JP2015218159A - 抗菌性組成物、積層体、及び成形体 - Google Patents
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Abstract
Description
銀イオンによる抗菌性は、DNAの複製阻害や酵素阻害等様々な原因が知られている。銀微粒子の細菌への影響は不明であるが、銀微粒子が細菌の細胞壁や細胞膜と相互作用し、膜構造を変化させるという説がある。また、銀微粒子の形状により、抗菌性が変化し、平板状の銀微粒子において最も効果的であるという報告がある(例えば、非特許文献1参照)。銀微粒子の形状により細菌の細胞壁や細胞膜との相互作用が変化し、抗菌性に影響を与えると考えられる。
また、本発明の一態様は、基材と、基材の少なくとも一方の面に、本発明の一態様である抗菌性組成物により形成された抗菌性層とを有する、抗菌性積層体としてもよい。
また、本発明の一態様は、本発明の一態様である抗菌性組成物が、少なくとも1種類以上の成形材料をさらに含み、その抗菌性組成物を成形して得られる抗菌性成形体としてもよい。
図2は本開示に係る抗菌性成形体の一実施形態の断面図である。図2は、抗菌性組成物が、抗菌性材料と成形材料とを含有し、成形された抗菌性成形体2である。
本発明を適用した一実施形態である抗菌性材料について説明する。
図3は、本発明を適用した一実施形態である抗菌性材料の構成を示す模式図である。図3に示すように、本実施形態の抗菌性材料(複合体)3は、平板状の金属微粒子(平板状金属微粒子)31と、少なくとも一つ以上の微細化されたセルロース32とが複合化された、平板状金属微粒子と微細化セルロースとの複合体であり、それぞれの微細化セルロース32について少なくとも一部(一部分)又は全部が平板状金属微粒子31の内部に取り込まれており、残部が平板状金属微粒子31の表面に露出するように複合化されたものである。
このようにして得られた複合体において、前記微細化セルロース32のそれぞれは、少なくとも一部又は全部が前記平板状金属微粒子31の内部に取り込まれるとともに、残部が当該平板状金属微粒子31の表面に露出する。本発明の複合体は、分散安定性の面から、前記金属微粒子と前記微細化セルロースとが不可分であることが好ましい。
金属微粒子は、そのアスペクト比により共鳴波長が変化するため、その形状やサイズにより特定の波長領域を吸収し、色調が変化する。
平板状金属微粒子31の粒子径dの平均値は、2nm以上1000nm以下であることが好ましく、より好ましくは20nm以上500nm以下、20nm以上400nm以下が更に好ましい。
平板状金属微粒子31の粒子厚みhの平均値、すなわち表面33と裏面34の距離hは、1nm以上100nm以下が好ましく、5nm以上50nm以下がより好ましい。
アスペクト比d/hの平均値は、2.0以上が好ましく、2.0以上100以下がより好ましく、2.0以上50以下が更に好ましい。
平均値は100個の粒子を測定して求める。本発明の複合体は、直径dを任意に変化させ、粒子径d/厚みhのアスペクト比を制御することで、色調を変化させることができる。また、複合体は、平板状金属微粒子31と微細化セルロース32を含んでいればよく、他の成分を含んでも構わない。
平板状金属微粒子の粒子径及び厚みの測定方法、ならびにアスペクト比の算出方法としては、具体的には、例えば、以下の方法が挙げられる。
(1)粒子径の測定法
複合体を含む分散液をTEM観察用支持膜付き銅グリッド上にキャストして風乾したのち、透過型電子顕微鏡観察を行う。得られた画像中の平板状銀ナノ粒子を、円で近似した際の径を平面方向の粒子径として算出する。
(2)厚みの測定法
図7のように複合体3を含む分散液をPETフィルム36上にキャストして風乾し包埋樹脂37で固定したものをミクロトームで断面方向に切削し、透過型電子顕微鏡観察を行う。得られた画像中の平板状銀ナノ粒子の厚みを平面方向の粒子径として算出する。
(3)アスペクト比の算出方法
上述のようにして求めた粒子径dを粒子厚みhで割った値を、アスペクト比=d/hとして算出する。
なお、上述した測定方法および算出方法は一例であり、特にこれらに限定されるものではない。
