JP7000087B2 - 車両の前面衝突検出装置 - Google Patents

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本発明は、車両の前面衝突時に、車両に発生する加速度を加速度センサにより検出し、その加速度の大きさにより、エアバッグ等の乗員拘束装置の作動を制御する前面衝突検出装置に関するものである。
通常、エアバッグ等の乗員拘束装置は、車両に加わる衝撃を加速度センサによって減速度として検出し、その検出された減速度を基に演算値を求め、その演算値を予め設定された閾値と大小比較し、その比較結果に基づいてエアバッグの作動制御を行っている。この種の加速度センサは車両内のフロアトンネル上に取り付けられている場合が多く、この加速度センサをフロア加速度センサという場合がある。
一般に、車両の衝突形態は、衝突の仕方、衝突方向、あるいは衝突対象物の種類によって、前面の全体で衝突するフルラップ衝突、左右のいずれかで前面衝突するオフセット衝突、さらには正面のポール等に衝突するセンター衝突等に分類される。
このうち、フルラップ衝突の場合は、車両の左右サイドメンバで衝突による衝撃を受けるため、衝突後の所定時間内において、フロア加速度センサが取り付けられているフロアトンネル上には多大な減速度を生じるが、フルラップ衝突以外の衝突の際には、そのような衝撃の受け方をしないため、衝突後の所定時間内において、フロアトンネル上にはそれほど大きな減速度が生じない。したがって、フロア加速度センサには、フルラップ衝突以外の衝撃を受けにくいため、1個のフロア加速度センサのみによるエアバッグ等の作動制御は好ましくない。
これを改善するため、特許文献1では、オフセット衝突やセンター衝突に対応するため、フロア加速度センサとは別に、フロア加速度センサに対して右斜め前方と左斜め前方の車両の前部にフロント加速度センサを配設し、このフロント加速度センサのON時に、エアバッグ電子制御装置(ECU)の作動閾値を低い方へ切替え、エアバッグを作動させるようにしている。
図6は特許文献1と同様に車両の前部に加速度センサを配置した従来例であり、(a)は右側オフセット衝突、(b)は左側オフセット衝突、(c)はセンター衝突、(d)はフルラップ衝突の衝突形態をそれぞれ示す。図7は図6に示す各衝突形態における各加速度センサの発生加速度の大きさを示したもので、メインセンサは図6に示すエアバッグ電子制御装置(ECU)1に設けられたメイン加速度センサ6である。サブセンサとして、車両の前部の右側に設けられた右側フロント加速度センサ2と、同じく左側に設けられた左側フロント加速度センサ3と、同じく中央に設けられた中央フロント加速度センサ4とが追加されている。その他、側面衝突検出装置として、右側のサイド加速度センサ7と左側のサイド加速度センサ8とが設けられている。
エアバッグが作動する条件は、図7に示すように、サブセンサ3個の発生加速度を検出して、その発生加速度の大きさから衝突形態を判断し、判断した衝突形態に合わせて判定閾値を変更し、メイン加速度センサ6から検出した加速度が判定閾値を超えたときにはじめて作動するようにしている。
なお、サイド加速度センサ7,8は、近年、側面衝突に関する法規の厳格化により、側面衝突に対応した乗員拘束装置およびサイド加速度センサの装着率が増加してきている。その状態を図6に表している。
特開平10-152014号公報
ところで、特許文献1に示すように、フロント加速度センサを車両の前部に配設すると、複数のフロント加速度センサおよびエアバッグコンピュータ接続用のワイヤーハーネスが必要となり、コスト高となる。しかも、フロント部分の変形が大きい衝突形態の場合、フロント加速度センサが破壊したり、あるいはワイヤハーネスが断線したりして、エアバッグの作動遅れや非作動となる可能性がある。
本発明は、上記に鑑み、サイド加速度センサを利用して前面衝突検出を可能とし、コストの低減を図ることができる前面衝突検出装置の提供を目的とする。
