JP2014092703A - 感光体特性評価方法及び画像形成方法 - Google Patents

感光体特性評価方法及び画像形成方法 Download PDF

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Abstract

【課題】画像形成装置で出力した画像と合致する画像メモリーの評価が可能な感光体特性評価方法及び高画質画像の出力が可能な画像形成方法の提供。
【解決手段】感光体を回転させ、その表面に電荷を付与し、第一露光光を照射せず、第二露光光を照射した後、感光体表面に電荷を付与し、第一露光光を照射せず、感光体表面電位Vd1を測定し、感光体を回転させ、その表面に電荷を付与し、第一露光光を照射し、第二露光光を照射した後、感光体表面に電荷を付与し、第一露光光を照射せず、感光体表面電位Vd2を測定し、|Vd1|−|Vd2|の値を得る工程と、感光体を回転させ、電子写真装置内で感光体表面に付与される電荷の極性とは逆の極性の電荷を感光体表面に付与し、第一露光光を照射せず、感光体表面電位Vd3を測定し、|Vd3|の値を得る工程とを有する。
【選択図】図1

Description

本発明は電子写真感光体(以下単に「感光体」ともいう。)の特性を評価する方法に関し、より詳しくは感光体の画像メモリー特性を評価する方法に関する。
また、本発明は電子写真装置内で感光体の画像メモリー特性を評価する方法を組み込んだ画像形成方法に関する。
感光体は、複写機、レーザープリンターなどの電子写真プロセスを応用した装置において、最も重要な構成要素の1つであり、電子写真装置本体の性能を引き出すために、様々な特性を満足する必要がある。このため、感光体出荷前に電子写真プロセスに関わる様々な特性の検査が行われている。また、新規の電子写真装置用に新規の感光体を開発する場合には、開発過程において感光体を試作し、電子写真プロセスに関わる様々な特性を評価するという工程が繰り返し行われる。
中でも画像メモリーの発生の有無は、出力画像の画質を直接左右するため感光体の特性として重要である。
画像メモリーとは前回の電子写真プロセス工程で形成した画像の残像が次回の電子写真プロセス工程で現れてしまう現象である。このような画像メモリーの発生は写真のように中間調画像をコピーした場合、あるいはカラー画像をコピーした場合に特に電子写真画像の画質を大きく損なうものである。
従来、電子写真感光体の画像メモリーに関する特性(画像メモリー特性)の評価は、複写機等の画出し手段を用いて出力した画像の状態を評価することによって行っていた。
また、専用の評価装置として、回転する感光体の周囲に帯電手段、露光手段、電位センサーなどの測定機器を配置した評価装置が開示されている。この評価装置を用いて、感光体の前周の履歴が暗状態であった場合の帯電電位と、明状態であった場合の帯電電位を測定し、それを比較することによって、感光体の画像メモリー特性の評価を行うという技術が開示されている。(特許文献1参照)
特開2002−82572号公報
近年その普及が目覚しいデジタル電子写真装置やカラー電子写真装置用感光体としてはアモルファスシリコン(以下「a−Si」ともいう)感光体や有機感光体が知られている。
これらの感光体を用いる場合は、前周の露光履歴が現れる画像メモリーが発生する場合があった。従来、画像メモリー特性に対しては、特許文献1に示される感光体特性評価方法により評価することで、出力した画像の画像メモリーの善し悪しについてシミュレーションを実施していた。その結果をもとに、様々な改善がなされ、画像メモリーの発生の低減が行われてきた。
しかしながら、近年、カラー複写機へ要求されるスペックは厳しくなってきており、従来は問題にならなかった僅かな画像メモリーの発生も問題視される場合が出てきた。
また、市場において出力画像のセキュリティーに関する関心も高まっている。例えば、画像を出力する際にユーザにとって視認できないハーフトーンで特定のパターン情報を不可視情報として埋め込んでおき、スキャナや複写機がパターン情報を読み込んだ際に印刷動作を停止させることなども行われつつある。そして、上記のようなセキュリティー画像を出力する際には、従来は問題にならなかった僅かな画像メモリーの発生によって、正常なセキュリティー画像が出力できなくなる場合があった。
さらに電子写真装置が設置される環境によって、僅かな画像メモリーが発生し、電子写真装置の出力画像を悪化させる場合があった。
このような高画質画像の出力を必要とするa−Si感光体や有機感光体の開発においては従来以上に厳しい画像メモリー特性の評価が求められる。ところが、上述した特許文献1に示される感光体特性評価方法では、出力した画像と十分合致する画像メモリー特性の評価ができない場合があった。
また、他の課題としては、使用環境によらず、高画質画像の出力が安定して得られる電子写真装置も求められている。
本発明は、上記のような従来技術に鑑みてなされたものであり、画像形成装置で出力した画像と合致する感光体の画像メモリー特性の評価を行うことができる感光体特性評価方法を提供することを目的とする。また、使用環境によらず、高画質画像の出力が可能な画像形成方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本出願に係る発明は、
円筒状の感光体を回転させるための回転手段、前記感光体の表面に電荷を付与するための帯電手段、前記感光体の表面に第一の露光光を照射するための第一の露光手段、前記感光体の表面電位を測定するための表面電位測定手段、前記感光体の表面に第二の露光光を照射するための第二の露光手段を有し、かつ、前記帯電手段、前記第一の露光手段、前記表面電位測定手段及び前記第二の露光手段が前記感光体の外周面に沿うように順に配置されているユニットを用いて、前記感光体の画像メモリー特性を評価する感光体特性評価方法において、
前記回転手段により前記感光体を回転させながら、前記帯電手段により前記感光体の表面に電荷を付与し、次いで前記第一の露光手段では前記感光体の表面に第一の露光光を照射せず、次いで前記第二の露光手段により前記感光体の表面に露光光を照射し、次いで前記帯電手段により前記感光体の表面に電荷を付与し、次いで前記第一の露光手段では前記感光体の表面に第一の露光光を照射せず、次いで前記表面電位測定手段により前記感光体の表面電位Vd1を測定する工程と、
前記回転手段により前記感光体を回転させながら、前記帯電手段により前記感光体の表面に電荷を付与し、次いで前記第一の露光手段により前記感光体の表面に第一の露光光を照射し、次いで前記第二の露光手段により前記感光体の表面に露光光を照射し、次いで前記帯電手段により前記感光体の表面に電荷を付与し、次いで前記第一の露光手段では前記感光体の表面に第一の露光光を照射せず、次いで前記表面電位測定手段により前記感光体の表面電位Vd2を測定する工程と、
|Vd1|−|Vd2|の値を得る工程と、
前記回転手段により前記感光体を回転させながら、前記帯電手段により前記感光体が電子写真装置内で表面に付与される電荷の極性とは逆の極性の電荷を前記感光体の表面に付与し、次いで前記第一の露光手段では前記感光体の表面に第一の露光光を照射せず、次いで前記表面電位測定手段により前記感光体の表面電位Vd3を測定し、|Vd3|の値を得る工程と、
前記|Vd1|−|Vd2|の値および前記|Vd3|の値から前記感光体の画像メモリー特性を評価する工程と
を有することを特徴とする。
また、上記目的を達成するための、本出願に係る他の発明は、