本発明の抗菌性材料(複合体)3に含有される金属種は、特に限定されず、用途に合わせて任意の金属種を用いることができる。例えば、金、銀、銅、アルミニウム、鉄、白金、亜鉛、パラジウム、ルテニウム、イリジウム、ロジウム、オスミウム、クロム、コバルト、ニッケル、マンガン、バナジウム、モリブデン、ガリウム、アルミニウムなどの金属、金属塩、金属錯体およびこれらの合金、または酸化物、複酸化物等が挙げられる。特に、赤外線を遮蔽する目的では、少なくとも銀を含む1種類以上が好ましい。複合体中に含まれる金属の割合は特に限定されない。
本開示に係る抗菌性材料(複合体)3の製造に用いる微細化セルロースは、その構造の少なくとも一辺がナノメートルオーダーであればよく、その調製方法については特に限定されない。通常、微細化セルロースは、ミクロフィブリル構造由来の繊維形状を取るため、本実施形態の製造方法に用いる微細化セルロースとしては、以下に示す範囲にある繊維形状の物が好ましい。繊維状の微細化セルロースを用いることにより、より形状やサイズの制御された複合体を製造することができ、特に抗菌性、分散性が特に良好となる。
抗菌性材料の製造方法は、特に限定されないが、以下の方法にて製造できる。
(酸化工程)セルロース原料からN−オキシル化合物を用いて酸化セルロースを得る工程と、
(微細化工程)前記酸化工程を経た酸化セルロースを水性媒体中で微細化して微細化セルロース分散液を調製する工程と
(複合体調製工程)微細化工程により得られた微細化セルロース分散液中に金属イオンを含有させ、還元により金属微粒子を成長させるとともに、金属微粒子と微細化セルロースとを複合化する工程と
この方法を用いることにより、長軸の数平均軸径、短軸の数平均軸径、カルボキシ基導入量、粘度特性を制御できる。このことにより、形状とサイズを容易に制御し、安定的に複合体を製造することができる。
微細化セルロースの原料としては、特に限定されず、木材セルロースを用いる場合には、針葉樹パルプや広葉樹パルプ、古紙パルプなど、一般的に用いられるものを用いることができる。精製および微細化のしやすさから、針葉樹パルプが好ましい。N−オキシル化合物としては、TEMPO(2,2,6,6−テトラメチルピペリジニル−1−オキシラジカル)、2,2,6,6−テトラメチル−4−ヒドロキシピペリジン−1−オキシル、4−メトキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−N−オキシル、4−エトキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−N−オキシル、4−アセトアミド−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−N−オキシル、等が挙げられる。その中でも、TEMPOが好ましい。N−オキシル化合物の使用量は、触媒としての量でよく、特に限定されない。通常、酸化処理する木材系天然セルロースの固形分に対して0.01質量%以上5.0質量%以下程度である。
酸化セルロースを微細化する方法としてはまず、酸化セルロースに水性媒体を加えて懸濁させる。水性媒体としては、前述と同様のものが挙げられ、水が特に好ましい。必要に応じて、酸化セルロースや生成する微細化セルロースの分散性を上げるために、懸濁液のpH調整を行ってもよい。pH調整に用いられるアルカリ水溶液としては、酸化工程の説明で挙げたアルカリ水溶液と同様のものが挙げられる。
本開示に係る抗菌性材料(複合体)3の調製方法は、特に限定されるものではないが、一般的な湿式法である液相還元法で製造できる。金属表面と溶媒は、強い親和力は無く、そのままでは粒子は凝集沈殿してしまう。微細化セルロースの存在により金属微粒子の特徴が大きく変化する。
特に限定されないが、抗菌性材料(複合体)3は以下の方法で調製できる。まず、微細化セルロース分散液と金属塩を含有する溶液とを混合して混合用液を得る。具体的には、金属塩を溶媒に溶かし、前駆体金属イオンを含有する溶液を調製する。次に、微細化セルロース分散液に前駆体金属イオン含有溶液を添加して混合する。続いて、混合溶液中の前駆体金属イオンを還元して金属微粒子を成長させるとともに、金属微粒子と微細化セルロースとを複合化する。
微細化セルロースの存在下で前駆体金属イオンを還元することにより、前駆体金属イオンが還元されて金属原子が生成し、核発生、成長を経て金属微粒子が生成する。この過程で金属微粒子と微細化セルロースが相互作用し、金属微粒子の形態や凝集に影響を及ぼしながら金属微粒子と微細化セルロースとが複合化すると考えられる。例えば、表面にカルボキシ基を有する微細化セルロースの場合、金属イオンがカルボキシ基に配位した状態で還元を行うことにより、カルボキシ基を起点として金属微粒子と微細化セルロースとが複合化することで金属微粒子の結晶成長と凝集が制御され、形態制御が行われると考えられる。
