JP2009025687A - ピアノ - Google Patents

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克氏 石井
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Abstract

【課題】 良好なタッチ感を安定して得ることができるとともに、打弦によりアコースティック音を発生させるための構成部品の配置の自由度を向上させることができるピアノを提供する。
【解決手段】 押鍵に伴って回動する多数の鍵2aと、鍵2aに荷重を付与する荷重付与手段5と、鍵2aごとに設けられた移動自在のハンマー23と、鍵2aごとに設けられ、移動したハンマー23で打弦され、振動することによってアコースティック音を発生させる弦Sと、ハンマー23を駆動するためのアクチュエータ25と、鍵2aの押鍵情報を鍵2aごとに検出する押鍵情報検出手段33と、検出された押鍵情報に応じて、アクチュエータ25の動作を制御する制御手段と、を備えている。
【選択図】 図1

Description

本発明は、アクチュエータによって駆動されるハンマーを有するピアノに関する。
従来のピアノとして、例えば特許文献1に開示されたものが知られている。このピアノは、アップライト型の自動演奏ピアノであり、並設された多数の鍵と、その後方に鍵ごとに設けられた弦と、両者の間に設けられた自動演奏用の鍵盤駆動機構などを備えている。
鍵盤駆動機構は、左右方向に延びる上下2本のレールと、上側のレールに左右方向に並設された偶数鍵用の複数のソレノイドと、下側のレールに左右方向に並設された奇数鍵用の複数のソレノイドと、各ソレノイドのプランジャに設けられた係合部を有している。この係合部は、プランジャと一体に設けられ、下方に延びるロッドと、その下端部に連結されたL字状片を有している。係合部は、ばねによって上方に付勢されており、その状態で、L字状片が鍵の下面の後端部に常時、係合している。
このピアノでは、通常演奏を行う場合、演奏者が押鍵するのに伴い、鍵に載置されたアクションが突き上げられ、アクションで駆動されたハンマーが弦を打弦することによってピアノ音が発生する。一方、自動演奏を行う場合には、演奏情報に応じて、電力がソレノイドに供給され、それに伴い、プランジャが係合部とともに上方に移動する。それに伴って、鍵の後端部がL字状片で突き上げられることにより、鍵が回動し、鍵に載置されたアクションが突き上げられる。そして、ハンマーが弦を打弦することによって、ピアノ音が発生し、自動演奏が行われる。
この従来の自動演奏ピアノでは、既存のアップライトピアノと同様のアクションやハンマーなどの構成部品を用いて通常演奏が行われるので、それらの配置や構造を変更することは困難である。また、この自動演奏ピアノでは、自動演奏用のばねの付勢力が係合部を介して鍵に常に作用しているので、通常演奏の際のタッチ感が通常のアップライトピアノと異なってしまい、違和感を生じるおそれがある。
本発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、良好なタッチ感を安定して得ることができるとともに、打弦によりアコースティック音を発生させるための構成部品の配置の自由度を向上させることができるピアノを提供することを目的としている。
実開平5−90583号公報
上記の目的を達成するために、本願の請求項1に係るピアノは、押鍵に伴って回動する多数の鍵と、鍵に荷重を付与する荷重付与手段と、鍵ごとに設けられた移動自在のハンマーと、鍵ごとに設けられ、移動したハンマーで打弦され、振動することによってアコースティック音を発生させる弦と、ハンマーを駆動するためのアクチュエータと、鍵の押鍵情報を鍵ごとに検出する押鍵情報検出手段と、検出された押鍵情報に応じて、アクチュエータの動作を制御する制御手段と、を備えていることを特徴とする。
このピアノによれば、荷重付与手段によって鍵に荷重が付与されることにより、この荷重に応じたタッチ重さが付与される。また、押鍵情報検出手段により、鍵の押鍵情報が鍵ごとに検出され、検出された押鍵情報に応じ、制御装置によってアクチュエータの動作が制御される。そして、アクチュエータでハンマーが駆動され、弦を打弦することによって、押鍵情報に応じたアコースティックなピアノ音が発生する。
以上のように、本発明によれば、鍵に荷重を付与する荷重付与手段と、打弦によりアコースティック音を発生させるための弦、ハンマーおよびアクチュエータとが、互いに別個に構成されている。したがって、荷重付与手段による荷重の大きさや、荷重の付与タイミングなどを調整することによって、所望の良好なタッチ感を安定して得ることができる。例えば、アップライト型のピアノであっても、グランドピアノと同様のタッチ感を得ることも可能になる。また、ハンマーは鍵によらずにアクチュエータで駆動されるので、弦、ハンマーおよびアクチュエータを、鍵の位置に制約されることなく、任意の位置に配置することができる。
請求項2に係る発明は、請求項1に記載のピアノにおいて、荷重付与手段は、ハンマーと分離した状態で鍵に載置されたアクションで構成されていることを特徴とする。
この構成によれば、押鍵に伴って、鍵に載置されたアクションが鍵で駆動され、アクションの重量や構成に応じた荷重が鍵に付与される。このアクションは、ハンマーと機械的に分離されていて、ハンマーの動作とは無関係であり、鍵への荷重の付与のみに用いられるので、例えば一般的なアコースティックピアノと同じ構成のアクションを用いることによって、違和感のない良好なタッチ感を得ることができる。