円筒状の感光体を回転させるための回転手段による回転工程と、少なくとも前記感光体の表面に電荷を付与するための帯電手段による帯電工程と、前記感光体上に静電潜像を形成するための像露光手段による像露光工程と、前記感光体の表面電位を測定するための表面電位測定手段による表面電位測定工程と、前記静電潜像にトナー像を形成するための現像手段による現像工程と、前記トナー像を前記感光体から転写材に転写するための転写手段による転写工程と、前記感光体の除電を行うための前露光手段による前露光工程を有する画像形成方法において、
前記回転手段により前記感光体を回転させながら、前記帯電手段により前記感光体の表面に電荷を付与し、次いで前記像露光手段では前記感光体の表面に像露光光を照射せず、次いで前記前露光手段により前記感光体の表面に露光光を照射し、次いで前記帯電手段により前記感光体の表面に電荷を付与し、次いで前記像露光手段では前記感光体の表面に像露光光を照射せず、次いで前記表面電位測定手段により前記感光体の表面電位Vd1を測定する工程と、
前記回転手段により前記感光体を回転させながら、前記帯電手段により前記感光体の表面に電荷を付与し、次いで前記像露光手段により前記感光体の表面に像露光光を照射し、次いで前記前露光手段により前記感光体の表面に露光光を照射し、次いで前記帯電手段により前記感光体の表面に電荷を付与し、次いで前記像露光手段では前記感光体の表面に像露光光を照射せず、次いで前記表面電位測定手段により前記感光体の表面電位Vd2を測定する工程と、
|Vd1|−|Vd2|の値を得る工程と、
前記回転手段により前記感光体を回転させながら、前記転写手段により前記感光体が電子写真装置内で表面に付与される電荷の極性とは逆の極性の電荷を前記感光体の表面に付与し、次いで前記像露光手段では前記感光体の表面に像露光光を照射せず、次いで前記表面電位測定手段により前記感光体の表面電位Vd3を測定し、|Vd3|の値を得る工程と、
|Vd1|−|Vd2|及びまたは|Vd3|が所定の値を超えた時に、前記前露光手段の光量を上げる、及びまたは前記転写手段に印加する電圧を下げることで所定の値以下になるように調整することを特徴とする。
また、上記目的を達成するための、本出願に係るさらに他の発明は、
円筒状の感光体を回転させるための回転手段による回転工程と、少なくとも前記感光体の表面に電荷を付与するための帯電手段による帯電工程と、前記感光体上に静電潜像を形成するための像露光手段による像露光工程と、前記感光体の表面電位を測定するための表面電位測定手段による表面電位測定工程と、前記静電潜像にトナー像を形成するための現像手段による現像工程と、前記感光体の表面に前記感光体が画像形成装置内で使用される極性とは逆極性の電荷を付与するための逆極性帯電手段による逆極性帯電工程と、前記トナー像を前記感光体から転写材に転写するための転写手段による転写工程と、前記感光体の除電を行うための前露光手段による前露光工程を有する画像形成方法において、
前記回転手段により前記感光体を回転させながら、前記帯電手段により前記感光体の表面に電荷を付与し、次いで前記像露光手段では前記感光体の表面に像露光光を照射せず、次いで前記前露光手段により前記感光体の表面に露光光を照射し、次いで前記帯電手段により前記感光体の表面に電荷を付与し、次いで前記像露光手段では前記感光体の表面に像露光光を照射せず、次いで前記表面電位測定手段により前記感光体の表面電位Vd1を測定する工程と、
前記回転手段により前記感光体を回転させながら、前記帯電手段により前記感光体の表面に電荷を付与し、次いで前記像露光手段により前記感光体の表面に像露光光を照射し、次いで前記前露光手段により前記感光体の表面に露光光を照射し、次いで前記帯電手段により前記感光体の表面に電荷を付与し、次いで前記像露光手段では前記感光体の表面に像露光光を照射せず、次いで前記表面電位測定手段により前記感光体の表面電位Vd2を測定する工程と、
|Vd1|−|Vd2|の値を得る工程と、
前記回転手段により前記感光体を回転させながら、前記逆極性帯電手段により前記感光体が電子写真装置内で表面に付与される電荷の極性とは逆の極性の電荷を前記感光体の表面に付与し、次いで前記像露光手段では前記感光体の表面に像露光光を照射せず、次いで前記表面電位測定手段により前記感光体の表面電位Vd3を測定し、|Vd3|の値を得る工程と、
|Vd1|−|Vd2|及びまたは|Vd3|が所定の値を超えた時に、前記前露光手段の光量を上げる、及びまたは前記逆極性帯電手段に印加する電圧を下げることで所定の値以下になるように調整することを特徴とする。
本発明によれば、画像形成装置で出力した画像と合致する画像メモリー特性の評価をすることができる感光体特性評価方法を提供することが可能となる。また、使用環境によらず、高画質画像の出力が可能な画像形成方法を提供することが可能となる。
本発明の感光体特性評価方法を実施するための装置の一例を表す断面図。 (a)Vd1を測定する方法を説明するための説明図。(b)Vd2を測定する方法を説明するための説明図。 本発明に用いる感光体を製造するための製造装置を示す断面図。 本発明の画像形成方法を実施するための電子写真装置の一例を示す断面図。 画像メモリー特性の評価で用いたテストチャートを説明するための説明図。 (a)本発明に用いるプラス帯電用感光体の層構成を示す断面図。(b)本発明に用いるマイナス帯電用感光体の層構成を示す断面図。 Vd3の測定のプロセスを示す図。
本発明者らは感光体の画像メモリー特性の評価について鋭意検討を行った。
その結果、感光体が画像形成装置内で使用される極性(以下、帯電極性と表記する)とは逆極性の電荷を付与した時の感光体の表面電位を測定することが重要であることを見出した。
その理由は以下のように考えられる。
近年のデジタル電子写真装置においては、感光体への均一な帯電の後レーザーまたはLEDアレイによる潜像の書き込みが行われ、潜像が書き込まれた感光体表面に対してトナーが現像手段によって付与される。この場合、レーザーなどで潜像を書き込んだ部分にトナー像を形成する反転現像方式と、潜像を書き込まない部分にトナー像を形成する正現像方式の2種類の方法がある。
デジタル電子写真装置において、正現像方式と反転現像方式のどちらも利用することが可能である。しかしながら、レーザーやLEDアレイの発光強度や寿命の観点から、出来るだけレーザーやLEDアレイの発光時間を少なくしたほうが有利であり、反転現像方式を用いる場合が多い。
反転現像方式を用いる場合、例えば、感光体の極性が負、トナーの極性が負と言うように、感光体の帯電極性とトナーの帯電極性が同極性である。この同極性の感光体とトナーの電子写真プロセスでは、感光体上にトナー像が形成された後、トナー像を転写材上に転写させるために転写帯電器により帯電極性とは逆極性の電界が印加されることになる。この時、逆極性の電荷が感光体表面に付与されてしまう場合があった。
このように感光体が帯電極性とは逆極性の電荷を付与されるような電子写真プロセスにおいては、この逆極性の電荷を原因として画像メモリーが発生する場合がある。従って、最終的に画像で発生する画像メモリーは、画像露光を起因とするメモリー(以下、光メモリーと表記する)と逆極性の電荷が付与されたことを起因とするメモリー(以下、逆帯電メモリーと表記する)が合わさったものであると考えられる。そこでそれぞれのメモリーの発生メカニズムの違いについて推察を行った。
図6は電子写真プロセス中で使用される感光体の層構成の一例を示す断面図である。図6(a)は感光体の極性が正であるプラス帯電用感光体の層構成、図6(b)は感光体の極性が負であるマイナス帯電用感光体の層構成である。図6(a)、(b)中の601は基体を示し、602は下部阻止層、603は光導電層、604は表面層、605は上部阻止層をそれぞれ示す。
