JP2014055323A - 金属/セルロース複合化微細繊維、その製造方法、ならびに金属/セルロース複合化微細繊維を含む透明導電膜 - Google Patents

金属/セルロース複合化微細繊維、その製造方法、ならびに金属/セルロース複合化微細繊維を含む透明導電膜 Download PDF

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Abstract

【課題】ITO代替として開発された透明導電材料である銀ナノワイヤーを用いた透明導電膜は高い導電性を有するものの、透明性の更なる向上のためにワイヤー径の縮小が課題となっていた。
【解決手段】微細化されたセルロース繊維が少なくとも1種類以上の金属により被覆されていることを特徴とする金属/セルロース複合化微細繊維とその製造法ならびに金属/セルロース複合化微細繊維から成る高透明導電膜を提供する。幅4nm程度の微細化セルロース繊維をテンプレートとし、その繊維表面を金属で被覆することで、従来法と比較して極細の透明導電材料を開発することに成功した。該微細化セルロース繊維は繊維表面上に選択的に還元性官能基が導入されていることを特徴とし、溶媒中で該微細化セルロース繊維の表面上にのみ各種金属層を還元析出することによって、微細化セルロース繊維を金属層で均一に被覆することが可能となる。
【選択図】図1

Description

本発明は、微細化されたセルロース繊維が少なくとも1種類以上の金属により被覆された金属/セルロース複合化微細繊維、前記金属/セルロース複合化微細繊維の製造方法および前記金属/セルロース複合化微細繊維を含む透明導電膜に関する。
一般的に透明導電膜とは可視光領域での光透過性が80%以上、表面抵抗値が10Ω/□以下となる薄膜がこれに相当する。透明導電膜の用途は、タッチパネル、電磁波シールド、電子ペーパー、太陽電池用電極、有機EL用電極など多岐に渡り、現在及び未来の我々の生活に欠かせない素材であることから、その需要は増加の一途をたどっている。
汎用的に用いられている透明導電膜として、ガラス板または各種プラスチックを基材としたものに酸化インジウム錫(ITO)を真空蒸着したものが挙げられる。このITOフィルムは、導電性や可視光透過性の点で優れた物性を有することから、現在の業界標準となっている。
しかし、インジウムは高価であり、将来的には資源枯渇の恐れもあることから安定供給の面で課題が残る。また、曲げ耐性がないため変形に弱いことからフレキシブル基盤への適用が難しい、薄膜の作製には真空過程を必要とするため生産コストがかさむ、といった問題もある。
このような状況を鑑み、ITOに代わる透明導電材料の研究が盛んに行われている。例えば柔軟性・化学的安定性に優れるカーボンナノチューブ(CNT)を用いた薄膜成形が試みられている。また、ポリアニリン、ポリアセチレン等に代表される導電性高分子も、製膜性に優れ、曲げにも強いことから代替物質として注目されている。
CNTは層構造の違いによって導電性が大きく異なり、単層のものが比較的良好な導電性を示すことが報告されている。しかしながら、単層CNTだけを合成する方法は現在のところ報告されておらず、また単層CNTだけを精製分離した場合、その収率は著しく低下してしまう。そのため現在のところ、CNTを用いた透明導電膜ではITOに比べ十分な導電性を発揮できていないのが現状である。導電性高分子については、その安定性、透明性において課題があり、導電性も半導体レベルにとどまっているうえ、化石燃料由来の有機物質を原料に合成されることから環境への負荷は免れない。
また、各種金属を用いて作製された金属ナノワイヤーも、透明導電材料として注目を集めている。その中でも特に高い導電性を有する銀ナノワイヤーおよびその製造法に関しては特許文献1から4に示されるように多くの報告がある。
銀ナノワイヤーの製造方法はポリオール法、テンプレート法、電気化学法など様々であるが、どの方法を用いても比較的容易に作製することが可能である。また、銀ナノワイヤーは各種溶媒に分散したものを基材上に塗布することで簡単に透明導電膜を形成できることから成膜性に優れているうえ、曲げなどの変形にも強いことからフレキシブル基材への適用も可能である。
この銀ナノワイヤーを用いた透明導電膜においては、ワイヤー自体のアスペクト比が透明性および導電性に影響を及ぼすことが知られている。すなわち、ワイヤーの短軸径が小さいほど可視光の散乱が減少して透明性が向上し、長軸径が大きいほどパーコレーション効果に基づいて導電性が向上する。特に銀ナノワイヤーの製造においては透明性の向上という観点から、短軸径の縮小が課題となっており、現在工業生産可能レベルで提供されているものは短軸径が40〜50nmである。各種用途、特に電子ペーパー、太陽電池用電極、有機EL用電極として用いるにはさらなる透明性の向上が必要であり、より極細の、具体的には幅20nm以下の極細の銀ナノワイヤーの開発が待たれているのが現状である。
