JP2014081488A - 画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 プリント終了後において定着装置の温度が所定温度以上に上昇することを抑制することのできる画像形成装置を提供する。
【解決手段】 記録媒体にトナー像を形成する画像形成部(1)と、トナー像が形成された記録媒体を加熱部材(21)で加熱して定着する定着装置(20)と、少なくとも前記加熱部材を冷却するファン(66)と、前記画像形成部による画像形成動作終了後において、画像形成時間が第1の形成時間未満のときは前記ファンを所定時間動作させ、画像形成時間が第1の形成時間以上のときは前記加熱部材を加熱せずに回転させる空回転駆動と前記ファンとを共に動作させる制御部(60)と、を備える画像形成装置である。
【選択図】図9

Description

この発明は、画像形成装置に関する。
画像形成装置(MFP:Multi-Functional peripheral)は、次のような手順で動作する。画像形成装置は、感光体表面にトナー像を形成し、感光体上のトナー像を中間転写体に転写する。中間転写体はトナー像を媒体に転写する。トナー像が転写された媒体は定着装置を通過する。定着装置は、媒体の両面を加圧しながら加熱してトナー像を媒体に定着させる。定着装置を通過した媒体は排紙トレイに排出される。
特開2005−205625号公報
ところで定着工程においては、定着装置は媒体と接触することによって熱が奪われるため、定着装置の温度を所定の温度に保つように温度制御がなされる。しかしながら、この温度制御はプリント動作中に継続して実施され、プリントが終了したときには温度制御は実施されない。そのため、次回のプリント開始時において定着装置の温度が高温であった場合は、適正なプリントが行われない、または次回のプリントが実行待ちとなるなどの不具合が発生する可能性がある。
例えば、加熱によって消色する消色トナーを用いる画像形成装置においては、連続印刷後に定着装置のヒートローラ等の定着部材の温度が上昇することで、次印刷の画像が消色することが考えられる。
本願発明は斯かる事情に鑑みてなされたものであって、プリント終了後において定着装置の温度が所定温度以上に上昇することを抑制することのできる画像形成装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するための実施形態によれば、記録媒体にトナー像を形成する画像形成部と、トナー像が形成された記録媒体を加熱部材で加熱して定着する定着装置と、少なくとも前記加熱部材を冷却するファンと、前記画像形成部による画像形成動作終了後において、画像形成時間が第1の形成時間未満のときは前記ファンを所定時間動作させ、画像形成時間が第1の形成時間以上のときは前記加熱部材を加熱せずに回転させる空回転駆動と前記ファンとを共に動作させる制御部と、を備える画像形成装置が提供される。
本実施の形態における画像形成装置の概略断面図である。 本実施の形態の画像形成装置の制御ブロック図である。 本実施の形態の画像形成装置における印刷終了からのヒートローラ温度の推移を示す図である。 本実施の形態の画像形成装置において、各種冷却を行った場合の連続印刷時間とヒートローラ温度上昇値(ピーク温度値)の関係を示す図である。 本実施の形態の画像形成装置における冷却方法の一例を示す図である。 本実施の形態の画像形成装置における印刷終了後に定着器ファンを動作させる場合のタイミングチャートである。 本実施の形態の画像形成装置における印刷終了後に定着装置の空転動作を行いながら定着器ファンを動作させる場合のタイミングチャートである。 本実施の形態の画像形成装置において図5に示す冷却方法を実機に適用した結果を示す図である。 本実施の形態の画像形成装置における冷却方法のバリエーションを示す図である。 本実施の形態の画像形成装置における冷却動作中に新たな印刷指令がなされたときの処理手順を示すフロー図である。 本実施の形態の画像形成装置における冷却動作中に新たな印刷指令がなされたときのバリエーションの処理手順を示すフロー図である。
以下、本発明の実施の形態について説明する。
なお、以下の実施の形態では、消色トナーを用いる画像形成装置について説明するが、本発明はこの実施の形態に限られない。
図1は、本実施の形態における画像形成装置の概略断面図である。
画像形成装置は、感光体ドラム1と、この感光体ドラム1の周囲に配されたコロナ帯電器2、レーザ露光ユニット3、現像器5、転写ローラ6、クリーナ7、及び除電ランプ8を備えている。
