JP2014107295A - 多層プリント配線板用の接着フィルム - Google Patents

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Abstract

【課題】フィラーを高充填した際の、ビルドアップ材料による内層回路の配線パターンの凹凸を埋め込み性が悪くなるという問題を解決し、シリカフィラーを高充填化しても凹凸の埋め込み性に優れた接着フィルム、及びこの接着フィルムを用いた多層プリント配線板、ならびにその製造方法を提供することを目的とする。
【解決手段】多層プリント配線板用の接着フィルムにおいて、(a)重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)との分散比(Mw/Mn)が、1.05〜1.8であるノボラック型フェノール樹脂と、(b)エポキシ樹脂と、(c)無機充填材と、(d)溶剤とを含むワニスを、支持体フィルムに塗工し、樹脂組成物層を形成し、得られる樹脂組成物層中の無機充填材の平均粒径が0.1μm以上で、その配合量が、樹脂固形分のうち20〜95質量%であり、残留溶剤量が1〜20質量%である多層プリント配線板用の接着フィルムおよびこの接着フィルムを用いた多層プリント配線板である。
【選択図】なし

Description

本発明は、多層プリント配線板用の接着フィルム、この接着フィルムを用いて形成した多層プリント配線板およびその製造方法に関する。この多層プリント配線板用の接着フィルムとは、例えば、ビルドアップ方式で形成した多層配線板における層間絶縁層を構成するものとして、多層プリント配線板の製造に好適に使用できるものである。
多層配線板を製造するには、片面または両面に内層回路を形成した絶縁基板上に、プリプレグと呼ばれる、ガラス布にエポキシ樹脂を含浸し半硬化状態にした材料を銅箔と重ねて熱プレスにより積層一体化した後、ドリルで層間接続用のスルーホールと呼ばれる穴をあけ、スルーホール内壁と銅箔表面上に無電解めっきを行って、必要ならば更に電解めっきを行って回路導体として必要な厚さとした後、不要な銅を除去して多層配線板を製造するのが一般的であった。
ところが、近年、電子機器の小型化、軽量化、多機能化が一段と進み、これに伴い、LSIやチップ部品等の高集積化が進みその形態も多ピン化、小型化へと急速に変化している。この為、多層配線板は、電子部品の実装密度を向上するために、微細配線化の開発が進められている。これらの要求に合致する多層配線板の製造手法として、ガラスクロスを含まない絶縁樹脂をプリプレグの代わりに絶縁層として用い、必要な部分のみビアホールで接続しながら配線層を形成するビルドアップ方式の多層配線板があり、軽量化や小型化、微細化に適した手法として主流になりつつある。
このようなビルドアップ方式の多層配線板は、絶縁樹脂フィルムを内層回路板にラミネートし、加熱により硬化させて、ビルドアップ層を形成した後、レーザー加工によるビアホール形成し、アルカリ過マンガン酸処理等によって粗化処理とスミア処理を行って無電解銅めっきして、第二の回路と層間接続可能とするビアホールを形成させて製造する(特許文献1〜3参照)。ここで、樹脂と無電解銅めっきとの接着力は、樹脂表面の粗さ(アンカー効果)により、確保している状況であり、その表面粗さは、Raで0.6μm以上と、表面粗さが大きい状況であった。
更に、ビルドアップ層には、加工寸法安定性、半導体実装後の反り量低減の需要から、低熱膨張係数化(低CTE化)が求められており、各社が低熱膨張化に向けた取り組みを行っている(例えば、特許文献4〜6)。もっとも主流な方法として、シリカフィラーを高充填化(例えば、ビルドアップ層中の40重量%以上をシリカフィラーとする)することによって、ビルドアップ層の低CTE化を図っているものが多い。
特許第3290296号公報 特許第3654851号公報 特許第3785749号公報 特表2006−527920号公報 特開2007−87982号公報 特開2009−280758号公報
ところが、ビルドアップ層の低CTE化を図るためにシリカフィラーを高充填化させると、ビルドアップ材料によって、内層回路の配線パターンの凹凸を埋め込むことが難しくなる傾向があった。また、貫通穴(スルーホール)のような内層回路をビルドアップ材料によって凹凸が小さくなるように埋め込むことが要求されている。ビルドアップ材料の低CTE化を図るためのシリカフィラーの高充填化は、この要求を満たすことが難しくなる傾向があった。
このような状況において、本発明は、シリカフィラーを高充填化しても凹凸の埋め込み性に優れた接着フィルム、及びこの接着フィルムを用いた多層プリント配線板、ならびにその製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは上記の課題を解決すべく検討を進めた結果、特許第4283773号公報記載されているようなノボラック型フェノール樹脂の製造方法を用いて作製したノボラック型フェノール樹脂(フェノール化合物とアルデヒド化合物とを、リン酸化合物と、反応補助溶媒として非反応性の含酸素有機溶剤との存在下で不均一反応させる工法を用いて作製したノボラック型フェノール樹脂)を接着フィルム中に含まれるエポキシ樹脂の硬化剤として用いることが有効であることを見出した。
さらに、この接着フィルム中に、溶剤を1〜20質量%残すように、ワニスを支持体フィルムの上に塗布・乾燥させることによって、フィルムとして取扱いが良好になることも見出した。
すなわち、本発明は以下の内容を含むものである。
[1] 多層プリント配線板用の接着フィルムにおいて、(a)重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)との分散比(Mw/Mn)が、1.05〜1.8であるノボラック型フェノール樹脂と、(b)エポキシ樹脂と、(c)無機充填材と、(d)溶剤とを含むワニスを、支持体フィルムに塗工し、樹脂組成物層を形成し、得られる樹脂組成物層中の無機充填材の平均粒径が0.1μm以上で、その配合量が、樹脂固形分のうち20〜95質量%であり、残留溶剤量が1〜20質量%である多層プリント配線板用の接着フィルム。
[2] (a)成分のノボラック型フェノール樹脂がフェノール化合物とアルデヒド化合物とを、リン酸化合物と、反応補助溶剤として非反応性の含酸素有機溶剤との存在下で不均一反応させて得られたものである[1]に記載の多層プリント配線板用の接着フィルム。
[3] [2]に記載の多層プリント配線板用の接着フィルムにおいて、前記リン酸化合物が、不均一反応に際して、フェノール化合物100質量部に対して、5質量部以上で存在するようにして得られるノボラック型フェノール樹脂を用いる多層プリント配線板用の接着フィルム。
[4] [2]に記載の多層プリント配線板用の接着フィルムにおいて、前記リン酸化合物が、不均一反応に際して、フェノール化合物100質量部に対して、25質量部以上で存在するようにして得られるノボラック型フェノール樹脂を用いる多層プリント配線板用の接着フィルム。
[5] [2]〜[4]のいずれかに記載の多層プリント配線板用の接着フィルムにおいて、前記反応補助溶媒が、不均一反応に際して、フェノール化合物100質量部に対して、5質量部以上存在するようにして得られるノボラック型フェノール樹脂を用いる多層プリント配線板用の接着フィルム。
[6] [2]〜[4]のいずれかに記載の多層プリント配線板用の接着フィルムにおいて、前記反応補助溶媒が、不均一反応に際して、フェノール化合物100質量部に対して、10〜200重量部存在するようにして得られるノボラック型フェノール樹脂を用いる多層プリント配線板用の接着フィルム。
[7] [2]〜[6]のいずれかに記載の多層プリント配線板用の接着フィルムにおいて、不均一反応に際して、アルコール化合物、多価アルコール系エーテル化合物、環状エーテル化合物、多価アルコール系エステル化合物、ケトン化合物、スルホキシド化合物からなる群から選ばれる少なくとも1種の反応補助溶媒を用いて得られるノボラック型フェノール樹脂を用いる多層プリント配線板用の接着フィルム。
[8] [2]〜[7]のいずれかに記載の多層プリント配線板用の接着フィルムにおいて、不均一反応に際して、前記フェノール化合物1モルに対して、0.33〜1.0モルのアルデヒド化合物を反応させて得られるノボラック型フェノール樹脂を用いる多層プリント配線板用の接着フィルム。
[9] [2]〜[8]のいずれかに記載の多層プリント配線板用の接着フィルムにおいて、不均一反応に際して、さらに界面活性剤を含有させて得られるノボラック型フェノール樹脂を用いる多層プリント配線板用の接着フィルム。
[10] [2]〜[9]のいずれかに記載の多層プリント配線板用の接着フィルムにおいて、不均一反応に際して、0.03〜1.50MPaの加圧下で反応することにより得られるノボラック型フェノール樹脂を用いる多層プリント配線板用の接着フィルム。
