JP2014088169A - 自動車のためのルーフ開放構造 - Google Patents

Abstract

【課題】固定ルーフ内に開口部を備えた自動車のためのルーフ開放構造を提供する。
【解決手段】移動可能に支持された閉鎖要素は駆動スライドを含んだ駆動ユニットを利用して調節され得る。前方長手トラックはルーフ開口部に沿って伸びており、後方長手ガイドトラックはルーフ開口部の少なくとも概略後方に組み付けられている。閉鎖要素は前方長手ガイドトラックによって移動可能にガイドされた前方サポートによってその前側近傍を支持されており、且つ持ち上げ装置および閉鎖要素の後ろ向きの移動の際に後方長手ガイドトラック内に係合されるためのガイド装置を含んだ後方サポートによってその後部を支持されている。持ち上げ装置およびガイド装置は一体化されて回転可能な要素として形成されており、回転可能な要素は、回転可能な要素が持ち上げ装置として作用するか、またはガイド装置として作用するかを決定するための付勢機構を備えている。
【選択図】図４Ａ

Description

本発明は、請求項１の前段によるルーフ開放構造に関する。

そのようなルーフ開放構造は特許文献１から知られている。この先行技術のルーフ開放構造においては、ガイドスライド内のガイドカーブは垂直である。回転可能な要素のガイド部材は垂直ガイドカーブに係合し、一方でガイド部材は後方長手ガイドトラックの付勢ガイドにも係合している。パネルの閉位置からのガイドスライドの後方移動は、ガイドカーブを通ってガイド部材を移動させ、付勢ガイドを介して回転可能な要素の回転動作を生じさせ、パネルを傾斜した通気位置へと移動させる。ガイド部材と別のガイド部材とが後方長手ガイドトラックを通って移動するので、ガイドスライドのさらなる後方への移動はパネルのスライド動作を生じる。

欧州特許出願第１ ３１４ ６００号明細書

本発明の目的は、新規な、簡素な、および強固なルーフ開放構造を提供することである。

発明の態様によれば、可動式要素が持ち上げ装置として作用する場合に、可動式要素は垂直方向において後方長手ガイドトラックに対して且つ後方長手ガイドトラックから独立して調節可能であり、ガイドスライドのガイドカーブは少なくとも部分的に傾斜して、これによって垂直方向且つ長手方向に伸びており、可動式要素のガイド部材がガイドカーブに沿って移動される間に、ガイドスライドと可動式要素との間の相対的な縦移動の際に、垂直方向において可動式要素を移動させる。

閉鎖要素の後側の持ち上げ動作は、後方長手ガイドトラックまたはその付勢ガイドから独立して、ガイドスライド内のガイドカーブの範囲によって決定されるので、持ち上げられた際の閉鎖要素の所望の動作を得るために、および閉鎖要素を持ち上げている際のガイドスライドの移動の長さを選択するためにも、より自由度がある。

可動式要素は回転可能な要素であり、可動式要素が持ち上げ装置として作用する場合に、可動式要素は概略回転し、可動式要素がガイド装置として作用する場合に、可動式要素は概略スライドし、付勢機構は両方の動作の間の遷移を決定し得る。

実施形態においては、ガイドスライドのガイドカーブは開放端を備えており、可動式要素のガイド部材がガイドカーブから離れて、可動式要素がガイド装置として作用し、ガイドカーブの開放端はその前方端にあり、ガイドスライドは後ろ向きに移動して、閉鎖要素を閉位置から後方位置である開位置へと移動させてもよい。可動式要素がガイド装置として作用する場合、ガイドスライドは概略静止しており、可動式要素がガイド装置として作用する場合、閉鎖要素は駆動スライドによって前方サポートを介して移動されてもよい。

この態様においては、ガイドスライドは閉鎖要素を閉位置から持ち上げるために後ろ向きに移動されるので、非常に簡素な駆動が得られる。次いで、ガイド部材はガイドスライド内のガイドカーブから離れて、可動式要素がガイド装置として存続することを可能にしてもよく、一方でガイドスライドから離れて、ガイドスライドの最大移動が小さくなるので、後方ガイドトラックまで遡って伸びる必要はない。

