JP5754421B2 - 鍵盤楽器 - Google Patents

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Description

本発明は、自動演奏情報に基づいて自動演奏を行う自動演奏ピアノや鍵を駆動する電子楽器等の鍵盤楽器に関する。
従来、特許文献1、2に示されるように、自動演奏情報に基づいて自動演奏を行う鍵盤楽器が知られている。この種の楽器では例えば、自動演奏情報に従って鍵をソレノイドでサーボ駆動し、鍵がアクション部材を介してハンマを駆動して、ハンマが弦を打撃する。
その際、自動演奏情報に基づく鍵の目標軌道を生成すると共に、鍵の位置や速度を検出して、その検出値に基づいて鍵の目標軌道をフィードバック補正することで、リアルタイムに鍵の挙動を制御している。
特許第2890557号公報 特開2004−294772号公報
しかしながら、最終的に弦を打撃する部材はハンマであるので、ハンマの挙動が適切であることが本来重要である。ところが、生ピアノのアクション機構においては、鍵とハンマとは、常に間接的に当接関係となっているわけではなく、押離鍵の態様によっては両者が間接的に摺動関係になったり分離関係になったりする。
例えば、強押鍵時には早い段階で両者が分離関係になることがある。また、連打や変則的な押鍵操作の場合は、両者が一時的に逆方向に揺動することもある。さらに、アクション機構の状態は、環境変化や経年変化等によって変わり、押離鍵の態様に対するハンマの挙動も変化し得る。
そのため、鍵の動作を検出してそれに基づき鍵の目標軌道をフィードバック補正するだけでは、ハンマの挙動を適切に制御することができない。従って、自動演奏においてハンマの動作が意図したものとならず、発音が不正確になるおそれがあるという問題があった。
本発明は上記従来技術の問題を解決するためになされたものであり、その目的は、自動演奏においてハンマの動作を適切にすることができる鍵盤楽器を提供することにある。
上記目的を達成するために本発明の請求項1の鍵盤楽器は、鍵の押下操作により少なくとも1つの介在部品を介してハンマを駆動し、且つ、押離鍵行程において前記鍵及び前記介在部品が前記ハンマに対して直接または間接的に当接関係となると共に分離関係ともなり得る鍵盤楽器であって、前記鍵、前記少なくとも1つの介在部品及び前記ハンマのうちの所定の部品(10、25、21〜23)を押鍵方向に対応する方向に駆動するアクチュエータ(50、51)と、前記鍵の動作目標値を規定する自動演奏情報に基づく自動演奏中に前記ハンマの動作を検出して連続量として出力するハンマ検出手段(62)と、前記自動演奏情報に基づく自動演奏中に前記鍵の動作を検出して連続量として出力する鍵検出手段と、前記自動演奏情報に基づいて、時間進行に応じた前記鍵の目標軌道(rx、rv)を生成する軌道生成手段(301)と、前記ハンマ検出手段の出力から、押離鍵行程を複数に分けたフェーズのうち現在のフェーズを特定するフェーズ特定手段(303)と、前記ハンマ検出手段の出力と前記鍵検出手段の出力のそれぞれが前記フェーズ特定手段により特定されたフェーズに応じた寄与度で寄与するように、フィードバック信号を生成するフィードバック信号生成手段(401)と、前記軌道生成手段により生成された目標軌道と、前記フィードバック信号生成手段により生成されたフィードバック信号とに基づいて、前記アクチュエータをサーボ制御して自動演奏を行わせる制御手段(402)とを有することを特徴とする。
好ましくは、前記フィードバック信号生成手段は、前記フィードバック信号を生成する際、前記ハンマ検出手段の出力を、前記特定されたフェーズに応じて前記鍵の動作に関する値に変換する第1の変換手段(411)を有する(請求項2)。
好ましくは、前記制御手段は、前記目標軌道と前記フィードバック信号とに基づいて前記鍵を駆動制御するための鍵駆動用制御信号を生成し、前記制御手段はさらに、前記特定されたフェーズに応じて、前記生成した鍵駆動用制御信号を、前記所定の部品を駆動制御するための部品駆動用制御信号に変換する第2の変換手段(412)を有する(請求項3)。
上記目的を達成するために本発明の請求項の鍵盤楽器は、鍵の押下操作により少なくとも1つの介在部品を介してハンマを駆動し、且つ、押離鍵行程において前記鍵及び前記介在部品が前記ハンマに対して直接または間接的に当接関係となると共に分離関係ともなり得る鍵盤楽器であって、前記鍵を押鍵方向に駆動するアクチュエータ(50)と、前記ハンマの動作目標値を規定する自動演奏情報に基づく自動演奏中に前記ハンマの動作を検出して連続量として出力するハンマ検出手段(62)と、前記自動演奏情報に基づいて、時間進行に応じた前記ハンマの目標軌道(rxH、rvH)を出力する軌道出力手段(301)と、前記ハンマ検出手段の出力に基づいてフィードバック信号を生成するフィードバック信号生成手段(401)と、前記ハンマ検出手段の出力から、押離鍵行程を複数に分けたフェーズのうち現在のフェーズを特定するフェーズ特定手段と、前記軌道出力手段により出力された目標軌道と、前記フィードバック信号生成手段により生成されたフィードバック信号とに基づいて、前記アクチュエータをサーボ制御して自動演奏を行わせる制御手段(402)とを有し、前記制御手段は、前記目標軌道と前記フィードバック信号とに基づいて前記ハンマを駆動制御するためのハンマ駆動用制御信号を生成し、前記制御手段はさらに、前記フェーズ特定手段により特定されたフェーズに応じて、前記生成したハンマ駆動用制御信号を、前記鍵を駆動制御するための制御信号に変換する変換手段を有することを特徴とする。