上記目的を達成するために、本発明においては、加速度センサによって衝突時の衝撃を検出する前面衝突検出装置であって、前記加速度センサは、車室内前端よりも後方に設けられ、前記加速度センサは、車体の車幅方向両端付近とその間にそれぞれ配置され、各加速度センサから検出された加速度信号の差分により、車両の衝突形態を判別する制御部が設けられている。
前面衝突検出のために、車室内前端よりも後方に設けられた加速度センサであって、車体の車幅方向で両端付近とその間にそれぞれ配置された複数の加速度センサを利用する。車体の車幅方向両端の加速度センサをサイド加速度センサ、その間の加速度センサをメイン加速度センサとすると、制御部は、各加速度センサから検出された加速度信号の差分値により、車両の衝突形態を判別する。
例えば、図4に示すように、メイン加速度センサの加速度「中」、右側のサイド加速度センサの加速度「中」、左側のサイド加速度センサの加速度「小」を検出した場合、右側オフセット衝突と衝突形態を判別する。メイン加速度センサの加速度「中」、右側のサイド加速度センサの加速度「小」、左側のサイド加速度センサの加速度「中」を検出した場合、左側オフセット衝突と衝突形態を判別する。メイン加速度センサの加速度「大」か「中」、右側のサイド加速度センサの加速度「中」か「小」、左側のサイド加速度センサの加速度「中」か「小」を検出した場合、センター衝突と衝突形態を判別する。さらに、中央の加速度「大」、右側の加速度「大」、左側の加速度「大」を検出した場合、フルラップ衝突と衝突形態を判別する。
制御部は、衝突形態を判別したならば、以後はその衝突形態に応じて作動条件を変更する。作動条件は、例えば、オフセット衝突やセンター衝突の場合、乗員拘束装置の電子制御装置(ECU)の判定閾値を低下させる。フルラップ衝突の場合、上記判定閾値をそのままにする。そして、検出された加速度が閾値を超えるとき、乗員拘束装置を作動させる。検出された加速度が閾値を超えないとき、乗員拘束装置を作動させない。
以上の通り、側面衝突用のサイド加速度センサを前面衝突検出用として使用したので、車両の前部にフロント加速度センサを配置する場合に比べて、フロント加速度センサやワイヤハーネスが不要となりコスト低減が可能となる。しかも、前面衝突を検出する各加速度センサは車室内前端よりも後方に設けられているので、前面衝突時に各加速度センサが破損することを防止することができる。
また、衝突形態の検出は、サイド加速度センサの前後方向での発生加速度の大きさそのものではなく、各加速度センサ同士の差分値で判別しているので、小さな発生加速度でも衝突形態を判別することができ、この判別結果に基づいて、乗員拘束装置の作動条件を変更して最適な作動条件で乗員拘束装置を作動することができる。
本発明の実施形態である車両の前面衝突検出装置の制御ブロック図である。 加速度演算値の差分を使って衝突形態を判別するための前面衝突検出ロジック回路の概要を示し、(a)は全体のロジック回路、(b)は右側オフセット衝突用のロジック回路、(c)は左側オフセット衝突用のロジック回路、(d)はセンター衝突用のロジック回路をそれぞれ示す。 前面衝突検出装置の衝突形態と車両の加速度センサの配置とを示す説明図であり、(a)は右側オフセット衝突、(b)は左側オフセット衝突、(c)はセンター衝突、(d)はフルラップ衝突を示す。 図3に示す各衝突形態における各加速度センサの発生加速度の大きさを表形式で表した図である。 前面衝突検出装置の制御フローチャートである。 従来の前面衝突検出装置の衝突形態と車両の加速度センサの配置とを示す説明図であり、(a)は右側オフセット衝突、(b)は左側オフセット衝突左、(c)はセンター衝突、(d)はフルラップ衝突を示す。 図6に示す各衝突形態における各加速度センサの発生加速度の大きさを表形式で表した図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。なお、図6に示す各構成要素と同一機能部品は同一符号で示す。本実施形態の車両には、加速度センサ6,7,8によって前面衝突時の衝撃を検出する前面衝突検出装置10が設けられている。前記加速度センサ6,7,8は、車室内前端よりも後方に設けられる。この加速度センサ6,7,8は、車幅方向で車体の両端付近とその間にそれぞれ配置される。
