JP2017088710A - インクセット、インクカートリッジ、インクジェット記録方法、及びインクジェット記録装置 - Google Patents

インクセット、インクカートリッジ、インクジェット記録方法、及びインクジェット記録装置 Download PDF

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尚史 羽橋
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Abstract

【課題】インクジェット方式による双方向記録に用いても、往走査記録及び復走査記録で得られる画像における色差が小さいインクセットの提供。【解決手段】色材、有機溶剤、及び水を含有するインクを少なくとも2種有するインクセットであって、すべての前記インク中の前記有機溶剤の含有量が、30質量%以上であり、薄層クロマトグラフィを用いて、前記インク中の前記有機溶剤を展開溶媒として前記色材を展開して求められる、すべての前記インク中の前記色材の相対移動度の最大値と最小値との相対移動度差(相対移動度の最大値−相対移動度の最小値)が、0.1以上であるインクセットである。【選択図】なし

Description

本発明は、インクセット、インクカートリッジ、インクジェット記録方法、及びインクジェット記録装置に関する。
インクジェット記録方法は、記録プロセスが単純で、低コスト、かつ多色化ができ、非接触印字のため重ね印字が可能で印字品位を上げやすく、また、騒音がなく高速記録ができるため、家庭用プリンタから商業用プリンタまで幅広く利用されている。
前記インクジェット記録方法は、記録媒体に低粘度のインクを付着させて記録するため、前記インク中の染料の記録媒体での定着状態に応じて発色が変動することが知られている。
染料を色材として含有する複数色のインクを有するインクセットを用いて印字する場合、記録媒体に先に着弾したインク中の色材が前記記録媒体の表層側に定着し、後から着弾したインク中の色材は、前記記録媒体の表層側には定着しにくく、先に着弾したインク中の色材より記録媒体の厚み方向に対して下層側に定着することが知られている。
そのため、複数色のインクを用いて双方向記録した場合、往走査記録と、復走査記録とで、記録媒体へのインクの着弾順が異なり、形成された画像において色差(双方向色差)が生じるという問題がある。
そこで、記録ヘッドにおいて、インクの吐出口が主走査方向に対して対称となるように吐出口を配置し、往走査記録及び復走査記録においてインクを吐出しても、記録媒体へのインクの着弾順を同一にして、双方向印字による色差が小さい画像が得られるインクジェット記録装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。また、吐出量の多い吐出口のみを主走査方向に対して対称となるように配置し、双方向印字による色差が小さい画像が得られるインクジェット記録ヘッドが提案されている(例えば、特許文献2参照)。
本発明は、インクジェット方式による双方向記録に用いても、往走査記録及び復走査記録で得られる画像における色差が小さいインクセットの提供を目的とする。
前記課題を解決するための手段としての本発明のインクセットは、色材、有機溶剤、及び水を含有するインクを有するインクセットであって、すべての前記インク中の前記有機溶剤の含有量が、30質量%以上であり、薄層クロマトグラフィを用いて、前記インク中の前記有機溶剤を展開溶媒として前記色材を展開して求められる、すべての前記インク中の前記色材の相対移動度の最大値と最小値との相対移動度差(相対移動度の最大値−相対移動度の最小値)が、0.1以上である。
本発明によると、インクジェット方式による双方向記録に用いても、往走査記録及び復走査記録で得られる画像における色差が小さいインクセットを提供することができる。
図1は、本発明のインクジェット記録装置におけるインクヘッドの動きと記録媒体の搬送状態とを示す模式図である。 図2は、本発明のインクジェット記録方法における同一の記録領域に対する記録の方法の一例を示す模式図である。 図3は、シリアル型画像形成装置の一例を示す要部平面説明図である。 図4は、図3の装置の液体吐出ユニットの一例を示す要部側面説明図である。 図5は、図3の装置の液体吐出ユニットの他の一例を示す要部側面説明図である。 図6は、薄層クロマトグラフィを用いて色材を展開した一例を示す模式図である。 図7は、実施例及び比較例で用いた色材を薄層クロマトグラフィにより展開したTLCプレートの写真である。
(インクセット)
本発明のインクセットは、色材、有機溶剤、及び水を含有するインクを少なくとも2種有し、すべての前記インク中の前記有機溶剤の含有量が、30質量%以上であり、薄層クロマトグラフィを用いて、前記インク中の前記有機溶剤を展開溶媒として前記色材を展開して求められる、すべての前記インク中の前記色材の相対移動度の最大値と最小値との相対移動度差(相対移動度の最大値−相対移動度の最小値)が、0.1以上であり、更に必要に応じて、その他のインクを含有してなる。
本発明のインクセットは、記録ヘッドの構成が複雑になり、ノズル列が多く必要になることやインク供給系が複雑になるなどの装置としてのデメリットが大きいという知見に基づくものである。
また、本発明者らは、以下のことを知見した。
従来は、着弾直後のにじみに着目していたため、水と溶剤の混合系における色材の移動性を制御することで横方向の定着位置を抑制し、色間にじみを抑制している。しかし、インクの着弾後の記録媒体の厚み方向の定着位置は考慮されていないため、着弾順に依存した発色の違いが発生し、双方向記録した場合に色差が発生していた。
本発明は、インクセットを構成する全てのインクが有機溶剤を30質量%以上含有し、インクセットを構成する全てのインク間で、前記有機溶剤を展開溶媒として展開した薄層クロマトグラフィにおける、すべての前記インク中の前記色材の相対移動度の最大値と最小値との相対移動度差(相対移動度の最大値−相対移動度の最小値)が、0.1以上である、少なくとも2種のインクの組合せからなるインクセットを用いることで、記録媒体へのインクの着弾順による発色への影響を無くすことができることを知見した。
また、本発明のインクセットは、記録媒体へのインクの着弾順の影響を無くすことができるため、インクジェット方式による双方向記録に用いた場合でも、双方向記録における往走査記録及び復走査記録によって得られた画像の色差を小さくすることができる。
記録媒体に着弾した後、インク中の水分は急激に揮発し、有機溶剤は、記録媒体に浸透していく。前記有機溶剤の記録媒体への浸透とともに、色材も記録媒体へ浸透し、記録媒体の厚み方向への移動が引き起こされる。このとき前記色材の前記記録媒体の厚み方向に移動する量として相対移動度を指標として用いることができ、前記相対移動度に応じて記録媒体の厚み方向に対する色材の移動量が変動する。前記相対移動度が大きくなることで、記録媒体への色材の浸透が大きくなり、記録媒体へのインクの着弾順による色材の記録媒体における定着位置の影響を打ち消し、前記色材の相対移動度に起因する記録媒体における移動量を調節することで、双方向記録に用いても、往走査記録及び復走査記録で得られる画像の色差を小さくできる。
ここで、往走査記録とは、主走査往復記録(双方向記録)のうち、往路の主走査記録を意味し、復走査記録とは、主走査往復記録のうち、復路の主走査記録を意味する。
また、本発明の用語における、画像形成、記録、印字、印写、印刷、造形等はいずれも同義語とする。
本発明のインクセットに用いる前記インクとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ブラックインク、シアンインク、マゼンタインク、イエローインク等のプロセスカラーを有するインクなどが挙げられる。
前記インクを2種以上組み合わせたインクセットを用いて記録を行うと、多色画像を形成することができ、プロセスカラー全色を有するインクを組み合わせたインクセットを用いて記録を行うと、フルカラー画像を形成することができる。
前記プロセスカラー以外のカラーを有するインクとして、レッドインク、グリーンインク、ブルーインク、グレーインク、ライトシアンインク、ライトマゼンタインク、ダークイエローインクなどが挙げられる。前記プロセスカラー以外のカラーを用いることで、フルカラー画像の色域を広げ画像の粒状性を低減することができる。また、2次色を作製するために使用するプロセスカラーのインクの付与量を低減することが可能となるため記録媒体の吸収不良が引き起こしにくく、ビーディング、及びブリーディングを低減し、色相の曲がりや乾燥時の色相変化を低減することができる。
[相対移動度差(相対移動度の最大値−相対移動度の最小値)]
