JP2014112221A - 発音機構における打撃部材のための駆動制御装置 - Google Patents

発音機構における打撃部材のための駆動制御装置 Download PDF

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    • G10FAUTOMATIC MUSICAL INSTRUMENTS
    • G10F1/00Automatic musical instruments
    • G10F1/02Pianofortes with keyboard

Abstract

【課題】発音タイミングのずれを伴うことなく弱音化を伴う自動演奏を実行可能なアコースティック楽器を提供する。
【解決手段】打撃部材(ハンマー)による打撃に応じて振動音を発生するのに適した発音体(弦)を備えた発音機構(例えばピアノ)を演奏データに従って自動演奏する。該演奏データは、打撃部材によって発音体が打撃されるべきタイミングを特定するための打撃データ(ノートオンイベント)、当該打撃の強さを示すベロシティデータ、弱音化を制御するための弱音化データ(ソフトペダルデータ)を含む。制御部は、打撃データによって特定される打撃タイミングで前記打撃部材によって前記発音体が打撃されるように、前記打撃部材の駆動開始タイミングを前記ベロシティデータに従って決定し、かつ、前記弱音化データに応じて前記駆動開始タイミングを早めるように制御する。
【選択図】図4

Description

本発明は、発音機構における打撃部材のための駆動制御装置において、弱音化をシミュレートすることに関し、例えば、自動演奏機構を備えたピアノ、チェレスタ、グロッケンシュピール等の自動演奏楽器に関し、より詳しくは自動演奏楽器が備える打撃部材(例えば、ハンマー)の駆動制御に関する。
演奏データに従い自動演奏を行うアコースティック楽器として、例えば自動演奏ピアノがある。自動演奏ピアノは一般的に、通常のピアノが備えるハンマーを駆動する駆動機構と、駆動機構によるハンマーの駆動を制御する制御装置を備えている。自動演奏ピアノの制御装置は、打弦される弦の音高、打弦のタイミングおよび打弦の強さを示す演奏データに従い、各弦に応じて設けられたハンマーを駆動するように駆動機構の動作を制御する。その結果、自動演奏ピアノによる楽曲の自動演奏が行われる。
ピアノのように、ハンマーによる打撃を受けて振動し特定の音を発する発音体(ピアノの場合は弦)を備える楽器のあるものは、弱音化の機構を備えている。
例えば、ピアノの多くは弱音化の機構としてソフトペダル機構を備えている。なお、グランド型ピアノが備える弱音化の機構においてペダルの踏み込みに伴いハンマー機構全体が弦に対して通常右方向にシフトすることから、当業者によっては、この弱音化の機構をシフトペダル等と呼称する場合もある。本願では、便宜上、ピアノが備える弱音化の機構(シフトペダル機構と呼ばれるものを含む)をソフトペダル機構という呼称で統一し、ソフトペダル機構が備えるペダルをソフトペダルという呼称で統一する。
グランド型ピアノの場合、ソフトペダル機構が備えるソフトペダルが踏み込まれた状態で打鍵が行われると、ハンマーの位置が弦の延伸方向に対し直角方向にずれるように移動した状態でハンマーによる打弦が行われる。その際、ソフトペダルを踏み込まない状態で打鍵された場合と比較し、1つのハンマーにより打弦される弦の数が減少するか、もしくは打弦の際に弦に当たるハンマーの位置が端に寄ることになる。その結果、ピアノから発せられる音が一般的に聴者にとってソフトな印象のものとなる。
また、アップライト型ピアノの場合、ソフトペダルが踏み込まれた状態で打鍵が行われると、ハンマーの位置が通常よりも弦に近付いた状態からハンマーの回動が開始され、打弦が行われる。その際、ソフトペダルを踏み込まない通常状態で打鍵された場合と比較し、ハンマーの速度が遅い状態で弦に当たることになる。その結果、ピアノから発せられる音が小さくなる。
自動演奏ピアノを用いて、ソフトペダルの踏み込みの有無もしくはソフトペダルの踏み込みの深さを示すデータ(以下、「弱音化データ」と呼ぶ)を伴う演奏データに従い、弱音化を伴う楽曲の自動演奏を行わせる技術がある。例えば、特許文献1に記載の自動演奏ピアノにおいては、打鍵を指示するオンイベントが発生した時点でソフトペダルの踏み込みの有無を示すソフトペダルイベント情報がオンを示す場合、打鍵強度情報の変換が行われ、変換後の打鍵強度情報に従い鍵の駆動が行われる。その結果、ソフトペダル機構を駆動させることなく、弱音効果の付された自動演奏が行われる。
特開平5−289657号公報
上述の特許文献1に記載の自動演奏ピアノによる場合、演奏データにより打鍵が指示されたタイミングで弱音化データにより弱音化の指示が行われている場合、打鍵強度情報の変換により、鍵を介してハンマーを駆動する鍵ソレノイドに入力される平均電力が低減される。その結果、打弦強度情報の変換が行われない場合と比較し、ハンマーによる打弦時の速度が遅くなり、打弦された弦から弱い音が発せられることになる。
