JP2006171368A - 定着装置 - Google Patents

定着装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2006171368A
JP2006171368A JP2004363882A JP2004363882A JP2006171368A JP 2006171368 A JP2006171368 A JP 2006171368A JP 2004363882 A JP2004363882 A JP 2004363882A JP 2004363882 A JP2004363882 A JP 2004363882A JP 2006171368 A JP2006171368 A JP 2006171368A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
roller
temperature
fixing
pressure roller
belt
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2004363882A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiroyuki Noda
宏之 野田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Matsushita Electric Industrial Co Ltd filed Critical Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority to JP2004363882A priority Critical patent/JP2006171368A/ja
Publication of JP2006171368A publication Critical patent/JP2006171368A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Fixing For Electrophotography (AREA)

Abstract

【課題】本発明は、ウォーミングアップ時間の短縮化を図ることができるとともに、記録媒体の定着性の安定化を図ることのできる定着装置を提供することを目的とする。
【解決手段】加圧ローラ400の表面は、無端ベルト300の表面よりも先行して加熱されるので、無端ベルト300の表面の温度がトナーを溶融し定着させるのに適した温度に達していない場合であっても、無端ベルト300を介して定着ローラ200と加圧ローラ400とが接するニップ部は、発熱ローラ100により加熱される無端ベルト300による熱と加圧ローラ400の熱源430による熱とによって、迅速にトナーを溶融し定着させるのに適した温度に加熱される。これにより、ウォーミングアップ時間の短縮化を図ることができ、しかも、定着装置の状態変化による用紙光沢の変化や透過率等の用紙の定着性の安定化を図ることができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、ベルト定着方式の定着装置に関するものであり、特に電子写真方式を採用したプリンタ、複写機、ファクシミリ等のトナーを印刷媒体に定着させるベルト定着方式の定着装置に関するものである。
近年、パソコンの低価格化と汎用化に伴い、電子写真方式等のレーザプリンタ、複写機といった印刷装置も広く使用されるようになってきている。この印刷装置では、高速化、小型化、高画質化が求められている。また、環境保護の観点からは、印刷装置に関し、低消費電力、定着器のウォーミングアップ時間の短縮が追及されている。
印刷装置、特にレーザプリンタは、インターフェース部を含むコントローラ部と記録部とを備え、この記録部はレーザ走査露光部と電子写真プロセス部とを備えている。
電子写真プロセス部は、図5の従来の画像形成装置の概略構成を示す構成図に示すように、感光体の表面に電子を付着させ、一定電位にかつ均一に帯電させる帯電装置(帯電プロセス)11と、レーザ光を感光体に照射することにより、露光部分の電位を低下させて静電潜像を形成する露光装置(露光プロセス)12と、帯電した微小粉体であるトナーを静電潜像に対応させて感光体へ付着させる現像装置(現像プロセス)13と、感光体上に形成されたトナー像を中間転写体に転写する1次転写ローラ(第1次転写プロセス)14−1と、中間転写体に転写されたトナー像を紙などの記録媒体に転写する2次転写ローラ(第2次転写プロセス)14−2と、中間転写体に転写されずに感光体に残ったトナーを回収するOPCクリーニング装置(クリーニングプロセス)15−1と、用紙に転写されずに中間転写体に残ったトナーを回収する中間転写ベルトクリーニング装置(クリーニングプロセス)15−2と、光を照射することで、感光体の残留電位を除去して感光体の表面電位を初期化する除電装置(除電プロセス)16と、記録媒体上のトナーを、熱と圧力をかけて完全に溶融することにより発色させて用紙上に定着させる定着装置(定着プロセス)17と、を有している。
定着方式としては、低価格、小型化および高速化という観点から、熱と圧力とによる定着方式、いわゆる熱定着方式が主に採用されている。この他に光を用いる定着方式も知られているが、この定着方式は、低価格、小型化および高速化の流れの中では、採用される機会が少ない。
図6は、従来の定着装置(ローラ方式)の概略構成図を示している。
この定着装置は、図6に示すように、ローラ加熱方式の定着装置であり、加熱ローラ21は、アルミニウム素管(芯金)22の表面にゴム23が被覆されているとともに、アルミニウム素管22の内部に熱源(ハロゲンランプ)24が配設されている。加圧ローラ25もアルミニウム素管(芯金)26の表面にゴム27が被覆されている。加熱ローラ21に対向して加圧ローラ25が圧接した状態で配設されている。
加熱ローラ21と加圧ローラ25とが接しているニップ部分に、トナー29が転写された用紙28が通過することにより、トナー29は、加熱ローラ21からの熱と加圧ローラ25から加熱ローラ21へ作用する圧力とよって溶融され、用紙28に定着される。
上述したローラ加熱方式の定着装置においては、用紙へのトナーの定着性は、定着温度とニップ幅とによって決まる。このニップ幅は、加熱ローラ21のゴム23および加圧ローラ25のゴム27のそれぞれの硬度と厚みによって決定される。出来るだけ広いニップ幅が高速、低温定着を実現させることになる。
