JP2014054783A - 再生可能な被記録媒体 - Google Patents
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Abstract
【課題】書換えが不要な部分の画像は再生せず、書換えが必要な部分のみを再生可能な、高効率・省資源の被記録媒体、及び、被記録媒体の再生方法を提供すること。
【解決手段】少なくとも基材、第1画像受理層、及び画像保護層を有する被記録材料であって、さらに剥離層と第2画像受理層とが順に積層された画像書換え層を有し、前記画像書換え層は、前記基材上の一部及び/または、前記基材、前記第1画像受理層、及び前記画像保護層が積層された箇所の画像保護層上に形成され、前記基材及び前記画像保護層は耐水性を有し、前記剥離層は水性樹脂であることを特徴とする被記録媒体。
【選択図】図1
Description
このような本発明は、表面がセルロース質繊維材料以外の材料で形成された基材上にオンデマンドで画像の形成・消去が可能であり、生産管理や在庫管理用のタグカード(ICチップ入りでも可、以下同様)やOHP用フィルム、クレジットカードやメンバーズカード、通行許可証、入場許可証や社員証等のカード類や、広告宣伝用の野立看板等に有利に応用することができる。
本出願人は、画像が形成される側の表面近傍に液体で溶解・膨潤する層を設けた被記録媒体を用い、該被記録媒体の膨潤層を大きく膨潤せしめる水を含有した液体を前記被記録媒体に付与して画像形成物質を除去し、被記録媒体を再生する方法を提案している(例えば、特許文献1の特開平7−13383号公報)。
この方法は、普通に用いられている紙の上に形成された画像をも剥離でき、再生できる点で優れた方法であるが、基材自体の耐水性が低く、繰り返し再生するには耐久性に問題がある。
しかし、前記被記録媒体は、被記録媒体の全面を洗浄、再度コーティングを施し、印字内容が重複する部分も再印字する必要があるため、被記録媒体の再生・画像形成のサイクル効率がよくないという問題がある。
すなわち、上記課題は、本発明の、下記(1)〜(6)によって解決される。
(1)「少なくとも基材、第1画像受理層、及び画像保護層を有する被記録材料であって、さらに剥離層と第2画像受理層とが順に積層された画像書換え層を有し、前記画像書換え層は、前記基材上の一部及び/または、前記基材、前記第1画像受理層、及び前記画像保護層が積層された箇所の画像保護層上に形成され、前記基材及び前記画像保護層は耐水性を有し、前記剥離層は水性樹脂であることを特徴とする被記録媒体。」、
(2)「前記画像保護層は、主鎖にアリーレン基とアルキレン基及び/またはポリオキシアルキレン基とを有し、金属スルホネート基がペンダントした構造を有し、分子量が20000〜30000である耐水性飽和ポリエステルを含有することを特徴とする前記第(1)項に記載の被記録媒体」、
(3)「前記画像保護層の膜厚が 1μm以上200μm以下であることを特徴とする前記第(1)項または第(2)項に記載の被記録媒体」、
(4)「前記剥離層は、主鎖にアリーレン基とアルキレン基及び/またはポリオキシアルキレン基とを有し、金属スルホネート基がペンダントした構造を有し、分子量が12000〜16000である水性ポリエステルであることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の被記録媒体」、
(5)「前記水性ポリエステルは、下記一般式(1)で表わされる水性ポリエステルであることを特徴とする前記第(1)項乃至第(4)項のいずれかに記載の被記録媒体;
本発明の被記録媒体は、少なくとも基材、第1画像受理層、及び画像保護層を有する被記録材料であって、さらに剥離層と第2画像受理層とが順に積層された画像書換え層を有するものであり、前記剥離層と前記画像受理層との積層構造が、前記基材上の一部及び/または、前記基材、画像受理層、及び画像保護層が積層された画像保護層上に形成されたものである。
図1、図2及び図5〜図8は、本発明における被画像記録媒体の例を示す図である。これらの例において被画像記録媒体は、耐水性ある基材(1)上に第1の画像受理層(2)、及び耐水性のある画像保護層(4)が積層されており、該画像保護層(4)上の一部もしくは全面、または基材上の一部に剥離層(5)、第2画像受理層(6)が積層された画像書換え層を有する。
なお、図中の(3)、(7)は、画像受理層上に形成された画像であり、図7、図8に示すように重なって形成されてもかまわない。
