JP2014139028A - ウインドスクリーンを備えた車両 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】フロントカウルの前面40とウインドスクリーン28を隙間Gを形成して配置し、前面40の上へスクリーンカバー30を係合して固定する。スクリーンカバー30の上部は、ウインドスクリーン28の下部を覆って、隙間Gを外観させないとともに、スクリーンカバー30の側部と前面40の間に前後方向へ長い略スリット状をなす取り入れ口33を斜め上がり外開き状に設け、取り入れ口33で走行風Wを横方向から取り込んで、隙間Gからウインドスクリーン28の内側へ走行風Wを導く。
【選択図】図8
Description
なお、本願において、前後・上下・左右の各方向は車両を基準とする。また、ウインドスクリーンの内面もしくは内側とは、運転者に対面する面もしくは側をいうものとする。
また、ウインドスクリーンとフロントカウルとの間に隙間を設けて重ねることにより、この重なり部に空気の取り入れ口を形成し、この取り入れ口から走行風をウインドスクリーンの内側へ導き、ウインドスクリーンの内側における負圧の解消や、ウインドスクリーン内面の曇りを防ぐことも知られている(特許文献1参照)。
しかし、ウインドスクリーンは比較的重量がある材料で形成される必要があるため、重なり部が大きくなるとそれだけ大型化して車体の重量化を招くことになる。また、比較的成形が困難な材料を用いるため、重なり部の形状を意匠性が高くなるような自由度の高いものにすることが難しくなる。さらに、ウインドスクリーンは透明なため、重なり部において下方のフロントカウルや隙間が見えることによって外観が損なわれることがあるので、意匠性に制約がかかる。
そこで本願は、ウインドスクリーンとフロントカウルとの間に隙間を設けて空気の取り入れ口を形成するとともに、ウインドスクリーンを短くして軽量化できかつ成形容易にでき、そのうえ意匠性の制約を少なくすることを目的とする。
前記ウインドスクリーン(28)は、下端が前記フロントカウル(25)の上面に沿って所定の隙間(G)を形成するように支持され、
この隙間(G)を含む前記ウインドスクリーン(28)の下端を前方からスクリーンカバー(30)で覆うとともに、
このスクリーンカバー(30)は、前記フロントカウル(25)上を前方に延び、前記ウインドスクリーン(28)より前方に設けた取り入れ口(33)から走行風(W)の一部を取り入れ、前記ウインドスクリーン(28)の内面へ流す通路を設けたことを特徴とする。
この取り入れ口(33)は、斜め後上がりの面に沿って、斜め外広がりに延びる形状であることを特徴とする。
このメーターパネル(80)の上部前面壁(81)は、前記ウインドスクリーン(28)の内面形状に倣う形状をなし、前記ウインドスクリーン(28)の内面との間に所定の隙間を設けたことを特徴とする。
前記右側カウルと左側カウルは車両の車幅方向中心で結合されることを特徴とする。
正面視における前記スクリーンカバー(30)と前記フロントカウル(25)との合わせ部は溝形状部(90)をなし、この溝形状部(90)は後上方に向かって広がっていくことを特徴とする。
前記スクリーンカバー(30)の先端が前記ヘッドライト(15)の上端まで延びていることを特徴とする。
このスクリーンカバー(30)を、フロントカウル(25)上に前方へ延ばし、ウインドスクリーン(28)より前方に設けた取り入れ口(33)から走行風(W)の一部を取り入れ、ウインドスクリーン(28)の内面へ流す通路を設けたので、ウインドスクリーン(28)を短くでき、ウインドスクリーン(28)の小型化により軽量化が可能になる。
しかも、隙間(G)を含むウインドスクリーン(28)の下端を覆うスクリーンカバー(30)は、ウインドスクリーン(28)と別体で異なる材料からなるので、ウインドスクリーン(28)に対して薄肉・軽量化が可能になる。そのうえ、不透明もしくは半透明にできるので、隙間(G)及びこれを挟むウインドスクリーン(28)の下端部及びフロントカウル(25)の上端部を覆って外観させないようにすることができる。さらに、ウインドスクリーン(28)を必要な場所で固定しても、スクリーンカバー(30)でこれを外観させないようにできるから、意匠性の制約が少なくなり、ウインドスクリーン(28)の成形が容易になる、