しかし、加熱ローラ21のゴム23および加圧ローラ25のゴム27の硬度と厚みから決まる用紙28の排出方向と、ニップ部で溶融したトナー29が用紙28を加熱ローラ21へ引き付ける影響とによっては、用紙28が、加熱ローラ21と分離せずに、加熱ローラ21に巻き付く問題が発生する。
さらに、ニップ幅を確保するために、加熱ローラ21のゴム23および加圧ローラ25のゴム27のゴム厚を厚くすると、熱源(ハロゲンランプ)24の熱が加熱ローラ21の表面に伝わるためには時間を要することになり、ウォーミングアップ時間が長くなってしまうという問題も発生する。
このように従来の定着装置においては、熱と圧力とによってトナーを溶融し、用紙に定着させるようにしているが、トナーが溶融し過ぎても、また溶融しなくても不具合になる。たとえば、特にカラートナーを用いる電子写真方式では、トナーの色数に応じたトナーが用紙に積層されているため、この積層されているトナーへ伝達するための熱量を多く必要とする。そのため、熱量を確保するためにニップ幅(時間)を長くするようにした場合には、必然的に加熱ローラ21のゴム23の厚みが厚くなり、結果として、熱源24の熱が伝達され、加熱ローラ21の表面(ゴム23の表面)の温度が所定の温度に達するまでの時間(昇温時間)が長くなり、ウォーミングアップ時間が長くなってしまうという問題が発生する。
同時に、上述したようにゴム厚を厚くした加熱ローラ21および加圧ローラ25では、熱的に安定するまで多くの時間を要し、これに伴う経時変化によって定着器(定着装置)の状態が変化することになる。そのため、用紙の光沢の変化や透過率の変化といった用紙の定着性が変化するとともに、熱膨張によって加熱ローラ21および加圧ローラ25のそれぞれの径が変化することに起因して用紙搬送速度が変化するという問題も発生する。
このような問題の対策としては、加熱ローラ21および加圧ローラ25のゴムの熱伝導率の向上、つまり加熱ローラ21のゴム23および加圧ローラ25ゴム27のそれぞれの厚みを薄くするのが効果的である。
しかし、この対策は、上述した高速、低温定着の対応策、つまり加熱ローラ21のゴム23および加圧ローラ25のゴム27のそれぞれの厚みを厚くすることにより形成される広いニップ幅が高速、低温定着を実現させるという処理とは反対の対策である。
このような問題の解決策として、フィルム加熱方式の定着装置が知られている(たとえば、特許文献1、2)。この定着装置は、支持部材に固定支持された加熱体に耐熱性を有する薄肉の定着フィルムを介して記録材を密着させるとともに、この定着フィルムを加熱体に対して摺動移動させながら当該加熱体の有する熱を定着フィルムを介して記録材に供給する。
この定着装置においては、加熱体として、たとえば、耐熱性、絶縁性、良熱伝導性などの特性を有するアルミナ(Al23)や窒化アルミニウム(AlN)などのセラミック基板の上に、通電により発熱する抵抗層を設けた構成を基本とするセラミックヒータを用いる。また、定着フィルムとして薄膜で低熱容量のものを用いることができるために、この定着装置では、熱ローラ方式の定着装置よりも伝熱効率が高く、ウォームアップ時間の短縮が図れ、クイックスタート化や省エネルギー化が可能になる。
図7は、従来の定着装置(ベルト方式)の概略構成を示す構成図を示している。
この定着装置は、図7に示すように、熱源(ハロゲンランプ)34を有する加熱ローラ31とこれに対向して配設される定着ローラ32とに無端ベルト33を張っている。定着ローラ32はゴムが被覆されている。加圧ローラ35を定着ローラ32に押圧させることで、無端ベルト33を介してニップを形成する。このニップ部分に未定着のトナーが転写されている用紙を通過させることで、当該トナーを定着させ、高速立ち上げと高速印字を実現する(たとえば、特許文献3参照)。
しかしこの方法では、熱源34がトナーを溶融させるニップの部分から遠いために熱の損出が避けられない。また、上記図6に示したローラ加熱方式の定着装置で説明したように、ニップ幅を確保するために、定着ローラ32のゴムの厚さを厚くすると、熱的に安定するまでに多くの時間(長いウォーミングアップ時間)を要し、これに伴う経時変化によって定着器(定着装置)の状態が変化する。そのため、用紙の光沢の変化や透過率の変化といった用紙の定着性が変化するとともに、熱膨張によって定着ローラ32および加圧ローラ35のそれぞれの径が変化することに起因して用紙搬送速度が変化するという問題も発生する。
また、外部に設けられた電磁誘導体による励磁によって発熱ローラが発熱するベルト定着方式の定着装置も知られている(たとえば、特許文献4参照)。
この(特許文献4)に記載された定着装置は、図8の従来の定着装置(ベルト方式)の他の例を示す構成図に示すように、耐熱性を有する定着ベルト41と、定着ベルト41に内接し、少なくとも一部が導電性を有する回転可能な発熱ローラ42と、発熱ローラ42との間で定着ベルト41を移動可能に懸架する定着ローラ43と、発熱ローラ42の外側に配置され、発熱ローラ42を励磁して加熱する励磁手段44とを備えている。
発熱ローラ42が回転動作を始めた後に励磁手段44が発熱ローラ42を励磁して加熱する。発熱ローラ42は、図示しない装置本体の駆動源によって回転駆動され、定着ローラ43は、定着ベルト41を介して発熱ローラ42の回転に伴って回転する。また、加圧ローラ45は、定着ベルト41を介して定着ローラ43の回転に伴って回転する。
定着ベルト41の発熱ローラ42との接触部を通り過ぎた部分には、定着ベルト41の裏面に接触するように温度センサ46が設けられており、これにより定着ベルト41の温度を検知することができるように設定されている。
このようなベルト定着方式の定着装置において、トナー像47が転写された記録紙48を、トナー像47が転写された面を上側にして矢印Fの方向から突入させることにより、記録紙48上のトナー像47を定着させることができる。
しかしこの方法においても、発熱ローラ42がトナーを溶融させるニップの部分から遠いために熱の損出が避けられない。また、上記図6に示したローラ加熱方式の定着装置で説明したように、ニップ幅を確保するために、定着ローラ43のゴムの厚さを厚くすると、熱的に安定するまでに多くの時間(長いウォーミングアップ時間)を要し、これに伴う経時変化によって定着器(定着装置)の状態が変化する。そのため、用紙の光沢の変化や透過率の変化といった用紙の定着性が変化するとともに、熱膨張によって定着ローラ43および加圧ローラ45のそれぞれの径が変化することに起因して用紙搬送速度が変化するという問題も発生する。
