JP2014108944A - 皮膚外用剤 - Google Patents

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Abstract

【課題】ロドデンドロール又はその誘導体を含有し、安定性が良好で、皮膚透過性に優れる皮膚外用剤。
【解決手段】下記成分(A)及び(B)を含有する皮膚外用剤。
(A)下記一般式(1)で示されるロドデンドロール又はその誘導体
Figure 2014108944

(式中R1は、水素原子、炭素数2〜20のアシル基、又は単糖類及び二糖類の残基から選ばれる基を示す。)
(B)下記一般式(2)で示されるノナン酸エステル
817C(O)OR2 (2)
(式中R2は、炭素数4〜18の直鎖又は分岐鎖状の、飽和又は不飽和の炭化水素基を示す。)
【選択図】なし

Description

本発明は、皮膚外用剤に関する。
従来、しみ・そばかす等の皮膚の色素沈着を予防・改善させる成分として、ロドデンドロール及びその誘導体が知られている(特許文献1〜3参照)。これらロドデンドロール及びその誘導体は、水性基剤・油性基剤のいずれへも溶解性が低い両親媒性物質であることが指摘されている。そのため、乳化組成物に調製した場合には、乳化粒子の界面付近にロドデンドロール及びその誘導体が集まり、析出しやすいため、安定性、使用感において問題が生じやすいという課題があった。
かかる課題を解決するため、例えば、ロドデンドロール又はその誘導体と両親媒性高分子との併用、あるいはロドデンドロール又はその誘導体と、ショ糖脂肪酸エステル若しくはポリグリセリル脂肪酸エステル及び多価アルコールとを併用することで、高温条件下、光照射条件下又はアルカリ性条件下において、変色や変臭を生ずる問題を改善することが提案されている(特許文献4、5参照)。
特許第3340928号公報 特許第3340935号公報 特許第3455406号公報 特開2008−081491号公報 国際公開第2009/081587号
しかしながら、上記製剤においても、低温条件下でのロドデンドロール又はその誘導体の安定性や、更にロドデンドロール又はその誘導体の皮膚透過性までは検討されていなかった。
従って、本発明は、ロドデンドロール又はその誘導体を含有し、高温に加え、低温でも安定性が良好で、更に皮膚透過性にも優れた皮膚外用剤を提供することにある。
本発明者は、このような状況下に鑑み、鋭意研究を重ねた結果、ロドデンドロール又はその誘導体とノナン酸エステルとを併用することにより、前記安定性が著しく向上すると共に、更に優れた皮膚透過性を有し、皮膚刺激性が低く、より美白効果、使用感に優れた皮膚外用剤が得られることを見出し、本発明を完成させるに至った。
すなわち本発明は、下記成分(A)及び(B)を含有する皮膚外用剤に関する。
(A)下記一般式(1)で示されるロドデンドロール又はその誘導体
Figure 2014108944
(式中R1は、水素原子、炭素数2〜20のアシル基、又は単糖類及び二糖類の残基から選ばれる基を示す。)
(B)下記一般式(2)で示されるノナン酸エステル
817C(O)OR2 (2)
(式中R2は、炭素数4〜18の直鎖又は分岐鎖状の、飽和又は不飽和の炭化水素基を示す。)
本発明の皮膚外用剤は、メラニン生成抑制効果を有するロドデンドロール又はその誘導体を含有し、皮膚安全性が高く、高温に加え、低温でも安定性が良好で、更に皮膚透過性に優れ、美白効果、使用感にも優れたものである。
以下、本発明の実施形態について詳述する。
本発明に用いられる(A)ロドデンドロール又はその誘導体は、下記一般式(1)で表されるものである。
Figure 2014108944
(式中R1は、水素原子、炭素数2〜20のアシル基、又は単糖類及び二糖類の糖残基から選ばれる基を示す。)
本発明に用いられる(A)成分において、R1が水素原子であるロドデンドロール[4−(p−ヒドロキシフェニル)−2−ブタノール]は、公知の化合物であり、メグスリノキ(Acer nikoence Maxim.)等に含まれることが知られている。
