JP2014134194A - 駆動装置、及びその制御方法 - Google Patents

駆動装置、及びその制御方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 動力源の駆動力を停止したとき、駆動カムを一定の位置に保持可能な駆動装置を提供する。
【解決手段】 バルブリフト調整装置の駆動装置10は、動力源であるモータの駆動力によりカム軸部材51を中心として回転する駆動カム501、駆動カム501の輪郭に接するローラ44、ローラ44を支持する支持枠41、支持枠41に結合され往復直線運動する制御軸部材30を含む。駆動カム501は、回転中心Pから輪郭までの距離である輪郭径Rが、正転方向及び逆転方向のいずれにも増加するポケット部53が形成されている。ポケット部53がローラ44に接した状態でモータの駆動力が停止したとき、ポケット部53にて輪郭径Rが極小となる回転位置で駆動カム501に作用する回転力がゼロとなり、駆動カム501の回転がロックされる。これにより、駆動カム501の回転位置、及び制御軸部材30の軸方向位置を一定の位置に保持することができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、動力源の回転運動を制御軸部材の往復直線運動に変換し、制御軸部材の軸方向位置に応じて被制御部の制御量を調整する駆動装置、及びその制御方法に関する。
従来、動力源の回転運動を駆動カムによって制御軸部材の往復直線運動に変換し、制御軸部材の軸方向位置に応じて被制御部の制御量を調整する駆動装置が知られている。こうした駆動装置では、動力源の駆動力を停止したとき、被制御部側から制御軸部材に作用する荷重に対し、駆動カム及び制御軸部材を一定の位置に保持することが求められる。
例えば特許文献1に開示された駆動装置では、駆動カムの外周面に、回転中心からの距離が一定である円周面部が形成されている。この円周面部が接触部に接している状態で動力源の駆動力を停止することにより、特別なロック機構等を設けることなく、駆動カム及び制御軸部材を一定の位置に保持することができる。
特開2005−146865号公報
特許文献1の駆動装置は、「制御軸部材の中心軸、駆動カムの回転中心、及び駆動カムの円周面部と接触部(ローラ)との接触点が同一直線上に位置する」構成を前提として、「駆動カムに周方向への回転力が加わらず、駆動カムは周方向への回転がロックされた状態となる」という作用を生じるものである。
ところが現実の製品では、各部品に製造上の寸法ばらつきが含まれ、また作動部分には多少の「あそび」が必要であるため、「制御軸部材の中心軸、駆動カムの回転中心、及び駆動カムと接触部との接触点」を常に同一直線上に位置させることは困難である。そのため、動力源の駆動力を停止したとき、軸ずれによって駆動カムに対して周方向への回転力が発生し、その結果、制御軸部材の軸方向位置が移動するおそれがある。
本発明は、上述の問題に鑑みてなされたものであり、その目的は、現実の製品における寸法ばらつき等をふまえつつ、動力源の駆動力を停止したとき、駆動カムを一定の位置に保持可能な駆動装置を提供することにある。
本発明は、制御軸部材の軸方向位置に応じて被制御部の制御量を調整する駆動装置に係る。この駆動装置は、動力源と、動力源の駆動力によりカム軸部材を中心として回転する駆動カムと、駆動カムの輪郭に接するように被制御部から付勢された接触部と、駆動カムの回転運動に伴いカム軸部材と直交する方向に往復直線運動する支持部材と、支持部材と共に往復直線運動する制御軸部材とを備えており、駆動カムは「ポケット部」が形成されていることを特徴とする。このポケット部では、回転中心から輪郭までの距離である輪郭径が、正転方向及び逆転方向のいずれにも増加する。
ここで、動力源は、例えばモータ等で構成される。また、接触部は、例えば支持部材に回転可能に支持された円筒状のローラで構成される。さらに、支持部材及び制御軸部材が往復直線移動する方向は、カム軸部材と概ね垂直な方向であって、厳密に直交していなくてもよい。
これにより、駆動カムのポケット部が接触部に接している状態で動力源の駆動力を停止したとき、駆動カムは、ポケット部における輪郭径が極小となる回転位置で周方向の回転力がゼロとなる。これは、現実の製品において寸法ばらつき等により、制御軸部材の中心軸、駆動カムの回転中心、及び駆動カムと接触部との接触点が同一直線上からずれた場合であっても成立する。したがって、駆動カムは、周方向への回転がロックされた状態となり、その結果、駆動カムの回転位置、及び制御軸部材の軸方向位置を一定の位置に保持することができる。
この場合、ポケット部を平面で構成すれば駆動カムの加工が容易となる。また、例えば円筒状の接触部と平面のポケット部とが接する場合、円筒同士が接する構成に比べ、ヘルツ応力が低下し、接触面圧を低減することが可能となる。
さらに、駆動カムが複数のポケット部を有することにより、駆動カムが複数の回転位置で停止可能となり、制御軸部材を複数の軸方向位置において多段階に停止させることができる。
本発明の駆動装置は、例えば、「被制御部の制御量」として、エンジンの吸気弁または排気弁のリフト量を調整するバルブリフト調整装置に有効に適用される。