特開昭63−313182号公報 特開平1−263679号公報 特開平11−38807号公報 特開2002−82549号公報
上述したように、従来の定着装置においては、図6に示した従来の定着装置にあっては、次の(1)〜(3)の問題点を有している。
(1)用紙28が加熱ローラ21と分離せずに、加熱ローラ21に巻き付く虞がある。
(2)ニップ幅を確保するために、加熱ローラ21のゴム23および加圧ローラ25のゴム27の厚さを厚くすると、熱源(ハロゲンランプ)24の熱が加熱ローラ21の表面に伝わるためには多くの時間を要し、ウォーミングアップ時間が長くなる。
(3)ゴム厚を厚くした加熱ローラ21および加圧ローラ25では、熱的に安定するまで多くの時間を要し、これに伴う経時変化によって定着器(定着装置)の状態が変化することになる。そのため、用紙の光沢の変化や透過率の変化といった用紙の定着性が変化するとともに、熱膨張によって加熱ローラ21および加圧ローラ25のそれぞれの径が変化することに起因して用紙搬送速度が変化する。
また、図7および図8に示した従来のベルト定着方式の定着装置にあっては、次の(4)〜(6)の問題点を有している。
(4)加熱ローラ31(あるいは発熱ローラ42)がトナーを溶融させるニップの部分から遠いために熱の損出が避けられない。
(5)ニップ幅を確保するために定着ローラ32(あるいは定着ローラ43)のゴムの厚さを厚くすると、熱的に安定するまでに多くの時間(長いウォーミングアップ時間)を要する。
(6)長いウォーミングアップ時間に伴う経時変化によって定着器(定着装置)の状態が変化する。そのため、用紙の光沢の変化や透過率の変化といった用紙の定着性が変化するとともに、熱膨張によって定着ローラおよび加圧ローラのそれぞれの径が変化することに起因して用紙搬送速度が変化するという問題も発生する。
そこで、本発明は、ウォーミングアップ時間の短縮化を図ることのできる定着装置を提供することを目的とする。
また、本発明は、ウォーミングアップ時間の短縮化を図ることができるとともに、記録媒体の定着性の安定化を図ることのできる定着装置を提供することを目的とする。
この課題を解決するために、本発明の定着装置は、第1の発熱体としての発熱ローラと、前記発熱ローラと平行に対向して配置される定着ローラと、前記発熱ローラと前記定着ローラとに移動可能に張架され、前記発熱ローラから発熱する熱により加熱される無端状態のベルトと、前記定着ローラと平行であって前記ベルトを介して前記定着ローラのみと圧接する第2の発熱体としての加圧ローラと、を有し、未定着のトナー画像が転写されている記録媒体を、前記ベルトを介して前記定着ローラと前記加圧ローラとが接する部分に通過させることにより、当該トナー画像を前記記録媒体に定着させる構成としたものである。
本発明の好ましい形態において、前記定着ローラは、前記ベルトを介して前記記録媒体の一方の面と接する弾性層が形成され、前記加圧ローラは、前記記録媒体の他方の面と接する被覆層が形成されている。
本発明のさらに好ましい形態において、前記加圧ローラの温度は、前記ベルトの温度よりも高い温度値に設定される。
本発明のさらに好ましい形態において、前記加圧ローラの硬度は、前記定着ローラの硬度よりも高く設定されている。
本発明のさらに好ましい形態において、前記加圧ローラの温度は、前記ベルトの温度の上昇に応じて、温度値が異なる複数の設定温度のうち所定の設定温度に達するように設定される。
本発明のさらに好ましい形態において、前記加圧ローラの温度は、安定した定着温度に達するように、所定の期間のみ前記ベルトの温度よりも高く設定される。
本発明のさらに好ましい形態において、前記加圧ローラの温度が前記所定の温度を超えている場合に、両面印刷を行うときは、第1面目に対する印刷および定着が終了した印刷媒体の第2面目に対する定着処理に関し、前記加圧ローラの温度が前記所定の温度に低下するまでの間、前記ベルトを介して前記定着ローラと前記加圧ローラとが接する部分へ向けての前記印刷媒体の搬送動作を停止させる。
本発明のさらに好ましい形態において、前記加圧ローラの温度を前記所定の温度まで低下させるために、当該加圧ローラを前記定着ローラとの圧接状態を開放し、当該加圧ローラを空転させる。
本発明のさらに好ましい形態において、前記加圧ローラの発熱源の定格電力は、前記発熱ローラの発熱源の定格電力よりも大きい値に設定されている。
本発明によれば、ベルトを介して定着ローラと加圧ローラとが接している部分は、発熱ローラにより加熱されるベルトによる熱と加圧ローラによる熱とによって、迅速にトナーを溶融し定着させるのに適した温度に加熱されるので、ウォーミングアップ時間の短縮化を図ることができるという有効な効果が得られる。
また、本発明によれば、ウォーミングアップ時間を短縮することができるので、経時変化による定着装置の状態の変化を抑制することができることとなり、そのため、記録媒体の光沢の変化や透過率の変化が抑制され、記録媒体の定着性の安定化を図ることができるという有効な効果が得られる。
さらに、本発明によれば、ベルトを介して弾性層を有する定着ローラと加圧ローラとが接している部分は、発熱ローラにより加熱されるベルトによる熱と加圧ローラによる熱とによって、迅速にトナーを溶融し定着させるのに適した温度に加熱されるので、弾性層を有する定着ローラを使用した場合であっても、ウォーミングアップ時間の短縮化を図ることができるとともに、記録媒体の光沢の変化や透過率の変化が抑制され、記録媒体の定着性の安定化を図ることができるという有効な効果が得られる。
さらに、本発明によれば、加圧ローラの温度は、ベルトの温度よりも先行して加熱されるので、ベルトの温度がトナーを溶融し定着させるのに適した温度に達していない場合であっても、ベルトを介して定着ローラと加圧ローラとが接している部分は、発熱ローラにより加熱されるベルトによる熱と加圧ローラによる熱とによって、迅速にトナーを溶融し定着させるのに適した温度に加熱されるので、ウォーミングアップ時間の短縮化を図ることができるとともに、用紙などの記録媒体の光沢の変化や透過率の変化が抑制され、記録媒体の定着性の安定化を図ることができるという有効な効果が得られる。