前記有機溶剤を展開溶媒として展開した薄層クロマトグラフィにおける、すべての前記インク中の前記色材の相対移動度の最大値と最小値との相対移動度差(相対移動度の最大値−相対移動度の最小値)としては、0.1以上であり、0.5以上が好ましい。前記相対移動度差(相対移動度の最大値−相対移動度の最小値)が、0.1以上であると、双方向記録に用いても、往走査記録及び復走査記録で得られる画像における色差を小さくできる。
なお、前記相対移動度の最大値とは、インクセットにおける各インク中の色材の相対移動度の中で、最も大きい相対移動度を意味し、前記相対移動度の最小値とは、インクセットにおける各インク中の色材の相対移動度の中で、最も小さい相対移動度を意味する。
薄層クロマトグラフィにおける色材の相対移動度(以下、「Rf値」とも称することがある)は、具体的に、下記(1)〜(4)により算出することができる。
(1)展開用薄層クロマトグラフィ(TLC)プレートを用いて、展開溶剤としてインクで使用している有機溶剤と同様の有機溶剤を使用する。なお、前記インク中に複数の有機溶剤が含まれる場合は、その複数の有機溶剤を同じ質量比で展開溶媒とする。
(2)測定する色材濃度を0.5質量%となるように純水で希釈した評価サンプル液0.5μLをTLCプレート上にアプライする。
(3)アプライした前記評価サンプル液を十分に乾燥させた後、展開溶媒を入れた展開層の蒸気にTLCプレートを馴染ませ、その後展開溶媒にTLCプレートを浸して15時間かけて展開する。
(4)展開後にTLCプレートを十分に乾燥させ、展開したTLCプレートをスキャナーにて取込み画像化し、得られた画像を画像解析ソフトを用いて解析し、色材のRf値を算出する。
なお、前記展開用薄層クロマトグラフィ(TLC)プレートとしては、商品名:未修飾シリカゲルTLCプレート(メルク株式会社製、平均層厚:200μm、プラスチックシート)などを用いることができ、画像解析ソフトとしては、ソフトウェア名:Image Jを用いることができる。
前記色材のRf値の算出について、図6を用いて説明する。図6は、薄層クロマトグラフィを用いて色材を展開した一例を示す模式図である。
前記色材のRf値の算出としては、一般的には、(原線(D)から成分のスポット中心までの距離(A))/(原線(D)から展開溶媒先端までの距離(B))で定められた値となる。しかし、色材として染料を用いる場合は、前記染料は単一成分でできていない場合も多く、また、展開溶媒がインクで使用する有機溶剤であるためテイリングも多いことから、下記式(1)を用いて各スポット(P)におけるRf値を求め、各スポット(P)におけるRf値を平均して求めた平均値を、色材のRf値として算出することができる。
各スポット(P)における色材のRf値=[{(スポット幅(W))×(単位長さ(L))/(スポット全体の面積(S))}×(原線(D)からの距離(A))]/(原線(D)から展開溶媒先端までの距離(B)) ・・・ 式(1)
前記式(1)中の単位長さ(L)は、薄層クロマトグラフィ画像を解析する際の利用する画像分解間隔であり、前記画像をデジタル化した場合は画像の画素間隔を単位長さとして利用し、画素を単位長さとして求めることができる。なお、400dpiの画像である場合は、単位長さは63.5μmとなる。
[シアン染料、マゼンタ染料、及びイエロー染料の相対移動度の差]
前記インクが、シアン染料を含有するシアンインク、マゼンタ染料を含有するマゼンタインク、及びイエロー染料を含有するイエローインクを含む場合、前記有機溶剤を展開溶媒として展開した薄層クロマトグラフィにおける、前記シアン染料の相対移動度、前記マゼンタ染料の相対移動度、及び前記イエロー染料の相対移動度の差としては、それぞれ0.1以上が好ましい。前記相対移動度の差が、0.1以上であることで、高速記録した場合でも、得られる画像における色差を小さくすることができる。
前記Rf値は、色材と展開溶媒(インクが含有する溶剤と同じ種類の有機溶剤、有機溶剤を複数含有する場合は同じ質量比で混合した有機溶剤)との関係で定められる。水性染料インクに用いられる染料は、水に可溶なため親水性が強い傾向にある。そのため展開溶剤の親水性が高いほどRf値が大きくなり、展開溶剤が疎水性になるほどRf値が小さくなる傾向にある。また、染料側の要因としてスルホン酸基やカルボン酸基のような親水基の導入量や分子量、染料骨格によって溶解性が異なる。染料の骨格由来で染料がクラスター形成しやすいときは、有機溶媒への溶解性が低くなりやすくRf値が小さくなる傾向にある。
前記インクにおいて、色材のRf値をコントロールするには、使用する色材と有機溶剤との溶解性を確認する必要がある。色材の溶解性の高い有機溶剤は親和性が高くRf値を高くすることができ、これに対して、溶解性の低い有機溶剤は親和性が低くRf値が低くすることができる。複数の有機溶剤に対する溶解性を確認することで、溶解性の異なる溶剤を組み合わせてRf値を目的の値にコントロールすることができる。また有機溶剤処方に対して低分子量の染料、クラスターを形成しにくい染料などを利用することで、溶解状態の染料の見かけの分子量が小さくなり、Rf値が大きくなる傾向にある。このことを利用してRf値にコントロールすることができる。
前記インクを2種以上組み合わせることで本発明のインクセットとすることができる。
<インク>
以下、インクに用いる有機溶剤、水、色材、樹脂、添加剤等について説明する。
<有機溶剤>
本発明に使用する有機溶剤としては特に制限されず、水溶性有機溶剤を用いることができる。例えば、多価アルコール類、多価アルコールアルキルエーテル類や多価アルコールアリールエーテル類などのエーテル類、含窒素複素環化合物、アミド類、アミン類、含硫黄化合物類が挙げられる。
水溶性有機溶剤の具体例としては、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、2,3−ブタンジオール、3−メチル−1,3−ブタンジオール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、1,2−ペンタンジオール、1,3−ペンタンジオール、1,4−ペンタンジオール、2,4−ペンタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,2−ヘキサンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,3−ヘキサンジオール、2,5−ヘキサンジオール、1,5−ヘキサンジオール、グリセリン、1,2,6−ヘキサントリオール、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、エチル−1,2,4−ブタントリオール、1,2,3−ブタントリオール、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオール、ペトリオール等の多価アルコール類、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、テトラエチレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル等の多価アルコールアルキルエーテル類、エチレングリコールモノフェニルエーテル、エチレングリコールモノベンジルエーテル等の多価アルコールアリールエーテル類、2−ピロリドン、N−メチル−2−ピロリドン、N−ヒドロキシエチル−2−ピロリドン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、ε−カプロラクタム、γ−ブチロラクトン等の含窒素複素環化合物、ホルムアミド、N−メチルホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、3−メトキシ−N,N−ジメチルプロピオンアミド、3−ブトキシ−N,N−ジメチルプロピオンアミド等のアミド類、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエチルアミン等のアミン類、ジメチルスルホキシド、スルホラン、チオジエタノール等の含硫黄化合物、プロピレンカーボネート、炭酸エチレン等が挙げられる。
湿潤剤として機能するだけでなく、良好な乾燥性を得られることから、沸点が250℃以下の有機溶剤を用いることが好ましい。
炭素数8以上のポリオール化合物、及びグリコールエーテル化合物も好適に使用される。炭素数8以上のポリオール化合物の具体例としては、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオールなどが挙げられる。
グリコールエーテル化合物の具体例としては、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、テトラエチレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル等の多価アルコールアルキルエーテル類;エチレングリコールモノフェニルエーテル、エチレングリコールモノベンジルエーテル等の多価アルコールアリールエーテル類などが挙げられる。
