JP2005351154A - 内燃機関の可変動弁機構 - Google Patents

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Abstract

【課題】 この発明は、内燃機関の可変動弁機構に関し、内燃機関への搭載性を悪化させることなく、複数の弁体の作用角およびまたはリフト量の制御自由度を向上させることを目的とする。
【解決手段】 複数の弁体の作用角およびリフト量を所定の可変範囲内で変化させるべく、回転位置および軸方向の位置が調整される単一の制御軸16を備える。個々の気筒に配置される一方の弁体の作用角およびリフト量を制御軸16の回転位置に応じて変更する第1の可変機構18を備える。他方の弁体の作用角およびリフト量を制御軸16の軸方向の位置に応じて変更する第2の可変機構20を備える。制御軸16を周方向および軸方向に対して、同時にまたは独立して駆動する制御軸位置調整手段22を備える。
【選択図】 図1

Description

この発明は、内燃機関の可変動弁機構に係り、特に、カム軸の回転と同期して開閉する弁体の作用角およびまたはリフト量を変化させることのできる内燃機関の可変動弁機構に関する。
従来、例えば、特開平7−63023号公報には、弁体の作用角およびリフト量を変化させることのできる可変動弁機構を備える内燃機関が開示されている。この可変動弁機構は、弁体を開閉駆動するスイングレバー(ロッカーアーム)と、カムの回転と同期して揺動し、カムの押圧力をスイングレバーに伝達するロッカーレバー(揺動アーム)を備えている。そして、この機構は、制御軸の回転位置に応じてロッカーレバーの揺動範囲を変更可能に構成されている。このため、上記従来の可変動弁機構によれば、制御軸の回転位置に応じて弁体の作用角およびリフト量を連続的に変更することができる。
特開平7−63023号公報 特開2001−263015号公報 特開2003−239712号公報 特開2002−371816号公報 特開2002−54466号公報
上述した従来技術では、複数の弁体を駆動する可変機構に対して1つの制御軸が共用されている。従って、それらの弁体は、単一の制御軸の位置調整に基づく特性で作用角およびリフト量が同時に変更されることとなる。このように構成された従来の可変動弁機構において、弁体毎に、或いは、気筒毎に制御軸の位置調整を行うことができれば、弁体の作用角およびリフト量の制御自由度を更に向上させることができる。しかしながら、上記従来の技術によれば、それを実現するためには、弁体毎(気筒毎)に2組の制御軸および可変機構を備える必要がある。このため、内燃機関への可変動弁機構の搭載性が悪化してしまう。
この発明は、上述のような課題を解決するためになされたもので、内燃機関への搭載性を悪化させることなく、複数の弁体の作用角およびまたはリフト量の制御自由度を向上し得る内燃機関の可変動弁機構を提供することを目的とする。
第1の発明は、上記の目的を達成するため、複数の弁体の作用角およびまたはリフト量を所定の可変範囲内で変化させるべく位置が調整される単一の制御軸と、
前記弁体の少なくとも1つとカムとの間に介在し、当該少なくとも1つの弁体の作用角およびまたはリフト量を前記制御軸の回転位置に応じて変更する第1の可変機構と、
前記弁体の少なくとも他の1つとカムとの間に介在し、当該少なくとも他の1つの弁体の作用角およびまたはリフト量を前記制御軸の軸方向の位置に応じて変更する第2の可変機構と、
前記制御軸を周方向および軸方向に対して、同時にまたは独立して駆動する制御軸位置調整手段と、
を備えることを特徴とする。
また、第2の発明は、第1の発明において、前記制御軸位置調整手段は、
前記制御軸に駆動力を与えるアクチュエータと、
前記制御軸が軸方向に移動できる状態で当該制御軸に係合され、前記アクチュエータが発生する駆動力を伝達することにより前記制御軸を回転させる第1の伝達機構と、
前記制御軸が周方向に移動できる状態で当該制御軸に係合され、前記アクチュエータが発生する駆動力を伝達することにより前記制御軸を軸方向に移動させる第2の伝達機構とを備えることを特徴とする。
また、第3の発明は、第1または第2の発明において、前記アクチュエータは、単一のモータであり、
前記制御軸位置調整手段は、
前記モータと前記第1の伝達機構との間に介在し、所定の指令に基づき、前記モータから前記第1の伝達機構に駆動力を伝達または切断する第1の動力切替機構と、
前記モータと前記第2の伝達機構との間に介在し、所定の指令に基づき、前記モータから前記第2の伝達機構に駆動力を伝達または切断する第2の動力切替機構とを備えることを特徴とする。
また、第4の発明は、第1乃至第3の発明の何れかにおいて、前記第2の伝達機構は、前記制御軸が周方向に移動できる状態で当該制御軸と連結する連結手段を備え、
前記第2の伝達機構が、前記連結手段を介して、前記制御軸における前記第1の伝達機構が係合される部位に比して当該制御軸の何れか一方の端部側に配置されていることを特徴とする。
また、第5の発明は、第1乃至第4の発明の何れかにおいて、前記第1の可変機構は、
カムの回転と同期して揺動することにより当該カムの押圧力を前記弁体に伝達する第1の揺動アームと、前記制御軸の径方向に突出して設けられた制御アームと、前記制御アームに回動可能に支持されカムの押圧力を前記第1の揺動アームに伝達する回動アームとを備える機構であって、
前記制御軸および前記制御アームの一方に、当該制御軸の軸方向に対して形成された第1の溝と、
