JP2004339951A - 内燃機関の可変動弁装置 - Google Patents

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誠 水野
Tetsushi Suzuki
徹志 鈴木
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Abstract

【課題】内燃機関の可変動弁装置において、内燃機関の停止中にバルブの開閉特性が意図せずに変更されてしまうことを、簡易な構成で抑制する技術を提供する。
【解決手段】エンジンの可変動弁装置において、バルブ作用角およびバルブリフト量を変更するためのコントロールシャフトの変位量を制御するアクチュエータに勾玉カム11を適用する。勾玉カム11は、カム線図において、コントロールシャフトの移動量が最大、かつ、一定となる区間を含むカムプロファイルを有するようにする。
【選択図】 図7

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、内燃機関の可変動弁装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
内燃機関の動弁装置は、一般に、クランクシャフトの回転に連動してカムシャフトを回転させることによって、バルブの開閉を行う。近年では、燃料の吸排気効率を向上させるため、バルブの開弁特性を変更可能な可変動弁装置もある。バルブの開弁特性としては、バルブ作用角や、バルブリフト量や、バルブタイミングなどが挙げられる。この可変動弁装置は、バルブの開弁特性を制御するためのコントロールシャフト(制御シャフト)を備えており、所定のアクチュエータを用いて、コントロールシャフトの軸方向の変位量を制御することによって、バルブの開弁特性を制御することができる。アクチュエータとしては、油圧式のものや、カム式のものが知られている。
【0003】
図12は、従来の可変動弁装置の一例を示す説明図である。図12(a)は、バルブ40が開いている様子を示している。この可変動弁装置の主な動作は、以下の通りである。すなわち、カム23は、ローラ225rと当接しており、カムシャフト22の回転によって、ローラ225rをコントロールシャフト228の軸を中心に揺動させる。ローラ225rおよびノーズ226nは、一体的に揺動するように構成されており、ノーズ226nは、ローラ225rの揺動と連動して、ロッカシャフト227の軸を中心に揺動する。ノーズ226nは、ロッカーアーム230と当接しており、ロッカーアーム230は、ノーズ226nの揺動に応じて、基端部230cを中心に揺動する。ロッカーアーム230の先端部230dは、バルブ40の端部と当接しており、バルブ40は、ロッカーアーム230の揺動に応じて開閉する。なお、バルブ40は、バルブスプリング42の反力によって、常に閉方向に付勢されている。
【0004】
図示した可変動弁装置は、アクチュエータによってコントロールシャフト228を軸方向に移動することにより、ローラ225rとノーズ226nとのなす角度を変更する仲介駆動機構220を備えている。この仲介駆動機構220によって、バルブ40のバルブ作用角およびバルブリフト量を変更することができる。図12(a)に示すように、ローラ225rとノーズ226nとのなす角度を大きくすれば、バルブ作用角およびバルブリフト量を大きくすることができる。また、図12(b)に示すように、ローラ225rとノーズ226nとのなす角度を小さくすれば、バルブ作用角およびバルブリフト量を小さくすることができる。
【0005】
なお、一般に、このような可変動弁装置において、コントロールシャフト228の変位量は、内燃機関の停止時(停止直前)には、吸排気効率の観点から、バルブ作用角およびバルブリフト量が最大となるように制御される。また、内燃機関の始動時には、始動性の観点から、バルブ作用角およびバルブリフト量が最大となるようにすることが好ましい。
【0006】
【特許文献1】
特開2003−49672号公報
【特許文献2】
特開2000−170507号公報
【特許文献3】
特開2000−34913号公報
【特許文献4】