本発明の(A)成分において、R1が炭素数2〜20のアシル基であるロドデンドロール誘導体(以下、アシル化ロドデンドロールとも記載する。)は、フェノール化合物のアシル化として既に公知の方法を用いて得ることができる。例えば、ピリジン中において4−(p−ヒドロキシフェニル)−2−ブタノンと脂肪酸クロライドとを反応させ、その後、水素化ホウ素ナトリウムで、ケトン基を還元することにより容易に得ることができる。R1のアシル基は飽和であっても不飽和であってもよく、またはアミノ基等の官能基を有するものであってもよい。このうち、飽和のアルカノイル基がより好ましい。具体的には、アセチル基、プロピオニル基、ブチロイル基、イソブチロイル基、バレリル基、ヘキサノイル基、オクタノイル基、ラウロイル基、パルミトイル基、ステアロイル基等が挙げらる。このうち、炭素数2〜18のアルカノイル基が好ましく、炭素数2〜8のアルカノイル基がより好ましく、炭素数2〜4であるアセチル基、プロピオニル基、ブチロイル基、イソブチロイル基である場合には、製剤への応用がしやすく特に好ましい。
本発明の(A)成分における具体的なアシル化ロドデンドロールとしては、アセチルロドデンドロール、ヘキサノイルロドデンドロール、オクタノイルロドデンドロール、ドデカノイルロドデンドロール、テトラデカノイルロドデンドロール、ヘキサデカノイルロドデンドロール、オクタデカノイルロドデンドロール等を挙げることができる。
本発明の(A)成分において、R1が単糖類及び二糖類の残基から選ばれる糖残基であるロドデンドロール誘導体(以下、ロドデンドロール配糖体とも記載する。)は、アルブチンの合成方法として既に公知の方法(アメリカ特許第3201385号)を用いて得ることができる。例えば、トルエン等の有機溶媒中においてロドデンドロールとアセチル化糖を三フッ素化ホウ素やオキシ塩化リン等を触媒として縮合した後、アルカリ存在下にアセチル基を脱離することにより、ロドデンドロール配糖体を白色の粉末結晶として容易に得ることができる。また、ラズベリーケトングリコシドを還元することによっても得ることもできる。更に、天然物から単離することも可能である。
前記糖残基は、還元性の単糖類又は二糖類であり、具体的にはグルコース、ガラクトース、キシロース、マンノース、N−アセチルグルコサミン等の単糖類、マルトース、セロビオース、ゲンチビオース等の二糖類を挙げることができる。本発明の配糖体にはα結合及びβ結合を有する異性体が存在するが、それらの異性体を単独で、またそれらの混合物を用いることもできる。
本発明の(A)成分における具体的なロドデンドロール配糖体は、ロドデンドロール−D−グルコシド(α又はβ体)、ロドデンドロール−D−ガラクトシド(α又はβ体)、ロドデンドロール−D−キシロシド(α又はβ体)、ロドデンドロール−D−マルトシド(α又はβ体)等を挙げることができる。
本発明の(A)成分には、光学異性体が存在するが、(+)体、(−)体単独でも、またそれらの混合物(±)を用いることもできる。
本発明の(A)成分の皮膚外用剤中における含有量は、十分なメラニン生成抑制効果を得る点、及び低温安定性の点から、0.1質量%以上が好ましく、0.5質量%以上がより好ましく、また20質量%以下が好ましく、15質量%以下がより好ましく、10質量%以下がさらに好ましい。具体的な範囲としては、0.1〜20質量%が好ましく、0.5〜15質量%がより好ましく、0.5〜10質量%がさらに好ましい。
本発明に用いられる(B)ノナン酸エステルは下記一般式(2)で示されるものである。
817C(O)OR2 (2)
(式中R2は、炭素数4〜18の直鎖又は分岐鎖状の、飽和又は不飽和の炭化水素基を示す。)
これらのノナン酸エステルのうち、分岐ノナン酸エステルが好ましく、イソノナン酸エステルがより好ましく、さらに、下記一般式(3)で示されるイソノナン酸エステルが好ましい。
Figure 2014108944
(式中、R3は、炭素数4〜18の直鎖状又は分岐鎖状の、飽和又は不飽和の炭化水素基を示す。)
上記一般式(2)及び(3)中、R2及びR3の炭化水素基としては、炭素数4〜18の直鎖状又は分岐鎖状の飽和又は不飽和の炭化水素基が挙げられ、特に、乳化安定性及び使用感の点から、炭素数8〜13の直鎖状又は分岐鎖状の飽和又は不飽和の炭化水素基が好ましい。当該炭化水素基としては、n−オクチル基、2−エチルヘキシル基、n−ノニル基、イソノニル基、n−デシル基、イソデシル基、n−ドデシル基、イソドデシル基、n−トリデシル基、イソトリデシル基等が挙げられる。このうち炭素数8〜13の分岐鎖状の飽和炭化水素基が好ましく、2−エチルヘキシル基、イソノニル基、イソデシル基、イソトリデシル基がより好ましい。