[11] 支持体フィルムの厚みが、10〜120μmである[1]〜[10]のいずれかに記載の多層プリント配線板用の接着フィルム。
[12] 支持体フィルムが2層構造以上である[1]〜[11]のいずれかに記載の多層プリント配線板用の接着フィルム。
[13] 支持体フィルムが2層構造であり、1層目の厚みが10〜100μm、2層目の厚みが1〜20μmである[1]〜[12]のいずれかに記載の多層プリント配線板用の接着フィルム。
[14] 2層構造の支持体フィルムが、1層目のフィルム上に、1層目とは異なる材料で構成される2層目が形成されてなる[13]に記載の多層プリント配線板の接着フィルム。
[15] [1]〜[14]のいずれかに記載の多層プリント配線板用の接着フィルムを用いて形成される多層プリント配線板。
[16] 下記の工程(1)〜(7)の工程を含むことを特徴とする多層プリント配線板の製造方法:
(1)[1]〜[14]のいずれかに記載の接着フィルムを回路基板の片面又は両面にラミネートする工程、
(2)工程(1)、又は(3)、又は(4)の後で支持体フィルム(支持体フィルムが2層構造の場合は1層目のフィルム)を剥離、又は除去する工程、
(3)ラミネートされた接着フィルム(支持体フィルムが2層構造の場合は2層目のフィルムを含む)を熱硬化し、絶縁層を形成する工程、
(4)絶縁層を形成した回路基板に穴あけする工程、
(5)絶縁層の表面を酸化剤によって粗化処理する工程、
(6)粗化された絶縁層の表面にめっきによって導体層を形成する工程、および
(7)導体層に回路形成する工程。
[17] 接着フィルムのラミネートが、真空ラミネーターを用いて行われることを特徴とする[16]に記載の製造方法。
本発明により、ビルドアップ層の低CTE化を図るためにシリカフィラーを高充填化させても、内層回路の配線パターンの凹凸をビルドアップ材料により埋め込むことや、貫通穴(スルーホール)のような内層回路をビルドアップ材料によって凹凸が小さくなるように埋め込むことができるという埋め込み性に優れた接着フィルムを提供することができる。
本発明の多層プリント配線板用の接着フィルムは、特定の方法で製造されたノボラック型フェノール樹脂と、エポキシ樹脂と、無機充填材と、溶剤とを含むワニスを支持体フィルムに塗工し、特定の残留溶剤量となるように加熱乾燥させて得られるものであるが、以下、これらの各成分について説明する。
(ノボラック型フェノール樹脂)
本発明の接着フィルムに使用するノボラック型フェノール樹脂はエポキシ樹脂の硬化剤として用いるもので、このノボラック型フェノール樹脂は、特許第4283773号公報に記載されたとおりの製造方法により製造されたものであって、特に、重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)との分散比(Mw/Mn)が、1.05〜1.8という範囲のものを用いることが好ましい。
すなわち、このようなノボラック型フェノール樹脂の製造方法では、原料としてフェノール化合物、およびアルデヒド化合物、酸触媒としてリン酸化合物、および反応補助溶媒として非反応性の含酸素有機溶媒を必須とし、これらから形成される二層分離状態を、例えば機械的攪拌、超音波等によりかき混ぜ混合等して、二層(有機相と水相)が交じり合った白濁状の不均一反応系(相分離反応)として、フェノール化合物とアルデヒド化合物との反応を進めて縮合物(樹脂)を合成する工程を有する。
次に、例えば、非水溶性有機溶剤(例えば、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等)を添加混合して前記の縮合物を溶解し、かき混ぜ混合を止めて静置し、有機相(有機溶剤相)と水相(リン酸水溶液相)とに分離させ、水相を除去して回収を図る一方、有機相については湯水洗および/または中和した後、有機溶剤を蒸留回収することによってノボラック型フェノール樹脂を製造することができる。
本発明の接着フィルムに使用するノボラック型フェノール樹脂の製造方法は、相分離反応を利用しているため、攪拌効率は極めて重要であり、反応系中の両相を微細化して界面の表面積をできうる限り増加させることが反応効率の面から望ましく、これによりフェノール化合物モノマーの樹脂への転化が促進される。
原料として用いられるフェノール化合物としては、例えば、フェノール、オルソクレゾール、メタクレゾール、パラクレゾール、キシレノール、ビスフェノール化合物、オルソ位に炭素数3以上、好ましくは炭素数3〜10の炭化水素基を有するオルソ置換フェノール化合物、パラ位に炭素数3以上、好ましくは炭素数3〜18の炭化水素基を有するパラ置換フェノール化合物等が挙げられる。
ここで、ビスフェノール化合物としては、ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビス(2−メチルフェノール)A、ビス(2−メチルフェノール)F、ビスフェノールS、ビスフェノールE、ビスフェノールZなどが挙げられる。
オルソ置換フェノール化合物としては、2−プロピルフェノール、2−イソプロピルフェノール、2−sec−ブチルフェノール、2−tert−ブチルフェノール、2−フェニルフェノール、2−シクロヘキシルフェノール、2−ノニルフェノール、2−ナフチルフェノールなどが挙げられる。
パラ置換フェノール化合物としては、4−プロピルフェノール、4−イソプロピルフェノール、4−sec−ブチルフェノール、4−tert−ブチルフェノール、4−フェニルフェノール、4−シクロヘキシルフェノール、4−ノニルフェノール、4−ナフチルフェノール、4−ドデシルフェノール、4−オクタデシルフェノールなどが挙げられる。
一方、アルデヒド化合物としては、例えば、ホルムアルデヒド、ホルマリン、パラホルムアルデヒド、トリオキサン、アセトアルデヒド、パラアルデヒド、プロピオンアルデヒド等が挙げられる。中でも、反応速度の観点から、パラホルムアルデヒドが好ましい。
これらの原料は、何れの例示に限定はされず、また、それぞれ、単独で、または2種化合物以上を併用してもかまわない。
アルデヒド化合物(F)とフェノール化合物(P)の配合モル比(F/P)は、0.33以上、好ましくは0.40〜1.0、より好ましくは0.50〜0.90である。0.33未満では収率向上の効果が弱まる可能性がある。
また、酸触媒として用いるリン酸化合物は、水の存在下、フェノール化合物との間で相分離反応の場を形成する重要な役割を果たすものであるため、好ましくは水溶液タイプ、例えば89質量%リン酸、75質量%リン酸等が用いられるが、必要に応じて、例えば、ポリリン酸、無水リン酸などを用いてもよい。
リン酸化合物の配合量は、相分離効果の制御に大きく影響を与えるが、一般的にはフェノール化合物100質量部に対して5質量部以上、好ましくは25質量部以上、より好ましくは50〜100質量部である。なお、70質量部以上のリン酸化合物を使用する場合には、反応系への分割投入により、反応初期の発熱を抑えて安全性を確保することが好ましい。
反応補助溶媒としての非反応性含酸素有機溶媒は、相分離反応の促進に極めて重要な役割を果たす。反応補助溶媒としては、アルコール化合物、多価アルコール系エーテル、環状エーテル化合物、多価アルコール系エステル、ケトン化合物、スルホキシド化合物からなる群から選ばれる少なくとも一種の化合物を用いることが好ましい。
アルコール化合物としては、例えば、メタノール、エタノール、プロパノール等の一価アルコール、ブタンジオール、ペンタンジオール、ヘキサンジオール、エチレングリコール、プロピレングリコール、トリメチレングリコール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリエチレングリコール、トリプロピレングリコール、ポリエチレングリコール等の二価アルコール、グリセリン等の三価アルコールが挙げられる。
多価アルコール系エーテルとしては、例えば、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノプロピルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノペンチルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールエチルメチルエーテル、エチレングリコールグリコールエーテルなどが挙げられる。
環状エーテル化合物としては、例えば、1,3−ジオキサン、1,4−ジオキサン等が挙げられ、多価アルコールエステルとしては、例えばエチレングリコールアセテート等のグリコールエステル化合物等が挙げられ、ケトン化合物としては、例えば、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等が挙げられ、スルホキシド化合物としては、例えば、ジメチルスルホキシド、ジエチルスルホキド等が挙げられる。