請求項3に係る発明は、請求項1に記載のピアノにおいて、鍵と分離された状態で設けられ、ハンマーが取り付けられたアクションをさらに備え、ハンマーは、アクチュエータにより、アクションを介して駆動されることを特徴とする。
この構成によれば、押鍵に伴い、ハンマーは、これを取り付けたアクションを介してアクチュエータで駆動されることにより、打弦を行う。このアクションは、鍵と機械的に分離されていて、鍵への荷重の付与とは無関係であり、ハンマーの駆動のみに用いられるので、例えば既存のアコースティックピアノのアクションおよびハンマーを、その構成を変更することなくそのまま用いることができる。
請求項4に係る発明は、請求項1ないし3のいずれかに記載のピアノにおいて、押鍵に伴って電子音を生成する電子音生成手段と、弦の振動によるアコースティック音によって演奏を行う通常演奏モードと、電子音によって演奏を行う消音演奏モードとのいずれかを選択する演奏モード選択手段と、をさらに備え、制御手段は、消音演奏モードが選択されたときに、アクチュエータの作動を停止することを特徴とする。
この構成によれば、弦の振動により発生するアコースティック音で演奏を行う通常演奏モードと、電子音生成手段により生成された電子音で演奏を行う消音演奏モードのいずれかが選択される。また、消音演奏モードが選択されたときに、アクチュエータの作動が停止されることによって、ハンマーによる打弦は行われず、アコースティック音は発生しないので、電子音での消音演奏を支障なく行うことができる。
また、このようにアクチュエータの作動を停止しても、鍵への荷重の付与は、荷重付与手段によって別個に行われるので、消音演奏モードと通常演奏モードの間で互いに同じタッチ感を得ることができる。
請求項5に係る発明は、請求項4に記載のピアノにおいて、押鍵された鍵に微振動を付与する振動付与手段をさらに備えていることを特徴とする。
この構成によれば、押鍵された鍵に微振動が付与される。アコースティックピアノでは通常、打弦により発生した弦の振動が、鍵を介して微振動として演奏者の指先に伝達される。したがって、このような微振動を、振動付与手段により擬似的に再現し、押鍵された鍵に付与することによって、アコースティックピアノにより近似した良好なタッチ感を得ることができる。
請求項6に係る発明は、請求項5に記載のピアノにおいて、振動付与手段は、前記消音演奏モードにおいて微振動を付与することを特徴とする。
この構成によれば、消音演奏モードでの演奏中、鍵に微振動が付与される。消音演奏モード時に、アクチュエータの作動が停止され、打弦が行われないので、弦の振動が発生しない。したがって、消音演奏モード時に、押鍵された鍵に微振動を付与することによって、消音演奏モードにおいても、アコースティックピアノにより近似した良好なタッチ感を確実に得ることができる。
以下、図面を参照しながら、本発明の好ましい実施形態について詳細に説明する。図1は、本発明の第1実施形態によるアップライト型の消音ピアノを、離鍵状態において示している。以下の説明では、演奏者側から見たときのピアノの手前側を「前」、奥側を「後」として説明する。
同図に示すように、この消音ピアノ1は、鍵盤2、アクション5および打弦機構21などを備えている。鍵盤2は、ピアノの左右方向に並んだ多数の鍵2a(1つのみ図示)によって構成されている。各鍵2aは、前後方向に延び、その中央において、筬3に立設されたバランスピン3aに回動自在に支持されている。筬3は、棚板4に載せられ、これに固定されている。
棚板4には、左右方向に並設された複数のアクションブラケット(いずれも図示せず)を介して、センターレール9が設けられており、このセンターレール9は、鍵盤2の全体にわたって左右方向に延びている。
アクション5は、一般的なアップライトピアノのアクションと同様に構成されており、鍵盤2の後端部の上方に配置されている。アクション5は、鍵2aごとに設けられたウィッペン6、ジャック7およびバット8などを有しており(いずれも1つのみ図示)、ウィッペン6およびバット8は、センターレール9に取り付けられたウィッペンフレンジ10およびバットフレンジ11に、それぞれ回動自在に支持されている。ウィッペン6は、鍵2aの後端部に設けられたキャプスタン2bに載置されている。また、バット8は、バットスプリング8aによって、図1の時計方向に付勢されている。また、ジャック7は、ウィッペン6に回動自在に取り付けられており、離鍵状態において、バット8に下方から係合している。また、ウィッペン6の上面前端部には、バックチェックワイヤ14aを介してバックチェック14が取り付けられている。
また、センターレール9にはダンパー12が設けられている。ダンパー12は、上下方向に延びるダンパーレバー12aと、ダンパーレバー12aに立設されたダンパーワイヤ12bと、ダンパーワイヤ12bの上端部に取り付けられたダンパーヘッド12cなどを有している。ダンパー12は、ダンパーレバー12aの中央において、センターレール9に取り付けられたダンパーフレンジ18に支持されている。また、ダンパー12は、ダンパーレバースプリング12dによって、図1の反時計方向に付勢されており、離鍵状態では、この付勢力により、ダンパーヘッド12cが、後方に鉛直に張られた弦Sを押圧している。また、ウィッペン6の後端部にはスプーン13が取り付けられており、このスプーン13は、ダンパーレバー12aの前面の下端部に対向している。
