JP2014080079A - 作業車両の四輪駆動走行装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 低速走行旋回時に前輪と後輪の速度差を吸収し、旋回半径を可及的に小径化する特にスピードスプレーヤ等の作業車両に最適な四輪駆動走行装置を提供する。
【解決手段】 リアドライブシャフト部7の、前端部7f側,中間部7m又は後端部7r側に遊星歯車機構8を介在させ、エンジン部3の回転出力を、遊星歯車機構8の太陽歯車8s(又は遊星歯車8a…)に伝達可能に結合し、かつ遊星歯車機構8の遊星歯車8a…(又は太陽歯車8s)の回転出力を後輪6p,6q側へ伝達可能に結合するとともに、遊星歯車機構8における内歯車8iの外周面8ifに歯を設けることによりウォームホイール8wとして構成し、このウォームホイール8wに噛合するウォームギア9及びこのウォームギア9を回転させる回転駆動部10を有する速度可変機構Xvと、ハンドル11の操舵角Qsに対応して回転駆動部10を駆動制御する駆動制御部12とを備える。
【選択図】 図1

Description

本発明は、圃場等で薬液散布を行うスピードスプレーヤ等に用いて好適な作業車両の四輪駆動走行装置に関する。
一般に、果樹園等の圃場で薬液(農薬)散布を行うスピードスプレーヤは知られている。この種のスピードスプレーヤは圃場内の不整地面上を走行するため、通常、四輪駆動方式を採用している。
従来、このような四輪駆動方式による走行装置を搭載したスピードスプレーヤとしては、特許文献1で開示される薬液散布車(スピードスプレーヤ)が知られており、同文献1には、内燃エンジンの回転が伝達されるPTO用トランスミッション及び走行用トランスミッションを備えるとともに、この走行用トランスミッションから前方に突出したフロント側出力軸の回転が、フロントドライブシャフト、フロントデファレンシャルギア、左右のフロントドライブアクスルを介して左右の前輪に伝達されるとともに、走行用トランスミッションから後方に突出したリア側出力軸の回転が、リアドライブシャフト、リアデファレンシャルギア、左右のリアドライブアクスルを介して左右の後輪に伝達される前後輪駆動式を用いた四輪駆動走行装置が開示されている。
特開2000−051754号公報
しかし、上述したスピードスプレーヤに搭載される従来の四輪駆動走行装置は、次のような問題点があった。
即ち、前輪操舵によりスピードスプレーヤを旋回させる場合、内側の車輪と外側の車輪間で速度差が生じるため、通常、特許文献1に示すように、フロントデファレンシャルギア及びリアデファレンシャルギアを介在させて速度差を吸収している。一方、前輪と後輪間でも速度差が生じるが、旋回半径が比較的大きい場合にはさほど問題にならない。なお、圃場において旋回半径が小さい場合、前後輪間の速度差が大きくなるが、車輪に生じるスリップは地面間で吸収される。したがって、この種のスピードスプレーヤでは前後輪間の速度差を吸収する速度差吸収手段は搭載していない。
ところで、旋回半径を可及的に小さくしてより小回りのきくスピードスプレーヤを実現する場合、前後輪間の速度差が無視できなくなるため、速度差を吸収する速度差吸収手段が必要となる。この場合、各後輪に対して独立して制動を行う片ブレーキ手段或いは前輪の回転速度を上げる倍速ターン手法等により実現可能となるが、前者は、左右に独立したブレーキング機構が必要になるため、構造が煩雑化し、かつ運転中の操作が複雑になる難点があるとともに、後者は、旋回時に急速に速度が上がるため、車体が不安定になり、かつ薬液散布にムラを生じる難点があるなど、必ずしもスピードスプレーヤ等の作業車両に適した速度差吸収手段と言えるものではない。
本発明は、このような背景技術に存在する課題を解決した作業車両の四輪駆動走行装置の提供を目的とするものである。