一端が前記制御軸および前記制御アームの他方に挿入され、他端が前記第1の溝に挿入される第1のピンとを備えることを特徴とする。
また、第6の発明は、第1乃至第5の発明の何れかにおいて、前記第2の可変機構は、
前記制御軸に回動可能に支持されカムの押圧力が入力される入力アームと、前記制御軸に回動可能に支持され前記入力アームを介してカムの押圧力を前記弁体に伝達する出力アームと、前記入力アームと前記出力アームとの間に介在し前記制御軸の軸方向の変位に応じて前記入力アームと前記出力アームとの相対角度を変化させる介在部材とを備える機構であって、
前記制御軸および前記介在部材の一方に、当該制御軸の周方向に対して形成された第2の溝と、
一端が前記制御軸および前記介在部材の他方に挿入され、他端が前記第2の溝に挿入される第2のピンとを備えることを特徴とする。
第1の発明によれば、内燃機関が備える複数の弁体の一部が第1の可変機構によって作用角およびまたはリフト量が変更され、残りの弁体が第2の可変機構によって作用角およびまたはリフト量が変更される。このように、本発明によれば、単一の制御軸の位置調整により得られる弁体の作用角およびまたはリフト量の変更を、弁体毎に、或いは気筒毎に独立して行うことができる。このため、本発明によれば、内燃機関への搭載性を悪化させることなく、複数の弁体の作用角およびまたはリフト量の制御自由度が向上した可変動弁機構を実現することができる。
第2の発明によれば、第1の伝達機構によってアクチュエータの駆動力を制御軸に回転力として伝達させることができ、また、第2の伝達機構によって上記駆動力を制御軸に軸方向の駆動力として伝達させることができる。
第3の発明によれば、単一のモータによって、制御軸を周方向および軸方向に対して、同時または独立して駆動することが可能となる。このため、本発明によれば、更に搭載性の優れた可変動弁機構を実現することができる。
第4の発明によれば、アクチュエータの駆動力を、連結手段を介して、制御軸の軸方向の駆動力のみとして各可変機構に伝達させることができ、また、上記駆動力を、第1の伝達機構を介して、制御軸の周方向の駆動力のみとして各可変機構に伝達させることができる。このため、本発明によれば、第1の伝達機構および第2の伝達機構の構成を複雑化させることなく、アクチュエータの駆動力を制御軸の周方向および軸方向に変換して伝達する機構を実現することができる。
第5の発明によれば、第1の可変機構に対して制御軸の軸方向の駆動力を作用させずに周方向の駆動力のみを伝達させる機能を、簡素な構成により実現することができる。
第6の発明によれば、第2の可変機構に対して制御軸の周方向の駆動力を作用させずに軸方向の駆動力のみを伝達させる機能を、簡素な構成により実現することができる。
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1における可変動弁機構10が内燃機関1に搭載された状態を示す図である。図1は、内燃機関1を上方から見下ろした平面図である。ここでは、可変動弁機構10を直列4気筒エンジンに適用した例を示している。内燃機関の個々の気筒には、2つの吸気弁と2つの排気弁とが備わっているものとする。そして、本実施形態の可変動弁機構10は、各気筒に備えられて吸気弁として機能する弁体を駆動するものとする。尚、図1において、排気弁を駆動する動弁機構については、図示が省略されているが、もちろん、排気側に対しても、本実施形態の可変動弁機構10を適用することとしてもよい。
図1に示すように、本実施形態の可変動弁機構10は、図示しないクランクシャフトと同期して回転するカムシャフト12を備えている。カムシャフト12には、内燃機関1の気筒毎に設けられたカム14が固定されている。また、可変動弁機構10は、1本の制御軸16を備えている。制御軸16には、第1の可変機構18と第2の可変機構20とが取り付けられている。第1の可変機構18は、制御軸16の回転位置に応じて弁体の作用角およびリフト量を変更する機構であり、第2の可変機構20は、制御軸16の軸方向の位置に応じて弁体の作用角およびリフト量を変更する機構である。図1に示す構成では、個々の気筒が備える一方の弁体を第1の可変機構18が開閉駆動し、また、個々の気筒が備える他方の弁体を第2の可変機構20が開閉駆動するように構成されている。制御軸16の一端には、制御軸16を周方向(回転方向)および軸方向に、同時にまたは独立して位置調整を行う制御軸位置調整手段22が配置されている。
図2は、図1に示す制御軸位置調整手段22の詳細構造を示す図である。図2に示すように、制御軸位置調整手段22は、制御軸16の駆動源として、制御軸16を回転駆動する第1のモータ24と、制御軸16を軸方向に駆動する第2のモータ26とを備えている。更に、制御軸位置調整手段22は、第1のモータ24の回転力を制御軸16に伝達する第1の伝達機構28と、第2のモータ26の回転力を制御軸16に伝達する第2の伝達機構30とを備えている。
第1の伝達機構28は、ウォームホイール32とウォームギヤ34を有するウォーム機構として構成されている。具体的には、制御軸16の一端には、その端部近傍における所定の部位に、制御軸16の軸方向に平行なスプライン36が形成されている。制御軸16には、そのスプライン36が施された部位において、ウォームホイ−ル32が取り付けられている。ウォームホイール32の内部には、スプライン36と同様のスプラインが形成されている。ウォームホイール32には、ウォームギヤ34が噛み合わされている。ウォームギヤ34には、第1のモータ24の出力軸が固定されている。このように、第1の伝達機構28は、第1のモータ24の回転力が与えられた場合に、制御軸16の軸方向の移動を許容しつつ、制御軸16を回転駆動することが可能となるように構成されている。
