JP2014094713A - 車両用内装材 - Google Patents

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Abstract

【課題】車両衝突時に取付ボスと取付片との締結をより確実に解除することができる構成の車両用内装材を提供する。
【解決手段】取付ボス22Aが設けられたリアトリムと、取付ボス22Aが挿通されるボス挿通孔46Aが形成された取付片45Aが設けられたオーナメント本体部41と、を備えるドアトリムであって、取付ボス22Aは、その先端部において取付片45Aに対して締結されており、ボス挿通孔46Aの内周面48においてオーナメント本体部41と反対側の部分には、当該内周面48によって少なくとも2つの角部55が形成されており、取付片45Aには、周囲よりも強度が低い溝部50が角部55から取付片45Aの外側に向かう方向に沿って延設され、溝部50は、2つの角部55の各々に対応してそれぞれ設けられている。
【選択図】図5

Description

本発明は、車両用内装材に関する。
従来、車両用内装材において、2つの部材を組み付けるための構造として、取付ボスと取付片を用いた締結構造が知られている(下記特許文献1)。特許文献1の車両用内装材(ドアトリム)では、トリムロア(一方の部材)に取付ボスが設けられ、ポケットバックカバー(他方の部材)に取付片が設けられている。取付片には、取付ボスが挿通されるボス挿通孔が形成されている。これにより、ボス挿通孔に取付ボスを挿通させた後、取付ボスの先端を熱溶着などの溶着手段でかしめることで、取付片に対して取付ボスを締結する構成となっている。
特開平11−115488号公報
ところで、上述の取付ボスと取付片による締結構造は、車両衝突時には、その締結が解除されることが求められる。2つの部材の締結が解除されることで、2つの部材の各々がより変形し易くなり、衝突時の衝撃をより確実に吸収することができる。また、2つの部材が締結されている状態で、仮に一方の部材のみに車室外側から外力が作用した場合には、一方の部材が車室内側へ変位する。このとき、一方の部材と締結されている他方の部材も車室内側へ変位してしまう。乗員と車両用内装材との位置関係によっては、車室内側へ変位した他方の部材が乗員に当接することが懸念される。このような事態を抑制するためにも、車両衝突時には、2つの部材の締結を解除することが求められる。
車両衝突時に、取付ボスと取付片の締結を解除するための構成として、特許文献1には、取付片にスリットや溝部が形成された構成が開示されている。これにより、取付ボスをボス挿通孔から外れやすくすることで、取付ボスと取付片の締結を解除することができる。しかしながら、車両衝突時における安全性の向上は、常に求められており、取付ボスと取付片の締結をより確実に解除する構成については、改善の余地があった。
本発明は上記のような事情に基づいて完成されたものであって、車両衝突時に取付ボスと取付片との締結をより確実に解除することができる構成の車両用内装材を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明は、取付ボスが設けられた第1部材と、前記取付ボスが挿通されるボス挿通孔が形成された取付片が設けられた第2部材と、を備える車両用内装材であって、前記ボス挿通孔に挿通された前記取付ボスは、当該取付ボスの先端部において前記取付片に対して締結されており、前記取付片は、前記第2部材の外周端部から前記第2部材の外側に延びるものとされ、前記ボス挿通孔の内周面において前記第2部材と反対側の部分には、当該内周面によって少なくとも2つの角部が形成されており、前記取付片には、周囲よりも強度が低い脆弱部が前記角部から前記取付片の外側に向かう方向に沿って延設され、前記脆弱部は、前記2つの角部の各々に対応してそれぞれ設けられていることに特徴を有する。
本発明において、車両衝突時などに取付ボスと取付片の締結箇所に荷重が作用した場合には、ボス挿通孔の孔縁部に対して取付ボスから荷重が作用する。ここで、取付片のボス挿通孔の内周面には、2つの角部が形成されており、2つの角部に対応して、取付片の外側に延びる方向に延びる脆弱部がそれぞれ形成されている。