打弦機構21は、バット8の上方に設けられている。この打弦機構21は、鍵盤2の全体にわたって左右方向に延びるレール22に設けられており、ハンマー23、バット24およびハンマーソレノイド25などを鍵2aごとに有している(いずれも1つのみ図示)。
レール22には、バットフレンジ28がねじ止めされており、バット24は、このバットフレンジ28に、ピン24aを中心として回動自在に支持されている。ハンマー23は、バット24と一体に設けられており、バット24に立設された棒状のハンマーシャンク23aと、その上端部に取り付けられたハンマーヘッド23bを有している。このハンマーヘッド23bは、後方の弦Sに対向している。
ハンマーソレノイド25は、バット24の下方に配置され、レール22の前面に設けられている。このハンマーソレノイド25は、後述する制御装置31からの駆動信号で励磁されることによって(図2参照)、プランジャ25aが上方に駆動される。プランジャ25aの上端部には、二又状の連結部材26が取り付けられている。この連結部材26の左右の壁26a、26a(1つのみ図示)の間には、バット24の前部が入り込んでいる。
バット24の前部には長孔24bが形成されており、この長孔24bは、バット24を左右方向に貫通するとともに、前方に向かって斜め上方に延びている。この長孔24bには、連結部材26の壁26a、26a間に設けられたピン26cが通されている。ピン26cは、離鍵状態においては、長孔24bの後端部に位置している。以上の構成により、ハンマーソレノイド25が励磁されると、プランジャ25aと一緒に連結部材26が上方に移動することによって、ピン26cが、長孔24bを介してバット24を押圧する。その結果、バット24およびハンマー23は、ピン24aを中心として図1の反時計方向に回動する。
連結部材26の前面には、前方に突出する被検出部26bが一体に設けられている。また、この被検出部26bのすぐ前方には、例えば光学式のハンマーセンサ32が設けられている。このハンマーセンサ32は、被検出部26bの上下方向の位置を連続的に検出し、その検出信号を制御装置31に出力する(図2参照)。
また、鍵2aの背面には、後方に突出する被検出部2cが設けられ、この被検出部2cのすぐ後方には、ハンマーセンサ32と同じ構成の鍵センサ33が設けられている。この鍵センサ33は、被検出部2cの上下方向の位置を押鍵情報として連続的に検出し、その検出信号を制御装置31に出力する(図2参照)。
また、各鍵2aの下面の中央には、振動子16が取り付けられている(1つのみ図示)。この振動子16は、例えば圧電素子で構成されており、制御装置31からの駆動信号によって駆動され(図2参照)、鍵2aに微振動を付与する。
また、棚板4の下面には、演奏モードを選択するためのモード選択スイッチ34が設けられている(図2参照)。モード選択スイッチ34は、消音ピアノ1の演奏モードとして、ハンマー23により打弦された弦Sの振動によって発生するアコースティック音での演奏を行う通常演奏モードと、制御装置31で生成された電子音での演奏を行う消音演奏モードとのいずれかを選択するためのものである。
制御装置31は、例えばマイクロコンピュータなどで構成されており、鍵センサ33で検出された被検出部2cの位置に応じて、鍵2aのストローク位置および押鍵速度などを算出する。また、制御装置31は、ハンマーセンサ32で検出された被検出部26bの位置に応じて、ハンマー23のストローク位置および回動速度などを算出する。さらに、制御装置31は、消音演奏モードが選択されているときに、押鍵された鍵2aに対応する音高と、押鍵速度に対応する音量に応じた楽音信号を生成する。生成された楽音信号は、制御装置31に接続されたヘッドホン15に出力され、ヘッドホン15から電子音として放音される(図2参照)。
次いで、上述した構成の消音ピアノ1の動作について説明する。図3に示すように、鍵2aが押鍵されるのに伴い、アクション5のウィッペン6は、鍵2aで突き上げられることにより回動する。その際、鍵2aに作用するアクション5の重量により、タッチ重さが付与される。また、ウィッペン6の回動に伴い、ジャック7がバット8を突き上げ、回動させるとともに、その回動の途中でバット8から抜けることにより、レットオフ感が付与される。ジャック7が抜けた後、バット8は、バットスプリング8aの付勢力により時計方向に回動し、バックチェック14に係止される。また、ダンパー12がスプーン13で押圧され、時計方向に回動することによって、ダンパーヘッド12cが弦Sから離れる。それにより、打弦された弦Sの振動によるアコースティック音の発生が許容される。
通常演奏モードが選択されている場合、上述したアクション5の動作と並行して、打弦機構21の動作が、制御装置31により制御される。具体的には、制御装置31は、鍵2aのストローク位置に応じて、ハンマーソレノイド25に駆動信号を出力し、連結部材26を上方に移動させることによって、ハンマー23を図1の反時計方向に回動させる。ハンマー23の目標ストローク位置は、鍵2aのストローク位置に対してあらかじめ設定されており、例えば、鍵2aが所定のストローク位置に達したときに、ハンマー23が弦Sを打弦するように設定されている。制御装置31は、算出されたハンマー23の実際のストローク位置が目標ストローク位置になるように、ハンマーソレノイド25への駆動信号をフィードバック制御する。このような制御により、ハンマー23のストローク位置が鍵2aのストローク位置に応じて制御され、ハンマー23による弦Sの打弦によって、アコースティック音が発生する。