極細の銀ナノワイヤーの製造例としては例えば特許文献5に示されるようにDNAやタンパク質フィラメント上に銀ナノ粒子を担持させた方法が報告されている。しかしながらこれらの方法はテンプレートとなるDNAやタンパク質フィラメントが高価であり取り扱いも複雑であることから実用化には至っていない。
一方近年、化石資源の枯渇問題の解決を目指して、持続的に利用可能な環境調和型材料であるバイオマスを用いた機能性材料の開発が盛んに行われている。その中でも木材の主成分であるセルロースは地球上に最も大量に蓄積された天然高分子材料であることから、資源循環型社会の中核を担う物質として期待が寄せられている。
しかしながら、木材中のセルロースは、その分子鎖が数十本束になることで高結晶性のナノサイズの繊維径をもつ微細繊維を構成しており、それらが互いに水素結合して植物の支持体となっている。この極めて安定な構造のため特殊な溶媒以外には不溶であり、成形性にも乏しく、高機能部材としては扱いにくい面があった。
そこで、このような特徴を持つ木材中のセルロースをダウンサイジングし、微細繊維単位で利用しようとする試みが活発に行われている。例えば特許文献6に示されるように、木材セルロースに対しブレンダーやグラインダーによる機械処理を繰り返すことで微細化セルロース繊維が得られることが開示されている。この方法で得られる微細化セルロース繊維の短軸径は10〜50nm、長軸径は1μmから10mmに及ぶことが報告されている。
また、化学的処理による微細化として、特許文献7に示されるように比較的安定なN−オキシル化合物である2,2,6,6−テトラメチルピペリジニル−1−オキシラジカル(TEMPO)を触媒として用い、セルロースの微細繊維表面を選択的に酸化する手法が報告されている。TEMPO酸化反応は水系、常温、常圧で進行する環境調和型の化学改質が可能で、木材中のセルロースに適用した場合、結晶内部には反応が進行せず、結晶表面のセルロース分子鎖が持つアルコール性1級炭素のみを選択的にカルボキシル基へと変換することができる。
このように結晶表面に導入されたカルボキシル基同士の静電的な反発を利用して、水溶媒中で一本一本の微細繊維単位に分散させた、セルロースシングルナノファイバー(以下CSNFと称する)を得ることが可能となった。木材からTEMPO酸化によって得られる木材CSNFは短軸径4nm前後、長軸径500nm〜数μmに及ぶ高アスペクト比を有する構造体であり、その水分散液および積層体は透明性が高いことが報告されている。
一方、セルロース合成菌の産出するバクテリアセルロース(BC)は微細繊維の形で合成されることが知られており、BCは微細化セルロース繊維として扱うことが出来る。このBCに関しては繊維幅が木材CSNFよりも太い(〜100nm)あるいは培養が必要なため生産性の改善が必要、という課題が残るものの、木材CSNFより長い繊維長(1〜十数mm)を有するという特徴がある。
米国出願公開2005/0056118 A1 米国出願公開2007/0074316 A1 特開2009−299162号公報 特開2009−120867号公報 特開2005−335054号公報 特開2010−216021号公報 特開2008−1728号公報
ITO代替材料として銀ナノワイヤーを用いた透明導電膜が提案されているが、良好な透明性を発現するにはさらにワイヤー幅を狭める必要がある。
したがって本発明の目的は、透明性がさらに向上し得る透明導電膜の製造に適した材料および該材料を用いてなる透明導電膜を提供することにある。
上記課題の解決のため鋭意検討を重ねたところ、微細化されたセルロース繊維と各種金属を複合化することで極細の導電性材料の開発に成功し、本発明に至った。すなわち、前述の微細化されたセルロース繊維をテンプレートとし、微細化されたセルロース繊維の表面上に選択的に還元性を有する官能基を導入することで、微細化セルロース繊維上に各種金属より成る被覆層を均一に還元析出させる手法を確立した。この手法により導電性を有する金属/セルロース複合化微細繊維とその製造方法、ならびに該金属/セルロース複合化微細繊維を含む高透明導電膜を提供することが可能となった。
すなわち、本発明は以下の項目によって規定されるものである。
請求項1に記載の発明は、少なくとも微細化されたセルロース繊維と、前記微細化されたセルロース繊維表面に付着した1種類以上の金属から成る被覆層とから構成される金属/セルロース複合化微細繊維である。
請求項2に記載の発明は、前記微細化されたセルロース繊維の数平均短軸径が1nm以上100nm以下、数平均長軸径が100nm以上であり、かつ数平均長軸径が数平均短軸径の50倍以上であることを特徴とする請求項1に記載の金属/セルロース複合化微細繊維である。
請求項3に記載の発明は、前記金属/セルロース複合化微細繊維に含まれる金属のうち少なくとも1種類が銀であることを特徴とする請求項1または2に記載の金属/セルロース複合化微細繊維である。