炭素数8以上のポリオール化合物、及びグリコールエーテル化合物は、記録媒体として紙を用いた場合に、インクの浸透性を向上させることができる。
前記有機溶剤の含有量としては、インク全量に対して、30質量%以上であり、30質量%以上60質量%以下が好ましく、40質量%以上60質量%以下がより好ましい。前記含有量が、30質量%以上であると、インクが記録媒体に着弾後の乾燥過程で色材が濃縮状態であっても移動性を維持することができ、染料が記録媒体の厚み方向に移動する時間を得ることができ、得られる画像の色差を小さくすることができる。
<水>
インクにおける水の含有量は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、インクの乾燥性及び吐出信頼性の点から、10質量%以上90質量%以下が好ましく、20質量%〜60質量%がより好ましい。
前記水としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、イオン交換水、限外濾過水、逆浸透水、蒸留水等の純水;超純水などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
<色材>
前記色材は、前記有機溶剤を展開溶媒として展開した薄層クロマトグラフィにおける、すべての前記インク中の前記色材の相対移動度の最大値と最小値との相対移動度差(相対移動度の最大値−相対移動度の最小値)が、0.1以上であれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
前記色材としては、例えば、染料などが挙げられる。
前記染料としては、特に制限はなく、適宜目的に応じて選択することができるが、水溶性染料が好ましい。前記水溶性染料を用いることにより、鮮やかな色相を得ることができ、記録媒体の光沢性を維持した画像を得ることができる。
前記染料としては、インクに用いている有機溶剤を使用した薄層クロマトグラフィによるRf値が異なる染料を選択し、その染料を用いてインクセットを構成することで、染料の記録媒体の厚み方向への浸透しやすさを変え、双方向色差を小さくすることができる。
<<染料>>
前記染料としては、プロセスカラーであるシアン、マゼンタ、イエロー、ブラックのインクに用いても、得られる画像の耐候性を高くできる染料を用いることにより、得られる画像の耐久性を高めることができる。このような高耐候性が得られる染料としては、例えば、次のような文献に記載されているものが挙げられる。
・シアン染料:特開2007−224274号公報の段落[0189]〜[0231]、及び特開2009−062515号公報の段落[0025]〜[0062]
・マゼンタ染料:特開2009−062515号公報の段落[0152]〜[0182]、特開2003−192930号公報、特開2005−008868号公報、特許5419705号公報、及び特許4989975号公報
・イエロー染料:特開2007−224274号公報の段落[0016]〜[0118]、及び、特開2009−062515号公報の段落[0063]〜[0130]
・ブラック染料:特開2007−224274号公報の段落[0132]〜[0189]、及び、特開2009−062515号公報の段落[0189]〜[0259]
前記シアン染料の具体例としては、例えば、下記化合物(C−I)(Rf値:0.92)、下記化合物(C−II)(Rf値:0.34)、C.I.Direct Blue 199(Rf値:0.93)、FujiFilm Pro−Jet Cyan of 1 liq.(Rf値:0.91)、青色1号(Rf値:0.97)、Bayscript Cyan GA liq.(Rf値:0.92)などが挙げられる。これらの中でも、化合物(C−I)、化合物(C−II)、FujiFilm Pro−Jet Cyan of 1 liq.が好ましい。
化合物(C−I)
ただし、前記化合物(C−I)中、lは0.3、mは2.3、nは1.4である。
化合物(C−II)
前記マゼンタ染料の具体例としては、例えば、下記化合物(M−I)(Rf値:0.93)、下記化合物(M−II)(Rf値:0.96)、C.I.Acid Red 52(Rf値:0.95)、FujiFilm Pro−Jet Magenta 1 liq.(Rf値:0.95)、C.I.Acid Red 254(Rf値:0.95)などが挙げられる。これらの中でも、化合物(M−I)、化合物(M−II)、C.I.Acid Red 52が好ましい。
化合物(M−I)
化合物(M−II)
前記イエロー染料の具体例としては、例えば、下記化合物(Y−I)(Rf値:0.85)、下記化合物(Y−II)(Rf値:0.95)、C.I.Direct Yellow 132(Rf値:0.94)、C.I.Direct Yellow 142(Rf値:0.95)、1,3−ナフタレンジスルホン酸(Rf値:0.96)、食用黄色4号(Rf値:0.95)などが挙げられる。これらの中でも、化合物(Y−I)、C.I.Direct Yellow 132、C.I.Direct Yellow 142が好ましい。
化合物(Y−I)
ただし、前記化合物(Y−I)中、t−Buは、tert−ブチル基を表す。
化合物(Y−II)
前記ブラック染料の具体例としては、例えば、下記化合物(K−I)(Rf値:0.83)、C.I.Direct Black 168,Li塩(Rf値:0.91)、FujiFilm Pro−Jet Fast Black 2 CF1 liq.(Rf値:0.92)、LANXESS Bayscript Black SP liq.(Rf値:0.89)などが挙げられる。これらの中でも、化合物(K−I)、C.I.Direct Black 168,Li塩、FujiFilm Pro−Jet Fast Black 2 CF1 liq.が好ましい。
化合物(K−I)
なお、前記シアン染料の具体例、前記マゼンタ染料の具体例、前記イエロー染料の具体例、及びブラック染料の具体例におけるRf値は、展開溶媒として、グリセリン、1,3−プロパンジオール、及び2−ピロリドンを、それぞれ質量比10:30:1の混合割合とする有機溶剤を用いて、薄層クロマトグラフィで15時間展開したときの数値である。
中間色相のインクに用いる染料としては、市販品であるイエローからオレンジ、レッド色相までの染料を、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記市販品であるイエローからオレンジ、レッド色相までの染料としては、例えば、C.I.Direct Orange 6、8、10、26、29、39、41、49、51、62、102;C.I.Acid Orange 7、8、10、33、56、64;C.I.Food Yellow 3、4、5などが挙げられる。これらの中でも、色相と発色面の点から、C.I.Acid Orange 33、C.I.Food Yellow 5が好ましい。
前記染料以外の染料としては、補色として、例えば、酸性染料、食用染料、直接性染料、塩基性染料、反応性染料などを含有することもできる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記酸性染料及び前記食用染料としては、例えば、
C.I.アシッド・イエロー 17、23、42、44、79、142
C.I.アシッド・レッド 1、8、13、14、18、26、27、35、37、42、52、82、87、89、92、97、106、111、114、115、134、186、249、254、289
C.I.アシッド・ブルー 9、29、45、92、249
C.I.アシッド・ブラック 1、2、7、24、26、94
C.I.フード・イエロー 3、4
C.I.フード・レッド 7、9、14
C.I.フード・ブラック 1、2などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
直接性染料としては、例えば、
C.I.ダイレクト・イエロー 1、12、24、26、33、44、50、120、132、142、144、86
C.I.ダイレクト・レッド 1、4、9、13、17、20、28、31、39、80、81、83、89、225、227
C.I.ダイレクト・ブルー 1、2、6、15、22、25、71、76、79、86、87、90、98、163、165、199、202
C.I.ダイレクト・ブラック 19、22、32、38、51、56、71、74、75、77、154、168、171などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記塩基性染料としては、例えば、
C.I.ベーシック・イエロー 1、2、11、13、14、15、19、21、23、24、25、28、29、32、36、40、41、45、49、51、53、63、465、67、70、73、77、87、91