本発明は、上述した課題を解決するため、少なくとも車体2の前後方向Dsに沿って配することによりエンジン部3の回転出力を前輪4p,4q側へ伝達するフロントドライブシャフト部5と車体2の前後方向Dsに沿って配することにより回転出力を後輪6p,6q側へ伝達するリアドライブシャフト部7を備える作業車両Mの四輪駆動走行装置1を構成するに際して、リアドライブシャフト部7の、前端部7f側,中間部7m又は後端部7r側に遊星歯車機構8を介在させ、エンジン部3の回転出力を、遊星歯車機構8の太陽歯車8s(又は遊星歯車8a…)に伝達可能に結合し、かつ遊星歯車機構8の遊星歯車8a…(又は太陽歯車8s)の回転出力を後輪6p,6q側へ伝達可能に結合するとともに、遊星歯車機構8における内歯車8iの外周面8ifに歯Gn…を設けることによりウォームホイール8wとして構成し、このウォームホイール8wに噛合するウォームギア9及びこのウォームギア9を回転させる回転駆動部10を有する速度可変機構Xvと、ハンドル11の操舵角Qsに対応して回転駆動部10を駆動制御する駆動制御部12とを備えてなることを特徴とする。
この場合、発明の好適な態様により、回転駆動部10には、駆動源として電動モータ15を用いることができる。また、駆動制御部12には、操舵角検出部16から検出される操舵角Qsの大きさに対応して回転駆動部10を駆動制御し、後輪6p,6qの回転速度を前輪4p,4qの回転速度に対して相対的に低下させる後輪速度制御機能Fcを設けることができる。この際、後輪速度制御機能Fcには、作業車両Mの走行速度に基づく規制条件を設けることができる。なお、作業車両Mには、薬液散布を行うスピードスプレーヤMsを適用することが望ましい。
このような構成を有する本発明に係る作業車両Mの四輪駆動走行装置1によれば、次のような顕著な効果を奏する。
(1) 従来の速度差吸収手段における難点、即ち、左右に独立したブレーキング機構が必要になり、構造が煩雑化し、かつ運転中の操作が複雑になる難点、或いは旋回時に急速に速度が上がり、車体が不安定になり、かつ薬液散布にムラを生じる難点を解消できる。これにより、低速走行時に旋回半径を可及的に小さくする必要がある作業車両Mに適した四輪駆動走行装置1を提供することができ、特に、スピードスプレーヤMs用の四輪駆動走行装置1として最適となる。
(2) 好適な態様により、回転駆動部10の駆動源として電動モータ15を用いれば、電気的な制御系と組合わせることにより、旋回時における前輪4p,4qと後輪6p,6qの速度差を吸収するための高精度の制御系を容易に構築することができる。
(3) 好適な態様により、駆動制御部12に、操舵角検出部16から検出される操舵角Qsの大きさに対応して回転駆動部10を駆動制御し、後輪6p,6qの回転速度を前輪4p,4qの回転速度に対して相対的に低下させる後輪速度制御機能Fcを設ければ、ハンドル11の操舵角Qsに対応した回転駆動部10に対する的確な制御を正確かつ確実に行うことができる。
(4) 好適な態様により、後輪速度制御機能Fcに、作業車両Mの走行速度に基づく規制条件を設ければ、例えば、作業車両Mの走行速度が予め設定した設定速度Vs以下になったときのみ後輪速度制御機能Fcを有効にし、かつ設定速度Vsを超えたときは後輪速度制御機能Fcを無効にできるため、一般道路を走行するなどの通常走行時における後輪速度制御機能Fcを無効にして通常走行時の走行安定性を高めることができる。
本発明の好適実施形態に係る四輪駆動走行装置の全体構成図、 同四輪駆動走行装置の遊星歯車機構を含む要部の一部断面側面図、 同四輪駆動走行装置の遊星歯車機構を含む要部の模式的構成図、 同四輪駆動走行装置のハンドルの操舵角に対する電動モータ回転速度の変換特性図、 同四輪駆動走行装置を備えるスピードスプレーヤの右側面全体構成図、
次に、本発明に係る好適実施形態を挙げ、図面に基づき詳細に説明する。
まず、本発明の理解を容易にするため、本実施形態に係る四輪駆動走行装置1を備えるスピードスプレーヤMsの概略構成について、図5を参照して説明する。