一般式(2)及び(3)の具体的な化合物としては、イソノナン酸2−エチルヘキシル、イソノナン酸イソノニル、イソノナン酸イソデシル、イソノナン酸イソトリデシル等が挙げられる。これらの(B)成分は、1種又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
本発明で用いる(B)成分は、公知の物質であり、例えばノナン酸或いはイソノナン酸とアルコールのエステル化により容易に製造できる。また、一般に市販もされており、イソノナン酸2−エチルヘキシルとして、高級アルコール工業社より販売されているES108109を、イソノナン酸イソノニルとして、日清オイリオ社から販売されているサラコス99を、イソノナン酸イソデシルとして、高級アルコール工業社より販売されているKAK109を、イソノナン酸イソトリデシルとして、日清オイリオ社から発売されているサラコス913等を挙げることができる。
本発明の(B)成分の皮膚外用剤中における含有量は、使用感、皮膚刺激性の点から、0.01質量%以上が好ましく、0.05質量%以上がより好ましく、0.1質量以上%がさらに好ましく、また50質量%以下が好ましく、20質量%以下がより好ましく、15質量%以下がさらに好ましく、10質量%以下がさらに好ましい。具体的な範囲としては、0.01〜50質量%が好ましく、0.05〜20質量%がより好ましく、0.1〜20質量%がさらに好ましく、0.1〜15質量%がさらに好ましく、0.1〜10質量%がさらに好ましい。
本発明における(A)成分と(B)成分の含有量比(A/B)は、成分(A)を溶解させ、且つ皮膚透過性に優れる点から、0.01以上が好ましく、0.05以上がより好ましく、0.08以上がさらに好ましく、0.1以上がさらに好ましく、また30以下が好ましく、20以下がより好ましく、15以下がさらに好ましく、10以下がさらに好ましい。具体的な範囲としては、0.01〜30が好ましく、0.05〜20がより好ましく、0.08〜15がさらに好ましく、0.1〜10がさらに好ましい。
更に本発明の皮膚外用剤には、本発明の効果を損なわない範囲で、前記必須成分の他、通常、医薬品、医薬部外品、化粧品等に配合される他の成分、例えば油剤、保湿剤、増粘剤、防腐剤、pH調整剤、水、アルコール類、薬剤、紫外線吸収剤、紫外線散乱剤、色素、香料等を必要に応じて適宜配合することができる。
本発明の皮膚外用剤の用途は任意であるが、美白用皮膚外用剤が好ましく、化粧料、医薬品、医薬部外品等に好適に用いることができる。具体的には、ローション、乳液、美容クリーム、下地化粧料、日焼け止め化粧料、パック、マッサージ化粧料などの美白化粧料;各種薬剤を含有する軟膏、クリーム等の外用医薬品として好適に利用できる。
本発明の皮膚外用剤の剤形は任意であり、液状、エマルション、ジェル状、スプレー状、ムース状等のものとして調製される。
上述した実施態様に関し、本発明は、さらに以下の皮膚外用剤を開示する。
<1>下記成分(A)及び(B)を含有する皮膚外用剤。
(A)下記一般式(1)で示されるロドデンドロール又はその誘導体
Figure 2014108944
(式中R1は、水素原子、炭素数2〜20のアシル基、又は単糖類及び二糖類の残基から選ばれる基を示す。)
(B)下記一般式(2)で示されるノナン酸エステル
817C(O)OR2 (2)
(式中R2は、炭素数4〜18の直鎖又は分岐鎖状の、飽和又は不飽和の炭化水素基を示す。)
<2>R1が、好ましくは水素原子、炭素数2〜18のアルカノイル基、又は単糖及び二糖の残基から選ばれる基であり;より好ましくは水素原子、炭素数2〜8のアルカノイル基、又は単糖及び二糖の残基から選ばれる基であり;さらに好ましくは水素原子、炭素数2〜4のアルカノイル基、又はグルコース、ガラクトース、キシロース、マンノース、N−アセチルグルコサミン、マルトース、セロビオース及びゲンチオースから選ばれる基である<1>の皮膚外用剤。
<3>成分(A)が、好ましくはロドデンドロール、アセチルロドデンドロール、ヘキサノイルロドデンドロール、オクタノイルロドデンドロール、ドデカノイルロドデンドロール、テトラデカノイルロドデンドロール、ヘキサデカノイルロドデンドロール、オクタデカノイルロドデンドロール、ロドデンドロール−D−グルコシド(α又はβ体)、ロドデンドロール−D−ガラクトシド(α又はβ体)、ロドデンドロール−D−キシロシド(α又はβ体)、及びロドデンドロール−D−マルトシド(α又はβ体)から選ばれるものである<1>又は<2>の皮膚外用剤。