感光体の各層は理想的には次のような機能を有する。
下部阻止層602は基体601から光導電層603への電荷の注入を阻止する機能を有する。また、光導電層603は電荷を生成する機能と電荷を輸送する機能を有する。さらに、表面層604と上部阻止層605は帯電極性の電荷を保持する機能を有する。
しかしながら、a−Si感光体や有機感光体では各層の膜質は結晶に比べて劣るため、完全な機能は発揮されない場合がある。そのため、光導電層603では生成された電荷の一部がトラップされたり、表面層604でも、本来走行できるはずの電荷の一部がトラップされる場合がある。
以上のことから、光メモリーの発生メカニズムは、感光体に帯電された帯電電荷が、前露光手段により消去される時、光導電層603中で一部がトラップされ、そのキャリアが次の帯電時にまで残留することで帯電能が高くなり、光メモリーが発生すると推察される。
また、逆帯電メモリーの発生メカニズムは以下のように推察される。
電子写真プロセスにおいては、感光体に静電潜像が形成され、形成された潜像はトナーによってトナー像として現像される。形成されたトナー像は、転写帯電器により電圧が印加され、転写材上に転写される。この時、転写効率を上げるために、転写前帯電器に電圧を印加し、トナーの電荷量を大きくしてもよい。
上記のような電子写真プロセスにおいて、反転現像方式の場合、転写帯電器により、帯電極性とは逆極性の電界が印加され、感光体上にも帯電極性とは逆極性の電荷が付与される場合がある。
一方、正現像方式の場合、転写前帯電器により、帯電極性とは逆極性の電界が印加され、感光体上にも帯電極性とは逆極性の電荷が付与される場合がある。
感光体に帯電極性とは逆極性の電荷が付与されると、マイナス帯電用感光体の場合、非露光部では帯電電荷と結合して、正電荷は概ね消去される。
一方、露光部では帯電電荷が光照射ですでに消去されているために、正電荷が保持されてしまう場合がある。この時、感光体表面に帯電した正電荷を消去するために基体601側から負電荷が注入してきて再結合する必要があるが、これには時間がかかるため、一部の正電荷は残留することになる。
このため、表面に残留した正電荷が、次工程において帯電手段によって感光体に付与される帯電電荷を一部消去し、逆帯電メモリーが発生してしまう。
また、感光体に帯電極性とは逆極性の電荷が付与されると、プラス帯電用感光体の場合、非露光部では帯電電荷と結合して、負電荷は概ね消去される。
一方、露光部では帯電電荷が光照射ですでに消去されているために、負電荷が保持されてしまう場合がある。この時、感光体表面に帯電した負電荷を消去するために基体601側から正電荷が注入してきて再結合する必要があるが、これには時間がかかるため、一部の負電荷は残留することになる。
このため、表面に残留した負電荷が、次工程において帯電手段によって感光体に付与される帯電電荷を一部消去し、逆帯電メモリーが発生してしまう。
これが、逆帯電メモリーの発生メカニズムであると推察される。
以上のように感光体が画像形成装置内で使用される場合に発生する画像メモリーは、感光体に光照射することにより発生する光メモリーと転写帯電や転写前帯電により発生する逆帯電メモリーが合わさったものであると考えられる。すなわち、従来の感光体の画像メモリー特性の評価は光メモリーのみの評価となっていたため、出力した画像の画像メモリーと合致しない場合があった。つまり、画像と合致した評価を行うためには、光メモリーと逆帯電メモリーの両方を評価可能な特性評価方法が必要となる。
逆帯電メモリーは前述したような発生メカニズムであることから、感光体が逆極性の電荷をどれだけ保持できるかでその程度が決まると考えられる。
よって、帯電極性とは逆極性の電荷を付与した時の感光体の表面電位を測定することで逆帯電メモリーを評価することが可能となる。
以下、図面を用いて本発明の実施の形態について詳細に説明する。
図1は、本発明の感光体特性評価方法を実施するための装置の一例を表す断面図である。101は、矢印X方向に回転する、紙面に垂直な円筒状の感光体である。帯電手段102、第一の露光手段103、表面電位測定手段105、および、第二の露光手段104は、感光体101の外周面に沿うように順に配置されており、これらは、ユニット106に取り付けられている。第一の露光手段103は、感光体101の表面に第一の露光光を照射し、感光体101の表面に静電潜像を形成するためのものである。第二の露光手段104は、感光体101の表面に第二の露光光を照射し、感光体101の除電を行うために連続的に点灯するものである。
帯電手段102、第一の露光手段103、表面電位測定手段105、第二の露光手段104は、ユニット106内の任意の角度位置に取付け可能であり、また、感光体101の半径方向に関しても感光体101の直径に合せて任意の位置に取付け可能な構成となっている。また、ユニット106は感光体101の母線方向に対して移動可能であり、感光体101の母線方向における任意の位置において感光体特性が測定できる。
帯電手段102としてコロトロン帯電器が用いられているが、接触式の帯電ローラーや磁気ブラシ、帯電ブラシを用いる構成としてもよい。
また、露光手段としてLEDが用いられているが、ハロゲンランプのようなアナログ光、アナログ光をフィルターや回折格子などを使って単色光とした光やレーザー光などを照射する構成としてもよい。
次に、図1に示す装置を用いた感光体特性評価方法について説明する。
不図示の加熱手段を用いて、感光体101の表面温度が42℃±1℃で一定になるように制御した状態で測定を行った。加熱手段としては、感光体内部に面状の発熱ヒーターをもたせればよく、また、赤外線の加熱手段を用いたり、熱源を接触させて加熱させる手段を用いたりしてもよい。
まず、第二の露光手段104を点灯させ、感光体101を不図示のモーターにより回転させ、第一の露光手段103を暗状態とした時に所定の暗部表面電位がVdとなるように帯電手段102に流れる総電流を決定する。本発明では、上記のような、第一の露光手段103を暗状態とした時の感光体の表面電位を暗部表面電位と呼ぶ。
次に、第一の露光手段103を明状態とし、表面電位が所望の値になるように、第一の露光手段の光量を決定する。以上の手順で決定した光量をE1とする。
図2(a)のプロセスに示すように、上記の手順で決定した総電流を帯電手段102に流して暗部表面電位をVdにセットし、第一の露光手段103を暗状態とし、1回転した後の暗部表面電位Vd1を一周分測定する。
その後、図2(b)のプロセスに示すように、第一の露光手段103を明状態とし、光量E1で1周分露光した後、第一の露光手段103を暗状態にして、暗部表面電位Vd2を一周分測定する。
以上の手順で、感光体の前周履歴が第一の露光手段103を暗状態とした場合の暗部表面電位Vd1と、感光体の前周履歴が第一の露光手段103を明状態とした場合の暗部表面電位Vd2を測定する。こうして得られたVd1、Vd2を比較し、差分(|Vd1|−|Vd2|)を算出することによって、感光体101の光メモリーに関する性能を評価することが可能となる。
すなわち、回転手段により前記感光体を回転させながら、帯電手段により感光体の表面に電荷を付与し、次いで第一の露光手段では感光体の表面に第一の露光光を照射せず、次いで第二の露光手段により感光体の表面に露光光を照射し、次いで帯電手段により感光体の表面に電荷を付与し、次いで第一の露光手段では感光体の表面に第一の露光光を照射せず、次いで表面電位測定手段により感光体の表面電位Vd1を測定する。