このため、ボス挿通孔の孔縁部に荷重が作用した際には、取付片においては、応力が集中しやすい2つの角部を起点とした破断が起こりやすく、このような破断は脆弱部に沿って進展しやすい。2つの脆弱部に沿って取付片が破断した場合、取付片における両脆弱部の間の部分が、他の部分から分離することとなる。取付片における両脆弱部の間の部分が分離することで、その部分はボス挿通孔の内部と外部とを連通する隙間として形成される。これにより、取付ボスは、当該隙間を通過してボス挿通孔の外部に移動することができ、取付ボスと取付片との締結をより確実に解除することができる。
上記構成において、前記ボス挿通孔は、略円形状をなし、前記取付片の外周端面は、前記ボス挿通孔の中心と同心の円弧状をなす曲面とされ、前記2つの角部に対応する2つの前記脆弱部は、前記ボス挿通孔の中心から放射状に延びる方向に沿って延設されているものとすることができる。
ボス挿通孔の中心から放射状に延びる方向に沿って脆弱部を形成すれば、取付片においてボス挿通孔の内周面から取付片の外周端面までの距離が最短となる箇所に脆弱部を形成することができる。これにより、ボス挿通孔の内周面から取付片の外周端面に亘って取付片を破断させ易くすることができる。
また、前記ボス挿通孔の前記内周面の一部は、前記取付ボスの外周面と当接する当接面とされ、前記当接面は、前記2つの角部を直線的に連結する平面状をなすものとすることができる。
ボス挿通孔の内周面の一部である当接面に取付ボスの外周面を当接させることで、車両衝突時に取付ボスと取付片の締結箇所に荷重が加わった場合には、取付ボスから当接面に
対して速やかに荷重を作用させることができる。これにより、車両衝突の初期段階にて、当接面と連結される2つの角部に応力を作用させることができ、脆弱部を破断させることができる。この結果、取付ボスと取付片との締結を車両衝突の初期段階で解除することができる。
また、前記脆弱部は、前記取付片の表面に形成された溝部であるものとすることができる。
溝部にて脆弱部を形成することでより簡易に脆弱部を形成することができる。
また、前記ボス挿通孔に挿通された前記取付ボスは、前記先端部が熱カシメされることで前記取付片に対して締結されており、前記溝部は、前記取付片において、前記取付ボスの基端側を向く面に形成されているものとすることができる。
本発明によれば、溝部は、取付片において、取付ボスの基端側を向く面に形成されている。つまり、溝部は、熱カシメされる取付ボスの先端部とは反対側の面に形成されている。これにより、取付ボスの先端部を熱カシメによって締結した際に、溶着された取付ボスの先端部によって溝部が埋まってしまう事態を防止することができる。
また、前記溝部は、断面視U字状をなすものとすることができる。
溝部を断面視U字状とすることで、溝部を仮に成形型によって取付片と一体的に成形する際には、溝部を成形するための突部の成形面をU字状にすることができる。これにより、例えば、溝部がV字溝である構成などと比べて、成形型の突部の強度をより高くすることができる。
前記取付片において、前記2つの角部に対応する2つの前記脆弱部に画成された部分である画成部は、前記2つの脆弱部が破断した際に、前記取付片における前記画成部以外の部分から分離される構成であるものとすることができる。
このような構成とすれば、画成部が分離することで生じる隙間を取付ボスが通過することが可能となり、取付ボスと取付片との締結を解除することができる。
本発明によれば、車両衝突時に取付ボスと取付片との締結をより確実に解除することができる構成の車両用内装材を提供することができる。
本発明の一実施形態に係るドアトリムを示す正面図 図1のドアトリムを示す分解斜視図 図1のドアトリムを示す裏面図 図2のオーナメントを示す正面図 オーナメントにおいて取付片を拡大して示す拡大図 取付ボスと取付片を示す断面図(図5のA−A線で切断した図に対応) 取付ボスと取付片を示す断面図(図5のB−B線で切断した図に対応) 側突時に取付片が破断した状態を概略的に示す図