作業車両MであるスピードスプレーヤMsにおいて、40はシャーシであり、このシャーシ40の前側に左右一対の前輪4p,4qを備えるとともに、後側に左右一対の後輪6p,6qを備えることにより搭載するエンジン部3(図2)により自走する。この前輪4p,4q及び後輪6p,6qは、本実施形態に係る四輪駆動走行装置1の一部を構成する。また、シャーシ40上の車体(ボディ)2には、前部に運転席44を備えるとともに、運転席44の前方にはダッシュボード44dを備える。さらに、車体2の前端となるフロントパネル45には、ヘッドライト等の灯火器やバックミラー等の必要な車両設備を備える。他方、運転席44の後方には、薬液タンク46及びエンジンルーム等の機械室を搭載するとともに、この後方には薬液噴霧機構48を備える。
薬液噴霧機構48は、風洞51に覆われた送風機を有する送風部53を備え、この送風部53と薬液タンク46の間には噴射空間Sを設ける。また、噴射空間Sには、整流筒54及びこの整流筒54に沿って配した多数の噴射ノズルN…を配設する。これにより、各噴射ノズルN…から噴射される薬液は、送風部53からの送風によって噴射空間Sから放射方向の所定範囲に噴霧される。47は噴霧遮断装置であり、特定の方向に対する薬液の噴霧を遮断可能な開閉式の遮断カバー47cを備える。
次に、本実施形態に係る四輪駆動走行装置1の構成について、図1〜図4を参照して具体的に説明する。
図1は、四輪駆動走行装置1の全体構成を示す。図1中、4p,4qは前述した左右一対の前輪を示すとともに、6p,6qは前述した左右一対の後輪を示す。また、四輪駆動走行装置1は、車体2の前後方向Dsに沿って配したフロントドライブシャフト部5を備え、このフロントドライブシャフト部5はエンジン部3の回転出力を前輪4p,4q側へ伝達する機能を有している。この場合、エンジン部3には、本来のエンジンに加えてトランスミッション等も含まれており、図2に示すように、エンジン部3の出力軸3eからの回転出力は伝達ギア21を介して被伝達ギア22に伝達される。
一方、被伝達ギア22の中央前面には前方に突出する結合フランジ22fcを一体形成し、この結合フランジ22fcに、フロントドライブシャフト部5における後端フランジ5cを結合するとともに、このフロントドライブシャフト部5の前端は、フロントデファレンシャルギア23、パイプ状のアクスルカバー24p,24qにより覆われた左右のフロントドライブアクスルを介して前輪4p,4qに接続する。
また、車体2の前後方向Dsに沿って配したリアドライブシャフト部7を備え、このリアドライブシャフト部7はエンジン部3の回転出力を後輪6p,6q側へ伝達する機能を有している。さらに、被伝達ギア22の後方に配することにより当該被伝達ギア22の回転が伝達される結合フランジ22rcを有し、この結合フランジ22rcに、リアドライブシャフト部7における前端フランジ7cを結合するとともに、このリアドライブシャフト部7の後端は、リアデファレンシャルギア25、パイプ状のアクスルカバー26p,26qにより覆われた左右のリアドライブアクスルを介して後輪6p,6qに接続する。以上が四輪駆動走行装置1に含まれる基本構成部分を示している。なお、図1中、符号27f,27fはフロントドライブシャフト部5に備える前後一対のフロントユニバーサルジョイント、27r,27rはリアドライブシャフト部7に備える前後一対のリアユニバーサルジョイントをそれぞれ示す。
他方、四輪駆動走行装置1は、リアドライブシャフト部7の前端部7f側に介在させた本発明の要部を構成する遊星歯車機構8を備える。例示の場合、遊星歯車機構8は、被伝達ギア22の後端と結合フランジ22rc間に介在させている。例示の遊星歯車機構8は、図2及び図3に示すように、中心に配した太陽歯車8sと、この太陽歯車8sに噛合し、かつ当該太陽歯車8sの周縁に沿って等間隔に配した四つの遊星歯車8a,8b,8c,8dと、この遊星歯車8a,8b…に対して同時に噛合して遊星歯車8a,8b…の全体を覆う内歯車8iを備える。この場合、各遊星歯車8a,8b,8c,8dは、前支持板28fと後支持板28rにより挟まれ、各支持板28fと28rにより回動自在に支持される。また、後支持板28rの中央には、前述した結合フランジ22rcの前端を一体形成する。そして、結合フランジ22rcの後端側を、後方に突出させることによりリアドライブシャフト部7の前端フランジ7cに結合する。他方、太陽歯車8sの前面中央には連結シャフト29の後端を一体に固定するとともに、連結シャフト29の前端側は前方へ突出させて被伝達ギア22の後面中央に結合する。