特開20000−257453号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
図12(a)から分かるように、上述した可変動弁装置では、バルブスプリング42の反力は、ローラ225rとノーズ226nとのなす角度を小さくするように作用している。したがって、コントロールシャフト228にも軸方向に力が作用している。内燃機関の運転中には、アクチュエータが動作しているので、コントロールシャフト228の位置を維持することができる。しかし、内燃機関が停止した後には、アクチュエータの動作も停止し、コントロールシャフト228の位置を維持することができなくなる。すると、図12(b)に示すように、ローラ225rとノーズ226nとのなす角度は、バルブスプリング42の反力によって小さくなり、コントロールシャフト228は、バルブ作用角およびバルブリフト量が最小となる方向に移動してしまう。この場合、内燃機関の始動時に、不適切なバルブ作用角およびバルブリフト量でクランキングされ、ノッキングなど内燃機関の始動性の悪化を招く。つまり、内燃機関の停止中に、バルブタイミング、バルブ作用角、および、バルブリフト量が意図せずに変わってしまうという課題があった。
【0008】
このような課題は、上述したバルブ作用角およびバルブリフト量を変更可能な可変動弁装置に限らず、シャフトを軸方向に移動させることによってバルブタイミングを変更可能な可変動弁装置にも共通に生じ得た。
【0009】
上述した課題を解決するための技術の一例として、特許文献1に記載された技術が挙げられる。この技術では、シャフトを軸方向に移動させるためのアクチュエータとして、油圧式のアクチュエータが用いられている。そして、可変動弁装置は、内燃機関の停止時に、シャフトに設けられた溝にピンを嵌め込んで、シャフトの移動をロックする機構を備えている。この技術をカム式のアクチュエータを用いた可変動弁装置に適用することも可能ではあるが、構成が複雑だった。
【0010】
本発明は、上述の課題を解決するためになされたものであり、内燃機関の可変動弁装置において、内燃機関の停止中にバルブの開閉特性が意図せずに変更されてしまうことを、簡易な構成で抑制する技術を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段およびその作用・効果】
上述の課題の少なくとも一部を解決するため、本発明では、以下の構成を採用した。
本発明の第1の可変動弁装置は、
内燃機関の可変動弁装置であって、
軸方向に移動することにより、前記内燃機関に設けられたバルブの開弁特性を制御するための制御シャフトと、
該制御シャフトを該軸方向に移動させる開弁特性変更用のカムと、を備え、
前記制御シャフトは、例えば、バルブスプリングの反力などによって、該軸方向に沿った可動範囲におけるいずれか一方向に付勢されており、
前記カムは、前記カムの位置と前記制御シャフトの変位量との関係を表したカム線図において、前記制御シャフトが付勢されている方向の可動限界に対応する位置以外で、前記変位量が一定となる区間、または、前記変位量が極小値を有する区間を含むカムプロファイルを有することを要旨とする。
【0012】
ここで、バルブの開弁特性としては、例えば、バルブ作用角や、バルブリフト量や、バルブタイミングなどが挙げられる。開弁特性変更用のカムは、制御シャフトを軸方向に移動させるためのアクチュエータの一部として利用される。このカムとしては、例えば、板カムや、直動カムや、円筒カムや、球面カムなど種々のカムを適用可能である。「カムの位置」とは、カムが、例えば、回転軸を有する板カムなどの場合には、「回転角度」と言い換えることもできる。
【0013】
「制御シャフトが付勢されている方向の可動限界に対応する位置」とは、制御シャフトが、変位量が最小となる方向に付勢されていれば、変位量が最小となる位置である。また、制御シャフトが、変位量が最大となる方向に付勢されていれば、変位量が最大となる位置である。
【0014】
本発明によって、内燃機関の停止時に、制御シャフトに軸方向の力が加わっていても、カムの位置を、制御シャフトの変位量が一定となる区間、または、極小値となる位置で保持することができる。したがって、内燃機関の停止中にバルブの開閉特性が意図せずに変更されてしまうことを抑制することができる。また、本発明は、先に説明した従来の可変動弁装置と比較して、簡易に構成することができる。