車体の車幅方向両端付近に設けられる加速度センサは、サイド加速度センサ7,8であって、少なくとも前後方向の1軸の加速度を検出することができるものを採用する。近年、側面衝突に対応した乗員拘束装置およびサイド加速度センサの装着率が増加してきているので、このサイド加速度センサに前後方向および左右方向の加速度を検出する機能を持たせて利用することができる。このサイド加速度センサ7,8は、前後方向および左右方向の2軸を検出するものを使用する。2軸一体型の加速度センサあるいは1軸づつ別体のサイド加速度センサのいずれを使用してもよい。さらに、1軸検出型のサイド加速度センサであっても、前後・左右方向を1軸で検出することができる角度(例えば45度)で車体フレーム等に搭載することもできる。
サイド加速度センサ7,8は、車両の前面衝突時の衝撃を伝搬する車体フレームまたはこれに接合する部位に配置される。前面衝突はその衝突形態に拘わらず、車体フレームの左右のサイドメンバ2本で衝突による衝撃を受けるため、サイド加速度センサ7,8は、車体フレームの左右のサイドメンバに配置するか、あるいは、この車体フレームに接合されるセンターピラー(Bピラー)に配置するのが望ましいが、その他、フロントピラー(Aピラー)、リアピラー(Cピラー)、さらには、その他のピラーに配置してもよい。さらに、サイド加速度センサ7,8は、フロントドア部やリアドア部に配置してもよい。また、左右のサイド加速度センサ7,8は、車両の前後方向で同じ位置が好ましいが、前後方向にずれた状態で配置されていてもよい。前後方向に位置ずれしたサイド加速度センサの場合、前後の位置関係に応じて検出される加速度を補正することもできる。
この種のサイド加速度センサ7,8は、前面衝突時のセーフィングセンサとしても機能させ、これにより、エアバッグの電子制御装置(ECU)1に搭載されるセーフィングセンサを廃止することもできる。
車体の車幅方向で両サイド加速度センサ7,8の間に配置される加速度センサをメイン加速度センサ6とされる。このメイン加速度センサ6は、エアバッグの電子制御装置(ECU)1に搭載される加速度センサを利用することができる。メイン加速度センサ6は、通常、車室内のフロアトンネルの前方に配置される。このメイン加速度センサ6は、エアバッグ14の電子制御装置(ECU)1と一体であるのが望ましいが、これに限らず、別体に設けてもよい。メイン加速度センサ6は、図3に示すように、サイド加速度センサ7,8よりも前方に配置されるが、これに限定されるものではなく、メイン加速度センサ6とサイド加速度センサ7,8が前後方向で同じレベルに配置する態様、あるいはメイン加速度センサ6をサイド加速度センサ7,8よりも後方に配置する態様であってもよい。
前面衝突検出装置10には、各加速度センサ6,7,8から検出された加速度信号の差分により、車両の衝突形態を判別する制御部13が設けられている。この制御部13は、エアバッグ14等の電子制御装置(ECU)1を利用することができる。この制御部13は、少なくとも各加速度センサ6,7,8から検出された加速度の差分により、車両の衝突形態を判別する衝突形態判別手段15を備えている。さらに、制御部13は、衝突形態判別手段15による判別結果に基づいてエアバッグ14等の作動条件を変更するか否かを判断する作動条件変更手段16と、この作動条件変更手段16の変更指令に基づいて変更した作動条件により、検出された加速度と作動条件とを比較してエアバッグ等の乗員拘束装置14を作動すべきか否かを判別する作動判別手段17とを備えている。