前方サポートは閉鎖要素に接続されており、可動式要素が持ち上げ装置として作用して、ガイドスライドが可動式要素に対して移動することが可能である場合に、前方サポートは閉鎖要素をガイドトラックの長手方向において概略静止させていてもよい。

この態様においては、閉鎖要素の長手方向動作は前方サポートによって制御されており、ガイドスライドが閉鎖要素−およびそこに接続された可動式要素−に対して移動して、閉鎖要素の持ち上げ動作を制御することを可能にしている。

駆動スライドは連結／ロック要素を介してガイドスライドに選択的に接続可能であり、駆動スライドとガイドスライドとの間の連結要素が連結解除されて、ガイドスライドから駆動スライドを接続解除した場合に、ガイドスライドを固定部にロックしてもよい。

連結要素とロック要素とは、ガイドスライドを直接駆動する必要なく、ガイドスライドの信頼性の高い動作を生じている。

可動式要素は連続的に後方長手ガイドトラックと係合した第１支持部材と、第２支持部材と、を備え、第２支持部材は、可動式要素がガイド装置として作用する場合に後方長手ガイドトラックと係合し且つ後方長手ガイドトラックによって支持されており、且つ可動式要素が持ち上げ装置として作用する場合に後方長手ガイドトラックに対して支持されていなくてもよい。これは、後方ガイドトラックから概略独立して、一方では可動式要素がガイド装置として作用し、他方では、持ち上げ装置として作用することを可能にしている簡素な態様である。

前方長手ガイドトラックと後方長手ガイドトラックとは、閉位置において閉鎖要素によって係合されたバリア担持シールによって互いに離間されており、駆動スライドは前方長手ガイドトラック内にガイドされており、ガイドスライドは後方長手ガイドトラックの前方端近傍に配置された中間長手ガイドトラック内にガイドされており、駆動スライドとガイドスライドとは、バリアを介してガイドされた伝達要素を介して互いに接続されている。

この態様においては、ガイドスライドはルーフの濡れ領域内に配置されてもよく、一方で駆動スライドは乾燥領域内に配置されて、駆動スライドによって駆動される。

回動ピンならびに第１および第２支持部材は三角形のコーナーに配置され、ガイド部材は好適に三角形の外側に配置されており、且つ／または回動ピンもしくは第１支持部材よりも第２支持部材に接近して配置されている。

このことは、可動式要素による閉鎖要素の安定したサポートを可能にしており、一方でてこの効果を得ることも可能である。

本発明のさらなる詳細および利点は、例示することにより本発明の実施形態を概略的に示した図を参照するとともに、以下の記載に続いている。

ルーフ開放構造の実施形態を備えた自動車の一部を示した斜視図である。 図１のルーフ開放構造のフレームの左側平面図を拡大した図である。 図５Ａの線ＩＩＩ−ＩＩＩに沿った断面拡大図であるが、駆動スライドはその後方位置に示されている。 図１のルーフ開放構造のパネルおよびパネルを支持した調節機構の、４つの異なった位置における側面図である。 図１のルーフ開放構造のパネルおよびパネルを支持した調節機構の、４つの異なった位置における側面図である。 図１のルーフ開放構造のパネルおよびパネルを支持した調節機構の、４つの異なった位置における側面図である。 図１のルーフ開放構造のパネルおよびパネルを支持した調節機構の、４つの異なった位置における側面図である。 図１のルーフ開放構造のパネルおよびパネルを支持した調節機構の、４つの異なった位置における側面図である。 図４Ａの調節機構の後方サポートの側面拡大図である。 図４Ｂの調節機構の後方サポートの側面拡大図である。 図４Ｃの調節機構の後方サポートの側面拡大図である。 図４Ｄの調節機構の後方サポートの側面拡大図である。

図は自動車、特に乗用車のような自動車のためのルーフ開放構造の実施形態を示している。図１に示されたように、自動車にはその固定ルーフ２内に開口部１が設けられており、これによって、固定ルーフ２は自動車または固定ルーフ構造自身の一部を形成していてもよく、その場合、自動車のルーフ全体を構成することが理解される。固定ルーフ２は自動車の一体部分、または１つ以上の（透明な）パネルから成り、それらは取外し可能であるか、または別々の調節可能なルーフ要素を形成していてもよい。

