添加して攪拌しpHを9に調整した。次いで0.2μmセルロースアセテートメンブランフィルターを用いて加圧濾過し、粗大粒子を除去して評価用インクを得た。
実施例1〜7、比較例1〜6
表2の実施例及び比較例の各欄に示すように調製例1〜16のインクを組み合わせて、各インクセットを作製した。インクタンク1に第1のインク、インクタンク3に第2のインクを入れた。なお、これらの例では、インクタンク2に染料(C−I)を、インクタンク4に染料(Y−I)を入れてインクセットを構成したが、これらの染料は適宜変更することが出来る。
上記実施例及び比較例の各インクセットについて、リコー社製プリンター IPSiO GX e5500を用いて、23℃40%RHの環境下で、クリスピア(セイコーエプソン社製)上に印字を行い、評価した。
(画像発色性)
プリンターで二色のインクによる階調パターン同士を組み合わせたマトリックスのベタ画像を1200dpi×1200dpiで印字し、各色の組み合わさった2次色のベタ画像を作成した。出力した画像を、23℃40%RHの環境下で24時間乾燥させ、分光光度計X−Rite i1 iSisで測色して画像の色特性を調べた。
結果を表3に示す。また、参考値として各インクの最大彩度における色相角を示す。
また代表例として実施例1と比較例1、2の測色結果を、a−b平面投影図として図7に示す。図中の実施例1、比較例1、比較例2の3つの線は、それぞれの最大色域を示している。
図7から分かるように、2種の異なる色調のインクを用いた実施例1では、比較例1〜2に比べて発色可能な色域が広がっている。
この色域の広がりを、色相角−45度、17度、65度の最大彩度の合計により、次の基準で評価した。結果を表4に示す。
〔評価基準〕
◎:260以上
○:250以上260未満
×:250未満
(画像乾燥性)
プリンターで二色のインクによる階調パターン同士を組み合わせたマトリックスのベタ画像を1200dpi×1200dpiで印字し、各色の組み合わさった2次色のベタ画像を作成した。出力した画像について、23℃40%RHの環境下で、印字10分後及び字24時間後に、分光光度計X−Rite i1 iSisで測色し、画像の色特性を調べた。そして、各色相角の最大彩度を示す点の測色値から、下記式により印字10分後と24時間後の色差を求め、色差が最大となった値に基づいて、下記の基準で評価した。
色差及び評価結果を下記表5に示す。
色差ΔE=(ΔL*2+Δa*2+Δb*20.5

〔評価基準〕
○:10未満
△:10以上、15未満
×:15以上
(画像耐光性)
プリンターで二色のインクによる階調パターン同士を組み合わせたマトリックスのベタ画像を1200dpi×1200dpiで印字し、各色の組み合わさった2次色のベタ画像を作成した。出力した画像を、23℃40%RHの環境下で24時間乾燥させ、分光光度計X−Rite i1 iSisで測色し、画像の色特性を調べた。
次いで、褪色画像データを得るため、アトラス社製キセノン・ウェザオメータCi35AWを用いて、放射照度0.35mW/m(@340nm)、B−Si/B−Siフィルター使用、ブラックパネル温度89℃、乾球温度70℃、相対湿度50%RHの条件で24時間照射を行った。その後、23℃40%RHの環境下で、前記と同様にして色特性を調べた。そして上記初期画像と褪色画像の色差の最大値により下記の基準で評価した。色差及び評価結果を下記表6に示す。
色差ΔE=(ΔL*2+Δa*2+Δb*20.5