なお、上記括弧内の符号は例示である。
本発明によれば、自動演奏においてハンマの動作を適切にすることができる。
請求項2によれば、ハンマの検出結果を鍵の次元で処理することが可能になる。
請求項3によれば、駆動する部品が鍵とは異なっていても、部品駆動用制御信号の出力の前段階までは鍵の次元で信号を処理することが可能となる。
本発明の第1の実施の形態に係る鍵盤楽器としての自動演奏ピアノの機械的構成および電気的構成の関係を説明する図である。 同自動演奏ピアノの主要部の電気的構成を示すブロック図である。 自動演奏ピアノにおける自動演奏を行うための制御機構を簡素化して示したブロック図である。 鍵及びハンマの動作と押離鍵のフェーズとの関係を説明する図である。 自動演奏ピアノにおける自動演奏を行うための詳細な制御機構を示すブロック図である。 第2の実施の形態において自動演奏ピアノにおける自動演奏を行うための詳細な制御機構を示すブロック図である。
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
(第1の実施の形態)
図1は、本発明の第1の実施の形態に係る鍵盤楽器としての自動演奏ピアノの機械的構成および電気的構成の関係を説明する図である。図2は、同自動演奏ピアノの主要部の電気的構成を示すブロック図である。
この自動演奏ピアノ1は、グランドピアノとして構成され、演奏操作がなされる鍵10が複数配列された鍵盤を有する。
図2に示すように、自動演奏ピアノ1は、バスにより互いに接続されたコントローラ110、ディスクドライブ120、操作パネル130、電子音発生部140、PWM(Pulse Width Modulation)信号発生部150、A/D変換部161、162、および通信I/F170を有する。さらに、PWM信号発生部150に接続されたソレノイド50、A/D変換部161に接続された鍵センサ61、およびA/D変換部162に接続されたハンマセンサ62を有する。PWM信号発生部150、A/D変換部161、162、ソレノイド50、鍵センサ61、ハンマセンサ62は、それぞれ、各鍵10に対応して設けられる。
コントローラ110は、CPU111、ROM112およびRAM113を有する。コントローラ110は、ROM112に記憶されている制御プログラムや制御データに基づいて、自動演奏ピアノ1の各部を制御する。この例においては、コントローラ110は、制御プログラムの実行により、図1に示すようにモーションコントローラ300およびサーボコントローラ400の各機能を実現する。なお、これらの各機能の一部または全部をソフトウェアではなくハードウェアにより実現してもよい。
ディスクドライブ120は、記録媒体に記録された各種データを読み出し、読み出したデータをコントローラ110に出力する。このデータとしては、楽曲データ(自動演奏情報)、制御プログラムなどがある。データの取得ルートは問わない。
操作パネル130は、液晶ディスプレイなどの表示画面、および表示画面の表面部分にはタッチセンサなどの操作部を有するタッチパネルである。この表示画面には、コントローラ110の制御により、各種動作モードの設定などを行う設定画面、楽譜などの各種情報が表示される。
電子音発生部140は、コントローラ110の制御により電子的な楽音を発生させる装置である。電子音発生部140は、例えば、コントローラ110の制御により電子的な楽音を示すオーディオ信号を生成する音源、およびそのオーディオ信号を放音するスピーカなどを有する。この電子音発生部140は、後述するハンマ25が弦40を打撃することによる発音以外に音を発生させたい場合、例えば、自動演奏におけるピアノ音以外での伴奏の発音、消音モード(ハンマ25の打弦を阻止するモード)などにおけるピアノ音の発音などに用いられる。
PWM信号発生部150は、コントローラ110の制御により、PWM形式の駆動電流をソレノイド50に供給する。ソレノイド50は、PWM信号発生部150から供給される駆動電流によりプランジャが動作し、鍵10を駆動する。ソレノイド50のプランジャが上昇して鍵10の後端部を突き上げ駆動することで鍵10が押鍵動作をし、プランジャが下降することで鍵10が離鍵動作をする。
具体的には、ソレノイド50は、演奏者から見て各鍵10の奥側の後端側下方に配置されている。このソレノイド50は、プランジャを上昇させて鍵10の後端を突き上げると、鍵10がバランスピンPを中心に回動して鍵10の前端側が押し下げられ、鍵10が押鍵動作をする。この押鍵動作に連動してアクションメカニズム20が作動し、ダンパ30が弦40から離れるとともに、ハンマ25が回動して弦40を打撃して発音する。その後プランジャが下降すると鍵10の前端側が押し上げられ、鍵10が離鍵動作をする。