ルーフ開放構造は、フレーム３（図２）のような固定部と、この場合堅固な且つ好適に透明のパネル４の形の閉鎖要素と、を具備しており、このパネルは例えばガラスまたはプラスチック材料から形成されて、移動可能にフレーム３によって支持されている。この実施形態においては、パネル４は、ルーフ開口部１が閉鎖され且つパネル４が固定ルーフ２と少なくとも概略同一平面にある閉位置と、パネル４が少なくとも部分的に固定ルーフ２上の後方位置を占有し、開口部１の大部分が開放される開位置と、の間において移動可能である。

調節機構５は、パネル４の移動を実行するためにパネル４の各長手側に設けられている。機構５は、駆動ケーブル６（図３）のような駆動要素と、ケーブルを駆動するためのクランクのような手動アクチュエータまたは電気モータのようなモータ（図示略）と、を含んだ駆動ユニットによって駆動される。機構５はパネル４を支持しており、フレーム３の一部を形成しているか、またはフレーム３に組み付けられた前方長手ガイドトラック７内に少なくとも部分的にガイドされている。前方長手ガイドトラック７はルーフ開口部１の側端縁に沿って伸びており、固定ルーフ２よりも低い位置にある。さらに、後方長手ガイドトラック８は固定ルーフに設けられており、実質的にルーフ開口部１の後方にあり、この場合前方ガイドトラック７よりも高い位置にある。

パネル４に関する調節機構５は前方サポート９と後方サポート１０とを含んでいる。前方サポート９は駆動スライド１１と係合しており、このスライドは前方長手ガイドトラック７内にガイドされて、調節機構５の駆動ユニットの一部を形成している。駆動ケーブル６は駆動スライド１１に固定されている。調節機構５の後方サポート１０に関して、後方ガイドトラック８の前部近傍に配置された中間ガイドトラック１３内のスライドシュー２８（図４Ａ、５Ａ）を通じてガイドされたガイドスライド１２が設けられている。ガイドスライド１２は、駆動スライド１１によって連結要素１４を通じて選択的に接続可能および駆動可能であり、駆動スライド１１とガイドスライド１２との間の連結要素１４が連結解除されて駆動スライド１１をガイドスライド１２から切り離した場合、ガイドスライドを固定部にロックするロック要素としても作用する。連結／ロック要素（２つの別々の要素であってもよい）は詳細に示されていないが、当業者には既知である。

駆動スライド１１の連結要素１４は、例えば押圧−引張ケーブルまたはロッドのような細長い伝達要素１５と協働し、圧縮力または押圧力を伝達することが可能である。伝達要素はガイドスライド１２に固定されており、主にその前に向かって伸びている。後方および中間ガイドトラックはルーフの濡れ領域、すなわち閉位置においてルーフをシールする、パネル４と係合するシール１６の外側に配置されている。前方ガイドトラック７はシール１６の内側において伸びており、細長い伝達要素はシールを通過して、前方ガイドトラック７内の駆動スライド１１と、中間ガイドトラック１３内のガイドスライド１２と、の間の接続を形成している。この目的のために、伝達要素はシール１６の下のバリアを通じて、例えばＯリングシールまたはそのようなシールを通じてシールされた態様においてガイドされている。

図４および図５に示されたように、後方サポート１０は可動式の、特に回転可能な要素１７を具備し、この要素は垂直方向におけるパネル４の後側を移動するための持ち上げ装置として、および自動車の固定ルーフ２上におけるそのスライド移動の際に、その後側においてパネル４をガイドするためのガイド装置として作用する。可動式または回転可能な要素１７は、例えばパネル４に回動可能に接続される回動ピン１８のようなピンと、後方長手ガイドトラック８内に恒久的に係合する第１支持部材１９と、パネル４のスライド移動の際に後方長手ガイドトラック８内に係合する第２支持部材２０と、パネル４の回動移動の際に付勢機構のガイドスライド１２のガイドカーブ２２内に係合するガイド部材２１と、の４つの部材を備えている。回動ピン１８は第１支持部材よりもさらに前方に配置されており、要素１７は第１支持部材１９から前方に伸びている。回動ピン１８および支持部材１９、２０は互いに三角形となる位置に配列されており、一方でガイド部材２１は第２支持部材２０に最も接近してその三角形の外側に配置されている。ガイド部材２１と第２支持部材２０とは統合され得る。