したがって、前支持板28fの中央位置には連結シャフト29が挿通する挿通孔を形成する。また、内歯車8iの前側には開口を覆う端面板8isを一体に備えるため、この端面板8isの中央にも連結シャフト29が挿通する挿通孔を形成する。これにより、エンジン部3の回転出力は、遊星歯車機構8における太陽歯車8sに伝達されるとともに、遊星歯車機構8の遊星歯車8a,8b,8c,8dの回転出力(旋回出力)は後輪6p,6q側に伝達される。
さらに、内歯車8iは、外周面8ifに歯Gn…を形成することによりウォームホイール8wとして構成する。また、速度可変機構Xvを備える。この速度可変機構Xvは、ウォームホイール8wに噛合するウォームギア9と、このウォームギア9を回転させる回転駆動部10を備える。この場合、回転駆動部10の駆動源には電動モータ15を用いる。回転駆動部10の駆動源として、このような電動モータ15を用いれば、電気的な制御系と組合わせることにより、旋回時における前輪4p,4qと後輪6p,6qの速度差を吸収するための高精度の制御系を容易に構築できる利点がある。
一方、図1に示すように、ハンドル(ステアリングホイール)11の操舵角Qsに対応して回転駆動部10を制御する駆動制御部12を備える。駆動制御部12には車載コントローラ31を用いることができる。車載コントローラ31は、コンピュータ機能を備えており、格納する制御プログラムにより所定のアルゴリズムに従った後輪速度制御機能Fc、即ち、操舵角検出部16から検出される操舵角Qsの大きさに対応して回転駆動部10(電動モータ15)を駆動制御し、後輪6p,6qの回転速度を前輪4p,4qの回転速度に対して相対的に低下させる後輪速度制御機能Fcを備える。このような後輪速度制御機能Fcを設けることにより、ハンドル11の操舵角Qsに対応した回転駆動部10に対する的確な制御を正確かつ確実に行うことができる。
この場合、操舵角検出部16は、図1に示すように、フロントドライブアクスルのステアリング機構部、例えば、タイロッド11tに付設して当該タイロッド11tの移動量から操舵角Qsを検出する機能を備える。したがって、操舵角Qsの大きさは操舵角検出部16により検出され、操舵角Qsに比例した大きさの検出信号(電気信号)Sqが車載コントローラ31に付与される。
また、回転駆動部10を駆動制御することにより内歯車8iを正逆方向に回転させることができるため、回転駆動部10の制御により前輪4p,4qの回転速度に対する後輪6p,6qの相対的な回転速度を変更することができる。本発明では、リアドライブシャフト部7に対して遊星歯車機構8を介在させたため、内歯車8iを停止させた状態に対して内歯車8iを正逆方向に回転させることにより、前輪4p,4qの回転速度に対して後輪6p,6qの相対的な回転速度を速くしたり遅くする(低下させる)ことができる。
したがって、駆動制御部12による後輪速度制御機能Fcは、図4に示すような変換特性Paに従った制御を行う機能を有する。即ち、ハンドル11の操舵角Qsが大きくなるに従って、後輪6p,6qの回転速度を低下させる機能を有する。なお、図4に示す変換特性Paは原理的な基本特性であり、実際の変換特性Paは、実験或いは計算等により得ることができる。また、変換特性Paを利用するに際しては、変換用データテーブルとして設定し、操舵角Qsの大きさに対応した電動モータ回転速度に係わる変換データCcを得ることにより、この変換データCcに対応する駆動制御信号を回転駆動部10(電動モータ15)に付与してもよいし、或いは変換特性Paに対応する演算式を設定し、操舵角Qsの大きさに対応した電動モータ回転速度に係わる変換データCcを演算処理により求め、求めた変換データCcに対応する駆動制御信号を回転駆動部10(電動モータ15)に付与するようにしてもよい。このため、変換特性Paは、直線であってもよいし、湾曲線や非直線であってもよい。
