JP6221439B2 - インクジェット記録用インク、インクセット、及びインクジェット記録装置 - Google Patents
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Description
幅広く活用されているため継続的にインクジェット記録方法の画質向上が図られており、プロセスカラーである4色(シアン、マゼンタ、イエロー、ブラック)だけでなく、淡色インク(ライトシアン、ライトマゼンタ、グレー)や特別色(レッド、ブルー、グリーン)も利用されてきている。このような色数を増やすことで、印字画像の粒状感を低減し、色空間を拡大することが可能となってきている。
また、文字画像やグラフなどのビジネス文書、Web画面のプリントなどは一時的な出力であったり、長時間の閲覧に用いないが、写真印字物は長期の掲示が想定されるため屋内で蛍光灯や室内環境のガスに暴露され、それらにて褪色しないことが求められる。
また、染料を着色剤に用いたインクを使用するインクジェット記録方法は光沢性メディアと組み合わせることで、耐湿性があり透明感のある画像を形成することができ、最も銀塩写真に近い画像を得ることができる。しかし、染料は顔料に比べて光褪色、ガス褪色を起こしやすく、近年一般的に普及している多孔質光沢性メディアに定着することで表面積が大きくなることでこれらの褪色の影響を大きく受けることが課題となっている。
例えば、特許文献1では、吸収波長を限定したC.I.Direct Blue199をシアン染料として用いることで耐水性の改善を図っており、このシアン染料をグリーンインクに展開することが記載されている。
また、特許文献2には、置換基を限定した銅フタロシアニン化合物を用いたインクセットにて光や環境ガスへの耐久性を図っており、インクセットに特定のイエロー化合物とC.I.Direct Blue199からなるグリーンインクを用いることが記載されている。
また、特許文献3には、特定構造のイエロー化合物とマゼンタ染料、シアン染料からなる特色による画像堅牢性の確保とブロンズ現象抑制を図っており、前記イエロー化合物と特定構造のシアン化合物との組合せによるグリーンインクが記載されている。
特に、グリーン領域はCRTやLCDディスプレーと印字物とで発色差が大きく、印字物の発色性の向上を強く求められている。しかし、現状は耐候性の高いグリーン染料は十分に開発されておらず、耐光性の高いシアン染料とイエロー染料の混合物としてグリーンインクを得ている。しかし、耐候性の高いシアン染料は結晶性が高いためイエロー染料と混合するとインク中から染料が析出しやすく、インクの乾燥が起こるインクジェットのヘッドやインク吸引キャップ、廃液タンクでインクから染料結晶が析出し、インクの増粘を引き起こすことからインクジェットの吐出安定性やヘッドのメンテナンス機能、廃液回収機能を損なうこととなり、インクジェット記録装置の信頼性を低下させてしまう。
前記着色剤がグリーンインクであり、該グリーンインクが、下記一般式(1)で表される化合物及びその塩を含むイエロー化合物と、下記一般式(2)で表される化合物及びその塩を含むシアン化合物とを含有する。
本発明のインクジェット記録用インクは、水、有機溶剤、及び着色剤を含有してなり、界面活性剤、浸透剤、及び水分散性樹脂を含有することが好ましく、更に必要に応じてその他の成分を含有してなる。
本発明においては、前記着色剤として水溶性染料を用いることにより、鮮やかな色相を得ることができ、記録用メディアの光沢性を維持した画像を得ることができる。
前記着色剤がグリーンインクを含み、該グリーンインクとしてイエロー染料及びシアン染料を用い、いずれも耐光性の高い染料を用いることで画像の発色性と耐久性を高めることができる。また、前記グリーンインクの結晶析出性を抑制するためには以下の染料が用いられる。
前記一般式(1)で表されるグリーンインク用イエロー染料としては、例えば、下記構造式で表される化合物などが好適である。
前記グリーンインク用シアン染料としては、例えば、特開2007−224274号公報の段落〔0189〕〜〔0231〕、特開2009−062515号公報の段落〔0025〕〜〔0063〕に記載されたものなどを用いることができる。
前記一般式(2)で表されるグリーンインク用シアン染料としては、例えば、下記一般式で表される化合物などが好適である。
前記水溶性染料としては、カラーインデックスにおいて酸性染料、直接性染料、塩基性染料、反応性染料、食用染料に分類される染料などが挙げられる。
前記染料は、水溶性染料であるため有機塩として水中でイオン解離して可溶化しているが、溶解度の限界があり、インクには有機溶剤を含むため染料の溶解性を低下させる場合も多い。インク中の水分が揮発すると水溶成分として可溶化していた染料が析出してしまい、インク粘度の増加やノズル詰まりを引き起こしてしまう。更に高濃度にすることでインク一滴当たりの着色力が上がってしまい、ドットの認識性が上がるため画像の粒状性を悪化させる傾向にある。
前記水としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、イオン交換水、限外濾過水、逆浸透水、蒸留水等の純水、又は超純水などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記有機溶剤としては、例えば、多価アルコール類、多価アルコールアルキルエーテル類、多価アルコールアリールエーテル類、含窒素複素環化合物、アミド類、アミン類、含硫黄化合物類、プロピレンカーボネート、炭酸エチレン、などが挙げられる。
これらの中でも、平衡水分量と染料の溶解性の高さから、炭素数が4以下のトリオール、炭素数が4以下のトリオールのポリエチレングリコールエーテル、ポリエチレングリコール類、及び1,3−プロパンジオールから選択される少なくとも1種の親染料有機溶剤がこのましく、該親染料有機溶剤の含有量が前記有機溶剤全体の20質量%以上が好ましく、30質量%〜70質量%がより好ましい。
前記含有量が、20質量%未満であると、インクの保湿力が少なくなるため乾燥しやすくなり、ヘッドメニスカス部にて乾燥による染料の析出が引き起こされ、吐出不良となることがある。