これらの中でも、エチレングリコールモノメチルエーテル、ポリエチレングリコール、1,4−ジオキサン等が特に好ましい。
反応補助溶媒としては、上記の例示に限定されず、上記の特質を有し、かつ、反応時に液状を呈するものであれば、固体でも使用することができ、それぞれを単独で、あるいは2種化合物以上を併用してもかまわない。
反応補助溶媒の配合量としては、特に限定されるものではないが、フェノール化合物100質量部に対して、5質量部以上、好ましくは10〜200質量部である。
また、前記不均一反応工程中に、更に、界面活性剤を用いることによって、相分離反応を促進し、反応時間を短縮することが可能となり、収率向上にも寄与できる。
界面活性剤としては、石鹸、アルファオレフィンスルホン酸塩、アルキルベンゼンスルホン酸およびその塩、アルキル硫酸エステル塩、アルキルエーテル硫酸エステル塩、フェニルエーテルエステル塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸エステル塩、エーテルスルホン酸塩、エーテルカルボン酸塩等のアニオン系界面活性剤、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンスチレン化フェノールエーテル、ポリオキシエチレンアルキルアミノエーテル、ポリエチレングリコール脂肪族エステル、脂肪族モノグリセライド、ソルビタン脂肪族エステル、ペンタエリストール脂肪族エステル、ポリオキシエチレンポリプロピレングリコール、脂肪族アルキロールアマイド等のノニオン系界面活性剤、モノアルキルアンモニウムクロライド、ジアルキルアンモニウムクロライド、アミン酸塩化合物などのカチオン系界面活性剤などが挙げられる。
界面活性剤の配合量は、特に限定されないが、フェノール化合物100質量部に対して、0.5質量部以上、好ましくは1〜10質量部である。
また、反応系中の水の量は相分離効果、生産効率に影響を与えるが、一般的には質量基準で、40%以下である。水の量が40%を超えると生産効率が低下する可能性がある。
また、フェノール化合物とアルデヒド化合物との反応温度は、フェノール化合物の種化合物や反応条件によって異なり、特に限定されるものではないが、一般的には40℃以上、好ましくは80℃〜還流温度、より好ましくは還流温度である。反応温度が40℃未満であると、反応時間が極めて長くなるうえ、フェノール化合物モノマーの低減ができにくくなる。なお、反応時間としては、反応温度、リン酸の配合量、反応系中の含水量などによって異なるが、一般的には1〜10時間程度である。
また、反応環境としては、通常は常圧であるが、本発明の特長である不均一反応を維持するならば、加圧下、もしくは減圧下で反応を行ってもよく、特に0.03〜1.50MPaの加圧下においては、反応速度を上げることができ、更に、反応補助溶媒としてメタノールなどの低沸点溶媒を用いることができる。
本発明の接着フィルムに使用するノボラック型フェノール樹脂の製造方法を用いると、フェノール化合物の種化合物によって多少異なるものの、全般的には、アルデヒド化合物(F)とフェノール化合物(P)の配合モル比(F/P)の範囲によって、以下のようなノボラック型フェノール樹脂が得られる。
配合モル比(F/P)が0.80モル以上、好ましくは0.8モル以上1.0モル以下の範囲では、GPCの面積法による測定法でフェノール化合物モノマーとフェノール化合物ダイマーとの合計含有量が10%以下、好ましくは5%以下、かつ、GPC測定による重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)との分散比(Mw/Mn)が、好ましくは1.1〜3.0、さらに好ましくは1.2〜2.0であることを特徴とするノボラック型フェノール樹脂を高収率で製造することができる。
また、配合モル比(F/P)が0.33以上0.80未満の範囲においてはGPCの面積法による測定法で、フェノール化合物モノマー成分の含有量が3%以下、好ましくは1%以下、かつ、フェノール化合物ダイマー成分の含有量が5%〜95%、好ましくは10%〜95%、更にGPC測定による重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)との分散比(Mw/Mn)が、1.05〜1.8、好ましくは1.1〜1.7であることを特徴とするノボラック型フェノール樹脂を高収率で製造することができる。
本発明の接着フィルムに使用するノボラック型フェノール樹脂は上記の方法によって作製したものである。このようなノボラック型フェノール樹脂としては、市販品を利用することもでき、例えば、PAPS−PN2(商品名、旭有機材工業株式会社製)、PAPS−PN3(商品名、旭有機材株式会社製)などがあげられる。
また、エポキシ樹脂の硬化剤としては、上記の特定の製造方法で得られるノボラック型フェノール樹脂に加えて他のエポキシ樹脂硬化剤を併用しても良い。エポキシ樹脂硬化剤としては、各種フェノール樹脂化合物、酸無水物化合物、アミン化合物、ヒドラジット化合物などが使用できる。フェノール樹脂化合物としては、ノボラック型フェノール樹脂、レゾール型フェノール樹脂などが使用でき、酸無水物化合物としては、無水フタル酸、ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、メチルハイミック酸等が使用でき、アミン化合物として、ジシアンジアミド、ジアミノジフェニルメタン、グアニル尿素等が使用できる。
信頼性を向上させるためには、ノボラック型フェノール樹脂であることが好ましく、トリアジン環含有ノボラック型フェノール樹脂やジシアンジアミドであると金属箔の引き剥がし強さや化学粗化後の無電解めっきの引き剥がし強さが向上し、さらに好ましい。このようなノボラック型フェノール樹脂としては、例えば、TD2090(商品名、DIC株式会社製)のようなフェノールノボラック樹脂や、例えば、KA−1165(商品名、DIC株式会社製)のようなクレゾールノボラック樹脂があげられ、また、トリアジン環含有ノボラック型フェノール樹脂としては、例えば、フェノライトLA−1356(商品名、DIC株式会社製)、フェノライトLA7050シリーズ(商品名、DIC株式会社製)、トリアジン含有クレゾールノボラック樹脂としては、例えば、フェノライトLA−3018(商品名、DIC株式会社製)などをあげることができる。
(エポキシ樹脂)
本発明の接着フィルムは、多層プリント配線板の層間絶縁層として使用することを目的としているため、熱硬化性樹脂であることが要求される。本発明の接着フィルムを作製するために配合するエポキシ樹脂としては、1分子中に2個以上のエポキシ基を有するエポキシ樹脂が好ましい。
さらに、エポキシ樹脂として、平均で、1分子中に2個以上のエポキシ基を有するエポキシ樹脂を含むことが、ガラス転移温度が高くなり、耐酸、耐アルカリなどの耐薬品性に優れるため、最も好ましい。
1分子中に2個以上のエポキシ基を有するエポキシ樹脂としては、例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂、ビフェノール型エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂や、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、アラルキル型エポキシ樹脂、アラルキルノボラック型エポキシ樹脂などが、挙げられる。
これらのエポキシ樹脂のうち、ビフェニル骨格を有するノボラック型エポキシ樹脂や、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、アラルキルノボラック型エポキシ樹脂などが好ましく、特に、ビフェニル骨格を有するアラルキルノボラック型エポキシ樹脂であることが好ましい。ビフェニル構造を有するノボラック型エポキシ樹脂とは、分子中にビフェニル誘導体の芳香族環を含有したアラルキルノボラック型のエポキシ樹脂をいい、例えば、下記式(1):(式中、pは、1〜5の整数を示す)で示されるエポキシ樹脂が挙げられる。これらは単独でも、2種以上を組み合せて用いてもよい。
Figure 2014107295
市販品としては、日本化薬株式会社製のNC−3000(pが1.7の式(1)のエポキシ樹脂)、NC−3000−H(pが2.8の式(1)のエポキシ樹脂)が挙げられる。
このほか、フェノキシ樹脂などの高分子タイプのエポキシ樹脂を用いても構わない。
また、エポキシ樹脂とエポキシ樹脂硬化剤との反応を速めるために、イミダゾール化合物、トリフェニルホスフィンなどの有機リン化合物、ホスホニウムボレート、1,8−ジアザビシクロウンデセンなどのアミン類、3−(3,4−ジクロロフェニル)−1,1−ジメチルウレア等の硬化促進剤を併用しても構わない。イミダゾール化合物としては、2−フェニルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール、1−シアノエチル−2−フェニルイミダゾリウムトリメリテートなどがあげられる。