本発明の一実施形態を図1ないし図8によって説明する。図1は、本実施形態の車両用のドアトリム10(車両用内装材)を示す正面図である。ドアトリム10は、ドアパネルを構成するドアインナパネル(図示せず)に取り付けられることで車両ドアを構成するものである。
ドアトリム10は、図1及び図2に示すように、フロントトリム11及びリアトリム20と、オーナメント40とを備えている。フロントトリム11、リアトリム20及びオーナメント40は、例えば、ポリプロピレン等の合成樹脂材料などによって構成された板状部材とされる。なお、フロントトリム11、リアトリム20及びオーナメント40の材質は、合成樹脂材料に限定されず、例えば、木質系材料と合成樹脂を混合したものなどを用いてもよい。
フロントトリム11及びリアトリム20は、互いに組み付けられることでトリムボードを構成するものとされる。フロントトリム11は、主にドアトリム10の車両前側部分を構成するものとされる。フロントトリム11には、インサイドハンドルが取り付けられるインサイドハンドル取付部12が設けられている。
また、フロントトリム11において、インサイドハンドル取付部12の下方には、スイッチパネル13が取り付けられるスイッチパネル取付部14(図2参照)が設けられている。さらに、フロントトリム11には、スピーカグリル15やドアポケット16等が設けられている。
リアトリム20は、主にドアトリム10の車両後側部分を構成するものとされる。図1及び図2に示すように、フロントトリム11及びリアトリム20は、フロントトリム11の車両後端部とリアトリム20の車両前端部とが重畳する形で組み付けられている。
なお、フロントトリム11とリアトリム20との組み付けは、締結ボスや爪嵌合などの組み付け手段を用いて行われている。また、フロントトリム11及びリアトリム20の重畳部分における上側部分は、ドアグリップ17を構成するものとされる。
また、図3に示すように、フロントトリム11及びリアトリム20の裏面において、オーナメント40の下方となる箇所には、衝撃吸収部材18(EA材)が取り付けられている。衝撃吸収部材18は、フロントトリム11及びリアトリム20の双方に跨る形で取り付けられている。衝撃吸収部材18は、車両ドアへの側突(側面衝突)時の衝撃エネルギー吸収(Energy Absorption:EA)を目的として装着されるもので、EA材とも呼ばれる。
オーナメント40は、板状をなすオーナメント本体部41と、オーナメント本体部41の外周端部から外側に向かって延びる複数の取付片45を備えている。オーナメント40は、リアトリム20に形成された取付開口21に対して裏側(車室外側)から嵌合される形で取り付けられている。
なお、オーナメント本体部41の外周端部はフランジ部42とされ、複数の取付片45は、その基端部がフランジ部42によって連結される構成となっている。
図3に示すように、取付開口21の開口縁部において、取付片45に対応する箇所には、取付ボス22が形成されている。この取付ボス22は、リアトリム20の車室外側の面から車室外側に突出する形で設けられている。
取付ボス22は、取付片45に形成されたボス挿通孔46に対して車室内側から挿通された後、その先端部を超音波溶着等の溶着手段によって溶着する(熱カシメ)ことで取付片45に対して締結されている。
また、図2に示すように、オーナメント本体部41における下部は、車室内側に膨出された段差状をなしており、アームレスト部43を構成するものとされる。
上述したように、本実施形態では、取付ボス22と取付片45の締結構造によって、リアトリム20(第1部材)と、オーナメント40のオーナメント本体部41(第2部材)とが組み付けられている。そして、複数の取付片45のうち、オーナメント40の下端部に配された取付片45には、図4に示すように、2つの溝部50が形成されている。
この溝部50は、側突時において取付片45を破断させ易くすることで、取付ボス22と取付片45の締結をより確実に解除し易くするために設けられている。以下の説明では、溝部50が形成された取付片45に符号45Aを付すものとする。また、取付片45Aのボス挿通孔46(以下、符号46Aを付す)に挿通される取付ボス22に符号22Aを付すものとする。
