JP2014118035A - 乗員保護システム - Google Patents

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Abstract

【課題】車両の斜め衝突に対する乗員の保護をより十分に行うことができる乗員保護システムを提供すること。
【解決手段】本発明の乗員保護システムは、車両(C)の前後方向での位置が搭乗席(SFL)よりも前方又は側方の位置に設置された第一のセンサ(21)と、第一のセンサの後方の位置に設置された第二のセンサ(22)と、搭乗席に設けられた乗員が移動することを規制する移動規制手段(3)と、各センサ(21,22)からの検出信号と判定しきい値(11)とを比較する(12)ことで衝突の判定を行う衝突判定手段(1)と、を有する乗員保護システムであって、第二のセンサ(22)の検知信号が判定しきい値を超えていない状態で、第一のセンサ(21)の検知信号が判定しきい値を超えたとき衝突と判定し、移動規制手段(3)を作動させることを特徴とする。
【選択図】図2

Description

本発明は、車両の乗員を保護する乗員保護システムに関し、詳しくは、車両の衝突から乗員を保護する乗員保護システムに関する。
車両には、衝突時に乗員を保護するための乗員保護システムが取り付けられている。乗員保護システムには、たとえば、衝突時に展開して乗員を保護するエアバッグや、衝突時に乗員が前方に移動する前に乗員を拘束(固定)して保護するプリテンショナがある。
この乗員保護システムは、たとえば、特許文献1に開示されている。従来の乗員保護システムは、衝突を検知するセンサと、センサからの信号に基づいて衝突の判定を行う判定手段と、を備え、センサからの検出信号に基づいて判定手段が衝突の判定を行っている。そして、判定手段が衝突と判定したときには、エアバッグやプリテンショナなどの保護手段を作動させている。
近年は、車両の前後方向及び側方からの衝突だけでなく、斜め前方からの衝突(斜め衝突)に対する乗員保護システムが求められてきている。斜め衝突は、車両の斜め方向(斜め前方から車両に向かう方向)に沿って被衝突物が衝突する。たとえば、車両のフロントドアなどに斜め衝突が生じると、慣性等により被衝突物(衝突部位)に向かって乗員が相対的に移動する。この乗員の移動が生じると、被衝突物(衝突部位)と乗員とのクリアランスが小さくなり、乗員が受ける傷害値が大きくなるおそれがあった。この斜め衝突時には、プリテンショナを作動させて被衝突物と乗員とのクリアランスを確保することで、乗員が受ける傷害値の上昇を抑えることが有効である。
特許第4331080号公報
しかしながら、従来の乗員保護システムでは、車両の側方からの衝突と同じ条件で斜め衝突時の乗員の保護を行っていた。つまり、斜め衝突が側方からの衝突に含まれていた。この場合、斜め衝突時に乗員の保護、特に乗員の移動による傷害値の増加が十分に抑えられないおそれがあった。
本発明は上記実状に鑑みてなされたものであり、車両の衝突に対する乗員の保護をより確実に行うことができる乗員保護システムを提供することを課題とする。
上記課題を解決するために、本発明者等は衝突時に前方側に位置するセンサが後方側に位置するセンサよりも先に衝突の判定を行うことを見いだし、本発明を完成した。
すなわち、本発明の第一の乗員保護システムは、車両の一対の側部のうち乗員が搭乗する搭乗席に近接した一方の側部であって、車両の前後方向での位置が搭乗席よりも前方又は側方の位置に設置された、車両の幅方向の衝突を検知する第一のセンサと、一方の側部であって、車両の前後方向での位置が第一のセンサの後方の位置に設置された、車両の幅方向の衝突を検知する第二のセンサと、搭乗席に設けられ、搭乗席に搭乗した乗員が搭乗席から移動することを規制する移動規制手段と、各センサからの検出信号と判定しきい値とを比較することで衝突の判定を行う衝突判定手段と、を有する乗員保護システムであって、第二のセンサの検知信号が判定しきい値を超えていない状態で、第一のセンサの検知信号が判定しきい値を超えたとき衝突と判定し、移動規制手段を作動させることを特徴とする。
本発明の乗員保護システムでは、衝突の判定を、後方に位置する第二のセンサの検知信号が判定しきい値を超えていない状態(衝突と判定していない状態)で、搭乗席よりも側方又は前方に位置する第一のセンサの検知信号が判定しきい値を超えたときに、衝突と判定する。
斜め衝突は、相対的に前方に位置するセンサ(第一のセンサに相当)の方が、相対的に後方に位置するセンサ(第二のセンサに相当)よりも衝突位置に近く、より早く衝突の衝撃が伝わり、その検知信号が判定しきい値を超える。つまり、衝突位置に近い相対的に前方に位置するセンサの検知信号のみから、斜め衝突の判定を行うことができる。また、相対的に前方に位置するセンサの検知信号のみから斜め衝突の判定を行うことで、相対的に後方に位置するセンサを判定に用いる必要がなくなるため、より早く衝突の判定を行うことができ、乗員の保護をより早く行うことができる。
そして、本発明の乗員保護システムは、判定手段が衝突と判定したら、移動規制手段を作動させる。これにより、移動規制手段が搭乗席の乗員の移動を規制し、乗員と衝突部位との間のクリアランスを確保することができる。
本発明の第二の乗員保護システムは、車両の一対の側部のうち乗員が搭乗する搭乗席に近接した一方の側部であって、車両の前後方向での位置が搭乗席よりも前方又は側方の位置に設置された、車両の幅方向の衝突を検知する第一のセンサと、一方の側部であって、車両の前後方向での位置が第一のセンサの後方の位置に設置された、車両の幅方向の衝突を検知する第二のセンサと、車両の幅方向の衝突を検知し、第一のセンサの冗長性を確保するためのセーフィングセンサと、搭乗席に設けられ、搭乗席に搭乗した乗員が搭乗席から移動することを規制する移動規制手段と、各センサからの検出信号と判定しきい値とを比較することで衝突の判定を行う衝突判定手段と、を有する乗員保護システムであって、判定手段は、第一のセンサ,第二のセンサの衝突の判定状態を保持する判定状態保持手段を有し、第一のセンサ又は第二のセンサの検知信号が判定しきい値を超えたとき、判定状態保持手段に保持されていた各センサの判定状態がいずれも衝突と判定していない状態であり、かつ第二のセンサの検知信号が該判定しきい値を超えていない状態で、第一のセンサの検知信号が該判定しきい値を超えたとき衝突と判定し、さらにセーフィングセンサの検知信号が判定しきい値を超えたとき、移動規制手段を作動させることを特徴とする。
本発明の乗員保護システムは、判定手段が、第一のセンサ,第二のセンサの衝突の判定状態を保持する判定状態保持手段を有している。そして、衝突を生じたときに、この判定状態保持手段が保持する各センサの判定状態を参照する。すなわち、各センサの判定状態を参照することで、当該衝突を判定することができる衝突であるか否かを判別できる。つまり、各センサの判定状態を参照することで、本発明の乗員保護システムは、誤判定を抑えることができる。
そして、本発明の乗員保護システムは、第二のセンサの検知信号が該判定しきい値を超えていない状態で、第一のセンサの検知信号が判定しきい値を超えたときに衝突と判定し、さらにセーフィングセンサの検知信号が判定しきい値を超えたときに移動規制手段を作動させる。上記した第一発明にさらにセーフィングセンサの判定結果を参照することで、より誤判定が抑えられたものとなっている。
第一実施形態の乗員保護システムが搭載された車両の概略構成図である。 第一実施形態の乗員保護システムのECUの構成を示した図である。 第一実施形態の乗員保護システムが搭載された車両への斜め衝突を示した図である。 第一実施形態の乗員保護システムの斜め衝突時の判定状態を示した図である。 第一実施形態の乗員保護システムの後方での斜め衝突時の判定状態を示した図である。 第二実施形態の乗員保護システムのECUの構成を示した図である。 第二実施形態の乗員保護システムの斜め衝突時の判定状態を示した図である。 第二実施形態の乗員保護システムの後方での斜め衝突時の判定状態を示した図である。 第三実施形態の乗員保護システムのECUの構成を示した図である。 第三実施形態の乗員保護システムの斜め衝突時の判定状態を示した図である。 第三実施形態の乗員保護システムの後方での斜め衝突時の判定状態を示した図である。 第三実施形態の乗員保護システムの斜め衝突(一時的に非衝突と判定される)時の判定状態を示した図である。 第三実施形態の乗員保護システムの後方での斜め衝突時の判定状態を示した図である。 変形形態の乗員保護システムのECUの構成を示した図である。 変形形態の乗員保護システムのECUの構成を示した図である。
[第一の乗員保護システム]
本発明の第一の乗員保護システムは、車両の一対の側部のうち乗員が搭乗する搭乗席に近接した一方の側部であって、車両の前後方向での位置が搭乗席よりも前方又は側方の位置に設置された、車両の幅方向の衝突を検知する第一のセンサと、一方の側部であって、車両の前後方向での位置が第一のセンサの後方の位置に設置された、車両の幅方向の衝突を検知する第二のセンサと、搭乗席に設けられ、搭乗席に搭乗した乗員が搭乗席から移動することを規制する移動規制手段と、各センサからの検出信号と判定しきい値とを比較することで衝突の判定を行う衝突判定手段と、を有する。
本発明の第一の乗員保護システムは、第一のセンサ及び第二のセンサを有する。この二つのセンサは、車両の一対の側部のうち乗員が搭乗する搭乗席に近接した一方の側部に設置される。車両の一対の側部とは車両の幅方向の両側部(すなわち、右側部及び左側部)を示し、搭乗席に近接した一方の側部とは、搭乗席が右側席であれば車両の右側部を、左側席であれば左側部を示す。
そして、第一のセンサは、車両の前後方向での位置が搭乗席よりも前方又は側方の位置に設置され、第二のセンサは、車両の前後方向での位置が第一のセンサの後方の位置に設置される。つまり、車両の搭乗席より前方側(側方より前方)に第一のセンサが、第一のセンサより後方側に第二のセンサが、それぞれ設置される。これにより、本発明の乗員保護システムで保護される乗員よりも相対的に前方の位置で、一方の側部に斜め衝突が生じたときに乗員を確実に保護できる。
第二のセンサは、車両の前後方向での位置が第一のセンサの後方の位置に設置されていればよいが、第一のセンサとの間に予め決められた間隔を隔てた位置に設置されることが好ましく、搭乗席よりも後方の位置であることがより好ましい。
本発明の乗員保護システムにおいて、第一のセンサ及び第二のセンサは、車両の幅方向の衝突を検知するセンサである。本発明の乗員保護システムにおいて検知する衝突は、衝突時の力が幅方向の成分をもつ。つまり、幅方向の衝突を検知するセンサを用いることで、側方からの衝突だけでなく斜め衝突も検知できる。
第一のセンサ及び第二のセンサは、車両の幅方向の衝突を検知するセンサであれば、具体的な構成は限定されるものではない。すなわち、従来の側方からの衝突時に乗員の保護を行うときに用いられているものと同様なセンサを用いることができる。第一及び第二のセンサとしては、ドア内の圧力変化を測定する圧力センサ、車両の幅方向の加速度を測定する加速度センサをあげることができる。