請求項4に記載の発明は、前記微細化されたセルロース繊維上にN−オキシル化合物を用いた酸化反応によりカルボキシル基が導入されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の金属/セルロース複合化微細繊維である。
請求項5に記載の発明は、前記微細化されたセルロース繊維としてバクテリアセルロースを用いることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の金属/セルロース複合化微細繊維である。
請求項6に記載の発明は、前記金属/セルロース複合化微細繊維の金属から成る被覆層の厚みが1nm以上100nm以下であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の金属/セルロース複合化微細繊維である。
請求項7に記載の発明は、前記微細化されたセルロース繊維表面上に還元性を有する官能基を導入する工程と、該還元性官能基を利用し、溶液中で微細化されたセルロース繊維の表面上にのみ選択的に1種類以上の金属を還元析出し、前記被覆層を形成する工程とを具備することを特徴とする、請求項1〜6のいずれかに記載の金属/セルロース複合化微細繊維を製造する方法である。
請求項8に記載の発明は、前記微細化されたセルロース繊維表面上に導入される還元性官能基がアルデヒド基であることを特徴とする、請求項7に記載の製造方法である。
請求項9に記載の発明は、前記アルデヒド基が導入された微細化されたセルロース繊維を溶媒中に分散させる工程と、銀アンモニア錯体および保護コロイド剤を該溶媒中に添加し沸点以下の温度で加熱あるいは冷却する工程とを具備することを特徴とする、請求項8に記載の製造方法である。
請求項10に記載の発明は、請求項1〜6のいずれかに記載の金属/セルロース複合化微細繊維および保護コロイド剤を溶媒中に含む分散体である。
請求項11に記載の発明は、請求項10に記載の分散体より形成された透明導電層を有することを特徴とする透明導電膜である。
本発明によれば、微細化されたセルロース繊維表面上に導入された還元性を有する官能基を足場にして、繊維表面上にのみ選択的に金属イオンを還元析出させることが可能であるため、添加する金属イオンの濃度を制御することによって、微細化されたセルロース繊維表面上を各種金属によって任意の厚みで被覆することが可能となる。すなわち、本発明によって得られる金属/セルロース複合化微細繊維は、テンプレートと成る微細化されたセルロースとして短軸径の短いものを選択することにより、従来では達成できなかった短軸径20nm以下の金属ナノワイヤーを容易に作製することができる。この極細の金属/セルロース複合化微細繊維を用いることで、高透明性の導電膜を提供することが可能となった。
また、本発明における金属の使用量は微細化されたセルロース繊維の被覆に必要な量だけで済むことから、従来の金属ナノワイヤーと比較して金属の総使用量を抑制できることになり、省資源化が達成される。さらには本発明により得られる透明導電材料はテンプレートとしてセルロースを用いているためバイオマス化度が高く、カーボンニュートラルな環境調和型材料としての特徴も併せ持つ高機能部材である。
微細化されたセルロース繊維表面に1種類以上の金属から成る被覆層を形成する手段を説明するための図である。 実施例1で作製した金属/セルロース複合化微細繊維の走査型透過型電子顕微鏡(STEM)写真である。
以下、本発明の詳細を説明する。
(微細化されたセルロース繊維とその製造方法)
本発明において用いる微細化されたセルロース繊維(以下、単に微細化セルロース繊維と言う)は、その繊維径が以下に示す範囲内にあればよく、その調製方法については特に限定されない。すなわち短軸径において数平均短軸径が1nm以上100nm以下であればよく、好ましくは2nm以上50nm以下、より好ましくは4nm以上20nm以下である。数平均短軸径が1nm未満では高結晶性の剛直な微細化セルロース繊維構造をとることが出来ず、金属ナノワイヤー製造のためのテンプレートとして用いることができない。一方、100nmを超えると十分な透明性が得られない。また、長軸径においては数平均長軸径が100nm以上、例えば500nm以上、好ましくは1μm以上、より好ましくは2μm以上である。数平均長軸径が100nm未満では繊維の絡み合いによるパーコレーション効果が低下し、薄膜を形成した際に十分な導電性を発揮することが出来ない。また、本発明の効果の観点から数平均長軸径が数平均短軸径の50倍以上であることが好ましい。
微細化セルロース繊維の原料として用いることが出来るセルロースの種類も特に限定されず、例えば木材系天然セルロースに加えて、コットンリンター、竹、麻、バガス、ケナフ、バクテリアセルロース、ホヤセルロース、バロニアセルロースといった非木材系天然セルロース、さらにはレーヨン繊維、キュプラ繊維に代表される再生セルロースを用いることが出来る。