感光体ドラム1は、有機光導電体(OPC)を表面に有し、メインモータを含む駆動機構により136mm/secの周速度で回転駆動される。コロナ帯電器2はスコロトロン型のコロナ帯電器で、感光体ドラム1を一様に帯電する。
原稿はスキャナ50によりスキャンされて画像データに変換される。デジタル信号化された画像信号は、画像処理回路で画像処理が施されてレーザ駆動回路に送信される。レーザ駆動回路は、レーザ露光ユニット3を駆動して、画像信号に応じたレーザ(半導体レーザ)光を発光する。レーザ光4の走査露光により、例えば600dpiの解像度で感光体ドラム1上に静電潜像が形成される。
現像器5には、体積平均粒子径5〜12μmの消色トナーと体積平均粒子径30〜80μmの磁性キャリアの混合物から成る2成分現像剤が収容されている。なお、トナーは負極性に帯電されている。現像器5からは、回転機構を介して現像剤が感光体ドラム1に供給され、感光体ドラム1上の静電潜像はトナー像として形成される。尚、現像器5には2成分現像剤のトナー濃度を検出するためのトナー濃度センサ(図示しない)が設けられている。トナー濃度センサの検知出力に応じてトナーカートリッジから現像器5にトナーが補給される。
カセットを有する給紙装置9には未使用紙もしくは再使用用紙(画像形成装置とは別に設けられた消色装置によって消色された消色済用紙)が収容されている。用紙は、ピックアップローラ10、分離/搬送ローラ11により給紙される。給紙装置9から供給された用紙は、レジストローラ12により適宜のタイミングで感光体ドラム1に向けて搬送される。
感光体ドラム1と対向して配される転写ローラ6には、高圧電源から正極性の転写バイアスが印加されている。この結果、感光体ドラム1と転写ローラ6とに挟持されて搬送される用紙には、感光体ドラム1に形成されたトナー像が転写される。トナー像が転写された用紙は、定着装置20により定着処理された後、排紙ローラ31により機外に排出される。
他方、感光体ドラム1上の転写残りトナーがクリーナ7によって除去された後、感光体ドラム1は除電ランプにより除電され、次の静電潜像の形成に使用される。
なお、定着装置20の右側には図示しない両面給紙装置が設けられている。
定着装置20には、ヒートローラ21、加圧ベルト23、ベルトヒートローラ24、加圧ローラ、テンションローラ27及び、加圧パット29が設けられている。
ヒートローラ21は、定着のための加熱部材であり、内側に加熱源としてのハロゲンランプ22を有する直径45mmのローラである。加圧ベルト23は加圧部材であり、ヒートローラ21に巻き付く様に接してニップを形成する。ベルトヒートローラ24は直径20mmのローラである。ベルトヒートローラ24は内側にハロゲンランプ25を有し、加圧ベルト23の内側から加圧ベルト23を加熱する。加圧ローラ26は直径18mmのローラである。加圧ローラ26はニップの出口側で加圧ベルト23を介してヒートローラ21を加圧する。加圧パット29は10mm幅の角柱状の部材である。加圧パット29はパットホルダー28に固定され、ニップの中央部で加圧ベルト23を介してヒートローラ21を加圧する。テンションローラ27は、加圧ベルト23に張力を付与する。
また、ヒートローラ21にはサーミスタ(温度センサ)40が、加圧ベルト23にはサーミスタ41(温度センサ)が各々接触して設けられている。
ヒートローラ21と加圧ベルト23のニップは約27mmで、用紙のニップ通過時間は約0.2秒である。用紙上の未定着トナー像と接触する加熱部材であるヒートローラ21は、肉厚1.0mmのアルミニューム製のローラ基体上に離型層として約25μmのフッ素樹脂PFA(テトラフルオロエチレン/パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体)層を有する。加圧部材である加圧ベルト23は厚さ約40μmのニッケル製のベルト基体上に厚さ200μmのシリコーンゴム層、さらに離型層として約30μmのフッ素樹脂PFA層を有する。
定着装置20の各部を回転駆動するための駆動機構は独立して設けられている。即ち、ヒートローラ21は、感光体ドラム1などを駆動するメインモータとは別の定着器モータを含む駆動機構により駆動される。そして、ヒートローラ21の回転に従動されて加圧ベルト23が駆動される。
また、定着装置20には、定着器ファン66が設けられ、風を吹付けて主にヒートローラ21を冷却する。
図2は、本実施の形態の画像形成装置の制御ブロック図である。