さらに、第一のセンサ及び第二のセンサは、従来の側方からの衝突に対して乗員の保護を行う乗員保護システムに搭載されているセンサを利用(共用)することができる。
移動規制手段は、搭乗席に設けられ、搭乗席に搭乗した乗員が搭乗席から移動することを規制する手段である。この移動規制手段は、搭乗者の移動を規制することで、搭乗者が車両の車室の内壁と衝突することを抑えることができる。特に、衝突時に作動させることで慣性により乗員が移動して被衝突物(衝突部位)に向かって乗員が移動することを抑えることができ、被衝突物(衝突部位)と乗員とのクリアランスを確保することができる。
移動規制手段は、乗員の移動を規制することができる装置であれば限定されるものではなく、たとえば、シートベルトのたるみをとるとともにシートベルトが引き出されることを規制するプリテンショナをあげることができる。
判定手段は、各センサからの検出信号と判定しきい値とを比較することで衝突の判定を行う手段である。各センサからの検出信号は、その信号の種類が限定されるものではなく、センサが出力する信号のみだけでなく、反転,増幅等の処理や、積分等の処理を行った処理後の信号であっても、いずれでもよい。判定しきい値は、本発明の乗員保護システムにおいて、衝突と判定するためのしきい値であり、適宜設定される。たとえば、斜め衝突に対する判定しきい値は、車両の前後方向(進行・後退方向)や側方からの衝突の判定に用いられるしきい値とは異なるしきい値であるが、側方からの衝突の判定に用いられるしきい値と共通であってもよい。
判定しきい値は、予め決定しておいても、車両の状態から算出しても、いずれでもよい。また、判定しきい値は、各センサからの検出信号と比較したときに、衝突と判定できる形態であればよく、検出信号からの値が予め決定されたしきい値を超える(より低下する)場合に斜め衝突と判定する形態であっても、検出信号からの値が予め決定された範囲(しきい値の範囲)を外れる場合に斜め衝突と判定する形態であっても、いずれでもよい。
判定手段は、従来の乗員保護システムにおいて、衝突の判定を行っている手段を用いることができ、たとえば、演算ユニット(ECU)をあげることができる。
そして、本発明の乗員保護システムは、第二のセンサの検知信号が判定しきい値を超えていない状態で、第一のセンサの検知信号が判定しきい値を超えたとき斜め衝突と判定し、移動規制手段を作動させる。
つまり、斜め衝突の判定を、相対的に後方に位置する第二のセンサの検知信号が判定しきい値を超えていない状態(衝突と判定していない状態)で、搭乗席よりも側方又は前方に位置する第一のセンサの検知信号が判定しきい値を超えたときに、衝突と判定する。
本発明の乗員保護システムは、衝突に対して保護すべき乗員の搭乗席は、衝突場所から相対的に後方に位置している。具体的には、衝突が生じると、車両の変形が生じて衝突場所と乗員とのクリアランスがより少なくなるおそれが高くなる。このおそれのため、搭乗席より相対的に前方での衝突(側方からの衝突や斜め衝突)に対する乗員の保護が特に要求されており、第一のセンサが乗員より衝突場所に近接した位置に配置されている。
一般的に、衝突の衝撃は、衝突場所からの距離が長くなるほど、遅く伝わる。つまり、衝突場所からの距離が長くなるほど、センサによる検知(及び衝突判定)が遅くなる。この差は、本発明の乗員保護システムにおいて、二つのセンサのうち、前方に設置されている第一のセンサの方が、第二のセンサよりも斜め衝突の判定を先に行うことができることを示す。つまり、第二のセンサで衝突の判定がされていない状態で、第一のセンサで衝突の判定を行うことで、車両に対して、乗員を保護すべき衝突が生じたと判定することができる。
さらに、本発明の乗員保護システムは、第一のセンサでの衝突の判定のみから衝突の判定を行っている。すなわち、第二のセンサでの判定結果を利用していない。このことは、第二のセンサの判定結果を待つことなく衝突の判定を行うことを示し、衝突の判定を素早く行うことができることを示す。
そして、本発明の乗員保護システムは、判定手段が衝突と判定したら、移動規制手段を作動させる。これにより、移動規制手段が搭乗席の乗員の移動を規制し、乗員と衝突部位との間のクリアランスを確保することができる。
本発明の乗員保護システムは、乗員を保護すべき衝突の判定を遅延を生じることなく行うことができ、結果として、保護すべき乗員を適切に保護(加わる傷害値を下げる)ことができる。
本発明の乗員保護システムにおいて、第一のセンサの検知信号が判定しきい値を超えていない状態で、第二のセンサの検知信号が判定しきい値を超えたときには、移動規制手段の作動を禁止することが好ましい。
上記したように、衝突の衝撃が到達する時間は、衝突場所からの距離に比例する。第一のセンサよりも後方側に第二のセンサが設置されており、第二のセンサの検知信号が判定しきい値を超えたとき(第二のセンサで衝突と判定したとき)には、衝突場所と乗員との間のクリアランスの減少が抑えられていると判断でき、移動規制手段の作動することで乗員が傷害を受けることを防止することで、乗員が受ける総合した傷害値を低減できる。
また、必要のない衝突時に移動規制手段の作動を抑えることで、その後の修理に要するコストの上昇を抑えることができる。より具体的には、移動規制手段の代表例であるシートプリテンショナは、一度作動すると交換の必要がある。必要のないシートプリテンショナの作動は、その後の修復時にシートベルトの交換が必要となり、コストの上昇を招く。
本発明の乗員保護システムにおいて、移動規制手段の作動は、予め決定された移動規制手段禁止時間が経過するまで禁止されることが好ましい。
移動規制手段を予め決められた移動規制手段禁止時間が経過するまで禁止することで、移動規制手段禁止時間が経過するまでの間に移動規制手段が誤作動をすることが抑えられる。
移動規制手段禁止時間とは、特に限定されるものではなく、予め決定されて判定手段に規定されている時間であっても、衝突を受けた車両の各センサの判定条件から決定しても、いずれでもよい。
本発明の乗員保護システムにおいて、車両の幅方向の衝突を検知し、第一のセンサの冗長性を確保するためのセーフィングセンサをさらに有し、さらに、セーフィングセンサからの検知信号が判定しきい値を超えたとき、移動規制手段を作動させることが好ましい。
すなわち、従来の側方からの衝突での衝突の判定の場合と同様に、セーフィングセンサを移動規制手段の作動(起動)の判定に用いてもよい。移動規制手段の作動(起動)に、第一のセンサとセーフィングセンサとからの検出信号を利用することで、異なる系の二つのセンサからの検出信号を判定に用いることとなり、移動規制手段の誤作動(誤起動)を抑えることができる。セーフィングセンサは、従来の乗員保護システムでのセーフィングセンサと同様な機能及び構成とすることができる。
本発明の乗員保護システムでは、第一のセンサは、車両のドア内に設置され、第二のセンサは、車両のピラーに設置されることが好ましい。第一のセンサが車両のドアに、第二のセンサがピラーに設置されることで、当該ドアに近接した搭乗席に搭乗した乗員の保護に効果を発揮する。
[第二の乗員保護システム]
本発明の第二の乗員保護システムは、車両の一対の側部のうち乗員が搭乗する搭乗席に近接した一方の側部であって、車両の前後方向での位置が搭乗席よりも前方又は側方の位置に設置された、車両の幅方向の衝突を検知する第一のセンサと、一方の側部であって、車両の前後方向での位置が第一のセンサの後方の位置に設置された、車両の幅方向の衝突を検知する第二のセンサと、車両の幅方向の衝突を検知し、第一のセンサの冗長性を確保するためのセーフィングセンサと、搭乗席に設けられ、搭乗席に搭乗した乗員が搭乗席から移動することを規制する移動規制手段と、各センサからの検出信号と判定しきい値とを比較することで衝突の判定を行う衝突判定手段と、を有する乗員保護システムである。
本発明の第二の乗員保護システムにおいて、第一及び第二のセンサ,セーフィングセンサ,移動規制手段,衝突判定手段について、特に言及しない構成については、上記の第一の乗員保護システムと同様とすることができる。
そして、本発明の乗員保護システムは、判定手段が、第一のセンサ,第二のセンサの衝突の判定状態を保持する判定状態保持手段を有する。判定状態保持手段は、各センサの判定条件を保持しており、衝突の判定を行うときに判定状態保持手段が保持する判定条件を参照することで、より高い精度での判定を行うことができる。すなわち、誤判定を抑えることができる。
本発明の乗員保護システムは、第一のセンサ又は第二のセンサの検知信号が判定しきい値を超えたとき、判定状態保持手段に保持されていた各センサの判定状態がいずれも衝突と判定していない状態であり、かつ第二のセンサの検知信号が判定しきい値を超えていない状態で、第一のセンサの検知信号が判定しきい値を超えたとき衝突と判定し、さらにセーフィングセンサの検知信号が判定しきい値を超えたときに移動規制手段を作動させる。
判定手段が、第一のセンサ又は第二のセンサの検知信号が判定しきい値を超えたとき、判定状態保持手段に保持されていた各センサの判定状態がいずれも衝突と判定していない状態であると判定することで、より高い精度での判定を行うことができる。具体的には、第一のセンサ又は第二のセンサの検知信号が判定しきい値を超えて判定状態保持手段に保持されていた各センサの判定状態を参照したときに、いずれかのセンサが衝突と判定している状態であると判定したときには、1つの衝突事象が継続していると判断できる。衝突と判断するか否かは、各センサの判定状態がいずれも衝突と判定していない状態から第一のセンサ又は第二のセンサの検知信号が判定しきい値を超えたときの判定に基づき決定されるのが好ましいが、衝突が継続している状態で判定を行った場合、先の判定と異なる判定結果となる可能性がある。つまり、誤検知(誤判定)を生じる可能性がある。このため、本発明では、判定状態保持手段に保持されていた各センサの判定状態がいずれのセンサでも衝突と判定していない状態であるときに、第一のセンサ又は第二のセンサの検知信号が判定しきい値を超えた衝突から、衝突の判定を行うことで、このような誤検知(誤判定)を排除する。
そして、本発明の乗員保護システムでは、第一のセンサ又は第二のセンサの検知信号が判定しきい値を超えたとき、判定状態保持手段に保持されていた各センサの判定状態がいずれも衝突と判定していない状態であり、かつ第二のセンサの検知信号が判定しきい値を超えていない状態で、第一のセンサの検知信号が判定しきい値を超え、さらにセーフィングセンサの検知信号が判定しきい値を超えたときに衝突と判定する。この判定については、上記の第一の乗員保護システムと同様である。
そして、本発明の乗員保護システムは、判定手段が衝突と判定したら、移動規制手段を作動させる。この移動規制手段の効果についても、上記の第一の乗員保護システムと同様である。
本発明の乗員保護システムは、乗員を保護すべき衝突の判定を誤判定の発生を抑えることができ、結果として、保護すべき乗員を適切に保護(加わる傷害値を下げる)ことができる。