【0015】
なお、カムの変位量が一定となる区間や、極小値を有する区間は、制御シャフトを保持する位置に応じて、予め任意に設定可能である。
【0016】
上記可変動弁装置において、
前記変位量が一定となる区間は、カムの設計により任意に設定可能であるが、前記付勢されている方向とは逆の可動限界に対応する位置を含むようにすることが好ましい。
【0017】
例えば、制御シャフトの変位量を大きくすることにより、バルブ作用角およびバルブリフト量を大きくすることができる可変動弁装置では、制御シャフトの変位量を一定とする区間は、制御シャフトが、例えば、バルブ作用角およびバルブリフト量が最小となる方向に付勢されていれば、これとは逆のバルブ作用角およびバルブリフト量が最大となり、制御シャフトの変位量が最大となる区間である。
【0018】
本発明によって、バルブ作用角およびバルブリフト量が最大となる位置で内燃機関を停止したときに、制御シャフトの変位量が最大の状態で維持することができる。この結果、先に説明したような内燃機関の始動性の悪化を抑制することができる。
【0019】
本発明の第2の可変動弁装置は、
内燃機関の可変動弁装置であって、
軸方向に移動することにより、前記内燃機関に設けられたバルブの開弁特性を制御するための制御シャフトと、
該制御シャフトを該軸方向に移動させる開弁特性変更用のカムと、を備え、
前記制御シャフトは、例えば、バルブスプリングの反力などによって、該軸に沿った可動範囲におけるいずれか一方向に付勢されており、
前記カムは、板カムであって、前記制御シャフトが付勢されている方向の可動限界に対応する位置以外で、前記制御シャフトから該カムに伝達される力が該カムの回転軸中心を通る部分を含むカムプロファイルを有することを要旨とする。
【0020】
こうすることによって、例えば、バルブスプリングの反力により、制御シャフトからカムに伝達される力がカムの回転軸中心を通る部分では、板カムを回転させるモーメントが生じないので、制御シャフトの位置を維持することができる。したがって、内燃機関の停止中にバルブの開閉特性が意図せずに変更されてしまうことを抑制することができる。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について、実施例に基づき以下の順序で説明する。
A.可変動弁装置:
B.カム機構:
C.勾玉カム:
D.変形例:
【0022】
A.可変動弁装置:
図1は、本発明の一実施例としての可変動弁装置100の概略構成を示す説明図である。この可変動弁装置100は、シリンダ60、ピストン62、点火プラグ64、吸気バルブ40、排気バルブ50などを備えるエンジンの可変動弁装置である。本実施例では、可変動弁装置100は、吸気バルブ40のバルブ作用角およびバルブリフト量を変更するものとした。可変動弁装置100を、排気バルブ50の動弁機構(図示省略)に適用するようにしてもよい。
【0023】
カムシャフト22は、エンジンの図示しないクランクシャフトの回転に連動して、図中に矢印Aで示した方向に回転する。カムシャフト22の回転によってカム機構20が動作し、吸気バルブ40が開閉する。カム機構20の詳細については、後述する。
【0024】
アクチュエータ10は、コントロールシャフト14を軸方向に移動させるためのものである。アクチュエータ10は、回転軸12を中心として回転する勾玉形の板カム(以下、勾玉カムと呼ぶ)11と、ガイド16に沿ってコントロールシャフト14の軸方向に摺動可能なホルダ13と、勾玉カム11を回転させるためのモータ17とを備えている。モータ17の出力軸と勾玉カム11の回転軸12とは、図示しない減速ギヤによって接続されている。
【0025】
ホルダ13には、ローラ15が設けられている。このローラ15は、勾玉カム11の動きをホルダ13に滑らかに伝達するためのものである。後述するように、コントロールシャフト14は、バルブスプリング42の反力によって、常に図の左方向に引っ張られており、ローラ15は、勾玉カム11と常に当接している。
【0026】