(無機充填剤)
本発明に用いる無機填剤としては、シリカ、アルミナ、硫酸バリウム、タルク、クレー、雲母粉、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、酸化マグネシウム、窒化ホウ素、ホウ酸アルミニウム、チタン酸バリウム、チタン酸ストロンチウム、チタン酸カルシウム、チタン酸ビスマス、酸化チタン、ジルコン酸バリウム、ジルコン酸カルシウムなどが挙げられる。
この中で、接着フィルムを硬化して形成される層間絶縁層の熱膨張係数を下げる観点から、シリカであることが好ましく、さらに、形状としては、内層回路に形成されたスルーホールや回路パターンの凹凸を埋め込みやすくするために、球形であることが好ましい。
使用する無機充填材の粒径としては、粒径が小さくなるにつれて埋め込み性が悪くなる傾向が認められることから、0.1μm以上であることが好ましい。より好ましくは、0.2μm以上であり、最も好ましくは、0.3μm以上の平均粒径の無機充填材を使用することが好ましい。
使用する無機充填材としては、粒径が0.1μm未満のものを使用しても構わないが、埋め込み性の観点から、固形分で、3vol%以下であることが好ましく、より好ましくは、1vol%以下であり、最も好ましくは、平均粒径が0.1μm未満の無機充填材を使用しないことである。
球形のシリカとしては、例えば、(株)アドマテックス社製のSO−C1(平均粒径:0.25μm)、SO−C2(平均粒径:0.5μm)、SO−C3(平均粒径:0.9μm)、SO−C5(平均粒径:1.6μm)、SO−C6(平均粒径:2.2μm)などがある。
使用する充填材としては、1種類の無機充填材である必要はなく、異なる平均粒径のものを併用しても構わない。
無機充填材は表面処理を施していてもよい。例えば、シリカを使用した場合、表面処理として、シランカップリング剤処理を施したシリカがある。シランカップリング剤としては、アミノシランカップリング剤、ビニルシランカップリング剤、エポキシシランカップリング剤があるが、好ましくは、我々の実験結果から、アミノシランカップリング剤で表面処理を施したシリカが好ましい。
本発明の無機充填材の量は次のように定義する。まず、支持体フィルムに塗布・乾燥する本発明の接着フィルムの元になるワニスを200℃で30分で溶剤を除去し、ワニスに含まれる溶剤を除去した後の重さ(固形分)を測定する。この固形分中に含まれる無機充填材の量を、本発明の樹脂固形分のうちの無機充填材の量と定義する。
無機充填材量の測定方法としては、予め、配合する無機充填材の固形分の量を計算しておくと、楽に固形分中の割合を求めることができる。
例として、無機充填材の材料として、溶剤に分散した無機充填材を使用した。この材料の無機充填材の固形分は、200℃で30分間乾燥し、計算した結果、溶剤に分散した無機充填材量の固形分は70質量%であった。この、溶剤に分散した無機充填材を40グラム用いて、ワニスを配合した結果、100グラムであった。100グラムのワニスを200℃で30分乾燥し、乾燥後の固形分の重量を測定した結果、60グラムであった。固形分中に含まれる無機充填材の量は、無機充填材の固形分の量が40グラム×70%=28グラムであるため、28/60=47質量%(46.6質量%)である。
本発明の無機充填材の量は、多いほうが、熱硬化後の層間絶縁層の熱膨張係数が下がるため、好ましいが、形成する内層回路基板の配線パターンの凹凸や、スルーホールを埋め込む必要があるため、適切な無機充填材の量がある。このため、好ましくは、無機充填材は固形分のうち、20〜95質量%である。20質量%未満であると、先述の熱膨張係数が高くなる傾向があり、95質量%を越えると、埋め込み性が良好でなくなる傾向が認められる。
これらの観点から考慮すると、より好ましい無機充填材の量は、固形分のうち、30〜90質量%であり、最も好ましくは、50〜90質量%である。
(溶剤)
本発明の溶剤とは、ワニスを調製するための有機溶剤であったり、原材料品に含まれる溶剤である。溶剤として、例えば、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン化合物、酢酸エチル、酢酸ブチル、セロソルブアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、カルビトールアセテート等の酢酸エステル化合物、セロソルブ、メチルカルビトール、ブチルカルビトール等のカルビトール化合物、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素化合物、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン、ジエチレングリコールジメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル等を挙げることができる。有機溶剤は2種以上のものが含まれていてもよく、また、2種化合物以上を組み合わせて用いても良い。
(残留溶剤量)
本発明は、接着フィルム中に残存する残存溶媒量を規定している。ここで残留溶剤量とは、本発明における接着フィルムの元になるワニスを支持体上に塗布・乾燥して得た本発明の接着フィルムの中に含まれる、溶剤の割合(質量%)である。残留溶剤量は、本発明の接着フィルムを取り扱う上で重要である。
本発明の接着フィルムの残留溶剤量は次のように定義できる。まず、支持体フィルムの重量(a)を測定し、その上に本発明における接着フィルムの元になるワニスを塗布・乾燥した後の重量(b)を測定する。しかる後に、支持体フィルムとその上に形成した、本発明における接着フィルムを200℃乾燥機の中に10分間放置し、乾燥後(c)の重量を測定する。これらの数値を計算し、
[数1]
(1−((c)−(a))/((b)−(a)))×100質量%
で示すことができる。例をしめすと、20cm×20cmのサイズで試験を行った場合、まず、支持体フィルムを20cm×20cmに切断し、その重量(a)は1.000グラムであった。この支持体フィルムの上に本発明の接着フィルムの元になるワニスを塗布・乾燥して、本発明の接着フィルムを得た。この際の本発明の接着フィルムを20cm×20cmに切断し、その重量(b)は1.300グラムであった。(b)を得た試験片を200℃に設定した乾燥機の中に、10分間曝した。その後の重量(c)は1.280グラムであった。この結果を前記の定義式に代入すると、残留溶剤量は7質量%(6.7質量%)である。
残留溶剤量は本発明の接着フィルムで取り扱う材料によって異なるが、1〜20質量%であることが好ましい。1質量%未満であると、本発明の接着フィルムを取り扱いにくくなり、例えば、カッターで切断をする際に、粉落ちが発生したり、カッターで切断した試験片を取り扱っている際に、割れが発生したりするため、好ましくない。一方、20質量%を越えると、本発明の接着フィルムに溶剤が入りすぎているため、手で触った場合にベトベトになり、フィルムで巻き取り、巻きだしができなくなるため、好ましくない。また、巻きだしができるようにするため、塗布・乾燥後に本発明の接着フィルムのワニス塗布面に保護フィルムを設けることが多いが、残留溶剤量が20質量%を超えると、保護フィルムと本発明の接着フィルムの間で剥離ができにくくなるため、好ましくない。
残留溶剤量は上記の通り、1〜20質量%であることが好ましく、より好ましくは2〜15質量%であり、最も好ましくは、2〜10質量%である。
残留溶剤量は、多層プリント配線板を作製する工程で、乾燥や熱硬化によって除去されるものであるため、環境のために、少ないほうが好ましく、また、乾燥や熱硬化の前後の膜厚変化を小さくするためにも、少ないほうが好ましい。
本発明の接着フィルムに含まれる残溶剤量を決定する工程は、本発明の接着フィルムの元となるワニスを支持体フィルム上に塗布した後の、乾燥を行う工程である。目標とする残留溶剤量になるように、乾燥条件を決定する必要がある。乾燥条件は、前述のワニスに含まれる溶剤の種化合物や、溶剤の量によって異なるが、それぞれの塗工装置によって、予め条件出しを行って後、決定することが好ましい。
また、本発明の接着フィルムに配合される他の成分としては、例えば、オルベン、ベントンなどの増粘剤、チアゾール系、トリアゾール系の紫外線吸収剤、シランカップリング剤などの密着付与剤、フタロアニン・ブルー、フタロアニン・グリーン、アイオジン・グリーン、ジスアゾイエロー、カーボンブラック等の着色剤等の添加剤や上記以外の任意の樹脂成分などをあげることができる。
(支持体フィルム)