本発明の請求項1に記載の発明は、第1の発熱体としての発熱ローラと、発熱ローラと平行に対向して配置される定着ローラと、発熱ローラと定着ローラとに移動可能に張架され、発熱ローラから発熱する熱により加熱される無端状態のベルトと、定着ローラと平行であってベルトを介して定着ローラのみと圧接する第2の発熱体としての加圧ローラと、を有し、未定着のトナー画像が転写されている記録媒体を、ベルトを介して定着ローラと加圧ローラとが接する部分に通過させることにより、当該トナー画像を記録媒体に定着させる定着装置であり、ベルトを介して定着ローラと加圧ローラとが接している部分は、発熱ローラにより加熱されるベルトによる熱と加圧ローラの熱源による熱とによって、迅速にトナーを溶融し定着させるのに適した温度に加熱されるので、ウォーミングアップ時間の短縮化を図ることができるという作用を有する。また、ウォーミングアップ時間を短縮することができるので、経時変化による定着装置の状態の変化を抑制することができることとなり、そのため、用紙などの記録媒体の光沢の変化や透過率の変化が抑制され、記録媒体の定着性の安定化を図ることができるという作用を有する。
本発明の請求項2に記載の発明は、請求項1記載の発明において、定着ローラは、ベルトを介して記録媒体の一方の面と接する弾性層が形成され、加圧ローラは、記録媒体の他方の面と接する被覆層が形成されている定着装置であり、ベルトを介して弾性層を有する定着ローラと加圧ローラとが接している部分は、発熱ローラにより加熱されるベルトによる熱と加圧ローラの熱源による熱とによって、迅速にトナーを溶融し定着させるのに適した温度に加熱されるので、弾性層を有する定着ローラを使用した場合であっても、ウォーミングアップ時間の短縮化を図ることができるとともに、用紙などの記録媒体の光沢の変化や透過率の変化が抑制され、記録媒体の定着性の安定化を図ることができるという作用を有する。
本発明の請求項3に記載の発明は、請求項1または2記載の発明において、加圧ローラの温度は、ベルトの温度よりも高い温度値に設定される定着装置であり、加圧ローラの温度は、ベルトの温度よりも先行して加熱されるので、ベルトの温度がトナーを溶融し定着させるのに適した温度に達していない場合であっても、ベルトを介して定着ローラと加圧ローラとが接している部分は、発熱ローラにより加熱されるベルトによる熱と加圧ローラの熱源による熱とによって、迅速にトナーを溶融し定着させるのに適した温度に加熱されるので、ウォーミングアップ時間の短縮化を図ることができるとともに、用紙などの記録媒体の光沢の変化や透過率の変化が抑制され、記録媒体の定着性の安定化を図ることができるという作用を有する。
本発明の請求項4に記載の発明は、請求項1〜3の何れか一項に記載の発明において、加圧ローラの硬度は、定着ローラの硬度よりも高く設定されている定着装置であり、ベルトを介して加圧ローラと定着ローラとが接する状態(圧接状態)を定着に適した圧接状態にすることができるという作用を有する。
本発明の請求項5に記載の発明は、請求項1〜4の何れか一項に記載の発明において、加圧ローラの温度は、ベルトの温度の上昇に応じて、温度値が異なる複数の設定温度のうち所定の設定温度に達するように設定される定着装置であり、加圧ローラの温度は、固定ではなく、複数の設定温度のうち所定の設定温度に設定されるようになっているので、ベルトの温度が所定の温度値を超えて上昇していった場合に、加圧ローラの温度が、例えば複数の設定温度のうち最大の設定温度から当該設定温度よりも低い設定温度に設定されるべく低下していくことで、ベルトを介して定着ローラと加圧ローラとが接している部分は、発熱ローラにより加熱されるベルトによる熱と加圧ローラの熱源による熱とによって、迅速にトナーを溶融し定着させるのに適した温度に加熱されるので、ウォーミングアップ時間の短縮化を図ることができるとともに、用紙などの記録媒体の光沢の変化や透過率の変化が抑制され、記録媒体の定着性の安定化を図ることができるという作用を有する。また、熱の供給過剰を防止し、安定した画質の維持を可能にすることができるという作用を有する。
本発明の請求項6に記載の発明は、請求項5記載の発明において、加圧ローラの温度は、安定した定着温度に達するように、所定の期間のみベルトの温度よりも高く設定される定着装置であり、加圧ローラの温度は、ウォーミングアップ時あるいは厚紙印刷時などにおいて安定した定着温度に達するように、所定の期間のみベルトの温度よりも高くなり、また、ベルトの温度が所定の温度値を超えて上昇していった場合は、加圧ローラの温度が、所定の割合で所定の温度まで低下することにより、ベルトを介して定着ローラと加圧ローラとが接している部分は、発熱ローラにより加熱されるベルトによる熱と加圧ローラの発熱源による熱とによって、迅速にトナーを溶融し定着させるのに適した温度に加熱されるので、ウォーミングアップ時あるいは厚紙印刷時などにおいて、迅速に安定した定着温度に達することができるという作用を有する。また、ベルトを介して定着ローラと加圧ローラとが接している部分は、発熱ローラにより加熱されるベルトによる熱に加えて、加圧ローラの発熱源による熱を利用してトナーを溶融しつつトナーの過剰溶融(ホットオフセット)を軽減して、印刷媒体へのトナーの定着を行うことができるという作用を有する。
本発明の請求項7に記載の発明は、請求項5または6記載の発明において、加圧ローラの温度が所定の温度を超えている場合に、両面印刷を行うときは、第1面目に対する印刷および定着が終了した印刷媒体の第2面目に対する定着処理に関し、加圧ローラの温度が所定の温度に低下するまでの間、ベルトを介して定着ローラと加圧ローラとが接する部分へ向けての印刷媒体の搬送動作を停止させる定着装置であり、印刷媒体の第1面に対する定着処理のときには、ベルトの温度がトナーを溶融し定着するのに適した温度に達していない場合であっても、ベルトを介して定着ローラと加圧ローラとが接している部分は、発熱ローラにより加熱されるベルトによる熱と加圧ローラの発熱源による熱とによって、迅速にトナーを溶融し定着させるのに適した温度に加熱され、一方、印刷媒体の第2面に対する定着処理のときは、ベルトの温度が所定の温度値を超えて上昇していった場合に、加圧ローラの温度が所定の温度に低下するまでの間、ベルトを介して定着ローラと加圧ローラとが接する部分(ニップ部)へ向けての印刷媒体の搬送動作が停止されるので、ベルトを介して定着ローラと加圧ローラとが接している部分は、発熱ローラにより加熱されるベルトによる熱と加圧ローラの発熱源による熱とによって、トナーを溶融し定着させるのに適した温度に加熱されるので、ウォーミングアップ時間の短縮化を図ることができ、しかも、熱の供給過剰つまりトナーの過剰溶融(ホットオフセット)を防止し、安定した画質を維持することができるという作用を有する。
