JP2014095107A - Cu−Mg合金体、Cu−Mg合金体の製造方法および伸線材 - Google Patents

Cu−Mg合金体、Cu−Mg合金体の製造方法および伸線材 Download PDF

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Abstract

【課題】十分な強度を有し、伸線加工がなされた際に、得られる伸線材の表面における割れの発生を十分に抑制することができるCu−Mg合金体、Cu−Mg合金体の製造方法およびCu−Mg合金体を伸線加工することにより製造される伸線材を提供すること。
【解決手段】Cu−Mg合金を含むCu−Mg合金体であって、Cu−Mg合金体中のMgの含有率が0.3〜1.0質量%であり、Cu−Mg合金体の断面において、表面から深さ30μmまでの表層部の面積に占めるMgの偏析物の面積の割合である第1偏析Mg占有率が3.0面積%以下であるCu−Mg合金体。
【選択図】なし

Description

本発明は、Cu−Mg合金体、Cu−Mg合金体の製造方法および伸線材に関する。
Cu−Mg合金体は、高強度かつ高導電率を有するため、例えばトロリ線などの架空電線に用いる伸線材に利用されている。
Cu−Mg合金体は一般には、連続鋳造法により製造される。例えば下記特許文献1には、Cu合金溶湯から鋳造ダイスを通し連続的に引上げを行うことにより製造される鋳造材及び、この鋳造材を伸線加工することにより製造される伸線材が開示されている。また、下記特許文献1においては、伸線加工がなされた際に、得られる伸線材の表面に割れが発生するのを防ぐため、伸線加工の前に鋳造材の表面を削る皮剥き加工をすることも開示されている。
特開2010−201505号公報
しかし、上記特許文献1に記載の鋳造材は、伸線加工の前に鋳造材の表面を削る皮剥き加工を必要とするため、伸線材の生産性に関して改善の余地があった。
そこで、伸線加工の前に皮剥き加工を行わなくても、伸線加工がなされた際に、得られる伸線材の表面における割れの発生を十分に抑制できるCu−Mg合金体が望まれていた。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、十分な強度を有し、伸線加工して得られる伸線材の表面における割れの発生を十分に抑制することができるCu−Mg合金体、Cu−Mg合金体の製造方法および伸線材を提供することを目的とする。
本発明者らは、鋳造によって製造したCu−Mg合金体を伸線加工する際に、得られる伸線材の表面に割れが発生する原因を突き止めるべく鋭意研究を行った。
その結果、本発明者らは、伸線材の表面に割れが発生する原因が、鋳造されたCu−Mg合金体の表層部において偏析しているMgにあることを突き止めた。
そこで、本発明者らはさらに鋭意研究を重ねた結果、Cu−Mg合金体におけるMgの含有率を特定の範囲に調整し、Cu−Mg合金体の表層部に占めるMgの偏析物の割合を特定の範囲に調整することで、上記課題を解決できることを見出した。
さらに本発明者らは、Cu−Mg合金体の表層部に占めるMgの偏析物の割合が特定の範囲にあるCu−Mg合金体を得るには、Cu−Mg合金体を鋳造によって製造する際に、CuおよびMgを含む原料を溶解してなる合金溶湯の冷却速度を特定の範囲に調整することが有効であることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち本発明は、Cu−Mg合金を含むCu−Mg合金体であって、前記Cu−Mg合金体中のMgの含有率が0.3〜1.0質量%であり、前記Cu−Mg合金体の断面において、表面から深さ30μmまでの表層部に占めるMgの偏析物の面積の割合である第1偏析Mg占有率が3.0面積%以下であるCu−Mg合金体である。