C.I.ベーシック・レッド 2、12、13、14、15、18、22、23、24、27、29、35、36、38、39、46、49、51、52、54、59、68、69、70、73、78、82、102、104、109、112
C.I.ベーシック・ブルー 1、3、5、7、9、21、22、26、35、41、45、47、54、62、65、66、67、69、75、77、78、89、92、93、105、117、120、122、124、129、137、141、147、155
C.I.ベーシック・ブラック 2、8などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記反応性染料としては、例えば、
C.I.リアクティブ・ブラック 3、4、7、11、12、17
C.I.リアクテイブ・イエロー 1、5、11、13、14、20、21、22、25、40、47、51、55、65、67
C.I.リアクティブ・レッド 1、14、17、25、26、32、37、44、46、55、60、66、74、79、96、97
C.I.リアクティブ・ブルー 1、2、7、14、15、23、32、35、38、41、63、80、95などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記染料の含有量としては、インク全量に対して、2質量%以上6質量%以下が好ましい。
インク中の色材の含有量は、画像濃度の向上、良好な定着性や吐出安定性の点から、0.1質量%以上15質量%以下が好ましく、より好ましくは1質量%以上10質量%以下である。
<樹脂>
インク中に含有する樹脂の種類としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、アクリル系樹脂、酢酸ビニル系樹脂、スチレン系樹脂、ブタジエン系樹脂、スチレン−ブタジエン系樹脂、塩化ビニル系樹脂、アクリルスチレン系樹脂、アクリルシリコーン系樹脂などが挙げられる。
これらの樹脂からなる樹脂粒子を用いても良い。樹脂粒子を、水を分散媒として分散した樹脂エマルションの状態で、色材や有機溶剤などの材料と混合してインクを得ることが可能である。前記樹脂粒子としては、適宜合成したものを使用してもよいし、市販品を使用してもよい。また、これらは、1種を単独で用いても、2種類以上の樹脂粒子を組み合わせて用いてもよい。
<添加剤>
インクには、必要に応じて、界面活性剤、消泡剤、防腐防黴剤、防錆剤、pH調整剤等を加えても良い。
<界面活性剤>
界面活性剤としては、シリコーン系界面活性剤、フッ素系界面活性剤、両性界面活性剤、ノニオン系界面活性剤、アニオン系界面活性剤のいずれも使用可能である。
シリコーン系界面活性剤には特に制限はなく目的に応じて適宜選択することができる。中でも高pHでも分解しないものが好ましく、例えば、側鎖変性ポリジメチルシロキサン、両末端変性ポリジメチルシロキサン、片末端変性ポリジメチルシロキサン、側鎖両末端変性ポリジメチルシロキサン等が挙げられ、変性基としてポリオキシエチレン基、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレン基を有するものが、水系界面活性剤として良好な性質を示すので特に好ましい。また、前記シリコーン系界面活性剤として、ポリエーテル変性シリコーン系界面活性剤を用いることもでき、例えば、ポリアルキレンオキシド構造をジメチルシロキサンのSi部側鎖に導入した化合物等が挙げられる。
フッ素系界面活性剤としては、例えば、パーフルオロアルキルスルホン酸化合物、パーフルオロアルキルカルボン酸化合物、パーフルオロアルキルリン酸エステル化合物、パーフルオロアルキルエチレンオキサイド付加物及びパーフルオロアルキルエーテル基を側鎖に有するポリオキシアルキレンエーテルポリマー化合物が、起泡性が小さいので特に好ましい。前記パーフルオロアルキルスルホン酸化合物としては、例えば、パーフルオロアルキルスルホン酸、パーフルオロアルキルスルホン酸塩等が挙げられる。前記パーフルオロアルキルカルボン酸化合物としては、例えば、パーフルオロアルキルカルボン酸、パーフルオロアルキルカルボン酸塩等が挙げられる。前記パーフルオロアルキルエーテル基を側鎖に有するポリオキシアルキレンエーテルポリマー化合物としては、パーフルオロアルキルエーテル基を側鎖に有するポリオキシアルキレンエーテルポリマーの硫酸エステル塩、パーフルオロアルキルエーテル基を側鎖に有するポリオキシアルキレンエーテルポリマーの塩等が挙げられる。これらフッ素系界面活性剤における塩の対イオンとしては、Li、Na、K、NH、NHCHCHOH、NH(CHCHOH)、NH(CHCHOH)等が挙げられる。
両性界面活性剤としては、例えばラウリルアミノプロピオン酸塩、ラウリルジメチルベタイン、ステアリルジメチルベタイン、ラウリルジヒドロキシエチルベタインなどが挙げられる。
ノニオン系界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエステル、ポリオキシエチレンアルキルアミン、ポリオキシエチレンアルキルアミド、ポリオキシエチレンプロピレンブロックポリマー、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、アセチレンアルコールのエチレンオキサイド付加物などが挙げられる。
アニオン系界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンアルキルエーテル酢酸塩、ドデシルベンゼンスルホン酸塩、ラウリル酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテルサルフェートの塩、などが挙げられる。
これらは、1種を単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
前記シリコーン系界面活性剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、側鎖変性ポリジメチルシロキサン、両末端変性ポリジメチルシロキサン、片末端変性ポリジメチルシロキサン、側鎖両末端変性ポリジメチルシロキサンなどが挙げられ、変性基としてポリオキシエチレン基、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレン基を有するポリエーテル変性シリコーン系界面活性剤が水系界面活性剤として良好な性質を示すので特に好ましい。
このような界面活性剤としては、適宜合成したものを使用してもよいし、市販品を使用してもよい。市販品としては、例えば、ビックケミー株式会社、信越化学工業株式会社、東レ・ダウコーニング・シリコーン株式会社、日本エマルジョン株式会社、共栄社化学などから入手できる。
上記のポリエーテル変性シリコーン系界面活性剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、一般式(S−1)式で表わされる、ポリアルキレンオキシド構造をジメチルポリシロキサンのSi部側鎖に導入したものなどが挙げられる。
一般式(S−1)
(但し、一般式(S-1)式中、m、n、a、及びbは整数を表わす。 R及びR’はアルキル基、アルキレン基を表わす。)
上記のポリエーテル変性シリコーン系界面活性剤としては、市販品を用いることができ、例えば、KF−618、KF−642、KF−643(信越化学工業株式会社)、EMALEX−SS−5602、SS−1906EX(日本エマルジョン株式会社)、FZ−2105、FZ−2118、FZ−2154、FZ−2161、FZ−2162、FZ−2163、FZ−2164(東レ・ダウコーニング・シリコーン株式会社)、BYK−33、BYK−387(ビックケミー株式会社)、TSF4440、TSF4452、TSF4453(東芝シリコン株式会社)などが挙げられる。
前記フッ素系界面活性剤のフッ素置換した炭素数としては、2以上16以下が好ましく、4以上16以下がより好ましい。
前記フッ素系界面活性剤としては、例えば、パーフルオロアルキルリン酸エステル化合物、パーフルオロアルキルエチレンオキサイド付加物、パーフルオロアルキルエーテル基を側鎖に有するポリオキシアルキレンエーテルポリマー化合物などが挙げられる。
これらの中でも、起泡性が少ない点から、パーフルオロアルキルエーテル基を側鎖に有するポリオキシアルキレンエーテルポリマー化合物が好ましく、下記一般式(F−1)で表わされるフッ素系界面活性剤、下記一般式(F−2)で表わされるフッ素系界面活性剤がより好ましい。
一般式(F−1)
前記一般式(F−1)で表される化合物において、水溶性を付与するためにmは0以上10以下の整数が好ましく、nは0以上40以下の整数が好ましい。
一般式(F−2)
2n+1−CHCH(OH)CH−O−(CHCHO)−Y