鍵2aが離鍵され、押鍵時と逆方向に回動するのに伴い、アクション5は、押鍵時と逆の動作を行い、離鍵状態に復帰する。制御装置31は、鍵2aの逆方向への回動に伴い、ハンマー23が時計方向に回動するようにハンマーソレノイド25を制御することによって、打弦機構21を離鍵状態に復帰させる。以上のような動作が押鍵ごとに繰り返されることによって、消音ピアノ1の通常演奏が行われる。
一方、消音演奏モードが選択されている場合、押鍵に伴い、アクション5は、通常演奏モード時とまったく同じ動作を行い、通常演奏モード時とまったく同じタッチ重さを付与する。また、制御装置31は、鍵2aのストローク位置にかかわらず、ハンマーソレノイド25への駆動信号の出力を停止することにより、打弦機構21の作動を停止する。また、制御装置31は、押鍵された鍵2aに対応する音高と押鍵速度に応じた音量の電子音を、ヘッドホン15から放音させ、それにより、消音ピアノ1の消音演奏が行われる。
また、制御装置31は、放音する電子音の音高や音量に応じて、振動子16への駆動信号を生成する。この駆動信号の波形は、鍵2aごとに設定され、制御装置31にあらかじめ記憶されている。生成された駆動信号は、アンプ(図示せず)を介して振動子16に出力される。それにより、ヘッドホン15からの電子音の放音と並行して、振動子16が駆動信号の波形に応じて振動することにより、押鍵された鍵2aを微小な振幅で振動させ、この微振動が、鍵2aを介して演奏者の指先に付与される。なお、振動子16の振動特性に応じて、バンドパスフィルタなどでフィルタリングした駆動信号を、振動子16に出力するようにしてもよい。
以上のように、本実施形態の消音ピアノ1によれば、アクション5が、アップライトピアノのアクションと同じ構成を有するとともに、ハンマー23と機械的に分離され、鍵2aへの荷重の付与のみに用いられるので、違和感のない良好なタッチ感を安定して得ることができる。
また、鍵2aへの荷重の付与は、アクション5によってハンマーソレノイド25の作動とは別個に行われるので、消音演奏モードと通常演奏モードの間で互いに同じタッチ感を得ることができる。
さらに、消音演奏モードでの演奏中、振動子16によって鍵2aに微振動が付与されるので、消音演奏モードにおいても、アコースティックピアノにより近似した良好なタッチ感を得ることができる。
図4は、本発明の第2実施形態による消音ピアノを示している。同図に示すように、この消音ピアノ41は、鍵盤装置42および打弦機構51を備えている。鍵盤装置42は、シャーシ43と、左右方向に並んだ多数の鍵44a(1つのみ図示)を有する鍵盤44と、擬似アクション50などを有している。
シャーシ43は、打抜きおよび折曲げ加工した鉄板などを組み立てたものであり、棚板4に水平に固定されている。鍵44aは、バランスピン45aを中心として、シャーシ43に設けられた筬45に回動自在に支持されている。
擬似アクション50は、鍵盤44の後部の上方に設けられている。この擬似アクション50は、ハンマーレール46、およびこれに鍵44aごとに取り付けられたハンマー47(1つのみ図示)などを有している。ハンマーレール46は、アルミニウムの押出成形品で構成され、左右方向に延びており、シャーシ43に連結されるとともに、棚板4に固定されている。また、ハンマーレール46は、上下方向に延びるハンマー支持部46aと、その上端部の前側に設けられた支点軸部46bと、ハンマー支持部46aの上端から前側に斜め上方に延びるストッパ取付け部46cを一体に有している。
ハンマー47は、鍵44aの後端部の上方に設けられており、前後方向に延びている。ハンマー47は、その後端部に形成された軸孔47aがハンマーレール46の支点軸部46bに係合することによって、ハンマーレール46に回動自在に支持されている。また、軸孔47aのすぐ前側にはキャプスタン47bが取り付けられており、ハンマー47は、このキャプスタン47bを介して、対応する鍵44aの後端部に載置されている。
ストッパ取付け部46cの先端部には、ハンマー47の上方への回動を規制するためのストッパ48が設けられている。このストッパ48はすべてのハンマー47にわたるように左右方向に延びている。さらに、鍵44aの背面には、後方に突出する被検出部44bが設けられており、そのすぐ後方のハンマー支持部46aには、被検出部44bの上下方向の位置を検出する鍵センサ33が設けられている。また、鍵44aの下面には振動子16が取り付けられている。
打弦機構51は、アクション5、ハンマー23およびハンマーソレノイド25などを有しており、鍵盤装置42の後ろ側の上方に配置されている。前述した第1実施形態では、アクション5により鍵2aに荷重を付与しているのに対し、本実施形態では、アクション5を打弦機構51の一部として用いている。また、アクション5のバット8には、ハンマー23が一体に設けられており、ハンマーシャンク23aのすぐ前方には、アクションブラケット間に延びるハンマーレール17が設けられている。以上のように、アクション5およびハンマー23は、一般的なアップライトピアノのアクションおよびハンマーと同じ構成を有している。