上記のように単に打鍵強度情報を変換し、ハンマーを駆動する駆動力を小さくすることにより弱音化が行われた場合、ハンマーの駆動開始タイミングは変更されず、ハンマーの移動速度が遅くなるため、ハンマーが弦を打弦するタイミングが遅れることになる。図9は、単純な打鍵強度情報の変換により弱音化が行われた場合に、打弦タイミングがずれる様子を示したグラフである。図9の横軸は鍵ソレノイドによる押鍵の開始タイミングからの経過時間を示し、図9の縦軸は押鍵の深さを示している。なお、鍵ソレノイドによる押鍵が行われると、押鍵された鍵に接するハンマーが駆動され弦に向かい移動する。従って、押鍵の深さはハンマーと弦との距離に比例する。
図9中、(a)の特性は弱音化が行われない場合における押鍵開始タイミングから打弦タイミングまでの押鍵の深さの時間的な変化を示し、図9中、(b)の特性は弱音化が行われる場合における押鍵開始タイミングから打弦タイミングまでの押鍵の深さの時間的な変化を示している。図9のこれらのグラフが示すように、弱音化が行われる場合の打弦タイミングT2は、弱音化が行われない場合の打弦時タイミングT1よりも遅れることになる。
本発明は、上記の事情に鑑み、発音タイミングのずれを伴うことなく、弱音化を適切にシミュレートすることができるようにすることを目的とする。
上述した課題を解決するために、本発明は、発音機構における打撃部材のための駆動制御装置を提案するものであり、前記発音機構は前記打撃部材による打撃に応じて振動音を発生するのに適した発音体を備えており、前記駆動制御装置は、前記打撃部材によって前記発音体が打撃されるべきタイミングを特定するための打撃データと、当該打撃の強さを示すベロシティデータと、弱音化を制御するための弱音化データとを含む演奏データを受信するのに適した受信部と、前記打撃データによって特定されるタイミングで前記打撃部材によって前記発音体が打撃されるように、前記打撃部材の駆動開始タイミングを前記ベロシティデータに従って決定し、かつ、前記弱音化データに応じて前記駆動開始タイミングを早めるように制御する制御部とを備える。
打撃の強さを示すベロシティデータは、強い打撃ほど前記打撃部材による打撃速度を速くするようなデータである。すなわち、より速い打撃速度に応じて、打撃部材は、発音体をより強く打撃し、発生される振動音の音量をより大きくする。本発明によれば、前記打撃データによって特定される打撃タイミングで前記打撃部材が前記発音体を打撃するように、前記打撃部材の駆動開始タイミングを前記ベロシティデータに従って決定することにより、特定の打撃時点に関して、ベロシティデータが示している打撃がより弱いほど打撃部材の駆動開始タイミングが相対的に早められ、逆により強いほど打撃部材の駆動開始タイミングが相対的に遅くされる。これにより、ベロシティデータの値にかかわりなく、打撃データによって特定された打撃タイミングで発音体が打撃されることになり、かつ、ベロシティデータの値に応じた音量制御がなされる。加えて、本発明によれば、ベロシティデータに従って決定される打撃部材の駆動開始タイミングを、弱音化データに応じて早めるように制御する。すなわち、より弱くするときほど、打撃部材の駆動開始タイミングを早め、打撃部材にゆっくりとした打撃軌道を描かせるように制御し、もって、弱音化データに応じた弱音化制御を実現する。これにより、弱音化データの値にかかわりなく、打撃データによって特定された打撃タイミングで発音体が打撃されることになり、かつ、弱音化データの値に応じた弱音化制御がなされる。従って、発音タイミングのずれを伴うことなく、弱音化を適切にシミュレートすることができる。
このように、本発明によれば、弱音化の有無若しくは程度にかかわらず、打撃データにより指示されたタイミングにおいて発音体が打撃される。従って、本発明に係る駆動制御装置をピアノのようなアコースティック楽器における自動演奏に適用した場合、該アコースティック楽器により、正確な発音タイミングで、弱音化を伴う自動演奏を行うことができる。なお、本発明に係る駆動制御装置をピアノに適用する場合は、前記発音体はピアノの弦であり、前記打撃部材は、鍵押圧に応じて駆動される打弦用のハンマーである。
一例として、前記制御部は、前記打撃の強さを示す前記ベロシティデータを、前記弱音化データに応じて前記打撃を弱くするように変更し、変更されたベロシティデータに従って、前記打撃データによって特定される打撃タイミングで前記打撃部材によって前記発音体が打撃されるように、前記打撃部材の時間対移動位置の軌道を作成するようにしてよい。この場合、ベロシティデータに基づく打撃速度そのものが、弱音化データに応じて制御されることになる。
別の例として、前記制御部は、前記打撃の強さを示す前記ベロシティデータを、前記弱音化データに応じて前記打撃を弱くするように変更し、変更されたベロシティデータに従って、前記打撃データによって特定されるタイミングで前記打撃部材によって前記発音体が打撃されるように、前記打撃部材の時間対移動位置の軌道を作成するようにしてよい。この場合、発音体を打撃するときの打撃速度はベロシティデータによって設定された打撃速度であるが、該ベロシティデータによって設定された打撃速度に到達するまでの加速度が、弱音化データに応じて設定されることになる。
また、本発明は、上述の駆動制御装置と、複数の前記発音体と、前記複数の前記発音体の対応する前記発音体を打撃するように構成された複数の前記打撃部材と、前記制御部の制御に従って前記複数の打撃部材を個別に駆動するように構成された駆動機構とを備える自動演奏楽器を提案する。
