JP2002263536A - 四輪駆動式薬液散布車 - Google Patents

四輪駆動式薬液散布車

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JP2002263536A
JP2002263536A JP2001063439A JP2001063439A JP2002263536A JP 2002263536 A JP2002263536 A JP 2002263536A JP 2001063439 A JP2001063439 A JP 2001063439A JP 2001063439 A JP2001063439 A JP 2001063439A JP 2002263536 A JP2002263536 A JP 2002263536A
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wheel
wheel drive
speed
turning
front wheels
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JP2001063439A
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Yoshio Fukumuro
嘉男 福室
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Kioritz Corp
Original Assignee
Kioritz Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 旋回時に、片ブレーキ操作を不要にできて、
草生や地盤を荒らすことなく小回りを可能とし、薬液を
旋回時においても均一に散布できるようにされた四輪駆
動式薬液散布車を提供する。 【解決手段】 前輪(12、12)の操舵角を検出する
舵角センサ(27)が設けられ、該舵角センサ(27)
により前記前輪(12、12)の操舵角が設定角度以上
となったことが検出されたとき、前記前輪(12、1
2)と前記後輪(14、14)との速度比を、前記後輪
(14、14)側が遅くなるように自動的に切り換える
変速機構(40)を備えてなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、四輪駆動式薬液散
布車に係り、特に、果樹園等において走行しながら薬液
(清水のみの場合を含む)を散布するために使用され、
旋回時に好適に作動する四輪駆動式薬液散布車に関す
る。
【0002】
【従来の技術】この種の四輪駆動式薬液散布車として、
スピードスプレーヤと呼ばれるものが知られているが、
このスピードスプレーヤは、車体に設置された薬液タン
ク内の薬液を、薬液ポンプで車体後部に配設された噴霧
手段(ノズル)に圧送し、そのノズルから外部に向けて
吹き出される薬液を、車体後部に配設された送風ファン
から外部に向けて吹き出される空気流により拡散し、も
って、果樹園等の圃場において走行しながら、広域に渡
って効率的に散布作業を行うものである。
【0003】具体的には、図4に例示される如くに、ス
ピードスプレーヤ1’は、車体3の前部側下部に左右一
対の前輪12、12が配設されるとともに、前記車体3
の後部側下部に左右一対の後輪14、14が配設され、
前記車体3の前部側中央に運転席2が配置され、中央部
に薬液タンク4が設置されるとともに、この薬液タンク
4の直後にエンジンルーム15が形成され、このエンジ
ンルーム15内に、走行装置(前輪12、12及び後輪
14、14)駆動用、軸流送風ファン26駆動用、及び
薬液ポンプ11駆動用等を兼ねる原動機としての内燃エ
ンジン20が収容されている。
【0004】前記エンジンルーム15の後部には、風胴
9や吐風口7等で包囲された前記軸流送風ファン26が
配され、前記吐風口7には、外部に臨むように所要数の
薬液噴霧ノズル6が円弧状に配設されている。
【0005】前記運転席2近傍には、前記ノズル6に薬
液を圧送供給する前記薬液ポンプ11が配され、前記ノ
ズル6から外部に噴霧される薬液が、前記吐風口7から
外部に向けて吹き出される前記軸流送風ファン26から
の空気流により拡散され、それにより、果樹園等におい
てステアリングハンドル10を操作しつつ走行しなが
ら、薬液の散布作業を行うことができるようになってい
る。
【0006】かかるスピードスプレーヤ1’において
は、通常、前記内燃エンジン20の動力は、図示されて
いない主変速機や前輪デフ及び後輪デフ等を介して前記
前輪12、12及び前記後輪14、14の両方に実質的
に等速で伝達される。つまり、前後輪の速度比がほぼ同