なお、本実施例では、勾玉カム11は、図示するように不連続なカムプロファイルを有しており、勾玉カム11の回転角度は、図中に矢印Bで示した範囲に制限されている。
【0027】
電子制御ユニット(ECU)30は、CPU,ROM,RAMなどを備えるマイクロコンピュータとして構成されている。電子制御ユニット30には、アクセル開度や、エンジンの回転数や、カム機構20に設けられたカム角センサ24の出力値や、コントロールシャフト14に設けられたシャフト位置センサ26の出力値が入力される。電子制御ユニット30は、これらの入力値に基づいて、コントロールシャフト14の変位量が所望の値となるように、モータ17の駆動制御を行い、勾玉カム11の回転角度の制御を行う。
【0028】
B.カム機構:
図2は、カム機構20の構成を示す説明図である。本実施例におけるカム機構20は、カムシャフト22よびカム23の運動を仲介するとともに、吸気バルブ40のバルブ作用角およびバルブリフト量を変更可能な仲介駆動機構220を備えている。図2(a)は、吸気バルブ40が閉じている状態を示している。図2(b)は、吸気バルブ40が開いている状態を示している。
【0029】
カム機構20の動作は、先に図12(a)を用いて説明した通りである。すなわち、カム23は、ローラ225rと当接しており、カムシャフト22の回転によって、ローラ225rをコントロールシャフト228の軸を中心に揺動させる。ローラ225rおよびノーズ226nは、一体的に揺動するように構成されており、ノーズ226nは、ローラ225rの揺動と連動して、ロッカシャフト227の軸を中心に揺動する。ノーズ226nは、ロッカーアーム230と当接しており、ロッカーアーム230は、ノーズ226nの揺動に応じて、基端部230cを中心に揺動する。ロッカーアーム230の先端部230dは、バルブ40の端部と当接しており、バルブ40は、ロッカーアーム230の揺動に応じて開閉する。なお、吸気バルブ40は、バルブスプリング42の反力によって、常に閉方向に付勢されている。
【0030】
コントロールシャフト228は、ホルダ13に固定されたコントロールシャフト14と図示しない軸受を介して接続されている。仲介駆動機構220は、アクチュエータ10によって、コントロールシャフト14およびコントロールシャフト228を軸方向に移動することにより、ローラ225rとノーズ226nとのなす角度を変更する機構を備えている。この機構によって、吸気バルブ40のバルブ作用角およびバルブリフト量を変更することができる。すなわち、ローラ225rとノーズ226nとのなす角度を大きくすれば、バルブ作用角およびバルブリフト量を大きくすることができ、ローラ225rとノーズ226nとのなす角度を小さくすれば、バルブ作用角およびバルブリフト量を小さくすることができる。なお、エンジンの停止時(停止直前)には、バルブ作用角およびバルブリフト量が最大となるように、コントロールシャフト14の変位量がアクチュエータ10によって制御されている。
【0031】
以下、ローラ225rとノーズ226nとのなす角度を変更する機構について説明する。図3は、仲介駆動機構220の斜視図である。仲介駆動機構220は、第1出力カム224と、入力カム225と、第2出力カム226と、これらのカムを支持するロッカシャフト227と、ロッカシャフト227に挿入され軸方向に移動可能なコントロールシャフト228とを備えている。入力カム225は、カム23の動きを滑らかに入力するためのローラ225rを備えている。第1出力カム224および第2出力カム226は、それぞれノーズ224nおよびノーズ226nを備えている。なお、本実施例のエンジンは、1つのシリンダ60について、2つの吸気バルブを備えており、第1出力カム224は、図示した吸気バルブ40とは別の吸気バルブを動作させるためのものである。
【0032】