前記一般式(F−2)で表される化合物において、YはH、又はC2n+1でnは1以上6以下の整数、又はCHCH(OH)CH−C2n+1でnは4以上6以下の整数、又はC2p+1でpは1以上19以下の整数である。aは4以上14以下の整数である。
前記フッ素系界面活性剤としては市販品を使用してもよい。
前記市販品としては、例えば、サーフロンS−111、S−112、S−113、S−121、S−131、S−132、S−141、S−145(以上、旭硝子株式会社製);フルラードFC−93、FC−95、FC−98、FC−129、FC−135、FC−170C、FC−430、FC−431(以上、スリーエムジャパン株式会社製);メガファックF−470、F−1405、F−474(以上、DIC株式会社製);ゾニール(Zonyl)TBS、FSP、FSA、FSN−100、FSN、FSO−100、FSO、FS−300、UR(以上、DuPont社製);FT−110、FT−250、FT−251、FT−400S、FT−150、FT−400SW(以上、株式会社ネオス社製)、ポリフォックスPF−136A、PF−156A、PF−151N、PF−154、PF−159(以上、オムノバ社製)、ユニダインDSN−403N(ダイキン工業株式会社製)などが挙げられる。これらの中でも、良好な印字品質、特に発色性、紙に対する浸透性、濡れ性、均染性が著しく向上する点から、Du Pont社製のFS−300、株式会社ネオス製のFT−110、FT−250、FT−251、FT−400S、FT−150、FT−400SW、オムノバ社製のポリフォックスPF−151N、ダイキン工業株式会社製のユニダインDSN−403Nが好ましい。
インク中における界面活性剤の含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、濡れ性、吐出安定性に優れ、画像品質が向上する点から、0.001質量%以上5質量%以下が好ましく、0.05質量%以上5質量%以下がより好ましい。
<消泡剤>
消泡剤としては、特に制限はなく、例えば、シリコーン系消泡剤、ポリエーテル系消泡剤、脂肪酸エステル系消泡剤などが挙げられる。これらは、1種を単独で用いても、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、破泡効果に優れる点から、シリコーン系消泡剤が好ましい。
<防腐防黴剤>
防腐防黴剤としては、特に制限はなく、例えば、1,2−ベンズイソチアゾリン−3−オンなどが挙げられる。
<防錆剤>
防錆剤としては、特に制限はなく、例えば、酸性亜硫酸塩、チオ硫酸ナトリウムなどが挙げられる。
<pH調整剤>
pH調整剤としては、pHを7以上に調整することが可能であれば、特に制限はなく、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン等のアミンなどが挙げられる。
インクの物性としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、粘度、表面張力、pH等が以下の範囲であることが好ましい。
インクの25℃での粘度は、印字濃度や文字品位が向上し、また、良好な吐出性が得られる点から、5mPa・s以上30mPa・s以下が好ましく、5mPa・s以上25mPa・s以下がより好ましい。ここで、粘度は、例えば回転式粘度計(東機産業社製RE−80L)を使用することができる。測定条件としては、25℃で、標準コーンローター(1°34’×R24)、サンプル液量1.2mL、回転数50rpm、3分間で測定可能である。
インクの表面張力としては、記録媒体上で好適にインクがレベリングされ、インクの乾燥時間が短縮される点から、25℃で、35mN/m以下が好ましく、32mN/m以下がより好ましい。
インクのpHとしては、接液する金属部材の腐食防止の観点から、7〜12が好ましく、8〜11がより好ましい。
本発明のインクセットは、インクジェット方式による双方向記録に用いることが好ましい。
<記録媒体>
記録に用いる記録媒体としては、特に限定されないが、普通紙、光沢紙、特殊紙、布、フィルム、OHPシート、汎用印刷紙等が挙げられる。
本発明のインクジェット記録方法の対象となる記録媒体としては、支持体上に少なくとも1層のインク受容層を有し、更に必要に応じてその他の層を有してなる。
前記支持体上に、シリカ、ポリビニルアルコール及び架橋剤を含む下層をもち、アルミナもしくはコロイダルシリカとポリビニルアルコールを含み、かつ、ポリビニルアルコールの架橋剤を実質的に含有しない上層からなるインクジェット用記録媒体が好ましい。
このような記録媒体の上層が記録媒体記録面となるが、この表面のベック平滑度が300秒間以上であることが好ましい。300秒間以上であると、画素が均一になり、真円度を得やすくなり、写真階調のノイズになりにくい。
前記インク受容層としては、2層以上の多層構造になっており、下層にはインクを素早く吸収し、着色剤を定着できるようにするため比表面積の大きな無機酸化物等の多孔性粒子を含有することが好ましい。前記多孔性粒子としては、具体的には、シリカ又はアルミナが挙げられ、特にシリカの中でも、気相法により得られる平均1次粒径が30nm以下で、BET比表面積が250m/g以上の合成シリカはインクの吸収性と光沢性が高いため好ましい。
前記アルミナとしては、例えば、β−アルミナ、γ−アルミナなどが挙げられる。
また、記録媒体表面に当たる上層には、前記多孔性粒子として、一次粒子径が小さく二次粒子径の大きなコロイダルシリカやアルミナを用いることが好ましく、特にアルミニウム塩で処理したコロイダルシリカ粒子も好ましく使用することができる。
前記インク受容層中のバインダーとしては、透明性が高くインク溶媒のより高い浸透性が得られる親水性バインダーが好ましく用いられる。親水性バインダーの使用にあたっては、親水性バインダーがインク溶媒の初期浸透時に膨潤して空隙を塞いでしまわないことが重要であり、室温付近で膨潤しにくい親水性バインダーが好ましく用いられる。特に好ましい親水性バインダーは完全又は部分ケン化のポリビニルアルコール又はカチオン変性ポリビニルアルコールである。下層はポリビニルアルコールに硼砂のような架橋剤を加えることでゲル状に構造を作り、ゲル構造のまま乾燥させることで、空隙の大きく吸液性の高いインク受容層を構成することができる。
前記記録媒体の基材としては、公知の紙、合成紙、樹脂被覆紙、フィルム等のいずれも使用することができるが、好ましくは非インク吸収性の基材が好ましい。
特に写真印画紙用に使用されるようなレジンコート紙が写真画質を再現するメディア基材としてより好ましい。
<記録物>
本発明のインク記録物は、記録媒体上に、本発明のインクを用いて形成された画像を有してなる。
インクジェット記録装置及びインクジェット記録方法により記録して記録物とすることができる。
<インクカートリッジ>
本発明のインクカートリッジは、本発明のインクセットに用いられるインクを容器中に収容してなり、更に必要に応じて適宜選択したその他の部材を有してなる。
前記容器としては、特に制限はなく、目的に応じてその形状、構造、大きさ、材質等を適宜選択することができ、例えば、アルミニウムラミネートフィルム、樹脂フィルム等で形成されたインク袋などを少なくとも有するものなどが好適に挙げられる。
<インクジェット記録装置、及びインクジェット記録方法>
本発明のインクジェット記録方法においては、必要に応じてインクを飛翔させ画像を形成した記録媒体を、加熱乾燥する加熱乾燥工程を含むことが好ましい。
本発明のインクジェット記録装置においては、必要に応じてインクを飛翔させ画像を形成した記録媒体を、加熱乾燥する加熱乾燥装置を有することが好ましく、また、本発明のインクセットに用いられるインクを画像形成領域の一方向の全幅に対して記録する複数の記録部を有する記録ヘッドと、前記記録ヘッド、及び前記記録媒体の少なくともいずれかを駆動して主走査を行う主走査駆動部と、を有することが好ましい。
本発明のインクジェット記録方法は、本発明のインクジェット記録装置により好適に実施することができ、前記インク飛翔工程は、前記インク飛翔手段により好適に行うことができる。また、前記加熱工程は、加熱手段により好適に行うことができ、前記その他の工程は、前記その他の手段により好適に行うことができる。
本発明のインクジェット記録方法は、インクジェット記録方式により双方向記録することが好ましい。
−インク飛翔工程及びインク飛翔手段−
前記インク飛翔工程は、本発明のインクセットに用いられるインクに、刺激(エネルギー)を印加し、インク吐出用の各種のノズルからインクを飛翔させて、記録媒体に画像を記録する工程である。
前記インク飛翔手段は、本発明のインクセットに用いられるインクに、刺激(エネルギー)を印加し、インク吐出用の各種のノズルからインクを飛翔させて、記録媒体にインクを飛翔する手段である。
前記刺激としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、熱(温度)、圧力、振動、光、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、熱、圧力が好適に挙げられる。