本発明における支持体フィルムとは、本発明の接着フィルムを製造する際の支持体となるものであり、多層プリント配線板を製造する際に、通常、最終的に剥離、または除去されるものである。支持体フィルムが複数層で形成されている場合、本発明の接着フィルムと一緒に多層プリント配線板側に形成して残す層(2層以上でも構わない)と、剥離または除去される層(2層以上でも構わない)に別れていてもよい。
支持体フィルムとしては、例えば、ポリエチレン、ポリ塩化ビニルなどのポリオレフィン、ポリエチレンテレフタレート(以下、「PET」と省略することがある。)、ポリエチレンナフタレートなどのポリエステル、ポリカーボネート、ポリイミド、更には離型紙や銅箔、アルミニウム箔などの金属箔などを挙げることができる。支持体に銅箔を用いた場合には、銅箔をそのまま導体層とし、回路形成することもできる。この場合、銅箔としては、圧延銅、電解銅箔などがあげられ、厚さが2μm〜36μmのものが一般的に用いられる。厚さの薄い銅箔を用いる場合には、作業性を向上させるために、キャリア付き銅箔を使用してもよい。銅箔を用いない有機樹脂フィルムを用いる際には、ポリオレフィン、PETが好ましく、より好ましくは、価格と取り扱い性の観点から、材質として、PETであることが好ましい。
また、支持体フィルムには、離型処理、プラズマ処理、コロナ処理などの表面処理が施されていてもよい。離型処理としては、例えばシリコン系の離型剤による処理や、オレフィン系の離型剤による処理がある。
支持体フィルムは、上述のように単一の成分である必要はなく、上記支持体と合わせて複数層(2層以上)の別材料で形成されていても構わない。例えば、支持体フィルムが上記支持体と合わせて2層構造である例を示すと、1層目のフィルムとして、上記支持体を用い、2層目として、別材料として、エポキシ樹脂とエポキシ樹脂の硬化剤や充填材などから形成される層があってもよい。この場合、エポキシ樹脂やエポキシ樹脂の硬化剤、充填材などは特に限定されるものではないが、前述の接着フィルムに使用する材料において述べた材料も使用できる。この層は、メッキ銅との接着性の向上などの目的として用いられる。
2層目の層の形成方法としては、特に制限されるものではないが、材料を溶媒中に溶解・分散したワニスを1層目のフィルム上に塗布・乾燥させる方法などがある。
支持体フィルムとしては、取扱い性の観点から、10〜120μmの厚さであることが好ましい。10μm未満であると、取扱い性が劣るようになることがある。一方、上記のように、支持体フィルムは全ての層、若しくは一部の層(2層以上であっても構わない)を最終的に剥離、または除去されるものであるため、環境に対する観点から、剥離、または除去して廃棄する層は薄いほうが好ましいため、120μmを超えないほうがよい。
支持体フィルムとしては、上記のように、10〜120μmであることが好ましく、取扱いと、環境に対する観点から、より好ましくは、15〜80μm、最も好ましくは15〜70μmである。
支持体フィルムが複数層から形成される場合、上記支持体(1層目のフィルム)の厚さは10〜100μmであることが好ましく、より好ましくは10〜60μm、最も好ましくは13〜50μmである。上記支持体の上に形成された層(2層目以降、2層以上の複数層あってもよい)は、機能をもたせることを意図して作製された層であり、本発明の接着フィルムに機能を付与するための層である。その厚さは1〜20μmであることが好ましい。1μmよりも薄いと、意図する機能を果たすことができなくなることがある。また、20μmを超えると、支持体フィルムとして高価になることからこの厚さを厚くする必要もない。
また、本発明の接着フィルムの元になるワニスには、難燃剤を配合してもよい。難燃剤としては、無機難燃剤や樹脂難燃剤がある。無機難燃剤としては、例えば、前記の無機充填材で記載した水酸化アルミニウムや、水酸化マグネシウムなどがある。
樹脂難燃剤としては、ハロゲン系のものと、非ハロゲン系のものがあるが、環境の観点から、非ハロゲン系の樹脂難燃剤が好ましい。樹脂難燃剤としては、充填材として配合するものと、熱硬化性樹脂組成物と反応する官能基を持っているものがある。充填材として配合するものとしては、例えば、芳香族リン酸エステル系難燃剤である第八化学工業株式会社製のPX−200(商品名)やポリリン酸塩化合物であるクラリアントジャパン株式会社製のExolit OP 930(商品名)などがある。熱硬化性樹脂組成物と反応する官能基を持っている難燃剤としては、エポキシ系リン含有難燃剤や、フェノール系リン含有難燃剤がある。エポキシ系リン含有難燃剤としては、例えば、東都化成株式会社製のFX−305(商品名)やなどがある。フェノール系リン含有難燃剤としては、例えば三光株式会社製のHCA−HQ(商品名)、やダウケミカル株式会社製のXZ92741(商品名)などがある。
上記の難燃剤は1種化合物だけで用いてもよく、2種化合物以上を組み合わせて用いて使用しても構わない。
(保護フィルム)
本発明の接着フィルムには、保護フィルムを積層することができる。保護フィルムは、本発明の接着フィルムのワニス塗布側のフィルムの異物の付着やキズを防止する目的に使用するものである。保護フィルムはラミネートや熱プレスの前に剥離される。保護フィルムとしては、支持体フィルムと同様の材料も用いることができる。
保護フィルムの厚さは特に限定されるものではないが、好ましくは1〜40μmの範囲である。
(接着フィルム)
本発明における接着フィルムについて説明する。本発明の多層プリント配線板用の接着フィルムは、支持体フィルム上にワニスを塗布・乾燥したものをロール状で巻き取り作製したものである。さらに、接着フィルムは、ロール状に巻き取って、保存、貯蔵することができる。
本発明の接着フィルムは、当業者の公知の方法に従って、例えば、有機溶剤に樹脂組成物を溶解し、無機充填材や有機充填材などの充填材を混合したワニスを調製し、支持体フィルムの上に、このワニスを塗布し、更に加熱、あるいは熱風吹きつけなどによって、有機溶剤を乾燥させて、樹脂組成物の層を形成させることにより製造することができる。
なお、本発明の接着フィルムにおいて、これらの支持体フィルム上に形成した樹脂組成物の層は、乾燥させて得られる未硬化の状態でもよく、ある程度加熱乾燥をすすめ硬化させたいわゆる半硬化の状態でもよい。半硬化の状態とは、完全硬化をしていない、Bステージの状態をいう。
本発明の接着フィルムのワニスを塗工する装置としては、コンマコーター、バーコーター、キスコーター、ロールコーター、グラビアコーター、ダイコーターなど、当業者に公知の塗工装置を用いることができ、作製する膜厚によって、適宜選択することが好ましい。
ワニスを調製するための有機溶剤としては、例えば、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン化合物、酢酸エチル、酢酸ブチル、セロソルブアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、カルビトールアセテート等の酢酸エステル化合物、セロソルブ、メチルカルビトール、ブチルカルビトール等のカルビトール化合物、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素化合物、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン、ジエチレングリコールジメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル等を挙げることができる。有機溶剤は2種化合物以上を組み合わせて用いても良い。
次に、本発明の接着フィルムを用いて、本発明の多層プリント配線板を製造する方法について説明する。
本発明の接着フィルムは、真空ラミネーターを用いて好適に回路基板にラミネートすることができる。真空ラミネートは、市販の真空ラミネーターを使用して行うことができる。市販の真空ラミネーターとしては、例えば、ニチゴー・モートン株式会社製のバキュームアップリケーター、株式会社名機製作所製の真空加圧式ラミネーター、日立インダストリーズ株式会社製のロール式ドライコータ、日立エーアイシー株式会社製の真空ラミネーターなどを挙げることができる。
ラミネートにおいて、接着フィルムが保護フィルムを有している場合には、保護フィルムを除去した後、接着フィルムを加圧および加熱しながら回路基板に圧着する。ラミネートの条件は、接着フィルムおよび回路基板を必要によりプレヒートし、圧着温度(ラミネート温度)を好ましくは60℃〜140℃、圧着圧力を好ましくは1〜11kgf/cm2(9.8×104N/m2〜107.9×104N/m2)、空気圧20mmHg(26.7hPa)以下の減圧下でラミネートすることが好ましい。また、ラミネートの方法は、バッチ式であっても、ロールでの連続式であっても良い。