仮に、取り入れ口を走行風の流れ方向に正対させて開口すると、微視的には風をせき止める面ができて、走行風を外に流す風と中に取り入れる風を切り分けるときに抵抗、あるいは風切り音の発生するおそれがある。
しかし、走行風の流れ方向に対して斜めに開口することにより、このようなおそれが減少し、抵抗や騒音を低減できる。
フロントカウル(25)の正面を流れる走行風(W)が全てウインドスクリーン(28)へ流れないようにして、一部を車幅方向外側へ流れさせることができる。このため、空気抵抗を減少させることができる。
後輪11はリヤスイングアーム16の後端に支持され、チェーン17にてエンジン12により駆動される。後輪11の上方には運転者が跨って着座するシート18が配置されている。
ラジエータサイドカバー21下方となるエンジン12の前側下部はロアカバー23で覆われ、アッパーサイドカバー22の下方は、左右一対のセンターサイドカバー24で覆われている。
これらの各カバー及びシェルター20は合成樹脂等の適宜材料からなる。
変曲部41は取り入れ口33の上部と下部をつないで上方へ外開き状に傾斜する略直線状をなし、凹部32aとの間に正面視で略三角形の隙間を形成している。
スクリーンカバー30及び前面40は、共に上方が後傾し、かつ側方も後方へ傾く滑らかな曲面をなし、走行風Wを後方へ流すようになっている。
ヘッドライト15は、中央にヘッドライトバルブ50を設けられたヘッドライト部51、その上方左右にポジションライトバルブ52を有するポジションライト部53を一体に有するコンビネーションライトであり、ポジションライト部53はヘッドライト部51の上部左右から斜め曲がりに延出し、延出端が鋭角状に先細りする形状をなしている。
ダクト部62はヘッドライト部51とポジションライト部53の接続部に形成される凹部を塞ぐように形成され、前方へ向かって開放されたダクト開口63が設けられている。ダクト開口63は、ヘッドライト部51の両側部に位置し、ここから取り込んだ走行風Wをフロントカウル25の内側へ通して、排風ダクト27から外方へ排出するようになっている。
ラジエータ19の前方には、上方に位置するフロントカウル25の前部と左右のラジエータサイドカバー21とに囲まれて前方に開放された空間が形成され、この空間より走行風Wを効率よく取り込んでラジエータ19へ導き、これを冷却するようになっている。
また、図5は、図2からスクリーンカバー30を取り去った状態、図6は図5からさらにウインドスクリーン28を取り去った状態を示す。図7はスクリーンカバー30の単品図であり、Aに正面図、Bに側面図を示す。
フロントカウル25は、左右に分割された左側カウル25Lと右側カウル25R及び下側カバー60の3部材で構成されている。フロントカウル25について、特に必要があるときは、左側カウルを25L、右側カウルを25Rとして左右を区別するものとする。
さらに、中央部77部分にも取付部75が設けられ、ここでボルト86によりメーターパネル80へ取付けられる。
合わせラインJの先端部は、切り欠き部49をなし、ここにスクリーンカバー30の先端部に形成された係合突部36が係合する。
係合穴46aより内側となるボス48b近傍にも係合穴46bが形成され、ここにスクリーンカバー30の係止爪35が係合するようになっている。
スクリーンカバー30の上端縁はシールゴム70に密接し、スクリーンカバー30と下部72間における走行風Wのシール並びにスクリーンカバー30のガタツキを防止している。また、スクリーンカバー30の先端はヘッドライト15の上端まで延びている。
メーターパネル80はスピードメータ等の各種計器をユニット化したものであり、表示面は後方の乗員に向かって後傾している。また、上部前面壁81は、上部71の下部内面と所定の間隔を持って対面し、正面視がほぼ下部72と同様の形状をなし、かつ内面の曲面に倣い、後傾する斜面の曲面形状をなしている。