前記炭素数が4以下のトリオールのポリエチレングリコールエーテルとしては、例えば、ポリオキシエチレングリセリルエーテル、ポリオキシエチレン−1,2,3−ブタントリオールエーテル、ポリオキシエチレン−1,2,4−ブタントリオールエーテル、などが挙げられる。
前記ポリエチレングリコール類としては、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、PEG200、などが挙げられる。
これらの中でも、グリセリンは23℃、80%環境中の平衡水分量が49質量%と非常に高く、インクの乾燥を抑制し易く、水分を含んだときの粘度低下が大きいことから、ヘッドからの吐出安定性確保やヘッドの維持装置の廃インクの増粘抑制、維持装置への廃インク固着防止に優れるため好ましい。
前記多価アルコール類としては、例えば、1,2−プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、1,3−ブタンジオール、3−メチル−1,3−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、2−メチル−2,4−ペンタンジオール、ヘキシレングリコール、1,6−ヘキサンジオール、1,2,6−ヘキサントリオール、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、3−メチル−1,3−ヘキサンジオール、プロピルプロピレンジグリコール、などが挙げられる。
前記多価アルコールアルキルエーテル類としては、例えば、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノ−2−エチルヘキシルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、トリエチレングリコールジメチルエーテル、などが挙げられる。
前記多価アルコールアリールエーテル類としては、例えば、エチレングリコールモノフェニルエーテル、エチレングリコールモノベンジルエーテルなどが挙げられる。
前記環状エーテル類としては、例えば、エポキシ類、オキセタン類、テトラヒドロフラン類、テトラヒドロピラン類、クラウンエーテルなどが挙げられる。
これらの中でも、オキセタン類、テトラヒドロフラン類が好ましく、水溶性の面からオキセタン類がより好ましい。
前記アミン類としては、例えば、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、N,N−ジメチルモノエタノールアミン、N−メチルジエタノールアミン、N−メチルエタノールアミン、N−フェニルエタノールアミン、3−アミノプロピルジエチルアミンなどが挙げられる。
前記アミド化合物類としては、例えば、2−ピロリドン、N−メチル−2−ピロリドン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、ε−カプロラクタム、γ−ブチロラクトン、β−メトキシ−N,N−ジメチルプロピオンアミド、β−ブトキシ−N,N−ジメチルプロピオンアミドなどが挙げられる。ホルムアミド、N−メチルホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジエチルホルムアミドもアミド化合物として存在するが、有害性が高く使用することは好ましくない。アミド化合物は染料の結晶化を阻害し染料の溶媒への溶解状態を保持する作用を持ち、インク乾燥時の結晶析出を抑制する効果がある。
前記含硫黄化合物類としては、例えば、ジメチルスルホキシド、スルホラン、チオジグリコールなどが挙げられる。
前記有機溶剤のインク中における総含有量は、10質量%〜50質量%が好ましく、15質量%〜40質量%がより好ましい。前記総含有量が、15質量%未満であると、吐出安定性が低下したりインクジェット記録装置の維持装置で染料が結晶化して固着したりする可能性がある。一方、50質量%を超えると、染料種によっては溶解性が阻害され染料の結晶化が引き起こされたり、紙面上での乾燥性に劣り光沢紙状の色安定に時間が掛かることがある。
前記界面活性剤としては、アニオン性界面活性剤、ノニオン性界面活性剤、両性界面活性剤、アセチレングリコール系界面活性剤、フッ素系界面活性剤などが挙げられる。着色剤の種類、有機溶剤の組合せによって、分散安定性を損なわない界面活性剤を選択することが好ましい。
前記ノニオン性界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエステル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルアミン、ポリオキシエチレンアルキルアミド、などが挙げられる。
前記両性界面活性剤としては、例えば、ラウリルアミノプロピオン酸塩、ラウリルジメチルベタイン、ステアリルジメチルベタイン、ラウリルジヒドロキシエチルベタインなどが挙げられる。具体例として以下に挙げるものが好適に使用されるが、これらに限定されるわけではない。ラウリルジメチルアミンオキシド、ミリスチルジメチルアミンオキシド、ステアリルジメチルアミンオキシド、ジヒドロキシエチルラウリルアミンオキシド、ポリオキシエチレンヤシ油アルキルジメチルアミンオキシド、ジメチルアルキル(ヤシ)ベタイン、ジメチルラウリルベタイン等が挙げられる。
このようなフッ素系界面活性剤としては市販品を用いることができ、該市販品としは、例えば、サーフロンS−111、S−112、S−113、S121、S131、S132、S−141、S−145(旭硝子社製)、フルラードFC−93、FC−95、FC−98、FC−129、FC−135、FC−170C、FC−430、FC−431、FC−4430(住友スリーエム社製)、FT−110、250、251、400S(ネオス社製)、ゾニールFS−62、FSA、FSE、FSJ、FSP、TBS、UR、FSO、FSO−100、FSN N、FSN−100、FS−300、FSK(Dupont社製)、ポリフォックスPF−136A、PF−156A、PF−151N(OMNOVA社製)などが挙げられる。
このような界面活性剤としては、適宜合成したものを使用してもよいし、市販品を使用してもよい。該市販品としては、例えば、ビックケミー株式会社、信越シリコーン株式会社、東レ・ダウコーニング・シリコーン株式会社などから容易に入手できる。