第2の伝達機構30は、表面にラックギヤが形成されたラック軸38とピニオンギヤ40を有するラックアンドピニオン機構として構成されている。具体的には、スプライン36が施された側の制御軸16の端部には、継ぎ手42を介してラック軸38が取り付けられている。ラック軸38は、継ぎ手42により、制御軸16に対して回転可能に連結されている。ラック軸38には、ピニオンギヤ40が噛み合わされている。ピニオンギヤ40には、第2のモータ26の出力軸が固定されている。このように、第2の伝達機構30は、第2のモータ26の回転力が与えられた場合に、制御軸16の回転方向の移動を許容しつつ、制御軸16を軸方向に移動させることが可能となるように構成されている。
上記のように構成された制御軸位置調整手段22によれば、第1のモータ24および第2のモータ26を所定の指令に基づいてそれぞれ駆動することにより、制御軸16を周方向および軸方向に、同時にまたは独立して位置調整を行うことができる。また、本実施形態の制御軸位置調整手段22において、第2の伝達機構30は、第1の伝達機構28に対して、継ぎ手42を介して制御軸16の端部側に配置されている。言い換えれば、第2の伝達機構30は、第1の可変機構18および第2の可変機構20に対し、それらの可変機構との間に第1の伝達機構28を介在させるようにして配置されている。このため、上述した簡素な構成(スプライン36、継ぎ手42を用いた手法)によって、第1の伝達機構28および第2の伝達機構30の構成を複雑化させることなく、周方向および軸方向に対する制御軸16の位置調整が可能となる。
次に、図3乃至図7を参照して、本実施形態の可変動弁機構10において用いられる第1の可変機構18と第2の可変機構20の具体的な構成について説明する。
図3は、図1に示す可変動弁機構10の組み付け状態を示す斜視図である。図3に示すように本実施形態の可変動弁機構10は、第1の可変機構18により一方の弁体44を開閉駆動し、また、第2の可変機構20により他方の弁体46を開閉駆動するように構成されている。制御軸16は、シリンダヘッド(ここでは、軸受け48として概念的に示す)により、回転可能に、かつ軸方向の移動可能に保持されている。軸受け48は、各気筒間にそれぞれ配置されている。
第1の可変機構18により開閉駆動される弁体44には、弁軸50が固定されている。弁軸50の端部は、ロッカーアーム52の一端に接している。弁軸50には、図示しないバルブスプリングの付勢力が作用しており、ロッカーアーム52は、その付勢力を受けた弁軸50により上方に付勢されている。ロッカーアーム52の他端は、ラッシュアジャスタ54により回動可能に支持されている。ラッシュアジャスタ54によれば、ロッカーアーム52の高さ方向の位置を油圧により自動調整することにより、タペットクリアランスを自動調整することができる。ロッカーアーム52の上方には、その中央部に配設されたロッカーローラ56(図4(B)参照)を介して、第1の揺動アーム58が配置されている。
第2の可変機構20により開閉駆動される弁体46には、弁軸50が固定されており、以下、第1の可変機構18と同様に、第2の可変機構20は、ロッカーアーム52とラッシュアジャスタ54を備えている。そして、そのロッカーアーム52の上方には、第2の揺動アーム60が配置されている。
図4は、図3に示す第1の可変機構18の詳細構造を説明するための図である。より具体的には、図4(A)は、第1の可変機構18の分解斜視図であり、図4(B)は、第1の可変機構18の主要部を示す断面図である。図4(A)に示すように、第1の揺動アーム58には、制御軸16が挿入される2つの軸受け部62、64が設けられている。また、第1の揺動アーム58には、それらの軸受け部62、64に挟まれた位置にローラ当接面66が設けられている。
図4(B)に示すように、ローラ当接面66の背面には、上述したロッカーローラ56に接する面として、揺動カム面68が形成されている。揺動カム面68は、第1の揺動アーム58の回転中心、すなわち、制御軸16の軸中心からの距離が一定となるように形成された非押圧部70と、非押圧部70から離れた位置ほど制御軸16の軸中心からの距離が遠くなるように形成された押圧部72とで構成されている。
第1の可変機構18は、制御アーム74を備えている。制御アーム74には、貫通孔76が設けられており、その貫通孔76には制御軸16が挿入されている。また、第1の可変機構18は、制御軸16による軸方向の駆動力を受け止めず、制御軸16による回転方向の駆動力のみを受け止めるための構成として、伝達ピン78とブッシュ80とを備えている。貫通孔76の表面には、制御軸16の軸方向に溝82が形成されている。制御軸16には、伝達ピン用穴84が設けられている。更に、制御軸16には、後述する第2の可変機構20において用いられる伝達ピン用穴86が形成されている。伝達ピン用穴84は、伝達ピン78の一端が挿入されており、伝達ピン78の他端は、ブッシュ80を介して制御アーム74の溝82に挿入されている。このように、伝達ピン78とブッシュ80を用いた簡素な構成により、制御軸16の軸方向に対しては、制御アーム74と制御軸16とを互いに移動自在とすることができ、制御軸16の周方向に対しては、制御アーム74と制御軸16とを一体で回動自在とすることができる。