本発明における被記録媒体の剥離層は、水性樹脂を主成分とするものであり、耐水性と親水性とのバランスをとり、野外での使用により雨などに当たっても容易に剥離することなく、再生時には速やかに剥離し画像の除去を可能にするものである。
前記剥離層には、水性樹脂のほか、本発明の目的を損なわない範囲で、フィラー、界面活性剤、酸化防止剤、レベリング剤等々の各種副成分を所望により含有することができる。
本発明の被記録媒体料の剥離層に用いる水性樹脂は、それ自体成膜性があり、基材およびインク受理層の接着性に優れるが、画像材料除去液の供給により、溶解又は膨潤して基材との接着性を減少するものである。さらに、インク受理層との接着性も著しく減少するが、これは本発明においては不可欠ではない。
本発明の剥離層は、主鎖にアリーレン基とアルキレン基及び/またはポリオキシアルキレン基とを有し、金属スルホネート基がペンダントした水性ポリエステルを含むものであり、靭性と柔軟性とを併せ持ち、常温(20℃〜25℃)より20℃高い温度の水に対する溶解度が、常温での水に対する溶解度の1.5倍以上である。
一般式(1)中、Arはフェニル基、ナフチル基を表し、Rは分岐を有してもよい炭素数1〜10の炭化水素基、炭素数1〜10のポリオキシアルキレンを表し、Mはアルカリ金属を表し、m、nは整数表わし、m/nは、10/90〜40/60である。
金属スルホネート基の含有量としては、少なすぎると得られるポリエステル樹脂の水溶性が不十分となり、再生時に剥離しにくくなり、逆に多すぎても、水性ポリエステル樹脂の耐水性が不十分となることがあるため、m/nは10/90〜40/60であり、15/85〜35/65であることが好ましく、20/80〜30/70であることがより好ましい。
なお、水性ポリエステル樹脂の原料を、ジカルボン酸成分、グリコール成分、金属スルホネート基を有する水溶性付与成分と分けた場合における、ジカルボン酸成分及びグリコール成分には、水溶性付与成分に該当するものも含まれる。
特に水溶性付与成分に該当しないジカルボン酸成分として芳香族ジカルボン酸類のみが用いられることが好ましい。
併用できる水性樹脂としては、例えば、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリエチレンオキサイド、ポリアクリル酸ナトリウム、アルギン酸ナトリウム、寒天、多糖類(メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロプルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム等のセルロース系誘導体や澱粉等)、タンパク質(ゼラチン、膠等)等が挙げられ、その含有量は、前記水性ポリエステル100部当たり30部未満である。
画像保護層は、耐水性を有し、かつ、第1の画像受理層に形成された画像を隠蔽しないものであれば使用することができ、例えば、PET、PP、PS等が挙げられるが、画像保護層上に形成する前記剥離層及び後述する画像受理層との密着性に優れ、使用時及び画像形成時の耐久性に優れた被記録媒体を作製できる点で、主鎖にアリーレン基とアルキレン基及び/またはポリオキシアルキレン基とを有し、金属スルホネート基がペンダントした構造を有する耐水性ポリエステルであることが好ましく、該耐水性ポリエステルの分子量は、20000〜30000であることが好ましい。
本発明における被記録媒体の第1画像受理層及び第2画像受理層は、親水性、疎水性に関わらず、例えば、疎水性のものとしては多孔質体等、水透過性及び耐水性を有するものであれば使用することができる。また、画像形成のためには白色であることが好ましい。
前記高分子材料は、アミノ基により親水性が高く、高いインク吸収性を有し、かつ前記水性ポリエステルとの親和性に優れると共に、架橋構造により優れた耐水性を有するものであり、該高分子材料を含む画像受理層は、インクジェット記録ヘッドから送られてきたインク滴を、ビーデイング、ブリーデイングなしに好適に受理し画像形成し、画像材料(例えばインクジェットインクの着色料)除去処理過程で、下層である剥離層への適度な水透過性を有し、さらに、耐水性に優れる。
水溶性樹脂を併用する場合の水溶性樹脂の含有量は、前記水不溶性高分子材料100部当たり、300部未満である。水溶性樹脂の含有量が多くなると耐水性が低下する
微粒子フィラーの添加量は、バインダー樹脂100部当たり、50部以下、好ましくは30部以下、より好ましくは25部以下であることが好ましい。