前記ポリエーテル変性シリコーン系界面活性剤としては、市販品を用いることができ、例えば、KF−618、KF−642、KF−643(いずれも、信越化学工業株式会社製)、などが挙げられる。
前記界面活性剤の含有量は、浸透性の効果を発揮する点から、前記インクジェット記録用インクに対して、0.01質量%〜5質量%が好ましく、0.5質量%〜2質量%がより好ましい。
前記含有量が、0.01質量%未満であると、添加した効果がなくなり、5.0質量%を超えると、記録媒体への浸透性が必要以上に高くなり、画像濃度の低下や裏抜けの発生といった問題が発生する。
前記浸透剤としては、20℃の水に対する溶解度が0.2質量%以上5.0質量%未満のポリオールの少なくとも1種を含有することが好ましい。
前記ポリオールのうち、脂肪族ジオールとしては、例えば、2−エチル−2−メチル−1,3−プロパンジオール、3,3−ジメチル−1,2−ブタンジオール、2,2−ジエチル−1,3−プロパンジオール、2−メチル−2−プロピル−1,3−プロパンジオール、2,4−ジメチル−2,4−ペンタンジオール、2,5−ジメチル−2,5−ヘキサンジオール、5−ヘキセン−1,2−ジオール、2−エチル−1,3−ヘキサンジオールなどが挙げられる。これらの中でも、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオールが好ましい。
前記浸透剤の含有量は、インクジェット記録用インクに対して、0.1質量%〜4.0質量%が好ましい。前記含有量が、0.1質量%未満であると、速乾性が得られず滲んだ画像となる。一方、含有量が、4.0質量%を超えると、着色剤の分散安定性が損なわれ、ノズルが目詰まりしやすくなったり、また記録媒体への浸透性が必要以上に高くなり、画像濃度の低下や裏抜けの発生といった問題が発生することもある。
前記水分散性樹脂としては、造膜性(画像形成性)に優れ、かつ高撥水性、高耐水性、高耐候性を備えたものが、高耐水性で高画像濃度(高発色性)の画像記録に有用であり、例えば、縮合系合成樹脂、付加系合成樹脂、天然高分子化合物などが挙げられる。
前記水分散性樹脂の粒径は分散液の粘度と関係しており、組成が同じものでは粒径が小さくなるほど同一固形分での粘度が大きくなる。インク化した時に過剰な高粘度にならないためにも水分散性樹脂の平均粒子径は50nm以上が好ましい。また粒径が数十μになるとインクジェットヘッドのノズル口より大きくなるため使用できない。ノズル口より小さくとも粒子径の大きな粒子がインク中に存在すると吐出性を悪化させることは知られている。インク吐出性を阻害させないために平均粒子径が500nm以下が好ましく、150nm以下が好ましい。
このような水分散性樹脂を用いると画像の定着性、耐水性、耐ガス性を向上することが可能となるが、被記録媒体によっては樹脂が被膜化することで光沢性を変化させてしまう。また多量の添加はインクジェットヘッドのメニスカスの乾燥時に被膜を形成してしまうため、樹脂固形分5質量%以上の添加はノズルの目詰まりや光沢性の変化を引き起こすため好ましくない。
本発明のインクジェット記録用インクには、画像保存性向上剤を添加してもよい。
前記画像保存性向上剤としては、例えば、ヒンダートアミン化合物、紫外線吸収剤、酸化防止剤などが挙げられる。インクジェット記録画像は光やガスによる影響が大きいため、ヒンダートアミン化合物、紫外線吸収剤、酸化防止剤を添加することが好ましい。
前記ヒンダートアミンとしては、例えば、N−CH3タイプ、N−Hタイプ、N−ORタイプの何れも利用可能であるが、N−CH3タイプ、N−ORタイプが好ましい。このようなヒンダートアミンはブチルカルビトールやブチルセルソルブと混合することで水混和可能なものもあるが、好ましくは水難溶性の液体、若しくは粉体を分散させたものである。
前記水分散されたヒンダートアミン化合物としては、例えば、BASF社製のTINUVIN 123DW、ADEKA社製のアデカノールUC−5225、アデカノールUC−606、などが挙げられる。これらの中でも、ヒンダートアミン化合物が含包されて分散されているTINUVIN 123DWが染料との混合時の安定性や耐オゾン性に対して効果を示すため、特に好ましい。
前記ヒンダートアミン化合物の含有量は、保護するべき染料濃度に依存しており、染料の固形分に対して、1質量%〜10質量%が好ましく、2質量%〜7質量%がより好ましい。
前記紫外線吸収剤としては、例えば、ベンゾフェノン系紫外線吸収剤、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤、サリチレート系紫外線吸収剤、ヒドロキシフェニルトリアジン系紫外線吸収剤、シアノアクリレート系紫外線吸収剤、ニッケル錯塩系紫外線吸収剤、無機酸化物微粒子などが挙げられる。
前記ベンゾフェノン系紫外線吸収剤としては、例えば、2−ヒドロキシ−4−n−オクトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−n−ドデシルオキシベンゾフェノン、2, 4−ジヒドロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2, 2’,4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノン、などが挙げられる。
これらの中でも、ヒドロキシフェニルトリアジン系、ベンゾトリアゾール系が好ましく、これらの水分散品が水系インクに添加する上で好ましい。
このような水分散品としては、BASF社製のTINUVIN 1130、TINUVIN 99DW、TINUVIN 400DW、TINUVIN 477DW、ADEKA社製のUC−3140がある。これらの中でも、紫外線吸収剤が樹脂に含包されて分散されているTINUVIN 477DWが、耐オゾン性に対して効果が高く、特に好ましい。
前記紫外線吸収剤のインク中の含有量は、保護するべき染料濃度に依存しており、染料の固形分に対して、1質量%〜10質量%が好ましく、2質量%〜7質量%がより好ましい。
前記酸化防止剤としては、例えば、フェノール系酸化防止剤(ヒンダードフェノール系酸化防止剤を含む)、アミン系酸化防止剤、硫黄系酸化防止剤、リン系酸化防止剤、などが挙げられる。