制御アーム74には、制御軸16の径方向に突出した位置に回転軸88が設けられている。回転軸88には、揺動ローラアーム90が回動可能に保持されている。揺動ローラアーム90は、カム14に当接するカム当接ローラ92と、ローラ当接面66に当接するスライドローラ94とを備えている。カム当接ローラ92およびスライドローラ94は、それぞれ揺動ローラアーム90により保持された状態で自由に回動することができる。
第1の揺動アーム58は、ローラ当接面66の後端部において、上述したロストモーション機構96により付勢されている。このロストモーション機構96の付勢力は、ローラ当接面66がスライドローラ94を上方に付勢する力として、更には、カム当接ローラ92をカム14に押し当てる力として作用する。その結果、第1の可変機構18は、カム14との間で機械的に連結された状態に維持されている。
上述した状態において、カム14の回転に伴ってカムノーズがカム当接ローラ92を押圧すると、その力はスライドローラ94を介してローラ当接面66に伝達される。スライドローラ94は、ローラ当接面66の上を転動しながらカム14の押圧力を第1の揺動アーム58に伝え続けることができる。その結果、第1の揺動アーム58には、制御軸16を中心とする回転が生ずる。この際、揺動カム面68とロッカーローラ56との接触点が非押圧部70である間は、ロッカーアーム52にカム14の押圧力が伝達されることはないが、第1の揺動アーム58が更に回転することにより、上記接触点が押圧部72にまで及ぶと、ロッカーアーム52が押し下げられ、弁体44に開弁方向の動きが与えられる。一方、与えられたカム14の押圧力が減少に転ずると、第1の揺動アーム58がそれまでとは反対方向に回転することとなる。その結果、上記接触点が押圧部72から非押圧部70に向かって変化することで、ロッカーアーム52が押し戻され、その後、弁体44が閉弁することとなる。第1の可変機構18は、以上説明したように、カム14の押圧力を、カム当接ローラ92およびスライドローラ94を介してローラ当接面66に伝達することで弁体44を作動させることができる。
以上のように構成された第1の可変機構18において、制御軸位置調整手段22によって制御軸16が回転駆動されることで制御アーム74の回転位置が変化すると、カム当接ローラ92とカム14との当接位置、およびスライドローラ94とローラ当接面66との当接位置が変化する。その結果、制御軸16を中心とする第1の揺動アーム58の回転角度が変化し、揺動カム面68とロッカーローラ56との接触点が変化する。ここでは、カム14の押圧力が作用していない状態における上記接触点を、第1の揺動アーム58における「初期接触位置」と称する。具体的には、第1の揺動アーム58は、制御軸16が図4(B)における左回り方向に回転するほど、上記初期接触位置が押圧部72から離れる方向により大きく回転し、また、制御軸16が図4(B)における右回り方向に回転するほど、上記初期接触位置が押圧部72に近づく方向により大きく回転する。
第1の可変機構18において、上述したように、制御軸16の回転位置を変更することで初期接触位置が変化すると、カム14の動作に伴ってロッカーアーム52が弁体44を押し下げるタイミングおよび弁体44の押し下げ量が変化する。このため、本実施形態の第1の可変機構18によれば、制御軸16の回転位置に応じて、弁体44の作用角およびリフト量を連続的に変更することができる。
図5は、図3に示す第2の可変機構20の詳細構造を説明するための図である。より具体的には、図5(A)は、第2の可変機構20の分解斜視図であり、図5(B)は、第2の可変機構20の組み付け状態を示す断面図である。尚、図5(B)は、制御軸16に挿入される伝達ピン98の軸線と制御軸16の軸線とを結ぶことで形成される平面で、第2の可変機構20を切断した断面図である。
図5(A)に示すように、第2の可変機構20の主要部は、円筒部材100、スライダギヤ102、および第2の揺動アーム60により構成されている。これらの部材は、それぞれ制御軸16により回転可能に保持されている。本実施形態の機構では、円筒部材100は、第1の可変機構18における第1の揺動アーム58の軸受け64と一体で構成されている。より詳細に説明すると、第2の可変機構20は、本来的には、カム14と当接する伝達部材であって、スライダギヤ102を介して当該カム14の押圧力を第2の揺動アーム60に伝える伝達部材を備える必要がある。本実施形態の機構では、第1の可変機構18の構成を用いることにより、すなわち、制御軸16との間で回転位置が固定された制御アーム74と、制御アーム74に回転可能に保持される揺動ローラアーム90と、揺動ローラアーム90に当接するローラ当接面66を有する第1の揺動アーム58と、第1の揺動アーム58と一体化された円筒部材100とにより、そのような機能を有する伝達部材が実現されている。
スライダギヤ102は、大径部102aと小径部102bとを備えている。大径部102aの外周面には、図5(A)に示すように、左ネジの螺旋状に形成されたヘリカルスプラインが施されている。円筒部材100の内周面には、大径部102aと対応して、左ネジの螺旋状に形成されたヘリカルスプラインが施されており、スライダギヤ102と円筒部材100とは、それらのヘリカルスプラインが噛み合わされるように構成されている。つまり、スライダギヤ102と円筒部材100とは、スライダギヤ102が円筒部材100に挿入された際に、スライダギヤ102の挿入量が大きいほど、その挿入方向に対する左回り方向にスライダギヤ102がより大きく回転するように構成されている。