図4は、仲介駆動機構220の内部構造を示す斜視図である。第1出力カム224と、入力カム225と、第2出力カム226とを、軸方向に切断して上側を取り除いた様子を示している。ロッカシャフト227は、スライダギヤ229を備えている。このスライダギヤ229は、第1出力カム224用のヘリカルスプライン229aと、入力カム225用のヘリカルスプライン229bと、第2出力カム226用のヘリカルスプライン229cとを備えている。ヘリカルスプライン229bは、右ねじ方向に形成されており、ヘリカルスプライン229aとヘリカルスプライン229cとは、左ねじ方向に形成されている。第1出力カム224、入力カム225、第2出力カム226の内側には、それぞれヘリカルスプライン229a、229b、229cと噛み合うように、ヘリカルスプライン224a、225a、226aが形成されている。
【0033】
スライダギヤ229には、回転方向に貫通孔229hが設けられている。また、ロッカシャフト227には、図示しない貫通孔が軸方向に設けられている。そして、コントロールシャフト228には、これらの貫通孔を貫通する状態で、係止ピン228aが設けられている。
【0034】
ロッカシャフト227は、エンジンに対して固定されている。また、第1出力カム224、入力カム225、第2出力カム226の軸方向の位置も固定されている。したがって、コントロールシャフト228をD方向に移動させると、係止ピン228aによってスライダギヤ229もD方向に移動し、入力カム225は、R方向に回転する。このとき、第1出力カム224および第2出力カム226は、L方向に回転する。このようにして、ノーズ224n,226nとローラ225rとのなす角度を大きくすることができる。また、コントロールシャフト228をC方向に移動させると、係止ピン228aによってスライダギヤ229もC方向に移動し、入力カム225は、L方向に回転する。このとき、第1出力カム224および第2出力カム226は、R方向に回転する。このようにして、ノーズ224n,226nとローラ225rとのなす角度を小さくすることができる。なお、第1出力カム224、入力カム225、第2出力カム226の回転角度およびコントロールシャフト228の変位量は、貫通孔229hの長さによって制限されている。
【0035】
C.勾玉カム:
次に、アクチュエータ10が備える勾玉カム11について説明する。本実施例の勾玉カム11について説明するに先立ち、従来の勾玉カム11Aについて説明する。
【0036】
図5は、従来の勾玉カム11Aのカムプロファイルを示す説明図である。図5の左側には、勾玉カム11Aの回転角度とコントロールシャフト14の変位量との関係を表すカム線図を示した。図5の右側には、勾玉カム11Aのカムプロファイルを示した。図示するように、勾玉カム11Aは、回転角度が0度からイまで、コントロールシャフト14の変位量が線形に増加するカムプロファイルを有している。
【0037】
図6は、エンジンの停止時に、勾玉カム11Aに作用する力を示す説明図である。コントロールシャフト14には、バルブスプリング42の反力によって、図の左方向に引っ張る力が作用している。このとき、勾玉カム11Aとローラ15との接点P1では、図6(a)中に矢印Fで示した力が作用する。この力Fは、図6(b)に示すように、図の左向きの力F1と、図の下向きの力F2とに分解される。この下向きの力F2は、勾玉カム11Aを、回転軸12を中心に、図6(a)のR方向に回転させる力として作用する。
【0038】
エンジンの停止後、すなわち、アクチュエータ10の駆動停止後には、モータ17のトルクがなくなる。この場合、先に示したように、バルブスプリング42の反力が、ノーズ226nとローラ225rとのなす角度が小さくなるように作用するので、コントロールシャフト228およびコントロールシャフト14が図4のC方向に引っ張られ、意図せずに、コントロールシャフト14の変位量が最小となる方向に勾玉カム11Aが回転するとともに、コントロールシャフト14が移動する。そして、図6(c)に示すように、勾玉カム11Aとローラ15との接点P2に作用する力が、回転軸12の中心oを通り、コントロールシャフト14に作用する力と同じ向きの力が作用する位置で停止する。
【0039】
本実施例では、この勾玉カム11Aのカムプロファイルを改良した。図7は、本実施例の勾玉カム11のカムプロファイルを示す説明図である。図5の左側には、勾玉カム11の回転角度とコントロールシャフト14の変位量との関係を表すカム線図を示した。図5の右側には、勾玉カム11のカムプロファイルを示した。図示するように、勾玉カム11は、回転角度が0度からアまでの区間では、コントロールシャフト14の変位量が線形に増加し、回転角度がアからイまでの区間では、コントロールシャフト14の変位量が一定となるカムプロファイルを有している。