本発明の乗員保護システムにおいて、第一のセンサ又は第二のセンサの検知信号が判定しきい値を超えてから、予め決定された第一の時間が経過するまで、検知信号が検知した衝突が継続していると判定することが好ましい。
第一のセンサ又は第二のセンサの検知信号が判定しきい値を超えてから(衝突の判定をしてから)、予め決定された第一の時間が経過するまで、検知信号が検知した衝突が継続していると判定することで、誤検知(誤判定)の発生を抑えることができる。
具体的には、第一のセンサの検知信号が判定しきい値を超えてから(乗員を保護すべき衝突の判定を開始してから)、当該衝突が短時間に完了して第一のセンサの検知信号が判定しきい値を超えなくなった後に、セーフィングセンサの検知信号が判定しきい値を超えた場合にも、予め決定された第一の時間が経過していない状態であれば、当該衝突の判定を行うことができる。すなわち、誤検知(誤判定)の発生を抑えることができる。
本発明の乗員保護システムにおいて、予め決定された第一の時間は、第一のセンサ及び第二のセンサが衝突が終了したと判定するまでの時間であることが好ましい。予め決定された第一の時間を、第一のセンサ及び第二のセンサの二つのセンサが衝突が終了した(二つのセンサの判定結果が、いずれも衝突していないと判定する)状態までとすることで、より誤検知(誤判定)の発生を抑えることができる。
本発明の乗員保護システムにおいて、第一のセンサ又は第二のセンサの検知信号が判定しきい値を超えたとき、判定状態保持手段に保持されていた各センサの判定状態がいずれも衝突と判定していない状態であり、第一のセンサの検知信号が判定しきい値を超えていない状態で、第二のセンサの検知信号が判定しきい値を超えたときには、移動規制手段の作動を禁止することが好ましい。
上記したように、衝突の衝撃が到達する時間は、衝突場所からの距離に比例する。第一のセンサよりも後方側に第二のセンサが設置されており、第二のセンサの検知信号が判定しきい値を超えたとき(第二のセンサで衝突と判定したとき)には、衝突場所と乗員との間のクリアランスの減少が抑えられていると判断でき、移動規制手段の作動することで乗員が傷害を受けることを防止することで、乗員が受ける総合した傷害値を低減できる。
また、必要のない衝突時に移動規制手段の作動を抑えることで、その後の修理に要するコストの上昇を抑えることができる。より具体的には、移動規制手段の代表例であるプリテンショナは、一度作動すると交換しなければならない。必要のないプリテンショナの作動は、その後の修復時にシートベルトのユニットごとの交換が必要となり、コストの上昇を招く。
本発明の乗員保護システムにおいて、移動規制手段の作動は、予め決定された移動規制手段禁止時間が経過するまで禁止されることが好ましい。
移動規制手段を予め決められた移動規制手段禁止時間が経過するまで禁止することで、移動規制手段禁止時間が経過するまでの間に移動規制手段が誤作動をすることが抑えられる。
移動規制手段禁止時間とは、特に限定されるものではなく、予め決定されて判定手段に規定されている時間であっても、衝突を受けた車両の各センサの判定条件から決定しても、いずれでもよい。
本発明の乗員保護システムにおいて、判定状態保持手段に保持されていた各センサの少なくとも一つの判定状態が衝突と判定しているときには、第一のセンサ又は第二のセンサが検知した衝突の判定を禁止することが好ましい。
判定状態保持手段が、少なくとも一つの判定状態が衝突と判定しているときには、以前の衝突が継続していると判断することができ、上記したように誤検知(誤判定)のおそれがある。この状態のときに衝突の判定を禁止することで、本発明の乗員保護システム全体の誤作動を抑えることができる。
斜め衝突の判定の禁止は、予め決定された第一の時間が経過するまでなされることが好ましく、判定状態保持手段が保持する第一のセンサ,第二のセンサ及びセーフィングセンサの全てのセンサの判定状態が、衝突を判定していない状態となるまでであることが好ましい。
本発明の乗員保護システムでは、第一のセンサは、車両のドア内に設置され、第二のセンサは、車両のピラーに設置されることが好ましい。第一のセンサが車両のドアに、第二のセンサがピラーに設置されることで、当該ドアに近接した搭乗席に搭乗した乗員の保護に効果を発揮する。
[第一及び第二の乗員保護システムの共通構成]
上記した第一の乗員保護システム及び第二の乗員保護システムに特有の構成以外の構成については、特に限定されるものではなく、従来公知の構成を採用することができる。
すなわち、本発明の乗員保護システムが搭載される車両については、各センサ,移動規制手段,衝突判定手段等の手段が搭載される車両については、限定されるものではない。また、各手段の接続についても、それぞれの機能を発揮できる形態であれば限定されるものではない。
本発明の第一及び第二の乗員保護システムは、移動規制手段以外の乗員の保護を行う手段(デバイス)を搭載していてもよい。
移動規制手段以外の乗員の保護を行う手段(デバイス)としては、サイドエアバッグ,カーテンエアバッグ等のエアバッグをあげることができる。
本発明の第一及び第二の乗員保護システムが、サイドエアバッグ,カーテンエアバッグ等の側方からの衝突時に乗員を保護するエアバッグを有する場合、本発明の各構成要素(各センサ及び衝突判定手段)は、これらのエアバッグを利用するために設置されたセンサ等の構成要素を共用することが好ましい。
以下、実施形態例を用いて具体的に本発明を説明する。
本発明の実施形態例として、車両に搭載された乗員保護システムでの衝突の検知を具体的に説明する。
[第一実施形態]
本形態は、図1にその概略が示された車両(車室)Cに設けられた乗員保護システムである。本形態は、上記した本発明の第一の乗員保護システムを具体的に説明する形態である。
図1に示したように、車両Cは、前後左右にそれぞれ2席の搭乗席を備えている。各搭乗席に近接した位置に、それぞれの席に対応したドアDを有する。すなわち、前席右SFR,前席左SFL,後席右SRR,後席左SRLの4つの搭乗席と、前席右ドアDFR,前席左ドアDFL,後席右ドアDRR,後席左ドアDRLの4つのドアをもつ。前席右ドアDFRと後席右ドアDRRの間及び前席左ドアDFLと後席左ドアDRLの間には、それぞれB−ピラーBR,BLを備えている。
本形態の乗員保護システムは、電子制御ユニット(ECU)1と、複数のサテライトセンサ21,22と、プリテンショナ3と、を備えている。ECU1,複数のサテライトセンサ21,22のそれぞれ,プリテンショナ3は、図示されない通信線で接続されている。
ECU1は、車両Cのほぼ中央に配設されており、車両Cに加わった衝突の判定及びプリテンショナ3の起動制御を行う。具体的には、各サテライトセンサ21,22からの検出信号の積分値と、斜め衝突と判定する判定しきい値と、を比較することで斜め衝突の判定を行う。
ECU1は、図2に示したように、積分部10(10a,10b)と、しきい値保持部11(11a,11b)と、衝突判定部12(12a,12b)と、判定結果延長部13(13a,13b)と、先行衝突判定部14と、作動禁止判定部15と、プリテンショナ起動指示部16と、を備えて構成されている。
積分部10は、各センサ21,22からの検出信号が入力され積分値を算出する。積分部10aにはセンサ21からの検出信号が入力され、積分部10bにはセンサ22からの検出信号が入力される。
しきい値保持部11は、予め決定された判定しきい値(衝突と判定するためのしきい値)を保持する。しきい値保持部11aが保持する判定しきい値はセンサ21の検出結果の判定に用いられ、しきい値保持部11bが保持する判定しきい値はセンサ22の検出結果の判定に用いられる。
衝突判定部12は、積分部10で算出された積分値と、しきい値保持部11が保持する判定しきい値と、を比較する。積分値が判定しきい値を超えた場合に、斜め衝突が生じたと判定し、たとえば、判定結果「Y(Yes)」(あるいは真値「1」)を出力する。
判定結果延長部13は、衝突判定部12が判定した判定結果を予め決定されている時間延長する。たとえば、衝突判定部12が出力した判定結果「Y」の出力を延長する。判定結果延長部13による判定結果の延長は、図4中、「延長」と示した部分に相当する。
先行衝突判定部14は、判定結果延長部13を介して衝突判定部12が判定した判定結果が入力される。先行衝突判定部14は、センサ21からの判定結果とセンサ22の判定結果とから、センサ22での衝突の判定がセンサ21での衝突の判定よりも先行しているか否かを判定する。たとえば、判定結果延長部13aが判定結果「Y」を出力していない状態で、判定結果延長部13bが判定結果「Y」を出力した場合に、センサ22での衝突の判定がセンサ21での衝突の判定に先行していると判定し、判定結果「Y」を出力する。
作動禁止判定部15は、先行衝突判定部14の判定結果が入力され、予め決定されている所定の時間が経過するまで、プリテンショナ3の起動を禁止する。作動禁止判定部15は、先行衝突判定部14が判定結果「Y」を出力した場合に、プリテンショナ3の起動を禁止する信号を出力する。なお、予め決定されている所定の時間は、請求項の「予め決定された移動規制手段禁止時間」に相当し、衝突事象が終了するまでの時間に設定されている。
プリテンショナ起動指示部16は、判定結果延長部13を介した衝突判定部12の判定結果と、作動禁止判定部15の信号と、が入力される。プリテンショナ起動指示部16は、作動禁止判定部15がプリテンショナ3の起動を禁止していない状態で、センサ21又はセンサ22での斜め衝突が判定されたとき、すなわち、センサ22で衝突が判定されていない状態で、センサ21で斜め衝突が判定されたときに、プリテンショナ3を起動する。
本形態において、ECU1は、回路基板と、回路基板上に取り付けられた演算装置(CPU)と、回路基板上に取り付けられたセーフィングセンサ19と、を備えている。
複数のサテライトセンサは、車両Cの側部に配設されている。具体的には、各ドアと、各B−ピラーのそれぞれにサテライトセンサが配設されている。これらのサテライトセンサは、それぞれのセンサに応じた車両状態を検出可能なセンサであり、車両Cの側方からの衝突を検知する。
本形態の乗員保護システムは、各ドアDと、各B−ピラーBのそれぞれにサテライトセンサ21,22が配設されている。図1に示したように、前席左ドアDFLに左側サテライトセンサ21が、左側B−ピラーBLに左側サテライトセンサ22が、それぞれ配設されている。なお、二つのサテライトセンサ21,22以外の他のサテライトセンサは、図の記載を省略した。
プリテンショナ3は、車両の搭乗席のそれぞれに設けられ、シートベルトSBのたるみをとり除くことにより、乗員が前方に動き出す前に確実に座席に固定する。プリテンショナ3は、ECU1からの起動信号により作動(起動)する。プリテンショナ3は、4つの搭乗席のそれぞれに配設されており、図1では前席左SFLのみ図示した(他は図略)。
(乗員保護システムの動作)
(斜め衝突)
本形態の乗員保護システムの動作について、車両Cの前席左ドアDFLの前方の衝突位置(左フロントタイヤ近傍)に斜め前方から被衝突物が斜め衝突した場合について具体的に説明する。車両Cにおける衝突部位を、図3に示した。本衝突形態の乗員保護システムの動作について、ECU1における各センサ21,22での判定状態を図4に示した。