厚さが1μmに満たない場合は、インクの吸収作用が低下することかあり、また、皮膜化したときの耐水性、耐摩傷性、耐候性などの耐環境性向上の効果が十分でないおそれがあるので好ましくない。
本発明における被記録媒体料は、前記のように、基材(支持体)上の少なくとも1方の面に画像受理層を有するものであるが、被記録媒体料の基材は、画像材料除去液の供給により変質しない耐水性を有するものである。
例えばICチップが埋め込まれている支持体の場合は、画像材料除去液の供給によっても、その性能を損なわないものであることが好ましい。
本発明における画像材料除去液は、水または水に少量(10%以下、好ましくは5%以下)の界面活性剤を含む水性液を使用できる。このような画像材料除去液は、35℃以上100℃に加温されたものであり、画像除去性の点では温度が高い方が好ましいが、温水の温度を維持するエネルギーの消費量とのバランスからで40℃〜60℃が好ましい。
そして、必要により、次に/又は除去液付与と同時に、画像材料除去液が付与された被記録媒体表面を、拭布、ブラシ等の擦掃手段により画像形成面を擦掃する擦掃処理を設けてもよい。
而して、本発明の被記録媒体は、剥離層の溶解・除去→(必要によりブラッシング等による物理的摺擦)→乾燥過程を経る記録材料の除去方法に好適に使用でき、リサイクル可能となる。
剥離層、及び、第2画像受理層のコーティングは、予め、書き換える部分の形状に合わせたシルクスクリーンの版を用い、シルクスクリーン印刷することや、コーティング不要な部分にマスキングを施して、スプレーコーティングや、ロールコーティングなどどの塗工によりコーティングしたり、画像処理により画像再生部を検出し、インクジェットにより、前期画像再生部に剥離層、第2画像受理層を積層することもできる。
PETフィルム(東レ製:ルミラーS10、厚み0.125mm)(1)上の 書き換えない画像が形成される部分に、出光テクノファイン(株)製プロテインコートWR−454をワイヤーバーで塗布し、60℃2分間加熱乾燥させて、膜厚20μmの第1画像受理層(2)を形成した。ここで、リコー製インクジェットプリンタGX3300を用い、前記第1画像受理層上に書き換えない画像(3)を形成した。
さらに、第1画像受理層(2)上、前記書き換えない画像(3)上、及びPETフィルム(1)の片側全面に、耐水性飽和ポリエステル(互応化学(株)製プラスコートRZ−570、分子量:23000)をワイヤーバーで塗布し、60℃2分間加熱乾燥させて、膜厚5μmの画像保護層(4)を形成した。
次に、画像を書き換える部分に、水性ポリエステル(互応化学(株)製プラスコートZ−221、分子量14000:90%、増粘剤D−253:5%、イソプロピルアルコール:5%の配合の溶液)を膜厚が5μmになるように塗工し、剥離層(5)を形成した。
さらに、前記剥離層上に、出光テクノファイン(株)製プロテインコートWR−454を膜厚が20μmになるように塗工し、第2の画像受理層(6)を形成し、被記録媒体を得た。さらに、リコー製インクジェットプリンタGX3300を用い、前記第2の画像受理層上に書き換える画像(7)を形成した。
その結果、画像保護層(4)によってコーティングされていない、画像保護層(4)上の剥離層(5)、第2画像受理層(6)及び書き換える画像(7)が被記録媒体上から除去され、画像保護層(4)によりコートされている部分は、全て被記録媒体基材上に残留した。
第1の画像受理層(2)に形成された書き換えない部分の印字濃度、及び、画像保護層(4)の表面状態には変化がないことを目視にて確認した。
再び、同様に被記録媒体の印字面に温水を噴射すると、剥離層(5)、第2画像受理層(6)、書き換える画像(7)が除去され、且つ、画像保護層(4)によりコートされている画像(3)の濃度に変化がないことを確認した。
これにより、印字・除去を繰り返しても、初期と同様にコーティング、書き換える部分と書き換えない部分を選択して印字・除去をすることが可能であることが確認された。
PETフィルム(東レ製:ルミラーS10、厚み0.125mm)上の 書き換えない画像が形成される部分(1)に、出光テクノファイン(株)製プロテインコートWR−454をワイヤーバーで塗布し、60℃2分間加熱乾燥させて、膜厚20μmの第1画像受理層(2)を形成した。ここで、リコー製インクジェットプリンタGX3300を用い、前記第1画像受理層上に書き換えない画像(3)を形成した。