【0040】
図8は、エンジンの停止時に、勾玉カム11に作用する力を示す説明図である。本実施例の勾玉カム11では、回転角度がアからイまでのコントロールシャフト14の変位量が最大、かつ、一定の区間では、勾玉カム11とローラ15との接点Pにおいて、回転軸12の中心oを通り、コントロールシャフト14に作用する力と同じ向きの力が作用するので、勾玉カム11を回転させるモーメントは生じない。
【0041】
以上説明した本実施例の可変動弁装置100によれば、勾玉カム11が、コントロールシャフト14の変位量が最大、かつ、一定となる区間を含むカムプロファイルを有するので、エンジンの停止後であっても、バルブ作用角およびバルブリフト量が最大となるように、コントロールシャフト14の変位量を維持することができる。したがって、吸気バルブ40のバルブ作用角およびバルブリフト量を維持することができる。この結果、エンジンの始動性の悪化を抑制することができる。
【0042】
D.変形例:
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明はこのような実施の形態になんら限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲内において種々なる態様での実施が可能である。例えば、以下のような変形例が可能である。
【0043】
D1.変形例1:
上記実施例では、図7に示したように、コントロールシャフト14の変位量が最大、かつ、一定となる区間を含むカムプロファイルを有する勾玉カム11を示したが、これに限られない。図9は、変形例としてのカムのカム線図を示す説明図である。図9(a)に示すように、回転角度a〜bの区間で、コントロールシャフト14の変位量が一定値L2となり、回転角度c〜dの区間で、コントロールシャフト14の変位量が一定値L1となるようにしてもよい。また、図9(b)に示すように、コントロールシャフト14の変位量がほぼ最大となる回転角度e〜fの区間に極小値L3を有するようにしてもよい。このようなカム線図となるカムプロファイルを有するカムをアクチュエータ10に適用することによって、エンジン停止時に、コントロールシャフト14の変位量が一定値あるいは極小値となる位置で、コントロールシャフト14を維持することができる。
【0044】
D2.変形例2:
上記実施例では、カム機構20に仲介駆動機構220を備える可変動弁装置100について説明したが、他のカム機構を備えるようにしてもよい。
【0045】
図10は、カム機構に三次元カム23Aを備える可変動弁装置の概略構成を示す説明図である。三次元カム23Aは、図10(a)に示すように、カムシャフト22の軸方向に沿って連続的に変化するカムプロファイルを有している。この可変動弁装置では、カムシャフト22とコントロールシャフト14とが図示しない軸受を介して接続されている。したがって、図10(b)、(c)に示すように、アクチュエータ10を駆動することによって、コントロールシャフト14およびカムシャフト22を軸方向に移動させ、バルブ作用角およびバルブリフト量を変更することができる。
【0046】
図11は、バルブタイミングを変更可能な可変動弁装置の概略構成を示す説明図である。図11(a)、(c)は、可変動弁装置をカムシャフト22の軸方向左側から見た様子を示している。この可変動弁装置では、カムシャフト22とコントロールシャフト14とが図示しない軸受を介して接続されている。カムシャフト22の左端には、図示しない右ねじ方向のヘリカルスプラインが形成されており、アクチュエータ10を駆動することによって、図11(b)、(d)に示すように、カムシャフト22を軸方向に移動させるとともに、回転させることが可能な機構を備えている。このような機構によって、バルブタイミングを変更することができる。
【0047】