先ず、混合溶液中への還元剤の添加により、微細化セルロース32に設けたカルボキシ基を起点に金属の析出が開始する。そして、析出した金属は金属微粒子の一次粒子31aを形成する(図8中の左図を参照)。さらに反応が進むと、これらの一次粒子31a同士が凝集して、金属微粒子31を形成する。この際、微細化セルロース32の一部32aが巻き込まれるとともに残部32bが露出した状態で複合化する(図8中の右図を参照)。
以上の工程により、本実施形態の金属微粒子31と微細化セルロース32との複合化し、複合体3を得ることができる。
前駆体金属イオンの濃度は特に限定されない。前駆体金属イオン濃度により、金属微粒子と微細化セルロースとの相互作用、更には金属微粒子の結晶成長と凝集を制御することができ、所望の形状の金属微粒子を製造することができる。
分散液中の前駆体金属イオン量が微細化セルロースの表面に存在するカルボキシ基未満であることが好ましい。分散液中の金属イオン量が微細化セルロース表面に存在するカルボキシ基量を上回ると微細化セルロースが凝集することがある。
反応系に添加する還元剤の量は、特に限定されないが、前駆体金属イオン濃度と同等以上になるように調整することが好ましい。混合液中の還元剤濃度が前駆体金属イオン濃度より少ないと未還元の前駆体金属イオンが残存するため、反応を制御しにくい。
こうして得られた抗菌性材料3の分散液から抗菌性材料から抗菌性組成物、及び抗菌性コーティング物として、例えば、抗菌性積層体や、抗菌性成形体を提供できる。図1に記載の抗菌性積層体1は、基材11の少なくとも一方の面に前記抗菌性組成物をコーティングにより形成される抗菌性層12を設け、抗菌性フィルムを提供することができる。図2に記載のように、抗菌性材料を成形材料と複合化した抗菌性成形体2を提供することも可能である。
タンパク質としては、ゼラチン、カゼイン、コンドロイチン硫酸ナトリウム等が挙げられる。
ビニル系樹脂としては、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリビニルピロリドン・ビニルアセテート共重合体等が挙げられる。
アクリル系樹脂としては、ポリアクリル酸ナトリウム、カルボキシビニルポリマー、ポリアクリルアミド、アクリルアミド・アクリレート共重合体等が挙げられる。
ポリエチレン系樹脂としては、ポリエチレンイミン、ポリエチレンオキシド、ポリエチレングリコール等が挙げられる。
中でも、ビニル系樹脂やポリエチレン系樹脂は、複合体が分散しやすく、好ましい。水溶性高分子(a)は、1種のみを用いてもよく、2種以上を用いてもよい。また、環境負荷の観点から、天然由来の高分子であることが望ましい。
基材11の材質としては、例えば、ポリオレフィン(ポリエチレン、ポリプロピレン等。)、ポリエステル(ポリエチレンナフタレート、ポリエチレンテレフタレート等。)、ポリアミド(ナイロン−6、ナイロン−66等。)、ポリスチレン、エチレンビニルアルコール、ポリ塩化ビニル、ポリイミド、ポリビニルアルコール、ポリカーボネート、ポリエーテルスルホン、アクリルセルロース(トリアセチリルセルロース、ジアセチルセルロース等。)等が挙げられる。
プラスチック材料は、一般に用いられる熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂を用いることができる。抗菌性材料3との複合化や成形のしやすさから、成形材料(b)を含有することが好ましい。
成形材料(b)には、ポリスチレン、ABS樹脂(A;アクリロニトリル、B;ブタジエン、S;スチレン)、AS樹脂、ポリエチレン、EVA樹脂、ポリプロピレン、メタクリル樹脂、セルロースアセテート、ポリカーボネート、ポリアミド、ポリアセタール、ポリサルフォン、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、塩化ビニル樹脂が好ましい。
特に、再生可能な資源を用いたバイオマスプラスチックを用いることが好ましい。再生可能な資源を用いたバイオマスプラスチックとしては、ポリ乳酸、ポリオレフィン、ポリアミドを用いることが好ましい。
複合体と成形材料(b)とを複合化する際の複合化方法は、公知の方法を用いることができる。