一となっている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】このように、前後輪の
速度比が同一となっていると、旋回時には、前輪は後輪
に押され気味となって大きく回ろうとするので、旋回半
径が大きくなり、小回りが効かなくなる。
【0008】そのため、前記スピードスプレーヤと呼ば
れる四輪駆動式薬液散布車においては、通常、左右の後
輪のブレーキを独立して設けるとともに、ブレーキペダ
ルも左右独立して設け、旋回時には、片方の後輪(内輪
側)にブレーキをかけてロックすることにより、旋回半
径を小さくするようにしていた。
【0009】このように、旋回時に片ブレーキ操作を行
うことは、それだけ運転操作が難しくなることに加え
て、車輪により走行路の草生面が押されたり寄せられた
りして、手をかけて整備した折角の草生や地盤が荒らさ
れるという問題が生じる。
【0010】従来、農耕用トラクター等では、旋回時に
小回りを可能とするとともに、地盤を荒らさないように
するため、通常走行時(直進時)には、前輪と後輪の速
度比をほぼ同一にしているのに対し、旋回時には前輪を
増速して後輪より高速にすること、言い換えれば、前輪
と前記後輪との速度比を、旋回時には前輪側が速くなる
ように切り換えることが行われている。
【0011】しかしながら、前記スピードスプレーヤと
呼ばれる四輪駆動式薬液散布車において、農耕用トラク
ターと同様に、旋回時に前輪を後輪より高速にすると、
旋回走行速度及び車体の向きが急激に変化するため、回
行部分では薬液を均一に散布することができなくなると
いう問題を生じる。
【0012】本発明は、前記した如くの問題を解消すべ
くなされたもので、その目的とするところは、旋回時
に、片ブレーキ操作を不要にできて、草生や地盤を荒ら
すことなく小回りを可能とし、薬液を旋回時においても
均一に散布できるようにされた四輪駆動式薬液散布車を
提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】前記の目的を達成すべ
く、本発明に係る四輪駆動式薬液散布車は、基本的に
は、前輪及び後輪と、それら両方に動力を伝達する変速
機構を備え、該変速機構は、旋回時に、前記前輪と前記
後輪との速度比を、前記後輪側が遅くなるように切り換
えることを特徴としている。
【0014】好ましい態様では、前記前輪の操舵角を検
出する舵角センサが設けられ、該舵角センサにより前記
前輪の操舵角が設定角度以上となったことが検出された
とき、前記変速機構は、前記前輪と前記後輪との速度比
を、前記後輪側が遅くなるように自動的に切り換えるよ
うにされる。
【0015】より好ましい具体的な態様では、変速機構
と原動機との間の動力伝達経路に、主変速装置が介装さ
れる。この場合、前記変速機構は、好ましくは、等速歯
車列と、減速歯車列と、前記等速歯車列と前記減速歯車
列との切り換えを行う歯車列切換手段と、を備える。ま
た、前記切換手段は、好ましくは電磁駆動式ドッグクラ
ッチを備える。
【0016】前記の如くの構成とされた本発明に係る四
輪駆動式薬液散布車の好ましい態様においては、旋回時
に、前記前輪と前記後輪との速度比が、予め設定された
走行速度に対応した前記前輪の速度に比し前記後輪側が
遅くなるように自動的に切り換えられる。
【0017】このように、旋回時に前記後輪が前記前輪
より低速にされることにより、旋回時において、前記前
輪が前記後輪に押されなくなるので、旋回半径が小さく
なって小回りが効くようになるとともに、草生や地盤を
荒さなくなる。また、片ブレーキ操作が不要になるの
で、運転操作が容易になるとともに、前記後輪に左右独
立してブレーキ機構を設けなくて済むので、コストダウ
ンも図れる。さらに、農耕用トラクター等のように、旋
回時に前輪をそれまでの直進状態での設定速度より増速
して、後輪より高速にするようにした場合に比して、旋
回時において旋回走行速度及び車体の向きがさほど急激
には変化しないので、薬液を旋回時においても均一に散
布できる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照しながら説明する。図1は、本発明に係る四輪駆
動式薬液散布車としてのスピードスプレーヤの一実施形
態における、主として動力伝達系の概略構成を示してい
る。図示実施形態のスピードスプレーヤ1の外観は、前
述した図4に示される従来のスピードスプレーヤ1’と
基本的には同じであるので、図4に示されるスピードス
プレーヤ1’の各部に対応する部分及び同一機能部分に
は同一の符号を付して、それらの重複説明を省略する。
【0019】図示の本発明実施形態のスピードスプレー
ヤ1では、原動機としてのディーゼル式等の内燃エンジ