衝突形態判別手段15は、例えば、図3に示すように、車両の前面衝突において、同図(a)のような右側オフセット衝突、同図(b)のような左側オフセット衝突、同図(c)のようなセンター衝突、同図(d)のようなフルラップ衝突を判別する。例えば、同図(a)の右側オフセット衝突の場合、メイン加速度センサ6から加速度(あるいは減速度、以下同じ)が「中」、右側のサイド加速度センサ7から「中」、左側のサイド加速度センサ8から「小」の加速度信号が入力されたとき、その差分に基づいて右側でのオフセット衝突と判定する。
同様に、同図(b)の左側オフセット衝突の場合、例えば、メイン加速度センサ6から「中」、右側のサイド加速度センサ7から「小」、左側のサイド加速度センサ8から「中」の信号が入力されたとき、その差分値に基づいて左側でのオフセット衝突と判定する。
さらに、同図(c)のセンター衝突の場合、例えば、メイン加速度センサ6から「大または中」、両サイド加速度センサ7,8から「中または小」の信号が入力されたとき、その差分に基づいてセンター衝突と判定する。
また、同図(d)のフルラップ衝突の場合、メイン加速度センサ6、両サイド加速度センサ7,8から同じ大きさの加速度信号が入力されたとき、フルラップ衝突と判定する。
この衝突形態判別手段15の判別結果は、作動条件変更手段16に入力される。作動条件変更手段16では、その衝突形態に応じて作動条件を変更する(維持する場合も含む)。例えば、オフセット衝突やセンター衝突の場合、乗員拘束装置14を作動させる判定閾値を所定量低下させる。オフセット衝突の場合とセンター衝突の場合とで、低下させる閾値(所定量)がそれぞれ設定される。フルラップ衝突の場合、乗員拘束装置14を作動させる判定閾値はそのまま維持する。
作動判別手段17では、変更または維持した判定閾値に基づいて、乗員拘束装置14を作動させる加速度に到達しているか否かを判別する。この場合、メイン加速度センサ6から入力された加速度が上記の判定閾値を超えるか否かを判断し、その加速度が判定閾値を超えている場合、乗員拘束装置14を作動させ、超えていない場合は乗員拘束装置14を非作動とする。
なお、作動条件変更手段16において、上述のように、判定閾値を変更する例を示したが、これに限らず、判定閾値を維持してメイン加速度センサ6から入力された加速度に所定率を乗算して増幅させるようにすることが作動条件の変更手段となる手法も採用することができる。
図2に制御部13のロジック回路であり、加速度演算値の差分を使って衝突形態を判別するための前面衝突検出ロジック回路の概要を示す。同図(a)は全体のロジック回路であり、メイン加速度センサ6からの入力回路、右側オフセット衝突用のロジック回路、左側オフセット衝突用のロジック回路、センター衝突用のロジック回路、セーフィングセンサからの入力回路に基づいて前面衝突用乗員拘束装置14を作動させる回路構成となっている。
図2(b)は右側オフセット衝突用のロジック回路であり、右側のサイド加速度センサ7と左側のサイド加速度センサ8とからの加速度の差分が所定量(α)あればH信号を出力し、メイン加速度センサ6からの加速度信号とのAND条件(同図(a)参照)でON信号を出力し、右側オフセット衝突の衝突形態を判別する回路構成となっている。
図2(c)は左側オフセット衝突用のロジック回路であり、左側のサイド加速度センサ8と右側のサイド加速度センサ7とからの加速度の差分が所定量(β)あればH信号を出力し、メイン加速度センサ6からの加速度信号とのAND条件(同図(a)参照)でON信号を出力し、左側のオフセット衝突の衝突形態を判別する回路構成となっている。