また、第1実施形態では、ハンマーソレノイド25が、アクション5と分離されたハンマー23およびバット24に連結されているのに対し、本実施形態では、ハンマーソレノイド25は、アクション5の下方に配置されており、プランジャ25aの上端部に取り付けた支持部材27に、ウィッペン6が載置されている。
また、第1実施形態では、ハンマー23のストローク位置などを、連結部材26の被検出部26bおよびハンマーセンサ32によって検出するのに対し、本実施形態では、ハンマー23のストローク位置などは、ウィッペン6の前面に設けた被検出部6aと、そのすぐ前方に配置したハンマーセンサ32によって検出される。他の構成は、前述した第1実施形態による消音ピアノ1と同様である。
以上の構成によれば、押鍵に伴い、ハンマー47が、鍵44aの後端部でキャプスタン47bを介して突き上げられることにより上方に回動し、ストッパ48に当接することによって、ハンマー47の上方への回動が規制される。このように、ハンマー47が回動する際、鍵44aに作用するハンマー47の重量によって、タッチ重さが付与される。
また、通常演奏モードが選択されている場合、鍵センサ33で検出された鍵44aのストローク位置に基づき、打弦機構51のハンマー23のストローク位置が目標ストローク位置になるように、ハンマーソレノイド25への駆動信号がフィードバック制御される。アクション5は、ハンマーソレノイド25により支持部材27を介して突き上げられることにより作動し、回動したハンマー23が弦Sを打弦することによって、アコースティック音が発生する。
一方、消音演奏モードが選択されている場合、第1実施形態と同様、ハンマーソレノイド25の作動が停止されるとともに、電子音による演奏が行われる。また、電子音の放音と並行して、振動子16が振動するように制御されることによって、鍵44aに微振動が付与される。
以上のように、第2実施形態の消音ピアノ41によれば、擬似アクション50と、打弦機構51および弦Sとが機械的に完全に分離されている。したがって、擬似アクション50により鍵44aに付与される荷重の大きさや、荷重が付与されるタイミングなどを調整することによって、所望の良好なタッチ感を安定して得ることができる。同じ理由により、弦Sおよび打弦機構51を、鍵盤装置42の位置に制約されることなく、任意の位置に配置することができる。例えば、弦Sおよび打弦機構51を、鍵盤装置42から遠く離れた場所に配置し、通信回線を用いて打弦機構51を制御することによって、演奏を行うことも可能である。その場合には、通常演奏モードにおいても、弦Sの振動が演奏者の指先に伝達されないので、演奏モードにかかわらず、振動子16を振動させることが好ましい。
また、アクション5は、鍵44aと機械的に分離されていて、ハンマー23の駆動のみに用いられるので、本実施形態のように、既存のアップライトピアノのアクションおよびハンマーを、その構成を変更することなくそのまま流用することができる。
さらに、打弦機構51の動作だけでアクション5およびダンパー12の双方を作動させ、アコースティック音を発生させることができるので、この消音ピアノ41を、制御装置31による制御によって、自動演奏ピアノとして用いることも可能である。
図5は、本発明の第3実施形態による消音ピアノを示している。この消音ピアノ60は、上述した第2実施形態による消音ピアノ41と同じ構成の鍵盤装置42と、打弦機構61などを備えている。打弦機構61は、ハンマー23および取付け部材62と、この取付け部材62に取り付けられたバット63、駆動部材64およびダンパー12などを、鍵44aごとに有している(いずれも1つのみ図示)。
取付け部材62は、所定の形状を有しており、全体として上下方向に延びている。ダンパー12は、取付け部材62の後端部に回動自在に支持されており、ダンパーレバースプリング12dは、取付け部材62とダンパーレバー12aの間に設けられている。また、ダンパーレバー12aと取付け部材62の上部との間の間隙には、左右方向に延びるダンパーロッド65が設けられている。また、ダンパーロッド65は、上下方向に延びる鉛直部65aを有しており、この鉛直部65aの上端部において、取付け部材62に回動自在に取り付けられている。また、ダンパーロッド65の左端部には、鉛直部65aの下端部から後方に延びる水平部65bが設けられている。
この水平部65bの下方には、ダンパーソレノイド66が配置されている。ダンパーソレノイド66は、上方に延びるプランジャ66aを有しており、その上端部は、水平部65bの後端部に対向している。また、プランジャ66aの中央には、被検出部66bが設けられており、この被検出部66bのすぐ後方には、ハンマーセンサ32と同じ構成のダンパーセンサ35が設けられている。このダンパーセンサ35は、被検出部66bの上下方向の位置を連続的に検出し、その検出信号を制御装置31に出力する(図6参照)。
バット63は、取付け部材62の上下方向の中央の前部に、ピン63aを中心として回動自在に支持されている。このバット63の下面には凹部63bが形成されている。また、バットスプリング63cは、取付け部材62とバット63の間に設けられており、バット63を図5の時計方向に付勢している。また、ハンマー23は、このバット63に一体に立設されている。