抗菌性層12及び抗菌性成形体2は、成形性の向上や劣化抑制、複合体の分散性の向上等の目的で、公知の添加剤を混合することができる。例えば、熱安定剤、安定化助剤、可塑剤、酸化防止剤、光安定剤、難燃剤、滑剤、帯電防止剤を含んでも構わない。
(セルロース原料の酸化)
針葉樹クラフトパルプ70gを蒸留水3500gに懸濁し、蒸留水350gにTEMPOを0.7g、臭化ナトリウムを7g溶解させた溶液を加え、20℃まで冷却した。ここに2mol/L、密度1.15g/mLの次亜塩素酸ナトリウム水溶液450gを滴下により添加し、酸化反応を開始した。系内の温度は常に20℃に保ち、反応中のpHの低下は0.5Nの水酸化ナトリウム水溶液を添加することでpH10に保ち続けた。セルロースの質量に対して、水酸化ナトリウムが3.00mmol/gになった時点で、過剰量のエタノールを添加し反応を停止させた。その後、ガラスフィルターを用いて蒸留水によるろ過洗浄を繰り返し、酸化セルロースを得た。
上記TEMPO酸化で得た酸化セルロースを固形分重量で0.1g量りとり、1%濃度で水に分散させ、塩酸を加えてpHを2.5とした。その後0.5M水酸化ナトリウム水溶液を用いた電導度滴定法により、カルボキシ基量(mmol/g)を求めた。結果は1.6mmol/gであった。
TEMPO酸化で得た酸化セルロース1gを99gの蒸留水に分散させ、ジューサーミキサーで30分間微細化処理し、CSNF濃度1%のCSNF水分散液を得た。CSNF水分散液に含まれるCSNFの数平均短軸径は4nm、数平均長軸径は1110nmであった。また、レオメーターを用いて定常粘弾性測定を行ったところ、CSNF分散液はチキソトロピック性を示した。
硝酸銀を蒸留水50mLに溶解させ、硝酸銀水溶液を調製した。
水素化ホウ素ナトリウムを蒸留水50mLに溶解させ、水素化ホウ素ナトリウム水溶液を調製した。
1%CSNF水分散液50g対し、硝酸銀水溶液0.5gを室温(25℃)で攪拌しながら添加した。30分攪拌を続けたのち、水素化ホウ素ナトリウム水溶液を添加して複合体の分散液を得た。
実施例1と同じ方法でCSNF水分散液を作製し、CSNF水分散液に硝酸銀水溶液を添加し、しばらくして還元剤である水素化ホウ素ナトリウムを添加して複合体の分散液を得た。複合体を遠心分離により分画し、アローベース(登録商標)SD−1200(ユニチカ株式会社製)水溶液に分散させ、抗菌性組成物を調製した。50μmのPETフィルムにコロナ処理を施し、抗菌性組成物を乾燥膜厚が200nmになるようにバーコーターにて塗工し、120℃で乾燥させた。
実施例1と同じ方法でCSNF水分散液を作製し、CSNF水分散液に硝酸銀水溶液を添加し、しばらくして還元剤である水素化ホウ素ナトリウムを添加して複合体の分散液を得た。複合体を遠心分離により分画し、アローベースSD−1200(ユニチカ株式会社製)水溶液に分散させ、抗菌性組成物を調製した。100μmのPETフィルムにコロナ処理を施し、抗菌性組成物を乾燥膜厚が400nmになるようにバーコーターにて塗工し、120℃で乾燥させた。
実施例1と同じ方法でCSNF水分散液を作製し、CSNF水分散液に硝酸銀水溶液を添加し、しばらくして還元剤である水素化ホウ素ナトリウムを添加して複合体の分散液を得た。複合体を遠心分離により分画し、アローベースSD−1200(ユニチカ株式会社製)水溶液に分散させ、抗菌性組成物を調製した。50μmのPETフィルムにコロナ処理を施し、抗菌性組成物を乾燥膜厚が400nmになるようにバーコーターを用いて塗工し、120℃で乾燥させた。
実施例1と同じ方法でCSNF水分散液を作製し、CSNF水分散液に硝酸銀水溶液を添加し、しばらくして還元剤である水素化ホウ素ナトリウムを添加して複合体の分散液を得た。複合体を遠心分離により分画し、樹脂GS Pla(登録商標) FZ91P(三菱化学株式会社製)に混練して20μmの膜厚になるようにフィルム状に成形した。
水に硝酸銀水溶液を添加し、しばらくして還元剤である水素化ホウ素ナトリウムを添加した。
ポリビニルアルコールPVA124(株式会社クラレ製)に硝酸銀を添加し、しばらくして還元剤である水素化ホウ素ナトリウムを添加した。
CSNF水分散液に、還元剤である水素化ホウ素ナトリウムを添加した。
CSNF水分散液に硝酸銀を添加した。
50μmのPETフィルムにコロナ処理を施した。
ポリビニルアルコールPVA124(株式会社クラレ製)水溶液のみの抗菌性組成物を調製した。50μmのPETフィルムにコロナ処理を施し、抗菌性組成物を乾燥膜厚が200nmになるようにバーコーターを用いて塗工し、120℃で乾燥させた。