その後、回転手段により感光体を回転させながら、帯電手段により感光体の表面に電荷を付与し、次いで第一の露光手段により感光体の表面に第一の露光光を照射し、次いで第二の露光手段により感光体の表面に露光光を照射し、次いで帯電手段により感光体の表面に電荷を付与し、次いで第一の露光手段では感光体の表面に第一の露光光を照射せず、次いで表面電位測定手段により感光体の表面電位Vd2を測定する。そして、|Vd1|−|Vd2|の値を得る。
|Vd1|−|Vd2|の値が大きいほど、感光体101の光メモリーは悪いという関係がある。
なお、上記の暗状態とは第一の露光手段103としてLEDを使用した場合はLEDをOFFした状態であり、第一の露光手段103としてレーザー光を用いた場合はレーザー光を最小光量まで絞った状態である。
また上記の明状態とはLEDまたはレーザー光を前述の光量E1で点灯させた状態である。
次に、第二の露光手段104を点灯させ、不図示のモーターにより感光体101を回転させ、帯電手段102に感光体101の帯電極性とは逆極性の電流を流した。例えば、感光体101の帯電極性が負である場合は、逆極性の正電流が帯電手段102に流れるようにした。これにより、感光体101の表面に感光体101の帯電極性とは逆極性の電荷が付与される。予め決められた総電流を帯電手段102に流して、第一の露光手段103を暗状態として、暗部表面電位Vd3を一周分測定する。こうして得られた|Vd3|は、感光体101が逆極性の電荷をどれだけ保持できるかを表す数値である。
よって、|Vd3|を算出することにより、逆帯電メモリーに関する性能を評価することが可能である。
すなわち、回転手段により感光体を回転させながら、帯電手段により感光体が電子写真装置内で表面に付与される電荷の極性とは逆の極性の電荷を前記感光体の表面に付与し、次いで第一の露光手段では感光体の表面に第一の露光光を照射せず、次いで表面電位測定手段により感光体の表面電位Vd3を測定し、|Vd3|の値を得る。
|Vd3|の値が大きいほど、感光体101の逆帯電メモリーは悪いという関係がある。
Vd3測定時の電流値は、画像形成装置内で転写帯電器または転写前帯電器によって感光体101に流れる電流値と同程度の値を選択することが好ましい。
よって、Vd3測定時の電流値は0.25μA/cm〜2.50μA/cmとすることが好ましい。
上記2つの値(|Vd1|−|Vd2|、|Vd3|)を測定することで、実際の画像形成装置で出力した画像と合致する画像メモリー特性の評価をすることが可能となる。
また、新規の感光体を開発する際に、従来の感光体特性評価方法では評価できず、画像形成装置で出力した画像では分離できない感光体101の逆帯電メモリーに関する性能を(|Vd3|)で評価できる。それにより、逆帯電メモリーと光メモリーというそれぞれメカニズムの異なるメモリーに対する改善策を施しやすくなる。したがって、新規の感光体の開発期間を短縮することが可能となる。
|Vd1|−|Vd2|の値は、例えば、光導電層へ含有させる伝導性を制御する原子の量を調整することや光導電層作製時のパワーを調整することで制御することが可能である。
また、|Vd3|の値は、例えば、表面層作製時のガス混合比や表面層作製時のパワーを調整することで制御することが可能である。
さらに、感光体を画像形成装置に設置して出力した画像の画像メモリーを後述する方法で数値化し、2つの値(|Vd1|−|Vd2|、|Vd3|)に対する画像への影響分を表す係数をそれぞれα、βとすると下記(1)式が成り立つ。
α(|Vd1|−|Vd2|)+β|Vd3|=画像メモリー(数値)・・・(1)
感光体の開発初期に(1)式の関係をはっきりさせておくことで、本発明の特性評価装置を用いて、α(|Vd1|−|Vd2|)+β|Vd3|を算出すれば、出力した画像の画像メモリーのシミュレーションを実施することが可能となる。よって、感光体の画像メモリーのレベルをより一層精度よく評価することが可能となる。また、画像出力をすることなく、感光体を連続生産した際の生産された感光体の画像メモリー特性の判定にも用いることが可能である。
2つの値(|Vd1|−|Vd2|、|Vd3|)に対する画像への影響分を表す係数α、βを算出する方法として例えば、処方が異なる感光体を複数作製し、その中から2つの値(|Vd1|−|Vd2|、|Vd3|)のどちらか一方のみが同一である感光体を選択し、比較することで導くことができる。
さらに上述したような2つの値(|Vd1|−|Vd2|、|Vd3|)を測定する手段を画像形成装置内に組み込むことで以下のような効果が得られる。
画像形成装置の画像形成条件は使用環境によって様々に変更されるが、本発明の方法を用いることで、あらゆる環境下で感光体の画像メモリー特性を最適にすることが可能となる。
すなわち、画像形成装置内で2つの値(|Vd1|−|Vd2|、|Vd3|)を測定し、|Vd1|−|Vd2|及び|Vd3|に応じて画像形成条件を制御することであらゆる環境化で出力画像の画像メモリーを最適にすることが可能となる。
上記画像形成方法について、図4を用いて説明する。
まず、感光体を用いた通常の画像形成方法について説明する。
感光体401を矢印X方向に回転させ、感光体401の表面を帯電手段402により均一に帯電させる。その後、像露光手段403により感光体401の表面に光を照射して、感光体401の表面に静電潜像を形成する。感光体401の表面電位は表面電位測定手段416により測定する。静電潜像形成後、トナーを供給して現像を行う。この結果、感光体401の表面にトナー像が形成される。
現像を行う現像器として、ブラックトナーBを付着させる第1現像器404と、イエロートナーY、マゼンタトナーM、シアントナーCを付着させる現像器を内蔵した回転型の第2現像器405が設けられている。
次に安定した転写を行うために、転写前帯電器406によりトナー像を形成しているトナーに更に電荷を供給する。そして、このトナー像は感光体401と中間転写ベルト407とのニップ部を通過する過程で、一次転写バイアスが不図示のバイアス電源から一次転写ローラ408に印加されることにより、中間転写ベルト407外周面に順次中間転写される。一般的に転写電圧を大きくすると転写効率が上がるため、転写過程で感光体上に帯電極性とは逆極性の電荷が付与される場合がある。
次に、給紙カセット409から中間転写ベルト407と二次転写ローラ410との当接ニップ部に所定のタイミングで記録材411が給送される。そして、二次転写ローラ410が中間転写ベルト407に当接されると共に、二次転写バイアスが不図示のバイアス電源から二次転写ローラ410に印加されることにより、中間転写ベルト407上に転写されたトナー像が、記録材411に転写される。記録材411へのトナー像の転写終了後、中間転写ベルト407上の転写残トナーは中間転写ベルトクリーナ412によりクリーニングされる。トナー像が転写された記録材411は定着器413に導かれ、ここで記録材411上にトナー像が加熱定着される。
一方、感光体401の表面に残留するトナーは感光体クリーナー414により除去される。その後、感光体401の表面に前露光手段415によって露光することにより感光体401の帯電電荷を除電する。この一連のプロセスを繰り返すことで連続して画像形成が行われる。
次に図4の画像形成装置を用いて2つの値(|Vd1|−|Vd2|、|Vd3|)を測定及び最適化する方法について説明する。
まず、前露光手段415を点灯させ、感光体401を矢印X方向に回転させ、表面電位測定手段416の値を見ながら、像露光手段403を暗状態とした時に所定の暗部表面電位がVdとなるように帯電手段402に流れる総電流を決定する。
次に、像露光手段403を明状態とし、表面電位が所望の値になるように、像露光手段403の光量を決定する。以上の手順で決定した光量をE1とする。