<4>(A)成分の皮膚外用剤中における含有量が、好ましくは0.1質量%以上、より好ましくは0.5質量%以上、また好ましくは20質量%以下、より好ましくは15質量%以下、さらに好ましくは10質量%以下である<1>〜<3>のいずれかに記載の皮膚外用剤。
<5>(A)成分の皮膚外用剤中における含有量が、好ましくは0.1〜20質量%、より好ましくは0.5〜15質量%、さらに好ましくは0.5〜10質量%である<1>〜<4>のいずれかに記載の皮膚外用剤。
<6>(B)成分が、好ましくは分岐ノナン酸エステルであり、より好ましくはイソノナン酸エステルであり、さらに好ましくは下記一般式(3)で示されるイソノナン酸エステルである<1>〜<5>のいずれかに記載の皮膚外用剤。
Figure 2014108944
(式中、R3は、炭素数4〜18の直鎖状又は分岐鎖状の、飽和又は不飽和の炭化水素基を示す。)
<7>式(2)及び(3)中のR2及びR3が、好ましくは炭素数8〜13の直鎖状又は分岐鎖状の飽和又は不飽和の炭化水素基であり、より好ましくは炭素数8〜13の分岐鎖状の飽和炭化水素基であり、さらに好ましくは2−エチルヘキシル基、イソノニル基、イソデシル基又はイソトリデシル基である<1>〜<6>のいずれかに記載の皮膚外用剤。
<8>(B)成分が、好ましくはイソノナン酸2−エチルヘキシル、イソノナン酸イソノニル、イソノナン酸イソデシル及びイソノナン酸イソトリデシルから選ばれる1種又は2種以上である<1>〜<7>のいずれかに記載の皮膚外用剤。
<9>(B)成分の皮膚外用剤中における含有量が、好ましくは0.01質量%以上、より好ましくは0.05質量%以上、さらに好ましくは0.1質量%以上であり、また好ましくは50質量%以下、より好ましくは20質量%以下、さらに好ましくは15質量%以下、さらに好ましくは10質量%以下である<1>〜<8>のいずれかに記載の皮膚外用剤。
<10>(B)成分の皮膚外用剤中における含有量が、好ましくは0.01〜50質量%、より好ましくは0.05〜20質量%、さらに好ましくは0.1〜20質量%、さらに好ましくは0.1〜15質量%、さらに好ましくは0.1〜10質量%である<1>〜<9>のいずれかに記載の皮膚外用剤。
<11>(A)成分と(B)成分の含有量比(A/B)が、好ましくは0.01以上、より好ましくは0.05以上、さらに好ましくは0.08以上、さらに好ましくは0.1以上であり、また好ましくは30以下、より好ましくは20以下、さらに好ましくは15以下、さらに好ましくは10以下である<1>〜<10>のいずれかに記載の皮膚外用剤。
<12>(A)成分と(B)成分の含有質量比(A/B)が、好ましくは0.01〜30、より好ましくは0.05〜20、さらに好ましくは0.08〜15、さらに好ましくは0.1〜10である<1>〜<11>のいずれかに記載の皮膚外用剤。
<13>美白化粧料である<1>〜<12>のいずれかに記載の皮膚外用剤。
次に本発明を実施例により更に詳細に説明するが、本発明はこれにより限定されるものではない。尚、以下に示す配合量は質量%である。
実施例1〜4、比較例1〜4
(1)皮膚透過性試験
ロドデンドロール(100mg)を、表1の各油剤(4900mg)に溶解させ、30℃で2日間保存し、ロドデンドロールが溶解していることを目視で確認した。次に、調製した各試料を、シリコーン膜を用いた生体外での皮膚透過性試験に供した。すなわち、直径10mmの膜表面に前記試料を200μl塗布し、32℃に保った。3時間後にレシーバー液をサンプリングし、高速液体クロマトグラフィーにより膜を透過したロドデンドロールを定量した。その結果を累積膜透過量(μg/cm2)として表した。
Figure 2014108944
表1の結果から、ロドデンドロールの皮膚透過性を高めるためには、イソノナン酸イソトリデシルやイソノナン酸イソノニル等のノナン酸エステルを用いることで達成される。
実施例5〜10、比較例5〜9
表2に記載の処方により水中油型乳化組成物(乳液)を作製し、下記(2)〜(4)の評価試験を実施した。結果を表2に併せて示す。
Figure 2014108944
(2−1)低温及び室温における安定性評価
室温(20±5℃)及び0℃で1ヶ月間保存した試料について、目視及び偏光顕微鏡(ECLIPSE80i、ニコン社製)にて、試料中の結晶の析出有無を確認した。下記結晶析出判定基準に準じて評価を行った。
結晶析出判定基準
×:結晶あり
△:僅かに結晶あり
○:結晶なし
(2−2)高温における安定性評価