アローベースSD−1200(ユニチカ株式会社製)水溶液のみの抗菌性組成物を調製した。50μmのPETフィルムにコロナ処理を施し、抗菌性組成物を乾燥膜厚が200nmになるようにバーコーターを用いて塗工し、120℃で乾燥させた。
成形材料GSPla FZ91P(三菱化学株式会社製)に混練して20μmの膜厚になるようにフィルム状に成形した。
複合体の形成は、走査透過型電子顕微鏡と走査型電子顕微鏡、透過型電子顕微鏡を用いて観察し、金属とCSNFが複合体を形成している場合に『○』、複合体を形成していない場合に『×』とした。
抗菌性の評価は、JIS Z2801:2010 に従い、黄色ぶどう球菌の抗菌活性値を求めた。抗菌活性値が2.0以上であれば抗菌効果がある、すなわち『〇』とし、2.0未満であれば『×』とした。
11 基材
12 抗菌性層
2 抗菌性成形体
3 抗菌性材料(複合体)
31 金属微粒子(銀微粒子)
32 微細化セルロース(CSNF)
32a 微細化セルロースが金属微粒子の内部に取り込まれている部分
32b 微細化セルロースが金属微粒子表面に露出している部分
33 表面
34 裏面
35 側面
36 PETフィルム
37 包埋樹脂
d 粒子径
h 厚み
Claims (11)
- 平板状金属微粒子と、少なくとも1つ以上の微細化セルロースとが複合化され、
前記平板状金属微粒子は、少なくとも1種類以上の金属又はそれらの化合物であり、
前記微細化セルロースのそれぞれは、少なくとも一部又は全部が前記平板状金属微粒子の内部に取り込まれるとともに、残部が当該平板状金属微粒子の表面に露出している複合体を含む、
抗菌性組成物。 - 前記平板状金属微粒子と前記微細化セルロースとが不可分であることを特徴とする、請求項1に記載の抗菌性組成物。
- 前記微細化セルロースの有するカルボキシ基量は0.1mmol/g以上3.0mmol/g以下である、請求項1または2に記載の抗菌性組成物。
- 前記微細化セルロースは繊維状であり、前記微細化セルロースの短軸の数平均短軸径は、1nm以上200nm以下であり、前記微細化セルロースの長軸の数平均長軸径は、0.05μm以上50μm以下である、請求項1から3のいずれかに記載の抗菌性組成物。
- 前記平板状金属微粒子の粒子径dの平均値は、2nm以上1000nm以下であり、
前記平板状金属微粒子の粒子厚みhの平均値は、1nm以上100nm以下であり、
アスペクト比d/hの平均値は、2.0以上100以下である
ことを特徴とする、請求項1から4のいずれかに記載の抗菌性組成物。 - (化合物は、請求項1で記載済みの為。)
前記金属は、少なくとも銀を含む1種類以上の金属を含む、請求項1から5のいずれかに記載の抗菌性組成物。 - 前記抗菌性組成物が、少なくとも1種類以上の水溶性高分子をさらに含み、
前記水溶性高分子が、85℃において、メタノール、エタノール、プロパノールまたはイソプロピルアルコールのいずれかを50質量%含むアルコール水溶液、または水からなる群から選ばれる少なくとも1種の溶媒100質量部に対して1質量部以上溶解する、分子量1000以上の化合物である
請求項1から6のいずれかに記載の抗菌性組成物。 - 基材と、前記基材の少なくとも一方の面に、請求項1から請求項7いずれかに記載の抗菌性組成物により形成された抗菌性層とを有する、抗菌性積層体。
- 前記基材が、ポリオレフィン、ポリエステル、ポリアミド、ポリスチレン、エチレンビニルアルコール、ポリ塩化ビニル、ポリイミド、ポリビニルアルコール、ポリカーボネート、ポリエーテルスルホン、またはアクリルセルロースの少なくともいずれか1種類を含む、請求項8に記載の抗菌性積層体。
- 請求項1から請求項6いずれかに記載の抗菌性組成物が、少なくとも1種類以上の成形材料をさらに含み、前記抗菌性組成物を成形して得られる抗菌性成形体。
- 前記成形材料が、ポリスチレン、ABS樹脂(A;アクリロニトリル、B;ブタジエン、S;スチレン)、AS樹脂、ポリエチレン、EVA樹脂、ポリプロピレン、メタクリル樹脂、セルロースアセテート、ポリカーボネート、ポリアミド、ポリアセタール、ポリサルフォン、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、または塩化ビニル樹脂のいずれかを少なくとも1種類以上含む、請求項10に記載の抗菌性成形体。
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