セルロース繊維の微細化方法もとくに限定されないが、前述の高圧ホモジナイザーによる機械処理、TEMPO酸化処理等による化学処理の他、希酸加水分解処理や酵素処理などを用いても良い。また、バクテリアセルロースも微細化セルロース繊維として用いることが出来る。さらには各種天然セルロースを各種セルロース溶剤に溶解させたのち、電解紡糸することによって得られる微細再生セルロース繊維を用いても良い。
例えば特許文献6に記載の方法で木材セルロースをブレンダーあるいはグラインダーで繰り返し処理して微細化したセルロース繊維を金属で被覆した場合、繊維長は1μmから10mmに達することから、超低抵抗を有する導電膜を容易に作製することができる。一方、繊維幅は10〜50nmとなるため、透明性の達成が課題となる。特許文献7記載の木材CSNFを用いた場合、短軸径が4nm程度であるため、金属で被覆して得られる導電性ナノワイヤーの短軸径を5nmから10nmの範囲に制御することが可能である。また、木材CSNFの長軸径はTEMPO酸化処理時のpHに依存するため、中性領域で酸化を行なえば長軸径を5μm程度に揃えることも可能であり、高透明性と導電性を両立する導電材料の設計が可能である。また、バクテリアセルロースは繊維幅が10nm程度と木材CSNFより太いものの、金属による被覆後の短軸長を20nm以下に制御することは十分可能であり、長軸長は1mmから十数mmにも達するため、透明性に加えて超低抵抗の薄膜を形成することが可能となる。ブレンダーあるいはグラインダー処理により微細化したセルロース繊維、木材CSNF、バクテリアセルロースともに本発明において使用される微細化セルロースとしては好ましいが、透明性と導電性の両立、および材料の安定供給の面から、木材CSNFがより好ましい。
以下、木材CSNFを製造する方法について説明する。
本発明で用いられる木材CSNFは、セルロースを酸化する工程と、微細化し分散液化する工程により得られる。また、酸化の際に導入されるカルボキシル基量は0.1mmol/g以上5.0mmol/g以下が好ましく、0.5mmol/g以上2.0mmol/g以下がより好ましい。カルボキシル基量が0.1mmol/g未満であると、静電的な反発が起こらずにセルロースを微細化して均一に分散させることは難しい。また、5.0mmol/gを超えると、微細化セルロース繊維の分子量が低下し、金属被覆処理用のテンプレートとしての強度特性を損なうおそれがある。
(セルロースを酸化する工程)
酸化される木材セルロースの原料としては特に限定されないが、一般的には針葉樹パルプや広葉樹パルプ、古紙パルプ、などが用いられ、精製および微細化のしやすさから、針葉樹パルプを用いることが好ましい。
木材セルロースの繊維表面を酸化しカルボキシル基を導入する方法としては、水系の比較的温和な条件で、可能な限り構造を保ちながら、アルコール性一級炭素の酸化に対する選択性が高い、TEMPOをはじめとするN−オキシル化合物の存在下、共酸化剤を用いた手法が望ましい。前記のN−オキシル化合物としては、TEMPOのほか、2,2,6,6−テトラメチル−4−ヒドロキシピペリジン−1−オキシル、4−メトキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−N−オキシル、4−エトキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−N−オキシル、4−アセトアミド−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−N−オキシル、等が挙げられる。その中でも、TEMPOなどが好ましく用いられる。
また、前記の共酸化剤としては、ハロゲン、次亜ハロゲン酸、亜ハロゲン酸や過ハロゲン酸、またはそれらの塩、ハロゲン酸化物、窒素酸化物、過酸化物など、酸化反応を推進することが可能であれば、いずれの酸化剤も用いることができる。入手の容易さや反応性から次亜塩素酸ナトリウムが好ましい。
さらに、臭化物やヨウ化物の共存下で行うと、酸化反応を円滑に進行させることができ、カルボキシル基の導入効率を改善することができる。
N−オキシル化合物としてはTEMPOが好ましく、触媒として機能する量があれば十分である。また臭化物としては臭化ナトリウムまたは臭化リチウムを用いた系が好ましく、コストや安定性から臭化ナトリウムがより好ましい。共酸化剤、臭化物またはヨウ化物の使用量は、酸化反応を促進することができる量があれば十分である。反応はpH9〜11がより望ましいが、酸化が進行するにつれて、カルボキシル基が生成されて系内のpHが低下してしまうため、系内をpH9〜11に保つ必要がある。
系内をアルカリ性に保つためにはpHの低下に応じてアルカリ水溶液を添加していくことで調整することができる。アルカリ水溶液としては、水酸化ナトリウム、水酸化リチウム、水酸化カリウム、アンモニア水溶液、さらには水酸化テトラメチルアンモニウム、水酸化テトラエチルアンモニウム、水酸化テトラブチルアンモニウム、水酸化ベンジルトリメチルアンモニウムなどの有機アルカリなどが用いられるが、コストなどから水酸化ナトリウムが好ましい。