ここでは、ソレノイド50により鍵10が駆動された場合を説明したが、演奏者が鍵10を演奏操作して駆動することにより、鍵10が押鍵動作、離鍵動作を行った場合においても同様である。すなわち、押鍵動作、離鍵動作のための鍵10の駆動を行うのが、ソレノイド50であるか演奏者であるかの違いだけである。
アクションメカニズム20において、鍵10とハンマ25との間には、サポート本体21、レペティションレバー22、ジャック23等の各種の介在部品が介在する。鍵10の手動または自動の押下操作により介在部品を介してハンマ25が駆動されて、ハンマ25が弦40を打撃することで発音する。ところで、アクションメカニズム20はグランドピアノのものと基本的に同じ構成であるので、押離鍵行程においては、鍵10及び介在部品がハンマ25に対して直接または間接的に当接関係となると共に分離関係ともなり得る。
鍵センサ61は、鍵10の位置を連続的に検出し、検出結果に応じた検出信号を出力する。鍵センサ61は、例えば、発光ダイオード、発光ダイオードの光を受光し受光量に応じた検出信号を出力する光センサ、および鍵10の押鍵量に応じて受光センサへの受光量を変化させる遮光板を有する。A/D変換部161は、鍵センサ61から出力されるアナログ信号である検出信号をデジタル信号に変換した鍵位置検出データをコントローラ110に出力し、コントローラ110に鍵10の押鍵量ないし位置を認識させる。
ハンマセンサ62は、ハンマ25の位置を連続的に検出し、その検出結果に応じた検出信号を出力する。ハンマセンサ62の構成は鍵センサ61と同様である。A/D変換部162は、ハンマセンサ62から出力されるアナログ信号である検出信号をデジタル信号に変換したハンマ検出データをコントローラ110に出力し、コントローラ110にハンマ25による弦40の動作量ないし位置を認識させる。
通信I/F(インターフェイス)170は、無線、有線などにより他の装置と通信を行うインターフェイスである。各種データ、制御プログラムについては、ディスクドライブ120を用いて取得するだけでなく通信I/F170を用いて、他の装置から受信することにより、コントローラ110に取得させてもよい。
図3は、自動演奏ピアノ1における自動演奏を行うための制御機構を簡素化して示したブロック図である。制御機構には、主に、フィードバック信号生成部401、制御部402、軌道生成部301、フェーズ特定部303が含まれる。
フェーズ特定部303は、図4で詳細に説明するが、自動演奏情報に基づく自動演奏中に、押離鍵行程を鍵10及びハンマ25の運動形態と互いの関連度に応じて複数に分けたフェーズのうち現在のフェーズを、ハンマセンサ62の出力等に基づいて特定する。フェーズ特定部303がフェーズを特定する際には、少なくともハンマセンサ62の出力を参照するが、併せて鍵センサ61の出力を参照してもよい。特定されたフェーズの情報は、軌道生成部301のほか、フィードバック信号生成部401内の第1の変換部411、制御部402内の第2の変換部412に供給される。
軌道生成部301は、鍵10及び/またはハンマ25の動作目標値を規定する情報を含んだ自動演奏情報から、特定されたフェーズに応じて、時間進行に応じた鍵10の目標軌道(鍵位置目標指示値rx、鍵速度目標指示値rv)を生成し、それを制御部402に供給する。自動演奏情報はMIDIデータ等で構成されるが、それに限られず、軌道データを含む構成であればよい。
アクチュエータ51は、鍵10、ハンマ25、またはアクションメカニズム20における介在部品(サポート本体21、レペティションレバー22、ジャック23等)のうちの所定の部品を被駆動部品として、押鍵方向に対応する方向に駆動する。第1の実施の形態では、被駆動部品として鍵10を例示し、アクチュエータ51として、ソレノイド50を例示している。
鍵センサ61、ハンマセンサ62は、上述したように、自動演奏情報に基づく自動演奏中に鍵10、ハンマ25の動作を検出して連続量として出力し、フィードバック信号生成部401に供給する。
フィードバック信号生成部401は、少なくともハンマセンサ62の出力に基づいて、特定されたフェーズに応じたフィードバック信号(鍵位置値yx、鍵速度値yv)を生成する。その際、併せて鍵センサ61の出力に基づいてフィードバック信号を生成するようにしてもよい。フィードバック信号が生成される際、第1の変換部411は、ハンマセンサ62の出力を、特定されたフェーズに応じて鍵10の動作に関する値(鍵10の次元)に変換(写像)する。
制御部402は、軌道生成部301により生成された目標軌道と、フィードバック信号生成部401により生成されたフィードバック信号とに基づいて、アクチュエータ51をサーボ制御して自動演奏を行わせる。その際、第2の変換部412に供給される入力信号と第2の変換部412から出力されてアクチュエータ51に供給されるべき出力信号とが、同一の部品に関する値の次元となっていない場合は、同一の次元にするための変換(写像)を第2の変換部412が行う。その変換は、特定されたフェーズに応じてなされる。