図2(d)はセンター衝突用のロジック回路であり、上2段のロジック回路はNOT回路であり、左右のサイド加速度センサ7,8からの加速度の差分が所定量(α)(β)以下であり、下2段のロジック回路はメイン加速度センサ6と左右のサイド加速度センサ7,8の加速度の差分が所定量(γ)(δ)以上であればH信号を出力し、これらのAND条件でH信号を出力し、さらにメイン加速度センサ6からの加速度信号とのAND条件(同図(a)参照)でON信号を出力し、センター衝突の衝突形態を判別する回路構成となっている。
乗員拘束装置14は、エアバッグ装置やプリテンショナ付きシートベルト装置等が例示でき、制御部13の作動判別手段17からのON信号により駆動回路(図示略)を介して乗員拘束装置14が作動する。本実施形態ではエアバッグ装置を例示する。
本実施形態における前面衝突検出装置10の制御を図5のフローチャートに基づいて説明する。前面衝突検出装置10では、サイド加速度センサ7,8および中央のメイン加速度センサ6から常時加速度信号を制御部13に入力している。制御部13では、まず、右側のサイド加速度センサ7の発生加速度が左側のサイド加速度センサ8の発生加速度よりも所定量大きいか否かを判断する(S1)。すなわち、両サイド加速度センサ7,8からの発生加速度の差分を算出し、その差分が所定量(α)以上か否かを判断する。衝突形態判別手段15では、右側の発生加速度と左側の発生加速度との差分が所定量(α)大きいと、右側オフセット衝突と判別し、その判別結果に従い、作動条件変更手段16が乗員拘束装置14の作動判定閾値を所定量低下させる。作動判別手段17は、低下した判定閾値に基づいて、メイン加速度センサ6から検出された加速度と比較し、乗員拘束装置14を作動させるか否かを決定する(S2)。
衝突形態判別手段15では、右側のサイド加速度センサ7からの加速度が左側のサイド加速度センサ8の発生加速度に対して所定量に達していない場合(S1:NO)、次に、左側のサイド加速度センサ8の発生加速度が右側のサイド加速度センサ7の発生加速度よりも所定量大きいか否かを判断する(S3)。衝突形態判別手段15では、左側の発生加速度と右側の発生加速度との差分が所定量(β)よりも大きいとき、左側オフセット衝突と判別する。作動条件変更手段16は、その判別結果に基づいて乗員拘束装置14の作動判定閾値を所定量低下させる。作動判別手段17は、低下した判定閾値に基づいて、メイン加速度センサ6から検出した加速度と比較した上で、乗員拘束装置14を作動させるか否かを決定する(S4)。
衝突形態判別手段15では、左側のサイド加速度センサ8の発生加速度が右側のサイド加速度センサ7の発生加速度よりも所定量に達していない場合(S3:NO)、次に、メイン加速度センサ6の発生加速度が左右のサイド加速度センサ7,8の発生加速度よりも所定量大きいか否かを判断する(S5)。衝突形態判別手段15では、メイン加速度センサ6の発生加速度と左右の発生加速度との差分が所定量よりも大きいとき、センター衝突と判別する。作動条件変更手段16は、その判別結果に基づいて乗員拘束装置14の作動判定閾値を所定量低下させる。作動判別手段17は、低下した判定閾値に基づいて乗員拘束装置14を作動させるか否かを決定する(S6)。
さらに、衝突形態判別手段15では、左右のサイド加速度センサ7,8およびメイン加速度センサ6の発生加速度が同じ場合(S7:YES)、フルラップ衝突であると判別する。作動条件変更手段16は、その判別結果に基づいて乗員拘束装置14の作動判定閾値をそのままにする。作動判別手段17は、その判定閾値に基づいて乗員拘束装置14を作動させるか否かを決定する(S8)。
このように、本実施形態では、側面衝突用のサイド加速度センサ7,8を前面衝突検出用として使用し、側面衝突用加速度センサと兼用することができ、コスト低減が可能となる。また、衝突形態で検出する特徴量は、サイド加速度センサ7,8の前後方向での発生加速度の大きさそのものではなく、各加速度センサ同士の差分値で判別している。この点が特徴的な構成の一つである。