このような自動演奏楽器によっても、正確なタイミングで弱音化を伴う自動演奏が行われる。
本発明によれば、発音タイミングのずれを伴うことなく弱音化を伴う自動演奏が行われる。
本発明の一実施形態にかかる自動演奏ピアノの構成を示した図である。 本発明の一実施形態にかかるコントロールユニットの構成を示した図である。 自動演奏を指示する演奏データの構成を示した図である。 本発明の一実施形態にかかる制御部が行う処理の流れを示した図である。 本発明の一実施形態にかかる制御部が用いるソフトペダルログデータの構成を示した図である。 本発明の一実施形態にかかる制御部がベロシティ値の変換に用いる変換式を示したグラフである。 本発明の一実施形態にかかる制御部が用いる軌道データを示したグラフである。 本発明の一実施形態の一変形例にかかる制御部が用いる軌道データを示したグラフである。 従来技術にかかる弱音化が行われた自動演奏において打弦タイミングがずれる様子を示したグラフである。
[実施形態]
図1は、本発明の一実施形態にかかる自動演奏ピアノ1の構成を、自動演奏ピアノ1の側方から見た状態で示した図である。自動演奏ピアノ1は演奏データに従い鍵ソレノイドにより鍵を駆動することにより自動演奏を行う。その構成は、後述する鍵ソレノイドの駆動制御に関する部分を除き、既存の一般的な自動演奏ピアノの構成と同様である。従って、以下に自動演奏ピアノ1が備える構成のうち本願発明に関連する部分を中心に説明する。
自動演奏ピアノ1は、通常のピアノが備える構成と同様の構成として、棚板10の上に配置された複数の鍵11、複数の鍵11の各々に応じて設けられ、対応する鍵11の押下に伴い回動する複数のハンマー12、複数の鍵11の各々に応じて1乃至3本設けられ、対応する鍵11の押下に伴い回動するハンマー12により打撃されて振動し、所定の音高の音を発する発音体である複数の弦13、複数の鍵11の各々に応じて設けられ、対応する鍵11に応じた弦13に対し上から下へと付勢され、対応する鍵11の押下に伴い弦13から離間される複数のダンパー14を備えている。すなわち、ピアノ1は、打撃部材と、該打撃部材による打撃に応じて振動音を発生するのに適した発音体とを備える発音機構を有しており、ハンマー12が該打撃部材に相当し、弦13が該発音体に相当する。
また、自動演奏ピアノ1は、自動演奏機能を実現するための構成として、複数の鍵11の各々に応じて設けられ、対応する鍵11の演奏者から見て奥側の端部を下方から上方に押し上げることにより鍵11を駆動する複数の鍵ソレノイド15、複数の鍵11の各々に応じて設けられ、対応する鍵11の上下方向の位置、すなわち押鍵の深さを計測する複数の鍵センサ16、複数の鍵ソレノイド15の各々に対し鍵11を現在位置から目標位置に目標時間で移動させるために要するデューティ比に応じた通電幅のPWM(Pulse Width Modulation)信号を入力することにより鍵ソレノイド15による鍵11の駆動を制御するコントロールユニット17を備えている。本発明に係る打撃部材のための駆動制御装置(すなわちハンマー駆動制御装置)は、主に、鍵ソレノイド15とコントロールユニット17とで構成される。
図2は、コントロールユニット17の構成を示した図である。コントロールユニット17は、制御部172に対し各種処理を指示するコンピュータプログラムを示すプログラムデータや音楽演奏の指示を行う演奏データ等の各種データを記憶する記憶部171、コントロールユニット17の他の構成部の動作を制御する制御部172、基準時刻からの経過時間を継続的に計測し現在時刻を示す時刻データを生成する計時部173、制御部172の指示に応じたデューティ比のPWM信号を生成し制御部172の指示に応じた鍵ソレノイド15に対し生成したPWM信号を出力するPWM信号生成部174、複数の鍵センサ16の各々から入力される鍵11の位置を示すアナログデータである鍵位置データをデジタルデータに変換するAD(Analog to Digital)変換部175、ユーザがコントロールユニット17に対し自動音楽演奏の開始および終了の指示等を与えるために行う操作に応じて所定のデータを生成する操作部176を備えている。制御部172は、マイクロプロセッサ若しくはコンピュータで構成される。
なお、本実施形態において、記憶部171から読み出された演奏データを制御部172において受信する構成が、演奏データを受信するのに適した受信部として機能する。演奏データを受信するのに適した受信部は、これに限らず、外部からリアルタイムに供給される演奏データを受信するように構成されていてもよい。また、各鍵11に対応して個別に設けられた鍵ソレノイド15は、演奏データに基づく選択に従って対応する鍵11を押鍵駆動することにより該鍵に対応するハンマー12を駆動するように構成された駆動機構である。また、制御部172、計時部173、PWM信号生成部174およびAD変換部175は、鍵センサ16とともに、駆動機構である鍵ソレノイド15の動作を制御する制御部を構成する。