上記の手順で決定した総電流を帯電手段402に流して暗部表面電位をVdにセットし、像露光手段403を暗状態とし、1回転した後の暗部表面電位Vd1を表面電位測定手段416を用いて一周分測定する。
次に、像露光手段403を明状態とし、光量E1で1周分露光した後、像露光手段403を暗状態にして、表面電位測定手段416を用いて暗部表面電位Vd2を一周分測定する。こうして得られたVd1、Vd2を比較し、差分|Vd1|−|Vd2|を算出する。
すなわち、回転手段により感光体を回転させながら、帯電手段により感光体の表面に電荷を付与し、次いで像露光手段では感光体の表面に像露光光を照射せず、次いで前露光手段により感光体の表面に露光光を照射し、次いで帯電手段により感光体の表面に電荷を付与し、次いで像露光手段では感光体の表面に像露光光を照射せず、次いで表面電位測定手段により感光体の表面電位Vd1を測定する。その後、回転手段により感光体を回転させながら、帯電手段により感光体の表面に電荷を付与し、次いで像露光手段により感光体の表面に像露光光を照射し、次いで前露光手段により感光体の表面に露光光を照射し、次いで帯電手段により感光体の表面に電荷を付与し、次いで像露光手段では感光体の表面に像露光光を照射せず、次いで表面電位測定手段により感光体の表面電位Vd2を測定する。そして、|Vd1|−|Vd2|の値を得る。
上記の手段で得られた|Vd1|−|Vd2|に基づいて、例えば、前露光手段415の光量を制御することで、|Vd1|−|Vd2|が所定の値を超えないように調整する。例えば、このような調整は、画像形成時に毎回行う必要はなく、朝一や一定時間経過後に実施すればよい。
次に、前露光手段415を点灯させ、感光体401を矢印X方向に回転させ、感光体401の帯電極性とは逆極性の電流を転写前帯電器406または一次転写ローラ408に流した。反転現像方式の場合は一次転写ローラ408、正現像方式の場合は転写前帯電器406に流れるようにした。
これにより、感光体401の表面に感光体401の帯電極性とは逆極性の電荷が付与される。
そして、図7に示すようなプロセスでVd3の測定を行った。
図7では、予め決められた電圧を転写前帯電器406または一次転写ローラ408に印加した時間を0とした。そして、転写前帯電器406または一次転写ローラ408から前露光手段415まで回転するのにかかる時間をt1、転写前帯電器406または一次転写ローラ408から表面電位測定手段416まで回転するのにかかる時間をt2とし、1回転するのにかかる時間をtとした。
まず、前露光手段415を点灯させ、像露光手段403を暗状態とし、感光体401を矢印X方向に1回転以上回転させた後、予め決められた電圧を転写前帯電器406または一次転写ローラ408に印加した。そして、t1sec後に前露光手段415を暗状態として、t2sec後から表面電位測定手段416を用いて暗部表面電位Vd3を一周分測定し、|Vd3|を算出する。
この時、tsec後に転写前帯電器406または一次転写ローラ408への印加電圧をOFFし、t+t1sec後に前露光手段415を点灯させた。
すなわち、回転手段により感光体を回転させながら、転写手段または逆極性帯電手段により感光体が電子写真装置内で表面に付与される電荷の極性とは逆の極性の電荷を感光体の表面に付与し、次いで像露光手段では感光体の表面に像露光光を照射せず、次いで表面電位測定手段により感光体の表面電位Vd3を測定して、|Vd3|の値を得る。
上記の手段で得られた|Vd3|に基づいて、例えば、転写前帯電器406または一次転写ローラ408に印加する電圧を制御することで、|Vd3|が所定の値を超えないように調整する。例えば、このような調整は、画像形成時に毎回行う必要はなく、朝一や一定時間経過後に実施すればよい。
そして、上記の方法で制御された前露光手段415の光量と転写前帯電器406または一次転写ローラ408の印加電圧を用いて画像形成を行うことで、出力画像の画像メモリーを最適にすることが可能となる。
感光体を構成する各層に使用される材料を以下に説明する。
(基体)
本発明において使用される感光体の基体としては、例えば、Al、Cr、Mo、Au、In、Nb、Te、V、Ti、Pt、Pd、Feのごとき金属、及び、これらの合金、例えばAl合金、ステンレスが挙げられる。
(下部阻止層)
本発明において使用される感光体としては、基体と光導電層との間に、基体側からの電荷の注入を阻止する働きのある下部阻止層を設けるのが効果的である。即ち、下部阻止層は感光体の自由表面が一定極性の帯電処理を受けた際、基体から光導電層への電荷の注入を阻止する機能を有している。このような機能を付与するために、下部阻止層にはシリコン原子を母体に伝導性を制御する原子を光導電層に比べて比較的多く含有させる。
伝導性を制御するために下部阻止層に含有される原子としては、半導体分野における、いわゆる不純物を挙げることができる。帯電極性に応じて、p型伝導特性を与える周期律表第13族に属する原子(以後「第13族原子」ともいう)またはn型伝導特性を与える周期律表第15族に属する原子(以後「第15族原子」ともいう)を用いることができる。また、マイナス帯電用感光体の場合には、下部阻止層に必ずしも不純物元素をドープしなくても良く、窒素(N)および酸素(O)を最適に含有させることで電荷注入阻止能を持たせても良い。
プラス帯電用感光体の場合には、下部阻止層に含有される第13族原子としては、具体的には、硼素(B)、アルミニウム(Al)、ガリウム(Ga)、インジウム(In)、タリウム(Tl)等を挙げることができる。特に硼素(B)が好適である。
マイナス帯電用の下部阻止層に含有される第15族原子としては、具体的には、P(リン)、As(砒素)、Sb(アンチモン)、Bi(ビスマス)を挙げることができる。特にP(リン)、As(砒素)が好適である。
(光導電層)
本発明において使用される感光体の光導電層は、シリコン原子を母体とし、更に水素原子及び/又はハロゲン原子を含有することが好ましい。
さらに光導電層には必要に応じて伝導性を制御する原子を含有させてもよい。
伝導性を制御する原子としては、半導体分野における、いわゆる不純物を挙げることができる。すなわち、p型伝導性を与える第13族原子またはn型伝導性を与える第15族原を用いることができる。
第13族原子としては、具体的には、硼素(B)、アルミニウム(Al)、ガリウム(Ga)、インジウム(In)、タリウム(Tl)等を挙げることができる。特に硼素(B)が好適である。
第15族原子としては、具体的には、P(リン)、As(砒素)、Sb(アンチモン)、Bi(ビスマス)を挙げることができる。特にP(リン)、As(砒素)が好適である。
なお、光導電層は単一の層から形成されても良いし、電荷発生層と電荷輸送層を分離した複数構成としてもよい。
(上部阻止層)
本発明において使用される感光体の上部阻止層は、シリコン原子を母体とし、炭素(C)、窒素(N)、酸素(O)を含んでもよい。更に伝導性を制御する原子を含有させることで帯電電荷を阻止する機能を有する。
伝導性を制御する原子としては、半導体分野における、いわゆる不純物を挙げることができる。感光体の極性が負であるマイナス帯電用感光体の場合、p型伝導性を与える第13族原子を用いることが出来る。
第13族原子としては、具体的には、硼素(B)、アルミニウム(Al)、ガリウム(Ga)、インジウム(In)、タリウム(Tl)等を挙げることができる。特に硼素(B)が好適である。
(表面層)
本発明において使用される感光体の表面層は、連続繰り返し使用に対する耐性、耐湿性、使用環境耐性などに関して良好な特性を得るために設けられている。
また、電気特性に関しては帯電極性の電荷は保持し、逆極性の電荷は通す整流性を有していることが望ましい。