本発明のCu−Mg合金体によれば、十分な強度を有し、伸線加工がなされた際に、得られる伸線材の表面における割れの発生を十分に抑制することができる。
上記Cu−Mg合金体においては、前記第1偏析Mg占有率が1.5面積%以下であることが好ましい。
この場合、第1偏析Mg占有率が1.5面積%を超える場合にくらべて、伸線加工がなされた際に、得られる伸線材の表面における割れの発生をより十分に抑制することができる。
また、上記Cu−Mg合金体においては、前記Cu−Mg合金体の断面において、表面から深さ100μmまでの表層部の面積に占めるMgの偏析物の面積の割合である第2偏析Mg占有率が1.0面積%以下であることが好ましい。
この場合、第2偏析Mg占有率が1.0面積%を超える場合にくらべて、伸線加工がなされた際に、得られる伸線材の表面における割れの発生をより十分に抑制することができる。
また、上記Cu−Mg合金体においては、前記Cu−Mg合金体中のMgの含有率が0.3〜0.9質量%であることが好ましい。
この場合、Cu−Mg合金体中のMgの含有率が上記範囲を外れる場合に比べて、伸線加工がなされた際に、得られる伸線材の表面における割れの発生をより十分に抑制することができる。
また、本発明は、Cu及びMg含有する原料を溶解させ、合金溶湯を得る溶解工程と、前記合金溶湯を、鋳造ダイスを通して冷却しながら連続的に引き取り、Cu−Mg合金体を得る鋳造工程と、を含み、前記鋳造工程における前記合金溶湯の冷却速度が250K/分以上である、Cu−Mg合金体の製造方法である。
本発明のCu−Mg合金体の製造方法によれば、十分な強度を有し、伸線加工がなされた際に、得られる伸線材の表面における割れの発生を十分に抑制することができるCu−Mg合金体を製造することができる。
また、本発明は、上記のCu−Mg合金体を伸線加工して得られる伸線材である。
本発明の伸線材によれば、十分な強度を有し、表面における割れの発生が十分に抑制される。
本発明によれば、十分な強度を有し、伸線加工がなされた際に、得られる伸線材の表面における割れの発生を十分に抑制することができるCu−Mg合金体、Cu−Mg合金体の製造方法および伸線材が提供される。
本発明のCu−Mg合金体の製造方法において、合金溶湯を冷却するために使用される冷却器を示す断面図である。
以下、本発明について詳細に説明する。
(Cu−Mg合金体)
まず本発明のCu−Mg合金体について説明する。
本発明のCu−Mg合金体は、Cu−Mg合金を含むCu−Mg合金体であって、Cu−Mg合金体中のMgの含有率が0.3〜1.0質量%であり、Cu−Mg合金体の表面から深さ30μmまでの表層部の面積に占めるMgの偏析物の面積の割合である第1偏析Mg占有率が3.0面積%以下である。
このCu−Mg合金体によれば、十分な強度を有し、伸線加工がなされた際に、得られる伸線材の表面における割れの発生を十分に抑制することができる。
Cu−Mg合金体中のMgの含有率が0.3質量%未満の場合、Cu−Mg合金体は十分な強度を有しなくなる。また、Mgの含有率が1.0質量%を超える場合、Cu−Mg合金体は伸線加工がなされた際に、得られる伸線材の表面における割れの発生を十分に抑制することができない。さらに、Cu−Mg合金体中のMgの含有率が1.0質量%を超える場合、Cu−Mg合金体は十分な導電性を有することができない。また、第1偏析Mg占有率が3.0面積%を超える場合、Cu−Mg合金体は伸線加工がなされた際に、得られる伸線材の表面における割れの発生を十分に抑制することができない。
Cu−Mg合金体中のMgの含有率は0.3〜0.9質量%であることが好ましい。この場合、Cu−Mg合金体中のMgの含有率が上記範囲を外れる場合に比べて、Mgの偏析物がより少ないCu−Mg合金体が得られる。