例えば、入力信号がハンマ25の次元のハンマ駆動用制御信号で、被駆動部品が鍵10である場合は、第2の変換部412は、ハンマ駆動用制御信号を鍵駆動用制御信号に変換する。入力信号が鍵10の次元の鍵駆動用制御信号である場合は、第2の変換部412は、被駆動部品に対応して、鍵駆動用制御信号を部品駆動用制御信号に変換する。
ただし、第1の実施の形態では、入力信号と出力信号との次元が共に鍵10の次元としているので、第2の変換部412は変換の必要がなく、第2の変換部412を設ける必要はない。
図1に示す電気的構成との対応については、軌道生成部301及びフェーズ特定部303は、モーションコントローラ300に含まれる。フィードバック信号生成部401及び制御部402はサーボコントローラ400に含まれる。
図4は、鍵10及びハンマ25の動作と押離鍵のフェーズとの関係を説明する図である。
図4では、1組の鍵10及びハンマ25について、通常強さの操作による押鍵行程及び離鍵行程における、時間に対するストロークの推移を示している。押離鍵行程における経過時刻をtで示す。
時刻t0〜t1では鍵10及びハンマ25がレスト位置にあり、このときの状態がレストフェーズ(Rest phase)である。時刻t1〜t2は、間接的にではあるが、鍵10及びハンマ25が関連度を変えながら(摺動を伴いながら)回動変位する連動フェーズ(Coordinated phase)である。この連動フェーズでは、例えば、ジャック23がハンマ25のハンマローラに対して摺動を伴いながら(伝達ロスを生じながら)突き上げていくことで、鍵10からハンマ25への力の伝達度合を変えながら、鍵10とハンマ25が回動変位する。時刻t2〜t3は、鍵10とハンマ25とがほとんど摺動することなくほぼ一体となって回動変位する同期フェーズ(synchronized phase)である。この同期フェーズでは、ジャック23がハンマ25のハンマローラに対してほとんど摺動することなく突き上げていくことで、鍵10からハンマ25への力の伝達度合をほぼ一定にして、鍵10とハンマ25が回動変位する。
時刻t3〜t4は、鍵10及びハンマ25が再び関連度を変えながら回動変位する連動フェーズである。この連動フェーズでは、ジャック23が脱進しつつハンマ25のハンマローラを突き上げていくことで、ジャック23とハンマローラとの間で摺動を伴いながら、鍵10とハンマ25が回動変位する。つまり、鍵10及びハンマ25が再び関連度を変えながら回動変位する。
その後、時刻t4で鍵10及びハンマ25は分離し、時刻t4の直後にハンマ25が弦40を打撃する。打弦後にはバックチェック状態となって時刻t5に至る。従って、時刻t4〜t5は、鍵10及びハンマ25がそれぞれ独立運動可能な分離状態となる分離フェーズ(Isolated phase)である。この分離フェーズでは、鍵10及びハンマ25がそれぞれ分離・独立して個別に回動運動し、その後、鍵10がエンドポジションに達するとともに、ハンマ25がバックチェックされた状態でそれぞれ停止する。
押鍵終了状態において、時刻t5で離鍵が開始されると、レペティションスプリングの作用によってハンマ25は一時的に往方向に回動した後、時刻t6で再び間接的に係合状態となる。従って、時刻t5〜t6は連動フェーズとなる。すなわちこの連動フェーズでは、レペティションスプリングの作用によってハンマ25は一時的に往方向に回動した後、脱進したジャック23が再び突き上げできる状態に戻るまでは、ジャック23とハンマローラとの間で摺動を伴いながら鍵10とハンマ25が回動変位する。
その後の時刻t6〜t7は同期フェーズとなる。この同期フェーズでは、ジャック23がハンマローラに対して当接した状態を保持し、これらの間でほとんど摺動することなく、鍵10とハンマ25が戻り動作をしていく。
時刻t7〜t8は連動フェーズとなる。この連動フェーズでは、ハンマ25が回動してレスト位置に戻り動作しながら、ジャック23がレスト位置に戻っていく。その際、ジャック23はハンマローラとの係合を外すように摺動を伴いながら戻っていく。
時刻t8〜t9はレストフェーズとなる。このレストフェーズでは、鍵10及びハンマ25がレスト位置にある。
自動演奏情報に基づいて鍵10を駆動して自動演奏を行う場合において、仮に、従来のように、鍵10の検出位置のみから鍵10の動作をフィードバック制御したとすると、実際にはハンマ25はどのように動作しているかは全く考慮しないことになる。また、例えば押鍵行程において、鍵10の位置とハンマ25の位置とが適切な対応関係になっていたとしても、そのときのハンマ25の速度や加速度によっては、ハンマ25の挙動が、実際の適切な押鍵時のものとは異なっていることも想定される。このような場合は、ハンマ25が正確に打弦を行えない。そこで本実施の形態では、鍵10の動作をフィードバック制御するに際し、ハンマ25の検出位置等から現在のフェーズを逐次特定し、フェーズに応じた制御を行う。
図5は、自動演奏ピアノ1における自動演奏を行うための詳細な制御機構を示すブロック図である。図5に示す制御構成は、図3に示す制御構成の具体化の一例として位置づけられる。