本発明は、また、上記ポケット部が形成された駆動カムを備える駆動装置において、動力源の駆動力を制御する制御方法として提供される。
上記構成による駆動装置では、動力源の駆動力を停止している間、駆動カムが常にポケット部の極小輪郭径に対応する接触点で接触部と接触する。このことは、本発明の課題解決の点から、駆動カムの回転位置を一定の位置に保持することができるという好ましい作用効果をもたらす反面、駆動カムと接触部とが接触する特定の箇所が集中的に摩耗するという別の問題を発生させることとなる。
そこで、本発明の駆動装置において、制御手段は、制御軸部材の軸方向位置を積極的に動かすための通常駆動を停止している間、ポケット部における、駆動カムの接触点に対応する「接触点角度」を経時的に変化させるように駆動カムの微小回転制御を実行する。
これにより、接触箇所を分散させ、駆動カム及び接触部の特定の箇所が集中的に摩耗することを防止することができる。
微小回転制御において、制御手段は、接触点角度を、輪郭径が極小となる極小カム角度から減少又は増加させるとき、動力源の駆動力を発生させる。一方、接触点角度を、極小カム角度に近づける方向に変化させるとき、動力源の駆動力をゼロとする。
接触部は駆動カムの輪郭に接するように被制御部から付勢されているため、この付勢力に逆らって、接触点角度を極小カム角度から減少又は増加させるときには、制御手段は、動力源の駆動力を発生させる必要がある。一方、接触点角度を極小カム角度に近づける方向に変化させるときには、被制御部からの付勢力を利用することで、動力源の駆動力を用いることなく接触点角度を変化させることができる。
したがって、被制御部からの付勢力に逆らう方向の回転時のみ、制御手段が動力源の駆動力を発生させるように制御することで、消費エネルギーを低減することができる。例えば動力源がモータの場合、モータの通電に要する消費電力を低減することができる。
本発明の第1実施形態による駆動装置の要部を示す模式図である。 本発明の第1実施形態による駆動装置を示す部分断面斜視図である。 本発明の第1実施形態による駆動装置が適用されるバルブリフト調整装置の模式図である。 図3のIV−IV線断面図である。 本発明の第1実施形態による駆動カムの模式図である。 比較例の駆動カムに作用する力を示す模式図である。 本発明の第1実施形態による駆動カムに作用する力を示す模式図である。 ポケット部における微小回転制御を説明する説明図である。 ポケット部における微小回転制御での駆動電流のタイムチャートである。 本発明の第2実施形態による駆動カムの模式図である。 本発明の第3実施形態による駆動カムの模式図である。 本発明の第4実施形態による駆動カムの模式図である。 本発明の第5実施形態による駆動カムの模式図である。 本発明の第6、第7実施形態による駆動装置の要部を示す模式図である 本発明の第8、第9実施形態による駆動装置の要部を示す模式図である。 本発明の他の実施形態による駆動装置の要部を示す模式図である。
以下、本発明の複数の実施形態による駆動装置を図面に基づいて説明する。
(第1実施形態)
本発明の第1実施形態による駆動装置について、図1〜図7を参照して説明する。
図3、図4に示すように、本実施形態の駆動装置は、制御軸部材30の軸方向位置に基づいて、例えば4気筒エンジン90の吸気弁91のリフト量Lを調整するバルブリフト調整装置100の駆動装置10として用いられる。
バルブリフト調整装置100は、往復直線運動可能な制御軸部材30を備えた駆動装置10、制御軸部材30に連結された延長軸35、及び、エンジン90の気筒数に応じた数のヘリカルスプライン34、ローラ36、揺動カム38のセット等から構成されている。
ヘリカルスプライン34は、例えば内壁が延長軸35の外壁とはす歯で係合しており、制御軸部材30及び延長軸35の往復直線運動に応じて回転する。これにより、延長軸35の中心とローラ36とを結ぶ仮想線s1と、延長軸35の中心と揺動カム38のノーズ381とを結ぶ仮想線s2とがなす開き角ψが変化する。
ローラ36は、吸気弁用カムシャフト93のカム部に当接している。吸気弁用カムシャフト93の回転に伴ってローラ36の位置が変化すると、それに連動して揺動カム38が揺動する。揺動カム38のノーズ381は吸気弁91の基端に当接しており、揺動カム38の揺動に応じて吸気弁91がリフトする。したがって、制御軸部材30及び延長軸35の軸方向位置を調整し、開き角ψを変化させることにより、吸気弁91のリフト量Lを調整することができる。
なお、本実施形態のバルブリフト調整装置100は、排気弁用カムシャフト94の回転に伴う排気弁92のリフト量については調整しない。
ここで、吸気弁91は、鍔部911に当接するバルブスプリング95の付勢力Fsにより、図4の上向きである閉弁方向に付勢されている。この付勢力Fsは、揺動カム38のノーズ381を押し上げ、ヘリカルスプライン34に対し、図4の反時計回り方向の回転力Frを生成する。本実施形態では、ヘリカルスプライン34の回転力Frは、延長軸35及び制御軸部材30を引っ張る方向(図3の上向き)の荷重Faに変換される。
このように本実施形態では、「被制御部」であるヘリカルスプライン34側から制御軸部材30に対し、制御軸部材30を駆動カム501から離す方向に荷重Faが加わっている。