Cu−Mg合金体中のMgの含有率は0.3〜0.7質量%であることがより好ましい。
第1偏析Mg占有率は、1.5面積%以下であることが好ましい。この場合、第1偏析Mg占有率が1.5面積%を超える場合にくらべて、伸線加工がなされた際に、得られる伸線材の表面における割れの発生をより十分に抑制することができる。第1偏析Mg占有率は、1.0面積%以下であることがさらに好ましい。
第1偏析Mg占有率は、できるだけ小さいことが好ましいが、Cu−Mg合金体最表面に粘度の高い純銅層を形成できるという理由を考慮すると、0面積%より大きいことが好ましい。Cu−Mg合金は純粋な銅と比較して延性が小さく、割れが生じやすい。純銅の層が形成されることでCu−Mg合金体表面が保護され、均一なCu−Mg合金とするよりも割れを小さくすることができる。
また、Cu−Mg合金体においては、Cu−Mg合金体の断面において、表面から深さ100μmまでの表層部の面積に占めるMgの偏析物の面積の割合である第2偏析Mg占有率が1.0面積%以下であることが好ましい。
この場合、第2偏析Mg占有率が1.0面積%を超える場合に比べて、Cu−Mg合金体は伸線加工がなされた際に、得られる伸線材の表面における割れの発生をより十分に抑制することができる。
第2偏析Mg占有率は0.6面積%以下であることがより好ましく、0.4面積%以下であることがさらに好ましい。
ここで、第1偏析Mg占有率は以下のようにして求められる。すなわち、第1偏析Mg占有率は、得られたCu−Mg合金体を切断して、切断面を光学顕微鏡で観察し、Cu−Mg合金体の表面から深さ30μmまでの表層部においてMgの偏析物の占有面積を測定し、このMgの偏析物の占有面積と、Cu−Mg合金体の表面から深さ30μmまでの表層部の全面積とから、下記式により求められる。
第1偏析Mg占有率(面積%)
=表層部におけるMgの偏析物の占有面積/表層部の全面積×100(面積%)
また第2偏析Mg占有率も、上記と同様の方法で求められる。
(Cu−Mg合金体の製造方法)
次に、本発明のCu−Mg合金体を製造するCu−Mg合金体の製造方法について説明する。
まず、本発明のCu−Mg合金体を製造するCu−Mg合金体の製造方法の説明に先立ち、本発明のCu−Mg合金体の製造方法において、合金溶湯の冷却に使用される冷却器の一例について図1を参照しながら説明する。図1は、本発明のCu−Mg合金体の製造に使用する冷却器の一例を示す概略断面図である。
Cu−Mg合金体の冷却器100は、引き上げられる合金溶湯1を冷却するためのものであり、図1に示すように、その一部が合金溶湯1に浸漬されている。
図1に示すように、冷却器100は、合金溶湯1を棒状に加工するための筒状の鋳造ダイス10と、鋳造ダイス10を包囲するように設置され、鋳造ダイス10、および、鋳造ダイス10から引き上げられた合金溶湯1を冷却する冷却体20と、冷却体20を収容する収容部30と、冷却体20の上で冷却体20を通過して固化した合金溶湯1を冷却し、合金溶湯1をCu−Mg合金体40として通過させる上部開口50aを有する冷却管50とを備えている。
冷却管50の下部には、冷却水を導入する冷却水導入管50bが接続され、冷却管50の上部には、冷却水を排出する冷却水排出管50cが接続されている。このため、冷却管50内に冷却水を循環させることが可能となり、冷却体20を通過した合金溶湯1を冷却することが可能となっている。また冷却管50は、冷却体20をも冷却するようになっている。
ここで、鋳造ダイス10を構成する材料としては、例えば黒鉛が用いられる。収容部30を構成する材料としては、例えば黒鉛が用いられる。