前記フェノール系酸化防止剤(ヒンダードフェノール系酸化防止剤を含む)としては、例えば、ブチル化ヒドロキシアニソール、2,6−ジ−tert−ブチル−4−エチルフェノール、ステアリル−β−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−tert−ブチルフェノール)、2,2’−メチレンビス(4−エチル−6−tert−ブチルフェノール)、4, 4’−ブチリデンビス(3−メチル−6−tert−ブチルフェノール)、3,9−ビス[1,1−ジメチル−2−[β−(3−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオニルオキシ]エチル]2,4,8,10−テトライキサスピロ[5,5]ウンデカン、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−tert−ブチルフェニル)ブタン、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン、テトラキス[メチレン−3−(3’, 5’−ジ−tert−ブチル−4’−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン、などが挙げられる。
前記酸化防止剤の含有量は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、0質量%〜10質量%が好ましい。
前記その他の成分としては特に制限はなく、必要に応じて適宜選択することができ、例えばpH調整剤、防腐防黴剤、キレート試薬、防錆剤、酸素吸収剤、光安定化剤、などが挙げられる。
前記pHが7未満か又は11を超えるとインクジェットのヘッドやインク供給ユニットを溶かし出す量が大きく、インクの変質や漏洩、吐出不良などの不具合が生じることがある。
前記アルコールアミン類としては、例えば、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、2−アミノ−2−エチル−1,3−プロパンジオールなどが挙げられる。
前記アルカリ金属元素の水酸化物としては、例えば、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどが挙げられる。
前記アンモニウムの水酸化物としては、例えば、水酸化アンモニウム、第4級アンモニウム水酸化物などが挙げられる。
前記ホスホニウム水酸化物としては、例えば、第4級ホスホニウム水酸化物などが挙げられる。
前記アルカリ金属の炭酸塩としては、例えば、炭酸リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等が挙げられる。
本発明のインクジェット記録用インクは、前記染料、有機溶剤、界面活性剤、浸透剤、水、必要に応じて他の成分を水性媒体中に分散又は溶解し、適宜攪拌混合して製造する。攪拌混合は、例えば、サンドミル、ホモジナイザー、ボールミル、ペイントシャイカー、超音波分散機等により行うことができ、通常の攪拌羽を用いた攪拌機、マグネチックスターラー、高速の分散機等で行うことができる。
前記インクの物性としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、粘度や表面張力が下記の範囲であることが好ましい。
前記インクの25℃での粘度は、2mPa・s〜20mPa・sが好ましい。吐出時のインク粘度を3mPa・s以上とすることによって、インクの吐出時の残留振動が起こりにくくなる効果があり、駆動波形による吐出後の振動抑制を行いやすくでき、短時間で次の吐出ができるようになるため高速印字に適するようになる。一方、前記インク粘度を15mPa・s以下に抑えることで、吐出性を安定しやすくなる。使用環境に応じて粘度は変化するため、使用想定範囲でインク粘度が上記範囲を満たすことが好ましく、25℃における粘度は5mPa・s〜10mPa・sがより好ましい。
前記粘度は、例えば、粘度計(RE−550L、東機産業社製)を使用して各温度に調温することで測定することができる。
前記インクは、例えば、印字時又は印字前後に記録媒体及び前記インクを50℃〜200℃で加熱し、印字定着を促進する機能を有するプリンタ等に使用することもできる。
本発明のインクセットは、インクの色には特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックなどが用いられる。これらの色を2種以上併用したインクセットを用いて記録を行うと、多色画像を形成することができ、全色併用したインクセットを用いて記録を行うと、フルカラー画像を形成することができる。また、プロセスカラー以外のレッド、グリーン、ブルー、グレー、ライトシアン、ライトマゼンタ、ダークイエローインクを用いることで、フルカラー画像の色域を広げ画像の粒状性を低減することができる。更に、2次色の付着総量を低減することが可能となるため記録媒体の吸収不良が引き起こしにくく、ビーディングやブリーディングを低減し、色相の曲がりや乾燥時の色相変化を低減することができる。
前記イエローインクが、下記一般式(3)で表される化合物及びその塩を含む。
前記マゼンタインクが、下記一般式(4)で表される化合物及びその塩、下記一般式(5)で表される化合物及びその塩、並びに下記一般式(6)で表される化合物及びその塩から選択される少なくとも1種を含む。
前記シアンインクが、下記一般式(7)で表される化合物及びその塩、並びに下記一般式(8)で表される化合物及びその塩から選択される少なくとも1種を含む。
本発明で用いられるインクカートリッジは、本発明の前記インクジェット記録用インク又はインクセットの各インクを容器中に収容してなり、更に必要に応じて適宜選択したその他の部材を有してなる。
前記容器としては、特に制限はなく、目的に応じてその形状、構造、大きさ、材質等を適宜選択することができ、例えば、アルミニウムラミネートフィルム、樹脂フィルム等で形成されたインク袋などを少なくとも有するもの、などが好適に挙げられる。