次に、駆動装置10の全体構成について、図1、図2を参照して説明する。
図2に示すように、駆動装置10は、「動力源」としてのモータ20、制御軸部材30、支持枠41、ローラ44、駆動カム501(図1参照)、角度センサ60等を有している。駆動装置10は、ECU(電子制御装置)80及びEDU(駆動回路)82の指令に基づき、モータ20が回転駆動力を発生する。
モータ20は、例えばDCモータであり、コイルが巻回された回転子22、及び、回転子22の径外側に設けられる永久磁石24を有している。回転子22と共に回転するモータ20のシャフト26の端部に、モータギア28が取り付けられている。
制御軸部材30は、モータ20のシャフト26と略直交している。制御軸部材30の一方の端部32は、支持枠41の結合部42と、クリップ43によって結合している。
四角形状の支持枠41は、駆動カム501の回転中心Pに対し径方向の一方側であって制御軸部材30と反対側に設けられている。図1(b)に示すように、円筒状のローラ44は、支持枠41に固定されたピン411によって、回転可能に軸支されている。ローラ44の中心Qは、制御軸部材30の中心軸である第1軸Jr上に配置されている。
支持枠41及びローラ44は、特許請求の範囲に記載の「支持部材」及び「接触部」に相当する。支持枠41及びローラ44は、駆動カム501の回転運動を往復直線運動に変換して制御軸部材に伝達する伝達部40を構成する。
駆動カム501は、回転中心Pから輪郭までの距離である輪郭径Rが周方向で不均一であり、支持枠41の内側に、回転中心Pを中心としてカム軸部材51と共に回転可能に設けられている。また、上述の荷重Faにより、制御軸部材30と支持枠41を介して連結されたローラ44は、駆動カム501の輪郭に接触点Cで接するように付勢されている。
駆動カム501の回転運動に伴い、接触点Cにおける輪郭径Rが変化することで、ローラ44、支持枠41及び制御軸部材30は、図1の左右方向に往復直線運動する。
なお、ローラ44と駆動カム501との「接触点C」は、三次元的には図1の紙面奥行き方向に延びる線分であり、正しくは「接触線」である。しかし、ここでは、図1等に表された二次元的な解釈に基づき、「接触点C」ということにする。
ここで、回転中心Pを通り、第1軸Jrと平行な軸を第2軸Jcとする。駆動装置10は、基本的に第2軸Jcが第1軸Jrに重なるように組み付けられる。このとき、制御軸部材30の中心軸、駆動カム501の回転中心P、接触点C、及びローラ44の中心Qは同一直線上に位置する。
しかし現実の製品では、製造上の寸法ばらつきや「あそび」等により、第1軸Jrと第2軸Jcとの間に軸ずれが生じ得る。つまり、制御軸部材30の中心軸、駆動カム501の回転中心P、接触点C、及びローラ44の中心Qが同一直線上に位置しない状態が生じ得る。
本実施形態の駆動装置10は、この軸ずれが生じることを前提とし、モータ20の駆動力を停止したとき、駆動カム501を一定の位置に保持可能とするという課題を解決するものである。駆動カム501の詳細な構成、及び、軸ずれに対する作用については後述する。
カム軸部材51は、モータ20のシャフト26と略平行に配置されている。カム軸部材51のモータ20側の端部にはカムギア64が取り付けられており、モータ20と反対側の端部には、カムギア66が取り付けられている。カムギア64は、モータギア28と噛み合っている。
角度センサ60は、カムギア66と噛み合うセンサギア62を有している。角度センサ60は、センサギア62の回転角度をホール素子等の磁気検出素子により検出する。
「制御手段」としてのECU80は、角度センサ60の検出信号、及びアクセル開度等の他のセンサ検出信号が入力され、入力されたセンサ検出信号に基づいて、EDU82に制御信号を出力する。
EDU82は、ECU80からの制御信号に基づいて、モータ20を駆動する。
続いて、本発明の特徴的部分である駆動カム501の詳細な構成について、図5を参照して説明する。
図5(a)に示すように、駆動カム501は、カム軸部材51を中心として、外周に曲面部と平面部とが形成されている。曲面部は、ベース部52、徐変部561、562、隣接部571、572からなり、平面部はポケット部53からなっている。なお、以下で隣接部571、572を総括して説明するとき、「隣接部57」と記す。
この駆動カム501において、回転中心Pに対し図の上方向をカム角度θの基準軸xとする。カム角度θは、基準軸x(θ=0)から反時計回り方向を正とする。駆動カム501は、図5(a)の時計回り方向である正転方向に回転する。
ベース部52は、基準軸xを跨いで設定され、輪郭径Rの最小値であるベース径Roを含む。ポケット部53は、ベース部52と反対側であるカム角度180degの前後に設定されている。ポケット部53では、輪郭径Rが、正転方向及び逆転方向のいずれにも増加する。
基準軸xに対し図の左側において、ベース部52からポケット部53までの間には、徐変部561及び隣接部571が形成されている。徐変部561は、駆動カム501の正転に伴って輪郭径Rが漸増する。隣接部571は、ポケット部53に周方向で隣接する部分であり、本実施形態では同心円状に形成されている。ここで、「同心円状」とは、輪郭径Rが一定であることをいう。隣接部571の輪郭径Rnは、輪郭径Rの最大値である。