次に、取付片45Aの構成について、図5ないし図8によって説明を行う。図5は、取付片45A付近を拡大して示す拡大図である。なお、図5においては、取付ボス22Aを断面視にて示してある。また、図6は、図5におけるA−A線で切断した図に対応する断面図であり、図7は、図5におけるB−B線で切断した図に対応する断面図である。
図6に示すように、取付ボス22Aは、車室外側に突出された円筒形状をなしており、取付片45Aに形成されたボス挿通孔46Aに対して車室内側(図6の左側)から挿通された後、その先端部22Bにおいて熱カシメされている。これにより、取付ボス22Aの先端部22Bが、取付片45Aにおけるボス挿通孔46Aの孔縁部に対して締結されている。
図5に示すように、取付片45Aは、オーナメント本体部41の下端部(外周端部)から外側(図5の下側)に延びるものとされる。ボス挿通孔46Aは、後述する当接面47に対応する箇所を除いて、取付ボス22Aの中心軸と同心の円形状をなしており、その径は、取付ボス22Aの直径よりも一回り大きいものとされる。つまり、ボス挿通孔46Aは、全体として略円形状をなしている。
ボス挿通孔46Aは、内周面の一部が取付ボス22Aの外周面23に対して下方から当接する当接面47とされる。この当接面47は、平面状をなしている。つまり、ボス挿通孔46Aは、その内周面の大部分が円弧状をなしており、一部が直線状をなすものとされる。
当接面47は、ボス挿通孔46Aの内周面のうち、外側(オーナメント本体部41とは反対側)に配されている。これにより、当接面47に取付ボス22Aが当接することで、オーナメント40が上方に位置ずれすることを規制している。
上述したように、ボス挿通孔46Aにおける当接面47は平面状をなし、当接面47以外の内周面48は、円弧状をなしている。このため当接面47と内周面48との連結箇所は、角部55とされる。このように、ボス挿通孔46Aの内周面においてオーナメント本体部41とは反対側の部分には、ボス挿通孔46Aの内周面によって2つの角部55,55が形成されている。言い換えると、当接面47は、2つの角部55,55を直線的に連結するものとされる。なお、ここで言う角部とは、異なる2つの面が交差した部分のことを言う。
図7に示すように、取付片45Aの車室内側の面49において、角部55の各々に対応する箇所には、溝部50がそれぞれ形成されている。上述したように取付ボス22Aは、車室内側からボス挿通孔46Aに挿通された後、先端部が熱カシメされる構成となっている。つまり、溝部50は、取付片45Aにおいて取付ボス22Aの基端側を向く面に形成されている。
溝部50は、図7に示すように、断面視U字状をなすものとされる。これにより、取付片45Aにおいて、溝部50は、その周囲よりも強度が低い脆弱部となっている。
図5に示すように、溝部50は、角部55から取付片45Aの下側(外側)に向かう方向に沿って延設されている。2つの溝部50,50の延設方向は、ボス挿通孔46Aの中心C1(より詳しくは、内周面48を構成する円弧の中心)から放射状に延びる方向に沿うものとされる。このため、両溝部50,50同士の車両前後方向における間隔は、下方に向かうにつれて大きくなっている。
また、取付片45Aの外周端面45B(下端面)は、ボス挿通孔46Aの中心C1と同心の円弧状をなしている。このため、両溝部50,50は、取付片45Aにおいて、ボス挿通孔46Aから外周端面45Bまでの距離が最短距離となる箇所に形成されている。
上述したように溝部50は、他の部分よりも強度が低く、車両の側突時など取付片45Aが衝撃を受けた際に破断しやすい箇所とされる。このため、取付片45Aにおいて、2つの溝部50に画成された画成部60(2つの溝部50に囲まれた部分)は、両溝部50,50が破断した際には、取付片45Aにおける画成部60以外の部分から分離される構成となっている。
上述したように両溝部50,50同士の間隔は、下方に向かうにつれて大きくなっている。このため、画成部60の幅(図5の左右方向における長さ)も下方に向かうにつれて大きくなっており、画成部60は、正面視において略扇形状をなすものとされる。