本発明の請求項8に記載の発明は、請求項7記載の発明において、加圧ローラの温度を所定の温度まで低下させるために、当該加圧ローラを定着ローラとの圧接状態を開放し、当該加圧ローラを空転させる定着装置であり、加圧ローラの温度を急激に低下させることなく徐々に低下させことができるという作用を有する。
本発明の請求項9に記載の発明は、請求項1〜8の何れか一項に記載の発明において、加圧ローラの発熱源の定格電力は、発熱ローラの発熱源の定格電力よりも大きい値に設定されている定着装置であり、ウォーミングアップ時などにおいて、加圧ローラの温度を、発熱ローラの発熱源により加熱されるベルトの温度よりも高くすることができるという作用を有する。
以下、本発明を実施するための最良の形態を、図面を参照しつつさらに具体的に説明する。ここで、添付図面において同一の部材には同一の符号を付しており、また、重複した説明は省略されている。なお、ここでの説明は本発明が実施される最良の形態であることから、本発明は当該形態に限定されるものではない。
(実施の形態1)
図1は本発明の実施の形態1における定着装置の構成を示す構成図、図2は図1に示した定着装置の温度制御を説明する図である。
図1に示すように、定着装置は、第1の発熱体としての発熱ローラ100と、発熱ローラ100と平行に対向して配置される定着ローラ200と、発熱ローラ100と定着ローラ200とに移動可能に張架され、発熱ローラ100から発熱する熱により加熱される無端状態のベルト(以下、「無端ベルト」という。)300と、定着ローラ200と平行であって無端ベルト300を介して定着ローラ200のみと圧接する第2の発熱体としての加圧ローラ400と、無端ベルト300つまり発熱ローラ100および加圧ローラ400の温度制御を行う制御部500とを備えている。
この実施の形態1の定着装置は、画像形成装置たとえば図5に示した印刷装置(カラープリンタ)の定着装置17として使用されるものである。
さて、発熱ローラ100は、内部に例えばハロゲンランプなどの熱源(発熱源)110が配設されている。
定着ローラ200は、芯金(金属管)210の表面に弾性層220が形成されており、この弾性層220は、例えば表面が低硬度(JISA30度)の弾力性を有する発砲体であるシリコーンゴムで形成されている。
無端ベルト300は、耐熱性を有する材料例えばポリイミド樹脂で形成されており、このポリイミド樹脂の表面に、離型性を付与するために例えばシリコーンゴムを被覆した構成になっている。
加圧ローラ400は、芯金(金属管)410の表面に被覆層420が形成されているとともに、芯金410の内側に例えばハロゲンランプなどの熱源(発熱源)430が配設されている。芯金210の厚みは1.0mm以下であり、被覆層420の厚みは1.0mm以下である。この被覆層420は、例えば硬度JISA65度のシリコーンゴムによって形成されている。
なお、加圧ローラ400の熱源(発熱源)430の定格電力は、発熱ローラ100の熱源(発熱源)110の定格電力よりも大きい値に設定されている。また、上述したように加圧ローラ400の硬度(見掛け硬度)は、定着ローラ200の硬度(見掛け硬度)よりも高く設定されている。
発熱ローラ100は、図示しない装置本体の駆動源によって回転駆動され、定着ローラ200は、無端ベルト300を介して発熱ローラ100の回転に伴って回転する。加圧ローラ400は、無端ベルト300を介して定着ローラ200の回転に伴って回転する。ちなみに、無端ベルト300は図1中矢印Aの方向に移動(回転)する。
無端ベルト300の発熱ローラ100との接触部を通過した部分には、無端ベルト300の裏面近傍に(あるいは無端ベルト300の裏面に接触するように)サーミスタなどの温度センサ310が設けられている。
また、加圧ローラ400における無端ベルト300を介して定着ローラ200と接する部分(ニップ部)であって、例えば記録媒体600が進入する側の近傍に、サーミスタなどの温度センサ440が設けられている。
制御部500は、無端ベルト300の裏面近傍に配設された温度センサ310によって検出された温度検出結果に基づいて、発熱ローラ100に設けられている熱源110を温度制御することにより無端ベルト300の表面(裏面)の温度を制御する。
また、制御部500は、加圧ローラ400のニップ部近傍に配設された温度センサ440によって検出された温度検出結果に基づいて、加圧ローラ400に設けられている熱源430を温度制御することにより加圧ローラ400の表面の温度を制御する。
このような定着装置においては、記録媒体600は、未定着のトナー(トナー画像)610が転写されている面(一方の面)が無端ベルト300を介して定着ローラ200の弾性層220と接し、他方の面が加圧ローラ400の被覆層420と接するように、無端ベルト300を介して定着ローラ200と加圧ローラ400とが接する部分(ニップ部)に向けて搬送(図1中矢印Bの方向に搬送)されるようになっている。
制御部500は、本定着装置のウォーミングアップのときは、加圧ローラ400の表面の温度が無端ベルト300の表面の温度よりも高い温度値になるように、発熱ローラ100の熱源110および加圧ローラ400の熱源430それぞれを制御する。このようにして温度制御される無端ベルト300の表面および加圧ローラ400の表面の温度と時間との関係(温度特性)を図2に示す。
図2において、縦軸上の温度T1は加圧ローラ400の表面の設定温度を示し、温度T2はウォーミングアップ時間短縮時の無端ベルト300の表面の設定温度を示し、温度T3は無端ベルト300の表面の設定温度を示し、温度T4はウォーミングアップ時間短縮時の加圧ローラ400の表面の設定温度を示している。これらの設定温度は、T1<T2<T3<T4の関係が成立するように設定される。また、T100は無端ベルト300の表面の温度(以下、「無端ベルト300の表面温度」という。)を示し、T200は加圧ローラ400の表面の温度(以下、「加圧ローラ400の表面温度」という。)を示している。
制御部500は、図2に示すように、発熱ローラ100の熱源110および加圧ローラ400の熱源430に対し通電が開始された時点(電源投入された時点)t0から所定の時間が経過した時点t1の期間で、無端ベルト300の表面温度T100が設定温度T2に達し、また、加圧ローラ400の表面温度T200が設定温度T4(>T2)に達するように、各熱源を温度制御する。