さらに、後輪速度制御機能Fcには、スピードスプレーヤMsの走行速度に基づく規制条件を設けることができる。具体的には、スピードスプレーヤMsの走行速度が設定速度Vs以下、例えば、10〔km/h〕以下になったときのみ後輪速度制御機能Fcを有効にし、10〔km/h〕を超えたときは後輪速度制御機能Fcを無効にする規制条件を設けることができる。これにより、一般道路を走行するなどの通常走行時には後輪速度制御機能Fcを無効にできるため、通常走行時の走行安定性を高めることができる。
次に、本実施形態に係る四輪駆動走行装置1の動作について、各図を参照して具体的に説明する。
まず、スピードスプレーヤMsが、通常走行時となる設定速度Vsを超える走行速度においては、上述したように、後輪速度制御機能Fcが無効になるため、回転駆動部10の回転が停止状態に制御され、これにより、内歯車8iの回転は停止する。この場合、エンジン部3の回転出力となる被伝達ギア22の回転が前輪4p,4qに伝達される伝達比と、被伝達ギア22の回転が後輪6p,6qに伝達される伝達比は同一になるように予め設定されており、前輪4p,4qと後輪6p,6qは同一速度で回転するとともに、ハンドル11の操舵角Qsの大きさにより各伝達比が影響を受けることはない。
一方、スピードスプレーヤMsが、圃場で薬液散布作業を行っている場合を想定する。今、直線走行により圃場端に接近し、UターンするためにスピードスプレーヤMsの走行速度を低下させることにより設定速度Vs以下になれば、上述した後輪速度制御機能Fcが有効となり、後輪速度制御機能Fcに基づく制御が行われる。即ち、ハンドル11を操作し、操舵角Qsが大きくなれば、その大きさに対応して後輪6p,6qの回転速度が、前輪4p,4qの回転速度に対して相対的に低下する制御が行われる。
この場合、ハンドル11による操舵角Qsの大きさは、操舵角検出部16により検出され、この検出信号Sqは車載コントローラ31(駆動制御部12)に付与される。車載コントローラ31では、図4に示す変換特性Paに従って操舵角Qsの大きさに対応した
電動モータ回転速度に対応する変換データCcを演算処理又は変換データテーブルから求め、求めた変換データCcに対応する駆動制御信号を電動モータ15に付与する。これにより、電動モータ15が駆動制御され、内歯車8iが回転することにより、後輪6p,6qの回転速度が前輪4p,4qの回転速度に対して相対的に低下する。即ち、操舵角Qsに対して最適となる後輪6p,6qの回転速度が得られるように、後輪6p,6qを減速する方向に駆動制御し、後輪6p,6qと前輪4p,4q間の速度差を吸収する制御が行われる。
よって、このような本実施形態に係る四輪駆動走行装置1によれば、リアドライブシャフト部7の前端部7f側に遊星歯車機構8を介在させ、エンジン部3の回転出力を遊星歯車機構8の太陽歯車8sに伝達可能に結合し、かつ遊星歯車機構8の遊星歯車8a…の回転出力を後輪6p,6q側へ伝達可能に結合するとともに、遊星歯車機構8における内歯車8iの外周面8ifに歯Gn…を設けることによりウォームホイール8wとして構成し、このウォームホイール8wに噛合するウォームギア9及びこのウォームギア9を回転させる回転駆動部10を有する速度可変機構Xvと、ハンドル11の操舵角Qsに対応して回転駆動部10を駆動制御する駆動制御部12とを設けて構成したため、従来の速度差吸収手段における難点、即ち、左右に独立したブレーキング機構が必要になり、構造が煩雑化し、かつ運転中の操作が複雑になる難点、或いは旋回時に急速に速度が上がり、車体が不安定になり、かつ薬液散布にムラを生じる難点を解消できる。これにより、低速走行時に旋回半径を可及的に小さくする必要がある作業車両Mに適した四輪駆動走行装置1を提供することができ、特に、スピードスプレーヤMs用の四輪駆動走行装置1として最適となる。
以上、好適実施形態について詳細に説明したが、本発明は、このような実施形態に限定されるものではなく、細部の構成,形状,素材,数量,手法等において、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、任意に変更,追加,削除することができる。