メーターパネル80はヘッドライト15と同様に、図示しないステー等により、変曲部41へ支持される
また、取付部85より内側には、ウインドスクリーン28の取付部75がボルト86で締結される取付部87が設けられている。
図8に示すように、走行風Wの一部は、a矢示のように、取り入れ口33からスクリーンカバー30と前面40の間へ形成された通路内へ入る。
走行風Wの他の一部は、b矢示のように、ウインドスクリーン28の表面を上方へ流れ、さらに、別の部分は、c矢示のように、前面40の表面上を後方へ流れ、さらにフロントカウル25の側面に沿って後方へ流れる。
仮に、取り入れ口を走行風の流れ方向に正対させて開口すると、微視的には風をせき止める面ができて、走行風を外に流す風と中に取り入れる風を切り分けるときに抵抗、あるいは風切り音の発生するおそれがある。
しかし、走行風の流れ方向に対して斜めに開口することにより、このようなおそれが減少し、抵抗や騒音を低減できる。
このとき、走行風Wは上部前面壁81によって整流されるので、スムーズな流れにでき、騒音を少なくする。
また、スクリーンカバー30は、比較的薄くても足りるため、成形性の良いABS樹脂等で薄肉にすることができるから、この点でも軽量化及び成形性向上に貢献できる。
Claims (6)
- 運転者前方の車両前面を覆い走行風を整流するフロントカウル(25)と、透明材料からなり、フロントカウルの上方に延びるウインドスクリーン(28)とを備えた車両において、
前記ウインドスクリーン(28)は、下端が前記フロントカウル(25)の上面に沿って所定の隙間(G)を形成するように支持され、
この隙間(G)を含む前記ウインドスクリーン(28)の下端を前方からスクリーンカバー(30)で覆うとともに、
このスクリーンカバー(30)は、前記フロントカウル(25)上を前方に延び、前記ウインドスクリーン(28)より前方に設けた取り入れ口(33)から走行風(W)の一部を取り入れ、前記ウインドスクリーン(28)の内面へ流す通路を設けたことを特徴とするウインドスクリーンを備えた車両。 - 前記スクリーンカバー(30)は、前記フロントカウル(25)との間に前記取り入れ口(33)を形成するとともに、
この取り入れ口(33)は、斜め後上がりの面に沿って、斜め外広がりに延びる形状であることを特徴とする請求項1に記載したウインドスクリーンを備えた車両。 - 前記ウインドスクリーン(28)の内側に配置されたメーターパネル(80)を備え、
このメーターパネル(80)の上部前面壁(81)は、前記ウインドスクリーン(28)の内面形状に倣う形状をなし、前記ウインドスクリーン(28)の内面との間に所定の隙間を設けたことを特徴とする請求項1又は2に記載したウインドスクリーンを備えた車両。 - 前記フロントカウル(25)は、右側カウルと左側カウルと下側カバー(60)とで構成され、
前記右側カウルと左側カウルは車両の車幅方向中心で結合されることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載したウインドスクリーンを備えた車両。 - 前記スクリーンカバー(30)は、正面視で上方へ凸の円弧状をなすように、斜め後上がりの前記フロントカウル(25)上面に沿って後上方に向かって車幅方向に広がるとともに、
正面視における前記スクリーンカバー(30)と前記フロントカウル(25)との合わせ部は溝形状部(90)をなし、この溝形状部(90)は後上方に向かって広がっていくことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載したことウインドスクリーンを備えた車両。 - 前記フロントカウル(25)は、前面にヘッドライト(15)を備え、右側カウルと左側カウルと下側カバー(60)とで構成され、
前記スクリーンカバー(30)の先端が前記ヘッドライト(15)の上端まで延びていることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載したウインドスクリーンを備えた車両。
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