駆動部材64は、L字形に形成されており、前後方向に延びる取付け部64aと、その前端部から上方に延びる突上げ部64bを有している。駆動部材64は、取付け部64aの中央において、取付け部材62の下端部にピン64cを中心として回動自在に取り付けられている。また、取付け部64aの後端部にはスプーン67が立設されており、このスプーン67は、ダンパーレバー12aの下端部に対向している。また、突上げ部64bは、その上端部においてバット63の凹部63bに係合しており、バット63およびハンマー23を支持している。
ハンマーソレノイド25は、駆動部材64の下方に配置されている。また、連結部材26の左右の壁26a、26a(1つのみ図示)の間には、駆動部材64の角部が入り込んでいる。この角部には長孔64dが形成されており、この長孔64dは、第1実施形態のバット24に形成された長孔24dと同様に構成されている。この長孔64dには、連結部材26の壁26a、26a間に設けられたピン26cが通されている。
また、図11に示すように、この消音ピアノ60は、ダンパーペダル68を有している。このダンパーペダル68は、鍵盤装置42の下方に配置され、前後方向に延びており、その後端部には被検出部68aが設けられている。この被検出部68aのすぐ後方には、ハンマーセンサ32と同じ構成のペダルセンサ36が設けられている。このペダルセンサ36は、被検出部68aの上下方向の位置を連続的に検出し、その検出信号を制御装置31に出力する(図6参照)。制御装置31は、ペダルセンサ36で検出された被検出部68aの位置に応じて、ダンパーペダル68の踏込みの有無を判別する。他の構成は、前述した第2実施形態による消音ピアノ41と同様である。
以上の構成によれば、通常演奏モードが選択されている場合には、押鍵に伴う擬似アクション50の動作と並行して、打弦機構61の動作が、制御装置31により制御される。具体的には、制御装置31は、鍵44aのストローク位置に応じて、ハンマーソレノイド25に駆動信号を出力し、連結部材26を上方に移動させる。それに伴い、駆動部材64が反時計方向に回動し、スプーン67がダンパー12を押圧することにより、ダンパーヘッド12cが弦Sから離れることによって、打弦によるアコースティック音の発生が許容される。
また、駆動部材64の回動に伴い、その突上げ部64bが、バット63の凹部63bを押圧し、バット63およびハンマー23を突き上げる。それにより、両者63、23が反時計方向に回動し、ハンマー23が弦Sを打弦することによって、アコースティック音が発生する。弦Sが打弦された直後、制御装置31は、ハンマーヘッド23bが弦Sに接しない位置までハンマー23を若干、戻すとともに、鍵44aが完全に離鍵状態に復帰したときに、ハンマー23も離鍵状態に復帰するように、ハンマーソレノイド25を制御する。なお、ハンマー23のストローク位置は、第1および第2実施形態と同様、算出されたハンマー23の実際のストローク位置が目標ストローク位置になるように、ハンマーソレノイド25への駆動信号をフィードバック制御することによって、制御される。
また、ダンパーペダル68の踏込みが検出されると、制御装置31は、ダンパーソレノイド66に駆動信号を出力し、それによりダンパーソレノイド66が励磁されることによって、プランジャ66aが上方に移動する。それに伴い、プランジャ66aにより、水平部65bを介してダンパーロッド65が駆動され、時計方向に回動することによって、ダンパーロッド65がダンパーレバー12aの下部を押圧する。その結果、ダンパーヘッド12cが弦Sから離れた状態に保持され、この状態でハンマー23が打弦することによって、ダンパーペダル効果が付与される。なお、プランジャ66aの上下方向の位置は、検出されたプランジャ66aの実際の位置が目標位置になるように、ダンパーソレノイド66への駆動信号をフィードバック制御することによって、制御される。
一方、消音演奏モードが選択されている場合には、ハンマーソレノイド25およびダンパーソレノイド66の作動がいずれも停止されるとともに、電子音による演奏が行われる。また、電子音の放音と並行して、振動子16を振動するように制御することによって、鍵44aに微振動が付与される。また、ダンパーペダル68の踏込みが検出されている場合は、ダンパーペダル効果を加えた楽音信号が生成され、その結果、ダンパーペダル効果を擬似的に付与した電子音が、ヘッドホン15から放音される。
以上のように、第3実施形態の消音ピアノ60によれば、打弦機構61とダンパーペダル68は機械的に分離されている。したがって、打弦機構61が鍵盤装置42から遠く離れた場所に配置されている場合に、通常演奏モードで演奏を行うときでも、アコースティック音にダンパーペダル効果を付与することができる。
図7は、前述した打弦機構の第1の変形例を模式的に示している。この打弦機構71では、ハンマー23は、ブロック状のハンマー基部72に一体に立設されている。ハンマー基部72は、下端部を中心として回動自在に設けられている。また、ダンパーソレノイド25は、ハンマー基部72の前方に配置されており、後方に水平に延びるプランジャ25aは、連結部材26を介してハンマー基部72の上部に連結されている。
また、ダンパーソレノイド66は、ハンマー基部72の下方に設けられており、後方に延びるプランジャ66aは、ダンパー12の下端部に当接している。また、ハンマーセンサ32は、ハンマー基部72のすぐ後方に設けられており、ハンマー基部32の前後方向の位置を検出する。また、ダンパーセンサ35は、ダンパー12のすぐ下方に設けられており、ダンパー12の前後方向の位置を検出する。