図10および図11に示した可変動弁装置においても、先に説明した実施例の可変動弁装置100と同様に、コントロールシャフト14には、バルブスプリング42の反力によって、図の左側に引っ張る力が作用している。したがって、これらの可変動弁装置に、先に説明した勾玉カム11を備えるアクチュエータ10を適用することによって、エンジン停止後のバルブ作用角およびバルブリフト量や、バルブタイミングが意図せずに変更されることを抑制することができる。
【0048】
D3.変形例3:
上記実施例では、勾玉カム11に板カムを適用した例を示したが、これに限られない。勾玉カム11に、例えば、直動カムや、円筒カムや、球面カムなど、他のカムを適用してもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例としての可変動弁装置100の概略構成を示す説明図である。
【図2】カム機構20の構成を示す説明図である。
【図3】仲介駆動機構220の斜視図である。
【図4】仲介駆動機構220の内部構造を示す斜視図である。
【図5】従来の勾玉カム11Aのカムプロファイルを示す説明図である。
【図6】エンジンの停止時に、勾玉カム11Aに作用する力を示す説明図である。
【図7】本実施例の勾玉カム11のカムプロファイルを示す説明図である。
【図8】エンジンの停止時に、勾玉カム11に作用する力を示す説明図である。
【図9】変形例としての勾玉カムのカム線図を示す説明図である。
【図10】三次元カム23Aを備える可変動弁装置の概略構成を示す説明図である。
【図11】バルブタイミングを変更可能な可変動弁装置の概略構成を示す説明図である。
【図12】従来の可変動弁装置の一例を示す説明図である。
【符号の説明】
100…可変動弁装置
10…アクチュエータ
11、11A…勾玉カム
12…回転軸
13…ホルダ
14…コントロールシャフト
15…ローラ
16…ガイド
17…モータ
20…カム機構
22…カムシャフト
23…カム
23A…三次元カム
24…カム角センサ
26…シャフト位置センサ
30…電子制御ユニット
40…吸気バルブ
42…バルブスプリング
50…排気バルブ
60…シリンダ
62…ピストン
64…点火プラグ
220…仲介駆動機構
224…第1出力カム
224a…ヘリカルスプライン
224n…ノーズ
225…入力カム
225a…ヘリカルスプライン
225r…ローラ
226…第2出力カム
226a…ヘリカルスプライン
226n…ノーズ
227…ロッカシャフト
228…コントロールシャフト
228a…係止ピン
229…スライダギヤ
229a、229b、229c…ヘリカルスプライン
229h…貫通孔
230…ロッカーアーム
230a…ローラ
230b…アジャスタ
230c…基端部
230d…先端部

Claims (3)

  1. 内燃機関の可変動弁装置であって、
    軸方向に移動することにより、前記内燃機関に設けられたバルブの開弁特性を制御するための制御シャフトと、
    該制御シャフトを該軸方向に移動させる開弁特性変更用のカムと、を備え、
    前記制御シャフトは、該軸に沿った可動範囲におけるいずれか一方向に付勢されており、
    前記カムは、前記カムの位置と前記制御シャフトの変位量との関係を表したカム線図において、前記制御シャフトが付勢されている方向の可動限界に対応する位置以外で、前記変位量が一定となる区間、または、前記変位量が極小値を有する区間を含むカムプロファイルを有する、
    可変動弁装置。
  2. 請求項1記載の可変動弁装置であって、
    前記変位量が一定となる区間は、前記付勢されている方向と逆の可動限界に対応する位置を含む、
    可変動弁装置。
  3. 内燃機関の可変動弁装置であって、
    軸方向に移動することにより、前記内燃機関に設けられたバルブの開弁特性を制御するための制御シャフトと、
    該制御シャフトを該軸方向に移動させる開弁特性変更用のカムと、を備え、
    前記制御シャフトは、該軸に沿った可動範囲におけるいずれか一方向に付勢されており、
    前記カムは、板カムであって、前記制御シャフトが付勢されている方向の可動限界に対応する位置以外で、前記制御シャフトから該カムに伝達される力が該カムの回転軸中心を通る部分を含むカムプロファイルを有する、
    可変動弁装置。
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