高温(60±5℃)で1ヶ月間保存した試料について、目視にて試料の分離を確認した。下記判定基準に準じて評価を行った。
分離判定基準
×:油剤が分離している。
△:クリーム相が上層に集まっている。
○:クリーム相が均一である。
(3)皮膚刺激性評価
事前アンケートにより、敏感肌と自認している女性パネル(20〜50代)10名により、試料を朝晩2回、3日間連続で使用し、最終日に以下の皮膚刺激性判定基準に従って、皮膚刺激性を判定した。評価は、判定結果の平均点を算出することにより行った。尚、女性パネルには、1回にひとつの試料を評価し、2日間の休止期間を設けた後、同様にして次の試料を評価した。
皮膚刺激性判定基準
4点:かなり刺激を感じる
3点:刺激を感じる
2点:やや刺激を感じる
1点:ほとんど刺激を感じない
0点:まったく刺激を感じない
(4)官能評価
専門評価パネラー10名により、試料を10日間連用で使用してもらい「べたつきのなさ」、「きしみ感のなさ」「美白効果」の各評価項目に関して、下記判定基準により官能評価を実施した。評価は、その平均点により算出することにより行った。
判定基準
5点:非常に良い
4点:良い
3点:普通
2点:やや悪い
1点:悪い
表2より明らかなように、本発明の(B)成分の油剤を配合した実施例では、常温、低温、高温安定性に優れたものであった。析出や分離等が生じないことから、(A)成分の美白効果を十分に得られるものであった。また、皮膚刺激性、使用感も本発明の(A)及び(B)成分を併用することで、良い評価が得られた。
応用例1(乳液)
原料成分 配合量(%)
エタノール 4.0
コレステロール 0.5
ロドデンドロール 2.0
イソノナン酸2−エチルヘキシル 2.0
精製オリーブスクワラン 1.0
流動パラフィン 1.0
濃グリセリン 1.0
カルボキシビニルポリマー 0.1
アクリル酸・メタクリル酸アルキル共重合体 0.1
水酸化カリウム 0.1
キサンタンガム 0.1
メチルパラベン 0.1
カキョクエキス 0.01
ベルゲニアクラシホリア根エキス 0.01
セイヨウニワトコ花エキス 0.01
精製水 残量
応用例2(クリーム)
原料成分 配合量(%)
水素添加大豆リン脂質 2.0
コレステロール 1.0
ロドデンドロール 2.0
オレイン酸プロピレングリコール 4.0
イソノナン酸イソトリデシル 1.0
流動パラフィン 1.0
ジメチコン 1.0
ポリオキシエチレンメチルグルコシド 2.0
ジグリセリン 1.0
1,3−ブチレングリコール 1.0
カルボキシビニルポリマー 0.3
水酸化カリウム 0.15
キサンタンガム 0.3
フェノキシエタノール 0.1
ホオノキ樹皮エキス 0.01
トウヒエキス 0.01
ジュズダマエキス 0.01
精製水 残量
本発明により、ロドデンドロール又はその誘導体を含有し、安定性が良好で、皮膚安全性が高く、美白効果・使用感にも優れた皮膚外用剤を提供できる。

Claims (3)

  1. 下記成分(A)及び(B)を含有する皮膚外用剤。
    (A)下記一般式(1)で示されるロドデンドロール又はその誘導体
    Figure 2014108944
    (式中R1は、水素原子、炭素数2〜20のアシル基、又は単糖類及び二糖類の残基から選ばれる基を示す。)
    (B)下記一般式(2)で示されるノナン酸エステル
    817C(O)OR2 (2)
    (式中R2は、炭素数4〜18の直鎖又は分岐鎖状の、飽和又は不飽和の炭化水素基を示す。)
  2. (B)のノナン酸エステルが下記一般式(3)で示されるイソノナン酸エステルである請求項1記載の皮膚外用剤。
    Figure 2014108944
    (式中、R3は、炭素数4〜18の直鎖状又は分岐鎖状の、飽和又は不飽和の炭化水素基を示す。)
  3. 美白化粧料である請求項1又は2記載の皮膚外用剤。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2021032673A1 (fr) * 2019-08-16 2021-02-25 Global Bioenergies Composes carbonyles, leurs procedes de preparation et leurs utilisations

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