まず、ECU1は、予め決定されている所定の周期(たとえば0.5ms周期)で各センサ21,22の検出信号を取り込んでいる。
そして、車両Cの衝突位置に斜め衝突が発生し、斜め衝突の衝撃が車両Cを伝わる。
車両Cに斜め衝突が発生すると、その衝撃は、まず、車両Cを介してセンサ21に、その後、センサ22に伝わる。この衝撃の伝達時間は、衝突部位からの距離に比例するものであり、センサ21にはただちに(時間t0で)、センサ22には時間t0からわずかにおくれて(時間t1で)、それぞれ伝わる。
最初に斜め衝突が検知される時間t0までの間は、衝突を全く検知していない状態である。各センサ21,22が衝突を検知していないため、各センサ21,22からの検出信号の積分値と判定しきい値とを比較しても、積分値が判定しきい値を超えないため、プリテンショナ3を起動しない。
時間t0で衝突の衝撃が伝わると、センサ21は、衝撃に起因する検出信号をECU1に向けて発する。検出信号は、積分部10aに入力され、積分値が出力される。積分値は、衝突判定部12aに入力され、しきい値保持部11aに保持されている判定しきい値と、入力された積分値と、を比較して、積分値が判定しきい値を超えたら衝突と判定して判定結果「Y」を出力する。
時間t0より後の時間t1で衝突の衝撃が伝わると、センサ22は、衝撃に起因する検出信号をECU1に向けて発する。検出信号は、積分部10bに入力され、積分値が出力される。積分値は、衝突判定部12bに入力され、しきい値保持部11bに保持されている判定しきい値と、入力された積分値と、を比較して、積分値が判定しきい値を超えたら衝突と判定して判定結果「Y」を出力する。
本形態では、まず、時間t0で衝突判定部12aが判定結果「Y」を出力する。この時間t0では、衝突判定部12bでは衝突の判定が完了しておらず、判定結果「Y」が出力されていない(判定結果「N(No)」が出力される)。
衝突判定部12a及び12bの判定結果は、それぞれ判定結果延長部13(13a,13b)及び第二衝突判定部130を介してプリテンショナ起動指示部16に入力される。第二衝突判定部130は、衝突判定部12a及び12bの判定結果が入力され、いずれかの判定結果が「Y」である場合に、プリテンショナ起動指示部16に判定結果「Y」を出力する。
衝突判定部12a及び12bの判定結果は、それぞれ判定結果延長部13(13a,13b)を介して先行衝突判定部14に入力される。先行衝突判定部14には、衝突判定部12aからは反転した信号が入力され、衝突判定部12bからは反転しない信号が入力される。
衝突が生じた時間t0では、衝突判定部12aが判定結果「Y」を出力し、衝突判定部12bが判定結果「N」を出力している。先行衝突判定部14には、二つの判定結果「N」が入力されており、センサ22での衝突の判定がセンサ21での衝突の判定に先行していないと判定し、判定結果「Y」を出力しない(判定結果「N」が出力される)。
プリテンショナ起動指示部16には、第二衝突判定部130からは反転しない信号が入力され、先行衝突判定部14からは作動禁止判定部15を介して反転した信号が入力される。
斜め衝突時には、上記のように、第二衝突判定部130からは判定結果「Y」が、先行衝突判定部14からは判定結果「N」が、それぞれ出力される。そして、プリテンショナ起動指示部16には、二つの判定結果「Y」が入力し、プリテンショナ3に起動を指示する(起動信号を送信する)。
そして、プリテンショナ3が作動(起動)して、搭乗席SFLの乗員をシートベルトSBで拘束(移動を規制)して、乗員を保護する。
すなわち、本形態では、センサ21が衝突を検知して衝突と判定する時間t0においてプリテンショナ3が作動(起動)して、乗員を保護することができる。すなわち、センサ22が衝突と判定する時間t1よりも早い時間で乗員を保護することができる効果を発揮する。
そして、本形態では、乗員と車両Cとのクリアランスを広く確保することができる効果を発揮する。
(後方での斜め衝突)
本形態の乗員保護システムの動作について、車両Cの後席左ドアDRLの後方(左リアタイヤ近傍)に衝突した場合の動作を説明する。本衝突形態の乗員保護システムの動作について、ECU1における各センサ21,22での判定状態を、図4と同様な図で図5に示した。
車両Cに衝突が発生すると、その衝撃は、まず、車両Cを介してセンサ22に、その後、センサ21に伝わる。この衝撃の伝達時間は、衝突部位からの距離に比例するものであり、センサ22にはただちに(時間t0で)、センサ21には時間t0からわずかにおくれて(時間t1で)、それぞれ伝わる。
時間t0で斜め衝突の衝撃が伝わると、センサ22は、衝撃に起因する検出信号をECU1に向けて発する。検出信号は、積分部10bに入力され、積分値が出力される。積分値は、衝突判定部12bに入力され、しきい値保持部11bに保持されている判定しきい値と、入力された積分値と、を比較して、積分値が判定しきい値を超えたら衝突と判定して判定結果「Y」を出力する。
時間t0より後の時間t1で衝突の衝撃が伝わると、センサ21は、衝撃に起因する検出信号をECU1に向けて発する。検出信号は、積分部10aに入力され、積分値が出力される。積分値は、衝突判定部12aに入力され、しきい値保持部11aに保持されている判定しきい値と、入力された積分値と、を比較して、積分値が判定しきい値を超えたら衝突と判定して判定結果「Y」を出力する。
本形態では、まず、時間t0で衝突判定部12bが判定結果「Y」を出力する。この時間t0では、衝突判定部12aでは衝突の判定が完了しておらず、判定結果「Y」が出力されていない(判定結果「N」が出力される)。
衝突判定部12a及び12bの判定結果は、上記した形態のときと同様に、プリテンショナ起動指示部16に入力される。
衝突判定部12a及び12bの判定結果は、それぞれ判定結果延長部13(13a,13b)を介して先行衝突判定部14に入力される。先行衝突判定部14には、衝突判定部12aからは反転した信号が入力され、衝突判定部12bからは反転しない信号が入力される。
衝突を判定した時間t0では、衝突判定部12bが判定結果「Y」を出力し、衝突判定部12aが判定結果「N」を出力している。先行衝突判定部14には、二つの判定結果に基づく信号「Y」が入力されており、センサ22での衝突の判定がセンサ21での衝突の判定に先行していると判定し、判定結果「Y」を出力する。
先行衝突判定部14の判定結果「Y」の出力は、作動禁止判定部15に入力される。作動禁止判定部15は、判定結果「Y」が入力されたら、予め決定されている所定の時間(請求項の移動規制手段禁止時間に相当)が経過するまで、プリテンショナ3の起動を禁止する(禁止信号を出力する)。
作動禁止判定部15は、本形態においては図5に示したように、センサ21とセンサ22の両方が衝突の判定を終了する時間t2より後の時間t3まで、プリテンショナ3の起動を禁止する(禁止信号を出力する)。
プリテンショナ起動指示部16には、第二衝突判定部130からの信号(判定結果「Y」)と、作動禁止判定部15からは判定結果「Y」が反転した信号(すなわち、判定結果「N」)と、が入力される。そして、プリテンショナ起動指示部16には、判定結果「Y」と判定結果「N」が入力され、プリテンショナ3に起動を指示しない(起動信号が送信されない)。
以上に説明したように、本形態では、センサ22で衝突と判定していない状態であり、かつセンサ21で衝突と判定した状態で、車両Cに対して、前席左SFLに搭乗した乗員を保護すべき衝突が発生したと判定し、プリテンショナ3を作動(起動)する。また、センサ21で衝突と判定していない状態であり、かつセンサ22で衝突と判定した状態では、プリテンショナ3が作動(起動)しない。
このように、本形態の乗員保護システムでは、前方に位置するセンサ21の検知信号のみから衝突の判定を行うことで、後方に位置するセンサ22を判定に用いる必要がなくなるため、より早く衝突の判定を行うことができ、乗員の保護をより素早く開始することができる。
さらに、本形態の乗員保護システムは、ECU1が衝突と判定したら、プリテンショナ3を起動する。これにより、プリテンショナ3が搭乗席の乗員を拘束し、乗員の移動が規制され、乗員と衝突部位との間のクリアランスをより広く確保することができる効果を発揮する。
[第二実施形態]
本形態は、第一実施形態において、プリテンショナ3の作動(起動)の判定にセーフィングセンサ19の検知信号もさらに利用する形態である。
本形態では、セーフィングセンサ19は、側面からの衝突等の従来の衝突の検知において用いられているものと同様に、ECU1に搭載されている。
本形態のECU1の構成を、図2と同様にして図6で示した。ECU1における各センサ21,22での判定状態を、図4と同様な図で図7及び図8に示した。
図6に示したように、本形態のECU1は、第一実施形態のECU1に、プリテンショナ起動指示部16の判定結果と、セーフィングセンサ19からの判定結果と、が入力されるプリテンショナ起動最終指示部17を有する。
本形態のECU1においても、第一実施形態のECU1と同様に、セーフィングセンサ19からの信号は、積分部10(10c),しきい値保持部11(11c),衝突判定部12(12c),判定結果延長部13(13c)を介して処理される。
本形態においては、プリテンショナ起動指示部16までは第一実施形態と同様に判定を行う。
セーフィングセンサ19は、第一実施形態で上記したように、センサ22が衝突の判定を行う時間t1よりも後の時間t2で衝突の判定を行う。
プリテンショナ起動最終指示部17は、プリテンショナ起動指示部16の判定結果「Y」と、セーフィングセンサ19からの判定結果「Y」が入力されたときに、図7に示したように、プリテンショナ3を起動する。
また、プリテンショナ起動最終指示部17は、プリテンショナ起動指示部16の判定結果「N」が入力されれば、セーフィングセンサ19からの判定結果「Y」が入力されても、図8に示したように、プリテンショナ3を起動しない。
本形態では、プリテンショナ3の作動(起動)に際して、車両のほぼ中央に配されたセーフィングセンサ19の判定結果も、判定に利用している。すなわち、異なる系の複数のセンサの判定結果から、プリテンショナ3の作動(起動)を決定している。このため、より誤作動が生じなくなるという効果を発揮する。
[第三実施形態]
本形態は、図1にその概略が併せて示された車両(車室)Cに設けられた乗員保護システムである。
本形態の乗員保護システムは、電子制御ユニット(ECU)4と、複数のサテライトセンサ21,22と、プリテンショナ3と、を備えている。ECU4は、サテライトセンサ21,サテライトセンサ22,及びプリテンショナ3と、図示されない通信線で接続されている。
ECU4は、車両Cのほぼ中央に配設されており、車両Cに加わった衝突(斜め衝突)の判定及びプリテンショナ3の起動制御を行う。具体的には、各サテライトセンサ21,22及びセーフィングセンサ49からの検出信号の積分値と、斜め衝突と判定する判定しきい値と、を比較することで斜め衝突の判定を行う。