ガイドカーブ２２の形状の付勢機構は、回転可能な要素１７が持ち上げ装置として作用するか、またはガイドデバイスとして作用するか、を決定し、パネル４に対する高さ調節またはスライド動作を実行させる。ガイドスライド１２内のガイドカーブ２２はこの場合スロットであり、その内部に、ここではピンである回転可能な要素１７のガイド部材２１が係合している。カーブ２２は少なくとも部分的に傾斜しており、長手方向および垂直方向に伸びている。この実施形態において、カーブは中間ガイドトラック１３に略平行な、長手方向に伸びた後方セクション２２Ａと、前方におよび上向きに伸びた、傾斜した中間セクション２２Ｂと、後方セクション２２Ａに略平行な前方セクション２２Ｃと、主に上向きに伸びたガイドカーブ２２の開放前方端部にある出口セクション２２Ｄと、を備えている。他の曲線形状がパネルの所望の動作に依存して十分に考えられる。

図示されたような実施形態において、後方長手ガイドトラック８は主に固定ルーフ２に平行に伸びており、すなわち、ガイドトラックは主に後方セクション８Ａ内に固定されている。ガイドトラック８は固定ルーフの上面よりも低い位置に伸びていてもよく、主に視界から隠れるが、視界よりも高い位置にあることが同様に考えられる。

回転可能な要素１７がルーフ開口部１の後ろの位置に移動することを可能にするために、後方ガイドトラック８に平行に伸びた細長い開口部２３が形成され、回転可能な要素１７の通過を可能にしており、その細長い開口部は固定ルーフ２上のパネル４から固定ルーフ２の下に位置した後方ガイドトラックまで伸びている。結果的に、回転可能な要素１７はパネル４および後方ガイドトラック８と常に係合している。細長い開口部２３内の分割シールまたはそれに類似したもの（図示略）が開口部をシールまたは視覚的にカバーしているが、回転可能な要素１７の通過を可能にするために変形可能である。

後方ガイドトラック８はその前端部近傍において傾斜したセクション８Ｂと、中間ガイドトラック１３に略平行な前方セクション８Ｃと、前方セクション８Ｃから下向きに伸びた入口セクション８Ｄと、を備えている。第１支持部材１９は主後方セクション８Ａ内に留まり、第２支持部材２０はすべてのセクションを通って移動し、パネル４が閉位置にある場合、入口セクション８Ｄ内では少なくとも垂直に支持されていないが、ここでは水平にも支持されていない。

前方サポート９はスライドシュー２４を含み、このスライドシューはパネル４に取り付けられて、前方固定カーブ２５と恒久的に係合している。前方カーブ２５は、前方ガイドトラック７および固定ルーフ２に略平行に伸びた主セクション２５Ａを備えており、すなわち主にその曲線の後に続いている。前方カーブは傾斜したまたは垂直でさえある前方セクション２５Ｃと、後方セクション２５Ａを前方セクション２５Ｃに接続しており且つこの目的のために湾曲した中間セクション２５Ｂと、も備えている。

パネル４は前方ガイドカーブ２６を通じて駆動スライド１１と係合しており、前方ガイドカーブはこの実施形態においてはスロットである。その目的のために、パネル４は前方係合部材２７を含み、ここでは横ピンの形状である。前方ガイドカーブ２６は、急勾配で上に向けられ且つ前方ガイドトラック７の主セクション７Ａと略直交した前方セクション２６Ａと、前方ガイドトラック７に略平行な、わずかに傾斜した部分を備えた接続された後方セクション２６Ｂと、を含んでいる。