また本実施形態では、基準軸xに対し徐変部561及び隣接部571と対称に、徐変部562及び隣接部572が形成されている。徐変部562は、駆動カム501の回転に伴って輪郭径Rが漸減する。
徐変部561と隣接部571との境界、隣接部571とポケット部53との境界、ポケット部53と隣接部572との境界、隣接部572と徐変部562との境界のカム角度をそれぞれα1、β1、β2、α2とする。また、ポケット部53内で輪郭径Rが極小となる極小カム角度をγとし、極小カム角度γにおける輪郭径を極小輪郭径Rpとする。
すると、カム角度θと輪郭径Rとの関係は、図5(b)のように表される。
次に、駆動装置10の作動について説明する。
EDU82の指令によりモータ20が駆動されると、モータ20のトルクは、モータギア28及びカムギア64を経由して、カム軸部材51及び駆動カム501に伝達される。駆動カム501が回転すると、駆動カム501と接するローラ44を支持している支持枠41が、接触点Cにおける輪郭径Rの変化に応じて、カム軸部材51と直交する方向に往復直線運動する。そして、支持枠41と結合された制御軸部材30が往復直線運動し、これに伴い、バルブリフト調整装置100の延長軸35が往復直線運動する。
制御軸部材30及び延長軸35の軸方向位置に応じて、バルブリフト調整装置100のヘリカルスプライン34が回転し、ローラ36と揺動カム38との位置に基づく開き角ψ(図4参照)が変化し、吸気弁91のリフト量Lが変化する。
エンジン90が停止されると、EDU82は、駆動カム501のポケット部53がローラ44に接する位置までモータ20を駆動した後、モータ20への通電を停止する。こうしてモータ20の駆動力が停止したとき、ポケット部53の極小輪郭径Rpに対応する極小カム角度γで駆動カム501に作用する回転力がゼロとなり、駆動カム501は周方向への回転がロックされた状態となる。
駆動カム501の回転がロックされることにより、駆動カム501の回転位置、及び制御軸部材30の軸方向位置が一定の位置で保持される。
次に、本実施形態の駆動装置10の効果について、図6、図7を参照し、比較例と対比しつつ説明する。図6に示す比較例の駆動カム509はポケット部を設けておらず、同心円部570がローラ44と接する。一方、図7に示す本実施形態の駆動カム501は、平面のポケット部53を設けており、このポケット部53がローラ44と接する。
なお、図6、図7で力の記号として用いるfa、fr(小文字のf)は、図3、図4で用いたFa、Frと区別するものである。
図6、図7は、制御軸部材30の中心軸の延長線上でローラ44の中心Qを通る第1軸Jrと、駆動カム509、501の回転中心Pを通り第1軸Jrに平行な第2軸Jcとがずれたとき、駆動カム509、501に作用する回転力fcを表している。
なお、図7では、ポケット部53を誇張し、隣接部57を同心円状に示す他、カム軸部材51、ベース部52及び徐変部561、562の図示を省略している。
図6に示すように、第1軸Jrは、第2軸Jcに対して図の右側にずれている。また、比較例の駆動カム509の同心円部570とローラ44との接触点Cは、共通中心線K上にある。したがって、接触点Cは、第2軸Jcに対し第1軸Jrと同じ側、すなわちこの例では第2軸Jcの右側にずれている。
ここで、ローラ44によるローラ押付力frは、接触点Cに対し第1軸Jrと平行な方向に作用するため、接触点Cでは、共通接線T上に沿って右向きの作用力faが生じる。この作用力faにより、駆動カム509に対し、反時計回り方向の回転力fcが生じる。
また、図6とは逆に、第1軸Jrが第2軸Jcに対して図の左側にずれた場合は、接触点Cも第2軸Jcに対して左側にずれる。その結果、駆動カム509に対し、時計回り方向の回転力fcが生じることとなる。
すなわち、比較例では、第2軸Jcと第1軸Jrとが一致したときのみ回転力fcがゼロとなり、第2軸Jcと第1軸Jrとがずれたときは、第2軸Jcに対する接触点Cの位置に応じた方向の回転力fcが常に発生する。したがって、モータ20の駆動力を停止したとき、駆動カム509の回転位置を維持することができなくなる。
次に、図7において、「ポケット部中心線M」は、本実施形態の駆動カム501の回転中心Pを通りポケット部53の対称軸となる直線である。本実施形態のようにポケット部53が平面の場合には、ポケット部中心線Mは、ポケット部53に直交する。
図7(a)は、隣接部57とポケット部53との境界に接触点Cが一致する場合を示している。このとき、接触点Cはポケット部中心線Mに対し図の左側に位置しており、ローラ押付力frに基づく左向きの作用力faが接触点Cに作用する。この作用力faにより、駆動カム501に対し、時計回り方向の回転力fcが生じる。
駆動カム501が図7(a)の位置から時計回り方向に回転し、図7(b)の位置に達すると、ポケット部中心線Mと共通中心線Kとが一致する。このとき、接触点Cは、ポケット部53の平面上を移動し、共通中心線K上、且つポケット部中心線M上の位置に達する。この位置は、図5の極小カム角度γの位置に相当する。この位置で、駆動カム501に作用する回転力fcはゼロとなる。