ECU4は、図9に示したように、積分部40(40a,40b,40c)と、しきい値保持部41(41a,41b,41c)と、衝突判定部42(42a,42b,42c)と、判定結果延長部43(43a,43b,43c)と、衝突事象開始判定部44と、衝突事象中判定部45と、B−ピラー判定部46と、プリテンショナ作動禁止判定部47と、プリテンショナ起動指示部48と、を備えて構成されている。また、ECU4は、第二実施形態と同様にセーフィングセンサ49を有する。
積分部40,しきい値保持部41,衝突判定部42,判定結果延長部43のそれぞれは、上記の第一及び第二実施形態の積分部10,しきい値保持部11,衝突判定部12,判定結果延長部13と同様の構成である。
衝突事象開始判定部44は、車両Cが検知した衝突の開始を判定する。衝突事象開始判定部44は、判定状態保持部440と、衝突事象開始判定本体部441と、を備えている。
判定状態保持部440は、車両Cが検知した衝突の開始を判定するときに衝突直前の各センサ21,22の判定状態を保持する。判定状態保持部440には、各センサ21,22のいずれかが衝突の検知を行っている場合、衝突の検知を行っているセンサからの入力が検知信号「Y」になり、それ以外のセンサからの入力が検知信号「N」となる。そして、判定状態保持部440は、衝突直前の各センサ21,22の判定状態を保持するものであり、各センサからの入力信号の全てが「N」の場合に、衝突が生じていないと判定し、検知信号「N」を出力する。各センサからの入力信号の少なくとも一つが検知信号「Y」の場合には、検知信号「Y」を出力する原因になる衝突が継続していると判定でき、検知信号「Y」を出力する。
衝突事象開始判定本体部441は、判定状態保持部440,判定結果延長部430,衝突事象中判定部45からの信号が入力され、その衝突事象が開始したか否かの判定(衝突事象の開始の判定)を行う。すなわち、衝突事象開始判定本体部441は、車両Cが検知した斜め衝突の直前に、開始が判定される衝突とは異なる衝突の判定を行っていない場合に、新たな斜め衝突が開始したと判定する。
衝突事象開始判定本体部441は、判定状態保持部440及び衝突事象中判定部45からの信号が、反転した状態で入力される。具体的には、判定状態保持部440は、衝突直前の各センサ21,22のいずれかが衝突を判定しているときには、検知信号「Y」を出力する。この検知信号「Y」は、反転した状態で、衝突事象開始判定本体部441に入力される。
衝突事象開始判定本体部441は、判定状態保持部440,判定結果延長部430,衝突事象中判定部45から入力した信号が、全て検知信号「Y」であるときに、その衝突事象が開始したと判定し、検知信号「Y」を出力する。入力した信号のいずれか一つ以上が検知信号「N」であるとき(判定状態保持部440,衝突事象中判定部45の出力が検知信号「Y」,判定結果延長部430の出力が検知信号「N」のいずれか一つ以上の場合)には、その衝突事象は判定すべき斜め衝突ではないと判定し、検知信号「N」を出力する。
衝突事象開始判定部44(衝突事象開始判定本体部441)からの出力信号は、衝突事象中判定部45と、B−ピラー判定部46と、に出力される。
衝突事象中判定部45は、車両Cが検知した衝突が継続しているか否かの判定を行う。衝突事象中判定部45は、タイマ部450と、衝突事象中判定本体部451と、を備えている。
タイマ部450は、衝突事象開始判定部44(衝突事象開始判定本体部441)からの出力信号が入力され、当該出力信号を予め決められた時間だけ保持する。具体的には、タイマ部450は、衝突事象開始判定部44(衝突事象開始判定本体部441)からの出力信号(検知信号「Y」)が入力されると、予め決定されている時間の間、検知信号「Y」を出力する。本形態では、タイマ部450で出力信号の結果を継続する「予め決定されている時間」は、請求項の「予め決定された第一の時間」に相当し、当該判定を行う斜め衝突が継続している時間である。
衝突事象中判定本体部451は、タイマ部450の出力信号と、判定結果延長部43の出力信号が入力され、当該衝突事象が継続している、あるいは継続していると判定すべき予め決められた時間が経過するまで、当該衝突事象が継続していると判定する。なお、本形態では、センサ21及び22のいずれもが検知信号「N」を出力するまでの時間が継続していると判定すべき予め決められた時間を上回る場合には、この時間が請求項の「予め決定された第一の時間」に相当することになる。衝突事象中判定本体部451は、タイマ部450の出力信号と、判定結果延長部430の出力信号が入力され、いずれかの出力信号が検知信号「Y」である場合に、検知信号「Y」を出力する。
B−ピラー判定部46は、センサ22の判定状態と、衝突事象開始判定部44(衝突事象開始判定本体部441)の判定結果と、から、プリテンショナ3の作動(起動)を禁止するか否かの判定を行う。B−ピラー判定部46は、衝突事象開始判定部44(衝突事象開始判定本体部441)の判定結果が検知信号「Y」である状態で、センサ22の判定結果が検知信号「Y」である場合に、プリテンショナ3の作動(起動)を禁止する。また、衝突事象開始判定部44(衝突事象開始判定本体部441)の判定結果が検知信号「Y」である状態で、センサ22の判定結果が検知信号「N」である場合に、プリテンショナ3の作動(起動)を許可する。
本形態では、B−ピラー判定部46は、プリテンショナ3の作動(起動)を禁止するか否かの判定を行うものであり、出力信号「Y」は、プリテンショナ3の作動(起動)を禁止する信号に該当する。また、出力信号「N」は、プリテンショナ3の作動(起動)を許可する信号に該当する。
B−ピラー判定部46は、衝突事象について判定を行った場合、判定結果を予め決められた時間だけ保持する。本形態では、B−ピラー判定部46で出力信号の結果を継続する「予め決められた時間」は、請求項の「予め決定された移動規制手段禁止時間」に相当し、少なくとも当該判定を行う斜め衝突が継続している時間とすることが好ましい。本形態では、B−ピラー判定部46は、次の新たな衝突の判定時まで、その判定を保持する。
本形態では、B−ピラー判定部46は、B−ピラーに設けられたセンサ22に関する判定を行うため、「B−ピラー」と称している。つまり、車両の「B−ピラー」以外の場所に設けられたセンサでの検知結果を利用する形態であってもよい。
プリテンショナ作動禁止判定部47は、衝突事象中判定部45の判定結果と、B−ピラー判定部46の判定結果と、から、プリテンショナ3の作動(起動)を禁止するか否かの判定を行う。
具体的には、プリテンショナ作動禁止判定部47は、衝突事象中判定部45の判定結果と、B−ピラー判定部46の判定結果と、が入力され、二つの判定結果がいずれも検知信号「Y」である場合に、プリテンショナ3の作動(起動)が禁止される判定を行う。換言すると、二つの判定結果のいずれかの検知信号「N」である場合に、プリテンショナ3の作動(起動)の禁止が否定される判定を行う。
プリテンショナ作動禁止判定部47は、プリテンショナ3の作動(起動)を禁止するか否かの判定を行うものであり、出力信号「Y」は、プリテンショナ3の作動(起動)を禁止する信号に該当する。また、出力信号「N」は、プリテンショナ3の作動(起動)を許可する信号に該当する。
プリテンショナ起動指示部48は、プリテンショナ3の作動(起動)を行うか否かの最終的な判定を行い、作動(起動)を行うと判定した場合に起動信号を出力する。プリテンショナ起動指示部48は、初期判定部480と、最終判定部481と、を備えている。
初期判定部480は、プリテンショナ作動禁止判定部47の判定結果と、判定結果延長部43を介して送信されたセンサ21,22の判定結果(判定結果延長部430を介した判定結果)と、から、プリテンショナ3を作動(起動)するか否かの判定を行う。
初期判定部480は、プリテンショナ作動禁止判定部47の判定結果が反転して入力される。初期判定部480は、入力されたプリテンショナ作動禁止判定部47の判定結果と、判定結果延長部43を介して送信されたセンサ21,22の判定結果(判定結果延長部430を介した判定結果)と、がいずれも検知信号「Y」である場合に、プリテンショナ3の作動(起動)を許可する検知信号「Y」を出力する。
最終判定部481は、初期判定部480の判定結果と、判定結果延長部43を介して送信されたセーフィングセンサ49の判定結果と、が入力され、プリテンショナ3の作動(起動)を行うと判定した場合に起動信号を出力する。
最終判定部481は、初期判定部480の判定結果と、判定結果延長部43を介して送信されたセーフィングセンサ49の判定結果と、が入力され、いずれも検知信号「Y」である場合に、プリテンショナ3の作動(起動)を許可(開始)する起動信号をプリテンショナ3に送信する。
(乗員保護システムの動作)
(斜め衝突)
本形態の乗員保護システムの動作について、第一実施形態のときと同様に、具体的に説明する。なお、特に言及しない動作等については、第一〜第二実施形態のときと同様である。本形態の乗員保護システムで斜め衝突の判定を行うときの各部の判定状態を図4と同様に図10に示した。
まず、本衝突形態では、図4に示した衝突位置で、車両Cに斜め衝突が発生する。斜め衝突の衝撃は、車両Cを介して各センサ21,22,49に伝わる。
衝突が生じてセンサが検知する時間t0までの間は、衝突を検知(判定)していない状態である。各センサ21,22,49が斜め衝突を検知していないため、各センサ21,22,49からの検出信号の積分値と判定しきい値とを比較しても、積分値が判定しきい値を超えないため、プリテンショナ3を起動しない。
本形態では、時間t0に至るまでの時間中、各センサ21,22の判定結果は、判定状態保持部440に送信され、判定状態保持部440は、受信した結果を保持する。判定状態保持部440は、各センサ21,22の判定結果として、全て検知信号「N」を保持する。
車両Cに衝突が発生すると、その衝撃は、まず、車両Cを介してセンサ21に、その後、センサ22に、最後にセーフィングセンサ49に伝わる。この衝撃の伝達時間は、衝突部位からの距離に比例するものであり、センサ21にはただちに(時間t0で)、センサ22には時間t0からわずかにおくれて(時間t1で)、セーフィングセンサ49には時間t1からわずかにおくれて(時間t2で)、でそれぞれ伝わる。
(時間t0)
時間t0で衝突の衝撃が伝わると、センサ21は、衝撃に起因する検出信号をECU4に向けて発する。検出信号は、積分部40aに入力され、積分値が出力される。積分値は、衝突判定部42aに入力され、しきい値保持部41aに保持されている判定しきい値と、入力された積分値と、を比較して、積分値が判定しきい値を超えたら斜め衝突と判定して判定結果の検知信号「Y」を出力する。
本形態では、センサ21とセンサ22のうちいずれか一方のセンサ(判定結果延長部430)が判定結果の検知信号「Y」を出力したら、その検知信号が衝突事象開始判定部44に送信される。