ルーフ開放構造の動作は図４および図５を参照して説明されている。

図４Ａおよび５Ａにおいて、パネル４はその閉鎖位置にある。この位置において、前方サポート９の前方係合部材２７は、駆動スライド１１の前方ガイドカーブ２６の後方セクション２６Ｂの後端に配置されている。前方スライドシュー２４は前方カーブ２５の前方セクション２５Ｃの下側前方端近傍に配置されている。回転可能な要素１７のガイド部材２１はガイドスライド１２のガイドカーブ２２の後方セクション２２Ａの下側後方端に配置されており、これによって回転可能な要素１７は最大限に下向きに回転される。第１支持部材１９は後方ガイドトラック８の主セクション８Ａの前方端近傍に配置されている。回転可能な要素１７はこの第１支持部材１９から前方に伸びている。第２支持部材２０は後方長手ガイドトラック８の前方端において、入口８Ｄ内に配置されており、支持されておらず、これによってガイドトラック８の支持セクション８Ａ〜８Ｃと係合していない状態にある。パネル４の動作の制御は、ガイドスライド１２のガイドカーブ２２内におけるガイド部材２１の係合によって実行されている。ガイドスライド１２は、その前方端が中間長手ガイドトラック１３の前方端近傍となるように配置されている。

図４Ｂおよび図５Ｂにおいて、駆動スライド１１は後方にわずかの距離だけ移動されている。前方ガイドカーブ２６は前方サポート９の前方係合部材２７に対して移動するが、前方ガイドカーブ２６の後方セクション２６Ｂは前方長手ガイドトラック７にほぼ平行に（および前方セクション２５Ｃとは所定の角度で）伸びているので、前方係合部材２７はわずかに上向きに動くのみであり、前方スライドシュー２４は前方カーブ２５の前方セクション２５Ｃ内において上向き且つ後ろ向きに非常にわずかな距離だけ移動する。カーブ２５と２６とが交差した方向は、パネル４の前側の動作を決定している。

パネル４の後側において、ガイド部材２１はガイドスライド１２内のガイドカーブ２２の傾斜セクション２２Ｂを通って移動させられている。ガイドスライド１２は駆動スライド１１によって連結要素１４および伝達要素１５を通じて移動されており、一方で、これによってパネル４と回転可能な要素１７とは長手方向において略静止状態が維持されている。傾斜セクション２２Ｂを通ったガイド部材の上向きの移動により、回転可能な要素１７は第１支持部材１９について回転させられ、これによってパネル４の後側は回転可能な要素１７の前方端において回動ピン１８によって持ち上げられる。したがって、回転可能な要素１７はパネル４の持ち上げ装置として作用する。図４Ｂおよび図５Ｂの位置においては、第２支持部材２０は後方ガイドトラック８の前方端に到達しており、そこでガイド部材２１から支持機能を引き継ぐ。図４Ｂおよび図４Ｃにおいて、第２支持部材２０は後方長手ガイドトラック８の上壁と係合され、ガイドトラック８のセクション８Ｃに入る。

図４Ｃおよび図５Ｃにおいて、駆動スライド１１は、前方スライドシュー２４が前方カーブの主後方セクション２５Ａと前方セクション２５Ｃとの間の遷移セクション２５Ｂに到達するような範囲へと、後ろ向きにスライドされており、前方係合部材２７は駆動スライド１１内の前方ガイドカーブ２６の前方セクション２６Ａの上に到達している。前方係合部材２７はここでこの前方セクション２６Ａ内にロックされ、パネル４は駆動スライド１１のさらに後ろ向きに移動させられる。このことは、スライドシュー２４が後ろ向き且つわずかに上向きの方向において中間セクション２５Ｂを通って移動することが可能である場合に、前方カーブによって可能とされている。

後方サポート１０において、ガイドスライド１２は駆動スライド１１によってさらに後ろ向きに移動されている。回転可能な要素１７のガイド部材２１は前方セクション２２Ｃの前方端且つガイドカーブ２２の出口セクション２２Ｄの底部端に到達している。パネル４はここでほとんどその上向きの傾斜位置となる。第２支持部材２０は長手前方セクション８Ｃ内に入っており、ここでは傾斜セクション８Ｂの開始となる。支持部材２０はここで支持機能を得ており、この実施形態においては、パネル４の最終的な傾斜動作を生じさせる。これによって、支持部材はガイド装置から支持装置へと移行する。