駆動カム501が図7(b)の位置を通り越して時計回り方向にオーバーシュートし、図7(c)の位置に達したと仮定する。すると、接触点Cはポケット部中心線Mに対し図の右側に位置するため、右向きの作用力faが接触点Cに作用する。この作用力faにより、駆動カム501に対し反時計回り方向の回転力fcが生じ、図7(b)の位置に向かって回転する。そして、駆動カム501は、周方向の回転力fcがゼロとなる図7(b)の位置で安定する。これを「ポケット効果」という。
したがって、本実施形態の駆動装置10は、製造上の寸法ばらつき等により第1軸Jrと第2軸Jcとの間に軸ずれが生じた場合においてモータ20の駆動力を停止したとき、ポケット部53がローラ44に接した状態で駆動カム501の回転がロックされる。その結果、駆動カム501の回転位置、及び制御軸部材30の軸方向位置を一定の位置に保持することができる。
そのため、この駆動装置10が適用されたバルブリフト調整装置100では、エンジン90の運転時に、吸気弁91のバルブリフト量を所定量で保持することができる。したがって、エンジンの始動性を確保しつつ、運転中の燃費を向上することができる。
また、本実施形態では、ポケット部53が平面で構成されているため、駆動カム501の加工が容易である。
また、円筒のローラ44と平面のポケット部53とが接触するため、比較例の駆動カム509のように円筒同士であるローラ44と同心円部570とが接する構成に比べ、ヘルツ応力が低下し、接触面圧を低減することが可能となる。
さらに、ローラ44の回転軸と駆動カム501の回転軸とがねじれた場合、比較例の駆動カム509のように円筒同士が接する場合、点接触となり、ヘルツ応力が増大することとなる。それに対し、円筒のローラ44と平面のポケット部53とが接する本実施形態では、回転軸同士がねじれても、接触面圧を維持することが可能となる。
したがって、例えば比較例の構成において、ローラとカムとの接触部に熱処理等による硬度確保のための処理を要していた場合、本実施形態の構成を採用することで処理を廃止することができる。
加えて、本実施形態では、隣接部57が回転中心Pに対し同心円状に形成されている。すなわち、隣接部57では輪郭径Rnが一定であるため、制御軸部材30の軸方向位置が維持される。これにより、振動等の外力によって駆動カム501がポケット部53の範囲を超えて回転したとき、隣接部57が緩衝域として機能し、制御軸部材30の軸方向位置が急激に変化することを防止することができる。
次に、本実施形態の駆動装置10においてECU80がモータ20の駆動力を制御する制御方法について、図8、図9を参照して説明する。図8は、ポケット部53における接触点Cの位置の変化を模式的に説明するための図である。ローラ44を示す実線又は破線の円は、ポケット部53との現実の大きさの比に関係なく相対的に小さく図示している。図9は、ECU80がEDU82に指令してモータ20に通電させる駆動電流を表すタイムチャートである。
本実施形態では、モータ20の駆動力を停止したとき、ポケット効果によって駆動カム501の回転位置が一定の位置に保持される。詳しく言うと、ポケット部53における、駆動カム50の接触点Cに対応する接触点角度θcは、過渡状態での振動が収束した定常状態では、常に極小カム角度γに一致する。このことは、本発明の課題解決の点から好ましいことである反面、駆動カム50とローラ44とが接触する特定の箇所が集中的に摩耗するという別の問題を発生させる。
そこで本実施形態の駆動装置10では、ECU80は、制御軸部材30の軸方向位置を積極的に動かすための「通常駆動」を停止している間、接触点角度θcをポケット部53内で経時的に変化させるため、以下のように「微小回転制御」を実行する。
図9の時刻tsにて通常駆動を停止すると、過渡状態において慣性による振動が次第に減衰する。そこで、過渡状態での振動が収束し定常状態に移行する程度の時間を待機時間Twとして設定する。
通常駆動を停止した時刻tsから待機時間Twが経過した時刻tv1では、図8(a)に示すように、接触点角度θcが極小カム角度γに一致している。時刻tv1にてECU80が正の駆動電流+Ivをモータ20に通電すると、図8(a)に実線矢印で示す駆動力fv+が発生し駆動カム501がわずかに回転することにより、接触点角度θcは極小カム角度γから増加する。この駆動電流+Ivは、通常駆動電流Inに比べて格段に小さく、また、通電時間Teが経過するとすぐに切断されるため、接触点Cは、隣接部572との境界を超えることなくポケット部53内に留まる。つまり、図8(b)に示すように、微小回転による最大の接触点角度θcMAXは、隣接部572との境界に対応するカム角度β2より小さい。
続いて、接触点角度θcを最大角度θcMAXから極小カム角度γに向かって減少させるときは、駆動電流を供給せず、モータ20の駆動力をゼロとする。すると、ヘリカルスプライン34側から制御軸部材30を経由してローラ44に作用している荷重Faによって、駆動カム501は、接触点角度θcが極小カム角度γに向かって減少する方向へ回転する。
