JP2014145175A - ユニット式建物およびその構築方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】ルーフバルコニー5に併設されるインナー付き建物ユニット20が、略直方体状の骨組みと、その対向する床梁24b,24d間に配設される床パネル27とを備え、床パネル27上に配設されるインナー部22が、その四隅に立設される複数の柱の下端部間を立ち上がり下地29によって連結され、立ち上がり下地29と床パネル27との間に防水シートが敷設されて構成される。インナー部22の床パネル27上には、ルーフバルコニー5の床面を構成するALC床パネル52と接続され、床面43を形成する連結部材40が配設されており、ルーフバルコニー5の床面52からインナー部22の床面43へと連続して防水層54が敷設されるようにした。
【選択図】図6
Description
この屋外床付建物ユニットは、上述した建物ユニットとほぼ同様に構成されており、建物本体の内部(屋内側)に配置される部屋部と、該部屋部から建物本体の外部(屋外側)に配置されるバルコニーへと連続するインナーバルコニー部と、を備えて形成されている。
さらに、特許文献1の屋外床付建物ユニットは工場のユニット組立ラインにて生産されるが、上述の特許文献2の技術を採用する場合、その目地埋めや、接着剤塗布およびそれらの乾燥作業などは、養生などに所要の時間が要求される上、ユニット組立ラインでの作業とならずに、ライン外の作業となる。このことは、インナーバルコニー構築における工数増加の一因となってしまう。
前記インナー付き建物ユニットは、
四隅に立設される柱と、これら柱の上端部同士および下端部同士をそれぞれ連結する天井梁および床梁と、を有してなる略直方体状の骨組みと、
前記骨組みの対向する前記床梁間に配設される床パネルと、を備えており、
前記床パネル上に配設される前記インナー部が、
当該インナー部の四隅に配置され、前記床パネル上に立設される複数の柱と、
前記床パネル上に配設され、前記複数の柱の下端部間を連結する立ち上がり下地と、
前記立ち上がり下地と前記床パネルとの間に敷設される防水部材と、を有しており、
前記インナー部に位置する前記床パネル上には、前記バルコニーの床面と接続され、当該インナー部の床面を形成する連結部材が配設されており、
前記バルコニーの床面から前記インナー部の床面へと連続して防水層が敷設されていることを特徴とする。
このように、インナー部の構成を簡易化できるので、建物本体を形成する複数の建物ユニットのうちのいずれかの床パネル上に形成することで、インナー付き建物ユニットを容易に形成することができる。そして、このインナー部に位置する床パネル上に、バルコニーの床面と接続され、当該インナー部の床面を形成する連結部材を配設し、これらバルコニーの床面からインナー部の床面へと連続して防水層を配設することでバルコニーとインナー付き建物ユニットとの連結構造を簡略化でき、インナー部分を備えたバルコニー(換言すれば、インナーバルコニー)を容易に形成することができる。
よって、従来のように、中間梁を用いてインナー部の床と室内床とを区画するなどのインナー部構築の手間を省くことができるので、インナーバルコニー構築における作業工数を大幅に低減することができる。このとき、インナー付き建物ユニットは、予め工場にて建物ユニットの製造ライン(ユニット組立ライン)で形成することもできるし、建築現場にて建物ユニットにインナー部を配設することで容易に形成することもできる。但し、予め工場のユニット組立ラインにて生産しておけば、その分、当該現場での作業工数を減らすことができて当該作業をさらに簡略化でき、より一段と短期間での施工が可能となるため、建築現場における工期を大幅に短縮することが可能となる。従って、このインナー付き建物ユニットを用いれば、インナーバルコニーを構築するためのコストダウンを図ることができる。
かくして、請求項1に記載のユニット式建物によれば、現場作業を大幅に簡略化し、施工期間を短縮化できると共に、ユニット製造が容易でコストダウンを図ることができる。
前記床パネルは、
前記骨組みの対向する前記床梁間に架設される複数の床根太の上面に敷設されており、
当該床パネル上に配設される前記連結部材によって形成される前記インナー部の床面と、前記バルコニーの床面と、が面一であることを特徴とする。
前記インナー部の四隅に配置される複数の柱には、前記骨組みの柱のうちの少なくとも一つが含まれていることを特徴とする。
前記インナー部と前記部屋部との境界には建具が配設されており、