なお、図1において、P1は、冷却体20と収容部30との境界面の位置であって合金溶湯1の冷却が開始される位置(以下、「冷却開始位置」と呼ぶ)を示し、P2は、冷却管50の上部開口50aの位置であって、合金溶湯1の冷却が終了する位置を示す(以下、「冷却終了位置」と呼ぶ)。
次に、Cu−Mg合金体40の製造方法について説明する。
まず、Cu及びMgを含む原料を溶解させて合金溶湯1を得る(溶解工程)。ここで、Cu及びMgを含む原料としては、Cu−Mg合金、又は、Cu−Mg合金と、電気銅などのCu単体金属との混合物などを用いることができる。合金溶湯1の温度は、例えば1473〜1573Kであればよい。
次に、冷却器100の冷却水導入管50bから冷却管50内に冷却水を導入し、冷却水排出管50cから冷却水を排出する。こうして、冷却管50内で冷却水を循環させる。このとき、冷却体20は冷却管50によって冷却されるようになる。
この状態で、合金溶湯1を、鋳造ダイス10に通して連続的に引き上げる(鋳造工程)。合金溶湯1は、鋳造ダイス10を通過した後、冷却体20によって冷却され、その後、冷却管50によって冷却される。そして、冷却管50の上部開口50aを通過する。こうしてCu−Mg合金体40が得られる。
このとき、合金溶湯1の冷却速度は、250K/分以上とする。
合金溶湯1の冷却速度を250K/分以上とするのは、合金溶湯1の冷却速度が250K/分未満である場合、得られたCu−Mg合金体40は、伸線加工がなされた際に、得られる伸線材の表面における割れの発生を十分に抑制することができないからである。
ここで、冷却速度は以下のようにして定義される。図1において、合金溶湯1の温度をT(K)、冷却管50の上部開口50aを通過する際、すなわち冷却終了位置P2を通過する際のCu−Mg合金体40の表面の温度をT(K)、Cu−Mg合金体40の引上げ速度をv(m/分)、合金溶湯1の冷却開始位置P1から冷却終了位置P2までの高さをh(m)とすると、冷却速度は、以下の計算式で定義される。
冷却速度(K/分)=(T(K)−T(K))×v(m/分)/h(m)
上記のようにしてCu−Mg合金体40を製造すると、十分な強度を有し、伸線加工がなされた際に得られる伸線材の表面における割れの発生を十分に抑制することができるCu−Mg合金体40を製造することができる。
上記冷却速度は270K/分以上であることが好ましく、300K/分以上であることがさらに好ましい。
但し、上記冷却速度は400K/分以下であることが好ましい。この場合、冷却速度は400K/分を超える場合に比べて、鋳造材表面の荒れをより十分に抑制する事ができる。
(伸線材)
伸線材は、上述したCu−Mg合金体40を伸線加工して得られる。
この伸線材によれば、十分な強度を有し、表面における割れの発生が十分に抑制される。
伸線加工の条件は、特に制限されず、公知の条件と同様でよい。但し、伸線加工の条件は、ダイス引抜きとすることが好ましい。
以下、実施例及び比較例を挙げて本発明の内容をより具体的に説明するが、本発明は、以下の実施例に限定されるものではない。
(実施例1〜9および比較例1〜8)
<Cu−Mg合金体の製造>
まずCu−Mg合金体の原料として、電気銅とCu−Mg合金(Mg含有量50質量%)とを用意した。次にこれらの原料を、得られるCu−Mg合金体におけるMgの含有率が表1及び表2に示す値になるように秤量して黒鉛るつぼに仕込み、加熱溶解させて合金溶湯を得た。合金溶湯の温度が1250℃(1523K)になったところで、合金溶湯を、黒鉛からなる鋳造ダイスを通して表1及び2に示す冷却速度で冷却しながら引き上げ、実施例1〜9及び比較例1〜8のCu−Mg合金体を表1および表2に示す値の直径を有する丸線として得た。