インクカートリッジ200は、図1に示すように、インク注入口242からインク袋241内に充填され、排気した後、該インク注入口242は融着により閉じられる。使用時には、ゴム部材からなるインク排出口243に装置本体の針を刺して装置に供給される。
インク袋241は、透気性のないアルミニウムラミネートフィルム等の包装部材により形成されている。このインク袋241は、図2に示すように、通常、プラスチック製のカートリッジケース244内に収容され、各種インクジェット記録装置に着脱可能に装着して用いられるようになっている。
本発明のインクジェット記録装置は、インク飛翔手段を少なくとも有してなり、更に必要に応じて適宜選択したその他の手段、例えば、刺激発生手段、制御手段などを有してなる。
本発明で用いられるインクジェット記録方法は、インク飛翔工程を少なくとも含んでなり、更に必要に応じて適宜選択したその他の工程、例えば、刺激発生工程、制御工程などを含んでなる。
前記インク飛翔工程は、本発明の前記インクジェット記録用インク又はインクセットの各インクに、刺激を印加し、該インクを飛翔させて画像を形成する工程である。
前記インク飛翔手段は、本発明の前記インクジェット記録用インク又はインクセットの各インクに、刺激を印加し、該インクを飛翔させて画像を形成する手段である。該インク飛翔手段としては、特に制限はなく、例えば、記録ヘッド、などが挙げられる。
前記シリコーン系撥水材料としては、室温硬化型の液状シリコーンレジン又はエラストマーがあり、基材表面に塗布され、室温で大気中に放置することにより重合硬化して撥インク性の皮膜が形成されることが好ましい。
前記シリコーン系撥水材料は、加熱硬化型の液状シリコーンレジン又はエラストマーであり、基材表面に塗布され、加熱処理することにより硬化し撥インク性の皮膜を形成することであってもよい。
前記シリコーン系撥水材料は、紫外線硬化型の液状シリコーンレジン又はエラストマーであり、基材表面に塗布され、紫外線を照射することにより硬化し撥インク性の皮膜を形成することであってもよい。
前記シリコーン系撥水材料の粘度は、1,000cp(センチポイズ)以下であることが好ましい。
前記シリコーン樹脂を含む撥インク層の厚みは、0.1μm〜5.0μmが好ましく、0.1μm〜1.0μmがより好ましい。前記厚みが、0.1μm未満であると、ワイピングに対する耐久性が悪化し、長期間使用時に撥インク性が低下してしまうことがあり、5.0μmを超えると、必要以上の厚みの撥インク層であるため製造コストが高くなることがある。
前記撥インク層の表面粗さ(Ra)は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、0.2μm以下が好ましい。前記表面粗さRaを0.2μm以下にすることで、ワイピング時の拭き残しを低減することができる。
図3に示すインクジェット記録装置は、装置本体101と、装置本体101に装着した用紙を装填するための給紙トレイ102と、装置本体101に装着され画像が記録(形成)された用紙をストックするための排紙トレイ103と、インクカートリッジ装填部104とを有する。インクカートリッジ装填部104の上面には、操作キーや表示器などの操作部105が配置されている。インクカートリッジ装填部104は、インクカートリッジ201の脱着を行うための開閉可能な前カバー115を有している。
キャリッジ133には、イエロー(Y)、シアン(C)、マゼンタ(M)、ブラック(Bk)の各色のインク滴を吐出する4個のインクジェット記録用ヘッドからなる記録ヘッド134を複数のインク吐出口を主走査方向と交叉する方向に配列し、インク滴吐出方向を下方に向けて装着している。
また、キャリッジ133には、記録ヘッド134に各色のインクを供給するための各色のサブタンク135を搭載している。サブタンク135には、図示しないインク供給チューブを介して、インクカートリッジ装填部104に装填された本発明のインクカートリッジ201から本発明の前記インクメディアセットにおけるインクが供給されて補充される。
一方、給紙トレイ103の用紙積載部(圧板)141上に積載した用紙142を給紙するための給紙部として、用紙積載部141から用紙142を1枚ずつ分離給送する半月コロ(給紙コロ143)、及び給紙コロ143に対向し、摩擦係数の大きな材質からなる分離パッド144を備え、この分離パッド144は給紙コロ143側に付勢されている。
このとき、帯電ローラ156によって搬送ベルト151が帯電されており、用紙142は、搬送ベルト151に静電吸着されて搬送される。そこで、キャリッジ133を移動させながら画像信号に応じて記録ヘッド134を駆動することにより、停止している用紙142にインク滴を吐出して1行分を記録し、用紙142を所定量搬送後、次行の記録を行う。記録終了信号又は用紙142の後端が記録領域に到達した信号を受けることにより、記録動作を終了して、用紙142を排紙トレイ103に排紙する。
このインクジェット記録装置においては、本発明のインクカートリッジ201中のインクを使い切ったときには、インクカートリッジ201における筐体を分解して内部のインク袋だけを交換することができる。また、インクカートリッジ201は、縦置きで前面装填構成としても、安定したインクの供給を行うことができる。したがって、装置本体101の上方が塞がって設置されているような場合、例えば、ラック内に収納したり、あるいは装置本体101の上面に物が置かれているような場合でも、インクカートリッジ201の交換を容易に行うことができる。
なお、ここでは、キャリッジが走査するシリアル型(シャトル型)インクジェット記録装置に適用した例で説明したが、ライン型ヘッドを備えたライン型インクジェット記録装置にも同様に適用することができる。
前記記録媒体としては、支持体上に少なくとも1層のインク受容層を有する記録媒体であって、支持体上に、シリカ、ポリビニルアルコール及び架橋剤を含む下層をもち、アルミナ若しくはコロイダルシリカとポリビニルアルコールを含み、かつ、ポリビニルアルコールの架橋剤を実質的に含有しない上層からなるインクジェット用記録媒体が好ましい。
前記記録媒体の上層が記録媒体印字面となるが、この表面のベック平滑度が300秒以上であることが好ましい。前記ベック平滑度が、300秒以下であると、画素が不均一に拡がったり、真円度を損ない易くなり、写真階調のノイズになりやすいため好ましくない。