加圧ローラ400の表面は、無端ベルト300の表面よりも先行して加熱されるので、無端ベルト300の表面温度T100が設定温度T3に達していない場合であっても、上記ニップ部は、時点t1では、無端ベルト300の表面温度T100の熱と、加圧ローラ400の表面温度T200の熱とによって、記録媒体600に転写されている未定着のトナー610を溶融し定着させるのに適した温度に加熱される。
すなわち、この実施の形態1では、時点t0から時点t1までの時間がウォーミングアップ時間ということになる。ちなみに、加圧ローラ400に熱源430を設けない場合、つまり、発熱ローラ100のみに熱源110を設けるようにした場合(従来の定着装置の場合)は、時点t0から時点t2までの時間がウォーミングアップ時間である。
そして、ウォーミングアップ時間に達した時点t1以降において、未定着のトナー(トナー画像)610が転写されている記録媒体600が、上記ニップ部に到達するように搬送され、該ニップ部を通過することにより、未定着のトナー610が溶融され記録媒体600に定着される。
なお、上記実施の形態1では、第1の発熱体としての発熱ローラ100は、内部に熱源(ハロゲンランプ)110を配設するようにしたが、本発明はこれに限定されることなく、次のようにしてもよい。
この場合の定着装置は、図1に示す定着装置の構成において、熱源110を削除し、発熱ローラ100の外側に励磁コイル(電磁誘導体)を配設した構成とする。そして、その励磁コイルによって発熱ローラ100の一部を励磁することにより、発熱ローラ100を加熱するようにする。
以上説明したように、本実施の形態1によれば、上記ニップ部は、発熱ローラ100により加熱される無端ベルト300による熱と加圧ローラ400の熱源430による熱とによって、迅速に、トナーを溶融し定着させるのに適した温度に加熱されるので、ウォーミングアップ時間の短縮化を図ることができる。
また、無端ベルト300の表面は、発熱ローラ100により加熱される熱に加えて、加圧ローラ400の熱源430による熱によって加熱されることになり、これにより、上記ニップ部は、発熱ローラ100により加熱される無端ベルト300による熱と加圧ローラ400の熱源430による熱とによって、迅速にトナーを溶融し定着させるのに適した温度に加熱されるので、弾性層を有する定着ローラの場合であっても、ウォーミングアップ時間の短縮化を図ることができる。
さらに、加圧ローラ400の表面は、無端ベルト300の表面よりも先行して加熱されるので、無端ベルト300の表面の温度がトナーを溶融し定着させるのに適した温度に達していない場合であっても、上記ニップ部は、発熱ローラ100により加熱される無端ベルト300による熱と加圧ローラ400の熱源430による熱とによって、迅速にトナーを溶融し定着させるのに適した温度に加熱されることになるので、ウォーミングアップ時間の短縮化を図ることができる。
さらに、ウォーミングアップ時間を短縮することができるので、経時変化による定着装置の状態の変化を抑制することができることとなり、そのため、定着器(定着装置)の状態変化による用紙光沢の変化や透過率の変化が抑制され、用紙(記録媒体)の定着性の安定化を図ることができる。
(実施の形態2)
図3は本発明の実施の形態2における定着装置の温度制御を説明する図である。
この実施の形態2の定着装置は、図1に示した実施の形態1の定着装置の場合と同様の構成になっているので、ここではその説明は省略する。図3は、図2に示した温度と時間との関係を示した特性(温度特性)と同一の内容の特性を示したものである。
次に、実施の形態2の定着装置の定着処理について、図1および図3を参照して説明する。
制御部500は、図3に示すように、時点t0から、加圧ローラ400の表面温度T200が設定温度T4に達する(超える)時点t1までの時間Aにおいては、加圧ローラ400の表面温度T200が、無端ベルト300の表面温度T100の上昇とともに上昇するように、加圧ローラ400の熱源430を温度制御する。
また、制御部500は、上記加圧ローラ400の表面温度T200が設定温度T4に達した時点t1から、上記無端ベルト300の表面温度T100が設定温度T3に達する時点t2までの時間Bにおいては、上記加圧ローラ400の表面温度T200が、上記無端ベルト300の表面温度T100の上昇とともに所定の割合で加圧ローラ400の設定温度T1まで低下するように、加圧ローラ400の熱源430を温度制御する。
さらに、制御部500は、上記無端ベルト300の表面温度T100が設定温度T3に達した時点t2以降は、上記加圧ローラ400の表面温度T200が設定温度T1に維持されるように、加圧ローラ400の熱源430を温度制御する。
上述したように、この実施の形態2では、無端ベルト300の表面温度T100の温度上昇に応じて、加圧ローラ400の熱源430に対する温度制御に関し、設定温度T4または設定温度T1が適用される。
また、無端ベルト300の表面温度T100が設定温度T2を超えて上昇していった場合(時点t1以降)には、加圧ローラ400の表面温度T200は、設定温度T1に達するように除々に低下するように温度制御される。
さらに、加圧ローラ400の表面温度は、常時、無端ベルト300の表面温度よりも高く設定されるのではなく、ウォーミングアップ時や厚紙印刷などの場合に、安定した定着温度に達するように、一時的に無端ベルト300の表面温度よりも高くなるように設定される。
以上説明したように、実施の形態2によれば、加圧ローラ400の表面温度T200は、固定ではなく、複数の設定温度T1、T4のうち所定の設定温度に達するように温度制御され、しかも、無端ベルト300の表面温度T100が設定温度(所定の温度値)T2を超えて上昇していった場合には、加圧ローラ400の表面温度T200は、設定温度T4から当該設定温度T4よりも低い設定温度T1に達するように、徐々に低下するよう温度制御される。
これにより、上記ニップ部は、発熱ローラ100により加熱される無端ベルト300による熱と加圧ローラ400の熱源430による熱とによって、迅速にトナーを溶融し定着させるのに適した温度に加熱されるので、ウォーミングアップ時間の短縮化を図ることができ、しかもウォーミングアップ時間の短縮に伴い用紙の光沢の変化や透過率の変化が抑制され、用紙(記録媒体)の定着性の安定化を図ることができる。