表面層には、例えば、アモルファスシリコンカーバイド系やアモルファスカーボン系の材料が用いられる。
次に、本発明に使用される感光体を作製するための装置及び膜形成方法について説明する。図3に示す装置は、13.56MHzの高周波電源を用いたRFプラズマCVD法による感光体の製造装置の一例である。
この製造装置は、真空気密可能な反応空間を有する反応容器301、および、反応容器301内を減圧するための排気装置308を有している。反応容器301内には、基体加熱用ヒーター303、アースに接続されている基体受け台314、および、原料ガス導入管305が設置されている。また、反応容器301の側壁を兼ねる円筒状電極306は導電性材料からなり、絶縁碍子313によって絶縁されている。円筒状電極306にはマッチングボックス311を介して13.56MHzの高周波電源312が接続されている。また、原料ガス供給装置のボンベ(不図示)が、原料ガス導入バルブ309を介して反応容器301内の原料ガス導入管305に接続されている。
この装置を用いた堆積膜の形成は、例えば以下のように行なうことができる。
基体ホルダー304に保持させた円筒状基体302および円筒状補助基体307を、反応容器301内の基体加熱ヒーター303を包含するように基体受け台314に設置する。
次に、原料ガス供給装置内の排気を兼ねて、原料ガス導入バルブ309を開き、メインバルブ315を開いて反応容器301内および原料ガス導入管305内を排気する。真空計310の読みが0.67Pa以下になった時点で加熱用の不活性ガス(例えばアルゴン)を原料ガス導入管305より反応容器301内に導入する。次いで、反応容器301内が所望の圧力になるように加熱用ガスの流量、および、メインバルブ315の開口量または排気装置308の排気速度を調整する。その後、温度コントローラー(不図示)を作動させて円筒状基体302を基体加熱ヒーター303により加熱し、円筒状基体302の温度を例えば150℃〜450℃の所定の温度に制御する。円筒状基体302が所定の温度に加熱されたところで、不活性ガスを徐々に止めると同時に、堆積膜形成用のガス、例えば、SiH、Si、CH、Cなどの材料ガスや、H、Heなどの希釈ガスや、B、PHなどのドーピングガスを、ミキシングパネル(不図示)により混合した後に反応容器301内に徐々に導入する。次に、マスフローコントローラー(不図示)によって、各原料ガスが所望の流量になるように調整する。その際、反応容器301内が0.1Paから数100Paの圧力に維持するよう真空計310を見ながらメインバルブ315の開口量または排気装置308の排気速度を調整する。
以上の手順によって堆積膜形成の準備を完了した後、円筒状基体302の表面に堆積膜の形成を行う。内圧が安定したのを確認した後、高周波電源312を所定の電力に設定して高周波電力を円筒状電極306に供給し、高周波グロー放電を生起させる。このとき反射波が最小となるようにマッチングボックス311を調整することで、高周波の入射電力から反射電力を差し引いた値を所定の値にする。この放電エネルギーによって反応容器301内に導入させた各堆積膜形成用のガスが分解され、円筒状基体302の表面に堆積膜が形成される。なお、堆積膜の形成を行っている間は、円筒状基体302を駆動装置(不図示)によって所定の速度で回転させてもよい。
以上で堆積膜の形成を終えるが、複数の堆積膜(例えば、下部阻止層、光導電層、上部阻止層、表面層など)を形成する場合、条件を変化させて連続的に形成することができる。すべての堆積膜の形成が終わった後、メインバルブ315を閉じ、反応容器301内に不活性ガスを導入し、大気圧に戻した後、堆積膜が形成された円筒状基体302を取り出す。
〔実施例〕
以下に、実施例により本発明を詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に何ら限定されるものではない。
〔実施例1〕
図3に示す感光体の製造装置を用いて、円筒状基体の表面に図6(b)に示す層構成のマイナス帯電用感光体を作製した。
下部阻止層602、光導電層603、上部阻止層605は表1に示す条件で堆積膜の形成を行い、表面層604は表2に示す条件で堆積膜の形成を行い、マイナス帯電用感光体をそれぞれの条件で1本ずつ作製した。作製したマイナス帯電用感光体を感光体1〜3とする。
円筒状基体601は、アルミニウムよりなる外径84mm、長さ381mm、肉厚3mmのものを用いた。
作製した感光体1〜3は後述する方法で、画像メモリー特性を評価した。
また、作成した感光体1〜3を図1に示す感光体評価装置に設置し、2つの値(|Vd1|−|Vd2|、|Vd3|)を算出した。
それぞれの評価の詳細を下記に示す。
(画像形成方法及び数値化方法)
感光体を図4に示すような電子写真装置(キヤノン製複写機iRC6800を用い、実験用にマイナス帯電方式に改造し、画像露光方式を反転現像方式に改造した改造機)に設置した後、第2現像器405中のシアントナー現像器位置に不図示の電位センサーを感光体長手方向中央位置に相当する場所に設置する。
まず、不図示の感光体ヒーターをONにして、感光体401の表面温度が42℃±1℃で一定になるように制御した。
次に、前露光手段415を点灯させて、像露光手段403を暗状態として、帯電手段402に流れる電流を−1800μAとし、グリット電位を調整して電位センサー位置での感光体401の暗部表面電位が−450Vとなるように設定した。
次いで、像露光手段403により光を照射し、その照射エネルギーを調整することにより電位センサー位置での感光体401の表面電位が−100Vとなるようにした。その後、不図示の電位センサーを取り出し、シアントナー現像器を設置する。
そして、図5に示すようなテストチャートの画像を出力した。
テストチャートは、画像上端部側に、A3チャートの短辺の中央位置、上端から40mm位置を中心に40mm□の範囲に反射濃度1.4の黒色四角を有している。そして、上端から80mmの位置から下端5mmの位置まで反射濃度0.4のハーフトーン(HT)を有している。
上記のテストチャートを用い、テストチャート上端側を原稿先端として原稿台に置き、ハーフトーンが反射濃度0.4となるように現像バイアスを調整して、A3の電子写真画像を出力した。
出力された画像をスキャナ(キヤノン製 CanoScan 9900F)で読み取り、Photoshopを用いて、読み取った画像の濃度を256階調に分解することで、ハーフトーン画像上に認められる画像メモリー部と正常部の濃度差を求めた。
結果を表5に示す。
(|Vd1|−|Vd2|、|Vd3|測定方法)
図1に示す感光体評価装置において、帯電手段102をユニット106に取り付ける位置を0°とし、時計回りの方向を正とした場合に、第二の露光手段104は−30°位置、第一の露光手段103は30°位置、表面電位計105は90°位置に取り付けた。
帯電手段102として開口60mm×幅33mmのコロトロン帯電器を用いた。また、第一の露光手段103、第二の露光手段104は共に波長スペクトルのピーク波長655nm、半値幅30nmのLEDを用いた。
不図示の加熱手段を用いて、感光体の表面温度が42℃±1℃で一定になるように制御した状態で測定を行った。
まず、第二の露光手段104を点灯させ、感光体101を不図示のモーターにより273mm/secで回転させ、第一の露光手段103を暗状態とした時に感光体101の暗部表面電位Vdが−450Vとなるように帯電手段102に流れる総電流を決定した。この時、第二の露光手段104の露光光量は4μJ/cmとした。