ン20の動力を、前輪12、12及び後輪14、14に
伝達する動力伝達経路には、主変速装置30と、旋回時
には、前記前輪12、12と前記後輪14、14との速
度比を、前記後輪14、14側が直進時の設定速度より
遅くなるように自動的に切り換えるための変速機構40
が介装されている。
【0020】詳細には、前記内燃エンジン20の動力
は、前記主変速装置30から前記変速機構40に伝達さ
れ、該変速機構40から、前輪プロペラシャフト34及
び前輪デフ35を介して前記前輪12、12に伝達され
るとともに、前記変速機構40から後輪プロペラシャフ
ト36及び後輪デフ37を介して前記後輪14、14に
伝達されるようになっている。
【0021】ここで、本実施形態のスピードスプレーヤ
1では、通常走行時(旋回時以外の直進時)には、前記
前輪12、12と前記後輪14、14との速度比はほぼ
同一とされる(通常、前輪側を前進時において2〜3%
早くしている)が、旋回時には、前記速度比が前記後輪
14、14側が遅くなるように(例えば1.7:1)に
切り換えられる(後述)。
【0022】また、前記前輪12、12の一方には、該
前輪12、12の操舵角を検出する舵角センサ27が設
けられている。この舵角センサ27から得られる検出信
号は、マイクロコンピュータ等よりなるコントローラ2
8に供給され、該コントローラ28は、前記前輪12、
12の操舵角が設定角度(例えば30°)以上となった
ことが検知されたとき、前記前輪12、12と前記後輪
14、14との速度比を、それまでの直進時の設定速度
に対して前記後輪14、14側が遅くなるように自動的
に切り換えるべく、電磁式アクチュエータ55を通電励
磁する。
【0023】前記電磁式アクチュエータ55は、前記変
速機構40に内蔵されている歯車列切換手段としての電
磁駆動式ドッグクラッチ50(図2、図3参照)の断接
を行うためのもので、それが通電励磁されたときには、
前記ドッグクラッチ50の駆動側噛合歯51を従動側噛
合歯52に噛合させるべく、前記駆動側噛合歯51に取
着されたフォークレバー56を、図1の実線位置から二
点鎖線位置へと前進させるようになっている。
【0024】前記変速機構40は、実質的に直進状態の
通常走行時の状態が図2に、また、180°ターン等の
旋回時の状態が図3に、それぞれ示されているように、
ケース49内に、前記主変速装置30からの動力が伝達
される入力軸41と、前記後輪14、14に動力を伝達
するための、スプライン部42aを有する後輪側出力軸
42と、が共通の軸線上で内端側を突き合わせるように
してそれぞれ回転自在に支持されるとともに、それら入
力軸41及び後輪側出力軸42と平行に、スプライン部
43aを有する歯車列切換軸43が配在されている。
【0025】そして、前記入力軸41、前記後輪側出力
軸42、及び前記歯車列切換軸43上に、等速歯車列
(45、46、61、67)、減速歯車列(45、4
6、62、65)、前記等速歯車列と前記減速歯車列と
の切り換えを行う歯車列切換手段としての前記電磁駆動
式ドッグクラッチ50、及び自動断接クラッチ70が配
在されている。
【0026】詳細には、前記入力軸41には、第一歯車
45がスプライン部41aを介して一体的に取着され、
前記歯車列切換軸43の前記入力軸41側(図2の右
側)には、前記第一歯車45に噛合する、該第一歯車4
5より歯数の少ない第二歯車46がスプライン部43a
を介して一体的に取着され、前記歯車列切換軸43の前
記後輪側出力軸41側(図2の左側)には、前記第二歯
車46と歯数が同じ第三歯車61が前記スプライン部4
3aを介して一体的に取着されるとともに、該第三歯車
61より歯数が少ない第四歯車62が前記スプライン部
43aの外周上で回転自在に外嵌されている。
【0027】前記後輪側出力軸42には、前記第四歯車
62と噛合する第五歯車65が回転自在に外嵌され、該
第五歯車65のボス部66に、前記第三歯車61と噛合
する、前記第五歯車65より歯数が少なく、前記第一歯
車45と歯数が同じ第六歯車67が回転自在に外嵌され
ている。
【0028】また、前記歯車列切換軸43における前記
第二歯車46と前記第四歯車62との間の前記スプライ
ン部43aには、前記ドッグクラッチ50の前記駆動側
噛合歯51が前記歯車列切換軸43と一体に回転でき、
かつ、軸方向には移動可能に配在されるとともに、前記
駆動側噛合歯51を前記第四歯車62に一体に設けられ
た前記ドッグクラッチ50の前記従動側噛合歯52から
離れる方向、言い換えれば、動力伝達を遮断する方向に
付勢するコイルばね53が縮装されている。
【0029】さらに、前記後輪側出力軸42における前
記第五及び第六歯車65、67の反入力軸側(図2にお
いて左側)の前記スプライン部42aには、前記第五及