次に本実施形態の作用について説明する。ここでは、車両の側突時において、衝撃吸収部材18が車室外側から押圧された場合を例に挙げて説明を行う。
衝撃吸収部材18が車室外側から押圧されると、衝撃吸収部材18が取り付けられているリアトリム20が車室内側に押圧される。これにより、リアトリム20が車室内側へ押圧されることで、オーナメント40とリアトリム20の連結箇所である取付片45Aには荷重が作用する。
具体的には、リアトリム20に形成されている取付ボス22Aから、ボス挿通孔46Aの孔縁部に対して荷重が作用する。このような荷重が作用した場合、取付片45Aにおける2つの角部55,55には、応力が集中しやすい。
このため、側突時の荷重に起因して取付片45Aが破断する際には、2つの角部55,55を起点として破断することとなり、脆弱部である溝部50に沿って破断が進展することとなる。
取付片45Aが2つの溝部50,50に沿って破断した場合、図8に示すように、画成部60は、取付片45Aの他の部分から分離することとなる。これにより、取付片45Aにおいて画成部60に対応する箇所は、隙間S1となる。なお、図8では、画成部60を2点鎖線で図示してある。
この結果、図8に示すように、隙間S1を通じて取付ボス22Aがボス挿通孔46Aの外部に変位することが可能となる。これにより、取付片45Aに対する取付ボス22Aの締結を確実に解除させることができる。この結果、リアトリム20が車室内側に押圧された場合であっても、オーナメント40が車室内側に変位する事態を抑制することができ、オーナメント40(特にアームレスト部43)が乗員に接触する事態を抑制することができる。また、リアトリム20とオーナメント40の締結が解除されることで、リアトリム20及びオーナメント40をより変形させ易くすることができ、側突時の衝撃をより確実に吸収することができる。
なお、本実施形態では、図5及び図8に示すように、ボス挿通孔46A内に配されている取付ボス22Aが2つの角部55,55の間を通過して隙間S1に変位する構成となっている。本実施形態では、両角部55,55の間隔L1は、例えば、取付ボス22Aの直径R1よりもわずかに小さいものとされる(図8参照)。また、ボス挿通孔46Aの孔縁部における角部55付近の箇所(図8に示す突起片56)は、画成部60が分離した状態(取付片45Aが溝部50,50に沿って破断した状態、図8の状態)においては、例えば、先細り形状をなし、比較的厚さが小さいものとなる。このため、側突時において、ボス挿通孔46Aに配されている取付ボス22Aは、画成部60を分離させつつ(取付片45Aを溝部50,50に沿って破断させつつ)、両突起片56,56を撓み変形させることで両角部55,55の間を通って隙間S1に変位することが可能な構成となっている。なお、両角部55,55の間隔L1を取付ボス22Aの直径R1以上の値に設定してもよい。
なお、上記説明においては、図8に示すように、2つの溝部50,50の双方が破断する場合を例示して説明をしたが、側突時における破断の態様については、これに限定されるものではない。例えば、2つの溝部50のうち、いずれか一方のみが破断し、他方の溝部50は破断しないことも起こり得る。しかしながら、他方の溝部50は、他の部分よりも強度が低いため、これを折り線として画成部60が折れ曲がりやすくなっている。画成部60が他方の溝部50を基点として折れ曲がることで隙間S1が生じるから、この隙間S1を通じて取付ボス22Aがボス挿通孔46Aから抜けることが期待できる。なお、図8に示す溝部50,50に係る破断の態様は、一例であって、図8に示す態様に限定されるものではない。
次に本実施形態の効果について説明する。本実施形態において、側突時に取付ボス22Aと取付片45Aの締結箇所に荷重が作用した場合には、ボス挿通孔46Aの孔縁部に対して取付ボス22Aから荷重が作用する。
ボス挿通孔46Aの孔縁部に荷重が作用した際には、取付片45Aにおいては、応力が集中しやすい2つの角部55,55を起点とした破断が起こりやすく、このような破断は脆弱部である溝部50,50に沿って進展しやすい。2つの溝部50,50に沿って取付片45Aが破断した場合、取付片45Aにおける両溝部50,50間の部分(画成部60)が、画成部60以外の部分から分離することとなる。