また、小径部102bの外周面には、右ネジの螺旋状に形成されたヘリカルスプラインが施されている。第2の揺動アーム60には、小径部102bと対応して、右ネジの螺旋状に形成されたヘリカルスプラインが施されており、スライダギヤ102と第2の揺動アーム60とは、それらのヘリカルスプラインが噛み合わされるように構成されている。つまり、スライダギヤ102と第2の揺動アーム60とは、スライダギヤ102が第2の揺動アーム60に挿入された際に、スライダギヤ102の挿入量が大きいほど、その挿入方向に対する右回り方向にスライダギヤ102がより大きく回転するように構成されている。
また、第2の揺動アーム60は、上述したロッカーローラ56に接する面として、第1の揺動アーム58における揺動カム面68と同様に形成された揺動カム面104を備えている。すなわち、揺動カム面104は、制御軸16の軸中心からの距離が一定となるように形成された非押圧部106と、非押圧部106から離れた位置ほど制御軸16の軸中心からの距離が遠くなるように形成された押圧部108とで構成されている。
また、第2の可変機構20は、制御軸16の回転方向に対する駆動力を受け止めず、制御軸16の軸方向に対する駆動力のみを受け止めるための構成として、伝達ピン98とブッシュ110とを備えている。図5(B)に示すように、スライダギヤ102の大径部102aの内周面には、その内周方向に溝112が形成されている。伝達ピン98の一端は、伝達ピン用穴86に挿入されており、伝達ピン98の他端は、ブッシュ110を介して溝112に挿入されている。このように、伝達ピン98とブッシュ110を用いた簡素な構成により、制御軸16の周方向に対しては、スライダギヤ102と制御軸16とを互いに回動自在とすることができ、制御軸16の軸方向に対しては、スライダギヤ102と制御軸16とを一体で移動可能とすることができる。
更に、第2の可変機構20は、所定の厚さを有するシム114を有している。シム114は、各気筒間で制御軸16を保持する軸受け部48と第1の可変機構18との間に、およびその軸受け部48と第2の可変機構20との間にそれぞれ配置されている。このため、制御軸16が軸方向に駆動された場合に、第1の可変機構18および第2の可変機構20(スライダギヤ102、その他伝達ピン、ブッシュ等を除く)がその軸方向に移動するのを規制することができる。
以上のように構成された本実施形態の第2の可変機構20においても、上記の如く、第1の揺動アーム58がロストモーション機構96により付勢されていることにより、ローラ当接面66を介してカム14との間で機械的に連結された状態に維持されている。このような状態において、カム14の回転に伴ってカムノーズがカム当接ローラ92を押圧すると、その力はスライドローラ94、ローラ当接面66を介して第1の揺動アーム58に伝達される。そして、第1の揺動アーム58からスライダギヤ102を介して第2の揺動アーム60に伝達される。その後にロッカーアーム52を介して弁体46を開閉させる動作については、上述した第1の可変機構18の場合と同様であるため、その詳細な説明を省略する。
第2の可変機構20において、制御軸位置調整手段22によって制御軸16が軸方向に駆動されると、当該軸方向位置が固定された円筒部材100および第2の揺動アーム60に対して、スライダギヤ102がそれらの内部を回転しながら移動する。その結果、円筒部材100と第2の揺動アーム60との間には、相対的な回転が生ずることとなる。具体的には、制御軸16が図5(B)に示す押し出し方向に大きく移動するほど、制御軸位置調整手段22側から見て、スライダギヤ102は円筒部材100に対して右回りに大きく回転し、かつ、第2の揺動アーム60はスライダギヤ102に対して右回り方向に大きく回転する。つまり、制御軸16が上記押し出し方向に大きく移動するほど、第2の揺動アーム60は、揺動カム面104とロッカーアーム52との接触点(第2の揺動アーム60における初期接触位置)が押圧部108から離れる方向により大きく回転する。一方、制御軸16が図5(B)に示す引き戻し方向に大きく移動するほど、第2の揺動アーム60は、上記接触点が押圧部108に近づく方向により大きく回転する。
上記のように、第2の可変機構20によれば、制御軸16を軸方向に変位させることにより、その変位量に応じて初期接触位置を変更することができる。従って、本実施形態の第2の可変機構20によれば、制御軸16の軸方向の位置に応じて、弁体46の作用角およびリフト量を連続的に変更することができる。尚、本実施形態の第2の可変機構20によれば、シム114の厚さを所望の厚さに調整することにより、所望の初期接触位置が得られるように第2の揺動アーム60と円筒部材100との相対角度を設定することができる。
次に、図6を参照して、本実施形態の可変動弁機構10により実現される好適な弁体44、46の制御例について説明する。
図6は、弁体44、46を好適に制御するために、本実施形態において用いられる制御の一例を示すタイミングチャートである。より具体的には、図6(A)は、第1の可変機構18により制御される弁体44の作用角およびリフト量を示し、図6(B)は、第2の可変機構20により制御される弁体46の作用角およびリフト量を示し、図6(C)は、第1のモータ24が正転運転または逆転運転されるタイミングを示し、図6(D)は、第2のモータ26が正転運転または逆転運転されるタイミングを示している。尚、図6において、第1のモータ24および第2のモータ26の正転方向は、それらのモータから制御軸16に駆動力が与えられた際に、弁体44、46が大作用角および大リフト量側に向けて制御される方向であるものとする。