上記のように、接着フィルムを回路基板にラミネートした後、室温付近に冷却する。支持体フィルムを剥離する場合は剥離し、加熱硬化させる。加熱硬化の条件は、150℃〜220℃で20分〜80分の範囲で選択され、より好ましくは、160℃〜200℃で30分〜120分である。
なお、支持体フィルムが複数層で形成されている場合は、本発明の接着フィルムの元になるワニスを塗布・乾燥した層との間に明確な界面は存在していなくても構わない。
このように、硬化して層間絶縁層が形成された後、必要に応じて層間絶縁層および回路基板にドリル、レーザー、プラズマ、またはこれらの組み合わせ等の方法により、穴明けを行い、ビアホールやスルーホールを形成してもよい。レーザーとしては、炭酸ガスレーザーやYAGレーザー、UVレーザー、エキシマレーザーなどが一般的に用いられる。
ついで、層間絶縁層の表面を酸化剤により粗化処理を行うと同時に、ビアホールやスルーホールが形成されている場合には、形成された際に同時に発生した、所謂「スミア」の除去を行う。
酸化剤としては、過マンガン酸塩(過マンガン酸カリウム、過マンガン酸ナトリウムなど)、重クロム酸塩、オゾン、過酸化水素、硫酸、硝酸などがある。好ましくは、ビルドアップ工法による多層プリント配線板の製造における絶縁層の粗化に汎用されている酸化剤である、アルカリ性過マンガン酸溶液(例えば過マンガン酸カリウム、過マンガン酸ナトリウムの水酸化ナトリウム水溶液)を用いて粗化、ならびにスミアの除去を行うことが好ましい。
次に、粗化処理により凹凸のアンカーが形成された層間絶縁層の表面に、無電解めっきと電解めっきを組み合わせた方法で、導体層を形成する。また、導体層とは逆パターンのめっきレジストを形成し、無電解めっきのみで導体層を形成することもできる。なお、導体層形成後、150℃〜200℃で、20分〜90分間アニール(anneal)処理を施すことにより、層間絶縁層と導体層の間の接着強度を更に向上、安定化させることができる。また、導体層をパターン加工し、回路形成する方法としては、例えば、当業者に公知のサブトラクディブ法、セミアディティブ法などを用いることができる。
なお、本発明における回路基板とは、主として、ガラスエポキシ、金属基板、ポリエステル基板、ポリイミド基板、BTレジン基板、熱硬化性ポリフェニレンエーテル基板などの基板の片面または両面にパターン加工された導体層(回路)が形成されたものをいう。また、導体層と絶縁層が交互に層形成され、片面または両面がパターン加工された導体層(回路)となっている多層プリント配線板も、本発明にいう回路基板に含まれる。これらの回路基板の片面、または両面に、本発明の接着フィルムを硬化して形成された層間絶縁層の上が、回路パターン加工された導体層(回路)となっているものも、本発明にいう回路基板に含まれる。また、本発明の接着フィルムを張り合わせて硬化して形成したもの、層構造としては、支持体フィルム、接着フィルムの元になるワニスを塗布・乾燥した層、接着フィルムの元になるワニスを塗布・乾燥した層、支持体フィルムの順番に形成し、支持体フィルムを全て、若しくは支持体フィルムが複数層の場合はその一部を剥離して硬化した硬化物の片面、若しくは両面にパターン加工された導体層(回路)となっているものも、本発明にいう回路基板に含まれる。
なお、導体回路層表面は、黒化処理などにより、予め粗化処理が施されていたほうが、層間絶縁層の回路基板への接着性の観点から好ましい。
以下、実施例を示して本発明を具体的に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
(実施例1)
接着フィルムの元になるワニスとして、
ビフェニルノボラック型エポキシ樹脂であるNC3000−H(日本化薬株式会社製、商品名、濃度100%)を25.8部、
本発明で用いるノボラック型フェノール樹脂として、旭有機材工業社製のフェノールノボラック樹脂であるPAPS−PN2(商品名、濃度100%、Mw/Mn=1.17)を6.3部、
そのほか、併用するエポキシ樹脂硬化剤として、DIC株式会社製のトリアジン変性フェノールノボラック樹脂として、LA−1356−60M(商品名、溶剤;MEK、濃度60%)を4.9部、
無機充填材として、アドマテックス社製のSO−C2(商品名、平均粒径;0.5μm)の表面をアミノシランカップリング剤で処理し、更に、MEK溶剤中に分散させたシリカ(濃度70質量%)を92.9部、
更に、硬化促進剤として、イミダゾール系の硬化促進剤である2E4MZ(四国化成株式会社製、商品名、2−エチル,4−メチルイミダゾール、濃度100%)を0.026部、
追加溶剤としてMEK(メチルエチルケトン)を13.1部追加し、溶解、混合、ビーズミル分散処理を施してワニスを作製した。
支持体フィルムとして、フィルム厚が50μmのPET(ポリエチレンテレフタレート)フィルムであるG2(帝人・デュポンフィルム株式会社製、商品名)を用い、ワニスを塗布・乾燥した。
塗工厚さは40μmで、残留溶剤が8.0質量%になるように塗布、乾燥を行い、フィルムをロール状に巻き取って作製し、接着フィルム1を得た。乾燥後、フィルム状に巻き取る前に、塗布面側に保護フィルムとして、厚さ25μmのポリエチレンフィルムであるNF−13(タマポリ株式会社製、商品名)を保護フィルムとして積層し、巻き取りを行った。
(実施例2)
エポキシ樹脂として、NC3000−Hを25.8部、
本発明で用いるノボラック型フェノール樹脂として、旭有機材工業社製のフェノールノボラック樹脂であるPAPS−PN3(商品名、濃度100%、Mw/Mn=1.50)を6.3部、
LA−1356−60Mを4.8部、
無機充填材として、SO−C2の表面をアミノシランカップリング剤で処理し、更に、MEK溶剤中に分散させたシリカ(濃度70質量%)を92.9部、
硬化促進剤として、2E4MZを0.026部、
追加溶剤としてMEKを13.1部追加し、実施例1と同様の方法でワニスを得た。
支持体フィルムとして、50μm厚さのG2を用い、実施例1と同様の方法で、塗工厚さは40μm、残留溶剤が8.0質量%の接着フィルム2を得た。
(実施例3)
エポキシ樹脂として、NC3000−Hを25.8部、
本発明で用いるノボラック型フェノール樹脂として、PAPS−PN2を6.3部、
LA−1356−60Mを4.9部、
無機充填材として、アドマテックス社製のSO−C6(商品名、平均粒径;2.2μm)の表面をアミノシランカップリング剤で処理し、更に、MEK溶剤中に分散させたシリカ(濃度70質量%)を92.9部、
硬化促進剤として、2E4MZを0.026部、
追加溶剤としてMEKを13.1部追加し、実施例1と同様の方法でワニスを得た。
支持体フィルムとして、50μm厚さのG2を用い、実施例1と同様の方法で、塗工厚さは40μm、残留溶剤が8.0質量%の接着フィルム3を得た。
(実施例4)
エポキシ樹脂として、NC3000−Hを25.8部、
本発明で用いるノボラック型フェノール樹脂として、PAPS−PN2を6.3部、
LA−1356−60Mを4.9部、
無機充填材として、SO−C2の表面をアミノシランカップリング剤で処理し、更に、MEK溶剤中に分散させたシリカ(濃度70質量%)を92.9部、
硬化促進剤として、2E4MZを0.026部、
追加溶剤としてMEKを13.1部追加し、実施例1と同様の方法でワニスを得た。
支持体フィルムとして、38μm厚さのG2を用い、実施例1と同様の方法で、塗工厚さは40μm、残留溶剤が8.0質量%の接着フィルム4を得た。
(実施例5)
エポキシ樹脂として、NC3000−Hを18.4部、
本発明で用いるノボラック型フェノール樹脂として、PAPS−PN2を4.5部、
LA−1356−60Mを3.5部、
無機充填材として、SO−C2の表面をアミノシランカップリング剤で処理し、更に、MEK溶剤中に分散させたシリカ(濃度70質量%)を107.1部、
硬化促進剤として、2E4MZを0.018部、
追加溶剤としてMEKを9.3部追加し、実施例1と同様の方法でワニスを得た。
支持体フィルムとして、50μm厚さのG2を用い、実施例1と同様の方法で、塗工厚さは40μm、残留溶剤が8.0質量%の接着フィルム5を得た。
(実施例6)
エポキシ樹脂として、NC3000−Hを33.2部、
本発明で用いるノボラック型フェノール樹脂として、PAPS−PN2を8.0部、
LA−1356−60Mを6.2部、
無機充填材として、SO−C2の表面をアミノシランカップリング剤で処理し、更に、MEK溶剤中に分散させたシリカ(濃度70質量%)を78.6部、
硬化促進剤として、2E4MZを0.033部、
追加溶剤としてMEKを16.8部追加し、実施例1と同様の方法でワニスを得た。
支持体フィルムとして、50μm厚さのG2を用い、実施例1と同様の方法で、塗工厚さは40μm、残留溶剤が8.0質量%の接着フィルム6を得た。
(実施例7)
実施例7として、50μmの厚さのG2を用い、その上に10μmの膜厚になるように、樹脂ワニスを塗布・乾燥し、得られた60μm厚さの支持体フィルム2を使用した。