衝突事象開始判定部44では、センサ21とセンサ22のうちいずれか一方のセンサ(判定結果延長部430)の判定結果と、判定状態保持部440の判定結果と、衝突事象中判定部45の判定結果と、の3つの判定結果が、衝突事象開始判定本体部441に入力される。判定状態保持部440の判定結果と衝突事象中判定部45の判定結果は、いずれも反転した検知信号として、衝突事象開始判定本体部441に入力される。
センサ21とセンサ22のうちいずれか一方のセンサ(判定結果延長部430)の判定結果は、検知信号「Y」である。判定状態保持部440の判定結果は、検知信号「N」である。衝突事象中判定部45の判定結果は検知信号「N」である。そして、衝突事象開始判定本体部441に入力された状態での信号は、いずれも検知信号「Y」であり、その斜め衝突が開始したと判定し、検知信号「Y」を出力する。本形態の衝突事象開始判定部44は、図10に示したように、衝突事象の開始の判定を行うものであり、検知信号「Y」を出力した後に、検知信号「N」を出力する。
衝突事象開始判定部44の出力した検知信号「Y」は、衝突事象中判定部45と、B−ピラー判定部46と、に送信される。
衝突事象中判定部45に入力した検知信号「Y」はタイマ部450に入力され、タイマ部450は、予め決められた時間が経過するまで、検知信号「Y」を出力する。タイマ部450が出力した検知信号「Y」は、衝突事象中判定本体部451に入力される。
衝突事象中判定本体部451は、タイマ部450からの検知信号と、センサ21とセンサ22のうちいずれか一方のセンサ(判定結果延長部430)の判定結果の検知信号「Y」(衝突事象開始判定部44に入力される検知信号「Y」)と、が入力される。そして、いずれの出力信号も検知信号「Y」であるため、検知信号「Y」を出力する。衝突事象中判定部45の検知信号「Y」は、衝突事象開始判定部44(衝突事象開始判定本体部441)とプリテンショナ作動禁止判定部47とに向けて出力される。
B−ピラー判定部46は、センサ22の判定結果の検知信号と、衝突事象開始判定部44(衝突事象開始判定本体部441)の判定結果の検知信号「Y」が入力する。時間t0では、センサ21に由来する検知信号は「Y」であるが、センサ22は衝突を検知していないため、検知信号「N」を出力する。すなわち、B−ピラー判定部46は、センサ22からの検知信号「N」と、衝突事象開始判定部44からの検知信号「Y」が入力する。B−ピラー判定部46は、検知信号「N」を出力する。
プリテンショナ作動禁止判定部47は、衝突事象中判定部45の判定結果の検知信号「Y」と、B−ピラー判定部46の判定結果の検知信号「N」と、が入力する。プリテンショナ作動禁止判定部47は、B−ピラー判定部46の判定結果の検知信号「N」が入力しており、プリテンショナ3の作動(起動)の禁止がされていないと判定して、検知信号「N」を出力する。プリテンショナ作動禁止判定部47が出力した検知信号「N」は、プリテンショナ起動指示部48に向けて出力される。
プリテンショナ作動禁止判定部47が出力した検知信号「N」は、プリテンショナ起動指示部48の初期判定部480に入力する。
初期判定部480は、プリテンショナ作動禁止判定部47が出力した検知信号「N」が検知信号「Y」に反転した状態で入力する。初期判定部480は、プリテンショナ作動禁止判定部47から入力した検知信号「Y」と、センサ21とセンサ22のうちいずれか一方のセンサ(判定結果延長部430)の判定結果の検知信号「Y」と、が入力する。そして、初期判定部480は、入力した二つの検知信号「Y」から、プリテンショナ3の作動を許可する検知信号「Y」を出力する。
初期判定部480からの検知信号「Y」は、最終判定部481に入力する。最終判定部481は、初期判定部480からの検知信号と、セーフィングセンサ49での判定結果の検知信号と、が入力する。
時間t0においては、センサ21のみが検知信号「Y」を出力し、センサ22及びセーフィングセンサ49では検知信号は「N」を出力する。時間t0において、最終判定部481には、初期判定部480からの検知信号「Y」と、セーフィングセンサ49での判定結果の検知信号「N」と、が入力する。
本形態では、最終判定部481には、検知信号「Y」と、検知信号「N」と、が入力しており、検知信号「N」を出力する。すなわち、時間t0の段階では、プリテンショナ3の作動(起動)を許可しない。
(時間t1)
そして、時間t0を過ぎて、時間t1に到達する。
時間t0より後の時間t1で衝突の衝撃が伝達すると、センサ22は、衝撃に起因する検出信号をECU4に向けて発する。検出信号は、積分部40bに入力され、積分値が出力される。積分値は、衝突判定部42bに入力され、しきい値保持部41bに保持されている判定しきい値と、入力された積分値と、を比較して、積分値が判定しきい値を超えたら斜め衝突と判定して判定結果の検知信号「Y」を出力する。
センサ22の判定結果の検知信号「Y」は、衝突事象開始判定部44及びB−ピラー判定部46に送信される。
衝突事象開始判定部44においては、センサ21とセンサ22のうちいずれか一方のセンサ(判定結果延長部430)の判定結果と、判定状態保持部440の判定結果と、衝突事象中判定部45の判定結果と、の3つの判定結果が、衝突事象開始判定本体部441に入力される。
センサ21とセンサ22のうちいずれか一方のセンサ(判定結果延長部430)の判定結果は、検知信号「Y」である。判定状態保持部440の判定結果は、センサ21が時間t0での衝突を既に検知しており、検知信号「Y」である。衝突事象中判定部45の判定結果は検知信号「Y」である。そして、衝突事象開始判定本体部441に入力された状態での検知信号は、一つの検知信号「Y」と二つの検知信号「N」であり、検知信号「N」を出力する。
衝突事象開始判定部44から出力した検知信号「N」は、衝突事象中判定部45及びB−ピラー判定部46に送信される。
衝突事象中判定部45は、時間t0での衝突の予め決められた時間が経過する前に時間t1に到達しており、衝突事象中であると判定し、検知信号「Y」を出力する。
B−ピラー判定部46は、センサ22の判定結果の検知信号「Y」と、衝突事象開始判定部44から出力した検知信号「N」と、が入力される。B−ピラー判定部46は、先の時間t0での衝突時に行った判定結果を保持しており、検知信号「N」を出力する。
衝突事象中判定部45の判定結果の検知信号「N」及びB−ピラー判定部46の判定結果の検知信号「N」は、プリテンショナ作動禁止判定部47に入力される。
プリテンショナ作動禁止判定部47は、入力した二つの検知信号「N」から、判定結果として検知信号「N」を出力する。
プリテンショナ作動禁止判定部47が出力した検知信号「N」は、プリテンショナ起動指示部48に入力する。
プリテンショナ起動指示部48では、上記の時間t0のときと同様に判定し、判定結果の検知信号「N」を出力する。すなわち、時間t0の段階では、プリテンショナ3の作動(起動)を許可しない。
(時間t2)
そして、時間t1を過ぎて、時間t2に到達する。
時間t1より後の時間t2で衝突の衝撃が伝わると、セーフィングセンサ49は、衝撃に起因する検出信号をECU4に向けて発する。検出信号は、積分部40cに入力され、積分値が出力される。積分値は、衝突判定部42cに入力され、しきい値保持部41cに保持されている判定しきい値と、入力された積分値と、を比較して、積分値が判定しきい値を超えたら斜め衝突と判定して判定結果の検知信号「Y」を出力する。
時間t2において、上記の時間t1のときと同様に判定され、プリテンショナ作動禁止判定部47が検知信号「N」を出力する。
プリテンショナ作動禁止判定部47が出力した検知信号「N」は、プリテンショナ起動指示部48の初期判定部480に入力され、上記の時間t1のときと同様に判定され、初期判定部480が検知信号「Y」を出力する。
初期判定部480からの検知信号「Y」は、最終判定部481に入力する。最終判定部481は、初期判定部480からの検知信号と、セーフィングセンサ49での判定結果の検知信号と、が入力する。
時間t2においては、センサ22及びセーフィングセンサ49では検知信号は「Y」を出力している。つまり、時間t2において、最終判定部481には、初期判定部480からの検知信号「Y」と、セーフィングセンサ49での判定結果の検知信号「Y」と、が入力する。この結果、最終判定部481(プリテンショナ起動指示部48)は、プリテンショナ3の作動(起動)を許可する検知信号「Y」を、プリテンショナ3に出力する。
検知信号「Y」が入力したプリテンショナ3は、作動(起動)され、搭乗席SFLの乗員を拘束(移動を規制)して、乗員を保護する。
本形態の乗員保護システムでは、センサ21が斜め衝突と判定した後で、セーフィングセンサ49が斜め衝突と判定した時間t2においてプリテンショナ3を作動(起動)している。すなわち、異なる系の複数のセンサ21,22,49の判定結果から、プリテンショナ3の作動(起動)を決定している。このため、より誤作動が生じなくなるという効果を発揮する。
(後方での斜め衝突)
本形態の乗員保護システムの動作について、車両Cの後席左ドアDRLの後方(左リアタイヤ近傍)に衝突した場合の動作を説明する。本衝突形態の乗員保護システムの各部の判定状態を図10と同様に図11に示した。
時間t0において車両Cに衝突が発生すると、その衝撃は、まず、車両Cを介してセンサ22に、その後、センサ21に、最後にセーフィングセンサ49に伝わる。この衝撃の伝達時間は、衝突部位からの距離に比例するものであり、センサ22にはただちに(時間t0で)、センサ21には時間t0からわずかにおくれて(時間t1で)、セーフィングセンサ49には時間t1からわずかにおくれて(時間t2で)、それぞれ伝わる。
(時間t0)
時間t0で衝突の衝撃が伝わると、センサ22は、衝撃に起因する検出信号をECU4に向けて発する。検出信号は、積分部40bに入力され、積分値が出力される。積分値は、衝突判定部42bに入力され、しきい値保持部41bに保持されている判定しきい値と、入力された積分値と、を比較して、積分値が判定しきい値を超えたら斜め衝突と判定して判定結果「Y」を出力する。
本形態では、まず、時間t0で衝突判定部42bが判定結果「Y」を出力する。この時間t0では、衝突判定部42aでは衝突の判定が完了しておらず、判定結果「Y」が出力されていない(判定結果「N」が出力される)。
本形態では、センサ21とセンサ22のうちいずれか一方のセンサ(判定結果延長部430)が判定結果の検知信号「Y」を出力したら、その検知信号が衝突事象開始判定部44に送信される。
衝突事象開始判定部44では、センサ21とセンサ22のうちいずれか一方のセンサ(判定結果延長部430)の判定結果と、判定状態保持部440の判定結果と、衝突事象中判定部45の判定結果と、の3つの判定結果が、衝突事象開始判定本体部441に入力される。判定状態保持部440の判定結果と衝突事象中判定部45の判定結果は、いずれも反転した検知信号として、衝突事象開始判定本体部441に入力される。
センサ21とセンサ22のうちいずれか一方のセンサ(判定結果延長部430)の判定結果は、検知信号「Y」である。判定状態保持部440の判定結果は、検知信号「N」である。衝突事象中判定部45の判定結果は検知信号「N」である。そして、衝突事象開始判定本体部441に入力された状態での信号は、いずれも検知信号「Y」であり、その斜め衝突が開始したと判定し、検知信号「Y」を出力する。