また、無端ベルト300の表面温度T100が設定温度T2を超えて上昇していった場合には、加圧ローラ400の表面温度T200が所定の割合で、設定温度T1まで低下するので、上記ニップ部は、発熱ローラ100により加熱される無端ベルト300による熱に加えて、加圧ローラ400の熱源430による熱を利用して、未定着のトナーを溶融しつつ、熱の供給過剰つまりトナーの過剰溶融(ホットオフセット)を防止して、印刷媒体へのトナーの定着を行うことができ、安定した画質を維持することができる。
(実施の形態3)
図4は本発明の実施の形態3における定着装置の温度制御を説明する図である。
この実施の形態3の定着装置は、図1に示した実施の形態1の定着装置の場合と同様の構成になっているので、ここではその説明は省略する。
次に、実施の形態3の定着装置の定着処理について、図1および図4を参照して説明する。
この実施の形態3の定着装置では、上述した実施の形態2の場合と同様に、制御部500は、図4に示すように、時点t0から、加圧ローラ400の設定温度(所定の温度)T1を超えた任意の温度(たとえば図3に示した加圧ローラ400の設定温度T4に相当する温度)に達する時点t1までの時間においては、加圧ローラ400の表面温度T210が、無端ベルト300の表面温度T110の上昇とともに上昇するように、加圧ローラ400の熱源430を温度制御する。
また、制御部500は、上記時点t1から、上記無端ベルト300の表面温度T110が設定温度T3に達する時点t2までの時間においては、上記加圧ローラ400の表面温度T210が、上記無端ベルト300の表面温度T110の上昇とともに所定の割合で上記設定温度T1まで低下するように、加圧ローラ400の熱源430を温度制御する。
このように温度制御される定着装置においては、時点t0から時点t1までの時間はウォーミングアップ時間なので定着処理は行われず、時点t1に達したときに、無端ベルト300を介して定着ローラ200と加圧ローラ400とが接する部分(ニップ部)に、未定着のトナー(トナー画像)610が転写されている記録媒体600が到達するようにすることが可能となる。
そして、制御部500は、加圧ローラ400の表面温度T210が加圧ローラ400の設定温度(所定の温度)T1を超えている場合(時点t1から時点t2の期間の場合)に、両面印刷を行うときは、第1面目に対する印刷および定着が終了した印刷媒体の第2面目に対する定着処理に関し、加圧ローラ400の表面温度T210が設定温度T1に低下するまでの間、上記ニップ部へ向けての印刷媒体の搬送動作を停止させる。これは、印刷媒体を搬送する搬送系の図示しない駆動手段に対し、印刷媒体の搬送動作を停止させる命令を与えることで実現できる。
また、制御部500は、加圧ローラ400の表面温度T210を設定温度(所定の温度)T1まで低下させるために、加圧ローラ400を、無端ベルト300を介して圧接されている定着ローラ200との圧接状態を開放させた後、この加圧ローラ400を空転させるよう、図示しない駆動手段を制御する。
そして、加圧ローラ400の表面温度T210が設定温度(所定の温度)T1に達した時点t2以降において、第2面目に未定着のトナーが転写されている記録媒体600が上記ニップ部に到達し、当該ニップ部を通過することにより、前記トナーは溶融して記録媒体600に定着されることになる。
以上説明したように、実施の形態3によれば、記録媒体600の第1面目に対する定着処理のときには、無端ベルト300の表面温度T110がトナーを溶融し定着するのに適した温度(設定温度T3)に達していない場合であっても、上記ニップ部は、発熱ローラ100により加熱される無端ベルト300による熱と加圧ローラ400の熱源430による熱とによって、迅速にトナーを溶融し定着させるのに適した温度に加熱されるので、ウォーミングアップ時間の短縮化を図ることができ、しかもウォーミングアップ時間の短縮に伴い用紙の光沢の変化や透過率の変化が抑制され、用紙(記録媒体)の定着性の安定化を図ることができる。
一方、加圧ローラ400の表面温度T210が加圧ローラ400の設定温度(所定の温度)T1を超えている場合に、記録媒体600の第2面目に対する定着処理に関し、加圧ローラ400の表面温度T210が設定温度T1に低下するまでの間、上記ニップ部へ向けての印刷媒体の搬送動作を停止されるので、当該ニップ部は、発熱ローラ100により加熱される無端ベルト300による熱と加圧ローラ400の熱源430による熱とによって、トナーを溶融し定着させるのに適した温度に加熱されるので、熱の供給過剰つまりトナーの溶融過剰(ホットオフセット)を防止し、安定した画質を維持することができる。
本発明は、第1の発熱体としての発熱ローラと、これに対向する定着ローラと、発熱ローラと定着ローラとに張架されるベルトと、第2の発熱体としての加圧ローラと、を有し、未定着のトナーが転写されている記録媒体を、ベルトを介して定着ローラと加圧ローラとが接する部分に通過させることにより、当該トナーを、発熱ローラにより加熱されるベルトによる熱に加えて加圧ローラからの熱と圧力とにより溶融して記録媒体に定着させることで、ウォーミングアップ時間の短縮化を図るとともに、定着装置の状態変化による用紙光沢の変化や透過率などの用紙の定着性の安定化を図ることができる定着装置であり、プリンタ、複写機、ファクシミリなど電子写真方式の画像形成装置に用いられる定着装置に広く適用することができる。
本発明の実施の形態1における定着装置の構成を示す構成図 図1に示した定着装置の温度制御を説明する図 本発明の実施の形態2における定着装置の温度制御を説明する図 本発明の実施の形態3における定着装置の温度制御を説明する図 従来の画像形成装置の概略構成を示す構成図 従来の定着装置(ローラ方式)の概略構成を示す構成図 従来の定着装置(ベルト方式)の概略構成を示す構成図 従来の定着装置(ベルト方式)の他の例を示す構成図
符号の説明
11 帯電装置
12 露光装置
13 現像装置
14−1 1次転写ローラ
14−2 2次転写ローラ
15−1 OPCクリーニング装置
15−2 中間転写ベルトクリーニング装置
16 除電装置
17 定着装置
100 発熱ローラ
110 熱源
200 定着ローラ
210 芯金(金属管)
220 弾性層
300 無端ベルト
310 温度センサ
400 加圧ローラ
410 芯金(金属管)
420 被覆層
430 熱源
440 温度センサ
500 制御部
T1 加圧ローラの設定温度
T2 ウォーミングアップ時間短縮時の無端ベルトの設定温度
T3 無端ベルトの設定温度
T4 ウォーミングアップ時間短縮時の加圧ローラの設定温度
T100,T110 無端ベルトの表面温度