次に、第一の露光手段103を明状態とし、感光体101の表面電位が−100Vとなるように、第一の露光手段103の光量を決定した。以上の手順で決定した光量をE1とする。
図2(a)のプロセスに示すように、上記の手順で決定した総電流を帯電手段102に流して暗部表面電位Vdが−450Vとなるようにセットし、第一の露光手段103を暗状態とし、1回転した後の暗部表面電位Vd1を1周分測定した。
その後、図2(b)のプロセスに示すように、第一の露光手段103を明状態とし、光量E1で1周分露光した後、第一の露光手段103を暗状態にして、暗部表面電位Vd2を1周分測定した。
こうして得られたVd1、Vd2から|Vd1|−|Vd2|を算出した。
さらに、第二の露光手段104を点灯させ、帯電手段102から感光体101に流れる電流が+1.75μA/cmとなるような総電流を帯電手段102に流して、第一の露光手段103を暗状態とし、1回転した後の暗部表面電位Vd3を1周分測定した。結果を表5に示す。
〔実施例2〕
円筒状基体の表面に図6(a)に示す層構成のプラス帯電用感光体を作成した。
下部阻止層602、光導電層603は表3に示す条件で堆積膜の形成を行い、表面層604は表4に示す条件で堆積膜の形成を行い、プラス帯電用感光体をそれぞれの条件で1本ずつ作製した。作製したプラス帯電用感光体を感光体4〜6とする。
作製したプラス帯電用感光体4〜6は後述する方法で、画像メモリー特性を評価した。
また、作成したプラス帯電用感光体4〜6を図1に示す感光体評価装置に設置し、2つの値(|Vd1|−|Vd2|、|Vd3|)を算出した。
それぞれの評価の詳細を下記に示す。
(画像形成方法及び数値化方法)
帯電手段402に流れる電流を+1800μAとし、グリット電位を調整して電位センサー位置での感光体401の暗部表面電位が+450Vとなるように設定した。
また、像露光手段403により光を照射し、その照射エネルギーを調整することにより電位センサー位置での感光体401の表面電位が+100Vとなるようにした。上記以外は実施例1と同様にしてメモリー部の濃度を算出した。結果を表5に示す。
(|Vd1|−|Vd2|、|Vd3|測定方法)
Vd1、Vd2測定時の感光体101の暗部表面電位が+450Vとなるようにした。また、Vd2測定時の第一の露光手段103の露光光量は感光体101の表面電位が+100Vとなる光量E1とした。さらに、Vd3測定時の帯電手段に流れる総電流は、帯電手段102から感光体101に流れる電流が−1.75μA/cmとなるようにした。 それ以外は実施例1と同様にして|Vd1|−|Vd2|、|Vd3|を算出した。結果を表5に示す。
表5に示すように、感光体1〜3の光メモリーを表す電位(|Vd1|−|Vd2|)はほぼ同等で、これだけでは画像形成装置で出力した画像と合致する評価ができていない。
本発明の感光体特性評価装置においては、逆帯電メモリーを表す電位(|Vd3|)も合わせて評価するため、出力した画像と合致する感光体の画像メモリー特性を評価することが可能となる。
また、従来の感光体特性評価方法では評価できず、画像形成装置で出力した画像では分離できない逆帯電メモリーを表す電位(|Vd3|)を単独で評価できるので、逆帯電メモリーと光メモリーのそれぞれに対する改善策を施しやすくなる。したがって、新規の感光体の開発期間を短縮することが可能となる。
また、実施例1において、2つの値(|Vd1|−|Vd2|、|Vd3|)に対する画像への影響分を表す係数をそれぞれα、βとすると、光メモリーを表す電位(|Vd1|−|Vd2|)が同一である感光体1、3の結果より、下記式(2)、(3)が成り立つ。
0.8α+10β = 6・・・(2)
0.8α+20β = 8・・・(3)
これから光メモリーを表す電位(|Vd1|−|Vd2|)に対する画像への影響分α=5、逆帯電メモリーを表す電位(|Vd3|)に対する画像への影響分β=0.2であることが分かる。
よって、感光体の開発初期に上記のようにα、βを算出しておけば、本発明の特性評価装置を用いて、5(|Vd1|−|Vd2|)+0.2|Vd3|を算出することで画像メモリーの善し悪しについてシミュレーションを実施することが可能となる。よって、感光体の画像メモリーのレベルをより一層精度よく評価することが可能となる。また、画像出力をすることなく、感光体を連続生産した際の生産された感光体の画像メモリー特性の判定にも用いることが可能である。
〔実施例3〕
実施例1と同様に、表1及び表2の感光体3の条件に従い、光導電層作製時のB量のみを表6に示す条件に変更して堆積膜の形成を行い、マイナス帯電用感光体を3本作製した。作製したマイナス帯電用感光体を感光体7〜9とする。
作製した感光体7〜9は実施例1と同様にして、感光体の画像メモリー特性を評価するための画像出力を行い、出力した画像の数値化を行った。
また、実施例1と同様にして、作成した感光体7〜9の2つの値(|Vd1|−|Vd2|、|Vd3|)を算出した。
さらに算出した2つの値(|Vd1|−|Vd2|、|Vd3|)を実施例1の感光体1、3の結果より得られた式(5(|Vd1|−|Vd2|)+0.2|Vd3|)に代入し、画像メモリーの善し悪しについてシミュレーションを実施した。
結果を表7に示す。
表7に示すように、感光体の開発初期にα、βを算出しておけば、本発明の特性評価装置を用いて、5(|Vd1|−|Vd2|)+0.2|Vd3|を算出することで画像メモリーの善し悪しについてシミュレーションを実施することが可能となる。
〔実施例4〕
実施例1で作製した感光体1を図4に示すような電子写真装置(キヤノン製複写機iRC6800を用い、実験用にマイナス帯電方式に改造し、画像露光方式を反転現像方式に改造した改造機)に設置した。本電子写真装置は、前述したように、電子写真装置内で2つの値(|Vd1|−|Vd2|、|Vd3|)を測定できるように改造されており、これらの値に基づいて、前露光手段415の光量と一次転写ローラ408の印加電圧を制御可能にしてある。ただし、|Vd3|測定時は、一次転写ローラ408に予め決められた電圧を印加した。
電子写真装置を高温高湿環境(気温:30℃、湿度:85%)下に設置し、|Vd1|−|Vd2|、|Vd3|を測定した。|Vd1|−|Vd2|が所定の値を超えた場合は、前露光手段415の光量を制御することで、|Vd1|−|Vd2|が所定の値以下になるように調整した。
また、|Vd3|が所定の値を超えた場合は、一次転写ローラ408に印加する電圧を制御することで、|Vd3|が所定の値以下になるように調整した。
調整終了後、画像形成を行った。その結果、画像メモリーの少ない非常に良好な画像が得られた。
また電子写真装置を低温低湿環境(気温:13℃、湿度:5%)下に設置した場合も、上記同様に|Vd1|−|Vd2|及びまたは|Vd3|が所定の値以下になるように調整することで、画像メモリーの少ない非常に良好な画像が得られた。
〔実施例5〕
実施例2で作製した感光体4を図4に示すような電子写真装置(キヤノン製複写機iRC6800改造機)に設置した。本電子写真装置は、前述したように、電子写真装置内で2つの値(|Vd1|−|Vd2|、|Vd3|)を測定できるように改造されており、これらの値に基づいて、前露光手段415の光量と逆極性帯電手段である転写前帯電器406の印加電圧を制御可能にしてある。ただし、|Vd3|測定時は、転写前帯電器406に予め決められた電圧を印加した。
電子写真装置を高温高湿環境(気温:30℃、湿度:85%)下に設置し、|Vd1|−|Vd2|、|Vd3|を測定した。|Vd1|−|Vd2|が所定の値を超えた場合は、前露光手段415の光量を制御することで、|Vd1|−|Vd2|が所定の値以下になるように調整した。