前記インクセットに用いられるインクの飛翔の態様としては、例えば、インク流路内の前記インクを加圧する圧力発生手段として圧電素子を用いてインク流路の壁面を形成する振動板を変形させてインク流路内容積を変化させてインク滴を吐出させる、いわゆるピエゾ方式(例えば、特公平2−51734号公報参照)、発熱抵抗体を用いてインク流路内でインクを加熱して気泡を発生させる、いわゆるサーマル方式(例えば、特公昭61−59911号公報参照)、インク流路の壁面を形成する振動板と電極とを対向配置し、前記振動板と前記電極との間に発生させる静電力によって前記振動板を変形させることで、インク流路内容積を変化させてインク滴を吐出させる静電方式(例えば、特開平6−71882号公報参照)などが挙げられる。
前記飛翔させる前記インクの液滴は、その大きさとしては、例えば、3pL以上40pL以下が好ましく、その吐出噴射の速さとしては、5m/s以上20m/s以下が好ましく、その駆動周波数としては、1kHz以上が好ましく、その解像度としては、300dpi以上が好ましい。
記録速度としては、8.0cm/sec以上が好ましく、16cm/sec以上がより好ましく、33cm/sec以上が特に好ましい。
−加熱工程及び加熱手段−
前記加熱工程は、画像を記録した前記記録媒体を加熱する工程である。
前記加熱手段は、画像を記録した前記記録媒体を加熱する手段である。
前記インクジェット記録方法及び前記インクジェット記録装置としては、前記記録媒体に高画像品質な記録ができるが、より一層高画質で耐擦性、及び密着性の高い画像の形成、並びに高速の記録条件にも対応できるようにするために、記録後に前記記録媒体を加熱することが好ましい。記録後に加熱工程を有すると、インク中に含有される樹脂の造膜が促進されるため、記録物の画像硬度を向上させることができる。
前記加熱工程に用いる装置としては、多くの既知の装置を使用することができ、例えば、強制空気加熱、輻射加熱、伝導加熱、高周波乾燥、マイクロ波乾燥等の装置などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
前記加熱温度としては、インク中に含まれる有機溶媒の種類や量、及び添加する樹脂エマルジョンの最低造膜温度に応じて変更することができ、さらに印刷する基材の種類に応じても変更することができる。
前記加熱温度としては、乾燥性、及び造膜温度の点から、高いことが好ましく、20℃以上120℃以下がより好ましく、40℃以上100℃以下がさらに好ましく、50℃以上90℃以下が特に好ましい。前記加熱温度が、40℃以上120℃以下であると、印刷する記録媒体の熱によるダメージを防止し、インクヘッドが温まることによる不吐出が生じることを抑制することができる。
本発明のインクセットに用いるインクは、インクジェット記録方法に制限されず、広く使用することが可能である。インクジェット記録方法以外にも、例えば、ブレードコート法、グラビアコート法、グラビアオフセットコート法、バーコート法、ロールコート法、ナイフコート法、エアナイフコート法、コンマコート法、Uコンマコート法、AKKUコート法、スムージングコート法、マイクログラビアコート法、リバースロールコート法、4本乃至5本ロールコート法、ディップコート法、カーテンコート法、スライドコート法、ダイコート法、スプレーコート法などが挙げられる。
ここで、画像の同一領域に対して、記録媒体上に画像を形成する方法について、図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明のインクジェット記録装置におけるインクヘッドの動きと記録媒体の搬送状態とを示す模式図であり、主走査方向を示している。記録は、プラテン4上をレジストローラ(搬送手段)1を用いて記録媒体を移動させ、インクヘッド6を保持するキャリッジ7を主走査方向に移動させて行う。図2は、本発明のインクジェット記録方法における同一の記録領域に対する記録の方法の一例を示す模式図である。なお、インクヘッドが主走査方向に走査を行って記録することをパスといい、1度の走査で記録をすることを1パス記録といい、複数の走査で記録することをマルチパスといい、n度走査してn回同じ場所に記録を行って画像を完成させる場合にはnパス記録という。また、1パスで記録される記録幅のことをバンドという。
図2において、記録媒体上の丸数字はその時点で何回画像を重ねているかを表しており、例えば、丸印に2と記載している場合は2回重ねて記録(同一領域に対して2回記録)をしている範囲を示している。
図2において、インクヘッド21で用紙に記録を行うに際して、マルチパス数を4に設定し、このパス数4に対応してインクヘッド21の記録範囲をバンド21−1〜21−4に分割し、インクヘッド21の上流端のバンド21−1から記録を開始して、前記バンドでの記録(1パス)を行った後、1バンド分の幅の記録媒体送りを実行し、次の記録(2パス)を行い、これを順次繰り返すものである。また、双方向記録とは、双方向、つまり往復する工程で記録することを意味する。
本発明のインクセットを用いることで、高速での記録と、インクセットにおけるインクの記録順の相違に起因して生じる色差を低減と、の両立が可能となる。従来、双方向記録で色差を無くすためには、画像の同一領域に対し複数回の主走査記録を行い、画像を主走査回数に分割して記録することで記録順を時系列で分散させることで色差を無くすように検討されてきた。しかし、この場合、分割数を多くしないと十分に双方向色差を打ち消すことができなかった。これに対して、本発明では、画像の同一領域に対して、4回(4パス)以下の主走査で記録する場合に大きな効果を得ることができ、さらに、2回(2パス)以下の主走査で記録する場合に、顕著な効果を得ることができる。
なお、主走査往復記録(双方向記録)とは、往走査記録1回(1パス)、及び復走査記録1回(1パス)による合計2回(2パス)を意味する。
ここで、前記インクを用いて記録を行うことができるインクジェット記録装置について、図面を参照しながら説明する。前記インクジェット記録装置には、キャリッジが走査するシリアル型(シャトル型)、ライン型ヘッドを備えたライン型などがあるが、図3は、シリアル型画像形成装置の一例を示す要部平面説明図である。図4は、図3の装置の液体吐出ユニットの一例を示す要部側面説明図である。図5は、図3の装置の液体吐出ユニットの他の一例を示す要部側面説明図である。
図3に示すように、前記インクジェット記録装置は、シリアル型装置であり、主走査移動機構493によって、キャリッジ403は主走査方向に往復移動する。主走査移動機構493は、ガイド部材401、主走査モータ405、タイミングベルト408等を含む。ガイド部材401は、左右の側板491A、491Bに架け渡されてキャリッジ403を移動可能に保持している。そして、主走査モータ405によって、駆動プーリ406と従動プーリ407間に架け渡したタイミングベルト408を介して、キャリッジ403は主走査方向に往復移動される。
前記キャリッジ403には、本発明に係る液体吐出ヘッド404及びヘッドタンク441を一体にした液体吐出ユニット440を搭載している。液体吐出ユニット440の液体吐出ヘッド404は、例えば、イエロー(Y)、シアン(C)、マゼンタ(M)、ブラック(K)の各色の液体を吐出する。また、液体吐出ヘッド404は、複数のノズルからなるノズル列を主走査方向と直交する副走査方向に配置し、吐出方向を下方に向けて装着している。
前記液体吐出ユニットは、前記液体を吐出する装置を構成している部材のうち、側板491A、491B及び背板491Cで構成される筐体部分と、主走査移動機構493と、キャリッジ403と、液体吐出ヘッド404で構成されている。
なお、この液体吐出ユニットの例えば側板491Bに、前述した維持回復機構420、及び供給機構494の少なくともいずれかを更に取り付けた液体吐出ユニットを構成することもできる。
液体吐出ヘッド404の外部に貯留されている液体を液体吐出ヘッド404に供給するための供給機構494により、ヘッドタンク441には、液体カートリッジ450に貯留されている液体が供給される。
供給機構494は、液体カートリッジ450を装着する充填部であるカートリッジホルダ451、チューブ456、送液ポンプを含む送液ユニット452等で構成される。液体カートリッジ450はカートリッジホルダ451に着脱可能に装着される。ヘッドタンク441には、チューブ456を介して送液ユニット452によって、液体カートリッジ450から液体が送液される。
前記インクジェット記録装置は、用紙410を搬送するための搬送機構495を備えている。搬送機構495は、搬送手段である搬送ベルト412、搬送ベルト412を駆動するための副走査モータ416を有する。