Figure 2014095107
Figure 2014095107
<第1および第2偏析Mg占有率の測定>
実施例1〜9及び比較例1〜8のCu−Mg合金体について、丸線の長手方向に垂直に合金体を切断し、この切断面において、表面から深さ30μmまでの表層部の面積に占めるMgの偏析物の面積の割合を求めた。この値を「第1偏析Mg占有率(30μm)」として、表1及び2に示す。
また同様に、上記切断面において、表面から深さ100μmまでの表層部の面積に占めるMgの偏析物の面積の割合を求めた。この値を「第2偏析Mg占有率(100μm)」として、表1及び2に示す。
[特性評価]
<強度>
Cu−Mg合金体の強度の評価は、実施例1〜9及び比較例1〜8のCu−Mg合金体について、JIS Z 2241に従って測定を行い、測定された引張強さの値に基づいて行った。結果を表1及び表2に示す。表1及び表2において、引張強さの単位はMPaであり、引張強さの合否基準は下記の通りとした。

引張強さが420MPa以上:合格
引張強さが420MPa未満:不合格
<伸線加工して得られる伸線材の表面の割れ>
Cu−Mg合金体を伸線加工して得られる伸線材の表面の割れの評価は、以下のようにして行った。
まず、実施例1〜9及び比較例1〜8のCu−Mg合金体を冷間加工し、直径26mmの伸線材を得た。
得られた伸線材の表面を光学顕微鏡で120倍に拡大して写真を撮影し、この写真上に、伸線の長手方向に平行に、伸線材の実寸0.85mmに対応する長さの線分を引き、この線分と交差する伸線表面の亀裂部の幅を測定し、上記線分の長さと、上記線分上における亀裂部の幅の総和とから、下記式により、亀裂部の線占有率を算出した。

亀裂部の線占有率(%)=線分上における亀裂部の幅の総和/線分の長さ×100(%)

この算出を10回行い、算出された亀裂部の線占有率の平均値によって、伸線表面の割れを評価した。結果を「伸線表面の割れ」として表1及び2に示す。ここで、亀裂部の線占有率の平均値が5%以下であれば合格として「○」と表示し、5%を超える場合は不合格として「×」と表示した。
表1及び2に示す結果より、実施例1〜9のCu−Mg合金体は、強度、および伸線加工した際の伸線表面の割れのいずれの点についても合格基準に達していた。これに対し、比較例1〜8のCu−Mg合金体は、強度または伸線加工した際の伸線表面の割れのいずれかについて合格基準に達していなかった。
このことから、本発明のCu−Mg合金体によれば、十分な強度を有し、伸線加工がなされた際に、得られる伸線材の表面における割れの発生を十分に抑制することができることが確認された。
1…合金溶湯
10…鋳造ダイス
40…Cu−Mg合金体

Claims (6)

  1. Cu−Mg合金を含むCu−Mg合金体であって、前記Cu−Mg合金体中のMgの含有率が0.3〜1.0質量%であり、前記Cu−Mg合金体の断面において、表面から深さ30μmまでの表層部の面積に占めるMgの偏析物の面積の割合である第1偏析Mg占有率が3.0面積%以下であるCu−Mg合金体。
  2. 前記第1偏析Mg占有率が1.5面積%以下である請求項1に記載のCu−Mg合金体。
  3. 前記Cu−Mg合金体の断面において、表面から深さ100μmまでの表層部の面積に占めるMgの偏析物の割合である第2偏析Mg占有率が1.0面積%以下である請求項1又は2に記載のCu−Mg合金体。
  4. 前記Cu−Mg合金体中のMgの含有率が0.3〜0.9質量%である請求項1〜3のいずれか一項に記載のCu−Mg合金体。
  5. Cu及びMgを含有する原料を溶解させ、合金溶湯を得る溶解工程と、
    前記合金溶湯を、鋳造ダイスを通して冷却しながら連続的に引き取り、Cu−Mg合金体を得る鋳造工程と、
    を含み、
    前記鋳造工程における前記合金溶湯の冷却速度が250K/分以上である、
    Cu−Mg合金体の製造方法。
  6. 請求項1〜4のいずれか一項に記載のCu−Mg合金体を伸線加工して得られる伸線材。

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