画像形成制御器60は、定着装置20の温度制御を含み画像形成装置の動作を統括して制御する。画像形成制御器60には、種々の入出力機器が接続されている。
画像形成制御器60には入力機器としてヒートローラサーミスタ40、加圧ベルトサーミスタ41、及び各種センサ63が、アナログ−デジタル変換器(A/D)61を介して接続されている。
ヒートローラサーミスタ40は、ヒートローラ21の表面温度を測定する。加圧ベルトサーミスタ41は、加圧ベルトの表面温度を測定する。各種センサ63は、画像形成を制御する為の種々の物理量を計測する。
画像形成制御器60には出力機器としてメインモータ64、定着器モータ65、ヒートローラランプ22、加圧ベルトランプ25、定着器ファン66、画像形成を行う為の高圧電源、各種モータ67が回路62(スイッチング回路、デジタル−アナログ変換器(D/A)等)を介して接続される。
画像形成制御器60には入出力機器として、ROM42と、RAM43が接続されている。ROM42は、画像形成装置を制御するための制御プログラムと制御データとを記憶する。RAM43は、制御パラメータとカウントされた消耗品の印刷枚数、印刷時間、及び連続印刷時間などを保存する。
続いて、本実施の形態の画像形成装置において用いた消色トナーについて説明する。消色トナーはカプセル式熱消色トナーを用い、下記ケミカル手段により作成した。
(1)バインダー樹脂、WAX微粒化液
バインダー樹脂としてポリエステル系樹脂を用いた。ポリエステル系樹脂、アニオン性乳化剤、中和剤を用いて高圧ホモジナイザーを用いて樹脂微粒化液を作成した。
(2)WAX分散液の調整
ライスWAXを用いて上記樹脂と同様の方法で微粒化液を得た。
(3)トナーの調整
ロイコ染料:CVL(クリスタルバイオレットラクトン)
顕色剤:4−ヒドロキシ安息香酸ベンジル
温度コントロール剤:ラウリン酸−4−ベンジルオキシフェニルエチル
上記を加熱溶融した。そして周知のコアセルベーション法によりカプセル化した。そのカプセル化した色材とトナーバインダー樹脂分散液、WAX分散液を、硫酸Al〔Al2(SO4)3〕を用いて凝集、融着し、さらに洗浄、乾燥することによりトナーを得た。トナーには適宜外添剤を付与した。このトナーを以下カプセル式消色トナーと呼ぶ。
カプセル式消色トナーの真比重は約0.9から1.2g/cm3の範囲である。外添前トナーの10wt%がカプセル化した色材の量となる様に製造した。本トナーに使用されたカプセル化した色材は、105℃で消色が開始し、108〜110℃で完全に消色する特性を持つ。
次に、印刷終了後におけるヒートローラ温度について説明する。
図3は、本実施の形態の画像形成装置における印刷終了からのヒートローラ温度の推移を示す図である。図3には、300枚(約10分間)の連続印刷を行った後のヒートローラ21の温度上昇(ヒートローラサーミスタの温度)を示している。
縦軸はヒートローラ21の上昇温度(℃)を表し、横軸は印刷終了からの経過時間(秒)を表している。目標温度は、消色トナーが消色しない温度である。ヒートローラ21の制御温度は96℃であるため、目標温度は4℃(100−96℃)としている。なお、このときの加圧ベルト23の制御温度は86℃に設定してある。
図3によれば、印刷終了後約40秒で約12℃の温度上昇が発生している。従って、印刷終了後に次の印刷を実行した場合、印刷した用紙上のトナーが消色される場合が有り得る。尚、連続印刷終了後のヒートローラ21の温度上昇が発生する原因は、ヒートローラ21内に設けられているヒートローラランプ(ハロゲンランプ)22のフィラメントが連続印刷により高温となったため、印刷終了時にヒートローラランプ22が消灯してもその熱が残存しているためである。
従って、印刷終了時において、主としてヒートローラ21の冷却を行うことが必要である。以下、ヒートローラ21の冷却方法について検討する。
図4は、本実施の形態の画像形成装置において、各種冷却を行った場合の連続印刷時間とヒートローラ温度上昇値(ピーク温度値)の関係を示す図である。
図4は、次の各ケースについて温度推移を調べた結果をまとめて表している。具体的には、(ケース1)冷却なし、(ケース2)定着器ファン66による冷却(30秒動作)、(ケース3)定着装置の空転による冷却(30秒動作)、(ケース4)定着装置の空転を行いながら定着器ファン66による冷却(30秒動作)の4つのケースについて調べた。