前記建具は、前記境界に位置する前記床パネル上に配置され、前記複数の柱に固定されることを特徴とする。
前記連結部材が、
前記インナー部の前記床パネル上に取り付けられる調整材と、
前記バルコニーの床面における前記インナー部側端部に取り付けられる調整材と、に跨がって敷設されており、
各前記調整材の高さ調整に応じて、前記インナー部側から前記バルコニー側へ向けて下るように傾斜する勾配を設けていることを特徴とする。
四隅に立設する柱の上端部同士および下端部同士を、それぞれ天井梁および床梁で連結して略直方体状からなる前記インナー付き建物ユニットの骨組みを形成し、
前記骨組みの対向する前記床梁間に床パネルを配設し、
前記床パネル上の前記インナー部となる四隅の位置に複数の柱を立設し、
前記床パネル上に立ち上がり下地を配設して、前記複数の柱の下端部間を連結し、
前記立ち上がり下地と前記床パネルとに亙って防水部材を敷設して、前記バルコニーに隣接して配置する前記インナー付き建物ユニットに前記インナー部を形成し、
前記インナー部に位置する前記床パネル上に、前記バルコニーの床面と接続される連結部材を配設して当該インナー部の床面を形成し、
前記バルコニーの床面から前記インナー部の床面へと連続して防水層を敷設する
ことを特徴とする。
このように、インナー部の構成を簡易化できるので、建物本体を形成する複数の建物ユニットのうちのいずれかの床パネル上に形成することで、インナー付き建物ユニットを容易に形成することができる。そして、このインナー部に位置する床パネル上に、バルコニーの床面と接続され、当該インナー部の床面を形成する連結部材を配設し、これらバルコニーの床面からインナー部の床面へと連続して防水層を配設することでインナーバルコニーを形成することができる。
よって、従来のように、中間梁を用いてインナー部の床と室内床とを区画したりするインナー部構築の手間を省くことができるので、インナーバルコニー構築における作業工数を大幅に低減することができる。このとき、インナー付き建物ユニットは、予め工場にて建物ユニットの製造ライン(ユニット組立ライン)で形成することもできるし、建築現場にて建物ユニットにインナー部を配設することで容易に形成することもできる。但し、予め工場のユニット組立ラインにて生産しておけば、その分、当該現場での作業工数を減らすことができて当該作業をさらに簡略化でき、より一段と短期間での施工が可能となるため、建築現場における工期を大幅に短縮することが可能となる。従って、このインナー付き建物ユニットを用いれば、インナーバルコニーを構築するためのコストダウンを図ることができる。
かくして、請求項6に記載のユニット式建物の構築方法によれば、現場作業を大幅に簡略化し、施工期間を短縮化できると共に、ユニット製造が容易でコストダウンを図ることができる。
図1は、本発明の一実施形態におけるユニット式建物1を側面側から見て示す断面図であり、図2は、図1のユニット式建物1における要部(すなわち、後述するルーフバルコニー5およびインナー付き建物ユニット20)を拡大して示す平面図である。
図3は、インナー付き建物ユニット20が形成される過程を示し、(a)は床フレーム26が形成された様子を示す平面図、(b)は床パネル27上にインナー部22の柱28a〜28cが立設された様子を示す平面図、(c)は床パネル27上に立ち上がり下地29が配設され、インナー部22が形成された様子を示す平面図である。図4は、インナー付き建物ユニット20が形成される過程を示し、(a)は床パネル27上にインナー部22の柱28a〜28cが立設された様子を示す分解斜視図、(b)は床パネル27上に立ち上がり下地29が配設される様子を示す分解斜視図、(c)は床パネル27上に立ち上がり下地29が配設され、インナー部22が形成された様子を示す分解斜視図、(d)はインナー部22の立ち上がり下地29に外壁受けフレーム30が取り付けられた様子を示す分解斜視図である。また、図5はインナー付き建物ユニット20に配設される立ち上がり下地29を示し、(a)は立ち上がり下地29を分解して示す分解斜視図、(b)はサブアッシ化された立ち上がり下地29を示す斜視図である。
図6は、図2のルーフバルコニー5およびインナー付き建物ユニット20のA−A断面を示す断面図である。
かくして、本実施形態のユニット式建物1によれば、現場作業を大幅に簡略化し、施工期間を短縮化できると共に、ユニット製造が容易でコストダウンを図ることができる。
2…建物本体
4…下屋
5…ルーフバルコニー(下屋バルコニー)
5a…バルコニー床フレーム
6…外壁パネル
10…建物ユニット