記録媒体のインク受容層は2層以上の多層構造になっており、下層にはインクを素早く吸収し、着色剤を定着できるようにするため比表面積の大きな無機酸化物等の多孔性粒子を含有することが好ましい。具体的には、シリカ又はアルミナが挙げられ、特にシリカの中でも、気相法により得られる平均1次粒径が30nm以下で、BET比表面積が250m2/g以上の合成シリカはインクの吸収性と光沢性が高いため好ましい。
また、前記アルミナとしては、例えば、β−アルミナ、γ−アルミナ等が使用できる。
前記インク受容層中のバインダーとしては、透明性が高くインク溶媒のより高い浸透性が得られる親水性バインダーが好ましく用いられる。親水性バインダーの使用にあたっては、親水性バインダーがインク溶媒の初期浸透時に膨潤して空隙を塞いでしまわないことが重要であり、室温付近で膨潤しにくい親水性バインダーが好ましく用いられる。特に好ましい親水性バインダーは完全又は部分ケン化のポリビニルアルコール又はカチオン変性ポリビニルアルコールである。下層はポリビニルアルコールに硼砂のような架橋剤を加えることでゲル状に構造を作り、ゲル構造のまま乾燥させることで、空隙の大きく吸液性の高いインク受容層を構成することができる。
前記記録媒体の基材としては、特に制限はなく、公知の紙、合成紙、樹脂被覆紙、フィルム等いずれも使用することができるが、好ましくは非インク吸収性の基材が好ましい。
特に、写真印画紙用に使用されるようなレジンコート紙が写真画質を再現するメディア基材としてより好ましい。
<染料(Y−I)>
<インクの調製>
インクの調製は、表1〜表3に従って、以下の手順で行った。なお、表1〜表3中の各成分の含有量は質量%である。
まず、有機溶剤、界面活性剤、及び水を混合し30分間攪拌を行い均一に混合した。この混合液に対して染料水溶液を添加し、合計100質量%となるように残量の水を添加し、30分間撹拌した。その後、孔径0.8μmのセルロースアセテートメンブランフィルターにて加圧濾過し、粗大粒子を除去し、各インクを作製した。
*界面活性剤(Zonyl FSO−100、ポリオキシエチレンパーフロロアルキルエーテル、Dupont社製、有効成分40質量%)
*エマルゲンLS−106(ポリオキシアルキレンアルキルエーテル、花王社製、有効成分100質量%)
*ユニオックスG450(ポリオキシエチレングリセリルエーテル、日油社製、有効成分100質量%)
*PEG200(ポリエチレングリコール、関東化学社製、有効成分100質量%)
*エクアミドM100(アミド系溶剤、出光興産社製、有効成分100質量%)
*プロキセルLV(アーチケミカル社製、防かび剤)
作製した各インクについて、直径26.6mmのガラスシャーレに2.7g入れ、温度40℃で相対湿度10%の恒温槽にて14時間乾燥させた。その後、温度23℃、相対湿度15%のデシケーターにて20時間放置して、放置後の状態を観察し、下記基準で評価した。
〔評価基準〕
A:染料の析出が無く、液状で流動性を保っている。
B:少量の染料の析出があるが、液状で流動性を保っている。
C:全面に染料の析出があり、流動性がない。
評価用印写装置で1,200dpi×1,200dpiで単色階調ベタ画像を印字した。出力した画像は23℃で40%RHの環境下で24時間乾燥させ、画像濃度を反射濃度計X−Rite 939にて測色し初期画像の色特性を測定した。
アトラス社製キセノン・ウェザオメータCi35AWにて放射照度0.35mW/m3(@340nm)、B−Si/B−Siフィルターを用い、ブラックパネル温度89℃、乾球温度70℃、相対湿度50%RHとし、24時間照射を行った。その後、23℃で40%RHの環境下で画像濃度を反射濃度計X−Rite 939にて測色し劣化画像の色特性を測定した。
初期画像の反射濃度が1に最も近い値のベタ濃度の褪色後の濃度残存率によって評価を行った。
また、グリーン色調は適切な画像濃度が得られないため、初期画像のシアンの反射濃度が0.7に最も近い値のベタパッチに対してL*値、a*値、b*値を求め、初期値との色差ΔEを求めることで評価を行った。
色差ΔE={(ΔL*)2+(Δa*)2+(Δb*)2)}1/2
〔評価基準〕
A:濃度残存率85%以上であり、色差ΔE5未満
B:濃度残存率80%以上、85%未満であり、色差ΔE5以上、10未満
C:濃度残存率75%以上、80%未満であり、色差ΔE10以上、15未満
D:濃度残存率75%未満であり、色差ΔE15以上
評価用印写装置で1,200dpi×1,200dpiで単色階調ベタ画像を印字した。出力した画像は23℃で40%RHの環境下で24時間乾燥させ、画像濃度を反射濃度計X−Rite 939にて測色し初期画像の色特性を測定した。
ダイレック社製オゾン発生制御装置OES−10Aにてオゾン濃度5ppm、槽内温度40℃、槽内湿度25%RH、24時間オゾン雰囲気に暴露を行った。その後、23℃40%RHの環境下で画像濃度を反射濃度計X−Rite 939にて測色し劣化画像の色特性を測定した。
初期画像の反射濃度が1に最も近い値のベタ濃度の褪色後の濃度残存率によって評価を行った。
また、グリーン色調は適切な画像濃度が得られないため、初期画像のシアンの反射濃度が0.7に最も近い値のベタパッチに対してL*値、a*値、b*値を求め、初期値との色差ΔEを求めることで評価を行った。
色差ΔE={(ΔL*)2+(Δa*)2+(Δb*)2)}1/2
〔評価基準〕
A:濃度残存率85%以上であり、色差ΔE3未満
B:濃度残存率80%以上、85%未満であり、色差ΔE3以上、8未満
C:濃度残存率75%以上、80%未満であり、色差ΔE8以上、15未満
D:濃度残存率75%未満であり、色差ΔE15以上
評価用印写装置にインクを充填した後、全ノズルからインクが吐出できていることをノズルチェックパターンから確認し、初期条件を作成する。その後ヘッドをキャップ位置から外しノズル面が暴露される状態として、32℃で15%RHの環境下に50時間放置した。
放置後、ノズルチェックパターンの印字とクリーニングを繰り返して、回復性を評価した。
〔評価基準〕
A:クリーニング回数3回未満で全ノズルが吐出できるように回復。
B:クリーニング回数3回以上7回未満で全ノズルが吐出できるように回復。