正の駆動電流+Ivを切断後、インターバルTiが経過した時刻tv2では、接触点角度θcは再び極小カム角度γに一致している。時刻tv2にてECU80が負の駆動電流−Ivをモータ20に通電すると、今度は、図8(a)に破線矢印で示す駆動力fv−が発生し、接触点角度θcは極小カム角度γから減少する。駆動電流−Ivは、上記の駆動電流+Ivと絶対値及び通電時間Teが同等である。そして、接触点Cは、隣接部571との境界を超えることなくポケット部53内に留まる。つまり、微小回転による最小の接触点角度θcMINは、隣接部571との境界に対応するカム角度β1より大きい。
続いて接触点角度θcを最小角度θcMINから極小カム角度γに向かって増加させるときは、駆動電流を供給せず、モータ20の駆動力をゼロとする。すると、駆動カム501は、荷重Faによって、接触点角度θcが極小カム角度γに向かって増加する方向へ回転する。
その後、駆動電流を切断した後インターバルTiが経過するごとに、時刻tv3にて正の駆動電流+Iv、時刻tv4にて負の駆動電流−Ivというように交互にモータ20に通電することで、次の通常駆動を開始する時刻tdまでの間、微小回転を継続する。
すなわち、ECU80は、荷重Faに逆らって接触点角度θcを極小カム角度γから増加又は減少させるときには、モータ20の駆動力を発生させるように通電し、一方、荷重Faを利用して接触点角度θcを極小カム角度γに近づけるときには、モータ20の駆動力をゼロとするように制御する。
このように、本実施形態による駆動装置の制御方法では、通常駆動を停止している間、ECU80が微小回転制御を実行することにより、駆動カム501とローラ44との接触箇所を分散させ、特定の箇所が集中的に摩耗することを防止することができる。
また、接触点角度θcを極小カム角度γから増加又は減少させるときのみ、モータ20の駆動力を発生させるように制御することで、消費電力を低減することができる。特に、慣性での振動が継続する時間を最大限利用するように待機時間Tw及びインターバルTiを設定することで、より消費電力を低減することができる。
次に、本発明の第2〜第5実施形態による駆動装置について、図10〜図13を参照して説明する。第2〜第5実施形態の駆動装置は、第1実施形態に対し、駆動カムの形状が異なる。また、いずれの実施形態も上記の「ポケット効果」を奏し、ECU80は、通常駆動を停止している間、上記と同様の微小回転制御を実行することが可能である。以下、第1実施形態と実質的に同一の構成には同一の符号を付して説明を省略する。
(第2実施形態)
図10に示すように、第2実施形態の駆動カム502は、ポケット部53と隣接部571、572との境界の、二点鎖線で囲んだ部分に、曲率が連続的に変化する丸め部573、574が形成されている。これにより、ポケット部53と隣接部571、572とを跨ぐ部分、すなわちカム角度β1、β2前後で輪郭径Rが滑らかに変化するため、駆動カム502の回転がスムーズになる。
(第3実施形態)
図11に示すように、第3実施形態の駆動カム503は、ポケット部541が平面でなく凹曲面で構成されている。これにより、極小カム角度γでの極小輪郭径Rp-は、第1実施形態の極小輪郭径Rpよりもさらに小さく設定される。したがって、ポケット部54の端部から輪郭径の極小部へ向かう回転力が大きくなり、ポケット効果がより大きくなる。
(第4実施形態)
図12に示すように、第4実施形態の駆動カム504は、ポケット部542が平面でなく凸曲面で構成されている。この凸曲面は、極小カム角度γでの極小輪郭径Rp+が第1実施形態の極小輪郭径Rpよりも大きく、且つ隣接部571、572の輪郭径Rnよりも小さくなるように設定されている。この実施形態でも、正転方向及び逆転方向のいずれにも輪郭径Rが増加するため、ポケット効果が得られる。
(第5実施形態)
図13に示すように、第5実施形態の駆動カム505は、複数の平面のポケット部551、552、553が形成されている。駆動カム505において、回転中心Pに対し図の右方向をカム角度θの基準軸xとする。カム角度θは、基準軸x(θ=0)から反時計回り方向を正とする。駆動カム505は、図13の時計回り方向である正転方向に回転する。
第1ポケット部551は、カム角度β7とカム角度β0との間に基準軸xを跨いで設定され、ベース径Roを輪郭径に含んでいる。第2ポケット部552は、カム角度β3とカム角度β4との間に設定され、輪郭径R2を有している。第3ポケット部553は、カム角度β5とカム角度β6との間に設定され、輪郭径R3を有していている。
第2ポケット部552の輪郭径R2、及び、第3ポケット部553の輪郭径R3とベース径Roとの関係は、「R3>R2>Ro」となっている。
第1ポケット部551から第2ポケット部552までの間、及び、第2ポケット部552から第3ポケット部553までの間には、それぞれ、駆動カム505の回転に伴って輪郭径Rが漸増する徐変部581、582が形成されている。また、第3ポケット部553から第1ポケット部551までの間は、輪郭径Rが直線的に急減するつなぎ部59が形成されている。
第5実施形態では、モータ20の駆動力を停止したとき、3つのポケット部551、552、553のいずれかに対応するカム角度で駆動カム505の回転位置を維持することができる。それに伴い、制御軸部材30の軸方向位置を、最後退位置、中間位置、最前進位置のいずれか選択した位置に維持することができる。