図４Ｄおよび図５Ｄにおいて、駆動スライド１１はさらに後ろ向きに移動されており、その位置において、前方スライドシュー２４は前方カーブ２５の後方セクション２５Ａ内に到達している。後方セクション２５Ａは前方長手ガイドトラック７に略平行に伸びており、パネル４の前方は駆動スライド１１のさらなる後ろ向きの移動の際に固定ルーフ２に対して同一の高さに留まっているが、後方セクションは前方スライドシュー２４およびパネル４の所望の移動を生じさせるために、別の形状を有していてもよい。この位置において、連結要素１４は伝達要素１５から概略接続解除されており、したがって、駆動スライド１１とガイドスライド１２とは概略接続解除されている。連結要素１４のロック要素（図示略）は伝達要素１５およびこれによってガイドスライド１２を固定部、この場合は前方ガイドトラック７に対してロックしている。駆動スライド１１の後ろ向きの移動が前方ガイドカーブ２６の垂直セクション２６Ａ内にロックされたパネル４の前方係合部材２７と連動するために、パネル４がさらに後ろ向きに移動されているので、第２支持部材２０は後方ガイドトラック８の傾斜セクション８Ｂを通って移動されており、これによって回転可能な要素１７を回転させ、且つガイドカーブ２２の外側にガイド部材２１を持ち上げる。ガイドスライド１２は、連結要素１４の最終的な移動のために、この後ろ向きの移動に追従し、ガイド部材２１とガイドスライド１２とは長手方向において互いに対してほとんど移動しておらず、垂直方向のみにおいて移動している。この垂直移動は、ガイド部材２１がガイドカーブ２２の出口セクション２２Ｄから離れることを可能にするために使用されており、ガイド部材はガイドスライド１２の上に位置し、ガイドスライド１２に対して後ろ向きに移動することが可能である。

図４Ｅにおいて、パネル４は最大限後ろ向きに移動した位置において示されており、前方サポート９は前方長手ガイドトラック７の後方端にあり、中間ガイドトラック１３の後方端近傍にある。回転可能な要素１７は後方ガイドトラック８内において２つの支持部材１９、２０によって支持されており、回転をロックされ且つそのスライド移動の際にパネル４のガイド装置として作用する。前方サポート９も、前方スライドシュー２４と前方カーブ２５との係合のために、前方ガイドトラック７および前方ガイドカーブ２６に対して垂直方向においてロックされている。

パネル４の前方、すなわち閉位置への復帰移動は、逆の態様において生じる。

前述の記載より、本発明が閉鎖要素のための非常に簡素な、強固な、且つ信頼性の高いサポートおよび作用機構を提供することが明らかである。本発明は小さいパッケージ高さを有し、一方でパネルは十分な範囲まで持ち上げられることが依然として可能である。

本発明はこれまでに記載されおよび図示された例示的な実施形態に制限されるものではなく、特許請求の範囲から逸脱することなく複数の方法において変化され得る。例えば、高さ調節可能な可動式要素は垂直高さ内においてスライド移動し、またはスライドおよび回転移動の結合を形成することが可能である。可動式要素の部材／ピンの位置が、所望の移動機構、力の分配、パッケージ高さ等に依存して変化され得る。駆動スライドとガイドスライドとの連結／連結解除のための連結／ロック要素は、例えば駆動スライドの連結要素およびガイドスライドのロック要素のように、別々の要素であってもよい。中間長手ガイドトラックおよび後方長手ガイドトラックは、別個のまたは統合された部品とされ得る。

１ ・・・開口部
２ ・・・固定ルーフ
３ ・・・フレーム
４ ・・・パネル
５ ・・・調節機構
６ ・・・駆動ケーブル
７ ・・・前方長手ガイドトラック
８ ・・・後方長手ガイドトラック
９ ・・・前方サポート
１０ ・・・後方サポート
１１ ・・・駆動スライド
１２ ・・・ガイドスライド
１３ ・・・中間ガイドトラック
１４ ・・・連結要素
１５ ・・・伝達要素
１６ ・・・シール
１７ ・・・可動式要素
１８ ・・・回動ピン
１９ ・・・第１支持部材
２０ ・・・第２支持部材
２１ ・・・ガイド部材
２２ ・・・ガイドカーブ
２３ ・・・開口部
２４ ・・・スライドシュー
２５ ・・・前方固定カーブ
２６ ・・・前方ガイドカーブ
２７ ・・・前方係合部材
２８ ・・・ガイドシュー

Claims (16)