C:クリーニング回数7回以上で全ノズルが吐出できるまで回復できず。
評価用印写装置のヘッドメンテナンス機構を用いて、ヘッド吸引キャップから廃液チューブ全体にインクを充填した後、32℃で15%RHの環境下で48時間放置を行う。その後、吸引キャップの状態とキャップ内にインクを足して吸引動作を行ったときの状態から評価を行った。
〔評価基準〕
A:吸引キャップのインクが液状で、吸引動作でインクが吸引できる。
B:吸引キャップのインクがゲル状の被膜となっているが、吸引動作でインクが吸引できる。
C:吸引キャップのインクが固体になっており、吸引動作でインクが吸引できない。
また、実施例2〜5のように染料の混合比率がいかようであっても、染料の析出は起こらず特性を満たす良好なインクとなることがわかった。
JISでは色相角hab=tan−1(b*/a*)としてa*≧0、b*≧0であれば0≦hab≦90°、a*<0、b*≧0であれば90°<hab≦180°、a*≦0、b*<0であれば180°<hab≦270°、a*>0、b*<0であれば270°<hab<360°としているが、本発明では、赤系色(a*>0)の青味(b*)の差を示すため、色相角hab=tan−1(b*/a*)としてa*≧0、b*≧0であれば0≦hab≦90°、a*<0、b*≧0であれば90°<hab≦180°、a*<0、b*<0であれば−180°<hab<−90°、a*≧0、b*≦0であれば−90°≦hab≦0°として色相角を定義している。
プリンタ(株式会社リコー製、IPSiO GX e3300)で1,200dpi×1,200dpiで単色階調ベタ画像を印字した。出力した画像は23℃で40%RHの環境下で24時間乾燥させ、画像濃度を反射濃度計X−Rite 939にて測色し初期画像の色特性を測定した。
アトラス社製キセノン・ウェザオメータCi35AWにて放射照度0.35mW/m3(@340nm)、B−Si/B−Siフィルターを用い、ブラックパネル温度89℃、乾球温度70℃、相対湿度50%RHとし、24時間照射を行った。その後、23℃で40%RHの環境下で画像濃度を反射濃度計X−Rite 939にて測色し劣化画像の色特性を測定した。
初期画像の反射濃度が1に最も近い値のベタ濃度の褪色後の濃度残存率によって評価を行った。
また、グリーン色調は適切な画像濃度が得られないため、初期画像の全測色点からグリーンの色相角(150≦θ<180)において、最大彩度を示す測色点を評価点とし、初期値と暴露後のL*値、a*値、b*値を求め、初期値との色差ΔEを求めることで評価を行った。
色差ΔE={(ΔL*)2+(Δa*)2+(Δb*)2)}1/2
〔評価基準〕
A:濃度残存率85%以上であり、色差ΔE5未満
B:濃度残存率80%以上、85%未満であり、色差ΔE5以上、10未満
C:濃度残存率75%以上、80%未満であり、色差ΔE10以上、15未満
D:濃度残存率75%未満であり、色差ΔE15以上
プリンタ(株式会社リコー製、IPSiO GX e3300)で1,200dpi×1,200dpiで単色階調ベタ画像を印字した。出力した画像は23℃で40%RHの環境下で24時間乾燥させ、画像濃度を反射濃度計X−Rite 939にて測色し初期画像の色特性を測定した。
ダイレック社製オゾン発生制御装置OES−10Aにてオゾン濃度5ppm、槽内温度40℃、槽内湿度25%RH、24時間オゾン雰囲気に暴露を行った。その後、23℃40%RHの環境下で画像濃度を反射濃度計X−Rite 939にて測色し劣化画像の色特性を測定した。
初期画像の反射濃度が1に最も近い値のベタ濃度の褪色後の濃度残存率によって評価を行った。
また、グリーン色調は適切な画像濃度が得られないため、初期画像の全測色点からグリーンの色相角(150≦θ<180)において、最大彩度を示す測色点を評価点とし、初期値と暴露後のL*値、a*値、b*値を求め、初期値との色差ΔEを求めることで評価を行った。
色差ΔE={(ΔL*)2+(Δa*)2+(Δb*)2)}1/2
〔評価基準〕
A:濃度残存率85%以上、色差ΔE3未満
B:濃度残存率80%以上、85%未満、色差ΔE3以上、8未満
C:濃度残存率75%以上、80%未満、色差ΔE8以上、15未満
D:濃度残存率75%未満、色差ΔE15以上
プリンタ(株式会社リコー製、IPSiO GX e3300)でシアンインクとイエローインクによる階調パターン同士を組み合わせたマトリックスのベタを1,200dpi×1,200dpiで印字して、各色の組み合わさった2次色のベタ画像を形成した。また、グリーンインクがあるインクセットでは1,200dpi×1,200dpiでグリーンの単色階調ベタ画像を印字した。出力した画像は23℃で40%RHの環境下で24時間乾燥させ、画像濃度を分光光度計X−Rite i1 iSisにて測色し画像の色特性を測定した。そして全測色点からグリーンの色相角(150≦θ<180)において、最大彩度を示す測色点の彩度を評価した。
〔評価基準〕
A:93以上
B:85以上93未満
C:85未満
プリンタ(株式会社リコー製、IPSiO GX e3300)でシアンインクとイエローインクによる階調パターン同士を組み合わせたマトリックスのベタを1,200dpi×1,200dpiで印字して、各色の組み合わさった2次色のベタ画像を形成した。また、グリーンインクがあるインクセットでは1,200dpi×1,200dpiでグリーンの単色階調ベタ画像を印字した。出力した画像は23℃で40%RHの環境下で印字10分間後と印字24時間後の画像を分光光度計X−Rite i1 iSisにて測色し画像の色特性を測定した。
そして、印字24時間後の画像の全測色点から、グリーンの色相角(150≦θ<180)において、最大彩度を示す測色値から、印字10分間後と24時間後の色差を求めて、色差ΔEが最大となった値にて評価を行った。
色差ΔE={(ΔL*)2+(Δa*)2+(Δb*)2)}1/2
〔評価基準〕
A:10未満
B:10以上15未満
C:15以上
プリンタ(株式会社リコー製、IPSiO GX e3300)にインクを充填した後、全ノズルからインクが吐出できていることをノズルチェックパターンから確認し、初期条件を作成する。その後ヘッドをキャップ位置から外しノズル面が暴露される状態として、32℃で15%RHの環境下に50時間放置した。