50μmの厚さのG2上に塗布する樹脂ワニスの組成として、
エポキシ樹脂として、NC3000−Hを63.9部、
LA−1356−60Mを18.0部、
コアシェルゴム粒子であるEXL−2655(ローム・アンド・ハース電子材料株式会社製、商品名)を15.2部、
シリカとして、日本アエロジル株式会社製のヒュームドシリカであるアエロジルR972(商品名、平均粒径;0.02μm、濃度100%)を8.8部、
硬化促進剤として2E4MZを1.28部、
追加溶剤としてシクロヘキサノンを226.1部追加し、溶解、混合、ビーズミル分散処理を施してワニスを作製した。
作製したワニスをフィルム厚が50μmのG2の上に10μmの膜厚になるように塗布・乾燥し、フィルム厚が60μmの支持体フィルム2を得た。支持体フィルムを200℃乾燥機に10分曝した際に、重量変化率が3質量%以下になるように、乾燥条件を設定し、支持体フィルム2を得た。
次に、支持体フィルム2上に塗布するワニスとして、
エポキシ樹脂として、NC3000−Hを25.8部、
本発明で用いるノボラック型フェノール樹脂として、PAPS−PN2を6.3部、
LA−1356−60Mを4.9部、
無機充填材として、SO−C2の表面をアミノシランカップリング剤で処理し、更に、MEK溶剤中に分散させたシリカ(濃度70質量%)を92.9部、
硬化促進剤として、2E4MZを0.026部、
追加溶剤としてMEKを13.1部追加し、実施例1と同様の方法でワニスを得た。
更に、60μm厚さの支持体フィルム2を用い、実施例1と同様の方法で、塗工厚さは40μm、残留溶剤が9.0質量%の接着フィルム7を得た。
(実施例8)
エポキシ樹脂として、NC3000−Hを25.8部、
本発明で用いるノボラック型フェノール樹脂として、PAPS−PN2を6.3部、
LA−1356−60Mを4.9部、
無機充填材として、SO−C2の表面をアミノシランカップリング剤で処理し、更に、MEK溶剤中に分散させたシリカ(濃度70質量%)を92.9部、
硬化促進剤として、2E4MZを0.026部、
追加溶剤としてMEKを13.1部追加し、実施例1と同様の方法でワニスを得た。
支持体フィルムとして、9μm厚さのG2を用い、実施例1と同様の方法で、塗工厚さは40μm、残留溶剤が8.0質量%の接着フィルム8を得た。
(実施例9)
エポキシ樹脂として、DIC株式会社製のクレゾールノボラック型エポキシ樹脂であるN673−80M(商品名、溶剤;MEK、濃度80%)を29.4部、
本発明で用いるノボラック型フェノール樹脂として、PAPS−PN2を7.8部、
LA−1356−60Mを6.1部、
無機充填材として、SO−C2の表面をアミノシランカップリング剤で処理し、更に、MEK溶剤中に分散させたシリカ(濃度70wt%)を92.9部、
硬化促進剤として、2E4MZを0.023部、
追加溶剤としてMEKを6.7部追加し、実施例1と同様の方法でワニスを得た。
支持体フィルムとして、9μm厚さのG2を用い、実施例1と同様の方法で、塗工厚さは40μm、残留溶剤が8.0wt%の接着フィルム9を得た。
(比較例1)
エポキシ樹脂として、NC3000−Hを25.8部、
ノボラック型フェノール樹脂を作製するために、リン酸ではなく、塩酸を使用した日立化成工業社製のフェノールノボラック HP850(商品名、濃度100%)を6.3部、
LA−1356−60Mを4.9部、
無機充填材として、SO−C2の表面をアミノシランカップリング剤で処理し、更に、MEK溶剤中に分散させたシリカ(濃度70質量%)を92.9部、
硬化促進剤として、2E4MZを0.026部、
追加溶剤としてMEKを13.1部追加し、実施例1と同様の方法でワニスを得た。
支持体フィルムとして、50μm厚さのG2を用い、実施例1と同様の方法で、塗工厚さは40μm、残留溶剤が8.0質量%の接着フィルム10を得た。
(比較例2)
エポキシ樹脂として、NC3000−Hを25.8部、
ノボラック型フェノール樹脂として、PAPS−PN2を6.3部、
LA−1356−60Mを4.9部、
無機充填材として、ヒュームドシリカであるアエロジルR972をMEK中に分散させたシリカ(濃度40質量%)を162.5部、
硬化促進剤として、2E4MZを0.026部、
追加溶剤としてMEKを56.6部追加し、実施例1と同様の方法でワニスを得た。
支持体フィルムとして、50μm厚さのG2を用い、実施例1と同様の方法で、塗工厚さは40μm、残留溶剤が17.0質量%の接着フィルム11を得た。
(比較例3)
エポキシ樹脂として、NC3000−Hを66.4部、
ノボラック型フェノール樹脂として、PAPS−PN2を16.1部、
LA−1356−60Mを12.5部、
無機充填材として、SO−C2の表面をアミノシランカップリング剤で処理し、更に、MEK溶剤中に分散させたシリカ(濃度70質量%)を14.3部、
硬化促進剤として、2E4MZを0.066部、
追加溶剤としてMEKを33.6部追加し、実施例1と同様の方法でワニスを得た。
支持体フィルムとして、50μm厚さのG2を用い、実施例1と同様の方法で、塗工厚さは40μm、残留溶剤が6.0質量%の接着フィルム12を得た。
(比較例4)
エポキシ樹脂として、NC3000−Hを1.5部、
ノボラック型フェノール樹脂として、PAPS−PN2を0.4部、
LA−1356−60Mを0.3部、
無機充填材として、SO−C2の表面をアミノシランカップリング剤で処理し、更に、MEK溶剤中に分散させたシリカ(濃度70質量%)を140.0部、
硬化促進剤として、2E4MZを0.001部、
追加溶剤としてMEKを0.7部追加し、実施例1と同様の方法でワニスを得た。
支持体フィルムとして、50μm厚さのG2を用い、実施例1と同様の方法で、塗工厚さは40μm、残留溶剤が15.0質量%の接着フィルム13を得た。
(比較例5)
エポキシ樹脂として、NC3000−Hを25.8部、
ノボラック型フェノール樹脂として、PAPS−PN2を6.3部、
LA−1356−60Mを4.9部、
無機充填材として、SO−C2の表面をアミノシランカップリング剤で処理し、更に、MEK溶剤中に分散させたシリカ(濃度70質量%)を92.9部、
硬化促進剤として、2E4MZを0.026部、
追加溶剤としてMEKを13.1部追加し、実施例1と同様の方法でワニスを得た。
支持体フィルムとして、50μm厚さのG2を用い、実施例1と同様の方法で、塗工厚さは40μm、残留溶剤が0.5質量%の接着フィルム14を得た。
(比較例6)
エポキシ樹脂として、NC3000−Hを25.8部、
ノボラック型フェノール樹脂として、PAPS−PN2を6.3部、
LA−1356−60Mを4.9部、
無機充填材として、SO−C2の表面をアミノシランカップリング剤で処理し、更に、MEK溶剤中に分散させたシリカ(濃度70質量%)を92.9部、
硬化促進剤として、2E4MZを0.026部、
追加溶剤としてMEKを13.1部追加し、実施例1と同様の方法でワニスを得た。
支持体フィルムとして、50μm厚さのG2を用い、実施例1と同様の方法で、塗工厚さは40μm、残留溶剤が25質量%の接着フィルム15を得た。
得られた接着フィルム1〜15を以下のように加工を行った。
(接着フィルム取扱い性試験試料の作製および試験方法)
得られた接着フィルムを500mm×500mmのサイズに切断し、接着フィルム取扱い性試験用試料1〜15を作製した。
作製した接着フィルム取扱い性試験用試料を用いて、次の方法により接着フィルムの取扱い性を評価した。
接着フィルム取扱い性試験用試料1〜15について、まず、保護フィルムを剥離した。この際に、保護フィルムを剥離する際に、塗布・乾燥した樹脂が一部、保護フィルム側に付着したものや、粉落ちが発生したものを、取扱い性不良とした。
また、フィルムの中央端2点(500mm×250mmになるように、端部の2点)をもち、塗布・乾燥した樹脂に割れが発生したものを、取扱い性不良とした。
また、表面の銅箔に黒化・還元処理を施した処理を施した銅張積層板であるMCL−E−679FG(R)(銅箔厚12μm、板厚0.41mm)に、バッチ式の真空加圧式ラミネーターMVL−500(名機製作所株式会社製、商品名)を用いてラミネートによって積層した。この際の真空度は30mmHg以下であり、温度は90℃、圧力は0.5MPa設定とした。室温に冷却後、支持体フィルム(接着フィルム7については、支持体フィルム2のうち、PETフィルムであるG2とその上に形成した樹脂層の間で剥がれた)を剥がした。この際に、粉落ちが発生したり、PETが途中で破れた材料を取り扱い性不良とした。
以上の試験において不良でなかったものを取り扱い性試験が良好であるとした。
(熱膨張係数測定用試料の作製および試験方法)