本実施形態の可変動弁機構10は、各気筒に配置された第1の可変機構18および第2の可変機構20に対して、単一のカム14を共用し、当該カム14の押圧力が第1の可変機構18および第2の可変機構20に伝達されるように構成されている。このため、図6に示すように、第1のモータ24が正転方向に駆動されることで制御軸16が回転駆動されると、第1の可変機構18および第2の可変機構20が同時に制御されることとなる。その結果、弁体44および弁体46は、共に大作用角および大リフト量側に制御される。すなわち、図6に示す「両弁制御期間」が、それに相当している。本実施形態の可変動弁機構10は、この両弁制御期間においては、制御軸16の回転位置を変更、つまり、第1のモータ24を正転または逆転方向に駆動することにより、弁体44および弁体46の作用角およびリフト量を変化させている。
図6に示す「片弁制御期間」は、弁体44を大作用角および大リフト量に固定した状態で、弁体46の作用角およびリフト量を連続的に変化させる期間を示している。このような制御は、以下の手順で第2のモータ26を制御することにより実現することができる。すなわち、弁体44および弁体46を大作用角および大リフト量に固定した状態から、第1のモータ24を停止状態としたままで第2のモータ26を逆転方向に駆動することとすれば、弁体46の作用角およびリフト量を、単独で小作用角および小リフト量に変更することが可能となる。また、第1のモータ24を停止状態としたままで第2のモータ26を正転方向に駆動することとすれば、弁体46の作用角およびリフト量を、単独で大作用角および大リフト量に変更することができる。このような制御によれば、2つの弁体の作用角およびリフト量を同時期に異なるものとすることができ、その結果として、制御軸16の位置調整によって吸気時にスワール流やタンブル流を生じさせることが可能となる。
また、本実施形態の第1の可変機構18において、第1のモータ24を逆転駆動して制御軸16を小作用角および小リフト量側に大きく回転させることとすれば、第1の揺動アーム58が非押圧部70のみで揺動する状態を実現できる、すなわち、弁体44の開閉動作を休止させることができる。そのうえで、第2の可変機構20において、制御軸16の軸方向の位置を変更して弁体46を所望の作用角およびリフト量とすることとすれば、制御軸16の位置調整による片弁休止運転を実現することができる。
以上説明した通り、本実施形態の可変動弁機構10によれば、制御軸位置調整手段22により、単一の制御軸16を周方向および軸方向に、同時にまたは独立して位置調整を行うことができる。このため、本実施形態の機構によれば、制御軸16の回転位置に応じて制御される第1の可変機構18と、制御軸16の軸方向の位置に応じて制御される第2の可変機構20とを備えたことにより、制御軸16の位置調整により得られる作用角およびリフト量の変更を、弁体毎に独立して行うことができる。このため、搭載性を悪化させることなく、複数の弁体の作用角およびリフト量の制御自由度が向上した可変動弁機構を実現することができる。
ところで、上述した実施の形態1においては、個々の気筒に備わる弁体毎に第1の可変機構18および第2の可変機構20を切り替えて配置することとしているが、本発明の可変動弁機構の適用例はこれに限定されるものではない。すなわち、例えば、第1の可変機構と第2の可変機構を、気筒毎に異なるように配置することとしてもよい。このような構成によれば、制御軸の位置調整による気筒休止運転を実現することができる。
また、上述した実施の形態1においては、個々の気筒において、第1の可変機構18および第2の可変機構20に対して、単一のカム14を共用し、当該カム14の押圧力が第1の可変機構18および第2機構20に伝達されるように構成されているが、本発明はこのような構成に限定されるものではない。すなわち、第1の可変機構および第2の可変機構のそれぞれに対してカムを備え、第2の可変機構における円筒部材が第1の可変機構における第1の揺動アームと別体で構成され、かつ、当該円筒部材とカムとが当接可能に構成されたものであってもよい。このような構成によれば、第1の可変機構と第2の可変機構とを、制御軸の周方向および軸方向に対する位置調整に応じて、2つの弁体を完全に独立して制御することが可能となる。
また、上述した実施の形態1においては、第1のモータ24または第2のモータ26により制御軸16が駆動される例を示したが、本発明のアクチュエータはこれに限定されるものではなく、例えば、アクチュエータは油圧を利用して制御軸を駆動するものであってもよい。また、制御軸を軸方向に駆動する機構は、上述したラックアンドピニオン機構に限られるものではなく、例えば、クランク機構であってもよい。
尚、上述した実施の形態1においては、第1のモータ24および第2のモータ26が、前記第2の発明における「アクチュエータ」に相当している。
また、上述した実施の形態1においては、継ぎ手42が、前記第4の発明における「連結手段」に相当している。
また、上述した実施の形態1においては、揺動ローラアーム90、溝82、および伝達ピン78が、前記第5の発明における「回動アーム」、「第1の溝」、および「第1のピン」にそれぞれ相当している。
また、上述した実施の形態1においては、第1の揺動アーム58と一体化された円筒部材100、第2の揺動アーム60、スライダギヤ102、溝112、および伝達ピン98が、前記第6の発明における「入力アーム」、「出力アーム」、「介在部材」、「第2の溝」、および「第2のピン」にそれぞれ相当している。
実施の形態2.