取付片45Aにおける両溝部50,50の間の部分が分離することで、その部分はボス挿通孔46Aの内部と外部とを連通する隙間S1として形成される。これにより、取付ボス22Aは、当該隙間S1を通過してボス挿通孔46Aの外部に移動することができ、取付ボス22Aと取付片45Aとの締結をより確実に解除することができる。
また、ボス挿通孔46Aは、略円形状をなし、取付片45Aの外周端面45Bは、ボス挿通孔46Aの中心C1と同心の円弧状をなす曲面とされ、2つの溝部50,50は、ボス挿通孔46Aの中心C1から放射状に延びる方向に沿って延設されている。
ボス挿通孔46Aの中心C1から放射状に延びる方向(ボス挿通孔46Aの径方向且つ外周端面45Bを構成する円弧の径方向)に沿って溝部50を形成すれば、ボス挿通孔46Aの内周面から取付片45Aの外周端面45Bまでの距離が最短となる箇所に溝部50を形成することができる。これにより、ボス挿通孔46Aの内周面から取付片45Aの外周端面45Bに亘って取付片45Aを破断させ易くすることができる。
また、2つの溝部50,50を放射状に形成すれば、両溝部50,50間の間隔(画成部60、ひいては隙間S1の幅)は、取付片45Aの外側(図5では下側)に向かうにつれて大きくなる。このため、取付ボス22Aが隙間S1をより通過しやすくなり、ボス挿通孔46Aからより抜けやすくなる。
また、ボス挿通孔46Aの内周面48の一部は、取付ボス22Aの外周面23と当接する当接面47とされ、当接面47は、2つの角部55,55を直線的に連結する平面状をなしている。
ボス挿通孔46Aの内周面48の一部である当接面47に取付ボス22Aの外周面23を当接させることで、側突時に取付ボス22Aと取付片45Aの締結箇所に荷重が加わった場合には、取付ボス22Aから当接面47に対して速やかに荷重を作用させることができる。これにより、側突の初期段階にて当接面47と連結される2つの角部55,55に応力を作用させることができ、溝部50,50を破断させることができる。この結果、取付ボス22Aと取付片45Aとの締結を車両衝突の初期段階で解除することができる。
また、脆弱部は、取付片45Aの表面に形成された溝部50とされる。溝部50にて脆弱部を形成することでより簡易に脆弱部を形成することができる。
また、ボス挿通孔46Aに挿通された取付ボス22Aは、その先端部22Bが熱カシメされることで取付片45Aに対して締結されており、溝部50は、取付片45Aにおいて、取付ボス22Aの基端側を向く面(車室内側の面49)に形成されている。
本実施形態によれば、溝部50は、取付片45Aにおいて、取付ボス22Aの基端側を向く面に形成されている。つまり、溝部50は、熱カシメされる取付ボス22Aの先端部22B側の面(車室外側の面)とは反対側の面に形成されている。これにより、取付ボス22Aの先端部を熱カシメによって締結した際に、溶着された取付ボス22Aの先端部22Bによって溝部50が埋まってしまう事態を防止することができる。
また、溝部50は、断面視U字状をなしている。溝部50を断面視U字状とすることで、溝部50を仮に成形型によって取付片45Aと一体的に成形する際には、溝部50を成形するための突部の成形面(図示せず)をU字状にすることができる。これにより、例えば、溝部50がV字溝である構成(溝部50を成形するための突部が先細り形状となる構成)などと比べて、成形型の突部の強度をより高くすることができる。
<他の実施形態>
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれる。
(1)上記実施形態では、車両用内装材としてドアトリムを例示し、第1部材としてリアトリム、第2部材としてオーナメント本体部を例示したが、これに限定されない。車両用内装材としては、少なくとも2つの部材(第1部材及び第2部材)とを備えたものであればよい。また、第1部材及び第2部材は、取付ボスと取付片を用いて締結される2つの部材であればよく、リアトリムとオーナメント本体部に限定されない。例えば、第1部材としてフロントトリム11を例示することができ、第2部材としてフロントトリム11に取り付けられるドアポケット基材16A(ドアポケット16の車室外側部分を構成する基材、図3参照)を例示することができる。