なお、第5実施形態において図9に対応する駆動電流のタイムチャートを描くと、例えば最後退位置から中間位置へ正転移行するときと、逆に中間位置から最後退位置へ逆転移行するときとでは、通常駆動電流Inの極性が反対になる。
次に、本発明の第6〜第9実施形態による駆動装置について、図14、図15を参照して説明する。第6〜第9実施形態の駆動装置は、第1実施形態に対し、支持枠及びローラの構成が異なる。
(第6、第7実施形態)
第6、第7実施形態について、図14(a)、(b)を参照して説明する。図14(a)、(b)は、第1実施形態の図1(b)と対応する、ローラ部の軸方向断面図である。
第1実施形態のローラ44が円柱状であるのに対し、図14(a)に示す第6実施形態のローラ44Aは略球状であり、支持枠41Aに固定されたピン411によって、ピン411を軸とする周方向に回転可能に軸支されている。ローラ44Aと駆動カム501とは、接触点Cで点接触する。円柱状のローラ44が、駆動カム501との二次元の軸ずれを吸収することができるのに対し、略球状のローラ44Aは、駆動カム501との三次元の軸ずれを吸収することができる。また、回転することで摩擦抵抗が減少し、摩耗量を低減することができる。球状であるため、接触点Cが移動しても、駆動カム501との距離を一定に保つことができ、好ましい。
第6実施形態の変形例として、ローラは、完全な球状に限らず、駆動カム501に接触する帯状部分のみが凸曲面状に形成されていてもよい。また、ローラ側にピンを固定し、支持枠側に軸受穴を形成してもよい。
他方、図14(b)に示す第7実施形態では、ローラに代え、「接触部」としてボール44Bが用いられる。また、支持枠41Bは、互いに対向する凹球面の間に、ボール44Bを全方向に回転自在に支持している。ボール44Bは、第6実施形態のローラ44Aと同様に、駆動カム501との三次元の軸ずれを吸収することができることに加え、全方向自在に回転することで摩擦抵抗が減少し、摩耗量を低減することができる。
なお、第6、第7実施形態では、第1実施形態の駆動カム501に代えて、第2〜第4実施形態の駆動カム502〜504を用いてもよい。
(第8、第9実施形態)
第8、第9実施形態について、図15(a)、(b)を参照して説明する。図15は、第1実施形態の図1(a)と対応し、カム軸部材51の軸方向から支持枠を見た図である。ただし、駆動カム501については、1つの平面のポケット部(例として53示す。)を誇張して示すため、外郭形状を簡略化する。
第8、第9実施形態では、ローラ44が無く、支持枠45、46の端部が直接ポケット部53と接触する。よって、部品点数を低減することができる。
図15(a)に示す第8実施形態では、支持枠45に形成された球面又は凸曲面の端面451がポケット部53と点接触する。これにより、駆動カム501との三次元の軸ずれを吸収することができる。
図15(b)に示す第9実施形態では、支持枠46に形成された平面端部461がポケット部53と面接触する。すなわち「接触点C」が「接触面」として形成される。これにより、接触面の面圧を低減することができる。また、モータ20の駆動力を停止したとき、ポケット部53が平面端部461と当接するように回転力が発生するため、ポケット効果が最大となる。さらに、支持枠46の加工が容易となるため、製造コストを低減することができる。
第8、第9実施形態の支持枠45、46は、特許請求の範囲に記載の「接触部」と「支持部材」とが一体に形成されたものである。また、第8、第9実施形態の変形例として、端部を形成する別部材が、支持枠本体に固定されてもよい。
(その他の実施形態)
(ア)駆動カムの具体的な輪郭形状は上記実施形態に例示したものに限らない。また、第5実施形態に対し、複数のポケット部の数は、3つに限らず、いくつであってもよい。
(イ)ローラ44が駆動カム501に接するように付勢するための構成として、上記実施形態では、被制御部側から制御軸部材30を引っ張る方向へ荷重Faが加わる例について説明した。この他、本発明の駆動装置は、特許文献1の図6、図7に記載されているように、「制御軸部材30が直接、または他の部材を介して間接的に駆動カム501を押す方向へ荷重が加わる」場合にも適用することができる。
例えば、図16に示す形態では、紙面の右方向から制御軸部材47、48、49を押す方向への荷重Fbが加わる。制御軸部材47、48、49は、駆動カム501の回転に伴って、紙面の左右方向に往復移動する。ここで、駆動カム501については、図15と同様、1つのポケット部53を誇張し、外郭形状を簡略化する。
図16(a)に示すように平面の先端面471を有する制御軸部材47を用いる形態では、先端面471とポケット部53とが平面同士で直接面接触する。したがって、第9実施形態と同様の効果が得られる。
図16(b)に示すように、球面又は凸曲面の先端面481を有する制御軸部材48を用いる形態では、先端面481とポケット部53とが接触点Cで点接触する。したがって、第8実施形態と同様の効果が得られる。
また、図16(a)、(b)の形態では、制御軸部材47、48が駆動カム501と直接接触するため、他の部材を介在して運動を伝達する構成に比べ、位置のバラツキを低減することができる。