搬送ベルト412は用紙410を吸着して液体吐出ヘッド404に対向する位置で搬送する。この搬送ベルト412は、無端状ベルトであり、搬送ローラ413と、テンションローラ414との間に掛け渡されている。吸着は静電吸着、あるいは、エアー吸引などで行うことができる。
そして、搬送ベルト412は、副走査モータ416によってタイミングベルト417及びタイミングプーリ418を介して搬送ローラ413が回転駆動されることによって、副走査方向に周回移動する。
さらに、キャリッジ403の主走査方向の一方側には搬送ベルト412の側方に液体吐出ヘッド404の維持回復を行う維持回復機構420が配置されている。
維持回復機構420は、例えば、液体吐出ヘッド404のノズル面(ノズルが形成された面)をキャッピングするキャップ部材421、ノズル面を払拭するワイパ部材422などで構成されている。
主走査移動機構493、供給機構494、維持回復機構420、搬送機構495は、側板491A,491B、背板491Cを含む筐体に取り付けられている。
このように構成したインクジェット記録装置においては、用紙410が搬送ベルト412上に給紙されて吸着され、搬送ベルト412の周回移動によって用紙410が副走査方向に搬送される。
そこで、キャリッジ403を主走査方向に移動させながら画像信号に応じて液体吐出ヘッド404を駆動することにより、停止している用紙410に液体を吐出して画像を形成する。
このように、前記インクジェット記録装置では、液体吐出ヘッドを備えているので、高画質画像を安定して形成することができる。
次に、本発明に係る液体吐出ユニットの更に他の例について図3を参照して説明する。図17は、インクジェット記録装置における液体吐出ユニットの正面説明図である。
この液体吐出ユニットは、流路部品444が取付けられた液体吐出ヘッド404と、流路部品444に接続されたチューブ456で構成されている。
なお、流路部品444は、カバー442の内部に配置されている。流路部品444に代えてヘッドタンク441を含むこともできる。また、流路部品444の上部には液体吐出ヘッド404と電気的接続を行うコネクタ443が設けられている。
本発明において、インクジェット記録装置は、液体吐出ヘッド又は液体吐出ユニットを備え、液体吐出ヘッドを駆動させて、液体を吐出させる装置である。前記インクジェット記録装置には、液体が付着可能なものに対して液体を吐出することが可能な装置だけでなく、液体を気中や液中に向けて吐出する装置も含まれる。
このインクジェット記録装置は、液体が付着可能なものの給送、搬送、排紙に係わる手段、その他、前処理装置、後処理装置なども含むことができる。
また、インクジェット記録装置は、吐出された液体によって文字、図形等の有意な画像が可視化されるものに限定されるものではない。
前記「液体が付着可能なもの」とは、液体が少なくとも一時的に付着可能なものであって、付着して固着するもの、付着して浸透するものなどを意味する。具体例としては、用紙、記録紙、記録用紙、フィルム、布などの被記録媒体、であり、特に限定しない限り、液体が付着するすべてのものが含まれる。
上記「液体が付着可能なもの」の材質は、紙、糸、繊維、布帛、皮革、金属、プラスチック、ガラス、木材、セラミックスなど液体が一時的でも付着可能であればよい。
例えば、液体吐出ユニットとして、図2で示した液体吐出ユニット440のように、液体吐出ヘッドとヘッドタンクが一体化されているものがある。また、チューブなどで互いに接続されて、液体吐出ヘッドとヘッドタンクが一体化されているものがある。ここで、これらの液体吐出ユニットのヘッドタンクと液体吐出ヘッドとの間にフィルタを含むユニットを追加することもできる。
また、液体吐出ユニットとして、液体吐出ヘッドとキャリッジが一体化されているものがある。
また、液体吐出ユニットとして、液体吐出ヘッドを走査移動機構の一部を構成するガイド部材に移動可能に保持させて、液体吐出ヘッドと走査移動機構が一体化されているものがある。また、図16で示したように、液体吐出ユニットとして、液体吐出ヘッドとキャリッジと主走査移動機構が一体化されているものがある。
また、液体吐出ユニットとして、図3で示したように、ヘッドタンク若しくは流路部品が取付けられた液体吐出ヘッドにチューブが接続されて、液体吐出ヘッドと供給機構が一体化されているものがある。
主走査移動機構は、ガイド部材単体も含むものとする。また、供給機構は、チューブ単体、装填部単体も含むものする。
また、「液体吐出ヘッド」は、使用する圧力発生手段が限定されるものではない。例えば、上記実施形態で説明したような圧電アクチュエータ(積層型圧電素子を使用するものでもよい。)以外にも、発熱抵抗体などの電気熱変換素子を用いるサーマルアクチュエータ、振動板と対向電極からなる静電アクチュエータなどを使用するものでもよい。
以下、実施例を示して本発明を更に具体的に説明するが、本発明は、これらの実施例により限定されるものではない。
以下の実施例及び比較例で用いた色材の相対移動度は、以下のようにして測定した。
[色材の相対移動度]
前記色材の相対移動度としては、下記(1)〜(4)により算出した。
(1)展開用薄層クロマトグラフィ(TLC)プレート(商品名:メルク株式会社製、未修飾シリカゲルTLCプレート、平均層厚:200μm、プラスチックシート)を用いて、展開溶剤として実施例及び比較例で使用している有機溶剤と同様のグリセリン、1,3−ブタンジオール、2−ピロリドンを質量比10:30:1で混合した有機溶剤を使用した。
(2)測定する色材濃度を0.5質量%となるように純水で希釈した評価サンプル液0.5μLをTLCプレート上にアプライした。
(3)アプライした前記評価サンプル液を十分に乾燥させた後、展開溶媒を入れた展開層の蒸気にTLCプレートを馴染ませ、その後展開溶媒にTLCプレートを浸して15時間かけて展開した。
(4)展開後にTLCプレートを十分に乾燥させ、展開したTLCプレートをスキャナーにて取込み画像化し、得られた画像を画像解析ソフト(ソフトウェア名:Image J)を用いて解析し、色材のRf値を算出した。
前記色材のRf値の算出としては、下記式(1)のようにして各スポット(P)におけるRf値を求め、各スポット(P)におけるRf値を平均して求めた平均値を、色材のRf値として算出した。
各スポット(P)における色材のRf値=[{(スポット幅(W))×(単位長さ(L))/(スポット全体の面積(S))}×(原線(D)からの距離(A))]/(原線(D)から展開溶媒先端までの距離(B)) ・・・ 式(1)
前記式(1)中の単位長さ(L)は、画像解析ソフト:Image Jを用いて、400dpiの画像としてTLCプレートスキャナー画像を読み取り、63.5μmとした。 薄層クロマトグラフィにより各色材を展開したTLCプレートの写真を図7に示す。図7において、1は化合物(K−I)、2はC.I.Direct Black 168, Li塩、3はブラック染料1、4は化合物(C−I)、5は化合物(C−II)、6はC.I.Direct Blue 199、7はC. I.Acid Red 52、8は化合物(M−I)、9は化合物(M−II)、10は化合物(Y−I)、11はC.I.Direct Yellow 132、12はC.I.Direct Yellow 142である。
(インクの作製例1)
<インク1の作製>
グリセリン10.0質量%、1,3−プロパンジオール30.0質量%、2−ピロリドン1.0質量%、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル(商品名:エマルゲンLS−106、花王株式会社製、有効成分量:100質量%)0.3質量%、pH調整剤(2−アミノエチルプロパンジオール、東京化成工業株式会社製)0.5質量%、及び防黴剤(商品名:プロキセルLV、ロンザジャパン株式会社製)0.2質量%を混合し、30分間撹拌して均一な混合液を得た。この混合液に、下記化合物(K−1)(ブラック染料)5.0質量%(有効成分含有量)、及び水残量を加え、30分間撹拌した。その後、平均孔径が0.8μmのセルロースアセテートメンブランフィルター(商品名:DISMIC25CS080AS、東洋濾紙株式会社製)で加圧ろ過し、粗大粒子を除去して、インク1を作製した。表1に組成を示す。
(化合物(K−1))
(インクの作製例2〜12)
<インク2〜12の作製>
インクの作製例1において、色材の種類、及び含有量を表1の色材の種類、及び含有量に変更した以外は、インクの作製例1と同様にして、インク2〜12を作製した。表1及び表2に色材の種類、及び色材の相対移動度(Rf値)を示した。なお、表1及び表2に記載の各成分における含有量は、有効成分含有量である。
なお、表1及び表2において、製造会社名、商品名、及び化合物は下記の通りである。
・C.I.Direct Black 168,Li塩:クラリアントジャパン株式会社製
・ブラック染料1:富士フイルム株式会社製、商品名:FujiFilm Pro−Jet Fast Black 2 CF1 liq.