1. 固定ルーフ（２）内に開口部（１）を備えた自動車のためのルーフ開放構造であって、該ルーフ開放構造は、自動車のルーフに取り付けられる固定部（３）と、該固定部によって移動可能に支持され、且つ駆動スライド（１１）を含んだ駆動ユニットを利用して調節されることが可能な、少なくとも１つの閉鎖要素（４）と、を具備し、
   前記閉鎖要素は、前記ルーフ開口部を閉鎖するための閉位置と、前記ルーフ開口部の後方のルーフ領域の少なくとも部分的に上となる、後方の開放位置と、の間で移動可能であり、前記開放位置において前記ルーフ開口部は少なくとも部分的に開放されており、
   前記固定部（３）は少なくとも前記ルーフ開口部（１）に沿って伸びた少なくとも１つの前方長手ガイドトラック（７）に適合されており、一方で、後方長手ガイドトラック（８）は前記ルーフ開口部の少なくとも概略後方に組み付けられており、
   前記閉鎖要素（４）は前記前方長手ガイドトラック（７）によって移動可能にガイドされた前方サポート（９）によってその前側近傍を支持されており、且つ持ち上げ装置および前記閉鎖要素の後ろ向きの移動の際に前記後方長手ガイドトラック（８）内に係合されるためのガイド装置を含んだ後方サポート（１０）によってその後部を支持されており、
   前記持ち上げ装置およびガイド装置は一体化されて高さ調節可能、特に回転可能な可動式要素（１７）として形成されており、該可動式要素は、該可動式要素（１７）が持ち上げ装置として作用するか、またはガイド装置として作用するかを決定するための付勢機構（１２，２１，２２）を備え、該付勢機構（１２，２１，２２）は、ガイドカーブ（２２）が設けられて、前記可動式要素（１７）に接続されたガイド部材（２１）によって係合されるガイドスライド（１２）を含んだルーフ開放構造において、
   前記可動式要素が持ち上げ装置として作用する場合に、前記可動式要素（１７）は垂直方向において前記後方長手ガイドトラック（８）に対して且つ前記後方長手ガイドトラック（８）から独立して調節可能であり、前記ガイドスライド（１２）のガイドカーブ（２２）は少なくとも部分的に傾斜して、これによって垂直方向且つ長手方向に伸びており、前記可動式要素のガイド部材（２１）が前記ガイドカーブ（２２）に沿って移動される間に、前記ガイドスライド（１２）と前記可動式要素（１７）との間の相対的な縦移動の際に、垂直方向において前記可動式要素（１７）を移動させることを特徴とするルーフ開放構造。
2. 前記可動式要素（１７）は回転可能な要素であり、前記可動式要素が持ち上げ装置として作用する場合に、前記可動式要素は概略回転し、前記可動式要素がガイド装置として作用する場合に、前記可動式要素は概略スライドし、前記付勢機構（１２，２１，２２）は両方の動作の間の遷移を決定することを特徴とする請求項１に記載のルーフ開放構造。
3. 前記ガイドスライド（１２）内の前記ガイドカーブ（２２）は開放端（２２Ｄ）を備えており、前記可動式要素（１７）のガイド部材（２１）が前記ガイドカーブから離れて、前記可動式要素が前記ガイド装置として作用することを可能にしていることを特徴とする請求項１または２に記載のルーフ開放構造。
4. 前記ガイドカーブ（２２）の開放端（２２Ｄ）はその前方端にあり、前記ガイドスライド（１２）は後ろ向きに移動して、前記閉鎖要素（４）を閉位置から後方位置である開位置へと移動させることを特徴とする請求項３に記載のルーフ開放構造。
5. 前記可動式要素（１７）がガイド装置として作用する場合、前記ガイドスライド（１２）は概略静止しており、前記可動式要素が前記ガイド装置として作用する場合、前記閉鎖要素（４）は前記駆動スライド（１１）によって前記前方サポート（９）を介して移動されることを特徴とする請求項４に記載のルーフ開放構造。
6. 前記前方サポート（９）は前記閉鎖要素（４）に接続されており、前記可動式要素が持ち上げ装置として作用して、前記ガイドスライド（１２）が前記可動式要素に対して移動することが可能である場合に、前記前方サポートは前記閉鎖要素を前記ガイドトラック（７，８）の長手方向において概略静止させていることを特徴とする請求項１〜５のいずれか一項に記載のルーフ開放構造。