ここで、定着装置の空転とは、ヒートローラランプ22を消灯した状態で、用紙を搬送せずにヒートローラ21を回転する動作をいう。本実施の形態では、このとき、ヒートローラ21と加圧ベルト23とは接触した状態としている。しかし、この形態に限られず、ヒートローラ21と加圧ベルト23とを離間させてヒートローラ21のみを単独で回転させても良い。
ケース1の冷却動作なしの場合では、連続印刷時間が増えるに従って温度上昇値が増加し、連続印刷時間が約1.5分で目標値である4℃を超え、約10分でほぼ飽和値の12℃に達した。
ケース2の定着器ファン66による冷却(30秒動作)及びケース3の定着装置の空転による冷却(30秒動作)の場合では、ともに冷却効果が見られた。即ち、連続印刷時間が3分以下の場合は、温度上昇値は目標値の4℃以下であった。但し、連続印刷時間が3分よりも大きい場合は、目標値である4℃を超え、約10分でほぼ飽和値の6℃に達した。
ケース4の定着装置の空転を行いながら定着器ファン66による冷却(30秒動作)を行った場合にはさらに大きな冷却効果が得られ、連続印刷時間によらず温度上昇値は目標値の4℃以下であった。
図5は、本実施の形態の画像形成装置における冷却方法の一例を示す図である。この冷却方法では、連続印刷時間が2分未満の場合に定着装置の空転動作を行わないで定着器ファン66を30秒間動作させる。連続印刷時間が10分以上の場合には定着装置の空転を行いながら定着器ファン66による冷却を30秒間実行する。連続印刷時間が2分間以上で10分未満の場合には定着装置の空転を行いながら定着器ファン66冷却を行い、この冷却の動作時間は連続印刷動作時間に応じて変更する。
この冷却方法では、連続印刷時間が短い場合には定着装置の空転動作を行わないで定着器ファン66を動作させ、連続印刷時間が長い場合には定着装置の空転動作を行いながら定着器ファン66を動作させている。この理由は、定着装置20の空転動作はヒートローラ21、加圧ベルト23等の定着装置20の部品寿命に影響する為、極力空転動作時間を短くして寿命の低下を防止するためである。
なお、本実施の形態では、画像形成装置の画像形成部(感光体ドラム、転写ローラなど)の駆動機構と、定着装置の駆動機構とをそれぞれ独立して構成している。但し、画像形成装置には、画像形成部と定着装置とを共通の駆動機構で駆動するように構成されたものも存在する。このようなタイプの画像形成装置は、上述の空転動作によって、定着装置のみでなく、画像形成部の部品の寿命も影響を受けることになる。
なお、冷却動作時間として30秒を設定しているが、これは画像形成装置の基本的な動作に適合するように考慮した時間である。即ち、画像形成装置は、動作を行っていない状態が所定時間継続した場合には、画像形成装置の主要な各部に供給する電力をオフするスリープ状態に遷移する。この所定時間は省エネルギ(節電)の観点から設定される値(デフォルト値=1分)である。従って、冷却動作を継続する時間(30秒)も、この基本的な動作に適合する値としている。即ち、30秒は、スリープ状態に遷移するまでの時間以下の時間であって、かつ冷却の効果を発揮できる時間として選定した値である。
図6は、本実施の形態の画像形成装置における印刷終了後に定着器ファン66を動作させる場合のタイミングチャートである。
連続印刷時間のカウント開始は、画像形成制御器60が、例えば印刷開始のスタートボタン押下に基づく印刷開始コマンドを受けたタイミングで行われる。連続印刷時間のカウント終了は、印刷動作が終了したと判断されて印刷終了コマンドを受けたタイミングで行われる。画像形成制御器60は印刷終了コマンドを受けたときは、印刷終了の動作を制御した後、カウントされた連続印刷時間に応じて定着器ファン66を所定時間動作させる。
図7は、本実施の形態の画像形成装置における印刷終了後に定着装置の空転動作を行いながら定着器ファン66を動作させる場合のタイミングチャートである。
連続印刷時間のカウント開始は、画像形成制御器60が、例えば印刷開始のスタートボタン押下に基づく印刷開始コマンドを受けたタイミングで行われる。連続印刷時間のカウント終了は、印刷動作が終了したと判断されて印刷終了コマンドを受けたタイミングで行われる。画像形成制御器60は印刷終了コマンドを受けたときは、カウントされた印刷終了後にヒートローラ21を駆動する定着器モータ65を停止させないで、連続印刷時間に応じて定着装置20を空転動作させながら定着器ファン66を所定時間動作させる。そして定着器モータ65と定着器ファン66とを同時に停止させる。
図8は、本実施の形態の画像形成装置において図5に示す冷却方法を実機に適用した結果を示す図である。連続印刷後のヒートローラ21の温度上昇値は目標値である4℃以下に維持されている。