酸化反応を終了させるためには系内のpHを保ちながら他のアルコールを添加し共酸化剤を完全に反応し終える必要がある。添加するアルコールとしては反応をすばやく終了させるためメタノール、エタノール、プロパノールなどの低分子量のアルコールが望ましいが、反応により生成される副産物の安全性などからエタノールがより好ましい。
酸化し終わった酸化パルプの洗浄方法としては、アルカリと塩を形成したまま洗浄する方法、酸を添加してカルボン酸にして洗浄する方法等がある。ハンドリング性や収率等から酸を添加してカルボン酸にして洗浄する方法が好ましい。なお洗浄溶媒としては水が好ましい。
(酸化セルロースを微細化し分散液化する工程)
酸化セルロースを微細化する方法としてはまず、酸化セルロースを水やアルコールをはじめとした各種有機溶媒やそれらの混合溶媒中に懸濁させる。必要とあれば、分散性を上げるために分散液のpH調整を行ってもよい。pH調整に用いられるアルカリ水溶液としては、水酸化ナトリウム、水酸化リチウム、水酸化カリウム、アンモニア水溶液、さらには水酸化テトラメチルアンモニウム、水酸化テトラエチルアンモニウム、水酸化テトラブチルアンモニウム、水酸化ベンジルトリメチルアンモニウムなどの有機アルカリなどが挙げられる。コストや入手のしやすさなどから水酸化ナトリウムが好ましい。
続いて物理的に解繊する方法としては、高圧ホモジナイザー、超高圧ホモジナイザー、ボールミル、ロールミル、カッターミル、遊星ミル、ジェットミル、アトライター、グラインダー、ジューサーミキサー、ホモミキサー、超音波ホモジナイザー、ナノジナイザー、水中対向衝突などを用いることで微細化することができる。これらのような微細化処理を任意の時間や回数行うことで表面にカルボキシル基を有する微細化セルロース繊維の水分散液を得ることができる。このとき前記微細化セルロース繊維の数平均繊維幅は1nm以上100nm以下が好ましく、繊維幅が1nmより小さい場合、微細化セルロースの結晶性が失われてしまい、100nmより大きい場合、その分散液および積層体の透明性が損なわれてしまう。また、数平均繊維長は数平均繊維幅の50倍以上であることが好ましく、50倍未満では金属被覆後に導電材料として用いた際に繊維同士の接点が減少し、導電性が著しく低下する。
前記微細化セルロース繊維分散液は、必要に応じて、本発明の効果を損なわない範囲で、セルロースおよびpH調整に用いた成分以外の他の成分を含有してもよい。該他の成分としては、特に限定されず、当該微細セルロースの用途等に応じて、公知の添加剤のなかから適宜選択できる。具体的には、アルコキシシラン等の有機金属化合物またはその加水分解物、無機層状化合物、無機針状鉱物、レベリング剤、消泡剤、水溶性高分子、合成高分子、無機系粒子、有機系粒子、潤滑剤、帯電防止剤、紫外線吸収剤、染料、顔料、安定剤、磁性粉、配向促進剤、可塑剤、架橋剤等が挙げられる。
(微細化セルロース繊維表面を金属によって被覆する工程)
微細化セルロース繊維表面を被覆する金属種としては、特に限定しない。例えば、白金やパラジウム、ルテニウム、イリジウム、ロジウム、オスミウムの白金族元素の他、金、銀、鉄、鉛、銅、クロム、コバルト、ニッケル、マンガン、バナジウム、モリブデン、ガリウム、アルミニウムなどの金属、金属塩、金属錯体およびこれらの合金、または酸化物、複酸化物等が挙げられる。また、複数の金属種を用いても良い。導電材料としての使用が目的であるため、析出させる金属のうち少なくとも1種類は銀であることが好ましい。銀の還元を行う際に用いる物質は特に制限は無いが、銀錯体であることが好ましく、取り扱いおよび調製の簡便さから銀アンモニア錯体がより好ましい。
微細化セルロース繊維表面を金属により被覆する方法としては特に限定しないが、微細化セルロース繊維表面上にのみ金属層を析出させるために、微細化セルロース繊維表面上に還元性の官能基を導入した状態で、前記金属塩とともに保護コロイド剤を添加し、溶媒の沸点以下の温度で加熱あるいは冷却しながら溶媒中に分散させて還元処理を行うことが好ましい。この状態で前記金属塩などに含まれる金属カチオンを還元し析出させることによって、微細化セルロース繊維表面を均一に金属層で被覆することが出来る。
前記微細化セルロース繊維表面上に導入する還元性の官能基については、対象となる金属種を還元できる官能基であれば特に制限は無いが、処理の簡便さから、過よう素酸ナトリウムを用いたアルデヒド基の導入が最も好ましい。この過よう素酸ナトリウム処理を用いることにより、微細化セルロース繊維の表面にのみアルデヒド基を導入することができる。
図1は、微細化セルロース繊維表面に1種類以上の金属から成る被覆層を形成する手段を説明するための図であり、微細化セルロース繊維に対し、上記のように例えば過よう素酸ナトリウムで処理し、表面にアルデヒド基を導入させ、金属カチオン、例えば銀イイオンを還元し析出させ、微細化セルロース繊維の表面に銀を付着させる。このようにして、微細化セルロース繊維表面に選択的に金属による被覆層を析出させることが可能となる。なお、金属から成る被覆層は、微細化セルロース繊維の表面全体に付着していることが好ましい。