次に、図7および図8を参照して、本発明の実施の形態2について説明する。
図7は、本実施形態において用いられる制御軸位置調整手段120の構成を説明するための図である。本実施形態の可変動弁機構は、制御軸位置調整手段120の構成が異なる点を除き、上述した実施の形態1における可変動弁機構10と同様である。すなわち、本実施形態の制御軸位置調整手段120は、図7に示すように、1つのモータ122によって制御軸16を周方向および軸方向に駆動できるように構成されている点を特徴としている。具体的には、制御軸位置調整手段120は、モータ122と第1の伝達機構28との間に、第1の動力切替機構124を備え、また、モータ122と第2の伝達機構30との間に、第2の動力切替機構126を備えている。
第1の動力切替機構124は、第1の伝達ギヤ128と、第1の出力ギヤ130と、一対の電磁石132、134と、第1の回転体136とにより構成されている。第1の伝達ギヤ128は、ウォームギヤ34と同軸上に設けられている。第1の伝達ギヤ128には、第1の出力ギヤ130が噛み合わされている。第1の出力ギヤ130は、モータ122の出力軸138と同軸上に、ハウジング140により回転可能に保持されている。第1の出力ギヤ130は、出力軸138の軸方向の移動が可能となるように構成されている。また、モータ122の出力軸138は、ハウジング140により回転可能に支持されている。出力軸138には、円盤状に形成された第1の回転体136が固定されている。第1の回転体136は、磁性材料で構成されている。
ハウジング140には、第1の動力切断用電磁石132と第1の動力伝達用電磁石134とが対向して取り付けられている。第1の出力ギヤ130は、電磁石132と電磁石134との間に配置されている。第1の回転体136は、第1の出力ギヤ130と電磁石134との間に配置されている。第1の動力切断用電磁石132は、外部から電流が供給されることにより励磁され、第1の出力ギヤ130を引き寄せて保持することができる。第1の動力伝達用電磁石134は、外部から電流が供給されることにより励磁され、第1の出力ギヤ130を第1の回転体136に引き寄せて保持することができる。
第2の動力切替機構126は、第2の伝達ギヤ142と、第2の出力ギヤ144と、第2の動力切断用電磁石146および第2の動力伝達用電磁石148と、第2の回転体150とにより構成されている。第2の伝達ギヤ142は、ピニオンギヤ40と同軸上に設けられている。また、モータ122の出力軸138には、第1の回転体136と同様に構成された第2の回転体150が固定されている。その他の構成および機能については、第1の動力切替機構124と同様であるため、ここではその詳細な説明を省略する。尚、第1の動力切替機構124、或いは第2の動力切替機構126において、第1の出力ギヤ130と第1の伝達ギヤ128とのギヤ比、或いは第2の出力ギヤ144と第2の伝達ギヤ142とのギヤ比を、それぞれ適宜変更することにより、第1の可変機構18、或いは第2の可変機構20を制御する際の適正な制御軸16の移動量を確保するための調整が可能である。
また、制御軸位置調整手段120は、モータ122の出力軸138の回転角度を検出する回転角度センサ152を備えている。回転角度センサ152は、出力軸138の端部に組み込まれている。このような構成によれば、単一の回転角度センサ152により、上述したそれぞれの電磁石の開閉状態を検知しながら出力軸138の回転角度の情報を得ることで、制御軸16の周方向および軸方向のそれぞれの変位量を把握することができる。
次に、図8を参照して、上述した図6に示す弁体44、46の制御の一例を、本実施形態の制御軸位置調整手段120を用いて行う場合の動作について説明する。
図8は、図7に示す制御軸位置調整手段120の動作を説明するためのタイミングチャートである。尚、図8において、モータ122の正転方向は、モータ122から制御軸16に駆動力が与えられた際に、弁体44、46が大作用角および大リフト量側に向けて制御される方向であるものとする。
図8に示すように、機関の始動後に作用角およびリフト量の変更を開始するまでの間は、それぞれの動力切替機構において、動力切断用の電磁石132、146が通電状態とされる。その結果、第1の出力ギヤ130および第2の出力ギヤ144は、それぞれ電磁石132、146により保持される。この際、第1の出力ギヤ130の位置が電磁石132により固定されることで、制御軸16の周方向の位置が固定された状態となり、また、第2の出力ギヤ144についても同様で、制御軸16の軸方向の位置が固定された状態となる。すなわち、このような状態では、モータ122は、第1の伝達機構28および第2の伝達機構30のそれぞれとの間で、連結が解除された状態となっている。
図8に示す両弁制御を行う場合には、第1の動力切替機構124において、動力伝達用の電磁石134が通電状態とされる。その結果、第1の出力ギヤ130が第1の回転体136に保持される、すなわち、モータ122と第1の伝達機構28とが連結された状態とされる。この際、第2の動力切替機構126においては、動力切断用の電磁石146が通電状態とされることで、モータ122と第2の伝達機構30との連結が解除された状態とされる。尚、この際、制御軸16は、第2の伝達機構30を介して第2の動力切断用電磁石146によってその軸方向の位置が固定されているため、制御軸16が軸方向に変位することはない。
上記のように各電磁石が制御された状態において、モータ122が正転駆動されると、制御軸16の回転駆動のみが行われることとなり、その結果、図8に示すように、弁体44および弁体46の作用角およびリフト量が大作用角および大リフト量側に変更される。また、上記のように各電磁石が制御された状態において、モータ122を逆転駆動されると、弁体44および弁体46の作用角およびリフト量が小作用角および小リフト量側に変更される。
図8に示す片弁制御を行う場合には、第1の動力切替機構124において、動力切断用の電磁石132が通電状態とされ、第2の動力切替機構126において、動力伝達用の電磁石148が通電状態とされる。すなわち、モータ122と第2の伝達機構30とが連結された状態とされる。尚、この際、制御軸16は、第1の伝達機構28を介して第1の動力切断用電磁石132によってその周方向の位置が固定されているため、制御軸16が周方向に変位することはない。