また、|Vd3|が所定の値を超えた場合は、転写前帯電器406に印加する電圧を制御ことで、|Vd3|が所定の値以下になるように調整した。
調整終了後、画像形成を行った。その結果、画像メモリーの少ない非常に良好な画像が得られた。
また電子写真装置を低温低湿環境(気温:13℃、湿度:5%)下に設置した場合も、上記同様に|Vd1|−|Vd2|及びまたは|Vd3|が所定の値以下になるように調整することで、画像メモリーの少ない非常に良好な画像が得られた。
101 感光体
102 帯電手段
103 第一の露光手段
104 第二の露光手段
105 ユニット
106 表面電位測定手段

Claims (3)

  1. 円筒状の感光体を回転させるための回転手段、前記感光体の表面に電荷を付与するための帯電手段、前記感光体の表面に第一の露光光を照射するための第一の露光手段、前記感光体の表面電位を測定するための表面電位測定手段、前記感光体の表面に第二の露光光を照射するための第二の露光手段を有し、かつ、前記帯電手段、前記第一の露光手段、前記表面電位測定手段及び前記第二の露光手段が前記感光体の外周面に沿うように順に配置されているユニットを用いて、前記感光体の画像メモリー特性を評価する感光体特性評価方法において、
    前記回転手段により前記感光体を回転させながら、前記帯電手段により前記感光体の表面に電荷を付与し、次いで前記第一の露光手段では前記感光体の表面に第一の露光光を照射せず、次いで前記第二の露光手段により前記感光体の表面に露光光を照射し、次いで前記帯電手段により前記感光体の表面に電荷を付与し、次いで前記第一の露光手段では前記感光体の表面に第一の露光光を照射せず、次いで前記表面電位測定手段により前記感光体の表面電位Vd1を測定する工程と、
    前記回転手段により前記感光体を回転させながら、前記帯電手段により前記感光体の表面に電荷を付与し、次いで前記第一の露光手段により前記感光体の表面に第一の露光光を照射し、次いで前記第二の露光手段により前記感光体の表面に露光光を照射し、次いで前記帯電手段により前記感光体の表面に電荷を付与し、次いで前記第一の露光手段では前記感光体の表面に第一の露光光を照射せず、次いで前記表面電位測定手段により前記感光体の表面電位Vd2を測定する工程と、
    |Vd1|−|Vd2|の値を得る工程と、
    前記回転手段により前記感光体を回転させながら、前記帯電手段により前記感光体が電子写真装置内で表面に付与される電荷の極性とは逆の極性の電荷を前記感光体の表面に付与し、次いで前記第一の露光手段では前記感光体の表面に第一の露光光を照射せず、次いで前記表面電位測定手段により前記感光体の表面電位Vd3を測定し、|Vd3|の値を得る工程と、
    前記|Vd1|−|Vd2|の値および前記|Vd3|の値から前記感光体の画像メモリー特性を評価する工程と
    を有することを特徴とする感光体特性評価方法。
  2. 円筒状の感光体を回転させるための回転手段による回転工程と、少なくとも前記感光体の表面に電荷を付与するための帯電手段による帯電工程と、前記感光体上に静電潜像を形成するための像露光手段による像露光工程と、前記感光体の表面電位を測定するための表面電位測定手段による表面電位測定工程と、前記静電潜像にトナー像を形成するための現像手段による現像工程と、前記トナー像を前記感光体から転写材に転写するための転写手段による転写工程と、前記感光体の除電を行うための前露光手段による前露光工程を有する画像形成方法において、
    前記回転手段により前記感光体を回転させながら、前記帯電手段により前記感光体の表面に電荷を付与し、次いで前記像露光手段では前記感光体の表面に像露光光を照射せず、次いで前記前露光手段により前記感光体の表面に露光光を照射し、次いで前記帯電手段により前記感光体の表面に電荷を付与し、次いで前記像露光手段では前記感光体の表面に像露光光を照射せず、次いで前記表面電位測定手段により前記感光体の表面電位Vd1を測定する工程と、
    前記回転手段により前記感光体を回転させながら、前記帯電手段により前記感光体の表面に電荷を付与し、次いで前記像露光手段により前記感光体の表面に像露光光を照射し、次いで前記前露光手段により前記感光体の表面に露光光を照射し、次いで前記帯電手段により前記感光体の表面に電荷を付与し、次いで前記像露光手段では前記感光体の表面に像露光光を照射せず、次いで前記表面電位測定手段により前記感光体の表面電位Vd2を測定する工程と、
    |Vd1|−|Vd2|の値を得る工程と、
    前記回転手段により前記感光体を回転させながら、前記転写手段により前記感光体が電子写真装置内で表面に付与される電荷の極性とは逆の極性の電荷を前記感光体の表面に付与し、次いで前記像露光手段では前記感光体の表面に像露光光を照射せず、次いで前記表面電位測定手段により前記感光体の表面電位Vd3を測定し、|Vd3|の値を得る工程と、
    |Vd1|−|Vd2|及びまたは|Vd3|が所定の値を超えた時に、前記前露光手段の光量を上げる、及びまたは前記転写手段に印加する電圧を下げることで所定の値以下になるように調整することを特徴とする画像形成方法。
  3. 円筒状の感光体を回転させるための回転手段による回転工程と、少なくとも前記感光体の表面に電荷を付与するための帯電手段による帯電工程と、前記感光体上に静電潜像を形成するための像露光手段による像露光工程と、前記感光体の表面電位を測定するための表面電位測定手段による表面電位測定工程と、前記静電潜像にトナー像を形成するための現像手段による現像工程と、前記感光体の表面に前記感光体が画像形成装置内で使用される極性とは逆極性の電荷を付与するための逆極性帯電手段による逆極性帯電工程と、前記トナー像を前記感光体から転写材に転写するための転写手段による転写工程と、前記感光体の除電を行うための前露光手段による前露光工程を有する画像形成方法において、
    前記回転手段により前記感光体を回転させながら、前記帯電手段により前記感光体の表面に電荷を付与し、次いで前記像露光手段では前記感光体の表面に像露光光を照射せず、次いで前記前露光手段により前記感光体の表面に露光光を照射し、次いで前記帯電手段により前記感光体の表面に電荷を付与し、次いで前記像露光手段では前記感光体の表面に像露光光を照射せず、次いで前記表面電位測定手段により前記感光体の表面電位Vd1を測定する工程と、
    前記回転手段により前記感光体を回転させながら、前記帯電手段により前記感光体の表面に電荷を付与し、次いで前記像露光手段により前記感光体の表面に像露光光を照射し、次いで前記前露光手段により前記感光体の表面に露光光を照射し、次いで前記帯電手段により前記感光体の表面に電荷を付与し、次いで前記像露光手段では前記感光体の表面に像露光光を照射せず、次いで前記表面電位測定手段により前記感光体の表面電位Vd2を測定する工程と、
    |Vd1|−|Vd2|の値を得る工程と、
    前記回転手段により前記感光体を回転させながら、前記逆極性帯電手段により前記感光体が電子写真装置内で表面に付与される電荷の極性とは逆の極性の電荷を前記感光体の表面に付与し、次いで前記像露光手段では前記感光体の表面に像露光光を照射せず、次いで前記表面電位測定手段により前記感光体の表面電位Vd3を測定し、|Vd3|の値を得る工程と、
    |Vd1|−|Vd2|及びまたは|Vd3|が所定の値を超えた時に、前記前露光手段の光量を上げる、及びまたは前記逆極性帯電手段に印加する電圧を下げることで所定の値以下になるように調整することを特徴とする画像形成方法。
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