図9は、本実施の形態の画像形成装置における冷却方法のバリエーションを示す図である。
図4の測定結果によれば、定着器ファン66による冷却と定着装置の空転による冷却とを適用する際には連続印刷時間を3つの領域に区分できることがわかる。
第1の領域は連続印刷時間がT1(分)未満の領域である。この領域は、冷却が不要とされる領域である。
第2の領域は連続印刷時間がT1(分)〜T2(分)の領域である。この領域は、定着器ファン66による冷却あるいは定着装置の空転による冷却のうち、いずれか1方式の冷却で対応可能な領域である。
第3の領域は連続印刷時間がT2(分)以上の領域である。この領域は、定着器ファン66による冷却と定着装置の空転による冷却との2方式の冷却が必要となる領域である。なお、第3の領域は、温度上昇値が飽和する連続印刷時間がT3(分)以上の領域と、温度上昇値が飽和しない連続印刷時間がT2(分)〜T3(分)の領域に区分することができる。
図9に示すバリエーションの冷却方法について説明する。
冷却方式Aでは、第1の領域では冷却は行わない。第2の領域では定着器ファン66による冷却を所定時間実行する。第3の領域では定着器ファン66による冷却と定着装置の空転による冷却とを実行する。なお、第3の領域では、連続印刷時間がT2(分)〜T3(分)の場合には、その連続印刷時間に対応して冷却時間を可変としても良い。
冷却方式Bでは、第1の領域では冷却は行わない。第2及び第3の領域では定着器ファン66による冷却と定着装置の空転による冷却とを実行する。なお、第2及び第3の領域では、連続印刷時間がT1(分)〜T3(分)の場合には、その連続印刷時間に対応して冷却時間を可変としても良い。
冷却方式Cでは、第1の領域では定着器ファン66による冷却を所定時間実行する。第2及び第3の領域では定着器ファン66による冷却と定着装置の空転による冷却とを実行する。なお、第2及び第3の領域では、連続印刷時間がT1(分)〜T3(分)の場合には、その連続印刷時間に対応して冷却時間を可変としても良い。
冷却方式Dでは、第1及び第2の領域では定着器ファン66による冷却を所定時間実行する。第3の領域では定着器ファン66による冷却と定着装置の空転による冷却とを実行する。なお、第3の領域では、連続印刷時間がT2(分)〜T3(分)の場合には、その連続印刷時間に対応して冷却時間を可変としても良い。
これらの各方式はいずれも、定着器ファン66による冷却を優先して実行し、2方式の冷却が必要となる場合に、定着器ファン66による冷却と定着装置の空転による冷却とを実行する。これによって、定着装置部品の寿命を大きく損ねる事なく、定着部材(ヒートローラ)の温度上昇を抑制して、画像形成装置の熱負荷によるダメージを大幅に軽減することができる。
続いて、上述の冷却動作中に新たな印刷指令がなされたときの動作について説明する。
図10は、本実施の形態の画像形成装置における冷却動作中に新たな印刷指令がなされたときの処理手順を示すフロー図である。
アクト01において印刷指令が入力されると、アクト02において、画像形成制御器60は、定着装置が冷却中かどうかを調べる。定着装置が冷却中でなかったときは(アクト02でNO)、アクト05において、画像形成制御器60は、印刷動作を開始する。
定着装置が冷却中であったときは(アクト02でYES)、画像形成制御器60は、アクト03において、印刷動作の開始を保留して冷却動作を継続して実行する。アクト04において、冷却動作が終了したかどうかを調べる。冷却動作が終了していないときは(アクト04でNO)、アクト03において冷却動作を継続し、冷却動作が終了したときは(アクト04でYES)、アクト05において、画像形成制御器60は、印刷動作を開始する。
この処理手順によれば、所定の冷却動作が終了した後に印刷動作が開始されるため、開始された印刷動作においても、消色トナーの画像が消色することなく確実な定着を実行することができる。
図11は、本実施の形態の画像形成装置における冷却動作中に新たな印刷指令がなされたときのバリエーションの処理手順を示すフロー図である。
アクト11において印刷指令が入力されると、アクト12において、画像形成制御器60は、定着装置が冷却中かどうかを調べる。定着装置が冷却中でなかったときは(アクト12でNO)、アクト16において、画像形成制御器60は、印刷動作を開始する。