図3は、記憶部171に記憶されている演奏データの構成を模式的に示した図である。演奏データは、例えばMIDI(Musical Instrument Digital Interface)規格のSMF(Standard MIDI File)フォーマットに従ったデータであり、発音されるべき楽音の高さ、その楽音の発音が開始されるべきタイミング(ノートオン)、その楽音の発音の強さ(ベロシティ)、発音されている楽音の止音(ノートオフ)のタイミング等を示すことにより、自動演奏機能を備えた楽器に対し演奏を指示する。また、本実施形態において使用される演奏データには、ソフトペダルの踏み込みの深さを示すデータ(ソフトペダルデータ)が、弱音化データとして含まれている。また、演奏データに含まれるノートオンイベントデータが、打撃部材(ハンマー12)によって発音体(弦13)が打撃されるべきタイミングを特定するための打撃データである。また、ノートオンイベントデータ中に含まれるベロシティデータが当該打撃の強さを示すデータである。
図3に例示のデータのうち、第1行目のデータ(コントロールチェンジイベントデータ)はソフトペダルデータであり、その第1パラメータがソフトペダルデータであることを示し、第2パラメータがソフトペダルの踏み込みの深さを示すデータ(つまり、弱音化を制御するための弱音化データ)である。以下、このソフトペダルの踏み込みの深さを示すデータを「ソフトレベル」と呼ぶ。なお、ソフトレベルの値は0〜127のいずれかの整数で示され、その数値が0の場合、ソフトペダルの踏み込みが行われておらず、その数値が大きい程、踏み込みの深さが深い(弱音化の程度が大きい)ことを示す。
図3に例示のデータのうち、第2行目のデータは楽音の発音を指示するデータ(ノートオンイベントデータ)であり、第1パラメータが発音すべき音の音高(ノート番号)を示し、第2パラメータが発音の際の楽音音量の大きさ(すなわちハンマーによる打撃の強さ若しくは打撃速度)を示すベロシティデータである。ノートオンイベントデータの第1パラメータは0〜127のいずれかの整数で示され、その数値が大きい程、高い音高の楽音を示す。また、ノートオンイベントデータの第2パラメータ(ベロシティデータ)は0〜127の整数で示され、その数値(ベロシティ値)は発音音量の大きさ(打撃の強さ)を示す。ベロシティ値が0の場合、発音音量0(消音)を指示し、ベロシティ値が大きい程、大きな音量で楽音を発音することを指示する。
図3に例示のデータのうち、第3行目のデータは現在発音されている楽音の止音を指示するデータ(ノートオフイベントデータ)であり、第1パラメータが止音すべき音の音高を示す。また、第2パラメータは表情表現に利用されることもあるが、通常は既定値0であり、利用されない。なお、図3に示されるコントロールチェンジイベントデータ(その1つとしてのソフトペダルデータ)、ノートオンイベントデータおよびノートオフイベントデータは、イベントデータと総称される。
図3に示す演奏データに含まれるイベントデータの各々は、デルタタイムと呼ばれるデータを含んでいる。このデルタタイムは、各イベントデータに従った処理が行われるべきタイミングを、直前のイベントデータに従った処理が行われるべきタイミングからの経過時間により示すデータである。なお、デルタタイムの数値は相対的な時間を示し、それだけでは例えば楽曲の開始タイミングからの絶対的な時間は特定できない。そのため、演奏データには、図3に示したデータの他に、四分音符の長さに応じたデルタタイムを示す時間単位データと、四分音符の長さをマイクロ秒単位で示すテンポデータが含まれている。イベントデータに含まれるデルタタイムは、これらの時間単位データおよびテンポデータに従い絶対的な時間に換算されて用いられ得る。
図4は、コントロールユニット17の制御部172が演奏データに従い鍵ソレノイド15の動作を制御するために行う処理の流れを示した図である。制御部172は、記憶部171から演奏データを読み出して受信し、演奏データに含まれる複数のイベントデータを先頭から順に1つずつ選択する(S001)。制御部172はそのように順次選択するイベントデータの各々に関し、まずイベントデータの種類を判定する(S002)。
ステップS002の判定において、イベントデータがソフトペダルデータであると判定した場合(S002;「1」)、制御部172はそのソフトペダルデータの内容を示すデータをソフトペダルログデータに追加する(S101)。
図5は、ソフトペダルログデータの構成を示した図である。ソフトペダルログデータは、過去にステップS002においてソフトペダルデータと判定されたイベントデータの各々に応じたデータレコードの集まりであり、データフィールドとして「タイミング」と「ソフトレベル」を含んでいる。「タイミング」は、ソフトペダルデータに含まれるデルタタイムを、それ以前にステップS001において選択したイベントデータのデルタタイムの累積値に加算した後、時間単位データおよびテンポデータに照らして楽曲の開始タイミングからの絶対時間に算出した値を示す。「ソフトレベル」はソフトペダルデータの第2パラメータを示す。このソフトペダルログデータは、以下に説明するノートオンイベントデータに応じた鍵11を介したハンマー12の駆動において、行われるべき弱音化の程度を特定するために用いられる。
弱音化の程度を特定するためには、楽曲の開始タイミングからの全てのソフトペダルログデータを必要とするわけではない。従って、制御部172は、不要となったソフトペダルデータをソフトペダルログデータ(図5)から破棄してよい(S102)。なお、記憶部171の記憶容量に余裕がある場合には、不要となったソフトペダルデータは必ずしも破棄されなくてもよい。