例えば、遊星歯車機構8はリアドライブシャフト部7の前端部7f側に介在させた場合を例示したが、遊星歯車機構8は、図2に示すリアドライブシャフト部7の中間部7m或いは後端部7r側に介在させてもよい。また、エンジン部3の回転出力を、遊星歯車機構8の太陽歯車8sに伝達可能に結合し、かつ遊星歯車機構8の遊星歯車8a…の回転出力を後輪6p,6q側へ伝達可能に結合する構成を例示したが、エンジン部3の回転出力を、遊星歯車8a…に伝達可能に結合し、かつ遊星歯車機構8の太陽歯車8sの回転出力を後輪6p,6q側へ伝達可能に結合する構成であってもよい。この場合、遊星歯車8a…の数量は特定の数量に限定されるものではない。さらに、回転駆動部10における駆動源として電動モータ15を用いた場合を例示したが、エアシリンダや油圧シリンダ等の他の駆動手段を排除するものではない。なお、後輪速度制御機能Fcに、スピードスプレーヤMsの走行速度に基づく規制条件を設けた場合を例示したが、必ずしも設けることを要しない。
本発明に係る四輪駆動走行装置は、例示したスピードスプレーヤをはじめ、各種スピードスプレーヤに利用できるとともに、広くは同様の走行を行う各種作業車両に利用することができ、農業分野であるか否かは問わない。この場合、作業機器を荷台に搭載した四輪トラックやトラクタ等も含まれる。
1:四輪駆動走行装置,2:車体,3:エンジン部,4p:前輪,4q:前輪,5:フロントドライブシャフト部,6p:後輪,6q:後輪,7:リアドライブシャフト部,7f:リアドライブシャフト部の前端部,7m:リアドライブシャフト部の中間部,7r:リアドライブシャフト部の後端部,8:遊星歯車機構,8s:太陽歯車,8a…:遊星歯車,8i:内歯車,8if:内歯車の外周面,8w:ウォームホイール,9:ウォームギア,10:回転駆動部,11:ハンドル,12:駆動制御部,15:電動モータ,16:操舵角検出部,Ds:前後方向,M:作業車両,Ms:スピードスプレーヤ,Xv:速度可変機構,Fc:後輪速度制御機能,Gn…:歯

Claims (5)

  1. 少なくとも車体の前後方向に沿って配することによりエンジン部の回転出力を前輪側へ伝達するフロントドライブシャフト部と車体の前後方向に沿って配することにより前記回転出力を後輪側へ伝達するリアドライブシャフト部を備える作業車両の四輪駆動走行装置において、前記リアドライブシャフト部の、前端部側,中間部又は後端部側に遊星歯車機構を介在させ、前記エンジン部の回転出力を、前記遊星歯車機構の太陽歯車(又は遊星歯車)に伝達可能に結合し、かつ前記遊星歯車機構の遊星歯車(又は太陽歯車)の回転出力を前記後輪側へ伝達可能に結合するとともに、前記遊星歯車機構における内歯車の外周面に歯を設けることによりウォームホイールとして構成し、このウォームホイールに噛合するウォームギア及びこのウォームギアを回転させる回転駆動部を有する速度可変機構と、ハンドルの操舵角に対応して前記回転駆動部を駆動制御する駆動制御部とを備えてなることを特徴とする作業車両の四輪駆動走行装置。
  2. 前記回転駆動部には、駆動源として電動モータを用いることを特徴とする請求項1記載の作業車両の四輪駆動走行装置。
  3. 前記駆動制御部は、操舵角検出部から検出される前記操舵角の大きさに対応して前記回転駆動部を駆動制御し、前記後輪の回転速度を前記前輪の回転速度に対して相対的に低下させる後輪速度制御機能を備えることを特徴とする請求項1又は2記載の作業車両の四輪駆動走行装置。
  4. 前記後輪速度制御機能には、作業車両の走行速度に基づく規制条件を設けることを特徴とする特徴とする請求項3記載の作業車両の四輪駆動走行装置。
  5. 前記作業車両は、薬液散布を行うスピードスプレーヤであることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の作業車両の四輪駆動走行装置。
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