さらに、第1画像受理層(2)上、前記書き換えない画像(3)上、およびPETフィルム(1)に、耐水性飽和ポリエステル(互応化学(株)製プラスコートRZ−570、分子量:23000)をワイヤーバーで塗布し、60℃2分間加熱乾燥させて、膜厚5μmの画像保護層(4)を形成した。なお、PETフィルム(1)上の画像を書き換える部分には、画像保護層(4)は形成していない。
次に、PETフィルム(1)上の画像を書き換える部分に、水性ポリエステル(互応化学(株)製プラスコートZ−221、分子量14000:90%、増粘剤D−253:5%、イソプロピルアルコール:5%の配合の溶液)を膜厚が5μmになるように塗工し、剥離層(5)を形成した。
さらに、前記剥離層(5)上に、出光テクノファイン(株)製プロテインコートWR−454を膜厚が20μmになるように塗工し、第2の画像受理層(6)を形成し、被記録媒体を得た。リコー製インクジェットプリンタGX3300を用い、前記第2の画像受理層上に書き換える画像(7)を形成した。
その結果、画像保護層(4)によってコーティングされていない、画像保護層(4)上の剥離層(5)、第2画像受理層(6)及び書き換える画像(7)が被記録媒体上から除去され、画像保護層(4)によりコートされている部分は、全て被記録媒体基材上に残留した。
第1の画像受理層(2)に形成された書き換えない部分の印字濃度、及び、画像保護層(4)の表面状態には変化がないことを目視にて確認した。
再び、同様に被記録媒体の印字面に温水を噴射すると、剥離層(5)、第2画像受理層(6)、書き換える画像(7)が除去され、且つ、画像保護層(4)によりコートされている画像(3)の濃度に変化がないことを確認した。
これにより、印字・除去を繰り返しても、初期と同様にコーティング、書き換える部分と書き換えない部分を選択して印字・除去をすることが可能であることが確認された。
PETフィルム(1)(東レ製:ルミラーS10、厚み0.125mm)上の 書き換えない画像が形成される部分に、出光テクノファイン(株)製プロテインコートWR−454をワイヤーバーで塗布し、60℃2分間加熱乾燥させて、膜厚20μmの第1画像受理層(2)を形成した。ここで、リコー製インクジェットプリンタGX3300を用い、前記第1画像受理層上に書き換えない画像(3)を形成した。
さらに、第1画像受理層上、前記書き換えない画像上およびPETフィルムの片側全面に、耐水性飽和ポリエステル(互応化学(株)製プラスコートRZ−570、分子量:23000)をワイヤーバーで塗布し、60℃2分間加熱乾燥させて、膜厚5μmの画像保護層(4)を形成した。
次に、画像保護層(4)上の画像を書き換える部分に、水性ポリエステル(互応化学(株)製プラスコートZ−221、分子量14000:90%、増粘剤D−253:5%、イソプロピルアルコール:5%の配合の溶液)を膜厚が5μmになるように塗工し、剥離層(5)を形成した。
さらに、前記剥離層(5)上に、出光テクノファイン(株)製プロテインコートWR−454を膜厚が20μmになるように塗工し、第2の画像受理層(6)を形成し、被記録媒体を得た。リコー製インクジェットプリンタGX3300を用い、前記第2の画像受理層上に書き換える画像(7)を形成した。
その結果、画像保護層(4)によってコーティングされていない、画像保護層(4)上の剥離層(5)、第2画像受理層(6)及び書き換える画像(7)が被記録媒体上から除去され、画像保護層(4)によりコートされている部分は、全て被記録媒体基材上に残留した。
第1の画像受理層(2)に形成された書き換えない部分の印字濃度、及び、画像保護層(4)の表面状態には変化がないことを目視にて確認した。
再び、同様に被記録媒体の印字面に温水を噴射すると、剥離層(5)、第2画像受理層(6)、書き換える画像(7)が除去され、且つ、画像保護層(4)によりコートされている画像(3)の濃度に変化がないことを確認した。
これにより、印字・除去を繰り返しても、初期と同様にコーティング、書き換える部分と書き換えない部分を選択して印字・除去をすることが可能であることが確認された。
PETフィルム(1)(東レ製:ルミラーS10、厚み0.125mm)上の 書き換えない画像が形成される部分に、出光テクノファイン(株)製プロテインコートWR−454をワイヤーバーで塗布し、60℃2分間加熱乾燥させて、膜厚20μmの第1画像受理層(2)を形成した。ここで、リコー製インクジェットプリンタGX3300を用い、前記第1画像受理層上に書き換えない画像(3)を形成した。
さらに、第1画像受理層上、前記書き換えない画像上およびPETフィルムの片側全面に、耐水性飽和ポリエステル(互応化学(株)製プラスコートRZ−570、分子量:23000)をワイヤーバーで塗布し、60℃2分間加熱乾燥させて、膜厚5μmの画像保護層(4)を形成した。