以上の構成によれば、押鍵に伴ってダンパーソレノイド66が励磁され、そのプランジャ66aがダンパー12を後方に押圧することによって、ダンパーヘッド12cが弦S(図示せず)から離れる。それと並行して、ハンマーソレノイド25が励磁され、連結部材26がハンマー基部72を後方に押圧することによって、ハンマー基部72およびハンマー23が反時計方向に回動し、弦Sを打弦することによって、アコースティック音が発生する。なお、ハンマー23およびダンパー12のストローク位置は、ハンマーセンサ32およびダンパーセンサ35の検出結果に応じて、フィードバック制御される。
図8は、打弦機構の第2の変形例を模式的に示している。この打弦機構76では、ハンマー基部72、ダンパー12およびハンマーソレノイド25は、リンク部材77で互いに連結されている。このリンク部材77は、上下方向に延びる基部77aと、その中央から後方に延びるダンパー連結部77bと、基部77aの上端部から後方に突出するハンマー連結部77cを一体に有している。リンク部材77は、基部77aの下端部を中心として回動自在に設けられている。
ダンパー連結部77bは、ダンパー12の下端部にばね78を介して連結されている。ばね78は、ダンパー12を反時計方向に付勢しており、それにより、ダンパーヘッド12cが弦S(図示せず)を押圧している。また、ハンマーソレノイド25に設けられた連結部材26は、基部77aのダンパー連結部77bよりも若干、上側の部位に連結されている。また、ハンマー連結部77cは、ハンマー基部72の上部に連結されている。また、ハンマーセンサ32は、基部77aのすぐ上方に設けられており、基部77aの前後方向の位置を検出する。
以上の構成によれば、押鍵に伴ってダンパーソレノイド25が励磁され、連結部材26がリンク部材77を押圧することによって、リンク部材77は反時計方向に回動する。それに伴い、ダンパー12は、ばね78を介してダンパー連結部77bで押圧されることによって時計方向に回動し、弦Sから離れる。また、ハンマー基部72がハンマー連結部77cで押圧されることによって、ハンマー23およびハンマー基部72は、反時計方向に回動し、弦Sを打弦することによって、アコースティック音が発生する。なお、ハンマー23のストローク位置は、第1実施形態などと同様、ハンマーセンサ32による検出結果に応じて、フィードバック制御される。
図9は、打弦機構の第3の変形例を模式的に示している。この打弦機構81では、ハンマー23は、カム82に一体に取り付けられている。カム82は回動自在に設けられ、後方に突出するような所定の輪郭を有している。
また、カム82とその後方のダンパー12との間の空間には、リンク部材83が配置されている。このリンク部材83は、上下方向に延び、屈曲した所定の形状を有しており、上端部を中心として回動自在に設けられている。また、リンク部材83の下端部から後方に突出するダンパー連結部83aとダンパー12の下端部の間には、ばね84が設けられており、リンク部材83およびダンパー12は、このばね84によって互いに連結されている。また、リンク部材83の下端部の角部には、ばね85が取り付けられており、リンク部材83は、このばね85によって、前方に付勢された状態で、カム82に接している。
また、ハンマーソレノイド25は、カム82の下方に設けられており、プランジャ25aは、カム82の下部の前端部に連結部材26を介して連結されている。また、ハンマーセンサ32は、カム82のすぐ前方に設けられており、カム82の前端部に設けられた被検出部82aの上下方向の位置を検出する。
以上の構成によれば、押鍵に伴ってハンマーソレノイド25が励磁され、連結部材26がカム82を押圧することによって、カム82およびハンマー23が反時計方向に回動する。このカム82の回動により、リンク部材83がカム82で押圧され、ばね85の付勢力に抗して後方に回動する。その結果、ダンパー12が、ばね84を介してダンパー連結部83aで押圧され、時計方向に回動することによって、ダンパーヘッド12cが弦S(図示せず)から離れる。この状態で、ハンマー23がさらに回動し、弦Sを打弦することによって、アコースティック音が発生する。なお、ハンマー23のストローク位置は、第1実施形態などと同様、ハンマーセンサ32による検出結果に応じて、フィードバック制御される。
図10は、打弦機構の第4の変形例を模式的に示している。この打弦機構86では、ハンマー23を取り付けたブロック状のハンマー基部87は、上下方向の中央において回動自在に取り付けられている。また、ハンマーソレノイド25は、ハンマー基部87の下方に設けられており、両者25、87およびダンパー12は、リンク部材88で互いに連結されている。
リンク部材88は、上下方向に延びる基部88aと、その上端部から前方に延びるハンマー連結部88bを有しており、基部88aの中央において回動自在に取り付けられている。また、ハンマーソレノイド25のプランジャ25aは、連結部材26を介して基部88aの下端部に連結されている。また、ハンマー連結部88bの前端部は、ハンマー基部87の下端部に連結されている。
ダンパー12は、基部88aの下端部との間に設けられたばね89を介して、リンク部材88に連結されている。また、ハンマーセンサ32は、ハンマー基部87の後方に設けられており、その前後方向の位置を検出する。