上記のように各電磁石が制御された状態において、モータ122が逆転駆動されると、制御軸16は軸方向にのみ駆動されることとなり、その結果、弁体46の作用角およびリフト量が単独で小作用角および小リフト量側に変更される。また、上記のように各電磁石が制御された状態において、モータ122が正転駆動されると、弁体46の作用角およびリフト量が単独で大作用角および大リフト量側に変更される。
以上説明した通り、本実施形態の制御軸位置調整手段120によれば、所定の指令に基づいてそれぞれの電磁石の開閉制御することにより、単一のモータ122によって制御軸16を周方向および軸方向に駆動することができる。このため、本実施形態の構成によれば、実施の形態1の構成に比して、内燃機関1への搭載性が更に向上した可変動弁機構を実現することができる。
本発明の実施の形態1における可変動弁機構が内燃機関に搭載された状態を示す図である。 図1に示す制御軸位置調整手段の詳細構造を示す図である。 図1に示す可変動弁機構の組み付け状態を示す斜視図である。 図3に示す第1の可変機構の詳細構造を説明するための図である。 図3に示す第2の可変機構の詳細構造を説明するための図である。 本発明の実施の形態1において用いられる弁体制御の一例を示すタイミングチャートである。 本発明の実施の形態2において用いられる制御軸位置調整手段の構成を説明するための図である。 図7に示す制御軸位置調整手段の動作を説明するためのタイミングチャートである。
符号の説明
1 内燃機関
10 可変動弁機構
14 カム
16 制御軸
18 第1の可変機構
20 第2の可変機構
22、120 制御軸位置調整手段
24 第1のモータ
26 第2のモータ
28 第1の伝達機構
30 第2の伝達機構
42 継ぎ手
44、46 弁体
78、98 伝達ピン
82、112 溝
122 モータ
124 第1の動力切替機構
126 第2の動力切替機構

Claims (6)

  1. 複数の弁体の作用角およびまたはリフト量を所定の可変範囲内で変化させるべく位置が調整される単一の制御軸と、
    前記弁体の少なくとも1つとカムとの間に介在し、当該少なくとも1つの弁体の作用角およびまたはリフト量を前記制御軸の回転位置に応じて変更する第1の可変機構と、
    前記弁体の少なくとも他の1つとカムとの間に介在し、当該少なくとも他の1つの弁体の作用角およびまたはリフト量を前記制御軸の軸方向の位置に応じて変更する第2の可変機構と、
    前記制御軸を周方向および軸方向に対して、同時にまたは独立して駆動する制御軸位置調整手段と、
    を備えることを特徴とする内燃機関の可変動弁機構。
  2. 前記制御軸位置調整手段は、
    前記制御軸に駆動力を与えるアクチュエータと、
    前記制御軸が軸方向に移動できる状態で当該制御軸に係合され、前記アクチュエータが発生する駆動力を伝達することにより前記制御軸を回転させる第1の伝達機構と、
    前記制御軸が周方向に移動できる状態で当該制御軸に係合され、前記アクチュエータが発生する駆動力を伝達することにより前記制御軸を軸方向に移動させる第2の伝達機構とを備えることを特徴とする請求項1記載の内燃機関の可変動弁機構。
  3. 前記アクチュエータは、単一のモータであり、
    前記制御軸位置調整手段は、
    前記モータと前記第1の伝達機構との間に介在し、所定の指令に基づき、前記モータから前記第1の伝達機構に駆動力を伝達または切断する第1の動力切替機構と、
    前記モータと前記第2の伝達機構との間に介在し、所定の指令に基づき、前記モータから前記第2の伝達機構に駆動力を伝達または切断する第2の動力切替機構とを備えることを特徴とする請求項1または2記載の内燃機関の可変動弁機構。
  4. 前記第2の伝達機構は、前記制御軸が周方向に移動できる状態で当該制御軸と連結する連結手段を備え、
    前記第2の伝達機構が、前記連結手段を介して、前記制御軸における前記第1の伝達機構が係合される部位に比して当該制御軸の何れか一方の端部側に配置されていることを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項記載の内燃機関の可変動弁機構。
  5. 前記第1の可変機構は、
    カムの回転と同期して揺動することにより当該カムの押圧力を前記弁体に伝達する第1の揺動アームと、前記制御軸の径方向に突出して設けられた制御アームと、前記制御アームに回動可能に支持されカムの押圧力を前記第1の揺動アームに伝達する回動アームとを備える機構であって、
    前記制御軸および前記制御アームの一方に、当該制御軸の軸方向に対して形成された第1の溝と、
    一端が前記制御軸および前記制御アームの他方に挿入され、他端が前記第1の溝に挿入される第1のピンとを備えることを特徴とする請求項1乃至4の何れか1項記載の可変動弁機構。
  6. 前記第2の可変機構は、
    前記制御軸に回動可能に支持されカムの押圧力が入力される入力アームと、前記制御軸に回動可能に支持され前記入力アームを介してカムの押圧力を前記弁体に伝達する出力アームと、前記入力アームと前記出力アームとの間に介在し前記制御軸の軸方向の変位に応じて前記入力アームと前記出力アームとの相対角度を変化させる介在部材とを備える機構であって、
    前記制御軸および前記介在部材の一方に、当該制御軸の周方向に対して形成された第2の溝と、
    一端が前記制御軸および前記介在部材の他方に挿入され、他端が前記第2の溝に挿入される第2のピンとを備えることを特徴とする請求項1乃至5の何れか1項記載の内燃機関の可変動弁機構。
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WO2024095764A1 (ja) * 2022-11-01 2024-05-10 株式会社小糸製作所 アクチュエータ、及びそれを用いた車載用装置

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