次に、画像保護層(4)上の画像を書き換える部分に、水性ポリエステル(互応化学(株)製プラスコートZ−221、分子量14000:90%、増粘剤D−253:5%、イソプロピルアルコール:5%の配合の溶液)を膜厚が5μmになるように塗工し、剥離層(5)を形成した。なお、剥離層(5)は、書き換えない画像(3)が印字されている上部には、形成されていない。
さらに、前記剥離層(5)上に、出光テクノファイン(株)製プロテインコートWR−454を膜厚が20μmになるように塗工し、第2の画像受理層(6)を形成し、被記録媒体を得た。リコー製インクジェットプリンタGX3300を用い、前記第2の画像受理層上に書き換える画像(7)を形成した。
その結果、画像保護層(4)によってコーティングされていない、画像保護層(4)上の剥離層(5)、第2画像受理層(6)及び書き換える画像(7)が被記録媒体上から除去され、画像保護層(4)によりコートされている部分は、全て被記録媒体基材上に残留した。
第1の画像受理層(2)に形成された書き換えない部分の印字濃度、及び、画像保護層(4)の表面状態には変化がないことを目視にて確認した。
再び、同様に被記録媒体の印字面に温水を噴射すると、剥離層(5)、第2画像受理層(6)、書き換える画像(7)が除去され、且つ、画像保護層(4)によりコートされている画像(3)の濃度に変化がないことを確認した。
これにより、印字・除去を繰り返しても、初期と同様にコーティング、書き換える部分と書き換えない部分を選択して印字・除去をすることが可能であることが確認された。
PETフィルム(1)(東レ製:ルミラーS10、厚み0.125mm)上の 書き換えない画像が形成される部分に、出光テクノファイン(株)製プロテインコートWR−454をワイヤーバーで塗布し、60℃2分間加熱乾燥させて、膜厚20μmの第1画像受理層(2)を形成した。ここで、リコー製インクジェットプリンタGX3300を用い、前記第1画像受理層上に書き換えない画像(3)を形成した。
さらに、第1画像受理層上、前記書き換えない画像上およびPETフィルムの片側全面に、耐水性飽和ポリエステル(互応化学(株)製プラスコートRZ−570、分子量:23000)をワイヤーバーで塗布し、60℃2分間加熱乾燥させて、膜厚5μmの画像保護層(4)を形成した。
次に、画像保護層(4)上の画像を書き換える部分に、水性ポリエステル(互応化学(株)製プラスコートZ−221、分子量14000:90%、増粘剤D−253:5%、イソプロピルアルコール:5%の配合の溶液)を膜厚が5μmになるように塗工し、剥離層(5)を形成した。なお、剥離層(5)は、書き換えない画像(3)が印字されている上部にも形成されている。
さらに、前記剥離層(5)上に、出光テクノファイン(株)製プロテインコートWR−454を膜厚が20μmになるように塗工し、第2の画像受理層(6)を形成し、被記録媒体を得た。リコー製インクジェットプリンタGX3300を用い、前記第2の画像受理層上に書き換える画像(7)を形成した。なお、書き換える画像(7)は、書き換えない画像(3)の上部には形成されていない。
その結果、画像保護層(4)によってコーティングされていない、画像保護層(4)上の剥離層(5)、第2画像受理層(6)及び書き換える画像(7)が被記録媒体上から除去され、画像保護層(4)によりコートされている部分は、全て被記録媒体基材上に残留した。
第1の画像受理層(2)に形成された書き換えない部分の印字濃度、及び、画像保護層(4)の表面状態には変化がないことを目視にて確認した。
再び、同様に被記録媒体の印字面に温水を噴射すると、剥離層(5)、第2画像受理層(6)、書き換える画像(7)が除去され、且つ、画像保護層(4)によりコートされている画像(3)の濃度に変化がないことを確認した。
これにより、印字・除去を繰り返しても、初期と同様にコーティング、書き換える部分と書き換えない部分を選択して印字・除去をすることが可能であることが確認された。
PETフィルム(1)(東レ製:ルミラーS10、厚み0.125mm)上の 書き換えない画像が形成される部分に、出光テクノファイン(株)製プロテインコートWR−454をワイヤーバーで塗布し、60℃2分間加熱乾燥させて、膜厚20μmの第1画像受理層(2)を形成した。ここで、リコー製インクジェットプリンタGX3300を用い、ブラックのインクを用い、前記第1画像受理層上に書き換えない画像(3)を形成した。