以上の構成によれば、押鍵に伴ってハンマーソレノイド25が励磁され、連結部材26がリンク部材88を押圧することによって、リンク部材88が時計方向に回動する。ダンパー12は、ばね89を介してリンク部材88で押圧されることにより回動し、ダンパーヘッド12cが弦S(図示せず)から離れる。それとともに、ハンマー基部87がリンク部材88のハンマー連結部88bで押圧されることにより、ハンマー23およびハンマー基部87が反時計方向に回動し、弦Sを打弦することによって、アコースティック音が発生する。なお、ハンマー23のストローク位置は、第1実施形態などと同様、ハンマーセンサ32による検出結果に応じて、フィードバック制御される。
なお、本発明は、上述した実施形態に限定されることなく、種々の態様で実施することができる。例えば、各実施形態では、アクチュエータとしてハンマーソレノイド25を用い、ハンマー23のストローク位置をフィードバック制御しているが、これに限定されることなく、例えばステッピングモータを用いることにより、鍵のストローク位置に基づき、ハンマー23のストローク位置を直接、制御するようにしてもよい。
また、各実施形態では、押鍵情報検出手段を構成する鍵センサ33として、光学式のものを用いているが、これに限定されることなく、例えば電気式や磁気式のセンサを用いてもよい。また、各実施形態では、鍵のストローク位置を連続的に検出しているが、これに限定されることなく、ストロークの途中の複数の位置で検出するようにしてもよい。
また、第2および第3実施形態の打弦機構に代えて、より簡略化した打弦機構、例えば、ウィッペン6を省略し、ハンマーソレノイド25のプランジャ25aにジャック7を直接、取り付けたものや、ハンマーソレノイド25のプランジャ25aにハンマーヘッド23bを直接、取り付けたものを用いてもよい。
さらに、各実施形態では、振動付与手段として、各鍵に取り付けた振動子16を用いているが、例えば、振動子を棚板4に取り付け、棚板4を振動させることにより、鍵に微振動を付与するようにしてもよい。また、各実施形態で用いたソレノイドは、励磁時にプランジャが突出するタイプのものであるが、ソレノイドの配置を適宜変更するとともに、プランジャが引き込まれるタイプのものを用いてもよい。その他、細部の構成を、本発明の趣旨の範囲内で適宜、変更することが可能である。
本発明の第1実施形態による消音ピアノの鍵盤および打弦機構などを、離鍵状態において示す側面図である。 図1の消音ピアノの構成を示すブロック図である。 図1の消音ピアノを、鍵を押鍵した状態において示す側面図である。 第2実施形態による消音ピアノの鍵盤および打弦機構などを、離鍵状態において示す側面図である。 第3実施形態による消音ピアノの鍵盤および打弦機構などを、離鍵状態において示す側面図である。 図5の消音ピアノの構成を示すブロック図である。 打弦機構の第1変形例を模式的に示す図である。 打弦機構の第2変形例を模式的に示す図である。 打弦機構の第3変形例を模式的に示す図である。 打弦機構の第4変形例を模式的に示す図である。 図5の消音ピアノのダンパーペダルを示す側面図である。
符号の説明
1 消音ピアノ(ピアノ)
2a 鍵
5 アクション(荷重付与手段)
16 振動子(振動付与手段)
23 ハンマー
25 ハンマーソレノイド(アクチュエータ)
31 制御装置(制御手段、電子音生成手段)
33 鍵センサ(押鍵情報検出手段)
34 モード選択スイッチ(演奏モード選択手段)
41 消音ピアノ(ピアノ)
44a 鍵
50 擬似アクション(荷重付与手段)
60 消音ピアノ(ピアノ)
S 弦

Claims (6)

  1. 押鍵に伴って回動する多数の鍵と、
    当該鍵に荷重を付与する荷重付与手段と、
    前記鍵ごとに設けられた移動自在のハンマーと、
    前記鍵ごとに設けられ、前記移動したハンマーで打弦され、振動することによってアコースティック音を発生させる弦と、
    前記ハンマーを駆動するためのアクチュエータと、
    前記鍵の押鍵情報を当該鍵ごとに検出する押鍵情報検出手段と、
    当該検出された押鍵情報に応じて、前記アクチュエータの動作を制御する制御手段と、
    を備えていることを特徴とするピアノ。
  2. 前記荷重付与手段は、前記ハンマーと分離した状態で前記鍵に載置されたアクションで構成されていることを特徴とする請求項1に記載のピアノ。
  3. 前記鍵と分離された状態で設けられ、前記ハンマーが取り付けられたアクションをさらに備え、
    前記ハンマーは、前記アクチュエータにより、前記アクションを介して駆動されることを特徴とする請求項1に記載のピアノ。
  4. 押鍵に伴って電子音を生成する電子音生成手段と、
    前記弦の振動によるアコースティック音によって演奏を行う通常演奏モードと、前記電子音によって演奏を行う消音演奏モードとのいずれかを選択する演奏モード選択手段と、をさらに備え、
    前記制御手段は、前記消音演奏モードが選択されたときに、前記アクチュエータの作動を停止することを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載のピアノ。
  5. 前記押鍵された鍵に微振動を付与する振動付与手段をさらに備えていることを特徴とする請求項4に記載のピアノ。
  6. 前記振動付与手段は、前記消音演奏モードにおいて微振動を付与することを特徴とする請求項5に記載のピアノ。
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