前記溶媒とは50%以上の水を含み、水以外の溶媒としては親水性溶媒が好ましい。水の割合が50%以下になると微細化セルロース繊維の分散が阻害され、繊維表面を均一に金属で被覆することが難しくなる。親水性溶媒については特に制限は無いが、メタノール、エタノール、イソプロパノールなどのアルコール類;テトラヒドロフラン等の環状エーテル類が好ましい。
前記保護コロイド剤とは微細化セルロース繊維表面に析出した金属層同士の結合または凝集を防ぐ目的のために添加されるものである。前記の作用を有する化合物であれば特に制限は無く、各種親水性高分子、各種界面活性剤を使用することができ、例えばポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、シクロデキストリンなどが好ましい。
調製に用いる微細化セルロース繊維の濃度は特に限定しないが、0.01%以上5%未満が好ましく、0.01%未満では成形体形成用組成物としては溶媒過多となってしまい、5%を超えるとでは微細化セルロース繊維同士の絡み合いで粘度が上昇し、均一な攪拌が難しくなる。同様に用いる金属イオンを含む溶液の金属イオン濃度も限定しないが、金属イオンの濃度は析出する金属の被覆層の厚みに影響することがわかっており、この厚みは1nm以上100nm以下であることが好ましく、1nm以上50nm以下であることがさらに好ましく、1nm以上10nm以下であることがより好ましい。1nm未満では微細化セルロース繊維の表面を金属層で均一に被覆することが出来ず導電性が低下してしまい、100nmを超えると被覆後の繊維の短軸長が大きくなってしまい、基材などに塗布して薄膜形成した際の透明性が損なわれてしまう。
(金属/セルロース複合化微細繊維の分散体を乾燥し、成形体を作製する工程)
前記透明導電膜は金属/セルロース複合化微細繊維そのもの、あるいは各種溶媒中に金属/セルロース複合化微細繊維を分散させたものを塗液とし基材上に塗布したものを乾燥させることによって得ることが出来る。金属/セルロース複合化微細繊維を基材に塗布する際には公知の塗布方法を用いることができ、例えば、ロールコーター、リバースロールコーター、グラビアコーター、マイクログラビアコーター、ナイフコーター、バーコーター、ワイヤーバーコーター、ダイコーター、ディップコーター、スピンコーター等を用いることができる。以上の塗布方法を用いて、基材の少なくとも一方の面に塗布する。金属/セルロース複合化微細繊維を乾燥させる方法としては、特に限定しないが、乾燥する温度としては20℃以上200℃以下が好ましく、30℃以上150℃以下がより好ましい。
用いることが出来る基材には特に制限は無く、種々の高分子組成物から成るプラスチックまたはガラス基板を用いることができる。例えば、ポリオレフィン系(ポリエチレン、ポリプロピレン等)、ポリエステル系(ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等)、セルロース系(トリアセチルセルロース、ジアセチルセルロース、セロファン等)、ポリアミド系(6−ナイロン、6,6−ナイロン等)、アクリル系(ポリメチルメタクリレート等)や、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ポリイミド、ポリビニルアルコール、ポリカーボネート、エチレンビニルアルコール等からなるものが用いられる。また、前述のプラスチック材料の中から、少なくとも1種以上の成分を持つ、或いは共重合成分に持つ、或いはそれらの化学修飾体を成分に有する有機高分子材料も可能である。
また、環境への配慮から、用いる基材にも環境負荷の少ないものが求められる。そのため、基材として、例えば、ポリ乳酸、バイオポリオレフィンなど植物から化学合成されるバイオプラスチック、或いはヒドロキシアルカノエートなど微生物が生産するプラスチックを含む基材、更にはセルロース系材料を含む、紙、セロハン、アセチル化セルロース、セルロース誘導体、微細化セルロース繊維を含む基材も用いることができる。
こうして得られた成形体は金属/セルロース複合化微細繊維の積層体であるため高い透明性と同時に導電性も有することから、新規バイオナノ素材由来の透明導電膜としての利用が期待できる。
以下、本発明を実施例に基づいて詳細に説明するが、本発明の技術範囲はこれらの実施形態に限定されるものではない。
<木材セルロースのTEMPO酸化>