衝突事象開始判定部44の出力した検知信号「Y」は、衝突事象中判定部45と、B−ピラー判定部46と、に送信される。
衝突事象中判定部45に入力した検知信号「Y」はタイマ部450に入力され、タイマ部450は、予め決められた時間が経過するまで、検知信号「Y」を出力する。タイマ部450が出力した検知信号「Y」は、衝突事象中判定本体部451に入力される。
衝突事象中判定本体部451は、タイマ部450からの検知信号と、センサ21とセンサ22のうちいずれか一方のセンサ(判定結果延長部430)の判定結果の検知信号「Y」(衝突事象開始判定部44に入力される検知信号「Y」)と、が入力される。そして、いずれかの出力信号が検知信号「Y」であるため、検知信号「Y」を出力する。衝突事象中判定部45の検知信号「Y」は、衝突事象開始判定部44とプリテンショナ作動禁止判定部47とに向けて出力される。
B−ピラー判定部46は、センサ22の判定結果の検知信号と、衝突事象開始判定部44(衝突事象開始判定本体部441)の判定結果の検知信号「Y」が入力する。時間t0では、センサ22が衝突を検知しているため、検知信号「Y」を出力する。すなわち、B−ピラー判定部46は、センサ22からの検知信号「Y」と、衝突事象開始判定部44からの検知信号「Y」が入力する。B−ピラー判定部46は、検知信号「Y」を出力する。
プリテンショナ作動禁止判定部47は、衝突事象中判定部45の判定結果の検知信号「Y」と、B−ピラー判定部46の判定結果の検知信号「Y」と、が入力する。プリテンショナ作動禁止判定部47は、B−ピラー判定部46の判定結果の検知信号「Y」が入力しており、プリテンショナ3の作動(起動)の禁止がされると判定して、検知信号「Y」を出力する。プリテンショナ作動禁止判定部47が出力した検知信号「Y」は、プリテンショナ起動指示部48に向けて出力される。
プリテンショナ作動禁止判定部47が出力した検知信号「Y」は、プリテンショナ起動指示部48の初期判定部480に入力する。
初期判定部480は、プリテンショナ作動禁止判定部47が出力した検知信号「Y」が検知信号「N」に反転した状態で入力する。初期判定部480は、プリテンショナ作動禁止判定部47から入力した検知信号「N」と、センサ21とセンサ22のうちいずれか一方のセンサ(判定結果延長部430)の判定結果の検知信号「Y」と、が入力する。そして、初期判定部480は、入力した二つの検知信号「Y」と「N」から、プリテンショナ3の作動を禁止する検知信号「N」を出力する。
初期判定部480からの検知信号「N」は、最終判定部481に入力する。最終判定部481は、初期判定部480からの検知信号と、セーフィングセンサ49での判定結果の検知信号と、が入力する。
時間t0においては、センサ22のみが検知信号「Y」を出力し、センサ21及びセーフィングセンサ49では検知信号は「N」を出力する。時間t0において、最終判定部481には、初期判定部480からの検知信号「N」と、セーフィングセンサ49での判定結果の検知信号「N」と、が入力する。
本形態では、最終判定部481には、二つの検知信号「N」が入力しており、検知信号「N」を出力する。すなわち、時間t0の段階では、プリテンショナ3の作動(起動)を許可しない。
(時間t1)
そして、時間t0を過ぎて、時間t1に到達する。
時間t0より後の時間t1で衝突の衝撃が伝わると、センサ21は、衝撃に起因する検出信号をECU4に向けて発する。検出信号は、積分部40aに入力され、積分値が出力される。積分値は、衝突判定部42aに入力され、しきい値保持部41aに保持されている判定しきい値と、入力された積分値と、を比較して、積分値が判定しきい値を超えたら衝突と判定して判定結果の検知信号「Y」を出力する。
センサ22の判定結果の検知信号「Y」は、衝突事象開始判定部44及びB−ピラー判定部46に送信される。
衝突事象開始判定部44においては、センサ21とセンサ22のうちいずれか一方のセンサ(判定結果延長部430)の判定結果と、判定状態保持部440の判定結果と、衝突事象中判定部45の判定結果と、の3つの判定結果が、衝突事象開始判定本体部441に入力される。
センサ21とセンサ22のうちいずれか一方のセンサ(判定結果延長部430)の判定結果は、検知信号「Y」である。判定状態保持部440の判定結果は、センサ22が時間t0での衝突を既に検知しており、検知信号「Y」である。衝突事象中判定部45の判定結果は検知信号「Y」である。そして、衝突事象開始判定本体部441に入力された状態での検知信号は、一つの検知信号「Y」と二つの検知信号「N」であり、検知信号「N」を出力する。
衝突事象開始判定部44から出力した検知信号「N」は、衝突事象中判定部45及びB−ピラー判定部46に送信される。
衝突事象中判定部45は、時間t0での衝突の予め決められた時間が経過する前に時間t1に到達しており、衝突事象中であると判定し、検知信号「Y」を出力する。
B−ピラー判定部46は、センサ22の判定結果の検知信号「Y」と、衝突事象開始判定部44から出力した検知信号「N」と、が入力される。B−ピラー判定部46は、先の時間t0での衝突時に行った判定結果を保持しており、検知信号「Y」を出力する。
衝突事象中判定部45の判定結果の検知信号「Y」及びB−ピラー判定部46の判定結果の検知信号「Y」は、プリテンショナ作動禁止判定部47に入力される。
プリテンショナ作動禁止判定部47は、入力した二つの検知信号「Y」から、判定結果として検知信号「Y」を出力する。
プリテンショナ作動禁止判定部47が出力した検知信号「Y」は、プリテンショナ起動指示部48に入力する。
プリテンショナ作動禁止判定部47が出力した検知信号「Y」は、プリテンショナ起動指示部48の初期判定部480に入力する。初期判定部480は、プリテンショナ作動禁止判定部47から出力した検知信号「Y」が反転して入力されてなる検知信号「N」と、センサ21とセンサ22のうちいずれか一方のセンサ(判定結果延長部430)の判定結果の検知信号「Y」と、が入力する。そして、初期判定部480は、入力した二つの検知信号「Y」と「N」から、プリテンショナ3の作動(起動)を許可しない検知信号「N」を出力する。
プリテンショナ起動指示部48では、上記の時間t0のときと同様に判定し、判定結果の検知信号「N」を出力する。すなわち、時間t0の段階では、プリテンショナ3の作動(起動)を許可しない。
(時間t2)
そして、時間t1を過ぎて、時間t2に到達する。
時間t1より後の時間t2で衝突の衝撃が伝わると、セーフィングセンサ49は、衝撃に起因する検出信号をECU4に向けて発する。検出信号は、積分部40cに入力され、積分値が出力される。積分値は、衝突判定部42cに入力され、しきい値保持部41cに保持されている判定しきい値と、入力された積分値と、を比較して、積分値が判定しきい値を超えたら衝突と判定して判定結果の検知信号「Y」を出力する。
時間t2において、上記の時間t1のときと同様に判定され、プリテンショナ作動禁止判定部47が検知信号「Y」を出力する。
プリテンショナ作動禁止判定部47が出力した検知信号「Y」は、プリテンショナ起動指示部48の初期判定部480に入力される。そして、上記の時間t1のときと同様に判定され、初期判定部480が検知信号「N」を出力する。
初期判定部480からの検知信号「N」は、最終判定部481に入力する。最終判定部481は、初期判定部480からの検知信号と、セーフィングセンサ49での判定結果の検知信号と、が入力する。
時間t2においては、センサ22及びセーフィングセンサ49では検知信号「Y」を出力している。つまり、時間t2において、最終判定部481には、初期判定部480からの検知信号「N」と、セーフィングセンサ49での判定結果の検知信号「Y」と、が入力する。この結果、最終判定部481(プリテンショナ起動指示部48)は、プリテンショナ3の作動(起動)を許可しない検知信号「N」を、プリテンショナ3に出力する。
上記のように、本形態の乗員保護システムでは、センサ22よりも後方での衝突に対しては、プリテンショナ3の作動(起動)が許可されていないため、不要なプリテンショナ3の作動による不具合の発生が抑えられている。
(センサの検知信号が一時的に低下する衝突)
本形態の乗員保護システムにおいて、センサでの判定が一旦オフになる衝突時の動作について、具体的に説明する。なお、特に言及しない動作等については、上記した衝突時と同様である。本衝突形態の乗員保護システムの各部の判定状態を図10〜11と同様に図12に示した。
本衝突は、図10のときと同様な衝突位置で衝突が生じ、センサ21での衝突の衝撃が、セーフィングセンサ49で衝突の判定が行われるまでに一旦低下して、積分値が判定条件(判定しきい値)を下回る衝突である。
本衝突形態での衝突は、時間t0でセンサ21が斜め衝突と判定し、時間t1でセンサ22が斜め衝突と判定し、時間t2でセンサ21が検知した斜め衝突の積分値が判定しきい値を下回り、時間t3でセーフィングセンサ49が斜め衝突と判定する衝突である。
(時間t1まで)
本衝突形態では、まず、衝突を生じて各センサ21,22が衝突の判定を行う。時間t0〜t1における衝突及びプリテンショナ3の作動(起動)の判定は、上記の斜め衝突時と同様に行われる。
(時間t2)
次に、時間t1を過ぎて、時間t2に到達する。
時間t2では、センサ21での衝突の衝撃が、一旦低下して、積分値が判定条件(判定しきい値)を下回る。すなわち、センサ21の判定結果が検知信号「N」となる。このとき、センサ22の判定結果は、検知信号「Y」の状態が継続される。
時間t2となり、センサ21の判定結果が検知信号「N」となっても、ECU4の衝突事象中判定部45が、時間t0での衝突の予め決められた時間が経過する前に時間t2に到達しており、衝突事象中であると判定し、検知信号「Y」を出力している。
つまり、時間t1時と同様に、衝突及びプリテンショナ3の作動(起動)の判定が行われる状態が維持される。
(時間t3)
次に、時間t2を過ぎて、時間t3に到達する。
時間t3となり、セーフィングセンサ49からの判定結果の検知信号「Y」が出力される。
時間t3においても、上記の時間t2のときと同様に衝突事象中判定部45が判定を行うため、プリテンショナ作動禁止判定部47が検知信号「N」を出力する。
そして、プリテンショナ作動禁止判定部47が出力した検知信号「N」は、プリテンショナ起動指示部48の初期判定部480に入力され、上記の時間t1のときと同様に判定され、初期判定部480が検知信号「Y」を出力する。
初期判定部480からの検知信号「Y」は、最終判定部481に入力する。最終判定部481は、初期判定部480からの検知信号「Y」と、セーフィングセンサ49での判定結果の検知信号「Y」と、が入力する。
この結果、最終判定部481(プリテンショナ起動指示部48)は、プリテンショナ3の作動(起動)を許可する検知信号「Y」を、プリテンショナ3に出力する。
検知信号「Y」が入力したプリテンショナ3は、作動(起動)され、搭乗席SFLの乗員を拘束(移動を規制)して、乗員を保護する。