7. 前記駆動スライド（１１）は連結要素（１４）を介して前記ガイドスライド（１２）に選択的に接続可能であり、前記連結要素には、前記駆動スライドと前記ガイドスライドとの間の前記連結要素が連結解除されて、前記ガイドスライドから前記駆動スライドを接続解除した場合に、前記ガイドスライドを前記固定部（３）にロックするためのロック要素も設けられていることを特徴とする請求項５に記載のルーフ開放構造。
8. 前記連結要素（１４）は、連結された状態において、圧縮力を伝達することが可能な細長い伝達要素（１５）と係合していることを特徴とする請求項７に記載のルーフ開放構造。
9. 前記可動式要素（１７）は連続的に前記後方長手ガイドトラック（８）と係合した第１支持部材（１９）と、第２支持部材（２０）と、を備え、該第２支持部材は、前記可動式要素がガイド装置として作用する場合に前記後方長手ガイドトラックと係合し且つ前記後方長手ガイドトラックによって支持されており、且つ前記可動式要素が持ち上げ装置として作用する場合に前記後方長手ガイドトラックに対して支持されていないことを特徴とする請求項１〜８のいずれか一項に記載のルーフ開放構造。
10. 前記可動式要素（１７）は、少なくとも前記閉鎖要素に対する前記可動式要素の回転を可能にした回動ピン（１８）を介して前記閉鎖要素（４）に恒久的に接続されていることを特徴とする請求項１〜９のいずれか一項に記載のルーフ開放構造。
11. 前記前方長手ガイドトラック（７）と後方長手ガイドトラック（８）とは、閉位置において前記閉鎖要素（４）によって係合されたバリア担持シール（１６）によって互いに離間されており、前記駆動スライド（１１）は前記前方長手ガイドトラック（７）内にガイドされており、前記ガイドスライド（１２）は前記後方長手ガイドトラック（８）の前方端近傍に配置された中間長手ガイドトラック（１３）内にガイドされており、前記駆動スライドとガイドスライドとは、前記バリアを介してガイドされた伝達要素（１５）を介して互いに接続されていることを特徴とする請求項１〜１０のいずれか一項に記載のルーフ開放構造。
12. 前記回動ピン（１８）ならびに前記第１および第２支持部材（１９，２０）は三角形のコーナーに配置され、前記ガイド部材（２１）は好適に前記三角形の外側に配置されていることを特徴とする請求項７または８に記載のルーフ開放構造。
13. 前記ガイド部材（２１）は、前記回動ピン（１８）または前記第１支持部材（１９）よりも前記第２支持部材（２０）に接近して配置されていることを特徴とする請求項７、８または１０に記載のルーフ開放構造。
14. 前記前方サポート（９）は前記前方長手ガイドトラック（７）内にガイドされた前記駆動スライド（１１）に設けられた前方ガイドカーブ（２６）と係合しており、且つ前方固定カーブ（２５）とも係合しており、該前方固定カーブは少なくとも部分的に垂直方向に伸びており、前記前方固定カーブ（２５）は、前記前方長手ガイドトラック（７）に対して傾斜した前方セクション（２５Ｃ）および前記前方長手ガイドトラック（７）に略平行に伸びた後方セクション（２５Ａ）を備えていることを特徴とする請求項１〜１３のいずれか一項に記載のルーフ開放構造。
15. 前記前方長手ガイドトラック（７）と前記後方長手ガイドトラック（８）とは互いに離間されており、前記可動式要素（１７）は前記後方長手ガイドトラック（８）と連続的に係合した第１支持部材（１９）を備え、前記可動式要素（１７）は回動ピン（１８）を介して前記閉鎖要素（４）に恒久的に接続されており、前記回動ピンは少なくとも前記可動式要素の前記閉鎖要素に対する回転を可能にしており、前記回動ピンは前記第１支持部材よりも前記ルーフ開放構造の前方に配置されていることを特徴とする請求項１〜１４のいずれか一項に記載のルーフ開放構造。
16. 請求項１〜１５のいずれか一項に記載のルーフ開放構造を具備した自動車。