ステップS002の判定において、イベントデータがノートオンイベントデータであると判定した場合(S002;「2」)、制御部172はソフトペダルログデータ(図5)を参照し、そのノートオンイベントデータのデルタタイムが示すタイミングにおける弱音化の程度を示す数値を特定する(S201)。
より具体的には、制御部172はまず、ノートオンイベントデータに含まれるデルタタイムを楽曲の開始時からの絶対時間に換算する。このように換算された絶対時間は、ノートオンイベントデータの第1パラメータにより示される音高の弦13がハンマー12により打撃されるべきタイミング、すなわち楽音の発音開始タイミングを示す。続いて、制御部172はソフトペダルログデータに含まれるデータレコードのうち、「タイミング」に示される時間が、発音開始タイミングの直前であるデータレコードを検索し、検索したデータレコードの「ソフトレベル」が示す数値を、そのノートオンイベントデータに従う打弦における弱音化の程度を示す数値として特定する。
続いて、制御部172は予め記憶部171に記憶されている変換式に従い、ノートオンイベントデータの第2パラメータにより示されるベロシティデータの値を、上記ソフトレベル(弱音化データ)の値に応じて、変換(又は変更)する(S202)。図6は、制御部172がステップS202におけるベロシティ値の変換において用いる変換式の内容を例示したグラフである。図6において、横軸は変換前のベロシティデータの値を示し、縦軸は変換後のベロシティ値を示している。ソフトレベルの値が0の場合、変換前のベロシティ値と変換後のベロシティ値は同じ値をとり、結果としてベロシティ値の変更は行われない。一方、ソフトレベルの値が1以上の場合、変換後のベロシティ値は変換前のベロシティ値よりも小さい値となり、その減少の程度はソフトレベルの値が大きい程、大きい。
続いて、制御部172はステップS202において特定した変換後のベロシティ値に応じた軌道データを生成する(S203)。軌道データとは、楽音の発音開始タイミング(弦13が打撃されるべきタイミング)を基準(つまり到達目標)とし、ノートオンイベントデータに従う打鍵における押鍵の深さの時間的な変化を示すデータである(換言すれば、駆動されるハンマー12の時間対移動位置の軌道)。図7は、例として、変換後のベロシティ値が「80」の場合と「68」の場合における軌道データを示したグラフである。図7において、横軸は楽曲の開始タイミングからの経過時間を示し、縦軸は押鍵の深さを示している。
制御部172は、以下の規則に従い軌道データを生成する。
(a)如何なるベロシティ値の場合でも、ノートオンイベントデータのデルタタイムにより示される発音開始タイミングにおいて鍵11がエンド位置(一番深く押鍵した状態における鍵11の位置)に達するようにする。つまり、如何なるベロシティ値の場合でも、ノートオンイベントデータ(打撃データ)によって特定される打撃タイミングでハンマー12によって弦13が打撃されるようにする。
(b)鍵11がレスト位置(押鍵しない状態における鍵11の位置)からエンド位置に移動するまでの間の速度が一定となるようにする。つまり、ステップS202で変換したベロシティ値に従う一定の打撃速度でハンマー12を駆動する。換言すれば、鍵11の移動速度は、制御部172に記憶されているベロシティカーブに従い特定される速度(つまり変換後のベロシティ値に対応する速度)となるようにする。なお、ベロシティ値が大きい程、発音開始タイミングにおける鍵11の速度は速くなる。
制御部172が上記の規則に従い生成する軌道データに従う場合、変換後のベロシティ値が大きい程、鍵11の駆動開始タイミング(つまり、ハンマー12の駆動開始タイミング)が遅く、変換後のベロシティ値が小さい程、鍵11の駆動開始タイミング(つまり、ハンマー12の駆動開始タイミング)が早くなる。例えば図7に示される例では、ベロシティ「80」における駆動開始タイミングS1よりもベロシティ「68」における駆動開始タイミングS2の方が早い。なお、既に述べたように、鍵11の押鍵が行われると、押鍵された鍵11に接するハンマー12が駆動され弦13に向かい移動する。従って、押鍵の深さはハンマーと弦との距離に比例する。従って、押鍵の深さの時間的変化を示す軌道データは、打弦に伴うハンマー12と弦13との間の距離の時間的変化、つまりハンマー12の時間対移動位置の軌道(本願において「ハンマー軌道」という)を示すデータでもある。
上述したステップS203による処理の要点は、ノートオンイベントデータ(打撃データ)のデルタタイムによって特定される打撃タイミング(発音開始タイミング)でハンマー12によって弦13が打撃されるように、ハンマー12の駆動開始タイミングをベロシティデータ(変換前の)に従って決定し、かつ、弱音化データ(ソフトレベル)の値に応じて前記駆動開始タイミングを早めるように制御することである。こうして、ハンマー12の駆動開始タイミングが早められることに伴い、ハンマー軌道の傾き(時間対移動位置)はゆるやかなものとなり、打撃速度が小さくなることにより、弱音化がなされる。