T200,T210 加圧ローラの表面温度

Claims (9)

  1. 第1の発熱体としての発熱ローラと、
    前記発熱ローラと平行に対向して配置される定着ローラと、
    前記発熱ローラと前記定着ローラとに移動可能に張架され、前記発熱ローラから発熱する熱により加熱される無端状態のベルトと、
    前記定着ローラと平行であって前記ベルトを介して前記定着ローラのみと圧接する第2の発熱体としての加圧ローラと、を有し、
    未定着のトナー画像が転写されている記録媒体を、前記ベルトを介して前記定着ローラと前記加圧ローラとが接する部分に通過させることにより、当該トナー画像を前記記録媒体に定着させることを特徴とする定着装置。
  2. 前記定着ローラは、前記ベルトを介して前記記録媒体の一方の面と接する弾性層が形成され、前記加圧ローラは、前記記録媒体の他方の面と接する被覆層が形成されていることを特徴とする請求項1記載の定着装置。
  3. 前記加圧ローラの温度は、前記ベルトの温度よりも高い温度値に設定されることを特徴とする請求項1または2記載の定着装置。
  4. 前記加圧ローラの硬度は、前記定着ローラの硬度よりも高く設定されていることを特徴とする請求項1〜3の何れか一項に記載の定着装置。
  5. 前記加圧ローラの温度は、前記ベルトの温度の上昇に応じて、温度値が異なる複数の設定温度のうち所定の設定温度に達するように設定されることを特徴とする請求項1〜4の何れか一項に記載の定着装置。
  6. 前記加圧ローラの温度は、安定した定着温度に達するように、所定の期間のみ前記ベルトの温度よりも高く設定されることを特徴とする請求項5記載の定着装置。
  7. 前記加圧ローラの温度が前記所定の温度を超えている場合に、両面印刷を行うときは、第1面目に対する印刷および定着が終了した印刷媒体の第2面目に対する定着処理に関し、前記加圧ローラの温度が前記所定の温度に低下するまでの間、前記ベルトを介して前記定着ローラと前記加圧ローラとが接する部分へ向けての前記印刷媒体の搬送動作を停止させることを特徴とする請求項5または6記載の定着装置。
  8. 前記加圧ローラの温度を前記所定の温度まで低下させるために、当該加圧ローラを前記定着ローラとの圧接状態を開放し、当該加圧ローラを空転させることを特徴とする請求項7記載の定着装置。
  9. 前記加圧ローラの発熱源の定格電力は、前記発熱ローラの発熱源の定格電力よりも大きい値に設定されていることを特徴とする請求項1〜8の何れか一項に記載の定着装置。
JP2004363882A 2004-12-16 2004-12-16 定着装置 Pending JP2006171368A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004363882A JP2006171368A (ja) 2004-12-16 2004-12-16 定着装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004363882A JP2006171368A (ja) 2004-12-16 2004-12-16 定着装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2006171368A true JP2006171368A (ja) 2006-06-29

Family

ID=36672204

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004363882A Pending JP2006171368A (ja) 2004-12-16 2004-12-16 定着装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2006171368A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8023876B2 (en) 2007-09-11 2011-09-20 Kabushiki Kaisha Toshiba Fixing device and image forming apparatus

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8023876B2 (en) 2007-09-11 2011-09-20 Kabushiki Kaisha Toshiba Fixing device and image forming apparatus

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6151462A (en) Heat fixing apparatus wherein influence of temperature rise in sheet non-passing area is prevented
JP4250293B2 (ja) 定着装置
JP3780081B2 (ja) 画像形成装置
JP3478697B2 (ja) 加熱定着装置
JP2007101861A (ja) 定着装置
JP2002328558A (ja) 外部ヒータを含む定着システム
JP2007057672A (ja) 像加熱装置および画像形成装置
JP2007328158A (ja) 像加熱装置及びその装置に用いられる加熱体
JP4902259B2 (ja) 画像形成装置
JP4817525B2 (ja) 画像形成装置
JP2009265387A (ja) 定着装置
JP5455493B2 (ja) 画像形成装置
JP3848001B2 (ja) 加熱定着装置および画像形成装置
JP5404150B2 (ja) 画像形成装置
JP2010164860A (ja) 画像形成装置
JP2006171368A (ja) 定着装置
JP2006154061A (ja) 像加熱装置および画像形成装置
JP2019144451A (ja) 画像形成装置
JP2014109600A (ja) 定着装置、及びそれを用いた画像形成装置
JP2009075411A (ja) 画像形成装置
JP2006011256A (ja) 定着装置
JP2006126409A (ja) 定着装置
JP2000162906A (ja) 加熱装置および画像形成装置
JP5799644B2 (ja) 定着装置及びそれを備えた画像形成装置
JP2011033848A (ja) 像加熱装置