20…インナー付き建物ユニット
21…部屋部
22…インナー部
23a〜23d…柱
24a〜24d…床梁
24u…天井梁
25…床根太
26…床フレーム
27…床パネル
28a〜28d…柱(インナー部の柱)
29…立ち上がり下地
29a〜29c…下地部
29d〜29g…下地仕上げ部材
29h,29h…防水シート(防水部材)
30a〜30c…外壁受けフレーム
30d,30e…間柱
31…建具
40…連結部材
41a,41b…調整材
43…床面
50…バルコニーユニット
51…バルコニー床フレーム
52…ALC床パネル(軽量気泡コンクリート製床パネル)
53…手摺部
54…防水層
Claims (6)
- 複数の建物ユニットを組み合わせて構築された建物本体と、当該建物本体の外部に配設されるバルコニーと、を備え、前記建物本体が、その内部に配置される部屋部と、当該部屋部から前記バルコニーへと連続して当該バルコニーのインナー部分となるインナー部と、を有するインナー付き建物ユニットを含んで構築されるユニット式建物において、
前記インナー付き建物ユニットは、
四隅に立設される柱と、これら柱の上端部同士および下端部同士をそれぞれ連結する天井梁および床梁と、を有してなる略直方体状の骨組みと、
前記骨組みの対向する前記床梁間に配設される床パネルと、を備えており、
前記床パネル上に配設される前記インナー部が、
当該インナー部の四隅に配置され、前記床パネル上に立設される複数の柱と、
前記床パネル上に配設され、前記複数の柱の下端部間を連結する立ち上がり下地と、
前記立ち上がり下地と前記床パネルとに亙って敷設される防水部材と、を有しており、
前記インナー部に位置する前記床パネル上には、前記バルコニーの床面と接続され、当該インナー部の床面を形成する連結部材が配設されており、
前記バルコニーの床面から前記インナー部の床面へと連続して防水層が敷設されていることを特徴とするユニット式建物。 - 請求項1に記載のユニット式建物において、
前記床パネルは、
前記骨組みの対向する前記床梁間に架設される複数の床根太の上面に敷設されており、
当該床パネル上に配設される前記連結部材によって形成される前記インナー部の床面と、前記バルコニーの床面と、が面一であることを特徴とするユニット式建物。 - 請求項1または2に記載のユニット式建物において、
前記インナー部の四隅に配置される複数の柱には、前記骨組みの柱のうちの少なくとも一つが含まれていることを特徴とするユニット式建物。 - 請求項1〜3のいずれか一項に記載のユニット式建物において、
前記インナー部と前記部屋部との境界には建具が配設されており、
前記建具は、前記境界に位置する前記床パネル上に配置され、前記複数の柱に固定されることを特徴とするユニット式建物。 - 請求項1〜4のいずれか一項に記載のユニット式建物において、
前記連結部材が、
前記インナー部の前記床パネル上に取り付けられる調整材と、
前記バルコニーの床面における前記インナー部側端部に取り付けられる調整材と、に跨がって敷設されており、
各前記調整材の高さ調整に応じて、前記インナー部側から前記バルコニー側へ向けて下るように傾斜する勾配を設けていることを特徴とするユニット式建物。 - 複数の建物ユニットを組み合わせてなる建物本体の外部に、バルコニーを配設して構築するユニット式建物を、前記建物本体の内部に配置される部屋部と、当該部屋部から前記バルコニーへと連続して当該バルコニーのインナー部分となるインナー部と、を有するインナー付き建物ユニットを含んで構築するバルコニーを備えたユニット式建物の構築方法であって、
四隅に立設する柱の上端部同士および下端部同士を、それぞれ天井梁および床梁で連結して略直方体状からなる前記インナー付き建物ユニットの骨組みを形成し、
前記骨組みの対向する前記床梁間に床パネルを配設し、
前記床パネル上の前記インナー部となる四隅の位置に複数の柱を立設し、
前記床パネル上に立ち上がり下地を配設して、前記複数の柱の下端部間を連結し、
前記立ち上がり下地と前記床パネルとに亙って防水部材を敷設して、前記バルコニーに隣接して配置する前記インナー付き建物ユニットに前記インナー部を形成し、
前記インナー部に位置する前記床パネル上に、前記バルコニーの床面と接続される連結部材を配設して当該インナー部の床面を形成し、
前記バルコニーの床面から前記インナー部の床面へと連続して防水層を敷設する
ことを特徴とするバルコニーを備えたユニット式建物の構築方法。
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