サーボコントローラ400は、正規化部406、407、写像器403、408、案分器404、405等を備える。これらの各構成は、各鍵10に対応して設けられている。モーションコントローラ300は、図3で示した軌道生成部301及びフェーズ特定部303を備える。軌道生成部301はリファランス選択部302を備える。
図3との対応関係については、サーボコントローラ400内において、フィードバック信号生成部401には、写像器403、408、案分器404、405、正規化部406、407、及び微分器(CvK、CvH)等が相当する。第1の変換部411には、写像器403、408が相当する。また、制御部402には、増幅器(Kx、Kv)や加減算器が相当する。第2の変換部412に相当するものは図5の構成には備えられていない。
正規化部406、407はそれぞれ、A/D変換部161、162から出力された検出データを取得して、検出データの個体差をその出力値のレンジから正規化する処理を行い、それぞれ鍵正規化位置値yxK、ハンマ正規化位置値yxHを出力する。鍵正規化位置値yxK及びハンマ正規化位置値yxHは、フェーズ特定部303に供給される。また、鍵正規化位置値yxKは、案分器404に出力されると共に、微分器(CvK)で鍵正規化速度値yvKとされて案分器405に出力される。
ハンマ正規化位置値yxHは、写像器403に出力されると共に、微分器(CvH)でハンマ正規化速度値yvHとされて写像器408に出力される。本実施の形態では、最終的に鍵10の次元でソレノイド制御信号u(鍵駆動用制御信号)をPWM信号発生部150に出力するために、ハンマ25の次元のデータを鍵10の次元に変換している。すなわち、写像器403は、フェーズ特定部303で特定された現在のフェーズに応じて、ハンマ正規化位置値yxHを鍵写像位置値yxZに変換(写像)して案分器404に出力する。一方、写像器408は、現在のフェーズに応じて、ハンマ正規化速度値yvHを鍵写像速度値yvZに変換(写像)して案分器405に出力する。
フェーズ特定部303は、供給された、鍵正規化位置値yxK、鍵正規化速度値yvK、ハンマ正規化位置値yxH、ハンマ正規化速度値yvH、鍵写像位置値yxZ及び鍵写像速度値yvZに基づいて現在のフェーズを特定する。
押鍵強度や押鍵の態様によって、ハンマ25の軌道が変わる。そこで、フェーズ特定においては、次に説明するように、複数の閾値のバリエーションを記憶しておき、押鍵強度や押鍵の態様に応じて閾値を使い分ける。以下に、特定されるフェーズの切り替え(時刻tの特定)の具体例を挙げる。ただし以下は例示であり、フェーズの特定手法は限定されるものではない。
まず、押鍵行程において制御を開始(時刻t0)した後、yxH>0となったら押鍵開始となり(時刻t1)、yxH>xh2(xh2は例えば3mm)となったら押鍵立ち上がり(時刻t2)となる。その後yxH>xh3(xh3は例えば39mm)となったらレットオフとなり(時刻t3)、yxH=xh4(xh4は例えば48mm)となったら(時刻t4)、打弦となる。
離鍵行程においては、yxH<xh5(xh5は例えば39mm)で且つyvH>0となるかまたは、yxK<xk5(xk5は例えば9.5mm)となると、離鍵開始となる(時刻t5)。なお、yvH>0に代えて、yxH>(前回のyxH)を判断してもよい。
その後yxH<xh6(xh6は例えば32mm)となるかまたは、yxK<xk6(xk6は例えば4.5mm)となると、止音(消音)となる(時刻t6)。その後yxH<xh7(xh7は例えば3mm)となると、離鍵収束となり(時刻t7)、yxH=0となると離鍵終了となり(時刻t8)、制御が終了する(時刻t9)。
写像器403、408における変換は、次に例示するようなルールで行われる。写像器403は、フェーズ毎の変換器(CxZR、I、C、S)を備え、ハンマ正規化位置値yxHを写像して鍵写像位置値yxZを生成するに際し、各変換器で変換を行う。
例えば、レストフェーズでは、変換器CxZRは、生成する鍵写像位置値yxZを所定の値に固定する。同期フェーズでは、変換器CxZSは、ハンマ正規化位置値yxHを所定数倍する。連動フェーズでは、変換器CxZCは、ハンマ正規化位置値yxHを所定数倍したものをさらに所定数倍する。分離フェーズでは、変換器CxZIは、速度を符号反転して積分をとり、必要に応じてエンド位置でクリップする。
一方、写像器408では、変換器CvZが、ハンマ正規化速度値yvHを写像して鍵写像速度値yvZを生成する。例えば、分離フェーズでは、ハンマ速度を符号反転して所定数倍する。その他のフェーズでは、ハンマ速度を所定数倍する。なお、フェーズに応じた写像器403、408による写像の手法は例示に限定されず、各種の他の手法を使用してもよい。
また、案分器404は、ゲインKxK、KxZにより鍵正規化位置値yxK、ハンマ正規化位置値yxHを案分して鍵10の位置に対応した鍵位置値yxを生成する。案分器404は例えば、鍵正規化位置値yxKとハンマ正規化位置値yxHの各々のフィードバック寄与度をフェーズに応じて決める。すなわち、フェーズごとに予め定めた比率でyxK値とyxH値とを案分した値を鍵位置値yxとする。