針葉樹クラフトパルプ70gを蒸留水3500gに懸濁し、蒸留水350gにTEMPOを0.7g、臭化ナトリウムを7g溶解させた溶液を加え、20℃まで冷却した。ここに2mol/L、密度1.15g/mLの次亜塩素酸ナトリウム水溶液450gを滴下により添加し、酸化反応を開始した。系内の温度は常に20℃に保ち、反応中のpHの低下は0.5Nの水酸化ナトリウム水溶液を添加することでpH10に保ち続けた。セルロースの質量に対して、水酸化ナトリウムが3.00mmol/gになったと時点で、過剰量のエタノールを添加し反応を停止させた。その後、ガラスフィルターを用いて蒸留水によるろ過洗浄を繰り返し、酸化パルプを得た。
<酸化パルプのカルボキシル基量測定>
上記TEMPO酸化で得た酸化パルプおよび再酸化パルプを固形分重量で0.1g量りとり、1%濃度で水に分散させ、塩酸を加えてpHを2.5とした。その後0.5N水酸化ナトリウム水溶液を用いた電導度滴定法により、カルボキシル基量(mmol/g)を求めた。結果は1.6mmol/gであった。
<酸化パルプの解繊処理>
前記TEMPO酸化で得た酸化パルプ1gを99gの蒸留水に分散させ、ジューサーミキサーで30分間微細化処理し、1%木材CSNF水分散液を得た。
<微細化セルロース繊維へのアルデヒド基導入>
前記木材CSNF水分散液に対し、セルロース固形分に対して1.6mmol/gに相当する過よう素酸ナトリウムを添加し、20℃で24時間攪拌したのち、透析による脱塩処理を行い、蒸留水で固形分を調整して0.1%表面アルデヒド化CSNF水分散液を得た。
<銀アンモニア錯体の調製>
硝酸銀0.1gを純水10mLに溶解させたのち、1Mのアンモニア水を溶液が透明になるまで添加し、さらに蒸留水で全量を50mLとなるように調整し、銀アンモニア錯体を含む溶液として調製した。
<保護コロイド溶液の調製>
ポリビニルピロリドン0.5gを純水50mLに溶解させ、保護コロイド溶液として調製した。
<銀/セルロース複合化微細繊維の作製>
前記0.1%表面アルデヒド化CSNF水分散液10mLに対し、前記銀アンモニア錯体溶液を35mL、保護コロイド溶液を35mL添加し十分攪拌した。その後、60℃の湯浴中で12時間攪拌を続け、銀/セルロース複合化微細繊維の水分散体を得た。
<銀/セルロース複合化微細繊維の形態観察>
前記銀/セルロース複合化微細繊維を、走査型透過型電子顕微鏡(STEM)を用いて観察した結果を図2に示す。この結果、厚さ1から5nm程度の銀による被覆層を有する微細化セルロース繊維の合成に成功したことが確認された。
<銀/セルロース複合化微細繊維を用いた透明導電膜の作製>
前記銀/セルロース複合化微細繊維水分散液を膜厚25μmのPETフィルム上にバーコーター#16を用いて塗布し、50℃で10分乾燥して前記銀/セルロース複合化微細繊維を含む層を有する積層体を作製した。
前記積層体に関して、分光光度計(UV−2450、SHIMADZU)を用いて可視光線透過率を測定したところ、92%の値を示した。また、抵抗率計(ロレスタGPMCP−T610型、三菱化学アナリティック)を用い前記積層体の表面抵抗値を測定したところ、8.1×10Ω/□ を示した。
前項の結果から、微細化セルロース繊維上を均一に金属で被覆することによって金属/セルロース複合化微細繊維すなわちバイオナノ材料を用いた新規透明導電材料およびそれを基材に塗布することで透明導電膜を作製することに成功した。
<ブレンダーを用いたセルロースナノファイバーの調製>
特許文献6に記載の手法に従い、脱リグニン処理を施した木材セルロースを、ブレンダー(Vita−Mix TNC5200)を用いて37,000rpmで60分間処理しセルロースナノファイバーを得た。前記セルロースナノファイバーに対し、実施例1と同様の条件で銀/セルロース複合化微細繊維の水分散液を調製し、PETフィルム上に塗工した積層体を得た。前記積層体に対して表面抵抗値を測定したところ、1.5×10Ω/□を示し、可視光線透過率を測定したところ、75%の値を示した。機械処理のみで作製したセルロースナノファイバーはCSNFよりも長軸径が長いため、繊維同士の絡み合いによるパーコレーション効果が増大し、実施例1と比較して、より低抵抗の積層フィルムを作製可能であった。一方、短軸幅もCSNFと比較して長いことから、前記フィルムの透明性に関しては実施例1よりも低い値となった。
<バクテリアセルロースの調製>
酢酸菌(Acetobacter xylinum)を4%のコーンスターチおよび4%スクロースを含む滅菌培地を用いて、28℃で1週間静置培養し、バクテリアセルロース(BC)ペリクルを得た。前記BCペリクル1gに対し、亜塩素酸ナトリウム0.5g、蒸留水50mLを加え、酢酸で溶液全体をpH3に調整したのち60℃で3時間漂白し、タンパク質を除去しBCを精製した。
<バクテリアセルロースのTEMO酸化>
BCを安定にナノ分散させるため、実施例1と同様の手法でTEMPO触媒酸化を行い、カルボキシル基量を測定した。カルボキシル基量の測定結果は1.0mmol/gであった。
<酸化バクテリアセルロースの解繊処理>
前記TEMPO酸化で得た酸化BC1gを99gの蒸留水に分散させ、ジューサーミキサーで5分間処理し、1%BC分散液を得た。
<バクテリアセルロース繊維へのアルデヒド基導入>