ステップS203において軌道データを生成した後、制御部172は、十分に短い所定時間間隔で、生成した軌道データにより示される鍵11の駆動開始タイミング(つまり、ハンマー12の駆動開始タイミング)が到来したか否かの判定を行う(S204)。ステップS204の判定において、駆動開始タイミングがまだ到来していないと判定した場合(S204;「No」)、制御部172は引き続き、所定時間間隔でステップS204の判定を繰り返す。
一方、ステップS204の判定において、駆動開始タイミングが到来したと判定した場合(S204;「Yes」)、制御部172はノートオンイベントデータの第1パラメータにより示される音高の鍵11が軌道データに従った移動を行うように、その移動速度等に応じたデューティ比のPWM信号を順次生成し、その鍵11に対応する鍵ソレノイド15に対し生成したPWM信号を出力するようにPWM信号生成部174に対し指示を与える。PWM信号生成部174は制御部172の指示に従いPWM信号を生成し、指示された鍵ソレノイド15に対し生成したPWM信号を出力する。PWM信号生成部174からのPWM信号の入力を受けて、鍵ソレノイド15による鍵11の駆動が行われる(S205)。
ステップS205において、制御部172はAD変換部175を介して鍵センサ16から入力される位置データにより示される鍵11の位置が、軌道データにより示される位置と一致しているか否かを継続的に監視し、それらの位置にずれがある場合にはそのずれを解消する方向に、PWM信号生成部174に対し生成を指示するPWM信号のデューティ比を調整する。それにより、鍵ソレノイド15により駆動される鍵11が概ね軌道データに従い移動することになる。その結果、ノートオンイベントデータにより示される発音開始タイミングにおいて、弦13に対するハンマー12による打弦が行われる。また、その際、打弦時におけるハンマー12の速度はソフトペダルログデータにより示されるその時点における弱音化の程度に応じて変換されたベロシティ値に応じた速度となる。
ステップS002の判定において、イベントデータがノートオフイベントデータであると判定した場合(S002;「3」)、制御部172はまず、ノートオフイベントデータに含まれるデルタタイムを楽曲の開始タイミングからの絶対時間に換算する。このように換算された絶対時間は、ノートオフイベントデータの第1パラメータにより示される音高の弦13の音が止音されるべきタイミング、すなわち楽音の止音タイミングを示す。その後、制御部172は、十分に短い所定時間間隔で、止音タイミングが到来したか否かの判定を行う(S301)。ステップS301の判定において、止音タイミングがまだ到来していないと判定した場合(S301;「No」)、制御部172は引き続き、所定時間間隔でステップS301の判定を繰り返す。
一方、ステップS301の判定において、止音タイミングが到来したと判定した場合(S301;「Yes」)、制御部172はノートオフイベントデータの第1パラメータにより示される音高の鍵11を駆動していた鍵ソレノイド15に対するPWM信号の出力の停止をPWM信号生成部174に対し指示する。PWM信号生成部174は制御部172に指示された鍵ソレノイド15に対するPWM信号の出力を停止する(S302)。PWM信号生成部174からのPWM信号の入力が途絶えると、鍵ソレノイド15の鍵11に対する応力が無くなり、鍵11は自重やハンマー12にかかる重力等に従いレスト位置に移動する。鍵11の移動に伴い、その鍵11に対応するダンパー14が弦13に対し押し付けられ、弦13の振動が停止する。その結果、ノートオフイベントデータに従った止音が完了する。
上述のように、自動演奏ピアノ1によれば、弱音化データに従い打弦におけるハンマー軌道が変更された場合であっても、ハンマー12による弦13の打弦のタイミングがノートオンイベントデータにより示される発音開始タイミングと一致するように、制御部172により鍵ソレノイド15の鍵11を介したハンマー12の駆動の動作の制御が行われる。その結果、弱音化データに従い弱音化の伴う自動演奏が行われる場合であっても、楽曲を構成する楽音が正確なタイミングで発音される。
[変形例]
上述した実施形態は本発明の一具体例であって、本発明はその技術的思想の範囲内において様々に変形可能である。以下にそれらの変形の例を示す。
上述した実施形態においては、弱音化データに従い打弦の強さを示すベロシティ値の変換が行われる際、図6に示すように、変換前のベロシティ値と変換後のベロシティ値が一次関数に従う関係であるものとしたが、ベロシティの変換規則はこれに限られず、弱音化データにより弱音化の指示がある場合、弱音化の指示がない場合と比較し、同じ変換前のベロシティ値に対しより小さい変換後のベロシティ値が与えられる限り、如何なる変換規則が採用されてもよい。また、変換後のベロシティ値の特定は、制御部172が算出式に従い演算により特定する構成に限られず、例えば変換前のベロシティ値と変換後のベロシティ値の対応を示す変換表形式のデータに従い制御部172がベロシティ値の変換を行うなど、他の構成が採用されてもよい。
また、上述した実施形態においては、弱音化データに従い打弦の強さを示すベロシティ値の変換が行われ、変換後のベロシティ値に応じた軌道データが生成される構成が採用されている。弱音化データに従う弱音化に応じて打弦に伴う軌道データを異ならせる方法はベロシティ値の変換を介したものに限られず、例えば弱音化データに応じた軌道データを直接導出する構成が採用されてもよい。