これらの形態の制御軸部材47、48は、特許請求の範囲に記載の「接触部」、「支持部材」、及び「制御軸部材」の3つが一体に形成されたものである。
一方、図16(c)に示すように、先端の凹部491に別体のボール492を全方向に回転自在に収容した制御軸部材49を用いる形態では、ボール492とポケット部53とが接触点Cで点接触する。したがって、第6、第7実施形態と同様の効果が得られる。また、制御軸部材49とボール492とを部品毎に最適な材質で形成することができる。
この形態の制御軸部材49は、特許請求の範囲に記載の「支持部材」と「制御軸部材」とが一体に形成されたものである。また、ボール492は「接触部」に相当する。
(ウ)動力源は、上記実施形態のDCモータに限らず、ACモータその他の電動モータ、或いは、油圧、圧縮空気、電磁力等で作動するアクチュエータ等を用いてもよい。
(エ)微小回転制御は、図9に示すように通電方向を1回ずつ交互に繰り返す方法に限らず、例えば数回ずつで通電方向を交替してもよく、待機時間TwやインターバルTiは適宜設定してよい。結果的に一定期間での平均で評価したとき、ポケット部53における接触箇所を広範囲に分散させることができれば、どのような方法で実施してもよい。
(オ)バルブリフト調整装置においてリフト量を調整する機構は、上記実施形態の構成に限らない。また、バルブリフト調整装置は、吸気弁に限らず、排気弁のリフト量を調整するものであってもよい。
(カ)本発明の駆動装置は、バルブリフト調整装置に限らず、制御軸部材の軸方向位置に応じて被制御部の制御量を調整可能なあらゆる装置に適用することができる。
以上、本発明は、このような実施形態に限定されるものではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の形態で実施することができる。
10 ・・・駆動装置、
20 ・・・モータ(動力源)、
30 ・・・制御軸部材、
41、41A、41B ・・・支持枠(支持部材)、
44、44A ・・・ローラ(接触部)、 44B ・・・ボール(接触部)、
45、46 ・・・支持枠(支持部材、接触部)、
501〜505・・・駆動カム、
51 ・・・カム軸部材、
53、541、542、551〜553・・・ポケット部
100 ・・・バルブリフト調整装置。

Claims (7)

  1. 制御軸部材の軸方向位置に応じて被制御部の制御量を調整する駆動装置であって、
    動力源(20)と、
    回転中心(P)から輪郭までの距離である輪郭径(R)が周方向で不均一であり、前記動力源の駆動力によりカム軸部材(51)を中心として回転する駆動カム(501〜505)と、
    前記駆動カムの回転中心に対し径方向の一方側に設けられ、前記駆動カムの輪郭に接触点(C)で接するように前記被制御部から付勢された接触部(44、44A、44B、45、46)と、
    前記接触部を支持し、前記駆動カムの回転運動に伴う前記接触点における前記輪郭径の変化に応じて、前記カム軸部材と直交する方向に往復直線運動する支持部材(41、41A、41B、45、46)と、
    前記支持部材に結合され、前記支持部材と共に軸方向に往復直線運動する制御軸部材(30)と、
    を備え、
    前記駆動カムは、正転方向及び逆転方向のいずれにも前記輪郭径が増加するポケット部(53、541、542、551〜553)が形成されていることを特徴とする駆動装置(10)。
  2. 前記ポケット部(53、551〜553)は、平面で構成されていることを特徴とする請求項1に記載の駆動装置。
  3. 前記駆動カムは、複数の前記ポケット部を有していることを特徴とする請求項1または2に記載の駆動装置。
  4. 前記駆動カムは、少なくとも一つの前記ポケット部に周方向で隣接する隣接部(571、572)において前記輪郭径が一定に形成されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の駆動装置。
  5. 前記ポケット部は、周方向で隣接する隣接部との境界で、曲率が連続的に変化することを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の駆動装置。
  6. 請求項1〜5のいずれか一項に記載の駆動装置において、前記動力源の駆動力を制御手段(80)が制御する制御方法であって、
    前記制御軸部材の軸方向位置を動かすための通常駆動を停止している間、
    前記制御手段は、前記ポケット部における、前記駆動カムの前記接触点に対応する回転角度である接触点角度(θc)について、当該接触点角度を経時的に変化させるように、前記動力源の駆動力を制御することを特徴とする駆動装置の制御方法。
  7. 前記制御手段は、
    前記接触点角度を、前記輪郭径が極小となる極小カム角度(γ)から増加又は減少させるとき、前記動力源の駆動力を発生させ、
    前記接触点角度を、前記極小カム角度に近づける方向に変化させるとき、前記動力源の駆動力をゼロとすることを特徴とする請求項6に記載の駆動装置の制御方法。
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