(2)上記実施形態では、脆弱部として、溝部50を例示したが、これに限定されない。脆弱部は取付片に設けられ、周囲の部分よりも強度が低い構成のものであればよい。例えば、脆弱部として、取付片45Aの外側に向かって配列された複数の貫通孔や、取付片45Aの外側に向かって延びるスリットなどを例示することができる。
(3)上記実施形態では、取付ボス22Aの先端部22Bを熱カシメすることで取付片45Aに締結する構成を例示したが、締結手段は熱カシメに限定されない。例えば、取付ボス22Aの先端部がビスによって取付片45Aに締結されていてもよい。
(4)本発明の取付片(溝部50及び角部55を有する取付片)の配置箇所は、上記実施形態で例示した箇所(オーナメント本体部41の下端部)に限定されず適宜変更可能である。
(5)上記実施形態では、ボス挿通孔46Aを略円形状としたが、ボス挿通孔46Aの形状は、これに限定されない。ボス挿通孔46Aは、少なくとも2つの角部を有する形状であればよく、例えば、四角形状をなしていてもよい。
10…ドアトリム(車両用内装材)、20…リアトリム(第1部材)、22A…取付ボス、22B…取付ボスの先端部、23…取付ボスの外周面、41…オーナメント本体部(第2部材)、45A…取付片、45B…取付片の外周端面、46A…ボス挿通孔、47…当接面、48…ボス挿通孔の内周面、49…取付片の車室内側の面(取付ボスの基端側を向く面)、50…溝部(脆弱部)、55…角部、60…画成部、C1…ボス挿通孔の中心

Claims (7)

  1. 取付ボスが設けられた第1部材と、前記取付ボスが挿通されるボス挿通孔が形成された取付片が設けられた第2部材と、を備える車両用内装材であって、
    前記ボス挿通孔に挿通された前記取付ボスは、当該取付ボスの先端部において前記取付片に対して締結されており、
    前記取付片は、前記第2部材の外周端部から前記第2部材の外側に延びるものとされ、
    前記ボス挿通孔の内周面において前記第2部材と反対側の部分には、当該内周面によって少なくとも2つの角部が形成されており、
    前記取付片には、周囲よりも強度が低い脆弱部が前記角部から前記取付片の外側に向かう方向に沿って延設され、
    前記脆弱部は、前記2つの角部の各々に対応してそれぞれ設けられている車両用内装材。
  2. 前記ボス挿通孔は、略円形状をなし、
    前記取付片の外周端面は、前記ボス挿通孔の中心と同心の円弧状をなす曲面とされ、
    前記2つの角部に対応する2つの前記脆弱部は、前記ボス挿通孔の中心から放射状に延びる方向に沿って延設されている請求項1に記載の車両用内装材。
  3. 前記ボス挿通孔の前記内周面の一部は、前記取付ボスの外周面と当接する当接面とされ、
    前記当接面は、前記2つの角部を直線的に連結する平面状をなす請求項1又は請求項2に記載の車両用内装材。
  4. 前記脆弱部は、前記取付片の表面に形成された溝部である請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の車両用内装材。
  5. 前記ボス挿通孔に挿通された前記取付ボスは、前記先端部が熱カシメされることで前記取付片に対して締結されており、
    前記溝部は、前記取付片において、前記取付ボスの基端側を向く面に形成されている請求項4に記載の車両用内装材。
  6. 前記溝部は、断面視U字状をなす請求項4又は請求項5に記載の車両用内装材。
  7. 前記取付片において、前記2つの角部に対応する2つの前記脆弱部に画成された部分である画成部は、前記2つの脆弱部が破断した際に、前記取付片における前記画成部以外の部分から分離される構成である請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の車両用内装材。
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