図8は、ノートオンイベントデータに含まれるベロシティデータと、ソフトペダルデータに示されるソフトレベルの値とに応じた軌道データを、加速度制御して作成する一例を示すグラフである。図8に示す5本のグラフは、いずれもベロシティデータの値「80」に対応した軌道データである。そして、5本のカーブは各々、異なるソフトレベルの値「0」、「32」、「64」、「96」、「127」に対応する軌道データを示している。
図8において、横軸に示す100ミリ秒の時間位置が発音開始タイミング(打撃タイミング)である。発音開始タイミング(打撃タイミング)における鍵の速度は、ソフトレベルの値が異なっていても同一で、いずれもベロシティ「80」に応じた値である200ミリメートル/秒である。また、各々の軌道データにおいて、駆動開始タイミングにおける初期速度がソフトレベルの値に従って定められ、かつ、駆動開始タイミングから発音開始タイミングに至るまでの間の加速度はそれぞれ略一定であるが、その加速度の値はソフトレベルの値に応じて異なる値をとる。すなわち、ソフトレベルの値が大きいほど、初期速度が小さく且つ加速度が大きく、よって、目標打撃速度(ベロシティ値)に到達するまでの時間が長い。従って、駆動開始タイミングから発音開始タイミングまでの時間(以下、「押鍵時間」という)はソフトレベルの値に応じて増加する。例えば、ソフトレベルの値「127」の場合の押鍵時間がソフトレベルの値「0」の場合の押鍵時間の2倍となるように、ソフトレベルの各値に対応する加速度が決定され、該加速度とベロシティデータが示す目標打撃速度との組み合わせにより、軌道データが作成される。
例えば、0〜127のベロシティの値および0〜127のソフトレベルの値の組み合わせの全てに関し図8に示したものと同様の規則に従い生成された軌道データを予め記憶部171に記憶しておき、制御部172によって受信した演奏データに含まれるベロシティデータおよびソフトペダルデータとの組み合わせに応じた1つの軌道データを記憶部171から読み出して用いる構成が採用されてもよいし、ベロシティデータとソフトペダルデータとが与えられれば特定される関数式のデータを記憶部171に記憶しておき、制御部172がそのデータに従い関数式を特定し、ベロシティデータとソフトペダルデータとを変数として該関数式を演算することにより軌道データを生成する構成が採用されてもよい。
このような変形例においては、図4のステップS202におけるベロシティ値の変換処理は不要となり、ノートオンイベントデータに含まれるベロシティデータに示されるベロシティ値と、ステップS201において特定されたソフトレベルの値に応じた軌道データが、ステップS203において直接、特定されることになる。
図8に示したものと同様の規則に従い生成された軌道データに従い鍵11の駆動が行われる場合、打弦のタイミングにおけるハンマー12の速度はソフトレベルの値の如何にかかわらず一定であり、従って発音される音の大きさはほぼ同一となる。しかしながら、ソフトレベルの値が大きい程、大きな加速度でハンマー12が弦13にアプローチする結果、いわゆる「指付け打鍵」と呼ばれる丁寧なタッチの打鍵が再現され、聴者にとってよりソフトな印象を与える音色の音が発音される。
この変形例においても、軌道データに示される押鍵時間はソフトレベルの値に応じて異なるが、制御部172により打弦のタイミングがノートオンイベントデータにより示される発音開始タイミングと一致するように鍵ソレノイド15による鍵11の駆動の動作が制御されるため、自動演奏ピアノ1により行われる自動演奏において、楽曲に含まれる楽音の発音開始タイミングが弱音化によりずれる、といった不都合は生じない。
また、上述した実施形態において、弱音化データは弱音化の有無に加え、弱音化の程度を示すデータである構成が採用されている。これに代えて、弱音化データは弱音化の有無のみを示すデータとする構成が採用されてもよい。具体的には、例えばソフトペダルデータが示すソフトレベルの値が0の場合は弱音化が行われないことを意味し、ソフトレベルの値が0以外の場合は弱音化が行われることを意味するものとし、ソフトレベルの値が1〜127のいずれであっても同じベロシティの値に対しては同じ軌道データを用いる、といった構成が採用されてもよい。
また、上述した実施形態において、演奏データは予め記憶部171に記憶されている構成が採用されているが、例えばコントロールユニット17が外部の記憶媒体に記憶されている演奏データを読み出す読み出し手段を備え、記憶媒体から読み出すことによりコントロールユニット17が演奏データを受信する(取得する)構成や、コントロールユニット17がネットワークを介して外部の装置からデータを受信する受信手段を備え、外部の装置から受信することによりコントロールユニット17が演奏データを受信する(取得する)構成など、自動演奏ピアノ1が演奏データを受信する(取得する)受信部としてはいずれの構成が採用されてもよい。
また、上述した実施形態において、自動演奏ピアノ1はグランド型の自動演奏ピアノであるものとしたが、アップライト型の自動演奏ピアノが採用されてもよい。また、本発明にかかる自動演奏機構を備えるアコースティック楽器はピアノに限られない。すなわち、演奏データに従い駆動されるハンマーにより打撃される発音体を備えるアコースティック楽器であれば、チェレスタ、グロッケンシュピール等の自動演奏楽器のいずれにおいて本発明が適用されてもよい。