例えば同期フェーズでは1:1に案分する。分離フェーズでは、yxK:yxH=1:0に案分することで、鍵正規化位置値yxKがそのまま鍵位置値yxとなる。このようにフェーズによって1:0に案分した場合は、鍵正規化位置値yxKとハンマ正規化位置値yxHのいずれかの択一と同じこととなる。
また、案分器405は、ゲインKvK、KvZにより鍵正規化速度値yvK、鍵写像速度値yvZを案分して鍵10の速度に対応した鍵速度値yvを生成する。案分器405でも案分器404と同様に、鍵正規化速度値yvKと鍵写像速度値yvZの各々のフィードバック寄与度をフェーズに応じて決める。案分器404、405による案分の手法も例示に限定されない。フェーズに応じていずれかの択一選択をする構成としてもよい。
次に、モーションコントローラ300において、軌道生成部301は、固定操作量であるバイアス値ruを出力すると共に、鍵位置目標指示値rx、鍵速度目標指示値rvを出力する。軌道生成部301内のリファランス選択部302は、特定されたフェーズに基づいて、疑似鍵目標位置rxZ及び鍵目標位置rxKのいずれかを選択して鍵位置目標指示値rxを生成すると共に、特定されたフェーズに基づいて、疑似鍵目標速度rvZ及び鍵目標速度rvKのいずれかを選択して鍵速度目標指示値rvを生成する。
ここで、rxK値、rvK値、rxZ値、rvZ値は、自動演奏情報に基づき生成される軌道リファランスに基づいて生成される目標値である。特にrxK値、rvK値は、自動演奏情報のうち、鍵10の動作目標値を規定する情報に基づき生成される。一方、rxZ値、rvZ値は、自動演奏情報のうち、ハンマ25の動作目標値を規定する情報に基づき生成される。
なお、rxK値及びrxZ値の両者から択一した値をrx値とすることに代えて、両者をフェーズに応じた比率で案分した値をrx値としてもよい。同様に、rvK値及びrvZ値からrv値を生成する際にも案分処理を適用してもよい。
鍵位置目標指示値rxから、案分器404からフィードバック信号として出力された鍵位置値yxが減算された結果が、位置偏差exとして出力され、位置偏差exが増幅器(Kx)で増幅されて位置制御信号uxとなる。一方、鍵速度目標指示値rvから、案分器405からフィードバック信号として出力された鍵速度値yvが減算された結果が、速度偏差evとして出力され、速度偏差evが増幅器(Kv)で増幅されて速度制御信号uvとなる。そして、位置制御信号uxと速度制御信号uvとが加算された値にさらにバイアス値ruが加算された値が、ソレノイド制御信号uとして出力される。
ソレノイド制御信号uがPWM信号発生部150に入力されると、PWM信号発生部150は、ソレノイド制御信号uをPWM形式の駆動電流に変換してソレノイド50に供給する。これにより、順次出力されるrx値、rv値に対して、yx値、yv値ができるだけ同じ値となるように鍵10が動作するように、ソレノイド50により鍵10が駆動される。
本実施の形態によれば、少なくともハンマセンサ62の出力に基づいて、押離鍵行程を複数に分けたフェーズのうち現在のフェーズを特定し、フェーズに応じたフィードバック信号を生成して、目標軌道とフィードバック信号とに基づいてソレノイド50をサーボ制御して自動演奏を行わせるので、自動演奏においてハンマ25の動作を適切にし、発音を正確なものにすることができる。
さらには、フェーズの特定やフィードバック信号の生成において、ハンマセンサ62の出力だけでなく鍵センサ61の出力も参照するので、ハンマ25の動作を一層適切に制御することができる。
また、第1の変換部411として、写像器403、408を有するので、サーボコントローラ400内において、ハンマセンサ62の出力を鍵10の次元で処理することが可能となる。しかも、写像器403、408においても、写像は、特定されたフェーズに応じてなされるので、ハンマ25の動作がより適切になる。
ところで、本実施の形態において、鍵センサ61を設けることは必須でない。鍵センサ61を設けない場合は、フェーズ特定部303、写像器408、案分器404等の各部での処理において、鍵センサ61の出力に関する処理を省略すればよい。
また、本実施の形態で用いる自動演奏情報は、鍵10またはハンマ25の少なくともいずれかの動作目標値を規定する情報を含んだ構成であればよい。例えば、鍵10の動作目標値を規定する情報のみを含む構成であれば、リファランス選択部302では、特定されたフェーズに基づく値の選択や案分の処理は不要となり、鍵目標位置rxK、鍵目標速度rvKがそのまま、鍵位置目標指示値rx、鍵速度目標指示値rvとなる。
また、アクチュエータ51(ソレノイド50)によって駆動される被駆動部品として鍵10を例示したが、被駆動部品は、介在部品のいずれかであってもよいし、ハンマ25そのものであってもよい。軌道生成部301から出力される目標軌道が鍵10の次元で且つ被駆動部品が鍵10でないといった場合のように、目標軌道と被駆動部品との次元が食い違う場合は、第2の変換部412(図3)を設ければよい。この場合、第2の変換部412は、フェーズに応じて、目標軌道での次元を被駆動部品の次元に写像する写像器として構成すればよい。それにより、被駆動部品が鍵10とは異なっていても、サーボコントローラ400内において、部品駆動用制御信号(ソレノイド制御信号u)のPWM信号発生部150への出力の前段階までは鍵10の次元で信号を処理することが可能となる。