定着装置が冷却中であったときは(アクト12でYES)、画像形成制御器60は、アクト13において、定着装置の温度がWait温度よりも高いかどうかを調べる。定着装置の温度がWait温度以下のときは(アクト13でNO)、アクト16において、画像形成制御器60は、印刷動作を開始する。
定着装置の温度がWait温度よりも高いときは(アクト13でYES)、画像形成制御器60は、アクト14において、印刷動作の開始を保留して冷却動作を継続して実行する。アクト15において、定着装置の温度がWait温度以上のときは(アクト15でNO)、アクト14において冷却動作を継続し、定着装置の温度がWait温度以下のときは(アクト15でYES)、アクト16において、画像形成制御器60は、冷却動作を終了して印刷動作を開始する。
この処理手順によれば、定着装置の温度を監視して冷却の終了を判断するため、効率的に冷却を行う事ができる。
なお、上述の実施の形態では、消色トナーを用いたがこれは一つの例示であり、この形態に限られず、通常の(消色しない)トナーを用いても良いことは明らかである。
なお、上述の実施の形態で説明した各機能は、ハードウエアを用いて構成しても良く、また、ソフトウエアを用いて各機能を記載したプログラムをコンピュータに読み込ませて実現しても良い。また、各機能は、適宜ソフトウエア、ハードウエアのいずれかを選択して構成するものであっても良い。
更に、各機能は図示しない記録媒体に格納したプログラムをコンピュータに読み込ませることで実現させることもできる。ここで本実施の形態における記録媒体は、プログラムを記録でき、かつコンピュータが読み取り可能な記録媒体であれば、その記録形式は何れの形態であってもよい。
尚、本発明は、上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。
上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合せにより種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。更に、異なる実施形態に亘る構成要素を適宜組み合せてもよい。
1…感光体ドラム、20…定着装置、21…ヒートローラ、22…ヒートローラランプ、23…加圧ベルト、24…ベルトヒートローラ、25…ハロゲンランプ、26…加圧ローラ、40…ヒートローラサーミスタ、41…加圧ベルトサーミスタ、60…画像形成制御器、64…メインモータ、65…定着器モータ、66…定着器ファン。

Claims (5)

  1. 記録媒体にトナー像を形成する画像形成部と、
    トナー像が形成された記録媒体を加熱部材で加熱して定着する定着装置と、
    少なくとも前記加熱部材を冷却するファンと、
    前記画像形成部による画像形成動作終了後において、画像形成時間が第1の形成時間未満のときは前記ファンを所定時間動作させ、画像形成時間が第1の形成時間以上のときは前記加熱部材を加熱せずに回転させる空回転駆動と前記ファンとを共に動作させる制御部と、
    を備える画像形成装置。
  2. 前記制御部は、
    前記画像形成時間が、前記第1の形成時間よりも短い第2の形成時間未満のときは、前記ファンの動作時間を0とする、
    請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記制御部は、
    前記画像形成時間が、前記第1の形成時間以上であって、かつ第3の形成時間未満のときは、前記空回転駆動の時間と前記ファンの動作時間とを前記画像形成時間に比例させ、
    前記画像形成時間が、前記第3の形成時間以上のときは、前記空回転駆動の時間と前記ファンの動作時間とを前記所定時間とする、
    請求項1または2に記載の画像形成装置。
  4. 前記制御部は、
    前記画像形成動作後の冷却動作中に新たな画像形成動作の要求があったときは、前記冷却動作が終了した後に前記新たな画像形成動作を実行させる、
    請求項1乃至3のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  5. 前記制御部は、
    前記画像形成動作後の冷却動作中に新たな画像形成動作の要求があったときは、前記加熱部材温度がウエイト温度以下になるまで冷却を継続し、前記加熱部材温度がウエイト温度以下になった後に前記新たな画像形成動作を実行させる、
    請求項1乃至3のいずれか1項に記載の画像形成装置。
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