び第六歯車65、67の回転を前記後輪側出力軸42に
伝達するための円錐台状の動力伝達切換部材69が、前
記後輪側出力軸42と一体に回転でき、かつ、軸方向に
は移動可能に配在されるとともに、前記動力伝達切換部
材69を前記第五及び第六歯車65、67の方向に付勢
するコイルばね74が縮装されている。
【0030】そして、前記第五歯車65と前記動力伝達
切換部材69との間には、それらの間の動力伝達を行う
ためのリング状の連結部材75が配在されている。該連
結部材75は、前記第五歯車65の前記ボス部66に設
けられたスプライン部66aに、それと一体に回転で
き、かつ、軸方向には移動可能に配在されるとともに、
その外周側に設けられた突起部76が、前記動力伝達切
換部材69に設けられた連結穴に嵌合せしめられてい
る。
【0031】また、前記第六歯車67及び前記動力伝達
切換部材69には、それぞれ前記自動断接クラッチ70
を構成するテーパ付きの駆動側噛合歯71及び従動側噛
合歯72が一体に設けられている。
【0032】前記自動断接クラッチ70は、前記第六歯
車67の回転速度が前記動力伝達切換部材69及び前記
後輪側出力軸42の回転速度より速くなったとき(旋回
時)、前記駆動側噛合歯71により前記従動側噛合歯7
2及び前記動力伝達切換部材69を前記コイルばね74
の付勢力に抗して離間方向(図2の左方向)に押動し、
それらの間の動力伝達を自動的に遮断するようになって
いる。
【0033】このような構成とされた本実施形態のスピ
ードスプレーヤ1においては、前記前輪12、12の操
舵角が前記設定角度(例えば30°)より小さな通常走
行時(直進時)には、前記内燃エンジン20の動力が前
記主変速機30及び前記変速機構40を介して、前記前
輪12、12と前記後輪14、14とに、同じ速度比を
もって伝達される。
【0034】この場合、前記変速機構40においては、
図2に示される如くに、前記ドッグクラッチ50が遮断
状態とされるので、前記入力軸41の回転は、等速歯車
列を構成する第一歯車45→第二歯車46→第3歯車6
1→第六歯車67に順次伝達され、前記第六歯車67か
ら噛合状態(接続状態)にある前記自動断接クラッチ7
0及び前記動力伝達切換部材69を介して前記後輪側出
力軸42に伝達され、該後輪側出力軸42は前記入力軸
41と同じ速度で回転せしめられる。
【0035】それに対し、旋回時には、前記舵角センサ
27及び前記コントローラ28により、前記前輪12、
12の操舵角が設定角度(例えば30°)以上となった
ことが検知され、このときは、前記コントローラ28
が、前記前輪12、12と前記後輪14、14との速度
比を、通常走行として設定した速度より前記後輪14、
14側が遅くなるように自動的に切り換えるべく、前記
電磁式アクチュエータ55を通電励磁する。
【0036】通電励磁された前記電磁式アクチュエータ
55は、前記変速機構40に内蔵されている歯車列切換
手段としての前記電磁駆動式ドッグクラッチ50の前記
駆動側噛合歯51を前記従動側噛合歯52に噛合させる
べく、前記駆動側噛合歯51に取着されたフォークレバ
ー56を、図1の実線位置から二点鎖線位置へと前進さ
せる。
【0037】これにより、図3に示される如くに、前記
駆動側噛合歯51が前記従動側噛合歯52に噛合し、前
記ドッグクラッチ50が接続状態とされるので、前記入
力軸41の回転は、減速歯車列を構成する第一歯車45
→第二歯車46→第四歯車62→第五歯車65に順次伝
達され、該第五歯車65の回転が、前記連結部材75及
び前記動力伝達切換部材69を介して前記後輪側出力軸
42に伝達される。
【0038】このときは、前記第六歯車67の回転速度
が前記動力伝達切換部材69及び前記後輪側出力軸42
の回転速度より速くなるので、前記駆動側噛合歯71に
より前記従動側噛合歯72及び前記動力伝達切換部材6
9が、前記コイルばね74の付勢力に抗して離間方向
(図3の左方向)に押動され、前記第六歯車67と前記
動力伝達切換部材69との間の動力伝達が自動的に遮断
される。
【0039】これによって、前記前輪12、12と前記
後輪14、14との速度比が、前記後輪14、14側が
遅くなるように切り換えられ、前記後輪14、14は、
通常走行時の前記前輪12、12の速度より、例えば
1.7:1の比率で低速にされる。
【0040】このように、本実施形態のスピードスプレ
ーヤ1においては、操舵角の大きな旋回時に、前記前輪
12、12と前記後輪14、14との速度比が、前記後
輪14、14側が遅くなるように自動的に切り換えら
れ、前記後輪14、14が前記前輪12、12より低速
にされるので、旋回時において、前記前輪12、12が
前記後輪14、14に押されなくなり、旋回半径が小さ