(第2の実施の形態)
本発明の第2の実施の形態では、自動演奏を行うための制御機構が第1の実施の形態とは異なり、図5に代えて図6を用いて第2の実施の形態を説明する。
図6は、第2の実施の形態において自動演奏ピアノ1における自動演奏を行うための詳細な制御機構を示すブロック図である。図6に示す制御構成は、図3に示す制御構成の具体化の一例として位置づけられる。
まず、本実施の形態では、鍵センサ61を設けないかまたは設けたとしてもその出力を使用しない。また、本実施の形態で用いる自動演奏情報は、ハンマ25の動作目標値を規定する情報を含んだ構成であり、鍵10の動作目標値を規定する情報を含まないかまたは含んだとしても使用しない。被駆動部品は鍵10である。
第2の実施の形態では、サーボコントローラ400は、第2の変換部412(図3)に相当する写像器409を備える。サーボコントローラ400内において、写像器409までの処理は、鍵10ではなくハンマ25の次元で処理がなされるため、第1の変換部411(図3)に相当する構成要素は備えない。また、用いる自動演奏情報は、鍵10の動作目標値を規定する情報を含まないか含んでも使用されないため、軌道生成部301はリファランス選択部302(図5)を備えない。
正規化部407は、ハンマ正規化位置値yxHを出力し、フェーズ特定部303に供給する。ハンマ正規化位置値yxHは、微分器(CvH)でハンマ正規化速度値yvHとされて出力される。ハンマ正規化速度値yvHはフェーズ特定部303に供給される。ハンマ正規化位置値yxH及びハンマ正規化速度値yvHが、フィードバック信号となる。
フェーズ特定部303は、供給されたハンマ正規化位置値yxH及びハンマ正規化速度値yvHに基づいて現在のフェーズを特定する。モーションコントローラ300において、軌道生成部301は、固定操作量であるバイアス値ruHを出力すると共に、ハンマ位置目標指示値rxH、ハンマ速度目標指示値rvHを出力する。
ハンマ位置目標指示値rxHから、正規化部407からフィードバック信号として出力されたハンマ正規化位置値yxHが減算された結果が、位置偏差exHとして出力され、位置偏差exHが増幅器(KxH)で増幅されて位置制御信号uxHとなる。一方、ハンマ速度目標指示値rvHから、微分器(CvH)からフィードバック信号として出力されたハンマ正規化速度値yvHが減算された結果が、速度偏差evHとして出力され、速度偏差evHが増幅器(Kv)で増幅されて速度制御信号uvHとなる。
そして、位置制御信号uxHと速度制御信号uvHとが加算された値にさらにバイアス値ruHが加算された値が、制御信号uH(ハンマ駆動用制御信号)として出力される。制御信号uHは、写像器409にて鍵10の次元に変換(写像)されてソレノイド制御信号uとして出力される。
ここで、写像器409における写像のルールは図5の写像器403と同様である。例えば、フェーズごとの変換器CuMR、CuMS、CuMC、CuMIが、変換器CxZR、CxZS、CxZC、CxZIと同様の変換を行う。
ソレノイド制御信号uがPWM信号発生部150に入力されることで、順次出力されるrxH値、rvH値、yxH値、yvH値に応じて鍵10が動作するように、ソレノイド50により鍵10が駆動される。
本実施の形態によれば、ハンマセンサ62の出力に基づいてフィードバック信号を生成し、ハンマ25の動作目標値を規定する自動演奏情報に基づき生成した目標軌道とフィードバック信号とに基づいてソレノイド50をサーボ制御して自動演奏を行わせる。これにより、自動演奏においてハンマ25の動作を適切にすることに関し、第1の実施の形態と同様の効果を奏することができる。
また、第2の変換部412として写像器409を有するので、サーボコントローラ400内において、ソレノイド制御信号uを出力する前段階まではハンマ25の次元で信号を処理することが可能となる。
ところで、本実施の形態でも、被駆動部品は鍵10以外でもよく、ハンマ25以外の部品であるとした場合には、写像器409をそれに応じた構成とし、ハンマ駆動用制御信号(uH)を、被駆動部品を駆動制御するための部品駆動用制御信号に変換する構成とすればよい。従って、被駆動部品がハンマ25とは異なっていても、部品駆動用制御信号(ソレノイド制御信号u)の出力の前段階まではハンマ25の次元で信号を処理することが可能となる。
なお、第1、第2の実施の形態において、鍵センサ61、ハンマセンサ62は位置を検出するセンサであったが、速度を検出するセンサを用い、演算によって位置の量を得るようにしてもよい。また、第1、第2の実施の形態において、サーボコントローラ400内、及びモーションコントローラ300内では、位置と速度に関する量で処理したが、加速度の量を加味した処理としてもよい。