〔評価基準〕
◎:3未満
○:3以上、8未満
△:8以上、10未満
×:10以上
1 給紙トレイ
2 圧板
3 記録紙
4 給紙回転体
5 ベース
6 圧板ばね
7 搬送ローラ
8 搬送ガイド
9 搬送ガイド
10 プラテン
11 ピンチローラ
12 手差し給紙用の給紙回転体
13 手差しトレイ
14 ラインヘッド
101 装置本体
102 給紙トレイ
103 排紙トレイ
104 インクカートリッジ装填部
105 操作部
111 上カバー
112 前面
115 前カバー
131 ガイドロッド
132 ステー
133 キャリッジ
134 記録ヘッド
135 サブタンク
141 用紙積載部
142 用紙
143 給紙コロ
144 分離パッド
145 ガイド
151 搬送ベルト
152 再度カウンタローラ
153 ガイド
154 押さえ部材
155 先端加圧コロ
156 帯電ローラ
157 搬送ローラ
158 テンションローラ
161 ガイド部材
171 分離爪
172 排紙ローラ
173 排紙コロ
181 両面給紙ユニット
182 手差し給紙部
201 インクカートリッジ
241 インク袋
242 インク注入口
243 インク排出口
244 カートリッジケース
a 回転軸
特許3909809号公報 特開2002−371214号公報 特開2006−124679号公報 国際公開2006/064784号パンフレット

Claims (5)

  1. イエローからレッドを経てマゼンタまでの色相に用いるインクジェットインクセットであって、セットを構成するインクとして少なくとも第1のインクと第2のインクを含み、第1のインクに、下記(式1)で表される化合物及び/又はその塩と、下記(式2)で表される化合物及び/又はその塩のいずれかを含み、第2のインクに、下記(式3)で表される化合物及び/又はその塩と、下記(式5)で表される化合物及び/又はその塩のいずれかを含むことを特徴とするインクジェットインクセット。
    (上記式中、R3、R4、R5、R6はそれぞれ独立に炭素数1〜6のアルキル基であり、Mはそれぞれ独立に、水素原子、アルカリ金属、アンモニウム又は有機アンモニウムである。)
    (上記式中、Dは互いに共役した2〜3個のアゾ基と、合計で20個以上のπ電子を有する3〜4個の芳香族環で構成される発色団からなる色素残基を表し、Qは−NH−CO−NH−である。)
    (上記式中、R7は水素原子又は炭素数1〜6のアルキル基であり、R8は、下記(式4)で表される基であり、Mはそれぞれ独立に、水素原子、アルカリ金属、アンモニウム又は有機アンモニウムである。)
    (上記式中、R9は置換基としてカルボキシ基を有するアニリノ基、炭素数1〜8の無置換のアルキルアミノ基、スルホ基若しくはカルボキシ基を置換基として有する炭素数1〜8のアルキルアミノ基、炭素数1〜6の無置換のアルキルアミノ基、又はフェノキシ基であり、nは1又は2である。)
    (上記式中、Rはそれぞれ独立に、水素原子、炭素数1〜6のアルキル基であり、Yはそれぞれ独立に、−(COOM)n(nは1〜2の整数)であり、Mはそれぞれ独立に、水素原子、アルカリ金属、アンモニウム又は有機アンモニウムである。またXは−NH−(CH)n−NH−(nは2〜6の整数)で表される連結基である。)
  2. 前記第1のインクが下記(式6)で表される化合物及び塩を含み、インクの最大彩度における色相角が、55°〜70°であることを特徴とする請求項1記載のインクジェットインクセット。
    (上記式中、R1、R2、Y1、Y2はそれぞれ独立に水素原子又は炭素数1〜6のアルキル基であり、X1及びX2はそれぞれ独立にハメットのσp値が0.20以上の電子吸引性基であり、Z1及びZ2はそれぞれ独立に、置換若しくは無置換のフェニル基であり、Mは、水素原子、アルカリ金属、アンモニウム又は有機アンモニウムである。)
  3. 前記第1のインクが、C.I.Acid Orange 33、及び、C.I.Food Yellow 3の少なくとも一方を含むことを特徴とする請求項1又は2記載のインクジェットインクセット。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載のインクジェットインクセットを用いてカラー画像を形成することを特徴とする画像形成方法。
  5. 請求項1〜3のいずれかに記載のインクジェットインクセットのインクを記録ヘッドから記録媒体上に吐出させてカラー画像を形成することを特徴とする画像形成装置。
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