さらに、第1画像受理層上、前記書き換えない画像上およびPETフィルムの片側全面に、耐水性飽和ポリエステル(互応化学(株)製プラスコートRZ−570、分子量:23000)をワイヤーバーで塗布し、60℃2分間加熱乾燥させて、膜厚5μmの画像保護層(4)を形成した。
次に、画像保護層(4)上の画像を書き換える部分に、水性ポリエステル(互応化学(株)製プラスコートZ−221、分子量14000:90%、増粘剤D−253:5%、イソプロピルアルコール:5%の配合の溶液)を膜厚が5μmになるように塗工し、剥離層(5)を形成した。なお、剥離層(5)は、書き換えない画像(3)が印字されている上部にも形成されている。
さらに、前記剥離層(5)上に、出光テクノファイン(株)製プロテインコートWR−454を膜厚が20μmになるように塗工し、第2の画像受理層(6)を形成し、被記録媒体を得た。リコー製インクジェットプリンタGX3300を用い、マゼンタのインクを用い、前記第2の画像受理層上に書き換える画像(7)を形成した。なお、書き換える画像(7)は、書き換えない画像(3)の上部にも形成されている。
その結果、画像保護層(4)によってコーティングされていない、画像保護層(4)上の剥離層(5)、第2画像受理層(6)及び書き換える画像(7)が被記録媒体上から除去され、画像保護層(4)によりコートされている部分は、全て被記録媒体基材上に残留した。
第1の画像受理層(2)に形成された書き換えない部分の印字濃度、及び、画像保護層(4)の表面状態には変化がないことを目視にて確認した。
再び、同様に被記録媒体の印字面に温水を噴射すると、剥離層(5)、第2画像受理層(6)、書き換える画像(7)が除去され、且つ、画像保護層(4)によりコートされている画像(3)の濃度に変化がないことを確認した。
これにより、印字・除去を繰り返しても、初期と同様にコーティング、書き換える部分と書き換えない部分を選択して印字・除去をすることが可能であることが確認された。
実施例1の第1画像受理層を、耐水性であるDIC(株)製パテラコールEG−4Xとした他は、実施例1と同様に塗工・印字した被記録媒体に、剥離層及び第2画像受理層を形成した後印字し、画像消去装置によって画像除去を実施した。
実施例1と同様に再生可能であることが確認された。
実施例1の画像保護層(4)を、水溶性樹脂(ダイセル化学工業(株)製CMC1105)を使用する他は同様にして被記録媒体を作製した。
40℃の温水を実施例1と同様に噴射して洗浄したところ、画像保護層(4)は温水により崩壊して、画像保護層(4)と共に、剥離層(5)、第2画像受理層(6)、及び画像(7)は全て除去され、第1画像受理層上に形成された画像(3)濃度が薄くなり、画像(3)の一部が温水に溶け出して除去されたことが目視により確認された。
2 第1画像受理層
3 画像(インク)
4 画像保護層
5 剥離層
6 第2画像受理層
7 画像(インク)
Claims (6)
- 少なくとも基材、第1画像受理層、及び画像保護層を有する被記録材料であって、さらに剥離層と第2画像受理層とが順に積層された画像書換え層を有し、前記画像書換え層は、前記基材上の一部及び/または、前記基材、前記第1画像受理層、及び前記画像保護層が積層された箇所の画像保護層上に形成され、前記基材及び前記画像保護層は耐水性を有し、前記剥離層は水性樹脂であることを特徴とする被記録媒体。
- 前記画像保護層は、主鎖にアリーレン基とアルキレン基及び/またはポリオキシアルキレン基とを有し、金属スルホネート基がペンダントした構造を有し、分子量が20000〜30000である耐水性飽和ポリエステルを含有することを特徴とする請求項1に記載の被記録媒体。
- 前記画像保護層の膜厚が 1μm以上200μm以下であることを特徴とする請求項1または2に記載の被記録媒体。
- 前記剥離層は、主鎖にアリーレン基とアルキレン基及び/またはポリオキシアルキレン基とを有し、金属スルホネート基がペンダントした構造を有し、分子量が12000〜16000である水性ポリエステルであることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の被記録媒体。
- 前記第1画像受理層及び/又は前記第2画像受理層は、アミノ基を有しかつ架橋構造を有する高分子材料を含むものであることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の被記録媒体。
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