・化合物(C−I):
ただし、化合物(C−I)中、lは0.3、mは2.3、nは1.4である。
・化合物(C−II):
・C.I. Direct Blue 199:富士フイルム株式会社製
・C.I. Acid Red 52:富士フイルム株式会社製
・化合物(M−I):
・化合物(M−II):
・化合物(Y−I):
ただし、前記化合物(Y−I)中、t−Buは、tert−ブチル基を表す。
・C.I.Direct Yellow 132:JPD社製
・C.I.Direct Yellow 142:JPD社製
・プロキセルLV:防黴剤、ロンザジャパン株式会社製
(実施例1)
得られたインク1(ブラックインク)、インク5(シアンインク)、インク9(マゼンタインク)、及びインク10(イエローインク)を組み合わせ、インクセット1とした。
(実施例2〜3、及び比較例1〜3)
実施例1において、インクの組合せを表3及び表4に記載のインクの組合せに変更した以外は、実施例1と同様にして、インクセット2〜6とした。
次に、前記インクセットを用いて、以下のようにして、画像の色差の小ささを評価した。結果を表5に示した。
<画像の色差>
プリンタ(株式会社リコー製、IPSiO GX e5500)の記録ヘッドを含めたインク供給経路を、純水を通液することで洗浄し、洗浄液が着色しないまで十分に通液して液を装置から抜ききって評価用印写装置とした。また、インクセットに用いられる各インクを5Pa以上10Pa以下の減圧条件で30分間撹拌することでインク中の気体を脱気した後、インクカートリッジに充填し評価用インクカートリッジとした。このインクカートリッジを前記評価用印写装置にセットし、インク充填を行った後、一晩放置した。次に、23℃で40%RHの環境下で、紙(商品名:画彩 写真仕上げ Pro、富士フイルム株式会社製)上に、インクジェット方式による以下の記録条件(1)〜(3)で、ブルー(RGB値で0,0,255)、レッド(RGB値で255,0,0)、グリーン(RGB値で0,255,0)、グレー(RGB値で127,127,127)の各6cm角のパッチ画像となるように記録を行い、パッチ画像を得た。得られたパッチ画像を用いて、分光測色度計(商品名:X−Rite939、X−Rite社製)を用いて、パッチ画像に対して9点測色し、色差を求め、下記評価基準に基づいて、画像の色差の小ささを評価した。
[記録条件(1)〜(3)]
・記録条件(1):主走査往復記録回数4回、双方向記録にて、1,200dpi×1,200dpiで記録。記録速度8.2cm/sec
・記録条件(2):主走査往復記録回数2回、双方向記録にて、1,200dpi×1,200dpiで記録。記録速度16.6cm/sec
・記録条件(3):主走査往復記録回数1回、双方向記録にて、600dpi×600dpiで記録。記録速度33.2cm/sec
−評価基準−
A :ΔEが、3以下
B :ΔEが、3超7以下
C :ΔEが、7超11以下
D :ΔEが、11超
以上の結果から、実施例におけるインクセットを用いた双方向記録を行っても、得られる画像の色差を低減することができることが分かる。
本発明の態様としては、例えば、以下のとおりである。
<1> 色材、有機溶剤、及び水を含有するインクを少なくとも2種有するインクセットであって、
すべての前記インク中の前記有機溶剤の含有量が、30質量%以上であり、
薄層クロマトグラフィを用いて、前記インク中の前記有機溶剤を展開溶媒として前記色材を展開して求められる、すべての前記インク中の前記色材の相対移動度の最大値と最小値との相対移動度差(相対移動度の最大値−相対移動度の最小値)が、0.1以上であることを特徴とするインクセットである。
<2> 前記相対移動度差(相対移動度の最大値−相対移動度の最小値)が、0.5以上である前記<1>に記載のインクセットである。
<3> 前記インクが、シアン染料を含有するシアンインク、マゼンタ染料を含有するマゼンタインク、及びイエロー染料を含有するイエローインクを含み、
前記有機溶剤を展開溶媒として展開した薄層クロマトグラフィにおける、前記シアン染料の相対移動度、マゼンタ染料の相対移動度、及びイエロー染料の相対移動度の差が、それぞれ0.1以上である前記<1>から<2>のいずれかに記載のインクセットである。
<4> インクジェット方式による双方向記録に用いる前記<1>から<3>のいずれかに記載のインクセットである。
<5> 前記色材の含有量が、0.1質量%以上15質量%以下である前記<1>から<4>のいずれかに記載のインクセットである。
<6> 前記有機溶剤が、グリセリン、1,3−プロパンジオール、及び2−ピロリドンである前記<1>から<5>のいずれかに記載のインクセットである。
<7> 前記グリセリンの含有量(質量%)と、前記1,3−プロパンジオールの含有量(質量%)と、及び前記2−ピロリドンの含有量(質量%)との質量比(グリセリン:1,3−プロパンジオール:2−ピロリドン)が、10:30:1である前記<6>に記載のインクセットである。
である。
<8> 前記有機溶剤の含有量が、30質量%以上60質量%以下である前記<1>から<7>のいずれかに記載のインクセットである。
<9> 前記有機溶剤の含有量が、40質量%以上60質量%以下である前記<1>から<8>のいずれかに記載のインクセットである。
<10> 前記色材が、染料である前記<1>から<9>のいずれかに記載のインクセットである。
<11> 界面活性剤をさらに含有する前記<1>から<10>のいずれかに記載のインクセットである。
<12> 前記<1>から<11>のいずれかに記載のインクセットに用いられるインクを容器中に収容してなることを特徴とするインクカートリッジである。
<13> 前記<1>から<11>のいずれかに記載のインクセットに用いられる前記インクに、刺激を印加し、前記インクを飛翔させて記録媒体に画像を記録するインク飛翔工程を含むことを特徴とするインクジェット記録方法である。
<14> インクジェット方式による双方向記録する前記<13>に記載のインクジェット記録方法である。
<15> 前記記録媒体上に前記画像を形成するための主走査往復記録が、前記画像の同一領域に対して、4回以下である前記<13>から<14>のいずれかに記載のインクジェット記録方法である。
<16> 前記記録媒体上に前記画像を形成するための主走査往復記録が、前記画像の同一領域に対して、2回以下である前記<15>に記載のインクジェット記録方法である。
<17> 記録速度が、8.0cm/sec以上である前記<6>から<9>のいずれかに記載のインクジェット記録方法である。
<18> 前記<1>から<11>のいずれかに記載のインクセットに用いられる前記インクに、刺激を印加し、記録媒体に飛翔するインク飛翔手段を有することを特徴とするインクジェット記録装置である。
<19> 前記<1>から<11>のいずれかに記載のインクセットに用いられる前記インクを画像形成領域の一方向の全幅に対して記録する複数の記録部を有する記録ヘッドと、
前記記録ヘッド及び前記記録媒体の少なくともいずれかを駆動して主走査往復記録を行う主走査駆動部と、を有する前記<18>に記載のインクジェット記録装置である。
<20> 前記主走査往復記録が、前記画像の同一領域に対して、4回以下である前記<19>に記載のインクジェット記録装置である。
前記<1>から<11>のいずれかに記載のインクセット、前記<12>に記載のインクカートリッジ、前記<13>から<17>に記載のインクジェット記録方法、前記<18>から<20>のいずれかに記載のインクジェット記録装置によると、従来における前記諸問題を解決し、前記本発明の目的を達成することができる。
特許第4383778号公報 特許第5230084号公報

Claims (13)

  1. 色材、有機溶剤、及び水を含有するインクを少なくとも2種有するインクセットであって、
    すべての前記インク中の前記有機溶剤の含有量が、30質量%以上であり、
    薄層クロマトグラフィを用いて、前記インク中の前記有機溶剤を展開溶媒として前記色材を展開して求められる、すべての前記インク中の前記色材の相対移動度の最大値と最小値との相対移動度差(相対移動度の最大値−相対移動度の最小値)が、0.1以上であることを特徴とするインクセット。
  2. 前記相対移動度差(相対移動度の最大値−相対移動度の最小値)が、0.5以上である請求項1に記載のインクセット。
  3. 前記インクが、シアン染料を含有するシアンインク、マゼンタ染料を含有するマゼンタインク、及びイエロー染料を含有するイエローインクを含み、
    前記有機溶剤を展開溶媒として展開した薄層クロマトグラフィにおける、前記シアン染料の相対移動度、マゼンタ染料の相対移動度、及びイエロー染料の相対移動度の差が、それぞれ0.1以上である請求項1から2のいずれかに記載のインクセット。
  4. インクジェット方式による双方向記録に用いる請求項1から3のいずれかに記載のインクセット。
  5. 請求項1から4のいずれかに記載のインクセットに用いられる前記インクを容器中に収容してなることを特徴とするインクカートリッジ。
  6. 請求項1から4のいずれかに記載のインクセットに用いられる前記インクに、刺激を印加し、前記インクを飛翔させて記録媒体に画像を記録するインク飛翔工程を含むことを特徴とするインクジェット記録方法。
  7. インクジェット方式による双方向記録する請求項6に記載のインクジェット記録方法。
  8. 前記記録媒体上に前記画像を形成するための主走査往復記録が、前記画像の同一領域に対して、4回以下である請求項6から7のいずれかに記載のインクジェット記録方法。
  9. 前記記録媒体上に前記画像を形成するための主走査往復記録が、前記画像の同一領域に対して、2回以下である請求項8に記載のインクジェット記録方法。
  10. 記録速度が、8.0cm/sec以上である請求項6から9のいずれかに記載のインクジェット記録方法。
  11. 請求項1から4のいずれかに記載のインクセットに用いられる前記インクに、刺激を印加し、記録媒体に飛翔するインク飛翔手段を有することを特徴とするインクジェット記録装置。
  12. 請求項1から4のいずれかに記載のインクセットに用いられる前記インクを画像形成領域の一方向の全幅に対して記録する複数の記録部を有する記録ヘッドと、
    前記記録ヘッド及び前記記録媒体の少なくともいずれかを駆動して主走査往復記録を行う主走査駆動部と、を有する請求項11に記載のインクジェット記録装置。
  13. 前記主走査往復記録が、前記画像の同一領域に対して、4回以下である請求項12に記載のインクジェット記録装置。
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