くなって小回りが効くようになるとともに、草生や地盤
を荒さなくなる。また、片ブレーキ操作が不要になるの
で、運転操作が容易になるとともに、前記後輪14、1
4に左右独立してブレーキ機構を設けなくて済むので、
コストダウンも図れる。さらに、農耕用トラクター等の
ように、旋回時に前輪を増速して後輪より高速にするよ
うにした場合に比して、旋回時において旋回走行速度及
び車体の向きがさほど急激には変化しないので、薬液を
旋回時においても均一に散布できる。
【0041】以上、本発明の一実施形態について詳述し
たが、本発明は、前記実施形態に限定されるものではな
く、特許請求の範囲に記載された発明の精神を逸脱しな
い範囲で、設計において、種々の変更ができるものであ
る。
【0042】
【発明の効果】以上の説明から理解されるように、本発
明に係る四輪駆動式薬液散布車は、旋回時に、前輪と後
輪との速度比が、後輪側が遅くなるように自動的に切り
換えられ、前記後輪が前記前輪より低速にされるので、
旋回時において、前記前輪が前記後輪に押されなくな
り、旋回半径が小さくなって小回りが効くようになると
ともに、草生や地盤を荒さなくなる。また、片ブレーキ
操作が不要になるので、運転操作が容易になるととも
に、前記後輪に左右独立してブレーキ機構を設けなくて
済むので、コストダウンも図れる。さらに、農耕用トラ
クター等のように、旋回時に前輪を増速して後輪より高
速にするようにした場合に比して、旋回時において旋回
走行速度及び車体の向きがさほど急激には変化しないの
で、薬液を旋回時においても均一に散布できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る四輪駆動式薬液散布車としてのス
ピードスプレーヤの一実施形態における、主として動力
伝達系の概略構成を示す平面図。
【図2】図1に示されるスピードスプレーヤに備えられ
る変速機構の一例の通常走行時の状態を示す断面図。
【図3】図1に示されるスピードスプレーヤに備えられ
る変速機構の一例の旋回時の状態を示す断面図。
【図4】従来の薬液散布車としてのスピードスプレーヤ
の一例を示す外観図。
【符号の説明】
1 …スピードスプレーヤ(四輪駆動式薬液散布車) 12 …前輪 14 …後輪 20 …内燃エンジン(原動機) 27 …舵角センサ 30 …主変速装置 40 …変速機構 45 …第一歯車 46 …第二歯車 50 …ドッグクラッチ(歯車列切換手段) 61 …第三歯車 62 …第四歯車 65 …第五歯車 67 …第六歯車

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 前輪(12、12)及び後輪(14、1
    4)と、それら両方に動力を伝達する変速機構(40)
    と、を備えた四輪駆動式薬液散布車(1)であって、 前記変速機構(40)は、旋回時に、前記前輪(12、
    12)と前記後輪(14、14)との速度比を、前記後
    輪(14、14)側が遅くなるように切り換えることを
    特徴とする四輪駆動式薬液散布車。
  2. 【請求項2】 前記前輪(12、12)の操舵角を検出
    する舵角センサ(27)が設けられ、該舵角センサ(2
    7)により前記前輪(12、12)の操舵角が設定角度
    以上となったことが検出されたとき、前記変速機構(4
    0)は、前記前輪(12、12)と前記後輪(14、1
    4)との速度比を、前記後輪(14、14)側が遅くな
    るように自動的に切り換えることを特徴とする請求項1
    に記載の四輪駆動式薬液散布車。
  3. 【請求項3】 前記変速機構(40)と原動機(20)
    との間の動力伝達経路には、主変速装置(30)が介装
    されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の四
    輪駆動式薬液散布車。
  4. 【請求項4】 前記変速機構(40)は、等速歯車列
    (45、46、61、67)と、減速歯車列(45、4
    6、62、65)と、前記等速歯車列(45、46、6
    1、67)と前記減速歯車列(45、46、62、6
    5)との切り換えを行う歯車列切換手段(50)と、を
    備えていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか
    一項に記載の四輪駆動式薬液散布車。
  5. 【請求項5】 前記切換手段は、電磁駆動式ドッグクラ
    ッチ(50)を備えていることを特徴とする請求項4に
    記載の四輪駆動式薬液散布車。
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