放置後、ノズルチェックパターンの印字とクリーニングを繰り返して、回復性を評価した。
〔評価基準〕
A:クリーニング回数3回未満で全ノズルが吐出できるように回復
B:クリーニング回数3回以上7回未満で全ノズルが吐出できるように回復
C:クリーニング回数7回以上で全ノズルが吐出できるまで回復できず
インクセットのインクを質量比が均等になるように混合したインクを作製し、プリンタ(株式会社リコー製、IPSiO GX e3300)のヘッドメンテナンス機構を用いて、ヘッド吸引キャップから廃液チューブ全体にインクを充填した後、32℃で15%RHの環境下で48時間放置を行う。その後、吸引キャップの状態とキャップ内にインクを足して吸引動作を行ったときの状態から、下記基準で評価を行った。
〔評価基準〕
A:吸引キャップのインクが液状で、吸引動作でインクが吸引できる。
B:吸引キャップのインクがゲル状の被膜となっているが、吸引動作でインクが吸引できる。
C:吸引キャップのインクが固体になっており、吸引動作でインクが吸引できない。
また、比較例6のように、グリーンインクのみ耐候性が高く染料の析出性を押さえたインクを用い、他の色を通常の弱い染料インクとするインクセットでは、耐光性や耐オゾン性を維持することができないことがわかった。
また、比較例7のように、グリーンインクの染料の析出性を考慮しないインクを用いると、インクセットであっても放置後の吐出回復性が劣り、メンテナンス機能の劣化も引き起こされることがわかった。
また、比較例8のように、グリーンインクの耐候性を考慮しないと、他の色のインクの耐候性が高くてもインクセットとして、耐光性及び耐オゾン性を維持することができないことがわかった。
また、比較例9のように、グリーンインクを用いないと、発色性や乾燥性が劣ってしまい、高発色で乾燥性の良い画像を得ることができないことがわかった。
<1> 水、有機溶剤、及び着色剤を含有してなり、
前記着色剤がグリーンインクであり、該グリーンインクが、下記一般式(1)で表される化合物及びその塩を含むイエロー化合物と、下記一般式(2)で表される化合物及びその塩を含むシアン化合物とを含有することを特徴とするインクジェット記録用インクである。
<一般式(1)>
<一般式(2)>
<一般式(2−1)>
<構造式(2−1)>
<3> グリーンインクに含まれるイエロー化合物が、下記構造式で表される化合物である前記<1>から<2>のいずれかに記載のインクジェット記録用インクである。
前記イエローインクが、下記一般式(3)で表される化合物及びその塩を含むことを特徴とするインクセットである。
<一般式(3)>
<5> 前記<1>から<3>のいずれかに記載のインクジェット記録用インク、イエローインク、マゼンタインク、及びシアンインクを含み、
前記マゼンタインクが、下記一般式(4)で表される化合物及びその塩、下記一般式(5)で表される化合物及びその塩、並びに下記一般式(6)で表される化合物及びその塩から選択される少なくとも1種を含むことを特徴とするインクセットである。
<一般式(4)>
<一般式(5)>
<一般式(5−1)>
<一般式(5−2)>
<一般式(6)>
<6> 前記<1>から<3>のいずれかに記載のインクジェット記録用インク、イエローインク、マゼンタインク、及びシアンインクを含み、
前記シアンインクが、下記一般式(7)で表される化合物及びその塩、並びに下記一般式(8)で表される化合物及びその塩から選択される少なくとも1種を含むことを特徴とするインクセットである。
<一般式(7)>
<一般式(8)>
<一般式(8−1)>
<構造式(8−2)>
241 インク袋
242 インク注入口
243 インク排出口
244 カートリッジケース
Claims (7)
- 水、有機溶剤、及び着色剤を含有してなり、
前記着色剤がグリーンインクであり、該グリーンインクが、下記一般式(1)で表される化合物及びその塩を含むイエロー化合物と、下記一般式(2)で表される化合物及びその塩を含むシアン化合物とを含有することを特徴とするインクジェット記録用インク。
<一般式(1)>
<一般式(2)>
<一般式(2−1)>
<構造式(2−1)>
- 有機溶剤が、炭素数4以下のトリオール、炭素数4以下のトリオールのポリエチレングリコールエーテル、ポリエチレングリコール類、及び1,3−プロパンジオールから選択される少なくとも1種の親染料有機溶剤を含有し、該親染料有機溶剤の含有量が前記有機溶剤全体の20質量%以上である請求項1に記載のインクジェット記録用インク。
- グリーンインクに含まれるイエロー化合物が、下記構造式で表される化合物である請求項1から2のいずれかに記載のインクジェット記録用インク。
- 請求項1から3のいずれかに記載のインクジェット記録用インク、イエローインク、マゼンタインク、及びシアンインクを含み、
前記イエローインクが、下記一般式(3)で表される化合物及びその塩を含むことを特徴とするインクセット。
<一般式(3)>
- 請求項1から3のいずれかに記載のインクジェット記録用インク、イエローインク、マゼンタインク、及びシアンインクを含み、
前記マゼンタインクが、下記一般式(4)で表される化合物及びその塩、下記一般式(5)で表される化合物及びその塩、並びに下記一般式(6)で表される化合物及びその塩から選択される少なくとも1種を含むことを特徴とするインクセット。
<一般式(4)>
<一般式(5)>
<一般式(5−1)>
<一般式(5−2)>
<一般式(6)>
- 請求項1から3のいずれかに記載のインクジェット記録用インク、イエローインク、マゼンタインク、及びシアンインクを含み、
前記シアンインクが、下記一般式(7)で表される化合物及びその塩、並びに下記一般式(8)で表される化合物及びその塩から選択される少なくとも1種を含むことを特徴とするインクセット。
<一般式(7)>
<一般式(8)>
<一般式(8−1)>
<構造式(8−2)>
- 請求項4から6のいずれかに記載のインクセットにおける各インクを記録媒体上に吐出させてカラー画像を形成するインク飛翔手段を少なくとも有することを特徴とするインクジェット記録装置。
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