前記BC水分散液に対し、セルロース固形分に対して1.0mmol/gに相当する過よう素酸ナトリウムを添加し、20℃で24時間攪拌したのち透析による脱塩処理を行い、蒸留水で固形分を調整してアルデヒド化されたBCの0.1%水分散液を得た。
<銀/バクテリアセルロース複合化微細繊維と透明導電膜の作製>
実施例1と同様の条件で前記アルデヒド基が導入されたバクテリアセルロースを銀で被覆して銀/バクテリアセルロース複合化微細繊維の水分散液を調製し、PETフィルム上に塗工して積層体を得た。前記積層体に対して表面抵抗値を測定したところ、1.1×10Ω/□ を示し、可視光線透過率を測定したところ、86%の値を示した。バクテリアセルロース繊維の短軸径は木材CSNFよりも太いことから透明性が実施例1に比較して劣るものの、実施例2よりも良好であった。また、長軸径が木材CSNFよりも長いため、繊維同士の絡み合いによるパーコレーション閾値の減少により、実施例1より低抵抗値を有する積層フィルムを作製可能であった。
[比較例1]
<セルロースナノウィスカーの調製>
針葉樹漂白クラフトパルプに対し、96%濃硫酸を用いて30℃、24時間、酸加水分解を行い、得られた残渣をろ過洗浄してセルロースナノウィスカーを得た。透過型電子顕微鏡によって前記セルロースナノウィスカーを観察したところ、短軸径は10nmから20nm、長軸径は200nmから400nm程度であった。
<銀/セルロースナノウィスカー複合化微細繊維と透明導電膜の作製>
前記セルロースナノウィスカーに対し、実施例1と同様の条件で銀を析出させ銀/セルロース複合化微細繊維の水分散液を調製し、PETフィルム上に塗工した積層体を得た。前記積層体に対して表面抵抗値を測定したところ、2.9×1010Ω/□ を示した。セルロースナノウィスカーを用いた場合、長軸径/短軸径のアスペクト比が小さくなることから、パーコレーション閾値が上昇し、導電性を発現できないと考えられる。
本発明によればバイオマスを用いた低環境負荷プロセスにより高透明導電材料および透明導電膜を提供することが可能となり、カーボンニュートラルなITO代替材料としてタッチパネル、電磁波シールド、電子ペーパー、太陽電池用電極、有機EL用電極といった様々な分野への応用が期待される。

Claims (11)

  1. 少なくとも微細化されたセルロース繊維と、前記微細化されたセルロース繊維表面に付着した1種類以上の金属から成る被覆層とから構成される金属/セルロース複合化微細繊維。
  2. 前記微細化されたセルロース繊維の数平均短軸径が1nm以上100nm以下、数平均長軸径が100nm以上であり、かつ数平均長軸径が数平均短軸径の50倍以上であることを特徴とする請求項1に記載の金属/セルロース複合化微細繊維。
  3. 前記金属/セルロース複合化微細繊維に含まれる金属のうち少なくとも1種類が銀であることを特徴とする請求項1または2に記載の金属/セルロース複合化微細繊維。
  4. 前記微細化されたセルロース繊維上にN−オキシル化合物を用いた酸化反応によりカルボキシル基が導入されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の金属/セルロース複合化微細繊維。
  5. 前記微細化されたセルロース繊維としてバクテリアセルロースを用いることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の金属/セルロース複合化微細繊維。
  6. 前記金属/セルロース複合化微細繊維の金属から成る被覆層の厚みが1nm以上100nm以下であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の金属/セルロース複合化微細繊維。
  7. 前記微細化されたセルロース繊維表面上に還元性を有する官能基を導入する工程と、該還元性官能基を利用し、溶液中で微細化されたセルロース繊維の表面上にのみ選択的に1種類以上の金属を還元析出し、前記被覆層を形成する工程とを具備することを特徴とする、請求項1〜6のいずれかに記載の金属/セルロース複合化微細繊維を製造する方法。
  8. 前記微細化されたセルロース繊維表面上に導入される還元性官能基がアルデヒド基であることを特徴とする、請求項7に記載の製造方法。
  9. 前記アルデヒド基が導入された微細化されたセルロース繊維を溶媒中に分散させる工程と、銀アンモニア錯体および保護コロイド剤を該溶媒中に添加し沸点以下の温度で加熱あるいは冷却する工程とを具備することを特徴とする、請求項8に記載の製造方法。
  10. 請求項1〜6のいずれかに記載の金属/セルロース複合化微細繊維および保護コロイド剤を溶媒中に含む分散体。
  11. 請求項10に記載の分散体より形成された透明導電層を有することを特徴とする透明導電膜。
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