前面衝突検出装置において、メイン加速度センサに対してサブとなる加速度センサは、特許文献1に示すように、基本的に衝突時の発生加速度が大きくなるように、衝突物に近い位置に配置するという考え方がある。特に、中型車や大型車では、オフセット衝突、センター衝突の発生加速度はフロント部が主であり、車室内に搭載された加速度センサでは、衝突の発生加速度が小さく検出できない、あるいは検出が遅くなる。
これに対して、軽自動車や小型車では、オフセット衝突、センター衝突時の車両回転や車両変形が大きく、車室内に搭載された加速度センサの発生加速度も大きく検出することができる。したがって、この種の軽自動車あるいは小型車では、車室内に搭載された加速度センサ6,7,8でも十分に前面衝突形態を判別することができ、有効である。
しかも、一般的に、加速度センサは衝突時の発生加速度の大きさを検出するように使用されるが、本実施形態では、複数の加速度センサ6,7,8の発生加速度の差分を使用しており、その差分が大きくなる、車両回転や車両変形が大きい軽自動車や小型車では、特に有効な衝突形態判別手段として使用することができる。
以上の実施形態で説明したように、側面衝突用のサイド加速度センサを前面衝突検出用として使用したので、車両の前部にフロント加速度センサを配置する場合に比べて、フロント加速度センサやワイヤハーネスが不要となりコスト低減が可能となる。しかも、前面衝突を検出する各加速度センサは車室内前端よりも後方に設けられているので、前面衝突時に各加速度センサが破損することを防止することができる。
また、衝突形態の検出は、サイド加速度センサの前後方向での発生加速度の大きさそのものではなく、各加速度センサ同士の差分で判別しているので、小さな発生加速度でも衝突形態を判別することができ、この判別結果に基づいて、乗員拘束装置の作動条件を変更して最適な作動条件で乗員拘束装置を作動することができる。
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲内で多くの修正・変更を加えることができるのは勿論である。例えば、メイン加速度センサは、上記実施形態のごとく、車体の車幅方向の中央に位置するフロアトンネルに取り付けられるものに限定されず、その取付位置は両サイド加速度センサの間ならば、特に限定されるものではない。
1 エアバッグ電子制御装置(ECU)
2 右側フロント加速度センサ
3 左側フロント加速度センサ
4 中央フロント加速度センサ
6 メイン加速度センサ
7 右側のサイド加速度センサ
8 左側のサイド加速度センサ
10 前面衝突検出装置
13 制御部
14 エアバッグ等の乗員拘束装置
15 衝突形態判別手段
16 作動条件変更手段
17 作動判別手段

Claims (2)

  1. 加速度センサによって衝突時の衝撃を検出する車両の前面衝突検出装置であって、
    前記加速度センサは、車室内前端よりも後方に設けられ、
    前記加速度センサは、車体の車幅方向両端付近とその間にそれぞれ配置され、
    各加速度センサから検出された加速度信号の差分により、車両の衝突形態を判別する制御部が設けられ、前記制御部は、オフセット衝突あるいはセンター衝突と判別したとき、乗員拘束装置を作動させる判定閾値を所定量低下させ、フルラップ衝突と判別したとき、前記判定閾値をそのまま維持し、変更または維持された判定閾値に基づいて乗員拘束装置を作動させるか否かを決定することを特徴とする車両の前面衝突検出装置。
  2. 前記制御部は、車幅方向両端付近の2つのサイド加速度センサの加速度信号の差分に基づいてオフセット衝突を判別し、前記2つのサイド加速度センサの加速度信号の差分および前記サイド加速度センサの間に配置されたメイン加速度センサの加速度信号と前記2つのサイド加速度センサの加速度信号との差分に基づいてセンター衝突を判別する、請求項1に記載の車両の前面衝突検出装置。
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