また、上述した実施形態において、演奏データに含まれる弱音化データはソフトペダルの踏み込みの有無もしくはその深さを示すデータであるものとしたが、弱音化データはソフトペダルに関するものに限られず、弱音化を指示するデータであればどのようなデータであってもよい。
また、上述した実施形態において、ソフトペダルデータに含まれるデルタタイムは、楽曲の開始時からの絶対時間に換算された後、ソフトペダルログデータ(図5)のデータフィールド「タイミング」に記憶される構成としているが、ソフトペダルデータが含むデルタタイムをそのままソフトペダルログデータに記録し、制御部172がデルタタイムの累計を行うことにより、各ソフトペダルデータが示すイベントの発生のタイミングを算出する構成としてもよい。
なお、上述した実施形態およびその変形例の説明において用いた具体的な動作のフロー、数値、グラフ、データ等はあくまで一例であって、他に様々な動作のフロー、数値、グラフ、データ等が本発明において採用可能である。
1…自動演奏ピアノ、10…棚板、11…鍵、12…ハンマー、13…弦、14…ダンパー、15…鍵ソレノイド、16…鍵センサ、17…コントロールユニット、171…記憶部、172…制御部、173…計時部、174…PWM信号生成部、175…AD変換部、176…操作部

Claims (7)

  1. 打撃部材による打撃に応じて振動音を発生するのに適した発音体を備える発音機構における前記打撃部材のための駆動制御装置であって、
    前記打撃部材によって前記発音体が打撃されるべきタイミングを特定するための打撃データと、当該打撃の強さを示すベロシティデータと、弱音化を制御するための弱音化データとを含む演奏データを受信するのに適した受信部と、
    前記打撃データによって特定されるタイミングで前記打撃部材によって前記発音体が打撃されるように、前記打撃部材の駆動開始タイミングを前記ベロシティデータに従って決定し、かつ、前記弱音化データに応じて前記駆動開始タイミングを早めるように制御する制御部と
    を備える駆動制御装置。
  2. 前記制御部は、前記打撃の強さを示す前記ベロシティデータを、前記弱音化データに応じて前記打撃を弱くするように変更し、変更されたベロシティデータに従って、前記打撃データによって特定されるタイミングで前記打撃部材によって前記発音体が打撃されるように、前記打撃部材の時間対移動位置の軌道を作成する
    請求項1に記載の駆動制御装置。
  3. 前記制御部は、前記弱音化データに応じた加速度で前記打撃部材の駆動が制御され、かつ、前記打撃データによって特定されるタイミングにおいて前記ベロシティデータに従う強さで前記打撃部材によって前記発音体が打撃されるように、前記打撃部材の時間対移動位置の軌道を作成する
    請求項1に記載の駆動制御装置。
  4. 前記発音体は楽器の弦であり、
    前記打撃部材は、前記弦を打撃するためのハンマーである
    請求項1乃至3のいずれか1項に記載の駆動制御装置。
  5. 請求項1乃至4のいずれか1項に記載の駆動制御装置と、
    複数の前記発音体と、
    前記複数の前記発音体の対応する前記発音体を打撃するように構成された複数の前記打撃部材と、
    前記制御部の制御に従って前記複数の打撃部材を個別に駆動するように構成された駆動機構と
    を備える自動演奏楽器。
  6. 打撃部材による打撃に応じて振動音を発生するのに適した発音体を備える発音機構における前記打撃部材の駆動を制御するためにコンピュータが実行する方法であって、
    前記打撃部材によって前記発音体が打撃されるべきタイミングを特定するための打撃データと、当該打撃の強さを示すベロシティデータと、弱音化を制御するための弱音化データとを含む演奏データを受信するステップと、
    前記打撃データによって特定されるタイミングで前記打撃部材によって前記発音体が打撃されるように、前記打撃部材の駆動開始タイミングを前記ベロシティデータに従って決定し、かつ、前記弱音化データに応じて前記駆動開始タイミングを早めるように制御するステップと
    を備える方法。
  7. 打撃部材による打撃に応じて振動音を発生するのに適した発音体を備える発音機構における前記打撃部材の駆動を制御するためにコンピュータのプロセッサが実行可能なプログラムを持続的に記録するコンピュータ読み取り可能な記録媒体であって、
    前記プログラムは、前記プロセッサに
    前記打撃部材によって前記発音体が打撃されるべきタイミングを特定するための打撃データと、当該打撃の強さを示すベロシティデータと、弱音化を制御するための弱音化データとを含む演奏データを受信する処理と、
    前記打撃データによって特定されるタイミングで前記打撃部材によって前記発音体が打撃されるように、前記打撃部材の駆動開始タイミングを前記ベロシティデータに従って決定し、かつ、前記弱音化データに応じて前記駆動開始タイミングを早めるように制御する処理と
    を実行させるためのプログラムである
    記録媒体。
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