これまでは、グランドピアノ型の自動演奏ピアノを例示して説明したが、本発明はアップライト型の鍵盤楽器に適用してもよい。また、ハンマ機構を有する電子楽器で鍵駆動制御に用いてもよい。
また、本実施の形態では、目標値と測定値(演算値も含む)として、位置と速度の両方を用いたが、制御対象をそれぞれの位置のみあるいは速度のみで制御するようにしてもよい。また、さらにそれぞれの加速度を組み合わせて制御するようにしてもよい。
以上、本発明をその好適な実施形態に基づいて詳述してきたが、本発明はこれら特定の実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の様々な形態も本発明に含まれる。
10 鍵(所定の部品)、 21 サポート本体(所定の部品)、 22 レペティションレバー(所定の部品)、 23 ジャック(所定の部品)、 25 ハンマ(所定の部品)、 50 ソレノイド(アクチュエータ)、 51 アクチュエータ、 61 鍵センサ(鍵検出手段)、 62 ハンマセンサ(ハンマ検出手段)、 301 軌道生成部(軌道生成手段)、 303 フェーズ特定部(フェーズ特定手段)、 401 フィードバック信号生成部(フィードバック信号生成手段)、 402 制御部(制御手段)、 411 第1の変換部(第1の変換手段)、 412 第2の変換部(第2の変換手段)

Claims (4)

  1. 鍵の押下操作により少なくとも1つの介在部品を介してハンマを駆動し、且つ、押離鍵行程において前記鍵及び前記介在部品が前記ハンマに対して直接または間接的に当接関係となると共に分離関係ともなり得る鍵盤楽器であって、
    前記鍵、前記少なくとも1つの介在部品及び前記ハンマのうちの所定の部品を押鍵方向に対応する方向に駆動するアクチュエータと、
    前記鍵の動作目標値を規定する自動演奏情報に基づく自動演奏中に前記ハンマの動作を検出して連続量として出力するハンマ検出手段と、
    前記自動演奏情報に基づく自動演奏中に前記鍵の動作を検出して連続量として出力する鍵検出手段と、
    前記自動演奏情報に基づいて、時間進行に応じた前記鍵の目標軌道を生成する軌道生成手段と、
    前記ハンマ検出手段の出力から、押離鍵行程を複数に分けたフェーズのうち現在のフェーズを特定するフェーズ特定手段と、
    前記ハンマ検出手段の出力と前記鍵検出手段の出力のそれぞれが前記フェーズ特定手段により特定されたフェーズに応じた寄与度で寄与するように、フィードバック信号を生成するフィードバック信号生成手段と、
    前記軌道生成手段により生成された目標軌道と、前記フィードバック信号生成手段により生成されたフィードバック信号とに基づいて、前記アクチュエータをサーボ制御して自動演奏を行わせる制御手段とを有することを特徴とする鍵盤楽器。
  2. 前記フィードバック信号生成手段は、前記フィードバック信号を生成する際、前記ハンマ検出手段の出力を、前記特定されたフェーズに応じて前記鍵の動作に関する値に変換する第1の変換手段を有することを特徴とする請求項1記載の鍵盤楽器。
  3. 記制御手段は、前記目標軌道と前記フィードバック信号とに基づいて前記鍵を駆動制御するための鍵駆動用制御信号を生成し、
    前記制御手段はさらに、前記特定されたフェーズに応じて、前記生成した鍵駆動用制御信号を、前記所定の部品を駆動制御するための部品駆動用制御信号に変換する第2の変換手段を有することを特徴とする請求項2記載の鍵盤楽器。
  4. 鍵の押下操作により少なくとも1つの介在部品を介してハンマを駆動し、且つ、押離鍵行程において前記鍵及び前記介在部品が前記ハンマに対して直接または間接的に当接関係となると共に分離関係ともなり得る鍵盤楽器であって、
    前記鍵を押鍵方向に駆動するアクチュエータと、
    前記ハンマの動作目標値を規定する自動演奏情報に基づく自動演奏中に前記ハンマの動作を検出して連続量として出力するハンマ検出手段と、
    前記自動演奏情報に基づいて、時間進行に応じた前記ハンマの目標軌道を出力する軌道出力手段と、
    前記ハンマ検出手段の出力に基づいてフィードバック信号を生成するフィードバック信号生成手段と、
    前記ハンマ検出手段の出力から、押離鍵行程を複数に分けたフェーズのうち現在のフェーズを特定するフェーズ特定手段と、
    前記軌道出力手段により出力された目標軌道と、前記フィードバック信号生成手段により生成されたフィードバック信号とに基づいて、前記アクチュエータをサーボ制御して自動演奏を行わせる制御手段とを有し、
    前記制御手段は、前記目標軌道と前記フィードバック信号とに基づいて前記ハンマを駆動制御するためのハンマ駆動用制御信号を生成し、
    前記制御手段はさらに、前記フェーズ特定手段により特定されたフェーズに応じて、前記生成したハンマ駆動用制御信号を、前記鍵を駆動制御するための制御信号に変換する変換手段を有することを特徴とする鍵盤楽器。
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