得られた接着フィルム1〜15をそれぞれ200mm×200mmのサイズに切断し、保護フィルムを剥がし、18μm厚さの銅箔に、バッチ式の真空加圧式ラミネーターMVL−500(名機製作所株式会社製、商品名)を用いてラミネートによって積層した。この際の真空度は30mmHg以下であり、温度は90℃、圧力は0.5MPa設定とした。
室温に冷却後、支持体フィルム(接着フィルム7については、支持体フィルム2のうち、PETフィルムであるG2とその上に形成した樹脂層の間で剥がれた)を剥がし、180℃設定の乾燥機中で120分間硬化した。
その後、塩化第二鉄液で銅箔を除去し、熱膨張係数測定用試料1〜15を作製した。
作製した熱膨張係数測定用試料を用いて、次の方法により熱膨張係数を測定した。
得られた熱膨張係数測定用試料1〜15をSII株式会社製 熱歪分析装置を用い、幅3mm、チャク間8mmのサンプルを用い、10℃/分で240℃まで昇温させ、−10℃まで冷却後、10℃/分で300℃まで昇温させた際の膨張量の変化曲線で0〜150℃の熱膨張係数を求めた。
(埋め込み性評価基板の作製および試験方法)
埋め込み性評価基板に使用した内層回路は次の通りである。銅箔厚が12μm、板厚が0.15mm(銅箔厚を含む)の銅張積層板であるMCL−E−679FG(R)(日立化成工業株式会社製、商品名)に直径が0.15mmのスルーホールを5mm間隔で25個×25個の群になるようにドリル穴明け法によって作製した。デスミア、無電解めっきを施し、電解めっきを用いてスルーホール中に電解めっきを施した。
その結果、銅厚を含む板厚が0.2mm、直径が0.1mm、5mm間隔で25個×25個のスルーホールを有する回路基板を得た。
得られた回路基板に、接着フィルム1〜15を用い、保護フィルムを剥がし、ワニス塗布面を回路側に積層するために、バッチ式の真空ラミネーターMVL−500を用いてラミネートによって積層した。この際の真空度は30mmHgであり、温度は90℃、圧力は0.5MPa設定とした。
室温に冷却後、両面に接着フィルムが付いたスルーホールを有する回路基板を1mmの厚さのアルミ板、2枚で挟み、再度バッチ式の真空ラミネーターMVL−500を用いてラミネートを行った。この際の真空度は30mmHgであり、温度は90℃、圧力は0.7MPa設定とした。
室温に冷却後、支持体フィルム(接着フィルム7については、支持体フィルム2のうち、PETフィルムであるG2とその上に形成した樹脂層の間で剥がれた)を剥がし、180℃設定の乾燥機中で120分間硬化した。
こうして、埋め込み性評価基板1〜15を得た。
作製した埋め込み性評価基板を用いて、次の方法により埋め込み性を評価した。
株式会社ミツトヨ社製の接触式の表面粗さ計SV2100(商品名)を用い、埋め込み性評価基板1〜15のスルーホール部分表面の段差を測定した。段差は、スルーホールの表面の中心部分が10個入るように測定し、10個の凹みの平均値を計算した。
これら3つの試験の評価結果について、まとめた結果を表1に示す。
Figure 2014107295
表1から、本発明の接着フィルムを用いた場合、取扱い性が良好である接着フィルムが得られる。また、熱膨張係数が低く、ラミネートによって埋め込み性に優れた層間絶縁層を提供することが可能となった。
一方、本発明の接着フィルムを用いなかった場合、取扱い性が不良であったり、熱膨張係数が大きかったり、埋め込み性が悪かったりした。
本発明によれば、熱膨張係数が低く、埋め込み性に優れ、取扱い性に優れた接着フィルムを提供でき、硬化後の熱膨張係数が低い層間絶縁層を提供することができる。

Claims (17)

  1. 多層プリント配線板用の接着フィルムにおいて、
    (a)重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)との分散比(Mw/Mn)が、1.05〜1.8であるノボラック型フェノール樹脂と、
    (b)エポキシ樹脂と、
    (c)無機充填材と、
    (d)溶剤とを含むワニスを、支持体フィルムに塗工し、樹脂組成物層を形成し、得られる樹脂組成物層中の無機充填材の平均粒径が0.1μm以上で、その配合量が、樹脂固形分のうち20〜95質量%であり、残留溶剤量が1〜20質量%である多層プリント配線板用の接着フィルム。
  2. (a)成分のノボラック型フェノール樹脂がフェノール化合物とアルデヒド化合物とを、リン酸化合物と、反応補助溶剤として非反応性の含酸素有機溶剤との存在下で不均一反応させて得られたものである請求項1に記載の多層プリント配線板用の接着フィルム。
  3. 請求項2に記載の多層プリント配線板用の接着フィルムにおいて、前記リン酸化合物が、不均一反応に際して、フェノール化合物100質量部に対して、5質量部以上で存在するようにして得られるノボラック型フェノール樹脂を用いる多層プリント配線板用の接着フィルム。
  4. 請求項2に記載の多層プリント配線板用の接着フィルムにおいて、前記リン酸化合物が、不均一反応に際して、フェノール化合物100質量部に対して、25質量部以上で存在するようにして得られるノボラック型フェノール樹脂を用いる多層プリント配線板用の接着フィルム。
  5. 請求項2〜4のいずれかに記載の多層プリント配線板用の接着フィルムにおいて、前記反応補助溶媒が、不均一反応に際して、フェノール化合物100質量部に対して、5質量部以上存在するようにして得られるノボラック型フェノール樹脂を用いる多層プリント配線板用の接着フィルム。
  6. 請求項2〜4のいずれかに記載の多層プリント配線板用の接着フィルムにおいて、前記反応補助溶媒が、不均一反応に際して、フェノール化合物100質量部に対して、10〜200質量部存在するようにして得られるノボラック型フェノール樹脂を用いる多層プリント配線板用の接着フィルム。
  7. 請求項2〜6のいずれかに記載の多層プリント配線板用の接着フィルムにおいて、不均一反応に際して、アルコール化合物、多価アルコール系エーテル化合物、環状エーテル化合物、多価アルコール系エステル化合物、ケトン化合物、スルホキシド化合物からなる群から選ばれる少なくとも1種の反応補助溶媒を用いて得られるノボラック型フェノール樹脂を用いる多層プリント配線板用の接着フィルム。
  8. 請求項2〜7のいずれかに記載の多層プリント配線板用の接着フィルムにおいて、不均一反応に際して、前記フェノール化合物1モルに対して、0.33〜1.0モルのアルデヒド化合物を反応させて得られるノボラック型フェノール樹脂を用いる多層プリント配線板用の接着フィルム。
  9. 請求項2〜8のいずれかに記載の多層プリント配線板用の接着フィルムにおいて、不均一反応に際して、さらに界面活性剤を含有させて得られるノボラック型フェノール樹脂を用いる多層プリント配線板用の接着フィルム。
  10. 請求項2〜9のいずれかに記載の多層プリント配線板用の接着フィルムにおいて、不均一反応に際して、0.03〜1.50MPaの加圧下で反応することにより得られるノボラック型フェノール樹脂を用いる多層プリント配線板用の接着フィルム。
  11. 支持体フィルムの厚みが、10〜120μmである請求項1〜10のいずれかに記載の多層プリント配線板用の接着フィルム。
  12. 支持体フィルムが2層構造以上である請求項1〜11のいずれかに記載の多層プリント配線板用の接着フィルム。
  13. 支持体フィルムが2層構造であり、1層目の厚みが10〜100μm、2層目の厚みが1〜20μmである請求項1〜12のいずれかに記載の多層プリント配線板用の接着フィルム。
  14. 2層構造の支持体フィルムが、1層目のフィルム上に、1層目とは異なる材料で構成される2層目が形成されてなる請求項13に記載の多層プリント配線板の接着フィルム。
  15. 請求項1〜14のいずれかに記載の多層プリント配線板用の接着フィルムを用いて形成される多層プリント配線板。
  16. 下記の工程(1)〜(7)の工程を含むことを特徴とする多層プリント配線板の製造方法:
    (1)請求項1〜14のいずれかに記載の接着フィルムを回路基板の片面又は両面にラミネートする工程、
    (2)工程(1)、又は(3)、又は(4)の後で支持体フィルム(支持体フィルムが2層構造の場合は1層目のフィルム)を剥離、又は除去する工程、
    (3)ラミネートされた接着フィルム(支持体フィルムが2層構造の場合は2層目のフィルムを含む)を熱硬化し、絶縁層を形成する工程、
    (4)絶縁層を形成した回路基板に穴あけする工程、
    (5)絶縁層の表面を酸化剤によって粗化処理する工程、
    (6)粗化された絶縁層の表面にめっきによって導体層を形成する工程、および
    (7)導体層に回路形成する工程。
  17. 接着フィルムのラミネートが、真空ラミネーターを用いて行われることを特徴とする請求項16に記載の製造方法。
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