上記で説明したように、本形態の乗員保護システムは、本衝突形態のように、センサ21の判定結果が一時的に検知信号「N」を示すような(図12中のt2〜t4の状態の)衝突においても、確実にプリテンショナ3を作動することができる。すなわち、誤作動(非作動)が抑えられた乗員保護システムとなっている。
(センサの判定が長時間となる衝突)
本形態の乗員保護システムにおいて、上記の本実施形態の(後方での斜め衝突)においてセンサ22での判定が長時間となる衝突時の動作について、具体的に説明する。なお、特に言及しない動作等については、上記した斜め衝突時と同様である。本衝突形態の乗員保護システムの各部の判定状態を図10〜12と同様に図13に示した。
本衝突は、図11のときと同様な衝突位置で衝突が生じ、上記の本実施形態の(後方での斜め衝突)に、センサ21での衝突の判定が、センサ22での衝突の判定が検知信号「N」に切り替わった後まで継続して上回る衝突である。
本衝突形態での斜め衝突は、衝突が生じた後に、時間t0でセンサ22が衝突と判定し、時間t1でセンサ21が衝突と判定し、時間t2でセーフィングセンサ49が衝突と判定し、時間t3でセンサ22が衝突と判定しなくなり、時間t4で予め決められた衝突が継続していると判定する時間に達し、時間t5でセンサ21が衝突と判定しなくなる衝突である。
(時間t3まで)
本衝突形態では、まず、時間t0〜t3においては、上記の(後方での衝突)時と同様にして、衝突及びプリテンショナ3の作動(起動)の判定が行われる。
(時間t4)
そして、時間t3が経過して時間t4に到達しても、ECU4の衝突事象中判定部45は、予め決められた時間が経過する前に(衝突が継続していると判定している間に)時間t4に到達しているため、衝突事象中判定部45は、衝突事象中であると判定し、検知信号「Y」を出力している。
(時間t5)
そして、時間t4が経過して時間t5に到達しても、ECU4の衝突事象中判定部45のタイマ部450が、予め決められた時間が経過する前に(衝突が収束せずに継続していると判定している間に)時間t5に到達しているため、衝突事象中であると判定し、検知信号「Y」を出力している。本形態では、衝突事象中判定部45が保持している予め決められている時間として、二つのセンサ21,22で衝突の判定を行っている時間が用いられる。
つまり、本形態の乗員保護システムは、後方での衝突が生じても、プリテンショナ3の作動(起動)が禁止されている。
上記で説明したように、本形態の乗員保護システムは、本衝突形態のように、センサ21で衝突が非判定となる前に、センサ22で衝突が非判定となっても、プリテンショナ3の作動が禁止されている。すなわち、誤作動(非作動)が抑えられた乗員保護システムとなっている。
上記したように、本実施形態の乗員保護システムは、センサ21において衝突と判定した衝突で、確実にプリテンショナ3を作動(起動)している。すなわち、プリテンショナ3の誤作動が生じなくなるという効果を発揮する。
この結果、乗員を確実に保護することができるという効果を発揮できる。
[各実施形態の変形形態]
上記の各実施形態は、本発明の乗員保護システムを説明するために、前席左SFLの搭乗席の乗員に対する保護を具体的に説明したものであり、他の搭乗席SFR,SRR,SRLの保護に適用してもよい。
また、上記車両についても、進行方向で搭乗席が2列の車両に限定されるものではなく、3列以上の車両に適用してもよい。
さらに、上記の各形態の乗員保護システムは、斜め衝突時に搭乗席に着席した搭乗者をプリテンショナ3で拘束する時の動作を説明するものであり、プリテンショナ3以外の保護デバイスを搭載していてもよい。車両Cに側方からの衝突が生じたときに乗員を保護するサイドエアバッグ及びカーテンエアバッグを搭載した場合のECU1,4の構成を図14及び図15に示した。
図14は上記の第二実施形態にさらにサイドエアバッグ及びカーテンエアバッグを搭載した形態を、図15は上記の第三実施形態にさらにサイドエアバッグ及びカーテンエアバッグを搭載した形態を、それぞれ示した。両変形形態とも図に示したように、車両CのC−ピラーに組み付けられたサテライトセンサ23も利用する。
サテライトセンサ23からの検知信号は、センサ21,22と同様に、積分部(10d,40d),しきい値保持部(11d,41d),衝突判定部(12d,42d),判定結果延長部(13d,43d)を介して処理され、衝突の判定結果(衝突の判定結果)として出力される。ここで、しきい値保持部(11d,41d)のそれぞれには、衝突の判定に用いられる判定しきい値と同様な判定しきい値が保持されている。
そして、衝突が生じて、積分値が判定しきい値を超えると、衝突と判定して、サイドエアバッグ及びカーテンエアバッグを作動する。
本変形形態では、上記した斜め衝突だけでなく、側方からの衝突においても、乗員の保護を行うことができる効果を発揮する。
さらに、本変形形態では、エアバッグの作動(起動)とプリテンショナ3の作動(起動)とを、同一のセンサ及びECUを用いることから、新たなセンサ等の追加無しに、乗員の保護を行うことができる効果を発揮する。
C:車両
DFR,DFL,DRR,DRL:車両のドア
SFR,SFL,SRR,SRL:搭乗席
BR,BL:B−ピラー
1,4:ECU
10,10a,10b,10c、40,40a,40b,40c:積分部
11,11a,11b,11c、41,41a,41b,41c:しきい値保持部
12,12a,12b,12c、42,42a,42b,42c:衝突判定部
13,13a,13b,13c、43,43a,43b,43c:判定結果延長部
14:先行衝突判定部
15:作動禁止判定部
16,48:プリテンショナ起動指示部
17:プリテンショナ起動最終指示部
19,49:セーフィングセンサ
21,22,23:サテライトセンサ
3:プリテンショナ
44:衝突事象開始判定部
45:衝突事象中判定部
46:B−ピラー判定部
47:プリテンショナ作動禁止判定部

Claims (13)

  1. 車両(C)の一対の側部のうち乗員が搭乗する搭乗席(SFL)に近接した一方の側部であって、該車両の前後方向での位置が該搭乗席よりも前方又は側方の位置に設置された、該車両の幅方向の衝突を検知する第一のセンサ(21)と、
    該一方の側部であって、該車両の前後方向での位置が該第一のセンサの後方の位置に設置された、該車両の幅方向の衝突を検知する第二のセンサ(22)と、
    該搭乗席に設けられ、該搭乗席に搭乗した該乗員が該搭乗席から移動することを規制する移動規制手段(3)と、
    各該センサからの検出信号と判定しきい値とを比較することで衝突の判定を行う衝突判定手段(1)と、
    を有する乗員保護システムであって、
    該第二のセンサの検知信号が該判定しきい値を超えていない状態で、該第一のセンサの検知信号が該判定しきい値を超えたとき衝突と判定し、該移動規制手段を作動させることを特徴とする乗員保護システム。
  2. 前記第一のセンサの検知信号が前記判定しきい値を超えていない状態で、前記第二のセンサの検知信号が前記判定しきい値を超えたときには、前記移動規制手段の作動を禁止する請求項1記載の乗員保護システム。
  3. 前記移動規制手段の作動は、予め決定された移動規制手段禁止時間が経過するまで禁止される請求項2記載の乗員保護システム。
  4. 前記車両の幅方向の衝突を検知し、前記第一のセンサの冗長性を確保するためのセーフィングセンサ(19)をさらに有し、
    さらに、該セーフィングセンサからの検知信号が前記判定しきい値を超えたとき、前記移動規制手段を作動させる請求項1〜3のいずれか1項に記載の乗員保護システム。
  5. 前記第一のセンサは、前記車両のドア内に設置され、前記第二のセンサは、該車両のピラーに設置される請求項1〜4のいずれか1項に記載の乗員保護システム。
  6. 車両の一対の側部のうち乗員が搭乗する搭乗席に近接した一方の側部であって、該車両の前後方向での位置が該搭乗席よりも前方又は側方の位置に設置された、該車両の幅方向の衝突を検知する第一のセンサ(21)と、
    該一方の側部であって、該車両の前後方向での位置が該第一のセンサの後方の位置に設置された、該車両の幅方向の衝突を検知する第二のセンサ(22)と、
    該車両の幅方向の衝突を検知し、該第一のセンサの冗長性を確保するためのセーフィングセンサ(49)と、
    該搭乗席に設けられ、該搭乗席に搭乗した該乗員が該搭乗席から移動することを規制する移動規制手段(3)と、
    各該センサからの検出信号と判定しきい値とを比較することで衝突の判定を行う衝突判定手段(1)と、
    を有する乗員保護システムであって、
    該判定手段は、該第一のセンサ,該第二のセンサの衝突の判定状態を保持する判定状態保持手段(440)を有し、
    該第一のセンサ又は該第二のセンサの検知信号が該判定しきい値を超えたとき、該判定状態保持手段に保持されていた各該センサの該判定状態がいずれも衝突と判定していない状態であり、
    かつ該第二のセンサの検知信号が該判定しきい値を超えていない状態で、該第一のセンサの検知信号が該判定しきい値を超えたとき衝突と判定し、さらに該セーフィングセンサの検知信号が該判定しきい値を超えたとき、該移動規制手段を作動させることを特徴とする乗員保護システム。
  7. 前記判定状態保持手段は、前記第一のセンサ又は前記第二のセンサの検知信号が前記判定しきい値を超えてから、予め決定された第一の時間が経過するまで、該検知信号が検知した衝突が継続しているとして該判定状態を保持する請求項6記載の乗員保護システム。
  8. 前記予め決定された時間は、前記第一のセンサ及び前記第二のセンサが衝突が終了したと判定するまで延長される請求項7記載の乗員保護システム。
  9. 前記第一のセンサ又は前記第二のセンサの検知信号が前記判定しきい値を超えたとき、前記判定状態保持手段に保持されていた各該センサの前記判定状態がいずれも衝突と判定していない状態であり、
    該第一のセンサの検知信号が該判定しきい値を超えていない状態で、該第二のセンサの検知信号が該判定しきい値を超えたときには、前記移動規制手段の作動を禁止する請求項6〜8のいずれか1項に記載の乗員保護システム。
  10. 前記移動規制手段の作動は、予め決定された移動規制手段禁止時間が経過するまで禁止される請求項9記載の乗員保護システム。
  11. 前記移動規制手段禁止時間は、前記第一のセンサ及び前記第二のセンサが斜め衝突が終了したと判定するまでの時間である請求項10記載の乗員保護システム。
  12. 前記判定状態保持手段に保持されていた各前記センサの少なくとも一つの前記判定状態が斜め衝突と判定しているときには、
    前記第一のセンサ又は前記第二のセンサが検知した衝突の判定を禁止する請求項6〜11のいずれか1項に記載の乗員保護システム。
  13. 前記第一のセンサは、前記車両のドア内に設置され、前記第二のセンサは、該車両のピラーに設置される請求項6〜12のいずれか1項に記載の乗員保護システム。
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